JP2000173280A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置

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JP2000173280A
JP2000173280A JP34392898A JP34392898A JP2000173280A JP 2000173280 A JP2000173280 A JP 2000173280A JP 34392898 A JP34392898 A JP 34392898A JP 34392898 A JP34392898 A JP 34392898A JP 2000173280 A JP2000173280 A JP 2000173280A
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memory cell
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JP34392898A
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Takayuki Emori
孝之 江守
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベリファイまたは読み出し電圧のバラツキに
よる読み出し精度の低下を回避でき、多値メモリの読み
出しを容易に実現できる。 【解決手段】 センスノードND1にチャージ電流を供
給するチャージトランジスタP1を設け、トランジスタ
P1のゲートに印加されるチャージ電圧VCHのレベルを
制御することによりプリチャージ時にセンスノードND
1にプリチャージ電流を供給し、センシング時に判定対
象となるメモリセルMCの基準電流の半分程度のチャー
ジ電流をセンスノードND1に供給する。ベリファイお
よび読み出し時に選択メモリセルの制御ゲートに同じワ
ード線電圧を印加し、チャージ電流を異なるレベルに設
定することによって、ベリファイおよび読み出しのゲー
ト電圧のバラツキによる読み出しエラーの発生を防止で
き、ベリファイおよび読み出しの精度を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不揮発性半導体記
憶装置、特に多値メモリ装置の読み出しおよび書き込み
または消去後の検証(ベリファイ)に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】不揮発性メモリトランジスタは、フロー
ティングゲート型(FG型)の他に、MONOS型およ
びMNOS型がある。このらの不揮発性メモリトランジ
スタは、周囲と絶縁されている電荷蓄積層が設けられ、
当該電荷蓄積層に何らかの手段で電荷を注入すると、注
入した電荷が蓄積され、ほぼ永久的に保持できる特性が
ある。さらに、当該電荷蓄積層に蓄積されている電荷の
量に応じてメモリトランジスタのしきい値電圧が変化す
るので、しきい値電圧に対応したデータを保持すること
が可能である。
【0003】図7はフローティングゲート型、MONO
S型およびMNOS型の不揮発性メモリトランジスタの
構成例を示す簡略断面図である。同図(a)はフローテ
ィングゲート型不揮発性メモリトランジスタの断面を示
している。図7(a)において、1はn型またはp型の
導電型を有する半導体基板またはウェル(以下、便宜上
に単に基板という)、2および3は基板1と逆の導電型
の不純物を高濃度に注入することにより形成された不純
物領域で、それぞれソースとドレインを形成する。ソー
ス2とドレイン3に挟まれた領域(チャネル形成領域)
上部の基板1の表面に緻密な酸化シリコン(SiO2
膜からなるゲート絶縁膜4が成膜されている。
【0004】ゲート絶縁膜4の表面にポリシリコンから
なるフローティングゲート7が形成され、さらにその表
面に絶縁性の良い層間絶縁膜6が形成されている。な
お、層間絶縁膜6は、例えば、ONO膜(酸化シリコン
膜−窒化シリコン膜−酸化シリコン膜)からなる複合膜
で構成されている。層間絶縁膜6の表面に、例えば導電
性のよいポリシリコン膜からなる制御ゲート(コントロ
ールゲート)5が成膜されている。
【0005】ゲート絶縁膜4、フローティングゲート7
および層間絶縁膜6からなる部分は通常積層膜と呼ばれ
ており、同図では符号4aで表している。コントロール
ゲート5と積層膜4aの側面に、例えば、酸化シリコン
からなる絶縁膜(サイドウォール)9が形成されてい
る。
【0006】フローティングゲート型不揮発性メモリト
ランジスタでは、フローティングゲート7に蓄積されて
いる電荷の量に応じてメモリトランジスタのしきい値電
圧が変化するので、蓄積電荷の量を制御することにより
しきい値電圧を所定のレベルに設定し、それに対応した
データを記憶することができる。
【0007】図7(b)はMONOS型不揮発性メモリ
トランジスタの断面を示している。なお、同図(a)に
示すフローティングゲート型不揮発性メモリトランジス
タの断面に比べると、積層膜4bの部分以外はほぼ同じ
構成を有している。ここで、積層膜4bを中心にその構
成を説明する。図示のように、MONOS型不揮発性メ
モリトランジスタのソース2とドレイン3に挟まれてい
る領域の表面には、積層膜4bとその表面に成膜されて
いるコントロールゲート5がある。積層膜4bは、酸化
シリコンからなるゲート絶縁膜4、その表面に成膜され
ている窒化膜8a、さらに窒化膜8aの表面に形成され
ているトップ酸化膜6aにより構成されている。窒化膜
8aは、例えば、窒化シリコンで構成され、トップ酸化
膜6aは、例えば、酸化シリコンにより構成されてい
る。
【0008】このように構成されているMONOS型不
揮発性メモリトランジスタにおいて、窒化膜8aは、電
荷蓄積手段(キャリアトラップ)導入のために形成され
た層であり、電荷蓄積層に相当するものである。窒化膜
8aの形成により導入されたキャリアトラップのうち電
荷蓄積手段として機能するのは、主として窒化膜8aの
バルクトラップと窒化膜8aと上層のトップ酸化膜6a
との界面付近に形成された深いキャリアトラップであ
る。
【0009】図7(c)に示すMNOS型の不揮発性メ
モリトランジスタにおいて、その積層膜4cは下層のゲ
ート絶縁膜4と上層の窒化膜8bの2層絶縁膜から構成
されている。窒化膜8bは、例えば、窒化シリコンによ
り構成され、同図(b)に示すMONOS型のメモリト
ランジスタと同様にキャリアトラップを導入するために
形成されている。なお、この窒化膜8bはホールの注入
を防止するために、MONOS型のメモリトランジスタ
の窒化膜8aに比べて比較的に厚く形成されている。
【0010】図7に示す不揮発性メモリトランジスタの
電荷蓄積層に蓄積した電荷の量に応じてそのしきい値電
圧が制御され、当該しきい値電圧に応じたデータを記憶
することが可能である。従って、蓄積電荷の量を制御し
てメモリトランジスタのしきい値電圧を複数のレベルに
設定することにより、一つのメモリトランジスタに2ビ
ット以上のデータを記憶可能な多値メモリを実現するこ
とができる。
【0011】これらの不揮発性メモリトランジスタ(以
下、メモリセルともいう)を複数用いて、例えば、行列
上に配列し、同一行に配置されているメモリセルを同じ
ソースに、同一列に配置されているメモリセルを同じビ
ット線にそれぞれ接続して不揮発性メモリ装置を構成す
る。このような不揮発性メモリ装置において、同一のワ
ード線に接続されている多数のメモリセルに対して同時
に読み出しを行うページ読み出し(またはシリアル読み
出しという)の方法がある。ここでいうページとは、一
本のワード線に接続されている複数のメモリセルからな
るメモリセル群のことであり、一ページ内には例えば、
512バイトのメモリセルを有する。
【0012】ページ読み出しでは、同一のワード線に接
続されている多数のメモリセルを同時に読み出すので、
選択ワード線に印加されたワード線電圧VWLが各メモリ
セルのコントロールゲートに印加される。選択ワード線
に印加されるワード線電圧VWLをメモリセルの各記憶デ
ータに応じたしきい値電圧Vthレベルの中間に設定し、
メモリセルに電流が流れるか否かを検出することにより
各メモリセルの記憶データを判別することができる。
【0013】例えば、図8(a)に示すように、各メモ
リセルのしきい値電圧を4つのレベルに設定することに
より一つのメモリセルに2ビットのデータ“00”,
“10”,“10”,“11”の何れかを記憶すること
が可能である。例えば、メモリセルにデータ“00”を
記憶する場合に書き込みのとき、選択メモリセルのしき
い値電圧Vthを2.8Vから3.2Vの範囲内に設定
し、メモリセルにデータ“01”を記憶する場合に書き
込みのとき、選択メモリセルのしきい値電圧Vthを1.
6Vから2.0Vの範囲内に設定し、メモリセルにデー
タ“10”を記憶する場合に書き込みのとき、選択メモ
リセルのしきい値電圧Vthを0.4Vから0.8Vの範
囲内に設定する。また、メモリセルにデータ“11”を
記憶する場合に消去により選択メモリセルのしきい値電
圧Vthを−2.0V以下に設定する。
【0014】書き込みによりメモリセルのしきい値電圧
thがそれぞれ書き込みデータに応じたレベルに設定さ
れる。読み出しのとき選択ワード線にメモリセルのしき
い値電圧の4つの分布範囲の中間レベルに設定し、メモ
リセルに電流が流れるか否かかによりメモリセルの記憶
データを読み出すことができる。例えば、まず選択ワー
ド線に2.4Vの読み出し電圧VWLを印加し、次に選択
ワード線に1.2Vの読み出し電圧VWLを印加し、最後
に選択ワード線に0Vの読み出し電圧VWLを印加し、そ
れぞれの読み出し電圧VWLにおいてメモリセルに電流が
流れるか否かを検出することによって、メモリセルのし
きい値電圧Vthがどの範囲に分布しているかが分かり、
その記憶データを読み出すことができる。
【0015】一方、書き込み後のベリファイにおいて、
選択ワード線、即ち書き込みメモリセルのコントロール
ゲートに印加されるベリファイ電圧VVRは、メモリセル
のしきい値電圧Vthの各分布範囲のもっとも低いレベル
であり、それぞれ2.8V、1.6Vおよび0.4Vで
ある。例えば、書き込み前に消去が行われ、各メモリセ
ルのしきい値電圧が−2.0V以下に設定される。書き
込み時ワード線を介して選択メモリセルのコントロール
ゲートに所定の電圧レベルおよび時間幅を持つパルスを
複数回印加し、パルスを印加したあと書き込みデータに
応じて設定されたベリファイ電圧VVRをワード線を介し
て選択メモリセルのコントロールゲートに印加し、メモ
リセルに電流が流れるか否かによりそのしきい値電圧が
所望のレベルに達したか否かを判定する。メモリセルの
しきい値電圧が所望のしきい値電圧に達すると書き込み
が終了する。このように書き込みを行うことにより、各
メモリセルのしきい値電圧が書き込みデータに応じて所
定の電圧範囲内に分布するように制御される。
【0016】上述した多値メモリの場合に、ベリファイ
電圧VVRは読み出し電圧よりそれぞれ0.4V高く設定
されるので、各しきい値電圧分布範囲の間に十分な間隔
が保たれ、読み出し時に各分布範囲の中間レベルに読み
出し電圧を設定することでメモリセルの記憶データを判
別することができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の多値メモリでは、一つのメモリセルにさらに多数の
ビットを記憶する場合に、例えば、メモリセルのしきい
値電圧を16の異なる領域に分布させ、それに応じて4
ビットのデータを記憶する場合に、各しきい値電圧の分
布領域間の間隔が狭くなり、通常のページ読み出し時の
読み出し電圧VWLとベリファイのときのベリファイ電圧
VRとの電圧差ΔVは0.1Vになる(図8(b))。
このため、電圧発生回路の特性の変動、回路素子のバラ
ツキなどによって発生した電圧にわずかの誤差が生じる
と、通常読み出し電圧VWLとベリファイ電圧VVRが同じ
レベルになってしまい、正しいデータの読み出しが難し
くなるという不利益がある。
【0018】図9は4ビットのデータを記憶する不揮発
性メモリセルのしきい値電圧の分布例を示している。図
示のように、4ビットのデータを記憶する場合に、それ
ぞれの記憶データに応じて、メモリセルのしきい値電圧
が16の異なる領域に分布するようにプログラムされ
る。各分布範囲が2ビットのデータを記憶する場合より
狭くなり、例えば、約0.1Vとなる。さらに、各分布
範囲の間に、例えば、ほぼ0.2Vの間隔が設けられて
いる。読み出しの場合に、図9(a)に示すように、各
しきい値電圧の分布範囲の中間の電圧Vg1,Vg2,Vg3
…を読み出し電圧VWLとして選択ワード線に順次印加
し、各読み出し電圧VWLが印加しているときメモリセル
に流れる電流を検出することにより、メモリセルのしき
い値電圧の分布範囲が確定でき、それに応じてメモリセ
ルに記憶されている4ビットのデータを読み出すことが
できる。
【0019】しかし、同図(b)に示すように、発生し
た電圧にバラツキが生じた場合に、ベリファイ電圧VVR
と読み出し電圧VWLが同じレベルになってしまうことが
あり、正しい読み出しができなくなる。例えば、書き込
み時に発生したベリファイ電圧VVRが通常より0.05
V低くなると、それによりメモリセルのしきい値電圧の
分布範囲が通常より0.05V低い範囲に設定されてし
まう。読み出しのときに、電圧発生回路のバラツキによ
り発生した読み出し電圧VWLが通常より0.05V高く
なると、仮に読み出すべき記憶データが“0001”で
ある場合、読み出し電圧VWLをVg2に設定したときメモ
リセルに電流が流れてはいけないが、この場合電圧Vg2
がすでに記憶データ“0001”のしきい値電圧分布範
囲に入っているので、メモリセルに電流が流れることが
ある。さらに次に読み出し電圧VWLを一段低い電圧Vg3
に設定した場合にメモリセルに電流が流れないため、読
み出しデータが“0001”ではなく、その一段したの
分布範囲に対応するデータ“0010”と誤判断される
可能性がある。
【0020】このように、通常ページ読み出し時の読み
出し電圧とベリファイ電圧の両方のバラツキが原因で、
メモリセルの各しきい値電圧と通常ページ読み出し時の
読み出し電圧VWLとの間隔が確保できなくなり、特に4
ビット以上の多値データを記憶する場合に正確な読み出
しが実現困難であった。なお、以上の説明では、NAN
D型フラッシュメモリで代表されるような不揮発性メモ
リ、即ち消去状態のしきい値電圧がもっとも低い不揮発
性メモリを想定したものであるが、AND型またはDI
NOR型のフラッシュメモリで代表されるような、消去
状態のしきい値電圧がもっとも高い不揮発性メモリでも
同様な問題があり、多値化が進むことにつれて通常の読
み出しとベリファイ時のゲート電圧のバラツキにより記
憶データの読み出しが困難となる。
【0021】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、ベリファイまたは読み出し電圧
のバラツキによる読み出し精度の低下を回避でき、多値
メモリの読み出しを容易に実現できる不揮発性半導体記
憶装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の不揮発性半導体記憶装置は、電荷蓄積層の
蓄積電荷に応じてしきい値電圧が制御され、当該しきい
値電圧に応じたデータを記憶するメモリセルを有し、書
き込みまたは消去動作のあと、制御ゲートにベリファイ
電圧を印加したとき上記メモリセルの電流を検出するこ
とで当該メモリセルのしきい値電圧レベルを判定するベ
リファイを行い、読み出し時に上記制御ゲートに読み出
し電圧を印加したとき上記メモリセルの電流を検出する
ことによって当該メモリセルの記憶データを判別する不
揮発性半導体記憶装置であって、上記ベリファイおよび
読み出し時に、上記メモリセルの制御ゲートに同じレベ
ルを持つベリファイ電圧および読み出し電圧を印加し、
ベリファイの時には上記メモリセルを流れる電流が第1
の基準電流に達しているか否かを判定し、読み出しの時
には上記メモリセルを流れる電流が上記第1の基準電流
と異なる第2の基準電流に達しているか否かを判定する
判定回路を有する。
【0023】また、本発明では、好適には、上記メモリ
セルは、書き込みまたは消去動作によりしきい値電圧が
記憶データに応じたnの領域D1,D2,…,Dnに分
布するように制御され、上記ベリファイのとき上記メモ
リセルの制御ゲートに記憶データに応じてnのゲート電
圧V1,V2,…,Vnから選択された一つのベリファ
イ電圧を印加したとき、上記判定回路の判定結果に基づ
き上記メモリセルの電流が上記第1の基準電流に達する
まで書き込みまたは消去動作を繰り返して行う書き込み
または消去制御手段と、上記読み出しのとき上記メモリ
セルの制御ゲートに上記nのゲート電圧V1,V2,
…,Vnを所定の順に印加し、それぞれのゲート電圧を
印加したとき、上記判定回路の判定結果に基づき上記メ
モリセルの電流が上記第2の基準電流に達しているか否
かに応じて当該メモリセルの記憶データを判断する読み
出し制御手段とを有する。
【0024】また、本発明では、好適には、上記判定回
路は、電位検出ノードと電源電圧の供給線との間に接続
され、制御端子にチャージ電圧が印加されるチャージト
ランジスタと、上記電位検出ノードの電位を検出するセ
ンスアンプと、上記電位検出ノードとビット線との間に
接続され、ベリファイまたは読み出しのときオンする信
号伝送ゲートとを有し、ベリファイまたは読み出しの
前、上記チャージトランジスタは制御端子に印加される
チャージ電圧に応じてオンし、上記ビット線および上記
電位検出ノードを所定のレベルにプリチャージする。
【0025】さらに、本発明では、好適には、ベリファ
イのとき、上記チャージトランジスタの制御端子に第1
のチャージ電圧が印加され、当該チャージトランジスタ
を流れるチャージ電流は上記第1の基準電流の半分程度
に設定され、読み出しのとき、上記チャージトランジス
タの制御端子に第2のチャージ電圧が印加され、当該チ
ャージトランジスタを流れるチャージ電流は上記第2の
基準電流の半分程度に設定される。
【0026】本発明によれば、書き込みまたは消去後の
ベリファイおよび通常の読み出しにおいて、選択メモリ
セルの制御ゲートに同じレベルのゲート電圧が印加され
る。メモリセルのしきい値電圧の分布範囲に応じて複数
のゲート電圧V1,V2,…,Vnが設定される。ベリ
ファイのとき上記複数のゲート電圧の内、書き込みデー
タに応じて選択された一つのゲート電圧がメモリセルの
制御ゲートに印加された場合、当該メモリセルを流れる
セル電流が第1の基準電流に達しているか否かが判定さ
れ、当該セル電流が第1の基準電流に達するまで書き込
みが繰り返して行われる。通常の読み出しのとき上記複
数のゲート電圧が所定の順番で選択メモリセルの制御ゲ
ートに印加され、それぞれのゲート電圧が印加されると
きメモリセルを流れるセル電流が、例えば、第1の基準
電流より高い第2の基準電流に達したか否か判定され、
当該判定の結果に応じてメモリセルの記憶データが読み
出される。なお、セル電流の検出は、電位検出ノードに
ベリファイおよび読み出し時にそれぞれ第1および第2
の基準電流の半分程度のチャージ電流を供給する場合、
当該電位検出ノードの電位を所定の基準値に達している
か否かを、例えば、センスアンプで判定することにより
行われる。
【0027】
【発明の実施の形態】第1実施形態 図1は本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第1の実
施形態を示す回路図であり、読み出しおよび書き込みま
たは消去後のベリファイ時においてメモリセルを流れる
電流を検出するセンシング回路の構成を示す回路図であ
る。なお、以下の説明においては、特に明記しない限り
“ベリファイ”は書き込みまたは消去後のベリファイの
両方を示すものとする。図示のように、このセンシング
回路は、センスノード(電位検出ノード)ND1に接続
されているセンスアンプSAおよびチャージトランジス
タP1により構成されている。チャージトランジスタP
1は、例えば、pMOSトランジスタにより構成され、
そのソースは電源電圧VCCの供給線に接続され、ドレイ
ンはセンスノードND1に接続されている。センスノー
ドND1は、トランスファゲート(信号伝送ゲート)を
構成するトランジスタN1を介してビット線BLに接続
されている。
【0028】なお、図1は読み出しまたはベリファイ時
のビット線BLおよび当該ビット線BLに接続されてい
る選択メモリセルからなる等価回路を示している。図示
のように、選択メモリセルMCは等価的にビット線BL
と接地電位間に接続されている。選択メモリセルの制御
ゲートがワード線WLに接続されている。本実施形態の
不揮発性半導体記憶装置においては、読み出しまたはベ
リファイのとき、ワード線WLに印加される読み出し電
圧およびベリファイ電圧は同じレベルに設定される。
【0029】ビット線BLの配線が長く、通常大きなビ
ット線容量CBLが付く。これに対して、センスノードN
D1にはビット線容量CBLに比べてごくわずかな寄生容
量CSEが付く。
【0030】以下、上述したセンシング回路における読
み出しおよびベリファイ時の動作を、図2に示すタイミ
ングチャートを参照しながら説明する。なお、図2
(a)は、チャージトランジスタP1のゲートに印加さ
れるチャージ電圧VCHの波形を示し、同図(b)はビッ
ト線BLの電圧VBLの波形を示し、同図(c)はセンス
ノードND1の電圧VSEの波形を示し、さらに同図
(d)はワード線WLの電圧VWLの波形を示している。
読み出しまたはベリファイにおける初期状態では、ビッ
ト線BLおよびセンスノードND1のともに接地電位G
NDに保持されている。即ち、(VBL=VSE=0V)と
なる。このとき、チャージトランジスタP1のゲートに
印加されるチャージ電圧VCHは電源電圧VCCに保持され
る。このため、チャージトランジスタP1がオフする。
【0031】読み出しまたはベリファイが開始すると、
まず、プリチャージが行われる。このとき、図2(a)
に示すようにチャージトランジスタP1のゲートに印加
されるチャージ電圧VCHは低い電圧、例えば、接地電位
GNDに保持される。このため、トランジスタP1がオ
ンし、同図(c)に示すようにセンスノードND1はほ
ぼ電源電圧VCCと同じレベルに保持される。図2(b)
に示すように、トランジスタN1のゲートに電源電圧V
CCより低い電圧V1が印加される。このため、ビット線
BLは、(V1−Vth1 )のレベルに保持される。ここ
で、Vth1 はトランジスタN1のしきい値電圧である。
【0032】プリチャージが行われたあと、図2(d)
に示すようにワード線WLにワード線電圧VWLが印加さ
れる。ワード線電圧VWLおよび選択メモリセルMCのし
きい値電圧しきい値電圧Vthm に応じて選択メモリセル
MCがオンまたはオフする。例えば、ワード線電圧VWL
が選択メモリセルMCのしきい値電圧Vthm より低い場
合、ワード線電圧VWLが印加したあとも選択メモリセル
MCがオフのままであり、メモリセルMCには読み出し
電流が流れない。一方、ワード線電圧VWLが選択メモリ
セルMCのしきい値電圧Vthm より高い場合、選択メモ
リセルMCがオンする。このとき、ビット線BLにプリ
チャージにより蓄積した電荷が選択メモリセルMCを通
して放電し、ビット線BLの電位VBLが低下する。
【0033】ここで、放電によるビット線BLの電荷の
減少量をΔQBLとする。ビット線BLで減少した電荷の
分がセンスノードND1により補充される。ここで、セ
ンスノードND1からの電荷の補充量をΔQSEとする。
センスノードND1からビット線BLへの電荷の補充は
チャージ分配(Charge sharing)という。通常、ビット
線BLの容量CBLは、センスノードND1の容量CSE
り数桁大きいため、ビット線BLの電位低下量ΔVBL
比べてセンスノードND1の電圧低下量ΔVSEは数桁大
きくなる。即ち、チャージ分配の結果、センスノードN
D1の電圧VSEは極めて速い速度で低下する。
【0034】以下、数式を用いてこれをさらに詳細に説
明する。ビット線BLの電荷の減少量ΔQBLとセンスノ
ードND1からビット線BLへの電荷の補充量ΔQ
SEは、それぞれビット線BLの容量CBLとビット線電圧
低下分ΔVBLおよびセンスノードND1の容量CSEとセ
ンスノードND1の電圧の低下分ΔVSEとの積により求
められる。即ち、次の式が成り立つ。
【0035】
【数1】ΔQBL=CBL・ΔVBL
【0036】
【数2】ΔQSE=CSE・ΔVSE
【0037】ここで、ビット線BLの電荷の減少分だけ
センスノードND1から補充されるとする、即ち、ΔQ
BL=ΔQSEとすると、次式が成立する。
【0038】
【数3】CBL・ΔVBL=CSE・ΔVSE
【0039】数3により、ノードND1の電圧の低下分
ΔVSEは、次式により求められる。
【0040】
【数4】ΔVSE=(CBL/CSE)ΔVBL
【0041】一例として、ビット線BLの容量CBL
2.4pF(ピコファラド)、センスノードND1の容
量CSE=3.5fFとする。なお、ここで、pF=10
-12 F(ファラド)、fF=10-15 Fとする。これら
の数字を数4に代入すると、次式の結果が得られる。
【0042】
【数5】 ΔVSE=(2.4pF/3.5fF)ΔVBL =686ΔVBL
【0043】即ち、上述した例では、ビット線BLの電
圧の低下分ΔVBLに比べて、センスノードND1の電圧
の低下分ΔVSEはその686倍となる。
【0044】図2(c)に示すように、センスノードN
D1の電圧VSEは、チャージ分配により最初に急激に低
下するが、ビット線電圧VBLと等しくなった以降、ビッ
ト線電圧VBLと同じようにゆっくり低下する。そのた
め、センスアンプSAのしきい値電圧はセンスノードN
D1の電圧VSEが急激に低下するところの中間電圧V
THS に設定される。
【0045】ワード線電圧VWLが選択メモリセルMCの
しきい値電圧Vthm より低い場合、ワード線電圧VWL
印加したあとも選択メモリセルMCがオフのままであ
り、メモリセルMCには読み出し電流が流れないので、
理想的にはビット線BLのプリチャージレベル(V1−
th1 )は変動せず、センスノードND1のレベルも変
動せずほぼ電源電圧VCCレベルに保持される。しかし、
何らかの原因、例えば、ビット線ノイズやリーク電流な
どでビット線BLのプリチャージレベルがわずかでも変
動すると、上述したようにセンスノードND1の電圧V
SEが急激に低下する。このためセンスアンプSAは読み
出し対象のメモリセルMCに読み出し電流が流れたと誤
判断し、読み出しエラーが発生してしまう。
【0046】センシング時のプリチャージレベルの変動
を抑えるために、本実施形態ではセンシング時に非常に
小さなチャージ電流をチャージトランジスタP1により
センスノードND1に供給する。チャージ電流が選択メ
モリセルMC導通時の電流より大きい場合、選択メモリ
セルMCがオンしてもセンスノードND1の電位が低下
しないため、センスアンプSAは選択メモリセルMCが
オンすることを検出できなくなる。このため、チャージ
トランジスタP1のゲートに印加されるチャージ電圧V
CHは0Vより高くし、トランジスタP1を流れる電流が
選択メモリセルMCの導通電流より小さくなるように適
宜に設定される。一例として、チャージトランジスタP
1を流れる電流が選択メモリセルMCの導通電流のほぼ
半分となるようにチャージ電圧VCHのレベルが設定され
る。例えば、選択メモリセルMCの導通電流が4μAと
すれば、トランジスタP1を流れるチャージ電流をその
半分の2μAとなるようにチャージ電圧VCHが設定され
る。
【0047】上述したように、ある判定電流に対応する
読み出し回路は当該判定電流の1/2程度のチャージ電
流を流すものが適している。例えば、判定対象である選
択メモリセルMCの導通電流をIce1 とすると、チャー
ジ電流をIce1 /2程度に設定するのが適宜である。
【0048】図3は、チャージ電圧VCHを発生するチャ
ージ電圧発生回路20の一構成例を示している。図示の
ように、このチャージ電圧発生回路20は、pMOSト
ランジスタP2〜P4およびnMOSトランジスタN1
〜N4により構成されている。トランジスタP2のゲー
トは制御信号φ2の入力端子に接続され、ソースは電源
電圧VCCの供給線に接続されている。トランジスタP3
とP4のソースはともにトランジスタP2のドレインに
接続され、ドレインはともにチャージ電圧VCHの出力ノ
ードND2に接続されている。トランジスタP3のゲー
トは制御信号φ1の入力端子に接続され、トランジスタ
P4のゲートはノードND2に接続されている。
【0049】トランジスタN1とN2のドレインはとも
にノードND2に接続され、ソースはともにトランジス
タN3のドレインに接続されている。トランジスタN1
のゲートは制御電圧Vr1の入力端子に接続され、トラン
ジスタN2のゲートは制御電圧Vr2の入力端子に接続さ
れている。トランジスタN3のゲートは制御信号φ1の
入力端子に接続され、ソースは接地されている。トラン
ジスタN4のゲートは制御信号φ2の入力端子に接続さ
れ、ドレインはノードND2に接続され、ソースは接地
されている。
【0050】なお、図3に示す回路10は、図1に示す
センシング回路の一部分であり、トランジスタP1によ
り構成されているチャージ電流供給回路である。チャー
ジ電流供給回路10において、pMOSトランジスタP
1はチャージ電流を供給するチャージトランジスタであ
る。トランジスタP1のゲートはノードND2に接続さ
れ、チャージ電圧VCHが印加される。トランジスタP1
のソースは電源電圧VCCの供給線に接続され、ドレイン
はセンスノードND1に接続されている。チャージ電圧
CHのレベルに応じて、チャージトランジスタP1を流
れるチャージ電流が制御される。
【0051】図4(a)および(b)は、チャージ電圧
発生回路20の動作を示すタイミングチャートである。
以下、図3および図4を参照しつつ、チャージ電圧発生
回路20の動作について詳細に説明する。本例のチャー
ジ電圧発生回路20は、判定対象メモリセルの電流に応
じたチャージ電圧VCHを発生することができる。例え
ば、判定対象メモリセルの電流がIce1 のとき、チャー
ジ電圧VCH1 を発生し、これに応じてチャージトランジ
スタP1がチャージ電流Ice1 /2をセンスノードND
1に供給し、判定対象メモリセルの電流がIce2 のと
き、チャージ電圧VCH2 を発生し、これに応じてチャー
ジトランジスタP1がチャージ電流Ice2 /2をセンス
ノードND1に供給する。また、チャージ電圧VCHは電
源電圧VCCまたは接地電位GNDの何れかに設定するこ
とも可能である。
【0052】チャージ電圧の切り替えは制御信号φ1,
φ2および制御電圧Vr1,Vr2のレベルにより制御され
る。制御信号φ1とφ2がともにローレベル、例えば、
接地電位GNDのレベルにあるとき、チャージ電圧発生
回路20において、トランジスタP2とP3がオンし、
トランジスタN3とN4がオフする。このため、ノード
ND2はほぼ電源電圧VCCレベルに保持される。即ち、
この状態において、チャージ電圧発生回路20は、電源
電圧VCCとほぼ同じレベルのチャージ電圧VCHを出力す
る。これを受けて、チャージ電流供給回路10におい
て、トランジスタP1がオフし、チャージ電流が供給さ
れない。
【0053】次に、制御信号φ2がハイレベル、例え
ば、電源電圧VCCのレベルのとき、トランジスタN4が
オンし、トランジスタP2がオフする。このため、制御
信号φ1のレベルにかかわらず、ノードND2は接地電
位GNDに保持される。即ち、この状態において、チャ
ージ電圧発生回路20は、接地電位GNDレベルのチャ
ージ電圧VCHを出力する。これを受けて、チャージ電流
供給回路10においてトランジスタP1がオンし、チャ
ージ電流がセンスノードND1に供給される。即ち、セ
ンシング回路においてプリチャージが行われる。
【0054】プリチャージの後、センシングが行われ
る。このとき制御信号φ1がハイレベルに保持され、制
御信号φ2がローレベルに保持される。この場合、トラ
ンジスタP3とN4がオフし、トランジスタP2とN3
がオンする。ノードND2の電圧は制御電圧Vr1とVr2
のレベルによって制御される。例えば、図4(a)に示
すように制御電圧Vr2を接地電位GND、制御電圧Vr1
を0VからVCCまでの範囲で適正な値とすると、ノード
ND2の電圧はVCH1となる。
【0055】同様に、同図(b)に示すように制御電圧
r1を接地電位GND、制御電圧Vr2を0VからVCC
での範囲で適正な値とすると、ノードND2の電圧はV
CH2となる。
【0056】図4(a)は、書き込みまたは消去後のベ
リファイ時のチャージ電圧発生回路の動作を示してい
る。図示のように、プリチャージの前に制御信号φ1と
φ2がともにローレベルに保持され、チャージ電圧VCH
が電源電圧VCCレベルに保持される。プリチャージのと
き、制御信号φ2がハイレベルに保持されることによ
り、チャージ電圧VCHが接地電位GNDに保持される。
そして、プリチャージ後、センシング動作において制御
信号φ1がハイレベル、制御信号φ2がローレベルに保
持される。さらに、制御電圧Vr2がローレベル、制御電
圧Vr1が0V〜VCCまでの範囲内にある所定の値に設定
されるので、チャージ電圧は図示のレベルVCH1 に保持
される。
【0057】図4(b)は、通常のページ読み出し時の
チャージ電圧発生回路の動作を示している。図示のよう
に、プリチャージの前に制御信号φ1とφ2がともにロ
ーレベルに保持され、チャージ電圧VCHが電源電圧VCC
レベルに保持される。プリチャージのとき、制御信号φ
2がハイレベルに保持されることにより、チャージ電圧
CHが接地電位GNDに保持される。そして、プリチャ
ージ後、センシング動作において制御信号φ1がハイレ
ベル、制御信号φ2がローレベルに保持される。さら
に、制御電圧Vr1がローレベル、制御電圧Vr2が0V〜
CCまでの範囲内にある所定の値に設定されるので、チ
ャージ電圧は図示のレベルVCH2 に保持される。
【0058】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、センスアップSAに接続されているセンスノードN
D1にチャージ電流を供給するチャージトランジスタP
1を設け、当該チャージトランジスタP1のゲートに印
加されるチャージ電圧VCHのレベルを制御することによ
り、プリチャージ時にセンスノードND1にプリチャー
ジ電流を供給し、センシング時に判定対象となるメモリ
セルMCのセル電流のほぼ半分程度のチャージ電流をセ
ンスノードND1に供給する。ベリファイおよび通常の
読み出しにおけるチャージ電流を異なるレベルに設定す
ることによって、選択メモリセルMCの制御ゲートに印
加されるワード線電圧を同じくして、ベリファイおよび
通常の読み出しの両方に対応できる。このため、ベリフ
ァイおよび読み出し時のゲート電圧のバラツキによる読
み出しエラーの発生を防止でき、センシング時のセンス
ノードND1のプリチャージレベルの変動を防止でき、
ベリファイおよび読み出しの精度を向上できる。
【0059】第2実施形態 図5は本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第2の実
施形態を示すセル電流とゲート電圧との関係図である。
本実施形態の不揮発性半導体記憶装置は、例えば、4値
のNAND型フラッシュメモリであり、そのメモリセル
のしきい値電圧の分布は、例えば、図8(a)に例示し
た通りである。消去状態にあるメモリセルのしきい値電
圧はもっとも低いレベルに分布しており、プログラミン
グにより書き込みデータに応じてメモリセルのしきい値
電圧が順次高いレベルに設定される。図5において、横
軸はメモリセルの制御ゲートに印加されるゲート電圧V
g を示し、縦軸はメモリセルのドレイン−ソース間に流
れるセル電流Iceを示している。
【0060】本実施形態において、各々のメモリセルに
2ビットのデータが記憶される。各メモリセルのしきい
値電圧は記憶データに応じて、例えば、図8(a)に示
すように4つの異なる範囲に分布するようにプログラミ
ングされる。それぞれの記憶データを保持するメモリセ
ルにおいて印加されるゲート電圧Vg に応じて、それぞ
れ異なるセル電流が流れる。図5に示すように、記憶デ
ータ“11”、“10”、“01”および“00”に応
じて、それぞれ異なるセル電流−ゲート電圧の曲線があ
る。
【0061】本実施形態において、書き込み後のベリフ
ァイ時における判定基準電流を図5に示す電流Ice1
する。書き込み後のベリファイ動作時に、書き込みデー
タに応じてベリファイ電圧V1,V2およびV3の内何
れか一つが選択され、メモリセルの制御ゲートに印加さ
れる。書き込み動作は選択されたベリファイ電圧が印加
されたときメモリセルを流れるセル電流がIce1 より小
さいと判定されるまで繰り返して行われる。なお、消去
後のベリファイにおいて、メモリセルに図5に示すベリ
ファイ電圧V0を印加したときのセル電流が、例えば、
図1に示すセンシング回路により判定される。消去動作
はメモリセルを流れる電流が基準電流Ice1 より大きく
なるまで繰り返される。
【0062】通常のページ読み出し時において、ベリフ
ァイ電圧のV1,V2およびV3がそのまま用いられ
る。読み出し時の判定基準電流を図示のIce2 に設定さ
れる。この基準電流Ice2 は、ゲート電圧V1,V2お
よびV3における隣のしきい値電圧レベルに応じた最小
電流Ice3 とIce1 との中間の値とする。なお、図5に
おいては3ヵ所のセル電流Ice3 は同じ値と仮定してい
る。
【0063】ここで、通常ページ読み出し時で読み出す
べき記憶データが“01”とする。この場合、ゲート電
圧Vg をV3に設定したときセル電流Ice2 より大きな
セル電流が流れ、ゲート電圧Vg をV2に設定したとき
電流Ice2 より小さいセル電流が流れる。それぞれのゲ
ート電圧が印加されたとき、例えば、第1の実施形態に
示したセンシング回路によりメモリセルを流れるセル電
流が検出される。読み出し動作は、選択メモリセルの制
御ゲートに図5に示すベリファイ電圧V1,V2,V3
と同じレベルのゲート電圧が所定の順番で印加したとき
それぞれセンシング回路により検出したセル電流に応じ
てメモリセルの記憶データが読み出される。
【0064】このように、本実施形態において、ベリフ
ァイと読み出しにおいてベリファイまたは読み出しの対
象メモリセルの制御ゲートに同じレベルのゲート電圧V
g を印加しながら、それぞれ異なる判定電流値を設定す
る。同じゲート電圧を印加することによってゲート電圧
のバラツキにより生じた誤判断を回避でき、多値メモリ
のデータ読み出しを容易にできる。
【0065】第3実施形態 図6は本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第3の実
施形態を示すセル電流とゲート電圧との関係図である。
本実施形態の不揮発性半導体記憶装置は、例えば、4値
のAND型またはDINOR型のフラッシュメモリであ
り、そのメモリセルのしきい値電圧の分布は、上述した
NAND型の多値メモリとは異なり、消去状態にあるメ
モリセルのしきい値電圧はもっとも高いレベルに分布し
ており、プログラミングにより書き込みデータに応じて
メモリセルのしきい値電圧が順次低いレベルに設定され
る。図6において、横軸はメモリセルの制御ゲートに印
加されるゲート電圧Vg を示し、縦軸はメモリセルのド
レイン−ソース間に流れるセル電流Iceを示している。
【0066】本実施形態において、例えば、各々のメモ
リセルに2ビットのデータが記憶される。各メモリセル
のしきい値電圧は記憶データに応じて、4つの異なる範
囲に分布するようにプログラミングされる。それぞれの
記憶データを保持するメモリセルにおいて印加されるゲ
ート電圧Vg に応じて、それぞれ異なるセル電流が流れ
る。
【0067】例えば、書き込みまたは消去後のベリファ
イ時における判定セル電流をIce1とする。書き込み動
作はそれぞれのベリファイ電圧V5,V6およびV7に
おいて選択メモリセルを流れるセル電流がIce1 より大
きいと判定されるまで行われる。なお、消去動作はベリ
ファイ電圧V4をゲートに印加した状態で判定対象とな
るメモリセルの電流がセル電流Ice1 より小さいと判定
されるまで繰り返される。消去動作によりメモリセルの
しきい値電圧がもっとも高いレベルに保持され、図6に
示すように、それに対応した記憶データを“00”とす
る。
【0068】通常ページ読み出し時では、ベリファイ電
圧V4,V5およびV6をそのまま使用し判定基準電流
を図示のIce2 に増やして行う。なお、このセル電流I
ce2は、ゲート電圧V4,V5およびV6における隣の
しきい値電圧レベルに応じた最小電流Ice3 とIce1
の中間の値とする。図5においては3ヵ所のセル電流I
ce3 は同じ値と仮定している。
【0069】例えば、通常ページ読み出し時で読み出す
べき記憶データが“01”である場合、ゲート電圧Vg
をV5に設定したときセル電流Ice2 より小さいセル電
流が流れ、ゲート電圧Vg をV4に設定したとき電流I
ce2 より大きいセル電流が流れることを、例えば、第1
の実施形態に示したセンシング回路により検出される。
【0070】このように、本実施形態において、ベリフ
ァイと読み出しにおいてベリファイまたは読み出しの対
象メモリセルのゲートに同じレベルのゲート電圧Vg
印加しながら、それぞれ異なる判定電流値を設定する。
同じゲート電圧を印加することによってゲート電圧のバ
ラツキにより生じた誤判断を回避でき、多値メモリのデ
ータ読み出しを容易にできる。
【0071】以上説明した第2および第3の実施形態に
よれば、書き込みまたは消去後のベリファイおよび通常
の読み出しにおいてワード線、即ちメモリセルの制御ゲ
ートに同じレベルのゲート電圧を印加し、ベリファイと
読み出しにそれぞれ異なるセル電流を設定して判定対象
のメモリセルの電流を判定するので、ベリファイおよび
読み出しにおいてメモリセルのゲート電圧のバラツキに
よる誤判定を防止でき、多値メモリのデータ読み出しが
容易に行える。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の不揮発性
半導体記憶装置によれば、メモリセルのゲート電圧のバ
ラツキによる読み出しエラーの発生を防止でき、多値メ
モリの読み出しを容易にできる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第1の
実施形態を示す回路図であり、センシング回路の一構成
例を示す回路図である。
【図2】図1に示すセンシング回路の動作を示すタイミ
ングチャートである。
【図3】第1の実施形態におけるチャージ電圧発生回路
の構成を示す回路図である。
【図4】図3に示すチャージ電圧発生回路の動作を示す
タイミングチャートである。
【図5】本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第2の
実施形態を示すセル電流−ゲート電圧の関係図である。
【図6】本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第3の
実施形態を示すセル電流−ゲート電圧の関係図である。
【図7】フローティング型、MONOS型およびMNO
S型の不揮発性メモリセルの構成を示す簡略断面図であ
る。
【図8】多値メモリを構成するメモリセルのしきい値電
圧の分布例を示す図である。
【図9】多値メモリにおいて読み出し時のゲート電圧の
バラツキによる読み出しエラーの発生を示す図である。
【符号の説明】 10…チャージ電流発生回路、20…チャージ電圧発生
回路、BL…ビット線、WL…ワード線、ND1…セン
スノード、ND2…チャージ電圧出力ノード、SA…セ
ンスアンプ、φ1,φ2…制御信号、Vr1,Vr2…制御
電圧、P1…チャージトランジスタ、P2,P3,P4
…pMOSトランジスタ、N1,N2,N3,N4…n
MOSトランジスタ、VCH…チャージ電圧、VSE…セン
スノード電圧、VBL…ビット線電圧、VCC…電源電圧、
GND…接地電位。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電荷蓄積層の蓄積電荷に応じてしきい値電
    圧が制御され、当該しきい値電圧に応じたデータを記憶
    するメモリセルを有し、書き込みまたは消去動作のあ
    と、制御ゲートにベリファイ電圧を印加したとき上記メ
    モリセルの電流を検出することで当該メモリセルのしき
    い値電圧レベルを判定するベリファイを行い、読み出し
    時に上記制御ゲートに読み出し電圧を印加したとき上記
    メモリセルの電流を検出することによって当該メモリセ
    ルの記憶データを判別する不揮発性半導体記憶装置であ
    って、 上記ベリファイおよび読み出し時に、上記メモリセルの
    制御ゲートに同じレベルを持つベリファイ電圧および読
    み出し電圧を印加し、ベリファイの時には上記メモリセ
    ルを流れる電流が第1の基準電流に達しているか否かを
    判定し、読み出しの時には上記メモリセルを流れる電流
    が上記第1の基準電流と異なる第2の基準電流に達して
    いるか否かを判定する判定回路を有する不揮発性半導体
    記憶装置。
  2. 【請求項2】上記メモリセルは、書き込みまたは消去動
    作によりしきい値電圧が記憶データに応じたnの領域D
    1,D2,…,Dnに分布するように制御され、 上記ベリファイのとき上記メモリセルの制御ゲートに記
    憶データに応じてnのゲート電圧V1,V2,…,Vn
    から選択された一つのベリファイ電圧を印加したとき、
    上記判定回路の判定結果に基づき上記メモリセルの電流
    が上記第1の基準電流に達するまで書き込みまたは消去
    動作を繰り返して行う書き込みまたは消去制御手段と、 上記読み出しのとき上記メモリセルの制御ゲートに上記
    nのゲート電圧V1,V2,…,Vnを所定の順に印加
    し、それぞれのゲート電圧を印加したとき、上記判定回
    路の判定結果に基づき上記メモリセルの電流が上記第2
    の基準電流に達しているか否かに応じて当該メモリセル
    の記憶データを判断する読み出し制御手段とを有する請
    求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】上記判定回路は、電位検出ノードと電源電
    圧の供給線との間に接続され、制御端子にチャージ電圧
    が印加されるチャージトランジスタと、 上記電位検出ノードの電位を検出するセンスアンプと、 上記電位検出ノードとビット線との間に接続され、ベリ
    ファイまたは読み出しのときオンする信号伝送ゲートと
    を有する請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】ベリファイまたは読み出しの前、上記チャ
    ージトランジスタは制御端子に印加されるチャージ電圧
    に応じてオンし、上記ビット線および上記電位検出ノー
    ドを所定のレベルにプリチャージする請求項3記載の不
    揮発性半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】ベリファイのとき、上記チャージトランジ
    スタの制御端子に第1のチャージ電圧が印加され、当該
    チャージトランジスタを流れるチャージ電流は上記第1
    の基準電流の半分程度に設定され、 読み出しのとき、上記チャージトランジスタの制御端子
    に第2のチャージ電圧が印加され、当該チャージトラン
    ジスタを流れるチャージ電流は上記第2の基準電流の半
    分程度に設定される請求項3記載の不揮発性半導体記憶
    装置。
  6. 【請求項6】上記センスアンプは、上記電位検出ノード
    の電位が所定の基準電位に達しているかいなかを検出す
    る電位検出回路により構成される請求項3記載の不揮発
    性半導体記憶装置。
  7. 【請求項7】上記信号伝送ゲートは、上記ビット線と上
    記電位検出ノードとの間に接続され、ベリファイまたは
    読み出しのときオンする程度の制御電圧が制御端子に印
    加されるトランジスタにより構成されている請求項3記
    載の不揮発性半導体記憶装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7755962B2 (en) 2007-07-09 2010-07-13 Samsung Electronics Co., Ltd. Semiconductor memory devices, memory systems and computing systems including the same
US8593867B2 (en) 2010-06-09 2013-11-26 Samsung Electronics Co., Ltd. Flash memory device and reading method thereof

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