JP2000173839A - トランス用積層コイルユニット - Google Patents
トランス用積層コイルユニットInfo
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- JP2000173839A JP2000173839A JP10351260A JP35126098A JP2000173839A JP 2000173839 A JP2000173839 A JP 2000173839A JP 10351260 A JP10351260 A JP 10351260A JP 35126098 A JP35126098 A JP 35126098A JP 2000173839 A JP2000173839 A JP 2000173839A
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- laminated coil
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 積層コイルのコイル幅を広くして大電流を流
すことができるとともに、トランスに使用された際に電
力の損失を小さくすることができるようにする。 【解決手段】 一次側積層コイルユニット3,4は、両
面にコイルパターン10A〜10Eを設けた複数枚の絶
縁材17A〜17Cを積層した多層積層板により構成さ
れている。一次側積層コイルユニット3,4には、中央
にコア挿通用の貫通孔3A,4Aが形成されている。各
コイルパターン10A〜10Eの端末間は、多層積層板
に形成されたスルーホールに設けられた接続導体(メッ
キ層)により電気的に直列に接続されている。接続導体
(メッキ層)は、各コイルパターン10A〜10Eの外
周側で、かつ、一次側積層コイルユニット3,4をコア
に組付けたときに、コアに覆われない位置に配置されて
いる。各コイルパターン10A,10Eは、一巻より短
く形成されている。
すことができるとともに、トランスに使用された際に電
力の損失を小さくすることができるようにする。 【解決手段】 一次側積層コイルユニット3,4は、両
面にコイルパターン10A〜10Eを設けた複数枚の絶
縁材17A〜17Cを積層した多層積層板により構成さ
れている。一次側積層コイルユニット3,4には、中央
にコア挿通用の貫通孔3A,4Aが形成されている。各
コイルパターン10A〜10Eの端末間は、多層積層板
に形成されたスルーホールに設けられた接続導体(メッ
キ層)により電気的に直列に接続されている。接続導体
(メッキ層)は、各コイルパターン10A〜10Eの外
周側で、かつ、一次側積層コイルユニット3,4をコア
に組付けたときに、コアに覆われない位置に配置されて
いる。各コイルパターン10A,10Eは、一巻より短
く形成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトランス用積層コイ
ルに係り、詳しくは小型で大電流が流れる電源回路に使
用するのに適したトランス用積層コイルに関するもので
ある。
ルに係り、詳しくは小型で大電流が流れる電源回路に使
用するのに適したトランス用積層コイルに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】トランス用積層コイルとして例えば、図
7,図8に示すものが特開平10−32129号公報に
開示されている。
7,図8に示すものが特開平10−32129号公報に
開示されている。
【0003】この積層コイルは、両面に導体のコイルパ
ターン22,23が設けられた絶縁材21と、複数枚の
絶縁材25とを交互に積層することによって構成されて
いる。積層コイルの中心部には磁性コア挿通用の貫通孔
24が設られている。貫通孔24の内壁には凹部(スル
ーホール)26が設られている。凹部(スルーホール)
26の内壁には、異なる層間のコイルパターン22,2
3の内端部同士を接続する導体27が固着されている。
凹部26と導体27の形成は、積層コイルにスルーホー
ルを設け、その内壁に導体27を固着した後、貫通孔2
4を、その貫通孔24がスルーホールの一部を削るよう
に設けることにより行われている。積層コイルは、異な
る層間のコイルパターン22同士、又はコイルパターン
23同士を通常の円筒状のスルーホールで電気的に接続
する構成に比較して、スルーホールの占める面積は小さ
くなっている。
ターン22,23が設けられた絶縁材21と、複数枚の
絶縁材25とを交互に積層することによって構成されて
いる。積層コイルの中心部には磁性コア挿通用の貫通孔
24が設られている。貫通孔24の内壁には凹部(スル
ーホール)26が設られている。凹部(スルーホール)
26の内壁には、異なる層間のコイルパターン22,2
3の内端部同士を接続する導体27が固着されている。
凹部26と導体27の形成は、積層コイルにスルーホー
ルを設け、その内壁に導体27を固着した後、貫通孔2
4を、その貫通孔24がスルーホールの一部を削るよう
に設けることにより行われている。積層コイルは、異な
る層間のコイルパターン22同士、又はコイルパターン
23同士を通常の円筒状のスルーホールで電気的に接続
する構成に比較して、スルーホールの占める面積は小さ
くなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにコイルパターン22,23の内側に凹部(スルー
ホール)26を形成する方法では、磁性コアの突起と絶
縁材21の大きさが一定のとき、積層コイルのコイル幅
が狭くなり、大電流が流せなくなるという問題がある。
又、スルーホールが磁性コアに近接して設けられている
ため、スルーホールを流れる電流が磁束の影響を受ける
という問題がある。
ようにコイルパターン22,23の内側に凹部(スルー
ホール)26を形成する方法では、磁性コアの突起と絶
縁材21の大きさが一定のとき、積層コイルのコイル幅
が狭くなり、大電流が流せなくなるという問題がある。
又、スルーホールが磁性コアに近接して設けられている
ため、スルーホールを流れる電流が磁束の影響を受ける
という問題がある。
【0005】本発明は前記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、積層コイルのコイル幅
を広くして大電流を流すことができるとともに、トラン
スに使用された際に電力の損失を小さくすることができ
るトランス用積層コイルユニットを提供することにあ
る。
れたものであって、その目的は、積層コイルのコイル幅
を広くして大電流を流すことができるとともに、トラン
スに使用された際に電力の損失を小さくすることができ
るトランス用積層コイルユニットを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、コイルの一部となる複数
の導体を、互いに電気的絶縁を確保しつつ積層して多層
積層導体を構成し、前記多層積層導体の中央に磁性コア
挿通用の貫通孔を形成するとともに、前記各導体の端末
間を接続導体により電気的に直列接続した積層コイルユ
ニットにおいて、前記接続導体が前記各導体の外周側
で、かつ、前記積層コイルユニットを磁性コアに組付け
たときに、磁性コアに覆われない位置に配置されてい
る。
に、請求項1に記載の発明は、コイルの一部となる複数
の導体を、互いに電気的絶縁を確保しつつ積層して多層
積層導体を構成し、前記多層積層導体の中央に磁性コア
挿通用の貫通孔を形成するとともに、前記各導体の端末
間を接続導体により電気的に直列接続した積層コイルユ
ニットにおいて、前記接続導体が前記各導体の外周側
で、かつ、前記積層コイルユニットを磁性コアに組付け
たときに、磁性コアに覆われない位置に配置されてい
る。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記積層コイルユニットは、片面又は
両面に導体のコイルパターンを設けた複数枚の絶縁材を
積層して構成された多層積層板の各コイルパターンの端
末間が、該多層積層板に形成されたスルーホールに設け
られた接続導体により電気的に直列に接続されている。
の発明において、前記積層コイルユニットは、片面又は
両面に導体のコイルパターンを設けた複数枚の絶縁材を
積層して構成された多層積層板の各コイルパターンの端
末間が、該多層積層板に形成されたスルーホールに設け
られた接続導体により電気的に直列に接続されている。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、前記コイルパターンのうち積層コイル
の端子となる部分は、前記多層積層板の外周側において
立体交差する状態に配置されている。
の発明において、前記コイルパターンのうち積層コイル
の端子となる部分は、前記多層積層板の外周側において
立体交差する状態に配置されている。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項2又は請
求項3に記載の発明において、前記コイルパターンは、
最上部及び最下部に配置されたコイルパターンが一巻よ
り短く形成され、他のコイルパターンが一巻となるよう
に形成されている。
求項3に記載の発明において、前記コイルパターンは、
最上部及び最下部に配置されたコイルパターンが一巻よ
り短く形成され、他のコイルパターンが一巻となるよう
に形成されている。
【0010】請求項5に記載の発明は、請求項2〜請求
項4のいずれか一項に記載の発明において、前記スルー
ホールは、前記多層積層板の外周部に設けられた突出部
に形成され、該突出部に磁性コアの所定部分と係合する
位置決め部が設けられている。
項4のいずれか一項に記載の発明において、前記スルー
ホールは、前記多層積層板の外周部に設けられた突出部
に形成され、該突出部に磁性コアの所定部分と係合する
位置決め部が設けられている。
【0011】請求項6に記載の発明は、請求項2〜請求
項5のいずれか一項に記載の発明において、前記各コイ
ルパターンは、それぞれ各端末において複数の接続導体
によって互いに接続されている。
項5のいずれか一項に記載の発明において、前記各コイ
ルパターンは、それぞれ各端末において複数の接続導体
によって互いに接続されている。
【0012】請求項1〜請求項6に記載の発明では、磁
性コア挿通用の貫通孔の周囲に、コイルパターンを接続
するための接続導体を設けるスルーホールを設けるスペ
ースを確保する必要がなく、その分コイルのパターン幅
を広くすることができる。従って、大電流を流した場合
にも発熱が少なくて済む。又、積層コイルユニットが作
る磁束と平行に電流が流れる接続導体が磁性コアで覆わ
れない位置に存在するため、電流が磁束の影響を受けに
くくなり、電力の損失が小さくなる。
性コア挿通用の貫通孔の周囲に、コイルパターンを接続
するための接続導体を設けるスルーホールを設けるスペ
ースを確保する必要がなく、その分コイルのパターン幅
を広くすることができる。従って、大電流を流した場合
にも発熱が少なくて済む。又、積層コイルユニットが作
る磁束と平行に電流が流れる接続導体が磁性コアで覆わ
れない位置に存在するため、電流が磁束の影響を受けに
くくなり、電力の損失が小さくなる。
【0013】請求項3に記載の発明では、積層コイルの
端子となる部分が立体交差する状態に配置されるため、
両者が平行に配置された場合に比較して端子となる部分
のうず電流損が少なくなる。
端子となる部分が立体交差する状態に配置されるため、
両者が平行に配置された場合に比較して端子となる部分
のうず電流損が少なくなる。
【0014】請求項4に記載の発明では、各コイルパタ
ーンの端末部を、積層コイルユニットをコアに組付けた
ときに、コアに覆われない位置に配置するのが容易にな
る。請求項5に記載の発明では、コアを組付けるとき、
コアと積層コイルユニットの位置決めが容易になる。
ーンの端末部を、積層コイルユニットをコアに組付けた
ときに、コアに覆われない位置に配置するのが容易にな
る。請求項5に記載の発明では、コアを組付けるとき、
コアと積層コイルユニットの位置決めが容易になる。
【0015】請求項6に記載の発明では、大電流を流す
のに必要な接続導体の断面積の確保が容易になる。
のに必要な接続導体の断面積の確保が容易になる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明をトランスの一次側
積層コイルユニットに具体化した一実施形態を図1〜図
6に基づいて説明する。
積層コイルユニットに具体化した一実施形態を図1〜図
6に基づいて説明する。
【0017】図3及び図4に示すように、本実施形態の
トランスTは、磁性コアとしての一対のコア1,2と、
二個の積層コイルユニットとしての一次側積層コイルユ
ニット3,4と、一個の二次側コイルユニット5で構成
されている。コア1,2の間には、二次側コイルユニッ
ト5が、二個の一次側積層コイルユニット3,4に挟ま
れた状態で挟持されている。
トランスTは、磁性コアとしての一対のコア1,2と、
二個の積層コイルユニットとしての一次側積層コイルユ
ニット3,4と、一個の二次側コイルユニット5で構成
されている。コア1,2の間には、二次側コイルユニッ
ト5が、二個の一次側積層コイルユニット3,4に挟ま
れた状態で挟持されている。
【0018】前記一対のコア1,2は、フェライトで同
一形状に形成されている。コア1,2は、直方体状の物
体を加工した形状に形成されている。コア1,2の中央
部には円柱状の突起1A,2Aが形成され、突起1A,
2Aの周囲には円弧状の収納部1B,2Bが形成される
とともに、コア1,2の両側方が切り欠かれて開放され
ている。コア1,2の切り欠き部の端面1C,2Cは、
コア1,2の表裏面に対して垂直に形成されている。
一形状に形成されている。コア1,2は、直方体状の物
体を加工した形状に形成されている。コア1,2の中央
部には円柱状の突起1A,2Aが形成され、突起1A,
2Aの周囲には円弧状の収納部1B,2Bが形成される
とともに、コア1,2の両側方が切り欠かれて開放され
ている。コア1,2の切り欠き部の端面1C,2Cは、
コア1,2の表裏面に対して垂直に形成されている。
【0019】前記一次側積層コイルユニット3,4は同
一形状に形成されている。図2に示すように一次側積層
コイルユニット3,4は、両面に導体のコイルパターン
10A〜10E、又はダミーパターン10Fが設けられ
ている複数枚の絶縁材17A〜17Cと、複数枚の絶縁
材17Dとを交互に積層した多層積層板で構成されてい
る。一次側積層コイルユニット3,4は、中央にコア
1,2の突起1A,2Aが嵌合するコア挿通用の貫通孔
としての孔3A,4Aが形成されている。図4に示すよ
うに、一次側積層コイルユニット3,4は収納部1B,
2Bに収納される円弧部と、収納部1B,2Bからはみ
出す突出部6〜9とを備えている。一方の突出部6,8
は円弧状に形成され、コア1,2を組付けるときコア
1,2に覆われない位置に配置されている。突出部6,
8は、その位置決め面6A,8Aが、コア1,2の端面
1C,2Cと当接可能な長さに形成され、コア1,2の
端面1C,2Cと当接することによってコア1,2に対
して位置決めされる。他方の突出部7,9は、一方の突
出部6,8の中央と一次側積層コイルユニット3,4の
中心とを通る直線に対して一方の端面7A,9Aが接
し、他方にコア1,2の端面1C,2Cと当接する位置
決め面7B,9Bが形成されている。
一形状に形成されている。図2に示すように一次側積層
コイルユニット3,4は、両面に導体のコイルパターン
10A〜10E、又はダミーパターン10Fが設けられ
ている複数枚の絶縁材17A〜17Cと、複数枚の絶縁
材17Dとを交互に積層した多層積層板で構成されてい
る。一次側積層コイルユニット3,4は、中央にコア
1,2の突起1A,2Aが嵌合するコア挿通用の貫通孔
としての孔3A,4Aが形成されている。図4に示すよ
うに、一次側積層コイルユニット3,4は収納部1B,
2Bに収納される円弧部と、収納部1B,2Bからはみ
出す突出部6〜9とを備えている。一方の突出部6,8
は円弧状に形成され、コア1,2を組付けるときコア
1,2に覆われない位置に配置されている。突出部6,
8は、その位置決め面6A,8Aが、コア1,2の端面
1C,2Cと当接可能な長さに形成され、コア1,2の
端面1C,2Cと当接することによってコア1,2に対
して位置決めされる。他方の突出部7,9は、一方の突
出部6,8の中央と一次側積層コイルユニット3,4の
中心とを通る直線に対して一方の端面7A,9Aが接
し、他方にコア1,2の端面1C,2Cと当接する位置
決め面7B,9Bが形成されている。
【0020】図1に示すように、五層のコイルパタ−ン
10A〜10Eは、最上部に配置されている第一のコイ
ルパターン10A及び最下部に配置されている第五のコ
イルパターン10Eが一巻より短く形成され、他のコイ
ルパターン10B〜10Dが一巻となるように形成され
ている。
10A〜10Eは、最上部に配置されている第一のコイ
ルパターン10A及び最下部に配置されている第五のコ
イルパターン10Eが一巻より短く形成され、他のコイ
ルパターン10B〜10Dが一巻となるように形成され
ている。
【0021】第一のコイルパタ−ン10Aの一端と第二
のコイルパタ−ン10Bの一端、第二のコイルパタ−ン
10Bの他端と第三のコイルパタ−ン10Cの一端、第
三のコイルパタ−ン10Cの他端と第四のコイルパタ−
ン10Dの一端、第四のコイルパタ−ン10Dの他端と
第五のコイルパタ−ン10Eの一端とはそれぞれ突出部
6,8に形成されたスル−ホ−ル11A〜11Dに設け
られた接続導体としてのメッキ層18により電気的に直
列に接続され、四巻のコイルが形成されている。即ち、
各コイルパターン10A〜10Eを接続するメッキ層1
8は、コイルパターンの外周側で、かつ、一次側積層コ
イルユニット3,4をコア1,2に組付けたときにコア
1,2に覆われない位置に配置されている。各スル−ホ
−ル11A〜11Dはそれぞれ複数個ずつ設けられ、各
コイルパターン10A〜10Eはそれぞれ各端末におい
て複数のメッキ層18によって互いに接続されている。
各コイルパタ−ン10A〜10Fの厚さは、例えば75
μm〜175μmに形成されている。コイルパタ−ン1
0A〜10Eとダミ−パタ−ン10Fは、内周径と外周
径が等しく形成されている。ダミーパターン10Fは、
多層積層板をその厚さ方向の中立面に対してほぼ対称に
形成するために設けられている。
のコイルパタ−ン10Bの一端、第二のコイルパタ−ン
10Bの他端と第三のコイルパタ−ン10Cの一端、第
三のコイルパタ−ン10Cの他端と第四のコイルパタ−
ン10Dの一端、第四のコイルパタ−ン10Dの他端と
第五のコイルパタ−ン10Eの一端とはそれぞれ突出部
6,8に形成されたスル−ホ−ル11A〜11Dに設け
られた接続導体としてのメッキ層18により電気的に直
列に接続され、四巻のコイルが形成されている。即ち、
各コイルパターン10A〜10Eを接続するメッキ層1
8は、コイルパターンの外周側で、かつ、一次側積層コ
イルユニット3,4をコア1,2に組付けたときにコア
1,2に覆われない位置に配置されている。各スル−ホ
−ル11A〜11Dはそれぞれ複数個ずつ設けられ、各
コイルパターン10A〜10Eはそれぞれ各端末におい
て複数のメッキ層18によって互いに接続されている。
各コイルパタ−ン10A〜10Fの厚さは、例えば75
μm〜175μmに形成されている。コイルパタ−ン1
0A〜10Eとダミ−パタ−ン10Fは、内周径と外周
径が等しく形成されている。ダミーパターン10Fは、
多層積層板をその厚さ方向の中立面に対してほぼ対称に
形成するために設けられている。
【0022】図1(a)に示すように、第一のコイルパ
タ−ン10Aの他端は、端子用の突出部7,9と対応す
る位置まで延出形成されている。図1(e)に示すよう
に、第五のコイルパタ−ン10Eの他端は、端子用の突
出部7,9と対応する位置まで延出形成されている。両
コイルパターン10A,10Eの延出部12A,12
E、即ち、積層コイルの端子となる部分は、多層積層板
の外周側において立体交差する状態に配置されている。
そして、突出部7,9には、第一のコイルパタ−ン10
Aの延出部12Aとともに端子を構成するメッキスル−
ホ−ル19Aと、第五のコイルパタ−ン10Eの延出部
12Eとともに端子を構成するメッキスル−ホ−ル19
Bとが形成されている。
タ−ン10Aの他端は、端子用の突出部7,9と対応す
る位置まで延出形成されている。図1(e)に示すよう
に、第五のコイルパタ−ン10Eの他端は、端子用の突
出部7,9と対応する位置まで延出形成されている。両
コイルパターン10A,10Eの延出部12A,12
E、即ち、積層コイルの端子となる部分は、多層積層板
の外周側において立体交差する状態に配置されている。
そして、突出部7,9には、第一のコイルパタ−ン10
Aの延出部12Aとともに端子を構成するメッキスル−
ホ−ル19Aと、第五のコイルパタ−ン10Eの延出部
12Eとともに端子を構成するメッキスル−ホ−ル19
Bとが形成されている。
【0023】図3,図5に示すように、前記二次側コイ
ルユニット5は、絶縁材製のスペ−サ13と、打ち抜き
加工された導電板としての銅板製の二個の二次側コイル
14,15とを備えており、二次側コイル14,15は
同一形状に形成されている。二次側コイル14,15の
厚さは、例えば1mm程度に形成されている。
ルユニット5は、絶縁材製のスペ−サ13と、打ち抜き
加工された導電板としての銅板製の二個の二次側コイル
14,15とを備えており、二次側コイル14,15は
同一形状に形成されている。二次側コイル14,15の
厚さは、例えば1mm程度に形成されている。
【0024】前記二次側コイル14,15には、それぞ
れタップ用端子14A,15Aと端子14B,15Bと
が形成されている。タップ用端子14A,15Aは,段
差を有するように折曲げ形成され、二次側コイル14,
15は、一方を反転させてタップ用端子14A,15A
同士を当接させた状態で、スペ−サ13の厚さと同じ間
隔を保って平行に配置可能になっている。タップ用端子
14A,15Aと端子14B,15Bには、錆防止とタ
ップ用端子14A,15Aの接触性を良好にするため、
スズメッキが施されている。二次側コイル14,15
は、その内周径及び外周径がコイルパタ−ン10A〜1
0Eと同じに形成されている。スペ−サ13には、中央
部両面に二次側コイル14,15の位置決め部として、
リング状の嵌合突部13Aが形成されている。スペ−サ
13の厚さは、例えば0.5〜0.8mmに形成されて
いる。
れタップ用端子14A,15Aと端子14B,15Bと
が形成されている。タップ用端子14A,15Aは,段
差を有するように折曲げ形成され、二次側コイル14,
15は、一方を反転させてタップ用端子14A,15A
同士を当接させた状態で、スペ−サ13の厚さと同じ間
隔を保って平行に配置可能になっている。タップ用端子
14A,15Aと端子14B,15Bには、錆防止とタ
ップ用端子14A,15Aの接触性を良好にするため、
スズメッキが施されている。二次側コイル14,15
は、その内周径及び外周径がコイルパタ−ン10A〜1
0Eと同じに形成されている。スペ−サ13には、中央
部両面に二次側コイル14,15の位置決め部として、
リング状の嵌合突部13Aが形成されている。スペ−サ
13の厚さは、例えば0.5〜0.8mmに形成されて
いる。
【0025】図5に示すように、二次側コイル14,1
5とスペ−サ13とは射出成形によって樹脂モ−ルドさ
れ、二次側コイル14,15の外側全体に均一の厚さの
絶縁材としての絶縁被膜16が形成されている。射出成
形の際、二次側コイル14,15は、スペ−サ13の嵌
合突部13Aに嵌合されて位置決めされた状態で、金型
の所定位置に配置される。二次側コイルユニット5の熱
歪みによる損傷を極力低減するために、射出成形に用い
る樹脂とスペ−サ13の樹脂は同材質のものが使用され
ている。この実施形態では、例えばポリブチレンテレフ
タレ−ト(PBT)が使用されている。
5とスペ−サ13とは射出成形によって樹脂モ−ルドさ
れ、二次側コイル14,15の外側全体に均一の厚さの
絶縁材としての絶縁被膜16が形成されている。射出成
形の際、二次側コイル14,15は、スペ−サ13の嵌
合突部13Aに嵌合されて位置決めされた状態で、金型
の所定位置に配置される。二次側コイルユニット5の熱
歪みによる損傷を極力低減するために、射出成形に用い
る樹脂とスペ−サ13の樹脂は同材質のものが使用され
ている。この実施形態では、例えばポリブチレンテレフ
タレ−ト(PBT)が使用されている。
【0026】収納部1B,2Bの深さは、各コイルユニ
ット3,4,5が収納された状態で、コア1,2が互い
に当接するように設定されている。前記のように構成さ
れたトランスTを組付けるときは、まずコア2の収納部
2Bに一次側積層コイルユニット4、二次側コイルユニ
ット5の順に収納する。次に、一次側積層コイルユニッ
ト3の孔3Aが、二次側コイルユニット5の孔5Aと一
致するように、一次側積層コイルユニット3を二次側コ
イルユニット5に当接させる。最後に、コア1の突起1
Aを一次側積層コイルユニット3の孔3A及び二次側コ
イルユニット5の孔5Aに挿入する。このとき、一次側
積層コイルユニット3,4は突出部6,8の位置決め面
6A,8Aが端面1C,2Cと係合して位置決めされ、
二次側コイルユニット5は係合部5Bが端面1C,2C
と係合して位置決めされて、コア1,2間に挟持され
る。一次側積層コイルユニット3,4は一方を反転さ
せ、各コイルパターンに同じ向きの電流が流れるように
スル−ホ−ル19A同士を図示しない配線で電気的に接
続する。
ット3,4,5が収納された状態で、コア1,2が互い
に当接するように設定されている。前記のように構成さ
れたトランスTを組付けるときは、まずコア2の収納部
2Bに一次側積層コイルユニット4、二次側コイルユニ
ット5の順に収納する。次に、一次側積層コイルユニッ
ト3の孔3Aが、二次側コイルユニット5の孔5Aと一
致するように、一次側積層コイルユニット3を二次側コ
イルユニット5に当接させる。最後に、コア1の突起1
Aを一次側積層コイルユニット3の孔3A及び二次側コ
イルユニット5の孔5Aに挿入する。このとき、一次側
積層コイルユニット3,4は突出部6,8の位置決め面
6A,8Aが端面1C,2Cと係合して位置決めされ、
二次側コイルユニット5は係合部5Bが端面1C,2C
と係合して位置決めされて、コア1,2間に挟持され
る。一次側積層コイルユニット3,4は一方を反転さ
せ、各コイルパターンに同じ向きの電流が流れるように
スル−ホ−ル19A同士を図示しない配線で電気的に接
続する。
【0027】次に、上記のように構成されたトランスT
を、直流電源回路としてのDC/DCコンバ−タ回路に
使用した場合の作用について説明する。図6に示すよう
に、DC/DCコンバ−タ回路はバッテリ−E、フィル
タ−F、トランジスタQ1〜Q4によって構成されてい
るインバ−タ部I、二次側コイルが中間タップを有する
トランスT、ダイオ−ドD1,D2及びコンデンサCを
有する二次側回路によって構成されている。そして、出
力端子VO間に負荷Rが接続される。インバ−タ部Iに
おいて、トランジスタQ1,Q4とトランジスタQ2,
Q3とはそれぞれ同時にON,OFFする。両トランジ
スタQ1,Q4がONのとき、両トランジスタQ2,Q
3は同時にOFFとなり、両トランジスタQ1,Q4が
OFFのとき、両トランジスタQ2,Q3は同時にON
となる。両トランジスタQ1,Q4がONのとき、トラ
ンスTの一次側積層コイルユニット3,4では、矢印A
1方向に電流が流れる。そして、トランスTの二次側コ
イルユニット5では、二次側コイル14に矢印A3方向
に電流が流れ、ダイオ−ドD1、負荷R及び中間タップ
を経て流れる電流のル−プが形成される。一方、両トラ
ンジスタQ2,Q3がONのとき、一次側積層コイルユ
ニット3,4では、矢印A1と逆方向に電流が流れる。
そして、二次側コイルユニット5では、二次側コイル1
5に矢印B3方向に電流が流れ、ダイオ−ドD2、負荷
R及び中間タップを経て流れる電流のル−プが形成され
る。そして、トランジスタQ1,Q2,Q3,Q4のス
イッチング制御により、負荷Rには常に二次側コイル1
4又は二次側コイル15を通る直流電圧が印加される。
一次側積層コイルユニット3,4のコイル巻数が合計8
巻で、二次側コイル14,15のコイル巻数はそれぞれ
1巻であるので、負荷Rにはバッテリ−Eの1/8の電
圧が印加される。このDC/DCコンバ−タ回路は、例
えば自動車に搭載され、駆動モ−タ用の高電圧のバッテ
リ−Eの電圧を補機の電源に適した低電圧に変更する。
を、直流電源回路としてのDC/DCコンバ−タ回路に
使用した場合の作用について説明する。図6に示すよう
に、DC/DCコンバ−タ回路はバッテリ−E、フィル
タ−F、トランジスタQ1〜Q4によって構成されてい
るインバ−タ部I、二次側コイルが中間タップを有する
トランスT、ダイオ−ドD1,D2及びコンデンサCを
有する二次側回路によって構成されている。そして、出
力端子VO間に負荷Rが接続される。インバ−タ部Iに
おいて、トランジスタQ1,Q4とトランジスタQ2,
Q3とはそれぞれ同時にON,OFFする。両トランジ
スタQ1,Q4がONのとき、両トランジスタQ2,Q
3は同時にOFFとなり、両トランジスタQ1,Q4が
OFFのとき、両トランジスタQ2,Q3は同時にON
となる。両トランジスタQ1,Q4がONのとき、トラ
ンスTの一次側積層コイルユニット3,4では、矢印A
1方向に電流が流れる。そして、トランスTの二次側コ
イルユニット5では、二次側コイル14に矢印A3方向
に電流が流れ、ダイオ−ドD1、負荷R及び中間タップ
を経て流れる電流のル−プが形成される。一方、両トラ
ンジスタQ2,Q3がONのとき、一次側積層コイルユ
ニット3,4では、矢印A1と逆方向に電流が流れる。
そして、二次側コイルユニット5では、二次側コイル1
5に矢印B3方向に電流が流れ、ダイオ−ドD2、負荷
R及び中間タップを経て流れる電流のル−プが形成され
る。そして、トランジスタQ1,Q2,Q3,Q4のス
イッチング制御により、負荷Rには常に二次側コイル1
4又は二次側コイル15を通る直流電圧が印加される。
一次側積層コイルユニット3,4のコイル巻数が合計8
巻で、二次側コイル14,15のコイル巻数はそれぞれ
1巻であるので、負荷Rにはバッテリ−Eの1/8の電
圧が印加される。このDC/DCコンバ−タ回路は、例
えば自動車に搭載され、駆動モ−タ用の高電圧のバッテ
リ−Eの電圧を補機の電源に適した低電圧に変更する。
【0028】コイルパターン10A〜10E及びメッキ
層18によって構成される一次側コイルを流れる電流
は、メッキ層18を通るときにその方向がコア1,2の
突起1A,2Aを通る磁束の方向と平行になる。しか
し、スルーホール11A〜11Dが、多層積層板の外周
側の突出部6,8に形成されることによって、突起1
A,2Aとメッキ層18との距離が大きくなり、スルー
ホール11A〜11Dに設けられたメッキ層18に流れ
る電流は、積層コイルに電流が流れることによって生じ
る磁束による悪影響が少なくなる。又、積層コイルの端
子となる延出部12A,12Eが、多層積層板の外周側
において立体交差する状態で配置されることによって、
延出部12A,12Eにおけるうず電流損が、延出部を
互いに平行に延びるように配置した場合に比較して小さ
くなる。
層18によって構成される一次側コイルを流れる電流
は、メッキ層18を通るときにその方向がコア1,2の
突起1A,2Aを通る磁束の方向と平行になる。しか
し、スルーホール11A〜11Dが、多層積層板の外周
側の突出部6,8に形成されることによって、突起1
A,2Aとメッキ層18との距離が大きくなり、スルー
ホール11A〜11Dに設けられたメッキ層18に流れ
る電流は、積層コイルに電流が流れることによって生じ
る磁束による悪影響が少なくなる。又、積層コイルの端
子となる延出部12A,12Eが、多層積層板の外周側
において立体交差する状態で配置されることによって、
延出部12A,12Eにおけるうず電流損が、延出部を
互いに平行に延びるように配置した場合に比較して小さ
くなる。
【0029】従って、本実施形態によれば以下に示す効
果がある。 (1)一次側積層コイルユニット3,4は、接続導体
(メッキ層18)が各コイルパターン10A〜10Eの
外周側で、かつ一次側積層コイルユニット3,4をコア
1,2に組付けたときにコア1,2に覆われない位置に
配置されているので、コイルのパターン幅を広くするこ
とができ、パターンの抵抗率を下げることができる。従
って、大電流を流すことができる。又、スルーホール1
1A〜11Dに設けられたメッキ層18を流れる電流
が、一次側コイルの磁束の影響を受けにくくなり、電力
の損失を低減できる。 (2)コイルパターン10A〜10Eのうち積層コイル
の端子となる部分(延出部12A,12E)は、多層積
層板の外周側において立体交差する状態に配置されてい
るので、延出部12A,12Eにおけるうず電流損を少
なくできる。 (3)コイルパターン10A〜10Eは、最上部及び最
下部に配置されたコイルパターン10A,10Eが一巻
より短く形成され、他のコイルパターン10B〜10D
が一巻となるように形成されている。従って、各コイル
パターン10A〜10Eの端末部を多層積層板の外周側
で、一次側積層コイルユニット3,4をコア1,2に組
付けたときに、コア1,2に覆われない位置に容易に配
置することができる。 (4)スルーホール11A〜11D及びメッキスルーホ
ール19A,19Bは、多層積層板の外周部に設けられ
た突出部6,7,8,9に形成され、突出部6,7,
8,9にコア1,2の所定部分と係合する位置決め面6
A,7B,8A,9Bが設けられている。従って、トラ
ンスTを組立てるとき、コア1,2と一次側積層コイル
ユニット3,4の位置を容易に決めることができ、トラ
ンスTを簡単に組み立てることができる。 (5)コイルパターン10A〜10Eは、各端末におい
てそれぞれ複数のスルーホール11A〜11Dに設けら
れた接続導体(メッキ層18)によって互いに接続され
ているので、大電流を流すために必要なメッキ層18の
断面積を容易に確保することができる。 (6)一次側積層コイルユニット3,4は、ダミーパタ
ーン10Fを設けることにより偶数層のコイルパターン
10A〜10Fを備え、厚さ方向の中立面に対してほぼ
対称に形成されている。従って、一次側積層コイルユニ
ット3,4の積層工程において、反りが発生しにくくな
って一次側積層コイルユニット3,4が安定して製造さ
れるとともに、不良品がなくなる。 (7)一次側コイルユニット3,4の突出部6,8の両
端部6A,8Aは、コア1,2の端面1C,2Cと係合
し、位置決め部としての役割を果たし、一対のコア1,
2を組付けたときに回り止めとなる。 (8)二次側コイルユニット5の一体射出成形に用いる
樹脂は、二次側コイル14,15によって挟まれるスペ
−サ13と同一の材質であるので、これらの熱膨張率が
等しくなり、熱歪みによる二次側コイルユニット5の損
傷を低減することができる。
果がある。 (1)一次側積層コイルユニット3,4は、接続導体
(メッキ層18)が各コイルパターン10A〜10Eの
外周側で、かつ一次側積層コイルユニット3,4をコア
1,2に組付けたときにコア1,2に覆われない位置に
配置されているので、コイルのパターン幅を広くするこ
とができ、パターンの抵抗率を下げることができる。従
って、大電流を流すことができる。又、スルーホール1
1A〜11Dに設けられたメッキ層18を流れる電流
が、一次側コイルの磁束の影響を受けにくくなり、電力
の損失を低減できる。 (2)コイルパターン10A〜10Eのうち積層コイル
の端子となる部分(延出部12A,12E)は、多層積
層板の外周側において立体交差する状態に配置されてい
るので、延出部12A,12Eにおけるうず電流損を少
なくできる。 (3)コイルパターン10A〜10Eは、最上部及び最
下部に配置されたコイルパターン10A,10Eが一巻
より短く形成され、他のコイルパターン10B〜10D
が一巻となるように形成されている。従って、各コイル
パターン10A〜10Eの端末部を多層積層板の外周側
で、一次側積層コイルユニット3,4をコア1,2に組
付けたときに、コア1,2に覆われない位置に容易に配
置することができる。 (4)スルーホール11A〜11D及びメッキスルーホ
ール19A,19Bは、多層積層板の外周部に設けられ
た突出部6,7,8,9に形成され、突出部6,7,
8,9にコア1,2の所定部分と係合する位置決め面6
A,7B,8A,9Bが設けられている。従って、トラ
ンスTを組立てるとき、コア1,2と一次側積層コイル
ユニット3,4の位置を容易に決めることができ、トラ
ンスTを簡単に組み立てることができる。 (5)コイルパターン10A〜10Eは、各端末におい
てそれぞれ複数のスルーホール11A〜11Dに設けら
れた接続導体(メッキ層18)によって互いに接続され
ているので、大電流を流すために必要なメッキ層18の
断面積を容易に確保することができる。 (6)一次側積層コイルユニット3,4は、ダミーパタ
ーン10Fを設けることにより偶数層のコイルパターン
10A〜10Fを備え、厚さ方向の中立面に対してほぼ
対称に形成されている。従って、一次側積層コイルユニ
ット3,4の積層工程において、反りが発生しにくくな
って一次側積層コイルユニット3,4が安定して製造さ
れるとともに、不良品がなくなる。 (7)一次側コイルユニット3,4の突出部6,8の両
端部6A,8Aは、コア1,2の端面1C,2Cと係合
し、位置決め部としての役割を果たし、一対のコア1,
2を組付けたときに回り止めとなる。 (8)二次側コイルユニット5の一体射出成形に用いる
樹脂は、二次側コイル14,15によって挟まれるスペ
−サ13と同一の材質であるので、これらの熱膨張率が
等しくなり、熱歪みによる二次側コイルユニット5の損
傷を低減することができる。
【0030】尚、実施の形態は前記に限定されるもので
はなく、例えば次のようにして発明の趣旨を逸脱しない
範囲で適宜に変更して実施することもできる。 ○ 前記実施形態において、スルーホール11A〜11
Dは四個ずつ設けられているが、突出部6,8内であれ
ば三個以下、又は五個以上の複数個でも、一個でもよ
い。又、スルーホール11A〜11Dの形状は円柱状に
限らず何でもよく、例えば円弧状や直線状としてもよ
い。
はなく、例えば次のようにして発明の趣旨を逸脱しない
範囲で適宜に変更して実施することもできる。 ○ 前記実施形態において、スルーホール11A〜11
Dは四個ずつ設けられているが、突出部6,8内であれ
ば三個以下、又は五個以上の複数個でも、一個でもよ
い。又、スルーホール11A〜11Dの形状は円柱状に
限らず何でもよく、例えば円弧状や直線状としてもよ
い。
【0031】○ 突出部6,8は、突出部7,9に対し
て孔3A、4Aを挟んでほぼ対称位置に配置する構成に
限らず、コイルパターン10A〜10Eの外周側で突出
部7,9と干渉しない任意の位置に設けてもよい。
て孔3A、4Aを挟んでほぼ対称位置に配置する構成に
限らず、コイルパターン10A〜10Eの外周側で突出
部7,9と干渉しない任意の位置に設けてもよい。
【0032】○ 多層積層板は片面のみに導体のコイル
パターンが形成された絶縁材を積層して構成してもよ
い。 ○ 一次側積層コイルユニット3,4を構成するコイル
の巻数は4巻に限らず、トランスTにおける変圧比に対
応して適宜変更してもよい。
パターンが形成された絶縁材を積層して構成してもよ
い。 ○ 一次側積層コイルユニット3,4を構成するコイル
の巻数は4巻に限らず、トランスTにおける変圧比に対
応して適宜変更してもよい。
【0033】○ 積層コイルユニット3,4をトランス
の一次側コイルユニットとして使用する代わりに、二次
側コイルユニットとして使用してもよい。二次側コイル
ユニットとして使用する場合は昇圧用のトランスに適す
る。
の一次側コイルユニットとして使用する代わりに、二次
側コイルユニットとして使用してもよい。二次側コイル
ユニットとして使用する場合は昇圧用のトランスに適す
る。
【0034】○ 積層コイルユニットとして一次側のコ
イルパターン、又は二次側のコイルパターンのいずれか
一方のみが設けられた構成に代えて、一次側のコイルパ
ターンと二次側のコイルパターンとが交互に積層した構
成に適用してもよい。この場合、一次側コイルと二次側
コイルとの磁気的結合が良くなる。
イルパターン、又は二次側のコイルパターンのいずれか
一方のみが設けられた構成に代えて、一次側のコイルパ
ターンと二次側のコイルパターンとが交互に積層した構
成に適用してもよい。この場合、一次側コイルと二次側
コイルとの磁気的結合が良くなる。
【0035】○ 積層コイルユニットをトランスの一次
側コイルユニット、又は二次側コイルユニットとして使
用する代わりに、チョークコイルとして使用してもよ
い。 ○ 各突出部6,7,8,9にコア1,2の所定部分と
係合する位置決め面6A,7B,8A,9Bをそれぞれ
設けずに、突出部6,8にのみ位置決め面6A,8Aを
設けてもよい。又、位置決め面を省略してもよい。
側コイルユニット、又は二次側コイルユニットとして使
用する代わりに、チョークコイルとして使用してもよ
い。 ○ 各突出部6,7,8,9にコア1,2の所定部分と
係合する位置決め面6A,7B,8A,9Bをそれぞれ
設けずに、突出部6,8にのみ位置決め面6A,8Aを
設けてもよい。又、位置決め面を省略してもよい。
【0036】○ 最上部のコイルパターン10A及び最
下部のコイルパターン10Eを一巻より短く形成し、他
のコイルパターン10B〜10Dを一巻に形成する代わ
りに、すべてのコイルパターン10A〜10Eを一巻に
形成してもよい。又、すべてのコイルパターン10A〜
10Eを一巻より短く形成してもよい。
下部のコイルパターン10Eを一巻より短く形成し、他
のコイルパターン10B〜10Dを一巻に形成する代わ
りに、すべてのコイルパターン10A〜10Eを一巻に
形成してもよい。又、すべてのコイルパターン10A〜
10Eを一巻より短く形成してもよい。
【0037】○ コイルパターン10A,10Eの積層
コイルの端子となる部分は立体交差する状態に配置され
ていなくてもよい。 ○ ダミーパターン10Fはなくてもよい。
コイルの端子となる部分は立体交差する状態に配置され
ていなくてもよい。 ○ ダミーパターン10Fはなくてもよい。
【0038】○ 突出部6,7,8,9の形状は、スル
ーホール10A〜10E及びメッキスルーホール19
A,19Bをコイルパターン10A〜10Eの外周側に
設けることが可能な形状であれば任意の形状でよい。
ーホール10A〜10E及びメッキスルーホール19
A,19Bをコイルパターン10A〜10Eの外周側に
設けることが可能な形状であれば任意の形状でよい。
【0039】○ 接続導体はスルーホール11A〜11
Dの壁面に形成されるメッキ層18に限らず、スルーホ
ール11A〜11D全体に充填されたハンダや、導体製
のロッドで構成してもよい。
Dの壁面に形成されるメッキ層18に限らず、スルーホ
ール11A〜11D全体に充填されたハンダや、導体製
のロッドで構成してもよい。
【0040】○ 上記実施形態では、絶縁材17A〜1
7C上に形成されたコイルパタンを複数積層して積層コ
イルユニットとしていたが、これに限定されるものでは
ない。例えば、複数の打ち抜き銅板をスペーサを介在さ
せて積層し、打ち抜き銅板同士を接続導体により電気的
に直列接続する構成としてもよい。
7C上に形成されたコイルパタンを複数積層して積層コ
イルユニットとしていたが、これに限定されるものでは
ない。例えば、複数の打ち抜き銅板をスペーサを介在さ
せて積層し、打ち抜き銅板同士を接続導体により電気的
に直列接続する構成としてもよい。
【0041】前記実施の形態から把握され、特許請求の
範囲に記載されていない技術的思想を、その効果ととも
に以下に記載する。 (1)請求項1又は請求項2に記載の発明において、積
層コイルユニットとして一次側のコイルパターンと二次
側のコイルパターンとが交互に積層されている。この場
合、一次側コイルと二次側コイルとの磁気的結合が良く
なる。又、積層コイルユニット自体がトランスを構成す
る。
範囲に記載されていない技術的思想を、その効果ととも
に以下に記載する。 (1)請求項1又は請求項2に記載の発明において、積
層コイルユニットとして一次側のコイルパターンと二次
側のコイルパターンとが交互に積層されている。この場
合、一次側コイルと二次側コイルとの磁気的結合が良く
なる。又、積層コイルユニット自体がトランスを構成す
る。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜請求項
6に記載の発明によれば、積層コイルのパターン幅を広
くし、大電流を流すことができる。又、トランスに使用
された際に、電力の損失を小さくすることができる。
6に記載の発明によれば、積層コイルのパターン幅を広
くし、大電流を流すことができる。又、トランスに使用
された際に、電力の損失を小さくすることができる。
【0043】請求項3に記載の発明によれば、コイルパ
ターンのうち、端子となる部分におけるうず電流損が小
さくなり、積層コイルユニットのうず電流損を少なくす
ることができる。
ターンのうち、端子となる部分におけるうず電流損が小
さくなり、積層コイルユニットのうず電流損を少なくす
ることができる。
【0044】請求項4に記載の発明によれば、各コイル
パターンの端末部を多層積層板の外周側で、積層コイル
ユニットをコアに組付けたときに、容易にコアに覆われ
ない位置に配置することができる。
パターンの端末部を多層積層板の外周側で、積層コイル
ユニットをコアに組付けたときに、容易にコアに覆われ
ない位置に配置することができる。
【0045】請求項5に記載の発明によれば、コアを組
付けるとき、容易にコアと積層コイルユニットとの位置
決めができる。請求項6に記載の発明によれば、大電流
を流すために必要な接続導体の断面積を容易に確保でき
る。
付けるとき、容易にコアと積層コイルユニットとの位置
決めができる。請求項6に記載の発明によれば、大電流
を流すために必要な接続導体の断面積を容易に確保でき
る。
【図1】 一次側積層コイルユニットの各コイルパタ−
ンの模式断面図。
ンの模式断面図。
【図2】 (a)は一次側積層コイルユニットの模式断
面図、(b)は部分拡大図。
面図、(b)は部分拡大図。
【図3】 トランスの斜視図。
【図4】 トランスの分解斜視図。
【図5】 二次側コイルユニットの模式断面図。
【図6】 DC/DCコンバ−タの電気回路図。
【図7】 従来装置のプリントコイルの平面図。
【図8】 同じく、積層コイルの部分断面図。
1,2…磁性コアとしてのコア、3,4…積層コイルユ
ニットとしての一次側積層コイルユニット、6〜9…突
出部、10A〜10E…コイルパターン、11A〜11
D…スルーホール、18…接続導体としてのメッキ層、
19A,19B…スルーホール、T…トランス。
ニットとしての一次側積層コイルユニット、6〜9…突
出部、10A〜10E…コイルパターン、11A〜11
D…スルーホール、18…接続導体としてのメッキ層、
19A,19B…スルーホール、T…トランス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小寺 剛史 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 5E043 BA01 BA03
Claims (6)
- 【請求項1】 コイルの一部となる複数の導体を、互い
に電気的絶縁を確保しつつ積層して多層積層導体を構成
し、前記多層積層導体の中央に磁性コア挿通用の貫通孔
を形成するとともに、前記各導体の端末間を接続導体に
より電気的に直列接続した積層コイルユニットにおい
て、 前記接続導体が前記各導体の外周側で、かつ、前記積層
コイルユニットを磁性コアに組付けたときに、磁性コア
に覆われない位置に配置されているトランス用積層コイ
ルユニット。 - 【請求項2】 前記積層コイルユニットは、片面又は両
面に導体のコイルパターンを設けた複数枚の絶縁材を積
層して構成された多層積層板の各コイルパターンの端末
間が、該多層積層板に形成されたスルーホールに設けら
れた接続導体により電気的に直列に接続されている請求
項1に記載の積層コイルユニット。 - 【請求項3】 前記コイルパターンのうち積層コイルの
端子となる部分は、前記多層積層板の外周側において立
体交差する状態に配置されている請求項2に記載のトラ
ンス用積層コイルユニット。 - 【請求項4】 前記コイルパターンは、最上部及び最下
部に配置されたコイルパターンが一巻より短く形成さ
れ、他のコイルパターンが一巻となるように形成されて
いる請求項2又は請求項3に記載のトランス用積層コイ
ルユニット。 - 【請求項5】 前記スルーホールは、前記多層積層板の
外周部に設けられた突出部に形成され、該突出部に磁性
コアの所定部分と係合する位置決め部が設けられている
請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載のトランス用
積層コイルユニット。 - 【請求項6】 前記各コイルパターンは、それぞれ各端
末において複数の接続導体によって互いに接続されてい
る請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載のトランス
用積層コイルユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10351260A JP2000173839A (ja) | 1998-12-10 | 1998-12-10 | トランス用積層コイルユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10351260A JP2000173839A (ja) | 1998-12-10 | 1998-12-10 | トランス用積層コイルユニット |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010225634A (ja) * | 2009-03-19 | 2010-10-07 | Tdk Corp | コイル部品、トランス、スイッチング電源装置、及びコイル部品の製造方法 |
WO2020003481A1 (ja) * | 2018-06-29 | 2020-01-02 | 新電元工業株式会社 | 電子装置 |
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-
1998
- 1998-12-10 JP JP10351260A patent/JP2000173839A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP7280879B2 (ja) | 2018-06-29 | 2023-05-24 | 新電元工業株式会社 | 電子装置 |
US12051536B2 (en) | 2018-06-29 | 2024-07-30 | Shindengen Electric Manufacturing Co., Ltd. | Electronic device |
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