JP2000174125A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

Info

Publication number
JP2000174125A
JP2000174125A JP10350233A JP35023398A JP2000174125A JP 2000174125 A JP2000174125 A JP 2000174125A JP 10350233 A JP10350233 A JP 10350233A JP 35023398 A JP35023398 A JP 35023398A JP 2000174125 A JP2000174125 A JP 2000174125A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating film
film
diffusion layer
contact hole
groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP10350233A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiichi Mori
誠一 森
Akira Aida
晃 合田
Seiichi Aritome
誠一 有留
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP10350233A priority Critical patent/JP2000174125A/ja
Publication of JP2000174125A publication Critical patent/JP2000174125A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Element Separation (AREA)
  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不純物拡散層に対するコンタクト孔の合わせ
ズレによる短絡やリークを生じないようにした、溝型素
子分離を用いた半導体装置を提供する。 【解決手段】 p型シリコン基板1に、STI法により
素子分離絶縁膜4を埋め込み、n+型拡散層5を含む素
子を形成する。素子を覆って層間絶縁膜6を堆積し、コ
ンタクト孔7を開ける。コンタクト孔7が合わせズレに
より素子分離絶縁膜4にかかった場合に素子分離絶縁膜
4に形成される溝8を埋めるように、コンタクト孔7に
側壁絶縁膜9を形成する。その後配線層10を形成す
る。溝8に絶縁膜9を埋め込むことにより、配線層10
と基板1の短絡は防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、溝型素子分離技
術により素子が集積形成される半導体装置とその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年半導体集積回路は、素子の微細化と
高集積化がますます進んでいる。この様な半導体集積回
路においては、コンタクト孔と素子分離領域との合わせ
余裕がなく、コンタクト孔の一部が素子分離領域に重な
る事態が生じる。これにより素子分離絶縁膜がエッチン
グされると、コンタクト孔の底部には、配線を接続すべ
き不純物拡散層の下地の基板領域が露出する。この状態
で配線層を形成すると、配線層が基板領域に短絡するこ
とになる。
【0003】このようなコンタクト孔での短絡を防止す
るため、素子分離にLOCOS法を適用した従来の半導
体集積回路では、コンタクト孔を介して不純物を再度イ
オン注入する、コンタクト再拡散技術が用いられてい
る。図9は、このコンタクト再拡散技術を説明するため
の図である。シリコン基板91にLOCOS法による素
子分離酸化膜92が形成され、この素子分離酸化膜92
により区画された素子領域に、拡散層93を含む素子が
形成される。素子が形成された基板には層間絶縁膜94
が堆積され、これにコンタクト孔95が形成される。
【0004】図示のように、コンタクト孔95が素子分
離絶縁膜92上に重なり、素子分離絶縁膜92がエッチ
ングされると、基板91が露出する。この場合、コンタ
クト孔95を介して、拡散層93と同じ導電型の不純物
をイオン注入することにより、拡散層96を形成する。
これにより、コンタクト孔95を介して拡散層93に接
続される配線が基板91に短絡する事故は防止される。
【0005】しかし最近は、素子分離領域の縮小のため
に、LOCOS法に代わって溝型素子分離技術、即ちS
TI(Shallow Trench Isolation)技術が用いられるこ
とが多い。この場合には、上述のコンタクト再拡散技術
はそのまま適用することができない。そのことを、図1
0を参照して説明する。図10(a)に示すように、シ
リコン基板101の素子分離領域には溝102が形成さ
れ、この溝102に素子分離絶縁膜103が埋め込まれ
る。素子分離絶縁膜103により区画された素子領域
に、拡散層104を含む素子が形成され、この上が層間
絶縁膜105で覆われる。層間絶縁膜105にはコンタ
クト孔106が形成される。
【0006】素子分離用溝102及びコンタクト孔10
6共に、通常RIE法により略垂直形状に加工される。
このため、図10(a)に示すように、コンタクト孔1
06が素子分離絶縁膜103にかかって形成されると、
コンタクト孔106をオーバーエッチングした時、素子
分離絶縁膜103の拡散層104側の端部に略垂直形状
の溝107が形成される。溝107が拡散層104より
深く形成されると、拡散層104の下の基板(又はウェ
ル)101が溝107の側面に露出した状態になる。
【0007】この様な深い溝107が形成されると、コ
ンタクト再拡散技術を利用してコンタクト孔95を介し
てイオン注入を行い、拡散層を形成しようとしても、加
速電圧の設定が困難である。何故なら、溝107の深さ
に応じて加速電圧を設定しなければならず、場合によっ
ては複数回のイオン注入を行わなければならないからで
ある。またコンタクト再拡散により、図10(b)のよ
うに、素子領域の側面にできた溝107の側面をカバー
するように拡散層108を形成することができたとす
る。この場合には、拡散層104とその下の拡散層10
8のトータルの拡散深さxjは大きくなり、素子分離絶
縁膜103を挟んで隣接する拡散層104との間の距離
Lが小さいものとなる。従って、素子分離性能が低下す
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、溝型素
子分離を用いた半導体装置においては、コンタクト孔が
合わせズレにより素子分離絶縁膜に重なったとき、従来
のコンタクト再拡散技術では対処できない場合がある。
【0009】この問題を解決する一つの有効な方法は、
コンタクト孔のオーバーエッチングを防止するために、
層間絶縁膜の下地にエッチングストッパ膜を介在させる
ことである。エッチングストッパ膜は、絶縁性が高く且
つ、層間絶縁膜との間でエッチング選択比が大きくとれ
る材料であることが必要である。通常層間絶縁膜にはシ
リコン酸化膜が用いられるから、これに対して好ましい
エッチングストッパ膜としては、シリコン窒化膜が選ば
れることになる。
【0010】しかし、MOSトランジスタ等に直接接す
る状態で、LPCVD法やプラズマCVD法によりシリ
コン窒化膜を堆積すると、堆積時にシリコン窒化膜に取
り込まれる水分等に起因してゲート酸化膜の劣化が生じ
るおそれがある。特に、トンネル酸化膜を用いる不揮発
性半導体メモリ等においては、トンネル酸化膜の劣化に
より、メモリ性能に大きな影響が出る場合があることが
確認されている。また素子の微細化に伴いコンタクト孔
のアスペクト比が大きくなると、層間絶縁膜であるシリ
コン酸化膜とエッチングストッパとしてのシリコン窒化
膜のエッチング選択比が不十分となり、オーバーエッチ
ングをうまく防止できなくなる場合も生じ得る。
【0011】この発明は、不純物拡散層に対するコンタ
クト孔の合わせズレがあった場合に無用な短絡やリーク
を生じないようにした、溝型素子分離を用いた半導体装
置とその製造方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係る半導体装
置の製造方法は、半導体基板の素子分離領域に形成され
第1の溝に第1の絶縁膜を埋め込む工程と、前記半導体
基板に不純物拡散層を含む素子を形成する工程と、前記
素子を覆って第2の絶縁膜を堆積する工程と、前記第2
の絶縁膜に前記不純物拡散層に対するコンタクト孔を形
成する工程と、前記コンタクト孔の内面に、コンタクト
孔が前記第1の絶縁膜に重なったときに前記不純物拡散
層に接する部分で前記第1の絶縁膜に形成される第2の
溝の少なくとも側面を覆うように、第3の絶縁膜を形成
する工程と、前記コンタクト孔を介して前記不純物拡散
層に接続される配線層を形成する工程とを有することを
特徴とする。
【0013】この発明において、前記第3の絶縁膜は、
(a)前記第2の溝の幅の1/2以上の膜厚をもって堆
積され、その後エッチバックされて、前記第2の溝を埋
めるように残されるか、或いは(b)前記第2の溝の幅
の1/2以下の膜厚をもって堆積され、その後エッチバ
ックされて、前記第2の溝の側面を覆うように残され
る。
【0014】またこの発明において、前記第3の絶縁膜
は、半導体装置に要求される性能に応じて、(1)シリ
コン酸化膜とこの上に積層されたシリコン窒化膜とから
なる2層構造を有するものとするか、(2)第1のシリ
コン酸化膜とこの上に順次積層されたシリコン窒化膜及
び第2のシリコン酸化膜からなる3層構造を有するもの
とするか、或いは(3)第1のシリコン酸化膜とこの上
に順次積層された第1のシリコン窒化膜、第2のシリコ
ン酸化膜及び第2のシリコン窒化膜からなる4層構造を
有するものとする。
【0015】更にこの発明において、好ましくは前記第
3の絶縁膜は、シラン系ガスと窒素を含むガスをプラズ
マ分解して得られる活性なSiとNとを基板面に搬送す
ることにより堆積されるシリコン窒化膜を含むものとす
る。更にまた、この発明において、前記第3の絶縁膜を
形成した後、前記コンタクト孔を介して前記不純物拡散
層と同じ導電型となる不純物をイオン注入する工程を付
加することは有効である。
【0016】この発明に係る半導体装置は、半導体基板
と、この半導体基板の素子分離領域に形成された第1の
溝に埋め込まれた第1の絶縁膜と、前記半導体基板に形
成された不純物拡散層を含む素子と、前記素子を覆って
形成された第2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜に形成さ
れたコンタクト孔を介して前記不純物拡散層に接続され
る配線層と、前記コンタクト孔の内面に、コンタクト孔
の一部が前記第1の絶縁膜に重なったときに前記不純物
拡散層に接する部分で前記第1の絶縁膜に形成される第
2の溝の少なくとも側面を覆うように形成された第3の
絶縁膜とを有することを特徴とする。
【0017】この発明によると、溝型素子分離技術を用
い、且つコンタクトの合わせ余裕がない状態で半導体素
子を高密度に集積形成する場合に、不純物拡散層に対す
るコンタクト部でのリークや短絡を確実に防止すること
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】実施の形態1 図1〜図3は、この発明の実施の形態1による半導体集
積回路の製造工程を示す。図1(a)に示すように、p
型シリコン基板1上にシリコン窒化膜2によりエッチン
グマスクをパターン形成し、素子分離領域をRIE法に
よりエッチングして、略垂直形状を持つ素子分離用溝3
を形成する。次に、素子分離用絶縁膜として、CVD法
によるシリコン酸化膜4を堆積し、シリコン窒化膜2を
ストッパとしてCMP処理を行って、図1(b)に示す
ように、素子分離用溝3に埋め込む。
【0019】その後、シリコン窒化膜2を除去して、図
1(c)に示すように、n+型不純物拡散層5を含むM
OSトランジスタ等の素子形成を行う。拡散層5は具体
的には、MOSトランジスタのソース、ドレイン領域で
ある。続いて、図2(a)に示すように、素子形成され
た基板の表面を覆って、シリコン酸化膜からなる層間絶
縁膜6を堆積する。そしてこの層間絶縁膜6に、リソグ
ラフィ工程とRIE工程を経て、拡散層5に対するコン
タクト孔7を形成する。コンタクト孔7は、略垂直形状
をもって形成される。図2(a)では、コンタクト孔7
が合わせズレにより素子分離絶縁膜4に一部重なり、且
つオーバーエッチングにより素子分離絶縁膜4の拡散層
5に接する部分に、拡散層5より深く溝8が形成された
状態を示している。溝8の側面には、p型シリコン基板
1が露出する。
【0020】この後、図2(b)に示すように、全面に
絶縁膜9を堆積する。この実施の形態では、絶縁膜9と
してはCVD法によるシリコン酸化膜を用いる。また絶
縁膜9は、素子分離絶縁膜4に形成される溝8の幅をW
としたとき、W/2以上の膜厚をもって堆積する。これ
により、図2(b)に示すように、溝8は絶縁膜9で埋
め込まれる。
【0021】続いて、絶縁膜9をRIE法によりエッチ
バックして、図3(a)に示すように、コンタクト孔7
の側壁に残し、コンタクト孔7の底部に拡散層5の面を
露出させる。このとき溝8は、絶縁膜9により埋め込ま
れたままである。その後、図3(b)に示すように、コ
ンタクト孔7を介して拡散層5に接続される金属配線層
10を層間絶縁膜6上に形成する。
【0022】この実施の形態によると、コンタクト再拡
散技術では対処が難しい溝型素子分離構造でのコンタク
ト合わせズレに対して、コンタクトの短絡やリークを簡
単且つ確実に防止することができる。また、コンタクト
孔7に配線材料を埋め込む前には、通常ウェットエッチ
ングによる前処理工程が入る。絶縁膜9として、この前
処理に対して耐性のある材料を用いると、前処理により
コンタクト孔7の径が広がることを防止することがで
き、コンタクト部の短絡事故に対するマージンが向上す
る。
【0023】更にこの実施の形態では、層間絶縁膜の下
地にエッチングストッパとしてシリコン窒化膜を形成す
る場合のように、ゲート酸化膜等の劣化を生じることが
ない。従って特に、酸化膜の劣化の影響が大きいトンネ
ル酸化膜を用いた不揮発性半導体メモリ等に適用したと
きに、有効である。
【0024】実施の形態2 実施の形態1では、合わせズレにより素子分離絶縁膜4
に形成される溝8が絶縁膜9により完全に埋められる場
合を示した。図3に示すように、絶縁膜9はコンタクト
孔7の側壁に残るから、この絶縁膜9の膜厚を余り大き
くすると、コンタクト孔7の径がそれだけ小さくなって
しまう。これはコンタクト抵抗の増大を招く。
【0025】この点を考慮して、素子分離絶縁膜4に形
成される溝8の幅Wに対して、絶縁膜9の膜厚をW/2
以下に設定した場合の例を、図3(a)に対応させて図
4に示す。プロセスは、実施の形態1と同じである。図
示のように絶縁膜9は溝8を完全には埋めることなく、
コンタクト孔9の内面、及び溝8に露出する拡散層5と
その下の基板1の側面を覆う状態に形成される。この場
合、絶縁膜9の膜厚は、コンタクト孔7に埋め込まれる
配線材料と基板1との間の絶縁耐圧を十分に保証できる
ように選択される。具体的に3V電源の集積回路であれ
ば、8nm程度の膜厚が限界である。
【0026】実施の形態3 コンタクト孔7の底部には、良好なコンタクトをとるた
めにバリアメタルが形成されることが多い。バリアメタ
ルとして代表的にはチタン(Ti)膜が用いられるが、
Tiはシリコン酸化膜と反応を起こし絶縁性能を低下さ
せる。従って、実施の形態2の薄い絶縁膜9をシリコン
酸化膜単層で形成した場合には、十分な絶縁耐性が得ら
れないおそれがある。また、シリコン酸化膜単層では、
欠陥が発生しやすい。
【0027】図5は、この点を考慮した実施の形態を、
図4に対応させて示している。絶縁膜9としてこの実施
の形態では、シリコン酸化膜9aとこれに積層したシリ
コン窒化膜9bの2層構造としている。図5では、コン
タクト孔7にバリアメタルとしてTi膜11を形成し、
タングステン(W)12をコンタクトプラグとして埋め
込んだ状態を示している。絶縁膜9をこの様な2層構造
とすれば、シリコン窒化膜9bがTi膜11とシリコン
酸化膜9aとの反応を抑制すると同時に、絶縁膜9の欠
陥密度を低下させる。これにより高い絶縁耐性が得られ
る。
【0028】実施の形態4 絶縁膜9として、実施の形態3のようにシリコン酸化膜
/シリコン窒化膜の積層構造を用いると、コンタクト部
での基板への短絡はほぼ確実に防止することができる。
しかし、拡散層5が例えばNMOSトランジスタのドレ
インであり、基板に対して正バイアスが与えられる場
合、溝8のp型基板1側の側壁のリークが比較的大きい
ものとなる。これは、極めて小さいリークしか許容され
ない携帯機器等の用途に用いられる半導体装置において
は問題になる。
【0029】これに対処するためには、図6に示すよう
に、絶縁膜9を、その最下層にシリコン酸化膜9aを用
い、その上にシリコン窒化膜9b、更にその上にシリコ
ン酸化膜9cを積層した3層構造とすることが好まし
い。これにより、素子にどの様な極性の電圧が印加され
る場合にも、リーク電流を低レベルに抑えることができ
る。
【0030】実施の形態5 実施の形態4のように、絶縁膜9をシリコン酸化膜/シ
リコン窒化膜/シリコン酸化膜の3層構造とした場合に
も、実施の形態3で説明したようにコンタクト孔底部の
バリアメタルとしてTi膜が用いられた場合、Ti膜に
接する最上層のシリコン酸化膜9cがTiとの反応で破
壊されるおそれがある。そうすると、結果的に図5に示
すシリコン窒化膜/シリコン酸化膜の2層構造と同等の
絶縁性しか示さなくなる。
【0031】このような事態を避けるためには、図7に
示すように、絶縁膜9を、その最下層にシリコン酸化膜
9aを用い、その上にシリコン窒化膜9b、更にその上
にシリコン酸化膜9cを積層し、更にその上にシリコン
窒化膜9dを積層した4層構造とすることが好ましい。
これにより、一層優れた絶縁耐性が得られる。
【0032】実施の形態6 減圧CVD法やプラズマCVD法により堆積されるシリ
コン窒化膜は、通常単層膜では特に低電界領域でのリー
ク電流が大きい。このため、実施の形態3乃至5に説明
したように、シリコン酸化膜との積層構造とすることに
より、リーク電流を抑制することが重要になる。この様
な低電界領域でのリーク電流は、膜内に存在するトラッ
プ準位を介した、Frenkel-Poole電流機構によるもので
ある。
【0033】しかし近年、シリコン窒化膜中のトラップ
準位密度を低減し、電流機構をFowler-Nordheim型に近
いものとする技術が開発されている。これは、Jet Vapo
r Deposition(JVD)と称される膜堆積方法、即ちシ
ラン系ガスと窒素を含むガス、例えばSiH4/NH3
プラズマ分解して得られる活性なSiとNとを基板面に
搬送することにより、シリコン窒化膜を堆積するもので
ある(例えば、T.P.Ma, “Gate dielectric properties
of silicon nitride films formed by jet vapor depo
sition", Applied Surface Science,pp259-267(1997)参
照)。
【0034】この様な低トラップ密度のシリコン窒化膜
であれば、絶縁膜9としてシリコン窒化膜単層を用いた
場合にも、優れた絶縁性が得られる。また、図5乃至図
7に示す積層構造の絶縁膜9のなかのシリコン窒化膜と
して、同様にJVD法によるトラップ密度の低いものを
用いることは有効である。
【0035】実施の形態7 絶縁膜9をコンタクト孔7及び溝8の側壁にのみ形成す
るためには、前述のように、膜堆積とエッチバックを行
う。このとき、エッチバックには、多少オーバーエッチ
ングが必要であるため、図8(a)に示すように側壁絶
縁膜の上部が後退する。後退量xが、拡散層5の拡散深
さxjより小さい場合は問題ないが、形成される素子が
微細素子であって、xjが小さい場合、図8(a)に示
すように、x>xjになると、コンタクト孔7に埋め込
まれる配線材料と基板1の間で短絡が生じる。
【0036】しかし、この絶縁膜9のエッチバックは、
薄い絶縁膜に対するものであるから、オーバーエッチン
グ量の制御は比較的簡単であり、後退量xが拡散深さx
jを大きく上回ることはない。従ってこの場合、図8
(b)に示すように、コンタクト孔7を介してn型不純
物をイオン注入して、n+型拡散層5に重ねてn型拡散
層13を形成する。これにより、容易に短絡防止が可能
である。この場合のイオン注入は、側壁絶縁膜9がない
状態で溝8の側壁を全てn型化する場合と異なり、難し
い加速電圧の調整や複数の加速電圧設定によるイオン注
入工程の繰り返しは要らない。
【0037】実際的なプロセスに近い数値例を挙げて説
明する。コンタクト孔7の深さが1μmであるとし、こ
のコンタクト孔7のエッチング工程で30%のオーバー
エッチングがかかると、溝8は深さ約300nmとな
る。n+型拡散層5がNMOSトランジスタのドレイン
又はソースであるとすると、その接合深さxjは通常1
00nm以下である。従ってこのまま配線材料をコンタ
クト孔7に埋め込むと短絡を生じる。
【0038】そこで、絶縁膜9として例えば、シリコン
酸化膜6nmとシリコン窒化膜6nmの積層膜を堆積
し、これをRIE法によりエッチバックする。このとき
オーバーエッチング量は、30−50%見込めばよく、
図8(a)に示す絶縁膜9の後退量xは、6nm程度で
ある。この程度の後退量では、上述のように接合深さx
jが100nmあれば、短絡は起こらないが、エッチバ
ック後の化学処理による後退、絶縁膜厚の誤差、接合深
さが極めて浅い場合等には、x>xjとなる場合があり
得る。例えば、xj=20nm、x=30nmといった
状態になり得る。
【0039】そこで、エッチバック後、例えばリンを適
当な加速電圧でイオン注入して、コンタクト孔7の部分
のみ接合深さが30nm以上となるように、図8(b)
に示すようにn型層13を形成する。その後、バリアメ
タルとしてTi膜及びTiN膜を堆積し、更にW膜を堆
積して、これをCMP処理して、図5に例示したよう
に、コンタクト孔7にプラグとして埋め込む。その後、
層間絶縁膜6上に金属配線をパターン形成する。
【0040】この発明は、上記実施の形態に限られな
い。上記実施の形態では、NMOSトランジスタのソー
ス、ドレインを想定したn型拡散層に対するコンタクト
部を取り上げたが、PMOSトランジスタのソース、ド
レインとなるp型拡散層に対するコンタクト部にも同様
の構造、プロセスが適用できる。また上記実施の形態で
は、p型シリコン基板に直接拡散層が形成された素子構
造を例示したが、通常集積回路では素子領域に応じてp
型或いはn型ウェルが形成される。これらのウェルに素
子が形成される場合にも同様にこの発明は適用できる。
更に図5では、コンタクト孔7にWプラグを埋め込んだ
例を挙げたが、高濃度に不純物をドープした多結晶シリ
コンやアモルファスシリコン等を埋め込んでもよい。
【0041】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、溝
型素子分離技術を用い、且つ合わせ余裕がない状態で半
導体素子を高密度に集積形成する場合に、不純物拡散層
に対するコンタクト部でのリークや短絡を確実に防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による製造工程を示す
断面図である。
【図2】同実施の形態1による製造工程を示す断面図で
ある。
【図3】同実施の形態1による製造工程を示す断面図で
ある。
【図4】この発明の実施の形態2による要部工程を示す
断面図である。
【図5】この発明の実施の形態3による要部工程を示す
断面図である。
【図6】この発明の実施の形態4による要部工程を示す
断面図である。
【図7】この発明の実施の形態5による要部工程を示す
断面図である。
【図8】この発明の実施の形態7による要部工程を示す
断面図である。
【図9】LOCOS法による半導体集積回路のコンタク
ト再拡散技術を説明するための図である。
【図10】溝型素子分離による半導体集積回路のコンタ
クト部の問題を説明するための図である。
【符号の説明】
1…p型シリコン基板、2…シリコン窒化膜、3…素子
分離用溝、4…素子分離絶縁膜、5…n+型不純物拡散
層、6…層間絶縁膜、7…コンタクト孔、8…溝、9…
絶縁膜、10…金属配線、11…Ti膜、12…W膜、
9a,9c…シリコン酸化膜、9b,9d…シリコン窒
化膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有留 誠一 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 5F032 AA35 AA44 CA17 DA02 DA23 DA30 DA33 5F033 JJ18 JJ19 KK01 QQ13 QQ31 QQ37 QQ48 RR04 RR06 SS11 TT02 TT07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の素子分離領域に形成された
    第1の溝内に第1の絶縁膜を埋め込む工程と、 前記半導体基板に不純物拡散層を含む素子を形成する工
    程と、 前記素子を覆って第2の絶縁膜を堆積する工程と、 前記第2の絶縁膜に前記不純物拡散層に対するコンタク
    ト孔を形成する工程と、 前記コンタクト孔の内面に、コンタクト孔が前記第1の
    絶縁膜に重なったときに前記不純物拡散層に接する部分
    で前記第1の絶縁膜に形成される第2の溝の少なくとも
    側面を覆うように、第3の絶縁膜を形成する工程と、 前記コンタクト孔を介して前記不純物拡散層に接続され
    る配線層を形成する工程とを有することを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第3の絶縁膜は、前記第2の溝の幅
    の1/2以上の膜厚をもって堆積され、その後エッチバ
    ックされて、前記第2の溝を埋めるように残されること
    を特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第3の絶縁膜は、前記第2の溝の幅
    の1/2以下の膜厚をもって堆積され、その後エッチバ
    ックされて、前記第2の溝の側面を覆うように残される
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第3の絶縁膜は、シリコン酸化膜と
    この上に積層されたシリコン窒化膜とからなる2層構造
    を有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第3の絶縁膜は、第1のシリコン酸
    化膜とこの上に順次積層されたシリコン窒化膜及び第2
    のシリコン酸化膜からなる3層構造を有することを特徴
    とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第3の絶縁膜は、第1のシリコン酸
    化膜とこの上に順次積層された第1のシリコン窒化膜、
    第2のシリコン酸化膜及び第2のシリコン窒化膜からな
    る4層構造を有することを特徴とする請求項1記載の半
    導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第3の絶縁膜は、シラン系ガスと窒
    素を含むガスをプラズマ分解して得られる活性なSiと
    Nとを基板面に搬送することにより堆積されるシリコン
    窒化膜を含むことを特徴とする請求項1記載の半導体装
    置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第3の絶縁膜を形成した後、前記コ
    ンタクト孔を介して前記不純物拡散層と同じ導電型とな
    る不純物をイオン注入する工程を有することを特徴とす
    る請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 半導体基板と、 この半導体基板の素子分離領域に形成された第1の溝に
    埋め込まれた第1の絶縁膜と、 前記半導体基板に形成された不純物拡散層を含む素子
    と、 前記素子を覆って形成された第2の絶縁膜と、 前記第2の絶縁膜に形成されたコンタクト孔を介して前
    記不純物拡散層に接続される配線層と、 前記コンタクト孔の内面に、コンタクト孔の一部が前記
    第1の絶縁膜に重なったときに前記不純物拡散層に接す
    る部分で前記第1の絶縁膜に形成される第2の溝の少な
    くとも側面を覆うように形成された第3の絶縁膜とを有
    することを特徴とする半導体装置。
JP10350233A 1998-12-09 1998-12-09 半導体装置及びその製造方法 Abandoned JP2000174125A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10350233A JP2000174125A (ja) 1998-12-09 1998-12-09 半導体装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10350233A JP2000174125A (ja) 1998-12-09 1998-12-09 半導体装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000174125A true JP2000174125A (ja) 2000-06-23

Family

ID=18409131

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10350233A Abandoned JP2000174125A (ja) 1998-12-09 1998-12-09 半導体装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000174125A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5556490B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US7709324B2 (en) Method for forming a gate within a trench including the use of a protective film
US6900492B2 (en) Integrated circuit device with P-type gate memory cell having pedestal contact plug and peripheral circuit
US8294236B2 (en) Semiconductor device having dual-STI and manufacturing method thereof
JP4886219B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
US6743695B2 (en) Shallow trench isolation method and method for manufacturing non-volatile memory device using the same
US7365400B2 (en) Semiconductor device and method for manufacturing the same
JP4468187B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US20020151143A1 (en) Method of manufacturing semiconductor device
JPH11243180A (ja) 半導体装置の製造方法
KR100404787B1 (ko) 비휘발성 반도체 기억 장치 및 그 제조 방법
JP3102405B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP3975099B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US6476438B2 (en) Nonvolatile semiconductor memory device and method of manufacturing the same
JPH11330431A (ja) 不揮発性半導体記憶装置の製造方法
US20040014323A1 (en) Method of fabricating semiconductor device
US20030124793A1 (en) Method of manufacturing semiconductor device
JP2000174125A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2006100382A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2012043868A (ja) 半導体装置及び半導体装置の製造方法
US6251769B1 (en) Method of manufacturing contact pad
JP4249691B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP3116889B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2005093816A (ja) 半導体装置の製造方法および半導体装置
KR19990087996A (ko) 반도체디바이스및그제조공정

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040406

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20040608