JP2000175990A - 薬剤分包機 - Google Patents

薬剤分包機

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JP2000175990A
JP2000175990A JP10361739A JP36173998A JP2000175990A JP 2000175990 A JP2000175990 A JP 2000175990A JP 10361739 A JP10361739 A JP 10361739A JP 36173998 A JP36173998 A JP 36173998A JP 2000175990 A JP2000175990 A JP 2000175990A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】分包の大きさを可変にしても、新薬の導入等に
際し余分な情報更新作業等が不要で、広範に而も簡単に
対処することができるようにする。 【解決手段】薬剤を分包する薬剤分包機において、処方
情報44の薬剤量に直接応じて(42,45,46,3
1)分包の大きさを変える手段(32,38,37,2
0)を備える。これにより、可変制御に要する薬剤の種
類ごとの情報は処方情報だけで足りることとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、錠剤や散薬ある
いはカプセル等の薬剤を分包する薬剤分包機に関し、詳
しくは、分包サイズを可変する薬剤分包機に関する。
【0002】
【従来の技術】図6に例示した分包帯2は、錠剤分包機
にて錠剤1を分包したものであるが、熱融着性の長いシ
ートからなり、予め長手方向に二つ折りされている。そ
して、その折り目を下側にした状態で、長手方向に間欠
送りされながら、次々に分包2aが形成されるが、分包
2aは、上側の横シール部2bと前後の縦シール部2c
とによって密封されるとともに、縦シール部2cやミシ
ン目2dを隣との境界として互いに区分されたものとな
る。また、それぞれの分包2aには、その密封前に、処
方箋等で指示された患者名や用法等が印字されるととも
に、やはり処方箋等で指示された錠数だけ、錠剤1が詰
め込まれる。
【0003】従来、そのような分包を行う薬剤分包機と
しては、連続する分包2aの大きさを70〜80mm程
度の所定幅で同じにするものや(図6における各々の幅
70mmを参照)、分包の大きさを一包ごとに可変制御
するものがある(特開平9−202301号公報)。こ
の可変制御は、シールの無駄を無くす等のために行わ
れ、具体的には、薬剤の種類ごとの体積情報を記憶手段
に記憶させておいて、処方箋情報に加えてその体積情報
に基づき、薬剤分包の一包分ごとの薬剤の体積を算出
し、その算出値に応じて薬剤分包の大きさを制御すると
いうものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の薬
剤分包機では、分包サイズを可変するのに、薬剤の体積
情報を記憶しておかなければならない。しかしながら、
薬剤の場合、次々と新種が開発されて導入されるばかり
か、剤型もしばしば改新される。このため、上述した方
法で分包の大きさを可変にしたのでは、新薬が導入され
る度に記憶情報の更新作業等を行うことが欠かせないの
で、材料費は節約できても、作業者の負担は逆に増えて
しまうことにもなりかねない。
【0005】そこで、薬剤の分包サイズを可変しうるよ
うにするに当たって、調剤作業に加えて処方監査や最終
監査など種々の作業を担っている薬剤師に対してはその
作業負担を増やさないように工夫することが課題とな
る。また、分包サイズを可変するに当たっては、分包後
の監査作業や患者の服用などに際して、分包された薬剤
の状態が見やすいように、さらには取り扱いも楽なよう
に、むしろ分包サイズを増大させるという観点も見落と
さないで、工夫を凝らすことが重要である。
【0006】この発明は、このような課題を解決するた
めになされたものであり、薬剤分包機について、分包の
大きさを可変にしても、新薬の導入等に際し余分な情報
更新作業等が不要で、広範に而も簡単に対処することが
できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るためになされた本発明の薬剤分包機について、その構
成および作用効果を以下に説明する。
【0008】本発明の薬剤分包機は(、出願当初の請求
項1に記載の如く)、薬剤を分包する薬剤分包機におい
て、処方情報の薬剤量に直接応じて分包の大きさを変え
る手段を備えたものである。
【0009】ここで、上記の「薬剤量に直接応じて」と
は、分包の大きさを決めるのに用いられる薬剤情報とし
ては、薬剤量が判ればそれで足り、その他の薬剤情報た
とえば薬剤の種類ごとの体積情報などが無くても分包の
大きさが決まるという意味である。例えば、薬剤量だけ
を変数とする演算や選択,判別,分別等の処理は、その
典型である。薬剤の種類に無関係な定数や変数と、処方
情報の薬剤量とに基づく同様の処理も、該当する。
【0010】このような構成の薬剤分包機にあっては、
処方情報が与えられれば、それだけで、あるいはそれと
所定の設定値等に基づいて、直ちに分包の大きさが変え
られる。これにより、薬剤ごとに更新される情報として
は、処方情報が有れば足り、薬剤の体積などといった薬
剤の種類ごとの情報は、不要となる。したがって、分包
の大きさを可変にしても、新薬の導入等に際しても余分
な情報更新作業等が不要で、広範に而も簡単に対処する
ことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】このような解決手段で達成された
本発明の薬剤分包機について、これを実施するための形
態を説明する。
【0012】本発明の第1の実施形態は、薬剤を包装す
る包装装置と、処方情報に基づき前記包装装置の分包動
作を制御する制御手段とを備えた薬剤分包機において、
前記制御手段が、前記処方情報による一包当たりの薬剤
量に応じて前記包装装置に分包の大きさを変えさせるも
のであることを特徴とする。
【0013】本発明の第2の実施形態は、錠剤や散薬あ
るいはアンプル等の薬剤を収集する薬剤収集機構と、収
集した薬剤を分包帯にて包装する包装装置と、処方箋デ
ータ等の処方情報に基づき前記薬剤収集機構および前記
包装装置を制御して分包動作を行わせる制御手段とを備
えた薬剤分包機において、前記包装装置が、前記分包帯
の送り量を可変する等の可変手段を具備して分包の大き
さを変えうるものであり、前記制御手段が、前記処方情
報に指示量として含まれている又はその指示量だけの加
算等にて直接的に算出される一包当たりの薬剤量たとえ
ば錠剤では錠数,散薬では重量,アンプルやバイアル等
では本数などと固定値または設定器による設定値等の所
定の閾値とを比較するとともにその比較結果に基づいて
大中小等の選択を行いそれに対応した前記分包帯の送り
量の可変制御等を行って前記包装装置に分包の大きさを
段階的に変えさせるものであることを特徴とする。
【0014】
【第1実施例】本発明の薬剤分包機の第1実施例につい
て、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図
1は、その制御手段のブロック図および包装装置の簡略
斜視図であり、図2は、全体構成を示し、(a)が外観
斜視図で、(b)が内部構造模式図である。
【0015】この薬剤分包機10は(図2参照)、病院
や薬局等で用いられる自動調剤機のうち最も代表的な錠
剤分包機であり、薬剤1として錠剤を取り扱うために、
多数の錠剤フィーダ13と、これらの錠剤フィーダ13
から排出された錠剤1を収集するシュート14及び収集
ホッパ15と、これらの収集機構13,14,15から
受けた錠剤1を包装する包装装置20とを備え、処方に
応じて適宜の錠剤フィーダ13から錠剤を排出させ、そ
れをシュート14等で収集して下方の投入ホッパ24へ
送り込み、さらに包装装置20で包装することで、薬剤
1が分包帯2に分包されるようになっている。
【0016】すなわち、錠剤分包機10の筐体内には、
上の方に薬品庫11が設けられるとともに、下の方に包
装装置20が設けられ、さらに、これらの間をシュート
14及び収集ホッパ15が連絡しているが、薬品庫11
には、個々にスライドしうる複数の錠剤収納庫12が横
に並べて配設され、それぞれの錠剤収納庫12には、数
個から数十個の着脱可能な錠剤フィーダ13が縦横に並
べて格納されている。各錠剤フィーダ13は、多数の錠
剤をストックする容器部と指定錠数だけ錠剤を排出する
機構とを具えており、これらには薬品の種類ごとに分け
て各種の錠剤が収容されている。
【0017】また、包装装置20は(図1参照)、収集
した薬剤1を分包帯2にて包装するために、分包帯2の
送り経路に沿って順に、分包帯2のロールを保持すると
ともに適度なテンションを付与して先端から順に送り出
す包装帯送給部21と、分包帯2に印刷を行うプリンタ
22と、縦に延びた発熱体を具有し分包帯2の縦シール
部2cを加熱して融着させる縦シール部材23と、上下
動して分包2a内に先端を挿抜する投入ホッパ24と、
横に延びた発熱体を具有し分包帯2の横シール部2bを
加熱して融着させる横シール部材25と、分包帯2を引
っ張るローラ部26と、分包帯2にミシン目2dを入れ
たり切断したりするカッター27とが設けられている。
【0018】これらのうちローラ部26は、その回転角
が細かく且つ正確になるよう図示しないパルスモータ等
で駆動されているが、それに指示するパルス数等を図示
しないモータ制御回路等に再設定することで、何時で
も、回転量を変えることが可能なものである。これによ
り、包装装置20は、分包帯2の送り量を可変する可変
手段26を具備して分包2aの幅すなわち大きさを変え
うるものとなっている。また、プリンタ22は、ドット
インパクト式や熱転写式あるいは感熱式など適宜のもの
が用いられるが、プリントヘッド部が分包帯2の送り経
路に面して固定され、図示しない駆動部や制御回路部は
後方等に設置されている。
【0019】そして(図1,図2参照)、これらの機構
等13,20の動作を制御するために、筐体内にコント
ローラ30が設けられ、筐体面に操作パネル30aが設
けられ、筐体外に操作卓40が設けられている。各機構
等13,20に対してコントローラ30が接続され、コ
ントローラ30は直接的に制御するようになっている
が、操作パネル30a及び操作卓40は、コントローラ
30と接続されていて、これを介して間接的に制御を行
う。なお、操作パネル30aはメンテナンス等を主眼に
したものなので、以下、処方箋データ等の処方情報に基
づく自動分包処理を制御するために協動するコントロー
ラ30及び操作卓40について詳述する。
【0020】コントローラ30は(図1参照)、機器組
み込み用のマイクロプロセッサシステムからなり、その
プログラム用ROMに、フィーダ制御ルーチン33、入
力ルーチン34、プリンタ制御ルーチン36、包装制御
ルーチン37などがインストールされている。また、R
AMには、一包分データ31、共通データ35、送り量
データ38、錠数データ39などの領域が割り付けられ
ている。操作卓40は(図1参照)、いわゆるパソコン
等のコンピュータシステムからなり、そのプログラムメ
モリに、入力ルーチン41、データ展開ルーチン42、
データ転送ルーチン43などがインストールされてい
る。また、データメモリあるいはディスクメモリには、
処方箋データ44、変換表45、展開済みデータ46な
どの領域が割り付けられている。
【0021】入力ルーチン41は(図1参照)、LAN
等を介して通信可能に接続されたホストコンピュータ5
0や、図示しない読み取り装置から、随時、処方箋のデ
ータを入力するとともに処方箋データ44にバッファリ
ングするようになっている。処方箋データ44は、処方
箋に記載された事項のうち少なくとも自動調剤に必要な
薬剤の情報や調剤済み分包2aに印刷される事項を含ん
だデータが、複数・多数の処方箋について処理順に並べ
られ、待ち行列になっている。
【0022】データ展開ルーチン42は、処方箋の処方
情報から分包調剤に適した分包情報を生成するために、
逐次、処方箋データ44の先頭のものを抜き取るととも
に、それを、一の処方であれば総ての分包2aに共通す
るデータ(本明細書では共通データと呼ぶ)と、その処
方内であっても各分包2a毎に変動する可能性のある一
包分ごとのデータ(本明細書では一包分データと呼ぶ)
とに分類する。さらに、一包分データについては各分包
2aごとに分ける。その際、共通データには、処方箋番
号や患者名などのデータが含められ、一包分データに
は、薬剤の種類や,錠数(薬剤量),服用日時その他の
用法などのデータが含められる。データ展開ルーチン4
2は、このような処理を行って、展開済みデータ46を
生成するようになっている。また、一の共通データと一
連の一包分データに展開された展開済みデータ46は、
一の処方箋データ44に相当する分包情報となってい
る。
【0023】また、その展開処理に際し、データ展開ル
ーチン42は、変換表45を参照して、処方箋データ4
4で指示された一包当たり薬剤の錠数を所定コードに置
き換える等の変換処理・符号化処理も行うようになって
いる。変換表45には、閾値として“4”及び“8”あ
るいは“5”及び“9”が設定されるとともに、大中小
それぞれのコードとして“1”,“2”,“3”など僅
かなビット数で識別可能なコードが設定されている。
【0024】これらの閾値は、監査作業や取扱を行い易
い分包状態の適切なサイズにそれぞれの分包2aが仕上
げられるよう、経験則に基づいて設定されており、現在
使用されている各種錠剤の大きさや実際に処方された錠
数についてその典型値および最大値を参酌するととも
に、現場の監査作業の負担等を勘案して、さらには錠剤
が小形化しつつあるという傾向も加味して、決められて
いる。そして、データ展開ルーチン42は、先ず該当錠
数とそれらの閾値とを比較して、錠数が“9”以上であ
ればコード“1”を選択し、錠数が“8”以下で而も
“5”以上であればコード“2”を選択し、錠数が
“4”以下であればコード“3”を選択して、それを符
号とする。これにより、データ展開ルーチン42は、錠
数をそのまま閾値と比較するとともにその比較結果に基
づいて大中小等の選択を行うものとなっている。
【0025】データ転送ルーチン43は、RS232C
等の規格に則った一般的で安価な接続ケーブルAを介し
て展開済みデータ46をコントローラ30に転送するも
のであるが、コントローラ30からのデータ要求がある
と、展開済みデータ46のうちから、先ず共通データ3
5を転送し、次のデータ要求で最初の一包分データを転
送し、続くデータ要求で2番目の一包分データを転送
し、さらに、次々とデータ要求がある度に一包分データ
31を転送する。これにより、データ転送ルーチン43
は、分包情報を転送する際にその分包情報を一包ごとの
データ(一包分データ)と複数に亘るデータ(共通デー
タ)とに分けて処理するものとなっている。
【0026】入力ルーチン34は、包装制御ルーチン3
7又はプリンタ制御ルーチン36がデータ待ちになる
と、ケーブルA等を介して操作卓40にデータ要求を出
すとともに、それに応じたデータ転送ルーチン43によ
って共通データ35が送られてくるとそれ専用に割り付
けられたメモリ領域に保存する。また、一包分データ3
1が送られてくると、共通データ35を壊さないよう、
別の領域に保存する。これにより、入力ルーチン34
は、転送された分包情報を一包ごとのデータと複数に亘
るデータとに分けて処理するものとなっている。
【0027】一包分データ31及び共通データ35に
は、一つ分だけのメモリ領域が割り付けられており、次
のデータが入力されると上書きされるようになってい
る。選択表32には、変換表45と同じ選択コードすな
わち大中小それぞれのコードとして“1”,“2”,
“3”などが設定されるとともに、大中小それぞれに対
応した送り量すなわち分包帯2における分包2aの幅と
して“80.0”,“70.0”,“60.0”などが
設定されている。これらの値は、0.1mm単位で表さ
れ、選択コードより遙かにビット数の多いものとなって
いる。また、上述した閾値と密接に対応しており、経験
則に基づいて閾値と共に決められるものである。
【0028】プリンタ制御ルーチン36は、プリンタ2
2を制御して共通データ35及び一包分データ31から
なる分包情報を分包帯2に印刷させるものであるが、一
包分データ31に符号化された選択コード等が含まれて
いるので、選択表32を参照しながら選択コードを復号
する等のことも行って、印字位置その他の印字データを
作り上げ、それからプリンタ22に印字指令を出すよう
になっている。また、プリンタ22と投入ホッパ24と
の分包帯2に臨む位置が約一包分ずれている等に起因す
る制御タイミングのずれを吸収するために、送り量デー
タ38及び錠数データ39等を一包分データ31とは別
の領域に保存するようにもなっている。
【0029】フィーダ制御ルーチン33は、錠剤フィー
ダ13を制御して分包動作に必須の薬剤排出や収集を行
わせるために、錠数データ39等を参照しながら、指定
の薬剤をストックしている錠剤フィーダ13を選出し
て、それに指定の錠数だけ排出指令を送出するようにな
っている。
【0030】包装制御ルーチン37は、フィーダ制御ル
ーチン33やプリンタ制御ルーチン36の状態監視も行
いながら適宜のタイミングで、縦シール部材23と投入
ホッパ24と横シール部材25とローラ部26とカッタ
ー27とに動作指令や制御信号を送出する。そして、こ
の制御に従って、包装装置20が、送り量データ38に
従った幅の横シール部2bを形成するとともに、その中
に錠剤フィーダ13から収集した薬剤1を封入する。こ
れにより、包装制御ルーチン37は、包装装置20を制
御して分包動作を行わせる際に、先の大中小等の選択に
対応して、分包帯2の送り量を可変制御するものとなっ
ている。
【0031】この第1実施例の薬剤分包機について、そ
の使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図3
は、その薬剤分包機で分包した分包帯の一例であり、従
来例の図6に対応している。
【0032】使用に先だち、電源投入等がなされて、装
置が動作を開始すると、図示しない初期化ルーチンの処
理によって、各データ領域のクリア等と共に変換表45
がディスク等から読み込まれて初期化される。また、選
択表32も操作卓40のディスク等から読み込まれてコ
ントローラ30に転送され初期化される。そして、自動
調剤可能な状態になったところで、ホストコンピュータ
50から処方箋のデータが送られて来ると、入力ルーチ
ン41によって処方箋データ44が蓄積される。
【0033】また、データ展開ルーチン42によって、
処方箋データ44の一つが変換表45に基づく変換を伴
って展開済みデータ46に展開される。展開された展開
済みデータ46は、データ転送ルーチン43及び入力ル
ーチン34によって、先ず共通データ35が転送され、
次いで最初の一包分データ31が転送される。
【0034】それから、プリンタ制御ルーチン36によ
って、一包分データ31が、選択表32に基づく復号処
理や選択処理を施されて、共通データ35と共にプリン
タ22に送出される。送り量データ38や錠数データ3
9も設定される。こうして、最初の分包2aに対する印
字処理が行われるとともに、そこへの薬剤投入のための
データが準備される。
【0035】次に、プリンタ制御ルーチン36そして入
力ルーチン34からデータ要求が出される一方、包装制
御ルーチン37の制御によって、送り量データ38の分
だけ分包帯2がプリンタ22側からローラ部26側に進
められる。さらに、フィーダ制御ルーチン33の制御に
よって錠数データ39の分だけ薬剤1が排出され、包装
制御ルーチン37の制御によってその薬剤1が投入ホッ
パ24から分包2aに投入される。また、その間に、上
記のデータ要求に応じて、展開済みデータ46から2番
目の一包分データ31が転送される。
【0036】こうして、印刷済みの最初の分包2aに対
する薬剤投入が行われるとともに、それと並行して次の
分包情報の転送も行われる。このデータ転送は、一包分
データ31だけでデータ量が少ないうえ、部分的には符
号化も施されているので、ケーブルAが特別高速なもの
で無くても、速やかになされる。
【0037】そして、包装装置20による最初の分包2
aへの薬剤投入が終わらないうちに再び、プリンタ制御
ルーチン36によって、2番目の一包分データ31が、
選択表32に基づく復号処理や選択処理を施されて、共
通データ35と共にプリンタ22に送出される。送り量
データ38や錠数データ39も再設定される。こうし
て、最初の分包2aに対する薬剤投入と並行して、2番
目の分包2aに対する印字処理が行われるとともに、そ
こへの薬剤投入のためのデータ準備もなされる。
【0038】繰り返しとなる更なる詳細な説明は割愛す
るが、展開済みデータ46に展開されたそれぞれの一包
分データごとに次々と同様の処理が行われて一の処方箋
データに基づく分包が遂行され、さらにそのような処理
が処方箋データ44に蓄積されたそれぞれの処方箋デー
タごとに繰り返される。こうして、自動分包が実行され
るが、分包帯2に形成される分包2aは、その大きさが
一方当たりの錠数と変換表45の閾値とだけに基づいて
選択表32における大中小のいずれかの選択値になるよ
う段階的に切り替えられる。
【0039】例えば、或る処方で指示された3包の錠数
が、それぞれ6錠,12錠,3錠であれば、それぞれの
分包2aの幅は、70mm,80mm,60mmとなる
(図3参照)。これらは、いずれも、その中で薬剤1が
窮屈に詰まっていないので、薬剤の個数や状態を目視で
確認するのが容易なものとなっている。また、ミシン目
2d等を引き裂こうとしたときに千切れてしまうほど縦
横がアンバランスになっている訳でもないので、服用時
等の取扱も楽である。
【0040】
【第1実施例の変形例】上述の薬剤分包機は、錠剤分包
機だけのものであったが、錠剤フィーダ13を散薬フィ
ーダで置き換えるとともに、シュート14や収集ホッパ
15を散薬分割装置で置き換える等のことで容易に、散
薬分包機にも適用することができる。この場合、所定の
閾値や、選択される送り量は、経験則に基づいて、散薬
の重量だけに対応づけられる。
【0041】また、錠剤分包機の排出収集機構部分と散
薬分包機の排出分割機構部分とを併置するとともに、双
方から薬剤が合流する下流に包装装置20を置くこと
で、錠剤と散薬とを混在させて分包することも可能であ
る。図4は、そのような薬剤分包機で分包した分包帯の
一例である。
【0042】
【第2実施例】本発明の薬剤分包機の第2実施例につい
て、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図
5は、その制御手段のブロック図である。
【0043】この薬剤分包機が、上述した図1のものと
相違するのは、操作卓40がコントローラ30に加えて
他のコントローラ60に対してもケーブルBで接続され
ている点である。コントローラ60を搭載している錠剤
分包機本体は、分包2aの大きさを一定にする旧タイプ
のものである(図6参照)。これにより、この薬剤分包
機の操作卓40は、複数台の分包機を纏めて制御する集
中コントローラとなっている。
【0044】そして、操作卓40には、データ転送ルー
チン43等に加えて、ケーブルBを介して処方箋データ
44を処方箋単位で転送するデータ転送ルーチン47も
インストールされている。また、コントローラ60は、
転送されてきた処方箋データ44を入力して一処方分の
調剤データ61に変換する入力ルーチン62や、一処方
分の調剤データ61から一包分ずつ分包情報を取り出し
ながら、それぞれの担当処理を遂行するプリンタ制御ル
ーチン63,包装制御ルーチン64,フィーダ制御ルー
チン65などがインストールされている。
【0045】このように操作卓40には、データ転送ル
ーチンとして2種類のものが設けられているので、すな
わち、分包情報を転送する際にその分包情報を一包ごと
のデータと複数に亘るデータとに分けて処理するデータ
転送ルーチン43と、分包情報を処方箋単位で一括転送
するデータ転送ルーチン47とが設けられているので、
分包の大きさが一定している旧タイプの錠剤分包機が既
に設置されている病院薬局等に、分包の大きさを一包ご
とに可変制御する新タイプの錠剤分包機を追加導入した
ようなときでも、操作卓40を共通にして新旧混合シス
テムを組み上げることが可能となり、操作卓40を介し
て作業形態等を統一的に進めることができる。
【0046】
【変形例】なお、上記実施例では、操作卓40が筐体外
に設けられていたが、これは一例であり、操作卓40
は、いずれかの分包機本体の筐体に組み込まれていても
良い。また、変換表45や選択表32の設定は、固定に
限られるもので無く、操作卓40の汎用入力装置たとえ
ばキーボード等を介して設定変更可能なようにしても良
い。あるいは、専用に割り当てられた回転摘みを操作し
たり、デジスイッチ等をオンオフ操作して、設定変更す
るようにしても良い。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の薬剤分包機にあっては、処方情報に基づいて直ちに分
包の大きさが変えられるようにしたことにより、可変制
御に要する薬剤の種類ごとの情報は処方情報だけで足り
ることとなり、その結果、分包の大きさを可変にして
も、新薬の導入等に際しても余分な情報更新作業等が不
要で、広範に而も簡単に対処することができるようにな
ったという有利な効果が有る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の薬剤分包機の第1実施例について、
制御手段のブロック図および包装装置の簡略斜視図であ
る。
【図2】 薬剤分包機全体の斜視図および内部模式図
である。
【図3】 その薬剤分包機で分包した分包帯の一例で
ある。
【図4】 他の薬剤分包機で分包した分包帯の一例であ
る。
【図5】 本発明の薬剤分包機の第2実施例について、
制御手段のブロック図である。
【図6】 一般的な分包状態の一例である。
【符号の説明】 1 薬剤(錠剤、玉剤、カプセル剤、散薬、アンプ
ル等の水薬) 2 分包帯(包装帯、分包紙、二つ折りシート) 10 薬剤分包機(錠剤分包機、散薬分包機、混合分
包機) 11 薬品庫(薬品棚部、錠剤収納庫格納部) 12 錠剤収納庫(錠剤フィーダ格納ユニット、
薬剤収納庫) 13 錠剤フィーダ(薬剤フィーダ、薬剤供給
源、薬剤収集機構) 14 シュート(案内路、上部薬剤収集経路、薬
剤収集機構) 15 収集ホッパ(共通路、下部薬剤収集経路、
薬剤収集機構) 20 包装装置 21 包装帯送給部(給紙機構、ロールシート) 22 プリンタ(プリントヘッド、印字機構) 23 縦シール部(加熱機構、発熱体、融着手
段) 24 投入ホッパ(薬剤投入機構、収集薬剤投入
口) 25 横シール部(加熱機構、発熱体、融着手
段) 26 ローラ部(引張機構、牽引機構、可変手
段) 27 カッター(切断機構、ミシン目形成機構) 30 コントローラ(分散コントローラ、第1制御装
置、制御手段) 31 一包分データ(選択コードを含む可変デー
タ部) 32 選択表(復号化テーブル、選択手段) 33 フィーダ制御ルーチン(薬剤収集機構制御
手段) 34 入力ルーチン(データ分別処理部) 35 共通データ(複数の分包に亘るデータ) 36 プリンタ制御ルーチン(印刷制御手段、選
択手段) 37 包装制御ルーチン(可変制御手段、包装装
置制御手段) 38 送り量データ(可変制御手段、包装装置制
御手段) 39 錠数データ(薬剤収集機構制御手段) 40 操作卓(メインの集中コントローラ、第2制御
装置、制御手段) 41 入力ルーチン 42 データ展開ルーチン(分包情報生成手段、
比較手段、分別部) 43 データ転送ルーチン(分包情報転送手段、
データ分別処理部) 44 処方箋データ(処方情報) 45 変換表(符号化テーブル、閾値保持部、比
較手段) 46 展開済みデータ(共通データ及び一包分デ
ータ) 50 ホストコンピュータ(処方オーダリングシステ
ム)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薬剤を分包する薬剤分包機において、処方
    情報の薬剤量に直接応じて分包の大きさを変える手段を
    備えたことを特徴とする薬剤分包機。
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