JP2000173677A - 構成材料のリサイクルを目的としたリチウムバッテリの処理方法 - Google Patents

構成材料のリサイクルを目的としたリチウムバッテリの処理方法

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JP2000173677A
JP2000173677A JP34550599A JP34550599A JP2000173677A JP 2000173677 A JP2000173677 A JP 2000173677A JP 34550599 A JP34550599 A JP 34550599A JP 34550599 A JP34550599 A JP 34550599A JP 2000173677 A JP2000173677 A JP 2000173677A
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Cras Frederic Le
フレデリック・ル・クラ
Pierre Vandelle
ピエール・バンデル
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リチウムと正極活物質とを同時にしかも新た
なバッテリにおいて直接的に使用可能な形態で回収し得
る方法の提供。 【解決手段】 使用済みバッテリの処理方法であって、
−バッテリの外箱を取り外し、−バッテリを、1−ペン
タノール等のアルコール内に含浸し、バッテリ内の金属
リチウムとアルコールとの反応によってリチウムアルコ
キシドを形成し、 −固体成分を分離し、−遷移金属酸化物とリチウムアル
コキシドとを反応させることによって、リチウム化され
た遷移金属酸化物を形成し、−リチウム化された遷移金
属酸化物およびカーボンを備えた不溶成分と、リチウム
塩および電解質を備えた可溶成分と、を分離し、−不溶
成分を粉末の形態で回収し、−余剰アルコールを蒸発さ
せて、その粉末を残し、−得られた粉末を、洗浄して乾
燥させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構成材料のリサイ
クルを目的としたリチウムバッテリの処理方法に関する
ものである。すなわち、本質的に、リチウムと、通常は
遷移金属酸化物とされたカソード活物質と、のリサイク
ルを目的としたリチウムバッテリの処理方法に関するも
のである。
【0002】本発明の属する技術分野は、リチウムバッ
テリの技術分野であり、より詳細には、リチウムバッテ
リの有効寿命が終了したときに、新たなバッテリ製造を
目的として、そのリチウムバッテリから構成材料を回収
し、回収した構成材料をリサイクルするための、リチウ
ムバッテリの処理の技術分野である。
【0003】
【従来の技術】リチウムバッテリは、現在では、電力供
給の目的で、特に電気自動車や携帯型装置や固定設備の
ための電力供給の目的で、幅広く使用されている。
【0004】リチウムバッテリは、通常、 −通常カソードと称される正電極と、 −固体のまたは液体のまたは可塑化された、有機電解質
と、 −通常アノードと称される負電極と、を具備している。
カソードは、通常は遷移金属酸化物とされるカソード活
物質と、付加的にカソード活物質の構造内に混入される
リチウムと、カーボンと、電極の機械的強度を保証する
ためのバインダと、通常はアルミニウムまたは銅から形
成され付加的には他の金属または合金から形成される電
流コレクタであって、カソードの機械的強度の向上に寄
与することができるあるいは単にカソードのための支持
体として機能する電流コレクタと、を備えている。有機
電解質は、固体のまたは液体のまたは可塑化されたポリ
マーマトリクスと、このマトリクス中に溶解されたリチ
ウム塩と、付加的に、2つのバッテリ電極間の接触を防
止するための薄いポリマーフィルムとされたセパレータ
と、を備えている。アノードは、「固体ポリマー」構成
または「リチウム−金属−液体3ボルト」構成において
は、金属リチウムから構成され、4ボルトまたは3ボル
トで動作する「リチウム−イオン」構成においては、カ
ーボンをベースとした合金から構成される。
【0005】以下の表I は、市販されているまたは開発
中のリチウムバッテリの主要構成の構成材料を要約した
ものである。
【表1】
【0006】バッテリまたは蓄電池の寿命が終了したと
きには、新たな蓄電池またはバッテリの製造のために、
構成要素を回収してできるだけリサイクルするという問
題が生じる。
【0007】実際の製造容量を考慮すれば、また、使用
される材料の相対的な少なさを考慮すれば、さらには、
材料回収義務に関しての法律までをも考慮すれば、リチ
ウムバッテリの構成材料の回収は、このような新規技術
の発展のためには、非常に重要である。
【0008】これら材料のうち、リチウム、および、通
常は酸化コバルトや酸化ニッケルや酸化マンガンとされ
たカソード活物質をリサイクルすることが、特に重要で
ある。
【0009】この問題の重要性に関連して、世界中で
は、毎月、5千万個以上の酸化コバルトを使用したリチ
ウムイオン単位電池が製造されている。このことは、5
千万A/hrが製造されていることを意味し、これは、
毎月、10トン以上のリチウムと300トン以上の酸化
コバルトが消費されていることに相当する。次なるバッ
テリ世代においては、酸化マンガンをベースとした正極
活物質が使用されるであろうと予測するのが妥当であ
り、この場合には、酸化マンガンを回収するという課題
が発生する。
【0010】上記表I を参照すれば、リチウムバッテリ
のうちのある種の構成要素に関しては、分解することな
く、容易に回収を行うことができる。特に、電流コレク
タおよび連結部分といったような金属部材に関しては、
容易に回収を行うことができる。これらの回収は、比較
的容易であって、例えば、適切な溶媒中に蓄電池の他の
構成要素を懸濁させることにより、行うことができる。
また、同様にして、セパレータやポリマーフィルムが付
設されている場合には、溶液内において副産物として、
セパレータやポリマーフィルムを回収することができ
る。
【0011】しかしながら、他の構成要素は、回収が、
より困難である。非常に興味の対象となるのがこれら構
成要素の回収である。これら構成要素とは、例えば、一
方においては、粉末の形態とされたカソード活物質材料
であり、他方においては、金属の形態とされていたりあ
るいは負極材料中に混入されていたりする特にリチウム
である。
【0012】リチウムバッテリのリサイクルに関して利
用可能な情報は少ない。これに対して、例えば鉛バッテ
リやニッケル−カドミウムバッテリやニッケル−金属水
酸化物バッテリといったような他のバッテリからの金属
の分離および回収に関しては、非常に大量の研究がなさ
れてきている。
【0013】Hammel Carol J. 氏による“Environmenta
l Health and Safety Issues ofAdvanced Electric Veh
icle Batteries”, EVS, 13, pp 206-212という文献に
おいては、「固体ポリマー電解質−リチウム」構成のバ
ッテリおよび「リチウム−イオン」構成のバッテリにお
ける構成材料のリサイクルの可能性も含めて、様々なバ
ッテリにおける構成材料のリサイクルの可能性が研究さ
れている。リチウムバッテリに関するいずれの場合にお
いても、金属リチウムの化学反応性のために、金属リチ
ウムを毒性廃棄物として見なすべきであって、廃棄前に
加水分解によって活性を低下させなければならないとい
う程度のことしか、開示されていない。
【0014】リサイクルを行うことなく廃棄するという
ことは、現在では、リチウム廃棄物の「処理」に際して
は最も一般的な方法である。上記文献においては、以下
の方法が開示されている。 1.バッテリを液体窒素中に含浸させて、分解に先立っ
てリチウムの活性を低下させる。 2.分解したバッテリを、水性苛性溶液中で処理する。 3.ケースすなわち外箱をなす材料および他の不溶性材
料を、可溶性リチウム塩から分離する。 4.外箱をなす磁性材料を、リサイクルのために分離す
る。 5.外箱をなす非磁性材料および合金を、廃棄する。 6.リチウム塩を苛性溶液中に集積し、沈殿させる。 7.リチウム塩を濾過によって分離する。
【0015】上記文献は、また、「リチウム−イオン」
構成とされたりバッテリの処理のための他の方法を開示
している。この方法は、正極のコバルトだけを回収する
ためのものである。この回収は、ある程度の効率で行う
ことができるものではあるけれども、この方法は、バッ
テリを手動で解体する必要があることにより、また、燃
焼性溶媒混合体の存在に関連して正極の残留電荷のため
に、経済的に有効な方法ではない。
【0016】最後に、上記文献は、有機化合物を燃焼さ
せることによって除去することにより金属のリサイクル
を可能とするために、非常に高温での焼却方法に関連し
ている、すなわち、大量のエネルギーを消費する方法に
関連している。
【0017】Mok Kin-wai氏およびPickering Paul J.氏
による“New resources andpurification technologies
for the lithium industry”, Light Met. 1998,pp 12
89-1293という文献は、CA Abstract Number 129: 6762
という文献と共に、使用済みのリチウムバッテリからの
リチウムの抽出および精製のための2つの方法を開示し
ている。
【0018】「複合型」精製方法と称される第1方法に
おいては、リチウムの抽出と、硫化物やアンモニア等の
潜在的汚染物質の酸化と、実質的に純粋な水酸化リチウ
ム溶液の生成と、を同時に行うことができる。生成され
た水酸化リチウム溶液は、使用可能な形態でリチウムを
回収するためには、さらに再処理されなければならな
い。第2方法においては、イオンフィルタを使用し、多
数の多価イオンや汚染物質を除去することによって、1
価のリチウム塩溶液を精製することができる。
【0019】Tamura kazuo氏およびAyuta Fumio氏およ
びHayasaka Atsuisi氏による“Recovery of valuables
from spent lithium batteries”, 1996, KenkyuHoukok
u - Tokyo-toritsu Kogyo Gijutsu Senta, 25- 59-62と
いう文献は、CAAbstract Number 124: 294941 という文
献と共に、使用済みのリチウムバッテリの処理方法を開
示している。この場合、バッテリが解体され、水中に含
浸される。金属構成要素は、回転スクリーンおよび磁気
分離器によって回収される。カソードの磁性リチウム
は、水で洗浄され、そして、飽和炭酸ナトリウム溶液が
添加され、炭酸リチウムの沈殿物として回収される。
【0020】アノードの酸化マンガンは、硫酸および過
酸化水素に溶解される。炭酸ナトリウムの添加により、
炭酸マンガンが回収される。
【0021】「湿式冶金法」と称される他の同等方法
が、Zhang Pingwei氏およびYokohamaToshir氏およびIta
bashi Osamu氏およびSuzuki Toshishige氏およびInoueK
atsutoshi氏による“Hydrometallurgical process for
recovery of metalvalues from spent lithium-ion sec
ondary batteries”, Hydrometallurgy,1998, pp 47 (2
-3), 259-271という文献に開示されている。この方法
は、以下のステージを備えている。 −正極材料を、80〜100℃において、固体/液体比
が1:10という過剰の4M塩酸でもって、1時間洗浄
し、濾過した後、水洗する。これにより、カーボンおよ
び有機ポリマー材料からなる残渣が得られる。一方、カ
ソード活物質およびリチウムは、溶媒中に溶解される。 −溶媒中に溶解された材料が遠心分離される。 −従来のリチウム沈殿法に従ってリチウムを回収するた
めに、100℃付近の温度において、沈殿物を抽出し得
るよう飽和炭酸ナトリウム溶液を添加することによっ
て、炭酸リチウムLi2CO3の形態でリチウムを回収す
る。
【0022】この方法の回収効率は、80%に近い。
【0023】後者2件の文献においては、リチウムが、
特に炭酸リチウムLi2CO3の形態といった生成物の形
態で回収されることがわかる。この形態では、バッテリ
において再使用し得る形態に変換するまでに、長期にわ
たりかつコスト高の特別な処理を施す必要がある。
【0024】このことは、炭酸塩(例えば炭酸マンガ
ン)の形態や硫酸塩(例えば硫酸コバルト)の形態とさ
れる正極活物質に関しても同様である。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】上記いずれの方法にお
いても、リチウムと、例えば酸化コバルトや酸化マンガ
ンや酸化ニッケルといったような正極活物質とを、同時
に、しかも、新たなバッテリにおいて直接的に使用可能
な形態で回収することは、一切開示されておらず、示唆
すらされていない。
【0026】よって、使用済みリチウムバッテリの処理
方法に対しては、特に使用済みバッテリの構成材料の回
収およびリサイクルという観点から、特にカソード活物
質およびリチウムに関して、カソード活物質とリチウム
との双方をリチウムバッテリにおいて即座に使用可能な
形態で同時に回収したいという、さらなる要望がなされ
ている。
【0027】また、使用済みリチウムバッテリの処理方
法に対しては、構成材料の回収およびリサイクルという
観点から、単純でありかつ安価でありかつ信頼性が高く
かつ迅速でありかつ少数のステージ数でもって高回収率
を達成しような、方法がさらに要望されている。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、特に上
記要望を満たし得るような、また、従来方法の欠点や制
限や欠陥を回避し得るような、さらに、従来方法によっ
て引き起こされる問題点を乗り越え得るような、リチウ
ムとカソード活物質とを含有する使用済みリチウムバッ
テリの処理方法を提供することである。
【0029】上記目的は、本発明に基づき、リチウム
と、遷移金属酸化物の中から選択されたカソード活物質
と、を含有した少なくとも1つの使用済みバッテリの処
理方法であって、 −バッテリの外ケースまたは外箱を取り外し、 −不活性ガス雰囲気下において、バッテリを、少なくと
も3つの炭素原子を有しかつ分岐していても分岐してい
なくても良い鎖状アルカンから派生したアルコール内に
含浸するとともに撹拌し、これにより、バッテリの構成
要素を分散させて、バッテリのうちの金属リチウムとア
ルコールとの反応によってリチウムアルコキシドを形成
し、 −固体成分を分離し、 −遷移金属酸化物とリチウムアルコキシドとを反応させ
ることによって、Li:遷移金属の化学量論比が(所望
値に)明確に規定されている「リチウム化されたまたは
スーパーリチウム化された」遷移金属酸化物を形成し、 −「リチウム化されたまたはスーパーリチウム化され
た」遷移金属酸化物とカーボンとを本質的に備えた不溶
成分を、リチウム塩と電解質とを本質的に備えた可溶成
分から、分離し、 −「リチウム化されたまたはスーパーリチウム化され
た」遷移金属酸化物とカーボンとを粉末の形態で回収
し、 −余剰アルコールを蒸発させて、粉末を残し、 −得られた粉末を、洗浄して乾燥させる、という方法に
よって得られる。
【0030】以下における「スーパーリチウム化」とい
う用語は、正電極内に組み込むよりも前に、市販の遷移
金属酸化物の構造内にリチウムを挿入することを意味す
る。このようなスーパーリチウム化によって形成された
「スーパーリチウム化」化合物は、初期酸化物が放棄さ
れるような(Li/Li+ に対しての)電位と(Li
/Li+ に対しての)1.0ボルトとの間の電圧値へ
とバッテリを無限にゆっくりと放電する際に生成される
場合のような、市販初期酸化物内へのリチウム挿入によ
って得られる化合物の特性と比較して、同様の特性(化
学的特性、結晶学的特性、電気化学的特性)を有してい
る。
【0031】リチウム化またはリチウム化合物とは、初
期化合物と、上記において定義されたスーパーリチウム
化に対応したスーパーリチウム化化合物と、の間のすべ
ての中間体を意味している。
【0032】本発明による方法は、上記において示され
た要求を包含しており、従来技術の問題点を克服する。
【0033】本発明においては、低コストでもってかつ
高効率でもってかつ単純なステージの連続としての単一
操作でもって、使用済みバッテリのリチウムとカソード
活物質との双方を、リチウム化されたまたはスーパーリ
チウム化されたカソード活物質として構成された単一最
終化合物の形態で、同時に回収することができる。本発
明による方法の最終段階において回収されるこの化合物
は、従来技術のように長時間をかけてかつコストをかけ
て変換操作や精製操作を行うといったことが不要であ
り、新たなりバッテリのカソード物質として直接的に再
使用することができる。
【0034】得られた、リチウム化されたまたはスーパ
ーリチウム化された遷移金属化合物が、寿命終了後の使
用済みバッテリ内に存在していたリチウムを含有してい
ることにより、本発明による方法によって得られたこの
化合物は、無料のリチウム源として使用することができ
る。
【0035】本発明による方法は、低温で行われる。こ
のことは、エネルギー消費を低減させ、工業化に有利で
ある。使用される反応剤、すなわち、アルコールは、標
準的なものであって、容易に入手可能であり、安価であ
り、さらに、本質的にリスクのない反応剤である。反応
の全体的反応速度は、迅速なものであり、特に主要ステ
ージが迅速である。異なるステージにおける熱放散が、
低減される。本方法においては、非常に高効率でもっ
て、すなわち、通常95%を超えるリチウム収率でもっ
て、回収を行うことができる。
【0036】本質的に、本方法は、単一の反応容器内で
行うことができる。このことは、時間的にかつスペース
的にかなり有利である。
【0037】本発明による主要ステージにおいては、反
応中間生成物として、リチウムアルコキシドを使用す
る。このようなリチウムアルコキシドは、本発明の本質
的特徴点に基づき、使用済みバッテリの金属リチウム
と、少なくとも3個の炭素数を有した対応アルコール
と、の反応によって得られる。
【0038】リチウムアルコキシドの調製方法は、米国
特許明細書第5 549 880号によって確かに公知で
はあるものの、これは、単純な合成方法に過ぎず、その
目的は、使用済みバッテリのリチウムおよび遷移金属酸
化物の回収ではない。この文献においては、アルコキシ
ド形成前駆体として酸化リチウムLiOHとアルコール
とを使用する。LiOHとアルコールとの間の化学平衡
定数の結果として、得られた溶液は、使用されたアルコ
ールが軽いアルコール(本質的にメタノールまたはエタ
ノール)である場合には、わずかのアルコキシド量しか
含有しない。
【0039】この文献は、より重いアルコールの使用を
示唆するものではなく、単一の実施形態においてメタノ
ールまたはエタノールの使用を記載している。
【0040】酸化リチウムが出発原料であるような上記
文献の条件下において、例えば特に1−ペンタノールや
n−プロパノールといったような重いアルコールを使用
した場合には、溶液内において非常に低濃度でしかアル
コキシドが形成されず、そのため、反応速度が非常に遅
いものとなってしまう。
【0041】本発明による主要ステージにおいては、画
期的にも、使用済みバッテリ内の金属リチウムの存在を
利用して、この金属リチウムと、少なくとも3個の炭素
原子数を有した分岐していても分岐していなくても良い
鎖状アルカンから派生するアルコールと、の反応によっ
てアルコキシドを調製する。
【0042】一般的に言えば、リチウム化されたまたは
スーパーリチウム化された遷移金属酸化物が、アルコー
ル内においてリチウムを解離することがわかった。ま
た、例示としては、本発明に基づいてリチウム化された
スピネルLiMn2O4(これは、使用済みバッテリ内に
おいて発生することができるカソード活物質である)
が、迅速に、絶対的エタノールの存在下における1−ペ
ンタノール内においてリチウムを解離することがわかっ
た。
【0043】このことは、本発明の方法によるリチウム
化されたまたはスーパーリチウム化された遷移金属酸化
物と比較して、エタノール化リチウムの方が安定である
ことを確信させるものであり、そのため、このようなリ
チウム化化合物またはスーパーリチウム化化合物は、例
えばエタノールやメタノールといったような軽量アルコ
ール溶液内に分散させることによっては、得ることがで
きない、ということが確信される。
【0044】本発明による方法の第2の主要ステージに
おいて、使用済みバッテリ内に既に存在する金属リチウ
ムからアルコキシドを調製することは、画期的にも、米
国特許明細書第5 549 880号とは違って3個また
はそれ以上の炭素数のアルコールを使用した場合であっ
てさえも、高濃度のリチウムアルコキシド溶液を得るこ
とができる。
【0045】よって、使用済みバッテリ内の遷移金属酸
化物のリチウム化の反応速度は、高速であり、瞬時的で
さえあり、軽量アルコキシドと比較しての重量アルコキ
シド(最小でも3個の炭素数を有したアルコールから派
生したアルコキシド)の反応性が限定されていることの
ために、その反応効率は、1に近い。
【0046】本発明による方法は、異なる状況内に位置
しており、特に、溶液内で行われかつ低温で行われるい
わゆる「ソフトな」化学という状況内に位置している。
【0047】本発明による方法は、使用済みバッテリ内
に既に存在する化合物の他には、何らリスクを有してい
ないアルコールといったような従来の安価なかつ容易に
入手可能な反応剤を使用するのみである。
【0048】その上、使用済みバッテリのリチウムは、
廃棄されるべき化合物へと変換されるのではなく、本発
明の反応構想における非常に有利な出発原料へと変換さ
れる。
【0049】従来方法とは異なり、本発明による方法
は、主要ステージがリチウムアルコキシドによる遷移金
属酸化物の管理された還元であることにより、迅速な反
応速度を有するものであり、ほんのわずかの中間ステー
ジを要するのみである。
【0050】本発明による方法は、十分に「ソフト」で
あり、所望の化学量論比から逸脱しないよう十分に正確
なものである。
【0051】よって、反応は、過剰アルコキシドの存在
下においてさえも、アルコールの選択によって明確に規
定されるようなLi:金属化学量論比において停止す
る。このLi:金属化学量論比は、使用済み蓄電池また
は使用済みバッテリ内に存在する遷移金属酸化物の組成
および結晶構造の関数である。
【0052】明確に規定された化学量論比とは、一般的
には、0.5〜2というLi:金属比を意味している。
【0053】本発明による方法は、また、上述の従来技
術による使用済みバッテリの処理方法よりも、かなり安
価であるという利点を有している。
【0054】本発明による方法は、低温で実行可能であ
るという利点を有している。低温という用語は、様々な
ステージが通常は20℃前後といった雰囲気温度で行わ
れることを意味するものとして理解される。例えば使用
済みバッテリの解体や固体材料の分離や得られた粉末の
洗浄といったような操作は、低温で行われ、また、バッ
テリをアルコール内に含浸してアルコキシドを調整する
という操作やカソード活物質とアルコキシドとの反応操
作といったような操作は、通常、本質的には使用される
アルコールの沸点に対応して(還流温度に関連して)、
50または70℃程度〜260℃という温度で行われ、
また、乾燥操作は、通常、80〜150℃で行われる。
【0055】当然のことながら、これら温度範囲は、操
作を大気圧下で行うのではなく操作を減圧下で行う場合
には、雰囲気温度にまであるいはそれ以下にまで、下げ
ることができる。
【0056】低温の使用は、明確に規定されたLi:金
属化学量論比を有した電気化学的可逆化合物を得るため
の本発明による方法における主要ステージにおいては、
有利である。
【0057】
【発明の実施の形態】本発明は、以下の詳細な説明を読
むことにより、より明瞭に理解されるであろう。
【0058】詳細には、本発明による方法においては、
まず最初に、バッテリまたは蓄電池の外ケースまたは外
箱を分解するまたは取り外す。この取外しは、通常、手
動で行われる、あるいは、自動機械を使用して行われ
る。バッテリの外箱は、通常、ステンレス鋼304また
316またはアルミニウムから形成されているものであ
って、廃棄処分されるか、あるいは好ましくは、新たな
バッテリ外箱の製造のためにリサイクルされる。
【0059】本発明による方法は、1つのバッテリに関
して説明されるけれども、例えば最大100個のバッテ
リを同時に処理するといったように、工業的規模でも行
うことができる。
【0060】本発明による方法においては、第2ステー
ジにおいて、外箱を取り外したバッテリを、アルコール
内に含浸させる。
【0061】アルコールは、本発明の重要な特徴点に基
づいて、少なくとも3個の炭素原子を有し好ましくは3
個の炭素原子を有しかつ分岐していても分岐していなく
ても良い鎖状アルカンから派生したアルコールまたはこ
れらアルコールの混合物の中から選択される。
【0062】1−ペンタノールおよびイソプロパノール
が好ましい。アルコールは、通常、使用済みバッテリ内
に含有されているリチウムよりも、過剰とされる。
【0063】「過剰」という用語は、通常、金属リチウ
ムが完全にアルコキシドへと変換され得るよう適切な量
のアルコールが存在していることを意味するものとして
理解される。よって、アルコールの量は、通常、使用済
みバッテリ内における1モルの金属リチウムに対して、
最少でも1モルとされる。
【0064】上記含浸に際しては、好ましくは、撹拌を
併用する。この撹拌は、リチウムや活物質粉末といった
ような様々なバッテリ構成物質のアルコール溶液内への
良好な分散を可能とする。
【0065】このステージは、好ましくは、リチウムの
窒素化や酸化を防止し得るよう、アルゴンやヘリウムと
いったような不活性ガス雰囲気下で行う。
【0066】このステージは、通常、処理すべき1つま
たは複数の使用済みバッテリを受領するのに適切な程度
のアルコール量として、大気圧下において、加熱しつつ
還流することによって行い、その後、大気圧下における
還流を維持することによって行う。したがって、含浸に
際して使用される温度は、使用されているアルコールの
沸点温度であって、様々なバッテリ構成物質の分散、お
よび、使用済みバッテリの金属リチウムとアルコールと
の反応は、その沸点温度で行われる。この沸点温度が、
操作を行う際の圧力によって変動することは、明らかで
ある。
【0067】よって、このステージは、また、大気圧よ
りも低い圧力下において行うこともできる。この場合に
は、使用されているアルコールの沸点温度が低下し、そ
のため、反応を、より低い温度で行うことができる。す
べての場合において、還流が使用される。
【0068】アルコールとして1−ペンタノールが使用
される場合には、還流は、大気圧下で、かつ、139℃
という温度で行うことができる。この温度は、大気圧下
における1−ペンタノールの沸点に実質的に等しい。
【0069】1−ペンタノールを使用し大気圧よりも低
い圧力下で操作を行う場合には、還流は、139℃より
も低い温度で行うことができ、典型的には、例えば20
℃程度の室温から139℃までの範囲の温度において行
うことができる。
【0070】本方法の第2ステージの終了時点において
は、アルコール内において、リチウムアルコキシド溶液
が得られる。例えば、1−ペンタノール内においてリチ
ウムペンタノールが得られる。リチウムアルコキシドの
濃度は、通常、0.1〜10モル/リットルである。
【0071】上記アルコール溶液に対しては、他のバッ
テリの構成要素特にカソード活物質が、通常粉末の形態
で、分散される。
【0072】本発明による方法の第3ステップにおいて
は、バッテリ構成物質の一部をなす固体成分を分離す
る。
【0073】この分離は、通常、例えばバッテリを含浸
させその後バッテリの構成要素を分散させた反応容器の
底部へと、沈殿させることによって行う。このようにし
て回収された材料は、詳細には、連結部材、電流コレク
タ、セパレータ、等であり、これらは、廃棄処分される
か、あるいは、適切な処理を経て再使用される。
【0074】その後の第4ステージは、本発明による方
法においては中心をなすステージと見なすことができ
る。このステージにおいては、通常は遷移金属酸化物で
あって粉末の形態とされている、使用済みバッテリのカ
ソード活物質を、先のステージにおいて得られたアルコ
ール溶液内に分散させる。リチウムアルコキシドによる
遷移金属酸化物の管理された還元ステージをなす、この
ステージにおいては、リチウムアルコキシドからリチウ
ムが解離して、この解離したリチウムが、カソード活物
質の結晶格子内へと挿入される。この反応は、極度に速
い反応速度を有している。
【0075】アルコキシドが形成されるとすぐに、この
アルコキシドは、自発的に、遷移金属酸化物と反応す
る。
【0076】本発明による方法は、カソード活物質を形
成する遷移金属酸化物の種類によらず、カソード活物質
に対して適用することができる。
【0077】遷移金属酸化物は、好ましくは、厳密な意
味での遷移金属酸化物の中から選択される。すなわち、
Vの酸化物、Mnの酸化物、Coの酸化物、Tiの酸化
物、の中から選択され、また、これら金属と、例えばア
ルカリ金属やアルカリ度類金属といった他の金属と、の
混合酸化物の中から選択される。
【0078】酸化物という用語は、通常、上記酸化物が
とり得るすべての結晶形態のものを意味するものとして
理解される。
【0079】本発明による方法は、例示するならば、例
えばベータ−MnO2 やガンマ−MnO2 やイプシロン
−MnO2 やLi0.3MnO2に近い組成の化合物(例え
ば、市販製品であるTADIRAN Li0.33MnO2.03)やL
iMn2O4といったようなマンガンの平均酸化数が+3
であるかまたはそれよりも大きいような酸化マンガンに
よって構成されたカソード活物質に対して適用すること
ができる。ベータ−MnO2 とLiMn2O4との双方
は、最終生成物としてLi2Mn2O4 をもたらす。
【0080】また、Li、Mn、Oの相図の境界におい
て、MnO2、LiMn2O4 、およびLi4Mn5O12に
よって規定されるスピネル構造を有する酸化マンガンを
参照することもできる。
【0081】本発明による方法は、また、例えばV2O5
やNiO2やCoO2等といったような他のすべての遷移
金属酸化物から構成されたすべてのカソード活物質に対
して適用することができる。
【0082】管理された還元ステージは、通常、大気圧
下において、加熱しつつ、使用されているアルコールの
沸点温度に本質的に対応した反応温度で、前段において
得られた分散液(懸濁液、または、溶液)を還流するこ
とによって行い、その後、大気圧下における還流を維持
することによって行う。この沸点温度が、操作を行う際
の圧力によって変動することは、明らかである。
【0083】この反応は、好ましくは、撹拌しながら、
好ましくはアルゴン雰囲気とされた不活性ガス雰囲気下
で、行う。
【0084】しかしながら、この反応は、また、大気圧
よりも低い圧力下において行うこともできる。この場合
には、使用されているアルコールの沸点温度を低下させ
ることができ、そのため、反応を、より低い温度で行う
ことができる。すべての場合において、還流が使用され
る。
【0085】アルコールとして1−ペンタノールが使用
される場合には、この還流は、第2ステージに関して上
述した条件で行うことができる。
【0086】このような動作温度の低下により、工業的
規模での実施に際して、溶液加熱に関するコストが削減
され、リチウム化反応が、より低温で行われる。
【0087】このステージにおいては、アルコキシド
は、規定されたLi:金属化学量論比が得られるよう
な、使用済みバッテリ内における遷移金属酸化物の管理
された還元をもたらす。
【0088】溶液内に存在している使用済みカソード活
物質の量すなわち遷移金属酸化物の量が、アルコキシド
からの解離によって放出されるすべてのリチウムを吸収
するに十分である場合には、処理すべき使用済みバッテ
リ内に含有されているものとは異なるソースからカソー
ド活物質を補充する必要はない。その場合、反応は、全
体的であって、反応効率は、100%に限りなく近く、
溶液内に初期的に含有されているすべてのリチウムが、
カソード活物質の結晶格子内へとインターカレート(挿
入)される。
【0089】溶液(懸濁液または分散液)内に存在して
いる使用済みカソード活物質(遷移金属酸化物)の量
が、アルコキシドからの解離によって放出されるすべて
のリチウムを吸収するに不十分である場合には、処理中
の使用済みバッテリから供給されている遷移金属酸化物
に加えて、さらなるカソード活物質を溶液に対して補充
する必要がある。この補充されるカソード活物質は、好
ましくは溶液内に既に存在している処理中の使用済みバ
ッテリから供給されている遷移金属酸化物と同種のもの
であって、上記遷移金属酸化物の中から選択されたもの
である。補充される遷移金属酸化物は、通常、製造した
ままのまたは未処理の材料とされ、通常、上記遷移金属
酸化物の大部分が、このような補充に対する備えとして
合成され準備されている。
【0090】補充されるべき遷移金属酸化物カソード活
物質の量は、溶液内に含有されているリチウムの残量に
基づいて決定することができる。この操作は、溶液内に
含有されているリチウムの完全な吸収のために必要なカ
ソード材料の量を調節するために、完全に自動化するこ
とができる。
【0091】また、例えば酸化マンガンといった遷移金
属酸化物を過剰に存在させて操作を行うこともでき、そ
の場合には、活物質の量は、不足することがなく適切な
ものである。
【0092】本発明による方法の次なるステージにおい
ては、前ステージにおいて得られた溶液(分散液)か
ら、不溶成分と、可溶成分と、を分離する。
【0093】不溶性分は、本質的に、リチウム化された
またはスーパーリチウム化された遷移金属酸化物と、カ
ーボンと、を備える。一方、可溶成分は、本質的に、例
えばLiPF6やLiAsF6やLi(CF3SO2)3 と
いったようなリチウム塩と、電解質と、を備える。この
分離操作は、通常、遠心分離および沈殿により行う。
【0094】このようにして分離された不溶性固体成分
は、一般に粉末の形態で、例えば濾過によって回収され
る。その後、溶媒すなわち余剰アルコールを蒸発させ
て、不溶性分を残す。このステージは、使用されている
アルコールに依存した温度で行う。この温度は、通常、
50または70℃程度〜260℃である。
【0095】リチウム化されたまたはスーパーリチウム
化されたカソード活物質すなわちリチウム化されたまた
はスーパーリチウム化された遷移金属酸化物を含有した
粉末とカーボン粉末とを分離し、得られた粉末を、洗浄
して乾燥させる。その後、適切な処理を施して、バッテ
リ製造において再使用可能とする。
【0096】「適切な」処理とは、例えば、熱処理、粉
砕、等である。
【0097】また、リチウム化されたまたはスーパーリ
チウム化された遷移金属酸化物粉末とカーボン粉末とを
分離することなく、これら双方が新たなバッテリに必要
であることにより、これら双方を混合物としておくこと
もできる。
【0098】リチウム化されたまたはスーパーリチウム
化された遷移金属酸化物粉末の洗浄は、存在している場
合には過剰のアルコキシドを除去するために、例えば溶
媒として先に使用されたアルコールやヘキサンやテトラ
ヒドロフランや水といったような適切な任意の液体中に
おいて行う。洗浄された粉末を、その後、乾燥させる。
通常は、減圧下において、例えば80〜150℃の温度
で、好ましくは150℃近くの温度で、適切な時間にわ
たって、乾燥させる。
【0099】乾燥温度は、結晶構造に変化を起こさない
限りにおいては、最大、250℃や400℃とさえする
ことができる。
【0100】乾燥の目的は、粉末表面に存在している可
能性のある不純物および他の有機成分を除去することで
ある。
【0101】カーボン粉末に対しての洗浄条件および乾
燥条件は、実質的に同じである。遷移金属酸化物粉末と
カーボン粉末との双方を分離しない場合には、これら双
方を、洗浄して、乾燥させ、回収することができる。
【0102】本発明による方法においては、また、リチ
ウム化されたまたはスーパーリチウム化された遷移金属
酸化物のための付加的な熱処理ステージを行うことがで
きる。この熱処理ステージは、乾燥後に行う。
【0103】熱処理は、通常150〜800℃の温度
で、好ましくは300〜600℃の温度で、より好まし
くは300〜500℃の温度で、通常30分間〜3時間
にわたって、好ましくは1〜2時間にわたって、通常、
中性ガス雰囲気下において、行う。
【0104】乾燥とは明確に区別されるべきこの熱処理
は、本質的に、結晶構造のできる限りの改良、および/
または、リチウム化されたまたはスーパーリチウム化さ
れた材料の電気化学的特性のできる限りの改良、を目的
としている。
【0105】よって、TADIRAN BATTERIES 社によって使
用されたようなLi0.33MnO2.03という組成の未処理
品を、本発明による方法によってリチウム化すると、L
iMnO2 に近い組成のものが合成される。
【0106】このような組成のものを中性ガス雰囲気下
において120℃で1時間にわたって熱処理しても、結
晶構造が変化することはなく、結晶構造は、バッテリ内
において電気化学的放電を受けた結晶構造に対応してい
る。
【0107】しかしながら、同じものを中性ガス雰囲気
下において例えば300℃といったようなより高い温度
で1時間にわたって熱処理すると、初期構造の一部が、
Li2Mn2O4 というタイプの正方晶スピネル構造へ
と、変化する。大きく結晶学的に不完全な複数の相から
なる混合物として構成されるこの化合物は、1.8〜
4.3ボルトにおいて興味深い電気化学的振舞いを示す
という格別の特性を有している。この振舞いは、初期品
の電気化学的振舞いとLiMn2O4タイプのスピネル構
造の電気化学的振舞いとの中間的なものである。
【0108】したがって、各相による電気化学的振舞い
の相対的度合いをランダムに変更することができる。よ
って、放電電圧を、個別的にではなく、リチウムの挿入
度の関数として制御できるような製品を得ることができ
る。
【0109】もはや、スピネル構造の二重平坦特性はな
く、その代わり、放電電圧は、リチウム挿入率に応じ
て、連続的かつ規則的に減少する。
【0110】よって、「使用済み」製品から、興味深い
電気化学的特性を有した全範囲にわたる(2つのリチウ
ム構造の混合体として構成された)新たな製品を合成す
ることができる。
【0111】本発明は、また、上記の方法によって得ら
れたような、リチウム化されたまたはスーパーリチウム
化された遷移金属酸化物に関するものである。
【0112】このようなリチウム化されたまたはスーパ
ーリチウム化された遷移金属酸化物は、従来の化合物と
比較して、大きくかつ明確に規定されたLi:金属化学
量論比でもって高濃度にリチウム化されている点におい
て相違している。本発明におけるLi:金属化学量論比
は、安定的なものであって、リチウムの挿入および脱離
に関して可逆的である。大きなLi:金属化学量論比と
は、通常、0.5〜2というLi:金属の比を意味して
いる。
【0113】本発明によるこの化合物の安定性は、この
化合物の組成の安定性に対応したものである。組成の安
定性は、乾燥空気中にまたは雰囲気空気中に24〜24
0時間くらいにわたって長く留まったにしてもほとんど
影響されることがない。また、水中に含浸されたにして
もほとんど影響されることがない。
【0114】この安定性は、X線回折スペクトルとして
観測される安定性によって決定され、また、マンガンと
いったような遷移金属の酸化度合いが不変であるという
特性によって決定される。本発明による製品のこの安定
性は、製造、貯蔵、および、操作を容易なものとする。
【0115】本発明は、また、電極活物質として使用さ
れるような、特に、正極活物質として使用されるよう
な、上記のリチウム化されたまたはスーパーリチウム化
された遷移金属酸化物に関するものである。本発明によ
る方法は、低コストでの、使用済み製品からの、リチウ
ムおよび活物質の回収を可能とする。そのため、本発明
のこの方法によって得られた活物質は、比較的安価であ
る。
【0116】本発明は、また、充放電操作を受けていな
い状態の上記リチウム化されたまたはスーパーリチウム
化された遷移金属酸化物を、活物質として備えているよ
うな電極に関するものである。このような電極は、好ま
しくは、正極とされる。
【0117】最後に、本発明は、そのような電極を備え
ているバッテリに関するものであり、充放電操作を受け
ていない状態の本発明によるリチウム化されたまたはス
ーパーリチウム化された遷移金属酸化物を、正極として
備えているバッテリに関するものである。
【0118】後者のバッテリ構成においては、負極は、
例えば従来構成のものとすることができ、特に、複合型
負電極とすることができる。複合型負電極は、例えば、
カーボンや錫やSnO2 をベースとするものとすること
ができる。あるいは、負電極は、金属リチウムまたはリ
チウム合金から構成することができ、あるいは、他の任
意の適切な負電極とすることができる。
【0119】本発明による高濃度にリチウム化された
(リチウム化されたまたはスーパーリチウム化された)
正極化合物を備えたそのようなバッテリを使用すること
により、従来構成のバッテリにおいて発生していたよう
な寿命が不適切であるとかエネルギー密度が不適切であ
るとかいった問題を克服することができる。
【0120】よって、複合型負電極を使用したバッテリ
において、正極の活物質として、本発明によるリチウム
化されたまたはスーパーリチウム化された化合物を使用
することは、金属リチウムの代替として複合型負電極を
使用することに基づく容量損失を補償する。
【0121】換言すれば、本発明のように正極活物質内
に予めリチウムを挿入しておく(すなわち、電極が充放
電を受けるよりも前に)ことは、利用可能なリチウムの
総量を増大させ、したがって、エネルギー密度または電
力密度を増大させる。
【0122】電力密度において10%の増大化を得るこ
とができ、したがって、複合型負極バッテリの有用性を
高めることができる。
【0123】同様に、金属リチウムからなる負電極を使
用したバッテリにおいては、バッテリは、本発明による
正電極材料内に既にリチウムイオンが導入されている放
電状態で組み立てられる。そして、バッテリは、充電に
よって寿命を開始する。すなわち、金属リチウム製負電
極からのリチウム引抜に代えて、負電極上への正電極活
物質からのリチウム導入によって、開始される。つま
り、最初の放電時においては、金属リチウム製負電極か
らのリチウム引抜を行うことがない。このことは、充放
電サイクル時において、負電極と電解質との界面の品質
を改良する。
【0124】このことに起因して、充放電サイクル時に
おける負電極の組織は、さらに好ましく変化する。これ
により、デンドライト成長(針状体の析出)が起こりに
くくなる。内部短絡による容量損失またはバッテリ破壊
が、著しく、起こりにくくなる。
【0125】よって、このようなバッテリにおいて本発
明による正極を使用することにより、寿命が改良される
ことに関連して、バッテリのエネルギー密度が10〜2
0%増大する。
【0126】本発明は、リチウムバッテリが使用される
ようなすべての分野において適用することができ、その
場合、本発明によって得られたリサイクル材料に基づい
て、性能向上および低コストという利点をもたらすこと
ができる。本発明は、例えば移動電話やカムコーダー
(camcorders)やコンピュータ等といったような携帯型
機器、電気自動車、銀行や空港等の電話交換器といった
ような固定設備、などに適用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フレデリック・ル・クラ フランス・38220・モンシャブー・ル・ク レー・18 (72)発明者 ピエール・バンデル フランス・38120・サン−テグレーヴ・ブ ールバール・ジョマルディエール・13

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウムと、遷移金属酸化物の中から選
    択されたカソード活物質と、を含有した少なくとも1つ
    の使用済みバッテリの処理方法であって、 −バッテリの外ケースまたは外箱を取り外し、 −不活性ガス雰囲気下において、前記バッテリを、少な
    くとも3つの炭素原子を有しかつ分岐していても分岐し
    ていなくても良い鎖状アルカンから派生したアルコール
    内に含浸するとともに撹拌し、これにより、前記バッテ
    リの構成要素を分散させて、前記バッテリのうちの金属
    リチウムとアルコールとの反応によってリチウムアルコ
    キシドを形成し、 −固体成分を分離し、 −前記遷移金属酸化物と前記リチウムアルコキシドとを
    反応させることによって、Li:遷移金属の化学量論比
    が明確に規定されている「リチウム化されたまたはスー
    パーリチウム化された」遷移金属酸化物を形成し、 −前記「リチウム化されたまたはスーパーリチウム化さ
    れた」遷移金属酸化物およびカーボンを本質的に備えた
    不溶成分と、リチウム塩および電解質を本質的に備えた
    可溶成分と、を分離し、 −前記「リチウム化されたまたはスーパーリチウム化さ
    れた」遷移金属酸化物と前記カーボンとを粉末の形態で
    回収し、 −余剰アルコールを蒸発させて、前記粉末を残し、 −得られた粉末を、洗浄して乾燥させることを特徴とす
    る方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、 前記遷移金属酸化物と前記リチウムアルコキシドとの前
    記反応操作、および、前記バッテリの前記アルコール内
    への前記含浸操作を、大気圧下かつ50〜260℃の温
    度で行うことを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の方法において、 前記遷移金属酸化物と前記リチウムアルコキシドとの前
    記反応操作と、前記バッテリの前記アルコール内への前
    記含浸操作と、の一方または双方を、大気圧よりも低い
    圧力下で行うことを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の方法に
    おいて、 前記アルコールを、3〜10個の炭素原子を有しかつ分
    岐していても分岐していなくても良い鎖状アルカンから
    派生したアルコールおよびこれらの混合物の中から選択
    することを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の方法において、 前記アルコールを、1−ペンタノールまたはイソプロパ
    ノールとすることを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の方法に
    おいて、 前記リチウムアルコキシドの前記形成操作を、不活性雰
    囲気下において撹拌を行いながら、処理すべき1つまた
    は複数の使用済みバッテリを受領するのに適切な程度の
    アルコール量として、大気圧下においてまたは大気圧よ
    りも低い圧力下において、加熱しつつ還流することによ
    って行い、その後、大気圧下におけるまたは大気圧より
    も低い圧力下における還流を維持することを特徴とする
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の方法に
    おいて、 前記アルコールを、使用済みバッテリ内に含有されてい
    る金属リチウムの量と比べて、過剰なものとすることを
    特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の方法において、 前記遷移金属酸化物を、遷移金属酸化物、および、遷移
    金属と他の金属との混合酸化物の中から選択することを
    特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の方法において、 前記遷移金属を、V、Mn、Co、Ni、および、Ti
    の中から選択することを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の方法
    において、 前記遷移金属酸化物と前記リチウムアルコキシドとの前
    記反応操作を、不活性雰囲気下において撹拌を行いなが
    ら、大気圧下においてまたは大気圧よりも低い圧力下に
    おいて、加熱しつつ、前段において得られた分散液を還
    流することによって行い、その後、大気圧下におけるま
    たは大気圧よりも低い圧力下における還流を維持するこ
    とを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の方
    法において、 前記遷移金属酸化物と前記リチウムアルコキシドとの前
    記反応操作時においては、前記遷移金属酸化物からなる
    前記カソード活物質の量が、前記アルコキシドから放出
    され得るリチウムの総量を吸収するには不十分である場
    合には、溶液に対して、さらなる遷移金属化合物含有カ
    ソード活物質を補充することを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の方法において、 補充すべきさらなる前記遷移金属酸化物含有カソード活
    物質の補充量を、溶液内に含有されているリチウム残量
    に応じて決定することを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれかに記載の方
    法において、 前記乾燥操作後に、前記リチウム化されたまたはスーパ
    ーリチウム化された遷移金属酸化物の熱処理操作を行う
    ことを特徴とする方法。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の方法において、 前記熱処理操作を、150〜800℃の温度で30分間
    〜3時間にわたって行うことを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 リチウム化されたまたはスーパーリチ
    ウム化された遷移金属酸化物であって、 請求項1〜12のいずれかに記載された方法によって得
    られたことを特徴とするリチウム化されたまたはスーパ
    ーリチウム化された遷移金属酸化物。
  16. 【請求項16】 請求項15記載のリチウム化されたま
    たはスーパーリチウム化された遷移金属酸化物におい
    て、 0.5〜2というLi:金属の化学量論比を安定的に有
    し、該化学量論比が、リチウムの挿入および脱離に関し
    て可逆的であることを特徴とするリチウム化されたまた
    はスーパーリチウム化された遷移金属酸化物。
  17. 【請求項17】 請求項15または16記載のリチウム
    化されたまたはスーパーリチウム化された遷移金属酸化
    物において、 前記乾燥操作後に熱処理操作を受けた、あるいは、前記
    乾燥操作後に150〜800℃の温度で30分間〜3時
    間にわたって熱処理操作を受けたことを特徴とするリチ
    ウム化されたまたはスーパーリチウム化された遷移金属
    酸化物。
  18. 【請求項18】 請求項15〜17のいずれかに記載さ
    れたリチウム化されたまたはスーパーリチウム化された
    遷移金属酸化物の使用方法であって、 電極活物質として使用することを特徴とする使用方法。
  19. 【請求項19】 電極であって、 充放電操作を受けていない状態の請求項15〜17のい
    ずれかに記載されたリチウム化されたまたはスーパーリ
    チウム化された遷移金属酸化物を、活物質として備えて
    いることを特徴とする電極。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の電極において、 正電極であることを特徴とする電極。
  21. 【請求項21】 蓄電池であって、 請求項19または20に記載された電極を備えているこ
    とを特徴とする蓄電池。
  22. 【請求項22】 蓄電池であって、 請求項20に記載された正電極と、複合型負電極と、を
    備えていることを特徴とする蓄電池。
  23. 【請求項23】 蓄電池であって、 請求項20に記載された正電極と、金属リチウムまたは
    リチウム合金からなる負電極と、を備えていることを特
    徴とする蓄電池。
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