JP2000176236A - 湿度調節材料 - Google Patents

湿度調節材料

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JP2000176236A
JP2000176236A JP10354298A JP35429898A JP2000176236A JP 2000176236 A JP2000176236 A JP 2000176236A JP 10354298 A JP10354298 A JP 10354298A JP 35429898 A JP35429898 A JP 35429898A JP 2000176236 A JP2000176236 A JP 2000176236A
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silica molecular
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Masahiko Furuya
方彦 古谷
Hitoshi Nakajima
斉 中嶋
Seiji Sato
静司 佐藤
Tadashi Shimizu
正 清水
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Noguchi Institute
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Noguchi Institute
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、好ましい吸湿−放湿範囲の制御が
容易でかつ繰り返し性に優れた特性を有する湿度調節材
を提供する。 【解決手段】 ケイ素原子に直接炭化水素基が結合して
おり、炭化水素基とケイ素原子の比が0.05〜0.
5:1であることを特徴とするメソポアシリカ分子ふる
いを用いた湿度調節材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケイ素ー炭素結合
を有するシリカを含有するメソポアシリカ分子ふるいか
らなる湿度調節材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、住宅の高気密・高断熱化が進み、
室内の通気が悪くなったため、床や天井、壁面などの湿
度の高い部分での結露やカビ・ダニの発生などの問題が
生じてきた。また美術品などの文化財やフィルム、ビデ
オテープ等の記録材、布、革製品などを保存するには、
最適な湿度で保存することが必要とされている。従来、
これらの湿度調整には、空調機やシリカゲルなどを用い
た壁紙、壁材などの調湿材が用いられてきた。
【0003】しかしながら、空調機を用いる場合、風の
当たる部分だけの偏った乾燥や温度の低下が生じる、ラ
ンニングコストがかかるなどの問題がある。また、シリ
カゲルなどを用いた調湿材は、湿度の変化を抑える機能
はあるが、湿度をある適度な範囲に制御することは困難
である。これに対して、メソポアシリカ分子ふるいはメ
ソポア領域である1.5〜10nmに均一な細孔径を有
する無機多孔体として触媒、吸着剤等広い用途が期待さ
れている新しい素材である。これらメソポアシリカ分子
ふるいの合成法としては、米国特許第5098684
号、第5102643号、第5108725号などの明
細書、特表平5−503499号公報等には長鎖のアル
キル基を有する4級アンモニウム塩あるいは、フォスフ
ォニウム塩をテンプレートとし用いシリカ原料にコロイ
ダルシリカや沈降性シリカパウダーを用いた水熱合成に
より合成する方法が知られている。また特開平4−23
8810号公報には層状シリカを原料として、長鎖のア
ルキルアンモニウムカチオンを用いイオン交換法により
合成する方法が開示されている。そして、層状シリカメ
ソポア分子ふるいを湿度調節材に用いる方法が特開平6
−304437号公報によって知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなメソポアシリカ分子ふるいは、細孔径を制御するこ
とで好ましい湿度範囲に調湿することができるが、表面
に存在するシロキサン結合が調湿した際に水分子と水和
反応をおこし、新たなるシラノール基が生成されるため
に、吸収した水蒸気を十分放湿することができなくなる
などの問題がある。更に、吸放湿を繰り返し続けると前
記現象により、調湿可能な湿度範囲が変化してしまう等
の耐久性にも問題が生じている。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは鋭意
検討を進めた結果、ケイ素酸化物のケイ素原子に炭化水
素基を有するメソポアシリカ分子ふるいを湿度調節材料
に用いることで上記課題を解決できることを見いだし本
発明にいたった。即ち本発明は (1) ケイ素原子に直接炭化水素基が結合しており、
炭化水素基とケイ素原子の比が0.05〜0.5:1で
あることを特徴とするメソポアシリカ分子ふるいを用い
た湿度調節材料。 (2) メソポアシリカ分子ふるいが、テンプレート共
存下、前記式(1)で示されるシラン化合物とケイ素酸
化物および/またはその前駆体とを混合反応させた後テ
ンプレートを除去することによって得られることを特徴
とする(1)に記載の湿度調節材料。 (3) 炭化水素基が炭素数が1〜6個のアルキル基お
よびフェニル基よりなることを特徴とする(1)または
(2)記載の湿度調節材料に関する。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
湿度調節材は、メソポア領域中の1.5〜10nmに均
一な細孔径を有する酸化ケイ素からなる多孔質体であっ
て、炭化水素基とケイ素原子の比が0.05〜0.5:
1のメソポアシリカ分子ふるいからなる。本発明に用い
るメソポアシリカ分子ふるいは特開平5−254827
号公報に開示されたようなメソポアシリカ分子ふるいを
前記式(1)で示されるシラン化合物(カップリング剤
として使用)で処理し、炭化水素基を導入する方法でも
良いが、特開平10ー72212号記載の方法のように
予めケイ素原子に結合した炭化水素基を有する前記式
(1)のようなシラン化合物を原料に用いることでメソ
ポアシリカ分子ふるいに炭化水素基を導入させる方法が
炭化水素基の含有量の制御性、工業生産性等の点から好
ましい。
【0007】そこで、後者の方法によるメソポアシリカ
分子ふるいの合成方法を以下に詳細に説明する。本発明
の湿度調節材料に用いるメソポアシリカ分子ふるいは、
テンプレート共存下、前記式(1)で示されるシラン化
合物とケイ素酸化物および/またはその前駆体とを混合
反応させた後テンプレートを除去することによって得る
ことができる。
【0008】シラン化合物としては、前記式(1)で示
されるものであって、Rで示される炭化水素基としては
炭素数1から16のアルキル基あるいアリール基が挙げ
られる。具体的にはメチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニ
ル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テト
ラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシルの各鎖状アルキ
ル基、シクロヘキシル、シクロオクチル等のシクロ式炭
化水素基およびこれらのハロゲン置換基、例えばパーフ
ルオロアルキル基、ヒドロフルオロアルキル基、クロロ
置換アルキル基、具体例としては3−クロロプロピル
基、トリフルオロプロピル基、ペンタフルオロブチル
基、ヘプタフルオロペンチル基、ヘプタデカフルオロテ
トラヒドロデシル基等を挙げることができる。好ましく
は炭素数1〜6のアルキル基およびフェニル基である。
【0009】Xで示される置換基は炭素数1〜6のアル
コキシ基、水酸基、ハロゲンから選ばれたもので同一で
あっても異なっていても良い。アルコキシ基としてはメ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオ
キシ、ヘキシルオキシ、フェノキシ等のアルコキシ基を
挙げることができる。好ましくはメトキシ、エトキシ基
である。
【0010】nは1から3の整数であって、例えばnが
1の場合はトリアルコキシアルキルシラン、nが2の場
合はジアルコキシジアルキルシラン、nが3の場合はモ
ノアルコキシトリアルキルシラン等である。また、ケイ
素酸化物および/またはその前駆体としては、メトキ
シ、エトキシ、プロポキシ等からなるテトラアルコキシ
シラン、シリカパウダー、水ガラス、コロイダルシリカ
等が通常用いられる。
【0011】メソポアシリカ分子ふるいを合成する際、
細孔径の制御のために用いるテンプレートとしては界面
活性剤、例えば長鎖の4級アンモニウム塩、長鎖のアル
キルアミン、長鎖のアルキルアミンN−オキサイド、長
鎖のスルフォン酸塩、ポリエチレングリコールアルキル
エーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等い
ずれであっても良い。好ましくは長鎖のアルキルアミン
を挙げることができる。合成時の溶媒として水、アルコ
ール、ジオールの1種以上が通常用いられるが水を含ん
だ水系溶媒が好ましい。
【0012】更に、公知の方法と同様に細孔径を変化さ
せるために有機助剤として炭素数6〜20の芳香族炭化
水素、炭素数5〜20の脂環式炭化水素、炭素数3〜1
6の脂肪族炭化水素およびこれらのアミンならびにハロ
ゲン置換体、例えばドデカン、ヘキサデカン、シクロド
デカン、トリメチルベンゼン、トリエチルベンゼン等を
加えることができる。前述のシラン化合物の使用割合は
シリカ源(シラン化合物、ケイ素酸化物および/または
その前駆体)に対して5〜50%、好ましくは10〜4
0%が用いられる。
【0013】この合成法で用いられるシリカ源(前記の
シラン化合物、ケイ素酸化物およびその前駆体)、テン
プレート、溶媒からなる反応混合物の組成としては、シ
リカ源/テンプレートのモル比が1〜30、好ましくは
1〜10であり、溶媒/テンプレートのモル比が1〜1
000、好ましくは5〜500である。ケイ素酸化物及
びその前駆体、テンプレート等各々2種以上からなる場
合には各々平均モル分子量を用いて表す。反応温度とし
ては室温(20℃)から180℃、好ましくは室温から
100℃,反応時間としては0.5から100時間、好
ましくは1〜50時間が用いられる。
【0014】反応生成物は通常濾過により分離し、充分
に水洗後、乾燥し、次いで含有しているテンプレートを
アルコール等の有機溶媒で処理したり等の方法で除去
し、炭素ーケイ素結合を有するメソポアシリカ分子ふる
いを得ることができる。必要なら更に、通常用いられる
例えばテトラアルコキシシラン、モノアルキルキルトリ
アルコキシシラン、ジアルキルジアルコキシシラン、ト
リアルキルアルコキシシラン等のシランカップリング剤
あるいはほう素等のアルコキサイド等の表面処理剤で処
理し、表面を改質したり、細孔径を制御することができ
る。
【0015】本発明においてはメソポアシリカ分子ふる
いの炭化水素基とケイ素原子の比が0.05〜0.5:
1の場合に水吸着の性質を制御する効果が顕著である。
より好ましくは0.1〜0.4:1である。炭化水素基
が0.05:1より小さいと水吸着の性質を制御する効
果が少なく、逆に0.5:1より大きいとメソポアシリ
カ分子ふるいの単位重量あたりの最大水吸着量そのもの
が減少し好ましくない。
【0016】更に本発明に用いるメソポアシリカ分子ふ
るいは、一部の表面水酸基が炭化水素基で置換されてい
ることにより、表面のシロキサン結合への水和による新
たなるシラノール基の生成が妨げられるため、吸放湿の
差が小さく、しかも吸放湿特性の繰り返し安定性が向上
するという特長を持つ。一般に調湿湿度と細孔直径との
関係は、次のケルビン式によって示されている。 Ln(P/PO)=−(4γVm/dRT)cosθ 但し、P/Po×100;相対湿度、γ;水の表面張
力、Vm;水のモル体積、d;細孔直径、R;気体定
数、T;絶対温度、θ;接触角度
【0017】ケルビン式は平均細孔径を変化させること
で、設定湿度を変えることができることを表している。
本発明はさらに炭化水素基を導入することによって、す
なわち湿度調節材の細孔表面性質を変えることでケルビ
ン式中の接触角度をも変化させることが可能になり、調
湿湿度範囲をより広い範囲、例えば10%〜90%で制
御することが可能となったのである。そして、同一細孔
径であっても炭化水素基の種類、量を変えることで設定
湿度範囲を自由に調整することを可能としたものであ
る。また、実施例で示すように本発明のメソポアシリカ
分子ふるいからなる湿度調節材は、従来のメソポアシリ
カ分子ふるいからなる湿度調節材に比べ、放湿時に吸湿
した水蒸気をほぼ完全に放出し、繰り返しによる変化も
小さい。
【0018】本発明の湿度調節材は粉末状で使うだけで
なく、単独あるいはバインダ等と混合し、ペレットやシ
ート、ハニカム体等の成形体として用いることができ
る。また、他のハニカム体や紙、布、合成樹脂フィルム
等のシート状物等上に塗布する等の方法で用いることも
できる。湿度を調整するためのエアコン、除湿機等の装
置に用いることもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。実施例中のX線回折パターンは理学電気製RAD
III 型を、比表面積、細孔分布測定はカルロエルバ製ソ
ープトマチック1800型装置を用い、窒素を用いたB
ET法並びにBJH法で求められる微分分布のピーク径
を細孔径として示した。水蒸気の吸脱着等温線の測定は
日本ベル製のベルソープ18型を用い25℃で測定し
た。
【0020】
【実施例1】500mlのビーカーを用い、蒸留水10
0gにエタノール80gおよびドデシルアミン10gを
添加、溶解させ、ついで撹拌下にテトラエチルオルトシ
リケート33.2gとメチルトリエトキシシラン7.2
g(メチルーSi:20mol%相当)を添加し、30
分間撹拌するとスラリー状になり、これを30℃下20
時間静置反応させた。反応混合物を濾過、水洗後、11
0℃、5時間乾燥し、白色粉末状生成物17.1gを得
た。この乾燥生成物に含まれるテンプレート(ドデシル
アミン)を除去し、メソポァー体を得るため乾燥生成物
5gをエタノール750mlに分散させ60℃下で1時
間処理し、濾過する操作を3回繰り返した。ついでアル
コールで洗浄し、100℃、3時間乾燥させメチル基を
有するメソポアシリカ分子ふるい3.4gを得た。
【0021】抽出試料の粉末X線回折パターンは、d値
32.8Åに強いピークを示した。窒素吸脱着法による
比表面積、細孔分布を測定した結果、比表面積は110
0m2/g,細孔径は2.4nmであった。また、メチ
ル基:ケイ素原子=0.2:1であった。この試料の水
蒸気吸脱着性能を測定した所、水蒸気分圧を上昇してい
くと相対湿度73%近辺で吸湿が生じ、水蒸気飽和吸着
試料について水蒸気分圧を低下させていくと57%近辺
で水蒸気の放出が認められた。これは調湿材料として好
ましい湿度の制御が可能であることを示している。ま
た、メソポアシリカ分子ふるい1gあたりの水の飽和吸
着量(水吸着量)は0.56g/gであった。
【0022】
【実施例2】実施例1同様に、但し、メチルトリエトキ
シシランに替えてフェニルトリエトキシシラン9.6g
(フェニルーSi:20mol%相当)を用いて実施
し、19.2gの乾燥試料を得た。その10gを実施例
1同様に抽出処理し、6.5gの白色粉末を得た。この
粉末は撥水性を示し水に加えると表面に浮かぶ性質を有
していた。
【0023】粉末X線回折パターンはd値32.5Åに
強いピークを示した。窒素吸脱着法による比表面積、細
孔分布を測定した結果、比表面積は1000m2/g,
細孔径は2.2nmであった。また、フェニル基:ケイ
素原子=0.2:1であった。この試料の水蒸気の吸脱
着性能を測定した所、水蒸気を相対湿度82%近辺で吸
湿し、66%近辺で放出することが認められた。また、
水吸着量は0.52g/gであった。
【0024】
【実施例3】実施例1同様に、但し、メチルトリエトキ
シシランに替えてn−プロピルトリメトキシシラン6.
3g(プロピルーSi:20mol%相当)を用いて実
施し、18.7gの乾燥試料を得た。その10gを実施
例1同様に抽出処理し、6.7gの白色粉末を得た。こ
の粉末は撥水性を示し水に加えると表面に浮かぶ性質を
有していた。
【0025】粉末X線回折パターンはd値29.3Åに
強いピークを示した。窒素吸脱着法による比表面積、細
孔分布を測定した結果、比表面積は1100m2/g,
細孔径は2.2nmであった。また、プロピル基:ケイ
素原子=0.2:1であった。この試料の水蒸気脱着性
能を測定した所、77%近辺で吸湿し、65%近辺で放
湿することが確認された。また、水吸着量は0.52g
/gであった。
【0026】
【実施例4】実施例1同様に、但し、テトラエチルオル
トシリケートを27.2gメチルトリエトキシシランを
11.8g(メチルーSi:33mol%相当)として
合成し、15.5gの乾燥試料を得た。その10gを実
施例1同様に抽出処理し、6.8gの白色粉末を得た。
この粉末は撥水性を示し水に加えると表面に浮かぶ性質
を有していた。
【0027】粉末X線回折パターンはd値32.7Åに
強いピークを示した。窒素吸脱着法による比表面積、細
孔分布を測定した結果、比表面積は1000m2/g,
細孔径は2.1nmであった。また、メチル基:ケイ素
原子=0.33:1であった。この試料の水蒸気脱着性
能を測定した所80%近辺で吸湿し67%近辺で放湿す
ることが確認された。また、水吸着量は0.46g/g
を示した。
【0028】
【実施例5】実施例1同様に、但し、テトラエチルオル
トシリケートを37.3gメチルトリエトキシシランを
3.6g(メチルーSi:10mol%相当)として合
成し、17.3gの乾燥試料を得た。その10gを実施
例1同様に抽出処理し、6.8gの白色粉末を得た。こ
の粉末は撥水性を示し水に加えると表面に浮かぶ性質を
有していた。
【0029】粉末X線回折パターンはd値33.8Åに
強いピークを示した。窒素吸脱着法による比表面積、細
孔分布を測定した結果、比表面積は1040m2/g,
細孔径は2.7nmであった。また、メチル基:ケイ素
原子=0.1:1であった。この試料の水蒸気脱着性能
を測定した所70%近辺で吸湿し65%近辺で放湿する
ことが確認された。また、水吸着量は0.58g/gで
あった。
【0030】
【実施例6】実施例3の試料を用い室温(25℃)で吸
脱着操作を繰り返した結果、2回目、3回目とも70%
近辺と60%近辺で吸脱着を示した。
【0031】
【比較例1】実施例1同様に、但し、テトラエチルオル
トシリケートを41.5gとし、メチルトリエトキシシ
ランの添加を行わず実施し、18.7gの白色粉末を得
た。この乾燥生成物を通常テンプレートの除去法として
用いられている仮焼処理により(空気中て300℃、次
いで550℃で仮焼)12.1gのシリカメソポア分子
ふるいを得た。抽出試料の粉末X線回折パターンはd値
39.6Åに強いピークを示した。窒素吸脱着法による
比表面積、細孔分布を測定した結果、比表面積は100
0m2/g,細孔径は3.2nmであった。
【0032】この試料の水蒸気吸脱着性能を測定した
所、55%近辺で吸湿し、45%近辺で放湿することが
確認された。また、水吸着量は0.66g/gであっ
た。この試料の細孔径は実施例試料に比べ大きいにも関
わらず比較的低湿度領域で吸脱性を示しいる。更にこの
試料は、実施例試料と比べると吸湿、放出領域に達する
間の吸着量が多い(立ち上がりまでの吸着曲線の傾斜が
大)。また脱着曲線は元のレベルから高い位置、すなわ
ち脱離しない水を保有している。
【0033】
【比較例2】実施例1同様に、但し、テトラエチルオル
トシリケートを14.6gメチルトリエトキシシランを
23.1g(メチルーSi:65mol%相当)として
合成し、実施例1同様に抽出処理し、白色粉末状のメチ
ル基を有するシリカメソポア分子ふるいを得た。
【0034】粉末X線回折パターンはd値32.4Åに
強いピークを示した。窒素吸脱着法による比表面積、細
孔分布を測定した結果、比表面積は860m2/g,細孔径
は1.8nmであった。また、メチル基:ケイ素原子=
0.65:1であった。この試料の水蒸気脱着性能を測
定した所、90%近辺で吸湿し、75%近辺で放湿する
ことが確認された。水吸着量は0.25g/gと実施例
1の1/2以下と大きく低下を示した。
【0035】
【比較例3】実施例1同様に、但し、テトラエチルオル
トシリケートを40.7gメチルトリエトキシシランを
0.72g(メチルーSi:2mol%相当)として合
成し、実施例1同様に抽出処理し、白色粉末状のメチル
基を有するシリカメソポア分子ふるいを得た。
【0036】粉末X線回折パターンはd値35.0Åに
強いピークを示した。窒素吸脱着法による比表面積、細
孔分布を測定した結果、比表面積は1100m2/g,
細孔径は2.8nmであった。また、メチル基:ケイ素
原子=0.02:1であった。この試料の水蒸気脱着性
能を測定した所65%近辺で吸湿し50%近辺で放湿す
ることが確認された。また、水吸着量は0.6g/gで
あった。そして、比較例1同様に脱離しないで残存する
水があることが認められた。
【0037】
【発明の効果】本発明は好ましい吸湿−放湿範囲の制御
が容易でかつ繰り返し性に優れた特性を有する湿度調節
材を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で合成したメチル基を含むメソポアシ
リカ分子ふるいのX線回折図である。
【図2】実施例1で合成したメチル基を含むメソポアシ
リカ分子ふるいの細孔分布図である。
【図3】実施例1で測定した水蒸気吸脱着等温線図を示
した。
【図4】比較例1で測定した水蒸気吸脱着等温線図を示
した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 静司 静岡県富士市鮫島2番地の1 旭化成工業 株式会社内 (72)発明者 清水 正 静岡県富士市鮫島2番地の1 旭化成工業 株式会社内 Fターム(参考) 4D052 AA00 AA08 CE00 FA01 GA01 GA03 GA04 GB00 GB03 GB12 GB14 GB16 GB17 GB18 HA49 4G073 BA63 BB02 BB13 BB57 BB58 BC10 CZ54 DZ04 FB11 FB42 GA12 GA13 GA19 UB60

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケイ素原子に直接炭化水素基が結合して
    おり、炭化水素基とケイ素原子の比が0.05〜0.
    5:1であることを特徴とするメソポアシリカ分子ふる
    いを用いた湿度調節材料。
  2. 【請求項2】 メソポアシリカ分子ふるいが、テンプレ
    ート共存下、下記式(1)で示されるシラン化合物とケ
    イ素酸化物および/またはその前駆体とを混合反応させ
    た後テンプレートを除去することによって得られること
    を特徴とする請求項1に記載の湿度調節材料。 RnSiX (4-n) (1) R;炭化水素基 n;1,2あるいは3 X;炭素数1〜6のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン基
    から選ばれたものでn=1,2の時は同一あるいは異な
    ったものでも良い。
  3. 【請求項3】 炭化水素基が炭素数が1〜6個のアルキ
    ル基およびフェニル基よりなることを特徴とする請求項
    1または2記載の湿度調節材料。
JP10354298A 1998-12-14 1998-12-14 湿度調節材料 Withdrawn JP2000176236A (ja)

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