JP2000173472A - 電子ビーム調整用装置 - Google Patents

電子ビーム調整用装置

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JP2000173472A
JP2000173472A JP10350955A JP35095598A JP2000173472A JP 2000173472 A JP2000173472 A JP 2000173472A JP 10350955 A JP10350955 A JP 10350955A JP 35095598 A JP35095598 A JP 35095598A JP 2000173472 A JP2000173472 A JP 2000173472A
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electron
electron beam
ray tube
signal
lines
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JP10350955A
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Hironobu Yasui
裕信 安井
Hideki Yoshii
秀樹 吉井
Masaki Yamakawa
正樹 山川
Susumu Niino
進 新納
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数本の電子銃を持つ白色陰極線管の電子ビ
ームのずれを容易に判別できるようにする。 【解決手段】 電子ビーム調整用装置12は、3本の電
子銃,,を持つ白色陰極線管1のスクリーン部7
上に、電子ビームのずれを判別するための画像を表示さ
せるものであり、4ライン幅の間隔で3ライン幅の横線
を配置した調整用パターンの映像信号を生成する調整用
パターン生成部12と、この調整用パターンの映像信号
を前記複数本の電子銃に供給し、白色陰極線管1のスク
リーン部7上に表示させる信号処理部10とを備えてい
る。調整用パターンの横線間隔を電子銃の本数およびそ
の倍数と異なるライン数にしているので、電子ビームの
ずれをスクリーン部7上に表示された調整用パターン画
像の形状変化として視覚的に認識できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数本の電子銃に
より複数のライン単位で水平走査する白色陰極線管装置
の前記電子銃からそれぞれ放射された複数の電子ビーム
のずれを視覚的に認識するための画像を生成する電子ビ
ーム調整用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図11は従来の電子ビーム調整用装置を
適用した白色陰極線管装置の構成図である。図11に
は、複数本の電子銃を持つ白色陰極線管装置の例として
3本の電子銃を持つ白色陰極線管装置を示してある。図
11において、1は3本の電子銃を持つ白色陰極線管、
2は3本の電子ビーム3を同時に放射する電子銃部、
,,は電子銃、4は電子銃部2から放射された電
子ビーム3を水平方向および垂直方向に偏向する偏向ヨ
ーク、5は電子銃部2から放射された電子ビーム3の軌
道を個別に補正するためのビーム制御ヨーク、6は偏向
ヨーク4で偏向された電子ビーム3が当たって発光する
蛍光面、7は白色陰極線管1前面のガラス部であり、内
側に蛍光面6が形成されたスクリーン部、8は偏向ヨー
ク4に設けられた水平偏向コイルおよび垂直偏向コイル
に電流を供給する偏向部、9はビーム制御ヨーク5に設
けられたコイルに電流を供給するビーム制御部、10は
入力された映像信号を信号処理および増幅し、電子銃部
2に供給する信号を生成する信号処理部、11は映像信
号の入力端子、20は電子ビーム調整用装置、21は電
子銃部2に入力する信号を選択するスイッチ、22は調
整用パターン生成部である。なお、複数本の電子銃を持
つ白色陰極線管装置は、例えば特開昭60−49540
号公報に記載されている。
【0003】次に、映像信号の表示動作について説明す
る。端子11に入力された映像信号は、信号処理部10
で、3本の電子銃それぞれに1ラインの信号を入力する
ように信号処理および増幅され、スイッチ21を介して
電子銃部2に入力される。電子銃部2から発射された電
子ビーム3は、ビーム制御ヨーク5によりスクリーン部
7上で電子ビームを垂直方向に等間隔に並ぶように軌道
補正され、偏向ヨーク4によって垂直方向に偏向される
とともに、水平方向に走査され、1回の走査で3ライン
を同時に描く。このようにして、電子銃部2の3本の電
子銃,,から同時に発射された電子ビーム3が蛍
光面6に当たり発光し、スクリーン部7において白黒映
像として表示される。このように、複数本(N本)の電
子銃にそれぞれ1ラインごとの信号を入力し、それぞれ
の電子ビームを垂直方向に等間隔に保って走査すると、
同じ水平走査周波数で、N倍の解像度が得られる。
【0004】次に、電子ビームのずれの調整手順につい
て説明する。図11において、信号処理部10、スイッ
チ21、および調整用パターン生成部22は、電子ビー
ム調整用装置20を構成している。調整用パターン生成
部22は、幅方向(垂直方向)のドット数が電子銃の本
数と同じ横線、つまり電子銃の本数と同じライン数から
なる横線を、電子銃の本数あるいはその倍数と同じライ
ン数からなる間隔で配置した調整用パターンの映像信号
を生成する。
【0005】図12は調整用パターン生成部22により
生成される調整用パターンを示す図である。図12の調
整用パターンは、3ドット幅の横線を6ドット幅の間隔
で配置するとともに、2本の縦線を配置したクロスハッ
チングパターンである。図12において、「×」は上記
の横線および縦線を構成しているドットを示す。
【0006】図12の調整用パターンには、第7〜第9
ラインおよび第16〜第18ラインにそれぞれ3ドット
幅の横線が配置されている。それぞれの電子ビームの軌
道が正しく調整されている場合に、スクリーン部7上に
おいて、垂直方向上から下に電子銃からの電子ビー
ム、電子銃からの電子ビーム、電子銃からの電子ビ
ームの順で並ぶものとすると、第7(=3×2+1)お
よび第16(=3×5+1)ラインは、電子銃からの
電子ビームにより走査されるラインである。また、第8
(=3×2+2)および第17(=3×5+2)ライン
は、電子銃からの電子ビームにより走査されるライン
である。また、第9(=3×2+3)および第18(=
3×5+3)ラインは、電子銃からの電子ビームによ
り走査されるラインである。
【0007】図12の調整用パターンの映像信号を信号
処理部10に入力し、スクリーン部7上に表示させ、こ
の調整用パターンの横線に着目して、それぞれの電子銃
から発射される電子ビームにずれを生じているものがあ
るか否かを判別し、ずれを生じている場合にはどの電子
銃からの電子ビームがずれを生じているかを判別する。
【0008】ただし、複数本の電子銃を持つ白色陰極線
管では、それぞれの電子銃から放射された電子ビームが
スクリーン部7上で全て白色光となり、3本の電子銃か
ら放射されたそれぞれの電子ビームをカラー陰極線管の
ように色として認識できないため、全ての電子銃により
描かれた調整用パターンの画像のみでは、電子ビームに
ずれを生じているか否かは認識できるが、どの電子銃か
らの電子ビームがどのようにずれているかを認識できな
い。このため、選択した電子銃に対する信号の入力をス
イッチ21によってオン/オフし、そのとき、どの線が
点滅するか確認することにより、電子ビームにずれを生
じている電子銃を判別する。そして、ずれを生じている
電子ビームの軌道をビーム制御部9により補正する。な
お、電子銃,,から放射された電子ビームが、ス
クリーン部7上において、垂直方向に等間隔に並ぶよう
にするには、縦線に着目し、縦線が不連続にならないよ
うに、かつ、縦線が最も細くなるように調整する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の電子ビーム調整用装置を適用した電子ビームのずれ調
整では、スイッチ21のオン/オフによるそれぞれの画
像を比較しなければならないので、電子ビームにずれを
生じているか否か、および電子ビームにずれを生じてい
る電子銃がどれかを容易に判別できず、調整時間が大幅
にかかっていた。
【0010】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたものであり、複数本の電子銃を持つ白
色陰極線管の電子ビームのずれを容易に判別することが
できる電子ビーム調整用装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の電子ビー
ム調整用装置は、電子銃の本数およびその倍数と異なる
ライン数からなる間隔で所定のライン数からなる横線を
配置した調整用パターンの映像信号を生成する手段と、
前記調整用パターンの映像信号を複数本の電子銃に供給
し、白色陰極線管に表示させる手段とを備え、白色陰極
線管に表示された上記調整用パターンの画像によって電
子ビームのずれを容易に判別できるようにしたものであ
る。
【0012】また、本発明の第2の電子ビーム調整用装
置は、調整用パターンの映像信号を複数本の電子銃に供
給し、白色陰極線管に表示させる手段と、異なる電子銃
から放射された電子ビームにより白色陰極線管に表示さ
れた白色ドットをそれぞれ異なる色のドットに変換する
手段とを備え、この色付けされた画像によって電子ビー
ムのずれを容易に判別できるようにしたものである。
【0013】また、本発明の第3の電子ビーム調整用装
置は、上記第1の調整用装置において、さらに、異なる
電子銃から放射された電子ビームにより白色陰極線管に
表示された白色ドットをそれぞれ異なる色のドットに変
換する手段を備え、電子銃ごとに異なる色に色付けされ
た調整用パターンの画像によって電子ビームのずれを容
易に判別できるようにしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の実
施の形態1の電子ビーム調整用装置を適用した白色陰極
線管装置の構成図である。図1において、1は白色陰極
線管、2は電子銃部、,,は電子銃、3は3本の
電子ビーム、4は偏向ヨーク、5はビーム制御ヨーク、
6は蛍光面、7はスクリーン部、8は偏向部、9はビー
ム制御部、10は信号処理部、11は映像信号の入力端
子、12は電子ビーム調整用装置、13は調整用パター
ン生成部である。
【0015】電子銃部2は、白色陰極線管1のネック部
に設けられており、3本の電子銃,,を備え、そ
れぞれ電子銃,,から3本の電子ビーム3を同時
に放射する。また、蛍光面6は、白色陰極線管1のスク
リーン部7の内面に形成されており、電子ビーム3を照
射された部分が白色に発光する。
【0016】ビーム制御ヨーク5にはビーム制御コイル
が設けられており、このビーム制御コイルにはビーム制
御部9からビーム制御電流が供給される。ビーム制御ヨ
ーク5、ビーム制御コイル、およびビーム制御部9は、
スクリーン部7上(蛍光面6上)で、電子銃部2から放
射された3本の電子ビーム3が垂直方向に等間隔になる
ように、電子ビーム3の軌道を個別に補正する。ここで
は、垂直方向上から下に電子銃からの電子ビーム、電
子銃からの電子ビーム、電子銃からの電子ビームの
順で並ぶものとする。
【0017】偏向ヨーク4には3本の電子ビーム3を水
平方向に偏向走査するための水平偏向コイルおよび垂直
方向に偏向するための垂直偏向コイルが設けられてお
り、これらのコイルには偏向部8からそれぞれ水平偏向
電流および垂直偏向電流が供給される。偏向ヨーク4、
水平偏向コイル、垂直偏向コイル、および偏向部8は、
3本の電子ビーム3を垂直方向に偏向するとともに水平
方向に走査する。
【0018】信号処理部10は、端子11に入力された
映像信号を信号処理および増幅することにより3ライン
分の信号を生成し、この3ライン分の信号をそれぞれ電
子銃,,に同時に入力する。
【0019】図1の白色陰極線管装置の電子ビーム間隔
を調整するときには、端子11に入力される映像信号
は、調整用パターン生成部13からの調整用パターン映
像信号である。これ以外の場合には、端子11に入力さ
れる映像信号は、外部から入力された映像信号である。
電子ビーム調整用装置12および電子ビーム間隔の調整
手順を説明する前に、まず図1の白色陰極線管装置の映
像信号表示動作について説明する。
【0020】信号処理部10は、端子11に入力された
映像信号を信号処理および増幅することにより、第3n
+1ラインの信号、第3n+2ライン信号、および第3
n+3ラインの信号を生成し、第3n+1ラインの信号
を電子銃に、第3n+2ラインの信号を電子銃に、
第3n+3ラインの信号を電子銃に、それぞれ同時に
入力する。なお、上記のnは、n≧0なる任意の整数で
ある。
【0021】上記の映像信号は、例えば、第3n+1ラ
インの信号、第3n+2ライン信号、および第3n+3
ラインの信号を複合した信号、あるいは第3n+1ライ
ンの信号、第3n+2ライン信号、第3n+3ラインの
信号の順に入力される信号である。上記の映像信号が第
3n+1〜第3n+2ラインの信号の複合信号である場
合には、信号処理部10は、この複合信号を第3n+1
ラインの信号、第3n+2ライン信号、および第3n+
3ラインの信号に分離する。また、上記の映像信号が第
3n+1〜第3n+2ラインの信号の順次信号である場
合には、信号処理部10は、第3n+1ラインの信号を
2ライン分遅延させ、第3n+2ラインの信号を1ライ
ン分遅延させる。ここでは、上記の映像信号は、3ライ
ン分の信号の複合信号であるものとする。
【0022】電子銃は上記第3n+1ラインの信号に
従って電子ビームを発射し、電子銃は上記第3n+2
ラインの信号に従って電子ビームを発射し、電子銃は
上記第3n+3ラインの信号に従って電子ビームを発射
する。電子銃,,から発射された3本の電子ビー
ム3は、ビーム制御ヨーク5およびビーム制御部9によ
りスクリーン部7上で等間隔になるように軌道補正さ
れ、偏向ヨーク4および偏向部9により垂直方向に偏向
されるとともに水平方向に走査され、蛍光面6に到達
し、蛍光面6を発光させる。このようにして、スクリー
ン部7において、第3n+1、第3n+2ライン、第3
n+3ラインの3ライン分の白黒映像が同時に表示され
る。また、1フレーム分の白黒映像が3ラインごとに順
次表示される。
【0023】図1において、信号処理部10および調整
用パターン生成部13は、電子ビーム調整用装置12を
構成している。調整用パターン生成部13は、幅方向
(垂直方向)のドット数が電子銃の本数と同じ横線、つ
まり電子銃の本数と同じライン数からなる横線を、幅方
向のドット数が電子銃の本数あるいはその倍数と異なる
間隔、つまり電子銃の本数あるいはその倍数と異なるラ
イン数からなる間隔で配置した調整用パターン信号を生
成する。なお、横線のライン数は、電子銃の本数と異な
っていても良いが、電子銃の本数と同じであることが望
ましい。
【0024】図2は調整用パターン生成部13により生
成される調整用パターンを示す図である。図2の調整用
パターンは、3ドット幅の横線を4ドット幅の間隔で配
置するとともに、2本の縦線を配置したクロスハッチン
グパターンである。図2において、「×」は上記の横線
および縦線を構成しているドットを示す。図2の調整用
パターンは、横線間隔(横線と横線の間)の垂直方向の
ドット数が電子銃の本数あるいはその倍数に等しくない
こと以外は、図12の従来の調整用パターンと同じであ
る。
【0025】図2の調整用パターンには、第4〜第6ラ
イン、第11〜第13ライン、第18〜第20ライン、
第25〜第28ラインにそれぞれ3ドット幅の横線が配
置されている。第4(=3×1+1)、第13(=3×
4+1)、第19(=3×6+1)、第25(=3×8
+1)ラインは、電子銃からの電子ビームにより走査
されるラインである。また、第5(=3×1+2)、第
11(=3×3+2)、第20(=3×6+2)、第2
6(=3×8+2)ラインは、電子銃からの電子ビー
ムにより走査されるラインである。また、第6(=3×
1+3)、第12(=3×3+3)、第18(=3×5
+3)、第27(=3×8+3)ラインは、電子銃か
らの電子ビームにより走査されるラインである。
【0026】調整用パターン生成部13により生成され
る調整用パターン映像信号は、例えば、第3n+1ライ
ンの信号、第3n+2ライン信号、および第3n+3ラ
インの信号の複合信号、あるいは第3n+1ラインの信
号、第3n+2ライン信号、第3n+3ラインの信号の
順次信号である。ここでは、上記の調整用パターン信号
は、3ライン分の信号の複合信号であるものとする。従
って、調整用パターン生成部13は、図2の第1〜第3
ラインに相当する複合信号、図2の第4〜第6ラインに
相当する複合信号、…、図2の第25〜第27ラインに
相当する複合信号を、水平走査期間ごとに順次出力す
る。
【0027】次に、電子ビームのずれの調整手順につい
て説明する。まず、調整用パターン生成部13からの調
整用パターン映像信号を信号処理部10に入力し、図2
の調整用パターンをスクリーン部7に表示させ、この調
整用パターン映像信号の画像から、どの電子銃からの電
子ビームがずれているかを判別する。
【0028】図3ないし図5はスクリーン部7に表示さ
れた調整用パターン映像信号の画像例である。図3ない
し図5において、「×」は、図2の「×」に対応してお
り、スクリーン部7上で白色となるドットを示す。な
お、以下の説明においては、電子銃からの電子ビーム
を基準にしている。
【0029】図3は電子銃,,から発射された電
子ビームの軌道が全て最適に調整されている場合の調整
用パターン映像信号の画像である。この場合には、スク
リーン部7上に表示される画像は図2と同じになる。
【0030】また、図4は電子銃から発射された電子
ビームの軌道のみが3ライン分上にずれている場合の調
整用パターン映像信号の画像である。図4の領域Aの画
像では電子ビームがずれていることさえも判別できない
が、領域Bの画像によって電子銃からの電子ビームが
上または下に3ライン分ずれていることが判別できる。
さらに、領域Cの画像によって上に3ライン分ずれてい
ることが判別できる。なお、上記のように電子銃から
の電子ビームが3ライン分上にずれている場合に、図1
2のような従来の調整用パターンの映像信号を用いる
と、スクリーン部7上には、図4の領域Aの画像が繰り
返し表示されるだけなので、電子ビームのずれは画像と
して認識できない。
【0031】また、図5は電子銃から発射された電子
ビームの軌道が1ライン分上にずれている場合の調整用
パターン映像信号の画像である。図5の領域Dの画像で
は電子ビームがずれていることしか判別できないが、領
域Eの画像によって電子銃からの電子ビームが上また
は下に1ライン分ずれており、電子銃またはからの
電子ビームに重なっていることが判別できる。さらに、
領域Fの画像によって上に1ライン分ずれていることが
判別できる。なお、上記のように電子銃からの電子ビ
ームが1ライン分上にずれている場合に、図12のよう
な従来の調整用パターンの映像信号を用いると、スクリ
ーン部7上には、図5の領域Dの2ドット幅の横線の画
像が繰り返し表示されるだけなので、どの電子ビームが
ずれているか(電子銃からの電子ビームのみがずれて
いるのか、電子銃からの電子ビームのみがずれている
のか、あるいは電子銃およびからの電子ビームがと
もにずれているのか)は、判別できない。
【0032】このように、図2の調整用パターンを用い
ると、3本の電子銃,,から同時に電子ビームを
発射してスクリーン部7上に表示した調整用パターン信
号の画像から、電子ビームにずれを生じているか否かを
正確に判別することができるとともに、ずれを生じてい
る場合には、どの電子ビームがずれているのかを容易に
判別することができる。従って、図12の従来の調整用
パターンを用いた場合のように、全ての電子銃から同時
に電子ビームを発射して表示した画像と、選択した電子
銃のみから電子ビームを発射して表示した画像とを比較
する効率の悪い作業をする必要がないので、電子ビーム
の軌道調整に要する時間を短縮することができる。
【0033】電子ビームの軌道がずれている電子銃があ
る場合には、ビーム制御部9の設定を変更することによ
り、スクリーン部7上に図3の調整用パターンと同じ画
像が表示され、電子銃,,からの電子ビームによ
る白色ドットが垂直方向にこの順で上から下に等間隔に
並ぶように、ずれを生じている電子ビームの軌道を補正
する。
【0034】電子銃,,からの電子ビームがこの
順で上から下に等間隔に並ぶようにするには、電子銃
からの電子ビームを基準とし、この電子銃からの電子
ビームに対し、電子銃またはからの電子ビームの軌
道を補正する。例えば、ビーム制御ヨーク5に垂直4極
磁界発生コイルを設け、この垂直4極磁界発生コイルに
ビーム制御部9からスタティック電流とパラボラ電流と
を重畳した電流を供給し、ビーム制御ヨーク5において
垂直4極磁界を発生させて、この垂直4極磁界を変化さ
せれば、電子銃またはからの電子ビームの軌道を制
御できる。この場合には、スクリーン部7上全体に渡っ
て電子銃,,からの電子ビームがこの順で上から
下に等間隔に並ぶように、上記のスタティック電流およ
びパラボラ電流の設定を調整する。
【0035】図1の電子ビーム調整用装置12におい
て、調整用パターン生成部13は、白色陰極線管装置に
内蔵されていても良いし、単体装置であっても良い。こ
の電子ビーム調整用装置12は、例えば生産工場のライ
ンにおける電子ビーム調整時やユーザーによる電子ビー
ム調整時に適用される。
【0036】このように実施の形態1によれば、調整用
パターン生成部12により、電子銃の本数およびその倍
数と異なるライン数からなる間隔で、電子銃の本数と同
じライン数からなる横線を配置した調整用パターンの映
像信号を生成し、信号処理部10により、上記の調整用
パターン映像信号を3本の電子銃に供給して白色陰極線
管1のスクリーン部7上に表示させるようにしたことに
より、それぞれの電子銃からの電子ビームのずれを調整
用パターンの形状変化として視覚的に認識できるので、
電子ビームのずれを容易に判別することができる。
【0037】なお、上記実施の形態1では、例として3
本の電子銃を持つ白色陰極線管装置を示したが、電子銃
が4本以上の白色陰極線管装置に適用する場合には、電
子銃の本数と同じライン数からなる横線を、電子銃の本
数およびその倍数と異なるライン数からなる間隔で配置
した調整用パターンの映像信号を生成すれば良い。
【0038】また、図2の調整用パターンに斜線を入れ
ると、どの電子ビームがずれているかをさらに判別しや
すくなる。
【0039】また、上記実施の形態1では、電子銃の本
数およびその倍数と異なるライン数からなる間隔で横線
を配置した調整用パターンを用いた本発明の電子ビーム
調整用装置を、複数本の電子銃により複数ライン単位で
水平走査する方式の白色陰極線管装置に適用した例を説
明したが、上記本発明の電子ビーム調整用装置は、白色
陰極線管装置の走査方式に限定されるものではない。
【0040】実施の形態2.この実施の形態2の電子ビ
ーム調整用装置は、異なる電子銃から発射される電子ビ
ームによりスクリーン部上に表示された白色ドットに、
それぞれ異なる色を付けることにより、それぞれの電子
銃からの電子ビームを視覚的に認識できるようにしたも
のである。
【0041】図6は本発明の実施の形態2の電子ビーム
調整用装置を適用した白色陰極線管装置の構成図であ
る。図6において、14は信号処理部、15は電子ビー
ム調整用装置、16は調整用パターン生成部、17は液
晶シャッタ、18は液晶シャッタドライブ部であり、こ
れら以外は図1と同じである。
【0042】信号処理部14、調整用パターン生成部1
6、液晶シャッタ17、および液晶シャッタドライブ部
18は、電子ビーム調整用装置15を構成している。調
整用パターン生成部16は、調整用パターンの映像信号
を生成する。この調整用パターンは、クロスハッチング
パターンが最適であるが、任意のパターンを用いること
が可能である。また、調整用パターン生成部16を設け
ずに、任意のパターンの映像信号を調整用パターンの映
像信号として用いることも可能である。
【0043】信号処理部14は、電子ビームずれの調整
のときには、信号入力端子11に入力された調整用パタ
ーンの映像信号を信号処理および増幅することにより3
ライン分の信号を生成し、この信号をA/D変換してメ
モリに蓄える。そして、3フィールド期間から1フレー
ム期間を構成し、第1フィールド期間において、3n+
1ラインの1フィールド分の信号をメモリから読み出
し、この信号をD/A変換して電子銃に入力し、第2
フィールド期間において、電子銃に対する3n+2ラ
インの1フィールド分の信号を読み出し、第3フィール
ド期間において、3n+3ラインの1フィールド分の信
号をメモリから読み出し、この信号をD/A変換して電
子銃に入力する。また、信号処理部14は、通常の映
像信号表示動作のときには、信号入力端子11に入力さ
れた映像信号を信号処理および増幅することにより3ラ
イン分の信号を生成し、この3ライン分の信号をそれぞ
れ電子銃,,に同時に入力する。なお、電子ビー
ムずれ調整時のフィールド期間を、通常の映像信号表示
動作時の1フレーム期間と等しくなるように設定すれ
ば、偏向ヨーク4による偏向磁界は、調整パターン映像
信号の表示動作時と、通常の映像信号表示動作時とで同
じになる。
【0044】液晶シャッタ17は、電子ビームずれの調
整のときにスクリーン部7の前面に取り付けられる。こ
の液晶シャッタ17は、複屈折性のある液晶と、偏光フ
ィルターとを組み合わせた構成であり、スクリーン部7
から入射する白色映像を、シャッタ切換制御信号に従っ
て選択した、赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれか
の色に変換して透過させる。
【0045】液晶シャッタドライブ部18は、液晶シャ
ッタ17が透過させる色を上記のフィールド期間ごとに
切り換えるためのシャッタ切換制御信号を生成し、液晶
シャッタ17に入力する。ここでは、シャッタ切換制御
信号は、第1のフィールド期間ではRを選択し、第2の
フィールド期間ではGを選択し、第3のフィールド期間
ではBを選択するように液晶シャッタ17を制御する信
号であるものとする。この場合、液晶シャッタ17によ
って、電子銃からの電子ビームによる白色映像はR映
像に変換され、電子銃からの電子ビームによる白色映
像はG映像に変換され、電子銃からの電子ビームによ
る白色映像はB映像に変換される。
【0046】次に、電子ビームのずれの調整手順につい
て説明する。まず、調整パターンの映像信号を信号処理
部14に入力し、調整用パターンをスクリーン部7を介
して液晶シャッタ17上に表示させ、この調整用パター
ン信号の画像から、どの電子銃からの電子ビームがずれ
ているかを判別する。
【0047】以下に、調整用パターンの映像信号の表示
動作について説明する。調整用パターンの映像信号は、
信号処理部14において、第3n+1ラインの信号、第
3n+2ライン信号、および第3n+3ラインの信号に
分離され、A/D変換されて、メモリに蓄えられる。こ
のメモリから1フレーム期間に第3n+1ラインの1フ
ィールド分の信号、第3n+2ラインの1フィールド分
の信号、第3n+3ラインの1フィールド分の信号が、
第1〜第3フィールド期間においてそれぞれ順次読み出
され、D/A変換されて、電子銃,,に順次に入
力される。これにより、スクリーン部7上に、電子銃
による白色映像、電子銃による白色映像、電子銃に
よる白色映像が面順次(フィールド順次)に表示され
る。
【0048】また、上記のフィールド期間に同期して、
シャッタドライブ部18から液晶シャッタ17にシャッ
タ切換制御信号が入力され、液晶シャッタ17の選択色
が切り換えられる。これにより、電子銃による白色映
像、電子銃による白色映像、電子銃による白色映像
は、液晶シャッタ17において、それぞれR映像,G映
像,B映像に変換され、液晶シャッタ17を透過する。
従って、液晶シャッタ17上において、電子銃からの
電子ビームによるドット、電子銃からの電子ビームに
よるドット、電子銃からの電子ビームによるドット
は、それぞれRドット、Gドット、Bドットとして表示
される。
【0049】図7は調整用パターンの映像信号の表示動
作を説明する図である。第1フィールド期間では、電子
銃のみに調整用パターン(クロスハッチングパター
ン)の第3n+1ラインの信号が入力され、また液晶シ
ャッタ17の透過色はRとなり、液晶シャッタ17上に
は、電子銃からの電子ビームによるR画像が表示され
る。次の第2フィールド期間では、電子銃のみに調整
用パターンの第3n+2ラインの信号が入力され、また
液晶シャッタ17の透過色はGとなり、液晶シャッタ1
7上には、電子銃からの電子ビームによるG画像が表
示される。次の第3フィールド期間では、電子銃のみ
に調整用パターンの第3n+1ラインの信号が入力さ
れ、液晶シャッタ17の透過色はBとなり、液晶シャッ
タ17上には、電子銃からの電子ビームによるB画像
が表示される。
【0050】このように、3本の電子銃,,から
の電子ビームによりスクリーン部7上に表示された白色
ドットを、それぞれR,G,Bに色付けすることによ
り、液晶シャッタ17上に表示された調整用パターンの
画像から、電子ビームにずれを生じているか否かを正確
に判別することができるとともに、ずれを生じている場
合には、どの電子ビームがずれているのかを容易に判別
することができる。従って、電子ビームの軌道調整に要
する時間を短縮することができる。
【0051】本実施の形態は、例えば面順次の液晶シャ
ッタ方式に適用可能である。本実施の形態の応用例とし
て、カラー画像を色分解した色成分映像信号を複数本の
電子銃を持つ白色陰極線管で表示し、1フレーム期間中
に各色の映像を順次表示し、液晶シャッタ等の偏向フィ
ルタで色を付け、フルカラー表示を行うフィールド順次
カラー表示システムにおいて、図7のようなプロセスの
映像信号を入力すれば、それぞれの電子ビームの間隔を
調整するときに応用することができる。このようなフィ
ールド順次カラー表示システムのセット調整用信号とし
て、工場ライン調整やサービス用調整信号やユーザー調
整信号で、内蔵信号源や外部信号源として用意すること
が考えられる。
【0052】電子ビームの軌道がずれている電子銃があ
る場合には、ビーム制御部9の設定を変更することによ
り、液晶シャッタ17上に調整用パターンと同じカラー
画像が表示され、このカラー画像においてRドット、G
ドット、Bドットが垂直方向にこの順で上から下に等間
隔に並ぶように、電子ビームの軌道を調整する。
【0053】本実施の形態の電子ビーム間隔の調整例と
して、液晶シャッタ17上の各点において、従来のコン
バーゼンス調整と同様に、色ずれのないように白色にな
るように、すなわち、電子銃,,の電子ビームが
液晶シャッタ17上で、R,G,Bが重なり白色となる
ように、1点集中で調整を行い、ビーム制御部9で、電
子銃との電子ビームを上下垂直方向のみ画面全体に
渡って等間隔になるように制御すれば良い。
【0054】ビーム制御部9で、スクリーン部7におい
て、電子銃との電子ビームを上下垂直方向のみ画面
全体に渡って、等間隔になるように調整する技術例とし
て、電子銃部2において垂直4極磁界を発生させれば実
現できる。例えば、垂直4極磁界コイルを用い、コイル
にスタティック電流とパラボラ電流を足し合わせた電流
を流せば実現できる。また、1点集中で調整する技術例
としては、従来のセルフコンバーゼンスのように、白色
陰極線管1本体や偏向ヨーク4の内側や外側にスポイラ
ーや磁石のような磁性体を張り付けて調整する。この場
合、偏向周波数によらず調整することができる。白色陰
極線管1はシャドウマスクがないため、従来のシャドウ
マスク方式のカラー陰極線管のようにシャドウマスクを
通る電子ビームの角度のランディング調整を行わなくて
良いため、従来の調整に比べ、容易に行うことができ
る。
【0055】図6の電子ビーム調整用装置15におい
て、液晶シャッタドライブ部18は、白色陰極線管装置
に内蔵されていても良いし、単体の装置であっても良
い。また、調整用パターン生成部16を備える場合に
は、調整用パターン生成部16は、白色陰極線管装置に
内蔵されていても良いし、単体装置であっても良い。電
子ビーム調整用装置15は、例えば生産工場のラインに
おける電子ビーム調整時やユーザーによる電子ビーム調
整時に、液晶シャッタ17を白色陰極線管1のスクリー
ン部7に取り付けて適用される。
【0056】このように実施の形態2によれば、信号処
理部10により、調整用パターンの映像信号を3本の電
子銃に供給して白色陰極線管1のスクリーン部7上に表
示させ、液晶シャッタ17および液晶シャッタドライブ
部18により、異なる電子銃から放射された電子ビーム
により白色陰極線管1のスクリーン部7上に表示された
白色ドットをそれぞれR,G,Bのドットに変換するよ
うにしたことにより、それぞれの電子銃からの電子ビー
ムを異なる色として視覚的に認識できるので、電子ビー
ムのずれを容易に判別することができる。
【0057】なお、上記実施の形態2では、異なる電子
銃から放射された電子ビームによりスクリーン部7上に
表示された白色ドットをそれぞれ異なる色のドットに変
換する手段として、液晶シャッタ17を用いたが、上記
の手段は、異なる電子銃による白色ドットを時分割的ま
たは空間分割的に異なる色に変換できるものであれば良
い。
【0058】また、上記実施の形態2では、例として3
本の電子銃を持つ白色陰極線管装置を示したが、2本の
電子銃を持つ白色陰極線管装置の場合は、R,G,Bの
内の2色をそれぞれの電子銃に割り付ければ良い。ま
た、4本以上の電子銃を持つ白色陰極線管装置において
も、R,G,Bを3本の電子銃にそれぞれ割り当てれ
ば、白色のみの場合よりもはるかに視覚的に電子ビーム
のずれを認識できる。さらに、例えば4本の電子銃,
,,を持つ白色陰極線管装置では、電子銃に
R、電子銃およびにG、電子銃にBをそれぞれ対
応させることが可能である。あるいは、電子銃,,
にそれぞれR,G,Bを対応させ、電子銃にR+G
を対応させても良い。また、5本の電子銃,,,
,を持つ白色陰極線管装置では、電子銃,,
にそれぞれR,G,Bそれぞれを対応させ、電子銃に
R+Gを対応させ、電子銃にG+Bを対応させること
が可能である。あるいは、電子銃およびにR、電子
銃およびにG、電子銃にBをそれぞれ対応させて
も良い。
【0059】また、上記実施の形態2では、異なる電子
銃からの電子ビームを異なる色で表示する本発明の電子
ビーム調整用装置を、複数本の電子銃により複数ライン
単位で水平走査する方式の白色陰極線管装置に適用した
例を説明したが、上記本発明の電子ビーム調整用装置
は、白色陰極線管装置の走査方式に限定されるものでは
ない。
【0060】図13は上記本発明の電子ビーム調整用装
置を適用可能な他の走査方式を示す図である。図13
(a)は、3本の電子銃,,からの電子ビームを
1ラインに集中させ、輝度の向上を図ったものである。
この場合には、ビーム制御部9の設定を変更することに
より、液晶シャッタ17上のカラー画像が、画面全域で
白色ドットになるように電子ビームの軌道を調整する。
この場合の調整例として、液晶シャッタ17上の各点に
おいて、従来のコンバーゼンス調整と同様に、色ずれの
ないように白色になるように、すなわち、電子銃,
,の電子ビームが液晶シャッタ17上で、R,G,
Bが重なり白色となるように、1点集中で調整すれば良
い。
【0061】また、図13(b)は、フレームごとに電
子銃,,がそれぞれ走査するラインが変化するよ
うにしたものである。N−1フィールドでは、電子銃
で第1,4,7ラインを走査し、電子銃で第2,5,
8ラインを走査し、電子銃で第3,6,9ラインを走
査する。次のNフィールドでは、電子銃で第1,4,
7ラインを走査し、電子銃で第2,5,8ラインを走
査し、電子銃で第3,6,9ラインを走査する。次の
N+1フィールドでは、電子銃で第1,4,7ライン
を走査し、電子銃で第2,5,8ラインを走査し、電
子銃で第3,6,9ラインを走査する。図13(b)
の走査方式、あるいはこれをインターレースする走査方
式の場合には、例えばN−1フィールドで第1ないし第
3ラインの横線を表示し、Nフィールドで第3ないし第
5ラインの横線を表示し、N+1フィールドで第5ない
し第7ラインの横線を表示させるようにし、液晶シャッ
タ17上のカラー画像において、第1ラインがR、第
2,4、6ラインがG、第3,6ラインがR+B、第7
ラインがBになるように、電子ビームの軌道を調整す
る。この場合の調整例として、液晶シャッタ17上の各
点において、従来のコンバーゼンス調整と同様に、色ず
れのないように白色になるように、すなわち、電子銃
,,の電子ビームが液晶シャッタ17上で、R,
G,Bが重なり白色となるように、1点集中で調整を行
い、ビーム制御部9で、電子銃との電子ビームを上
下垂直方向のみ画面全体に渡って等間隔になるように制
御し、第3,6ラインがR+Bになるようにすれば良
い。
【0062】ビーム制御部9で、スクリーン部7におい
て、電子銃との電子ビームを上下垂直方向のみ画面
全体に渡って、等間隔になるように調整する技術例とし
て、電子銃部2において垂直4極磁界を発生させれば実
現できる。例えば、垂直4極磁界コイルを用い、コイル
にスタティック電流とパラボラ電流を足し合わせた電流
を流せば実現できる。また、1点集中で調整する技術例
としては、従来のセルフコンバーゼンスのように、白色
陰極線管1本体や偏向ヨーク4の内側や外側にスポイラ
ーや磁石のような磁性体を張り付けて調整する。この場
合、偏向周波数によらず調整することができる。
【0063】実施の形態3.実施の形態3の電子ビーム
調整用装置は、上記実施形態2の電子ビーム調整用装置
において、調整用パターン生成部16を上記実施の形態
1の調整用パターン生成部13としたものである。すな
わち、上記実施形態2の電子ビーム調整用装置におい
て、調整用パターンとして、電子銃の本数と同じライン
数からなる横線を、電子銃の本数あるいはその倍数と異
なるライン数からなる間隔で配置した図2のクロスハッ
チングパターンを用いる。
【0064】従って、実施の形態3の電子ビーム調整用
装置を適用した3本の電子銃を持つ白色陰極線管装置に
おいては、第1フィールド期間では、電子銃のみに第
4(3×1+1),第13(3×4+1),第19(3
×6+1),第25(3×8+1)ラインに横線を配置
した第3n+1(第1,第4,…第25)ラインのフィ
ールド信号が入力され、また液晶シャッタ17(図6参
照)の透過色はRとなり、液晶シャッタ17上には、電
子銃からの電子ビームによるR画像が表示される。次
の第2フィールド期間では、電子銃のみに第5(3×
1+2),第11(3×3+2),第20(3×6+
2),第26(3×8+2)ラインに横線を配置した第
3n+2(第2,第5,…第26)ラインのフィールド
信号が入力され、また液晶シャッタ17の透過色はGと
なり、液晶シャッタ17上には、電子銃からの電子ビ
ームによるG画像が表示される。次の第3フィールド期
間では、電子銃のみに第6(3×1+3),第12
(3×3+3),第18(3×5+3),第27(3×
8+3)ラインに横線を配置した第3n+3(第3,第
6,…第27)ラインのフィールド信号が入力され、ま
た液晶シャッタ17の透過色はBとなり、液晶シャッタ
17上には、電子銃からの電子ビームによるB画像が
表示される。
【0065】図8ないし図10は液晶シャッタ17によ
る調整用パターン映像信号のカラー画像例である。図8
ないし図10において、「R」,「G」,「B」は、図
2の「×」に対応している。「R」は、電子銃からの
電子ビームによるドットであり、液晶シャッタ17上で
赤(R)となるドットを示す。「G」は、電子銃から
の電子ビームによるドットであり、液晶シャッタ17上
で緑(G)となるドットを示す。「B」は、電子銃か
らの電子ビームによるドットであり、液晶シャッタ17
上で青(B)となるドットを示す。また、図10におい
て、「C」は、電子銃からの電子ビームと電子銃か
らの電子ビームとが重なり合ったドットであり、液晶シ
ャッタ17上でシアン(G+B)となるドットを示す。
【0066】図8は電子銃,,から発射された電
子ビームの軌道が全て最適に調整されている場合のカラ
ー画像であり、図3において、電子銃,,による
ドットにそれぞれR,G,Bを割り当てた画像に相当す
る。また、図9は電子銃から発射された電子ビームの
軌道のみが3ライン分上にずれている場合のカラー画像
であり、図4において、電子銃,,によるドット
にそれぞれR,G,Bを割り当てた画像に相当する。ま
た、図10は電子銃から発射された電子ビームの軌道
のみが1ライン分上にずれている場合のカラー画像であ
り、図5において、電子銃,,によるドットにそ
れぞれR,G,Bを割り当てた画像に相当する。電子銃
からの電子ビームと電子銃からの電子ビームとが重
なり合ったドットは、図10に示すように、液晶シャッ
タ17上でシアン(G+B)になる。電子銃からの電
子ビームと電子銃からの電子ビームとが重なり合った
ドットは、液晶シャッタ17上で黄色(R+G)にな
る。電子銃からの電子ビームと電子銃からの電子ビ
ームとが重なり合ったドットは、マゼンダ(R+B)に
なる。3本の電子ビームが重なり合ったドットは、白色
(R+G+B)になる。
【0067】このように実施の形態3によれば、調整用
パターン生成部により、電子銃の本数およびその倍数と
異なるライン数からなる間隔で、電子銃の本数と同じラ
イン数からなる横線を配置した調整用パターンの映像信
号を生成し、信号処理部により、上記の調整用パターン
映像信号を3本の電子銃に供給して白色陰極線管のスク
リーン部上に表示させ、液晶シャッタおよび液晶シャッ
タドライブ部により、異なる電子銃から放射された電子
ビームにより白色陰極線管のスクリーン部上に表示され
た白色ドットをそれぞれR,G,Bのドットに変換する
ようにしたことにより、それぞれの電子銃からの電子ビ
ームを異なる色として視覚的に認識できるとともに、電
子ビームのずれを調整用パターンの形状変化として視覚
的に認識できるので、電子ビームのずれを上記実施の形
態1および2よりもさらに容易に判別することができ
る。
【0068】なお、上記実施の形態3では、例として3
本の電子銃を持つ白色陰極線管装置を示したが、2本の
電子銃を持つ白色陰極線管装置の場合は、R,G,Bの
内の2色をそれぞれの電子銃に割り付ければ良い。ま
た、4本以上の電子銃を持つ白色陰極線管装置において
も、R,G,Bを3本の電子銃にそれぞれ割り当てれ
ば、白色のみの場合よりもはるかに視覚的に電子ビーム
のずれを認識できる。例えば5本の電子銃を持つ白色陰
極線管の場合には、同じ色となる(白色となる)電子銃
が2本あり、上記実施の形態2では見分けがつかなくな
る場合があるが、上記実施の形態3のように図2の調整
用パターンを用いることによりさらに判別しやすくな
る。さらに、上記実施の形態2と同様に、例えば4本の
電子銃,,,を持つ白色陰極線管装置では、電
子銃にR、電子銃およびにG、電子銃にBをそ
れぞれ対応させることが可能である。あるいは、電子銃
,,にそれぞれR,G,Bを対応させ、電子銃
にR+Gを対応させても良い。また、5本の電子銃,
,,,を持つ白色陰極線管装置では、電子銃
,,にそれぞれR,G,Bそれぞれを対応させ、
電子銃にR+Gを対応させ、電子銃にG+Bを対応
させることが可能である。あるいは、電子銃および
にR、電子銃およびにG、電子銃にBをそれぞれ
対応させても良い。
【0069】また、上記実施の形態3では、電子銃の本
数およびその倍数と異なるライン数からなる間隔で横線
を配置した調整用パターンを用い、異なる電子銃からの
電子ビームを異なる色で表示する本発明の電子ビーム調
整用装置を、複数本の電子銃により複数ライン単位で水
平走査する方式の白色陰極線管装置に適用した例を説明
したが、上記本発明の電子ビーム調整用装置は、白色陰
極線管装置の走査方式に限定されるものではない。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の電
子ビーム調整用装置によれば、電子銃の本数およびその
倍数と異なるライン数からなる間隔で所定のライン数か
らなる横線を配置した調整用パターンの映像信号を生成
し、この調整用パターン映像信号をそれぞれの電子銃に
供給し、白色陰極線管に表示させるようにしたことによ
り、それぞれの電子銃からの電子ビームのずれを調整用
パターンの形状変化として視覚的として認識できるの
で、電子ビームのずれを容易に判別することができると
いう効果がある。
【0071】また、本発明の第2の電子ビーム調整用装
置によれば、調整用パターンの映像信号をそれぞれの電
子銃に供給して白色陰極線管に表示させ、異なる電子銃
から放射された電子ビームにより白色陰極線管に表示さ
れた白色ドットをそれぞれ異なる色のドットに変換する
ようにしたことにより、それぞれの電子銃からの電子ビ
ームを異なる色として視覚的に認識できるので、電子ビ
ームのずれを容易に判別することができるという効果が
ある。
【0072】また、本発明の第3の電子ビーム調整用装
置によれば、電子銃の本数およびその倍数と異なるライ
ン数からなる間隔で所定のライン数からなる横線を配置
した調整用パターンの映像信号を生成し、この調整用パ
ターン映像信号をそれぞれの電子銃に供給して白色陰極
線管に表示させ、異なる電子銃から放射された電子ビー
ムにより白色陰極線管に表示された白色ドットをそれぞ
れ異なる色のドットに変換するようにしたことにより、
それぞれの電子銃からの電子ビームを異なる色として視
覚的に認識できるとともに、電子ビームのずれを調整用
パターンの形状変化として視覚的に認識できるので、電
子ビームのずれをさらに容易に判別することができると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の電子ビーム調整用装置
を適用した白色陰極線管装置の構成図である。
【図2】 図1の電子ビーム調整用装置の調整用パター
ン生成部により生成される調整用パターンを示す図であ
る。
【図3】 図1の白色陰極線管装置のスクリーン部に表
示された調整用パターン映像信号の画像例である。
【図4】 図1の白色陰極線管装置のスクリーン部に表
示された調整用パターン映像信号の画像例である。
【図5】 図1の白色陰極線管装置のスクリーン部に表
示された調整用パターン映像信号の画像例である。
【図6】 本発明の実施形態2の電子ビーム調整用装置
を適用した白色陰極線管装置の構成図である。
【図7】 図6の白色陰極線管装置における調整用パタ
ーンの映像信号の表示動作を説明する図である。
【図8】 本発明の実施の形態3の電子ビーム調整用装
置を適用した白色陰極線管装置における調整用パターン
映像信号のカラー画像例である。
【図9】 本発明の実施の形態3の電子ビーム調整用装
置を適用した白色陰極線管装置における調整用パターン
映像信号のカラー画像例である。
【図10】 本発明の実施の形態3の電子ビーム調整用
装置を適用した白色陰極線管装置における調整用パター
ン映像信号のカラー画像例である。
【図11】 従来の電子ビーム調整用装置を適用した白
色陰極線管装置の構成図である。
【図12】 図11の電子ビーム調整用装置により生成
される調整用パターンを示す図である。
【図13】 本発明の実施形態2の電子ビーム調整用装
置を適用可能な他の走査方式を示す図である。
【符号の説明】
1 白色陰極線管、 2 電子銃部、 10,14 信
号処理部、 11 映像信号入力端子、 12,15
電子ビーム調整用装置、 13,16 調整用パターン
生成部、 17 液晶シャッタ、 18 液晶シャッタ
ドライブ部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山川 正樹 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 新納 進 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5C012 AA02 CC01 CC04 5C061 BB02 BB15 CC05 EE03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の電子銃を持つ白色陰極線管の前
    記電子銃からそれぞれ放射された電子ビームのずれを判
    別するための画像を生成する電子ビーム調整用装置にお
    いて、 電子銃の本数およびその倍数と異なるライン数からなる
    間隔で所定のライン数からなる横線を配置した調整用パ
    ターンの映像信号を生成する手段と、 前記調整用パターンの映像信号を前記複数本の電子銃に
    供給し、白色陰極線管に表示させる手段とを備えたこと
    を特徴とする電子ビーム調整用装置。
  2. 【請求項2】 複数本の電子銃を持つ白色陰極線管の前
    記電子銃からそれぞれ放射された電子ビームのずれを判
    別するための画像を生成する電子ビーム調整用装置にお
    いて、 調整用パターンの映像信号を前記複数本の電子銃に供給
    し、白色陰極線管に表示させる手段と、 異なる電子銃から放射された電子ビームにより白色陰極
    線管に表示された白色ドットをそれぞれ異なる色のドッ
    トに変換する手段とを備えたことを特徴とする電子ビー
    ム調整用装置。
  3. 【請求項3】 さらに、異なる電子銃から放射された電
    子ビームにより白色陰極線管に表示された白色ドットを
    それぞれ異なる色のドットに変換する手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1記載の電子ビーム調整用装置。
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