JP2000173089A - レーザ出力制御装置 - Google Patents

レーザ出力制御装置

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JP2000173089A
JP2000173089A JP10350913A JP35091398A JP2000173089A JP 2000173089 A JP2000173089 A JP 2000173089A JP 10350913 A JP10350913 A JP 10350913A JP 35091398 A JP35091398 A JP 35091398A JP 2000173089 A JP2000173089 A JP 2000173089A
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Hiroshi Maekawa
博史 前川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CLV方式によるフォーマットの光ディスク
にCAV方式等のCLV以外の光ディスク回転制御方式
で情報を記録又は再生するとき、低コストで常に最適な
レーザ発光パワーに制御できるようにする。 【解決手段】 変調部1が記録媒体上に記録する情報に
応じてレーザ駆動部2によるレーザダイオード12のレ
ーザ駆動電流の制御信号を変調し、受光素子19によっ
てレーザダイオード12から出力されたレーザ光を受光
し、受光部4によってそのレーザ光を電気信号に変換
し、速度信号生成部9からの速度信号:sig5によっ
て平均化部5の周波数特性を変更し、平均化部5が受光
部4によって変換された電気信号を平均化し、その平均
化された電気信号に応じてレーザ駆動電流を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、相変化型,M
O,WORM等の光ディスクドライブ等の情報記録再生
装置において、記録媒体(メディア)への情報記録時に
記録速度を変化させるレーザ出力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】記録媒体(光ディスク)への記録では非
常に記録パワーの変動に敏感であるので記録中もレーザ
発光パワーを監視し、一定の記録パワーに維持する必要
があるが、高精度に記録マークを形成するために複雑な
光パワー変調を行なっている。このような複雑な光パワ
ー変調を行なっているので全ての発光パワーを検出する
には、高速な検出器と高速な制御系が必要となり高価な
ものとなる。
【0003】そこで従来、変調データを重畳して光パワ
ー変調したレーザ光を平均化して低域成分を検出し、ゆ
っくりとした制御系でレーザ発光パワーの制御を行なう
方式(例えば、特公平4−67260号公報参照)が提
案されている。また、3値以上の半導体発光素子出力制
御が可能で光検出器要求性能を下げることができるよう
にした相変化メディアにおけるレーザ発光パワー平均値
制御の方式(例えば、特開平8−96364号公報参
照)も提案されている。
【0004】すなわち、これらの方式では、メディア回
転や温度変化等に基づく低域成分のレーザ出力変動を検
出し、そのレーザ出力変動に基づいて平均化手段が基準
クロック周波数帯域の光パワー変調成分を平均化してい
る。このような従来の方式によれば、レーザ発光パワー
の制御を低コストで実現することができる。
【0005】ところで、現在の光ディスクでは、光ディ
スクの回転方式として角速度一定回転方式(「CAV方
式」と称する)と線速度一定回転方式(「CLV方式」
と称する)が存在し、それらの方式を組み合わせたZC
AV方式やZCLV方式も提案されている。
【0006】そのZCAV方式とZCLV方式は、光デ
ィスクを半径方向にいくつかのゾーンに分割し、各ゾー
ンではそれぞれCAV方式又はCLV方式で制御する方
式である。例えば、マルチメディアとして代表されるC
DやDVD等のメディアフォーマットはCLV方式であ
る。
【0007】このCLV方式による光ディスクのフォー
マットは、内周も外周も同じ記録密度で記録できるの
で、大容量化に向いている。しかし、アクセスする半径
位置が変わると回転速度も変える必要があるので、アク
セスが遅く、回転速度を変える変速制御が難しく、消費
電力が大きいという問題があった。
【0008】一方、CAV方式による光ディスクのフォ
ーマットは、外周ほど線速が早いために記録密度が粗く
なり、大容量化には向かないが、回転速度が一定なの
で、変速による待ち時間が無く、アクセスが早いという
利点がある。
【0009】したがって、最近ではCLV方式によるフ
ォーマットの光ディスクをCAV方式による回転制御で
情報を記録及び再生する方式が利用されている。この方
式の場合、光ディスクの半径位置によって情報の記録速
度及び再生速度を変化させるので、記録や再生するため
に基準となる信号(クロック)の周波数を変える必要が
ある。
【0010】このように、CLV方式でフォーマットし
た光ディスクをCAV方式による回転制御で情報を記録
及び再生する場合、光ディスクのアクセス半径によって
クロック周波数が変わるため、光パワー変調周波数が変
わり、ZCLV方式やZCAV方式による回転制御で情
報を記録及び再生する場合ではメディア回転周波数も変
わる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のレーザ発光パワーの制御方式のように、平均化
手段の周波数特性を固定にすると、CLV方式でフォー
マットした光ディスクをCAV方式による回転制御で情
報を記録及び再生する場合、例えば、内周側記録再生速
度に調整値を固定した場合、外周では情報の記録再生速
度に較べてレーザパワー制御帯域が非常に低くなるの
で、レーザパワーが最適値からずれた状態で記録又は再
生する情報量が多くなってしまい、正確な記録と再生が
できないという問題があった。
【0012】また、外周側記録再生速度に調整値を固定
した場合、内周では光パワー変調成分が減衰されなくな
り、平均化不足になるという問題があった。このよう
に、周波数特性を固定にした平均化手段では常に最適な
レーザ発光パワー制御を行なうことができないという問
題があった。
【0013】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、CLV方式によるフォーマットの光ディスクに
CAV方式等のCLV以外の光ディスク回転制御方式で
情報を記録又は再生するとき、低コストで常に最適なレ
ーザ発光パワーに制御できるようにすることを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、記録媒体上に記録する情報に応じて半導
体レーザ素子のレーザ駆動電流の制御信号を変調する変
調手段と、上記半導体レーザ素子から出力されたレーザ
光を受光して電気信号に変換する受光手段と、その手段
によって変換された電気信号を平均化する平均化手段
と、その手段によって平均化された電気信号に応じて上
記レーザ駆動電流を変更する制御手段を備えたレーザ出
力制御装置において、上記平均化手段の周波数特性を可
変にする手段を設けたものである。
【0015】また、上記のようなレーザ出力制御装置に
おいて、上記記録媒体上のレーザ光の集光点の半径位置
を検出する半径位置検出手段と、その手段によって検出
された半径位置に応じて上記平均化手段の周波数特性を
変更する手段を設けるとよい。
【0016】さらに、上記のようなレーザ出力制御装置
において、上記記録媒体上に記録されている回転情報を
検出する回転速度検出手段と、その手段によって検出さ
れた回転情報に応じて上記平均化手段の周波数特性を変
更する手段を設けるとよい。
【0017】また、上記のようなレーザ出力制御装置に
おいて、上記平均化手段によって平均化された電気信号
にオフセットを加えるオフセット加算手段と、その手段
によって加算するオフセット量を上記半径位置検出手段
によって検出された半径位置に応じて変更する手段を設
けるとよい。
【0018】さらに、上記のようなレーザ出力制御装置
において、上記平均化手段によって平均化された電気信
号にオフセットを加えるオフセット加算手段と、その手
段によって加算するオフセット量を上記回転速度検出手
段によって検出された回転情報に応じて変更する手段を
設けるとよい。
【0019】また、上記のようなレーザ出力制御装置に
おいて、上記平均化手段によって平均化された電気信号
にオフセットを加えるオフセット加算手段と、上記変調
手段によって変調されたレーザ駆動電流の制御信号の時
間幅を変更する時間幅調整手段と、その手段によって時
間幅が変更された制御信号に応じてオフセット量を変更
する手段を設けるとよい。
【0020】さらに、上記のようなレーザ出力制御装置
において、上記記録媒体上にレーザ光を集光し、上記記
録媒体からの反射光を上記受光素子とは異なる他の受光
素子上に再び集光すると共にレーザ光の一部を上記受光
素子上に照射する光学系手段と、上記他の受光素子から
上記記録媒体上の情報を検出する再生手段と、上記他の
受光素子から上記記録媒体と集光されたレーザ光の位置
情報を検出するサーボ信号演算手段と、上記位置情報に
基づいて上記記録媒体上のレーザ光の位置を制御するサ
ーボ手段と、上記レーザ光の位置を移動させる機構系手
段を設け、上記レーザ駆動信号に基づいて上記半導体レ
ーザ素子からレーザ光を出射して上記記録媒体上に情報
を記録するようにするとよい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて具体的に説明する。図1は、この発明の一
実施形態であるレーザ出力制御部の構成を示すブロック
図である。
【0022】変調部1は、入力される記録情報信号:s
ig1に応じたレーザ駆動部2のレーザ駆動制御信号:
sig2を生成する。このレーザ駆動制御信号:sig
2は、レーザダイオード12の発光レベル(例えば、P
r,Pe,Pw)に応じたイネーブル信号にする。
【0023】レーザ駆動部2は、レーザダイオード12
の発光レベル毎に応じた定電流源部3の出力を選択し、
レーザダイオード12を駆動して発光させる。受光部4
は、レーザダイオード12から出射されたレーザ光を受
光できるように配置された受光素子17を接続し、受光
素子17によって受光したレーザ光を電気信号に変換
し、その出力信号:sig3を出力する。
【0024】平均化部5は、速度信号生成部9から出力
された速度信号:sig5によって周波数特性が可変で
あり、受光部4から入力された出力信号:sig3から
記録情報信号:sig1に応じた光パワー変調成分を除
去し、低減成分の発光レベル信号:sig4のみにして
出力し、電圧−電流変換器(V/I)8を通して定電流
源部3の出力を調整する。
【0025】オフセット加算部6は、オフセット制御信
号生成部10から出力された制御信号:sig6に基づ
いて発光レベル信号:sig4を調整する。時間幅調整
部7は、変調部1で生成される光パワー変調幅を調整す
る微調整情報を出力する。
【0026】図2は、図1に示したレーザ出力制御部を
備えた情報記録再生装置の構成を示すブロック図であ
る。この情報記録再生装置は、コントローラ27から出
力された記録情報をレーザ出力制御部11に入力し、レ
ーザ出力制御部11から出力されたレーザ駆動信号はレ
ーザダイオード12を駆動してレーザ光線を出射する。
【0027】レーザダイオード12から出射されたレー
ザ光はコリメートレンズ13で並行光にされ、ビームス
プリッタ14で反射され、対物レンズ15で記録媒体
(メディア)30上の記録面に集光される。メディア3
0で反射したレーザ光は再び対物レンズ15を通り、ビ
ームスプリッタ14を通過し、集光レンズ16で受光素
子17上に集光させる。そして、受光素子17で電気信
号に変換され、再生回路21とサーボ信号演算回路22
と回転情報検出回路23に供給される。
【0028】一方、レーザダイオード12から出射され
たレーザ光の一部は、そのまま集光レンズ18で受光素
子19に集光され、レーザ出力制御部11に送られる。
その後、再生回路21でデジタル化された情報再生信号
は後段の情報復調回路に送られる。また、回転情報検出
回路23では、メディア30上に記録されている回転情
報信号を検出する。
【0029】例えば、CLV方式でフォーマットされた
CD−Rメディアは、線速一定で制御できるように溝の
蛇行によるウォブル(Wobble)が刻まれている。
したがって、ウォブルが略一定周期=線速一定なので、
CAV方式の回転制御で回転させると、ウォブルは一定
周期ではなくなり、線速を示す信号として利用できる。
【0030】また、サーボ信号演算回路22では、メデ
ィア30上のレーザ光のレーザスポットの位置情報を演
算し、その演算結果に基づいてサーボ回路24はサーボ
モータ25を用いて機構系20を移動し、コントローラ
27から受けた指示によってレーザスポットの位置を目
標位置に制御する。サーボモータ25は、機構系20の
メディア半径方向の位置検出機能も備えている。
【0031】平均化部5に入力された速度信号:sig
5は、サーボモータ25から出力された半径位置情報信
号や、回転情報検出回路23から出力された回転情報信
号であり、この信号によって平均化部5の周波数特性を
変更する。また、サーボ回路24は、回転情報検出回路
23からの出力に基づいてメディア30を回転させるス
ピンドルモータ26を制御する。
【0032】すなわち、上記各部がそれぞれ以下の機能
を果たす。上記変調部1が、記録媒体上に記録する情報
に応じて半導体レーザ素子のレーザ駆動電流の制御信号
を変調する変調手段の機能を果たし、上記受光部4が、
半導体レーザ素子から出力されたレーザ光を受光して電
気信号に変換する受光手段の機能を果たす。
【0033】また、上記平均化部5が受光手段によって
変換された電気信号を平均化する平均化手段の機能を果
たし、上記平均化部5及び電圧−電流変換器(V/I)
8が、平均化手段によって平均化された電気信号に応じ
てレーザ駆動電流を変更する制御手段の機能を果たす。
さらに、上記速度信号生成部9が、平均化手段の周波数
特性を可変にする手段の機能を果たす。
【0034】また、上記サーボモータ25が、上記記録
媒体上のレーザ光の集光点の半径位置を検出する半径位
置検出手段の機能を果たし、上記速度信号生成部9が、
半径位置検出手段によって検出された半径位置に応じて
平均化手段の周波数特性を変更する手段の機能を果た
す。
【0035】さらに、上記回転情報検出回路23が、記
録媒体上に記録されている回転情報を検出する回転速度
検出手段の機能を果たし、上記速度信号生成部9が、回
転速度検出手段によって検出された回転情報に応じて平
均化手段の周波数特性を変更する手段の機能を果たす。
【0036】また、上記オフセット加算部6が、平均化
手段によって平均化された電気信号にオフセットを加え
るオフセット加算手段の機能を果たし、オフセット制御
信号生成部10が、オフセット加算手段によって加算す
るオフセット量を半径位置検出手段によって検出された
半径位置に応じて変更する手段と、オフセット加算手段
によって加算するオフセット量を回転速度検出手段によ
って検出された回転情報に応じて変更する手段の機能を
果たす。
【0037】また、上記時間幅調整部7が、変調手段に
よって変調されたレーザ駆動電流の制御信号の時間幅を
変更する時間幅調整手段の機能を果たし、上記オフセッ
ト制御信号生成部10が、時間幅調整手段によって時間
幅が変更された制御信号に応じてオフセット量を変更す
る手段の機能を果たす。
【0038】さらに、上記レーザダイオード12等が、
記録媒体上にレーザ光を集光し、記録媒体からの反射光
を受光素子とは異なる他の受光素子上に再び集光すると
共にレーザ光の一部を受光素子上に照射する光学系手段
の機能を果たす。
【0039】さらにまた、上記再生回路21が、他の受
光素子から記録媒体上の情報を検出する再生手段の機能
を果たし、上記サーボ信号演算回路22が、他の受光素
子から記録媒体と集光されたレーザ光の位置情報を検出
するサーボ信号演算手段の機能を果たす。
【0040】そしてまた、上記サーボ回路24及びサー
ボモータ25等が、位置情報に基づいて記録媒体上のレ
ーザ光の位置を制御するサーボ手段の機能を果たし、上
記機構系20が、レーザ光の位置を移動させる機構系手
段の機能を果たし、上記レーザ出力制御部11が、レー
ザ駆動信号に基づいて半導体レーザ素子からレーザ光を
出射して記録媒体上に情報を記録する手段の機能を果た
す。
【0041】次に、この情報記録再生装置の処理を説明
する。レーザ出力制御部11は、平均化部5の出力値を
一定とするように各信号の加減算極性を設計する。例え
ば、ある定電流電源出力でレーザ光を発光させた場合、
レーザ光の温度が上昇すると発光パワーが低下する。
【0042】そこで、そのレーザ光を受光して平均化部
5の出力電圧を増加するように逆特性に設計し、この出
力電圧のV/I変換後、電流を定電流源出力電流と加算
すれば、電流が増加するため、レーザパワーは大きくな
り、平均化部5の出力は減少し、これを繰り返すことで
一定値に収束する。すなわち、レーザ発光パワーを一定
に保つためには平均化部5の出力を一定に保てばよい。
【0043】図3は、レーザ温度特性の線図である。レ
ーザダイオード12の初期状態の温度特性はTaであ
り、目標とするレーザ発光パワー:Paを出力するため
にはレーザ駆動電流:Iaが必要である。しかし、レー
ザダイオード12は、長時間発光するとレーザ温度が増
加し、温度特性がTbになり、同じレーザ駆動電流:I
aでもレーザ発光パワー:Pbしか発光しない。そのた
め、正確な記録マークを形成するには記録中もレーザ出
力を一定に保つ制御が必要になる。
【0044】図4は、CLV方式でフォーマットしたメ
ディアにCAV方式で情報を記録再生するときの平均化
部5の周波数特性を示す線図である。CAV方式のた
め、メディア回転周波数:fspは一定周波数である。
しかし、CLV方式でフォーマットしたメディアのた
め、メディアの内周の基準クロック周波数:finne
rと外周の基準クロック周波数:fouterは異な
る。
【0045】メディアの内周と外周のそれぞれへの適正
な平均化部5の周波数特性は、図中実線で示す方を内周
にし、点線で示す方を外周にすると、基準クロック周波
数が特定の減衰量:Gclkとなるような低減通過フィ
ルタ特性になる。
【0046】なお、実線で示す方を従来のように周波数
特性として固定にした場合、外周では情報の記録再生速
度に較べてレーザパワー制御帯域が非常に低いので、レ
ーザパワーが最適値からずれた状態で記録再生する情報
量が多くなってしまい、正確な記録ができなくなる。ま
た、点線で示す方を従来のように周波数特性として固定
にした場合、内周では光パワー変調成分が減衰されなく
なって平均化不足になる。
【0047】さらに、ZCLV方式やZCAV方式で
は、基準クロックだけでなくメディア回転周波数:fs
pも変化するため、低域通過フィルタだけでなく、メデ
ィア回転周波数:fspよりも低い周波数で周波数特性
可変の高域通過フィルタ(波線)を入れることも有効で
ある。図4中に矢示Aで示すのが高域通過フィルタを挿
入した場合の波形である。
【0048】次に、平均化部5の周波数特性変更に関し
ては、数種類のフィルタを搭載し、そのときの記録速度
を示す信号(速度信号):sig5によって周波数特性
を切り替える。また、他には基準クロックを速度信号:
sig5にして、これを周波数−電圧変換し、この電圧
を可変容量コンデンサや可変抵抗器の制御信号として周
波数特性を決定する低域通過フィルタ等で構成すること
も可能である。
【0049】図5は、光パワー変調と平均化部5の出力
変化の動作を示す線図である。例えば、上記情報記録再
生装置として、光パワー変調で記録する光ディスクドラ
イブ、特にPWM(Pit Width Modula
tion)記録を行なう相変化型光ディスクドライブや
WORM(追記)ディスクドライブの場合、1つの記録
マークを正確に形成するためにレーザ強度を高速多値に
変調する。
【0050】図5の(b)は、3値(Pr,Pe,P
w)のレーザ出力を用いた相変化型光ディスクドライブ
の記録光源強度変調波形の例を示す線図であり、図5の
(c)は、2値(Pr,Pw)のレーザ出力を用いたW
ORMディスクドライブの記録光源強度変調波形の例を
示す線図である。これらの波形は記録媒体の記録膜特性
によって最適条件が異なる。
【0051】この情報記録再生装置は、上記波形に限ら
ず、記録マークを形成するのに光源の強度を高速多値に
変調する記録方式に適応することができる。なお、図5
の(a)は、記録光源強度変調波形に対応したメディア
トラック上の記録マーク31を示している。
【0052】図5の(d)は、同図の(b)の発光波形
を受光部4で検出し、平均化部5の出力波形を表した図
であり、図5の(e)は同様に同図の(c)の平均化部
5の出力波形を表した図である。両図のように記録情報
に応じた光パワー変調成分は平均化されているが、低域
周波数成分は反映した波形になっている。
【0053】また、前述したようにCAV方式では外周
に進むほどメディア線速が早くなり、同じ密度の情報を
記録再生するための基準クロックも早くなる。この場
合、記録マークの正確な形状(長さ,幅)に形成するこ
とは難しくなり、記録レーザ発光波形の微調整が必要に
なる。
【0054】例えば、CD−Rメディアにおける1倍速
と2倍速のように、線速が早くなるとメディアの記録膜
に熱が伝わり難くなるため、レーザパワーを強くする。
また、CAV方式のメディアでは内周と外周で線速が異
なるため、記録パワーを変更する(例えば、外周で大き
くする)。
【0055】この場合、平均化部5の出力を固定した一
定値になるように制御していては記録レーザパワーは大
きくならない。したがって、オフセット加算部6によっ
て平均化部5の出力を任意に変更可能にし、目標記録パ
ワーを変更することができる。
【0056】また、正確な記録マークを形成するため
に、記録レーザパワーだけでなく光パワー変調の時間幅
も変更するとよい。この時間幅とは、光パワー変調幅を
変調部1で生成する場合、基準クロックに比例して変更
する通常の時間幅だけでなく、線速に応じた微調整分も
含み、時間幅調整部7から変調部1に微調整情報を送る
ことによって調整する。
【0057】図6は、光パワー変調の時間幅微調整のと
きの出力波形を示す図である。図6の(a)は、ある長
さの記録マーク一個を形成するための3値(Pe,P
w,Pb)の光パワー変調波形を示す図であり、同図の
(b)は平均化部5の出力信号の波形図である。
【0058】なお、図6の(a)に、メディア内周で情
報を記録するときの光パワー変調波形を実線で示し、そ
のときの平均化部5の出力信号を図6の(b)に実線で
示している。
【0059】メディア外周では線速が早いので、所望の
記録マークを得るには、図6の(a)に点線で示すよう
に高パワー発光時間を長くするように微調整する。しか
し、平均パワーが変化し、平均化部5の目標値も図6の
(b)に示すように、内周での値と異なってしまうの
で、オフセット加算部6によって微調整することによ
り、目標値である平均化部5の出力を一定に保てば、各
パワーレベル(Pe,Pw,Pb)が変わらないように
する。
【0060】そこで、オフセット制御信号生成部10に
よって半径位置,線速,光パワー変調の情報などの目標
パワーの変更を示す信号を生成し、オフセット加算部6
に制御信号:sig6として入力する。
【0061】このようにして、この実施形態の情報記録
再生装置は、平均化部5の周波数特性を可変にしている
ので、記録速度の変更を行なう場合においても、安価な
手段で安定したレーザ出力を保つことができる。
【0062】また、半径位置情報によって平均化部5の
周波数特性を変更しているので、半径位置によって記録
速度が変わる場合において、安価な手段で安定したレー
ザ出力を保つことができる。
【0063】さらに、メディアに記録されている回転速
度情報によって平均化部5の周波数特性を変更している
ので、メディアの回転方法に関わらず現在の線速に応じ
てリアルタイムに周波数特性を調整することができ、安
価な手段で安定したレーザ出力を保つことができる。
【0064】また、半径位置や回転速度に応じて平均化
部5のオフセット量を変更しているので、半径位置や回
転速度に応じて記録パワーを変更する場合にも、レーザ
出力の目標値を容易に変更することができ、安価な手段
で安定したレーザ出力を保つことができる。
【0065】さらに、光パワー変調波形の時間幅を変更
する際に平均化部5のオフセット量も変更しているの
で、時間幅を変更したことによる平均値のずれを補正し
て目標値に制御することができ、安価な手段で安定した
レーザ出力を保つことができる。
【0066】そして、CLV方式でフォーマットされた
メディアへのCAV方式による情報の記録時などのよう
な記録速度が変わる装置に適用した場合、安価で安定し
たレーザ出力を保つことができる。
【0067】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
るレーザ出力制御装置によれば、CLV方式によるフォ
ーマットの光ディスクにCAV方式等のCLV以外の光
ディスク回転制御方式で情報を記録又は再生するとき、
低コストで常に最適なレーザ発光パワーに制御できるよ
うにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態であるレーザ出力制御部
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したレーザ出力制御部を備えた情報記
録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図3】レーザ温度特性の線図である。
【図4】CLV方式でフォーマットしたメディアにCA
V方式で情報を記録再生するときの平均化部5の周波数
特性を示す線図である。
【図5】光パワー変調と平均化部5の出力変化の動作を
示す線図である。
【図6】光パワー変調の時間幅微調整のときの出力波形
を示す図である。
【符号の説明】
1:変調部 2:レーザ駆動部 3:定電流源部 4:受光部 5:平均化部 6:オフセット加算部 7:時間幅調整部 8:電圧−電流変換器(V/I) 9:速度信号生成部 10:オフセット制御信号生成部 11:レーザ出力制御部 12:レーザダイオード 13:コリメートレンズ 14:ビームスプリッタ 15:対物レンズ 16:集光レンズ 17:受光素子 18:集光レンズ 19:受光素子 20:機構系 21:再生回路 22:サーボ信号演算回路 23:回転情報検出回路 24:サーボ回路 25:サーボモータ 26:スピンドルモータ 27:コントローラ 30:記録媒体(メディア) sig1:記録情報信号 sig2:レーザ駆動制御信号 sig3:受光部からの出力信号 sig4:発光レベル信号 sig5:速度信号 sig6:制御信号

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体上に記録する情報に応じて半導
    体レーザ素子のレーザ駆動電流の制御信号を変調する変
    調手段と、前記半導体レーザ素子から出力されたレーザ
    光を受光して電気信号に変換する受光手段と、該手段に
    よって変換された電気信号を平均化する平均化手段と、
    該手段によって平均化された電気信号に応じて前記レー
    ザ駆動電流を変更する制御手段を備えたレーザ出力制御
    装置において、 前記平均化手段の周波数特性を可変にする手段を設けた
    ことを特徴とするレーザ出力制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレーザ出力制御装置にお
    いて、 前記記録媒体上のレーザ光の集光点の半径位置を検出す
    る半径位置検出手段と、該手段によって検出された半径
    位置に応じて前記平均化手段の周波数特性を変更する手
    段とを設けたことを特徴とするレーザ出力制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のレーザ出力制御装置にお
    いて、 前記記録媒体上に記録されている回転情報を検出する回
    転速度検出手段と、該手段によって検出された回転情報
    に応じて前記平均化手段の周波数特性を変更する手段を
    設けたことを特徴とするレーザ出力制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のレーザ出力制御装置にお
    いて、 前記平均化手段によって平均化された電気信号にオフセ
    ットを加えるオフセット加算手段と、該手段によって加
    算するオフセット量を前記半径位置検出手段によって検
    出された半径位置に応じて変更する手段を設けたことを
    特徴とするレーザ出力制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載のレーザ出力制御装置にお
    いて、 前記平均化手段によって平均化された電気信号にオフセ
    ットを加えるオフセット加算手段と、該手段によって加
    算するオフセット量を前記回転速度検出手段によって検
    出された回転情報に応じて変更する手段を設けたことを
    特徴とするレーザ出力制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項2又は3記載のレーザ出力制御装
    置において、 前記平均化手段によって平均化された電気信号にオフセ
    ットを加えるオフセット加算手段と、前記変調手段によ
    って変調されたレーザ駆動電流の制御信号の時間幅を変
    更する時間幅調整手段と、該手段によって時間幅が変更
    された制御信号に応じてオフセット量を変更する手段を
    設けたことを特徴とするレーザ出力制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の
    レーザ出力制御装置において、 前記記録媒体上にレーザ光を集光し、前記記録媒体から
    の反射光を前記受光素子とは異なる他の受光素子上に再
    び集光すると共にレーザ光の一部を前記受光素子上に照
    射する光学系手段と、前記他の受光素子から前記記録媒
    体上の情報を検出する再生手段と、前記他の受光素子か
    ら前記記録媒体と集光されたレーザ光の位置情報を検出
    するサーボ信号演算手段と、前記位置情報に基づいて前
    記記録媒体上のレーザ光の位置を制御するサーボ手段
    と、前記レーザ光の位置を移動させる機構系手段とを設
    け、前記レーザ駆動信号に基づいて前記半導体レーザ素
    子からレーザ光を出射して前記記録媒体上に情報を記録
    するようにしたことを特徴とするレーザ出力制御装置。
JP10350913A 1998-12-10 1998-12-10 レーザ出力制御装置 Pending JP2000173089A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7088665B2 (en) 2001-01-26 2006-08-08 Yamaha Corporation Optical disc recorder with recording modality switching for high quality recording
US7177252B2 (en) 2000-12-22 2007-02-13 Sanyo Electric Co., Ltd. Method and apparatus for recording data on an optical disc

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