JP2000172850A - 画像処理装置およびその方法 - Google Patents

画像処理装置およびその方法

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JP2000172850A
JP2000172850A JP10350575A JP35057598A JP2000172850A JP 2000172850 A JP2000172850 A JP 2000172850A JP 10350575 A JP10350575 A JP 10350575A JP 35057598 A JP35057598 A JP 35057598A JP 2000172850 A JP2000172850 A JP 2000172850A
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chromatic
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Akihiro Matsutani
章弘 松谷
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 黒線画や黒文字のエッジ近傍で偽色が発生す
ると、その原稿画像には有彩色が存在すると判断され、
黒線画や黒文字だけのモノクロ原稿もカラー原稿と判定
されることになる。 【解決手段】 主走査計数部902は有彩色画素数をライ
ン単位に計数し、その結果に基づき計数部903は有彩色
画素が所定数以上存在するライン数を計数する。主走査
連続性判定部904は有彩色画素の主走査方向への連続状
態を判定し、その結果に基づき主走査画素群計数部905
は主走査方向に連続する有彩色画素が所定数以上存在す
る有彩色ラインを判定する。有彩色ラインの判定結果に
基づき、副走査連続性判定部906は有彩色ラインの副走
査方向への連続状態を判定する。有彩色ラインの連続状
態の判定結果に基づき、計数部907は副走査方向に有彩
色ラインが連続する有彩色ライン群の数を計数する。識
別部908は、ライン数およびライン群の計数結果に基づ
き入力画像の画像種別を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理装置およ
び方法、詳しくは入力画像がカラー画像かモノクロ画像
かを識別する画像処理装置および方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】カラー複写機においては、モノクロ原稿
の複写であってもC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イ
エロー)およびK(ブラック)の四色で画像を形成する
場合がある。しかしながら、感光ドラムの寿命およびト
ナーの消費などを考えると、モノクロ原稿に対しては黒
単色で複写を行うことが望ましい。これは、インクジェ
ットプリンタを使用するカラー複写機においても、プリ
ントヘッドの寿命およびインクの消費を考慮すれば、モ
ノクロ原稿に対しては黒単色で複写を行うことが望まし
いのは同じである。
【0003】このため、カラー複写機には、複写すべき
原稿がカラー原稿なのかモノクロ原稿なのかを判別する
部が備えられている場合があるが、その部は、原稿画像
の有彩色画素をカウントした値を統計的に、あるいは、
しきい値と比較するといった単純な評価により判別を行
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の原稿画像の色画
素の判定は、カラー複写機の画像入力装置(イメージス
キャナ)が出力するRGB輝度信号の色成分に基づき行わ
れる。しかし、同一画素のRGB成分それぞれを読み取る
はずの三つの素子にも読取位置に関する微小なずれ(以
下「色ずれ」と呼ぶ)が存在し、読取位置の微小な誤差
により、例えば、読み取られた黒線のエッジ部に色(以
下「偽色」と呼ぶ)が発生することはよく知られてい
る。イメージスキャナの解像度が高くなると、上記の色
ずれが起こりやすくなり、偽色の発生が問題になる。
【0005】色ずれがあるイメージスキャナにより、白
紙のような均一な原稿画像を読み取ったとしても、色画
素の判定上は問題にならない。問題なのは、黒線画や黒
文字などのエッジ近傍で発生する偽色ある。黒線画や黒
文字のエッジ近傍で偽色が発生すると、その原稿画像に
は有彩色が存在すると判断される。従って、有彩色画素
のカウント値としきい値とを単純に比較しただけでは、
黒線画や黒文字だけのモノクロ原稿も誤ってカラー原稿
と判定されることになる。
【0006】本発明は、上述の問題を解決するためのも
のであり、 入力画像の画像種別を正確に判定すること
ができる画像処理装置およびその方法を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための部】本発明は、前記の目的を達
成する一手段として、以下の構成を備える。
【0008】本発明にかかる画像処理装置は、画像を入
力する入力手段と、所定の画像領域において前記入力画
像の有彩色画素を検出する検出手段と、検出される有彩
色画素の数を主走査方向のライン単位に計数する有彩色
画素計数手段と、前記有彩色画素の計数結果に基づき、
有彩色画素が所定数以上存在するラインの数を計数する
ライン数計数手段と、検出される有彩色画素の前記主走
査方向への連続状態を判定する第一の連続性判定手段
と、前記第一の連続性判定手段の判定結果に基づき、前
記主走査方向に連続する有彩色画素を構成する画素の数
を前記ライン単位に計数して、前記主走査方向に連続す
る有彩色画素が所定数以上存在する有彩色ラインを判定
する有彩色ライン判定手段と、前記有彩色ラインの判定
結果に基づき、前記有彩色ラインの副走査方向への連続
状態を判定する第二の連続性判定手段と、前記第二の連
続性定手段の判定結果に基づき、前記副走査方向に前記
有彩色ラインが連続する有彩色ライン群の数を計数する
ライン群計数手段と、前記ライン数計数手段およびライ
ン群計数手段の計数結果に基づき、前記入力画像の画像
種別を判定する判定手段とを備えることを特徴とする。
【0009】また、本発明にかかる画像処理方法は、画
像を入力し、所定の画像領域において前記入力画像の有
彩色画素を検出し、検出される有彩色画素の数を主走査
方向のライン単位に計数し、前記有彩色画素の計数結果
に基づき、有彩色画素が所定数以上存在するラインの数
を計数し、検出される有彩色画素の前記主走査方向への
連続状態を判定し、前記画素の連続状態の判定結果に基
づき、前記主走査方向に連続する有彩色画素を構成する
画素の数を前記ライン単位に計数して、前記主走査方向
に連続する有彩色画素が所定数以上存在する有彩色ライ
ンを判定し、前記有彩色ラインの判定結果に基づき、前
記有彩色ラインの副走査方向への連続状態を判定し、前
記有彩色ラインの連続状態の判定結果に基づき、前記副
走査方向に前記有彩色ラインが連続する有彩色ライン群
の数を計数し、前記ライン数および前記ライン群の計数
結果に基づき、前記入力画像の画像種別を判定すること
を特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる一実施形態
の画像処理装置を図面を参照して詳細に説明する。
【0011】[構成]図1は本実施形態におけるカラー
複写機の構成例を示す概観図である。図1において、イ
メージスキャナ2201は、原稿画像を読み取り、原稿画像
に対してディジタル画像処理を行う。また、プリンタ22
02は、イメージスキャナ2201で読み取られた原稿画像に
対応した画像を記録紙上に形成し出力する。
【0012】イメージスキャナ2201において、2200は原
稿圧板、2203は原稿台硝子(プラテン硝子)で、原稿22
04はその記録面を図示の下方へ向けて載置され、原稿圧
板2200によって固定される。蛍光灯ランプ2205から出力
される光は、原稿2204に反射され、ミラー2206、2207お
よび2208に導かれて、レンズ2209によりリニアCCDイメ
ージセンサ(以下「CCD」と呼ぶ)2210上に結像する。
なお、レンズ2209には赤外カットフィルタが設けられて
いる。CCD2210は、原稿2204の反射光を赤(R)、緑(G)お
よび青(B)の各色に分解して読み取り、得られたアナロ
グ画像信号を画像処理部2211へ送る。ここで、蛍光灯22
05およびミラー2206を有するユニットは速度Vで、ミラ
ー2207および2208を有するユニットは速度V/2で、CCD22
10に直交する副走査方向に機械的に移動されることによ
り、原稿2204の全体が読み取られる。
【0013】CCD2210は、例えば、RGB各色約7500画素の
受光画素が3ライン(1210-1から1210-3)に並べられた
もので、A3サイズの原稿の短手方向297mmを600dpiの解
像度で読み取ることが可能である。もし、A3サイズの原
稿の短手方向297mmを400dpiの解像度で読み取るには、R
GB各色約5000画素の一次元イメージセンサがあればよ
い。
【0014】また、均一な濃度を有する基準白色板2218
は、蛍光灯2205およびレンズ2209により発生する光のむ
らや、CCD2210の画素毎の感度むらを補正(シェーディ
ング補正)するための基準色度値を提供するものであ
る。
【0015】その詳細は後述するが、画像処理部2211
は、CCD2210から出力されるアナログ画像信号をディジ
タル画像信号に変換し、印刷用のトナー色に対応するイ
エロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(B
K)の各色成分画像を形成してプリンタ2202へ送る。ま
た、イメージスキャナ2201における一回の原稿スキャン
(一回の副走査)につきYMCBKのうち一つの色成分画像
がプリンタ2202に送られる。従って、四回の原稿スキャ
ンにより四色成分の画像信号を順次プリンタ2202に送出
されて一枚のプリントが完了する。なお、画像処理部22
11内に必要充分なメモリがあれば、一回の原稿スキャン
で得られる画像信号をそのメモリに格納して、残る三回
の原稿スキャンを不要にすることもできる。
【0016】このようにして画像処理部2211より順次送
出されるYMCBK色成分の画像信号は、プリンタ2202内の
レーザドライバ2212へ入力される。レーザドライバ2212
は、入力される画像信号に応じてレーザダイオード2213
を発光させる。レーザダイオード2213から出力されるレ
ーザ光は、ポリゴンミラー2214、f-θレンズ2215および
ミラー2216を介して感光ドラム2217上を走査し、感光ド
ラム2217上に静電潜像を形成する。
【0017】レーザ光により形成された感光ドラム上の
静電潜像は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラッ
クのトナーを有する現像器2219から2222により現像され
る。つまり、四個の現像器2219から2222が順次感光ドラ
ム2217に当接し、色トナーによる現像が行われる。
【0018】記録紙カセット2224または2225より供給さ
れる記録紙は、静電気の作用により、転写ドラム2223へ
巻き付けられ、感光ドラム2217上のトナー像が転写され
る。四色のトナーを使用する記録処理においては、転写
ドラム2223が四回転することで各色のトナーが記録紙へ
重畳転写される。その後、記録紙は、転写ドラム2223か
ら剥離され、定着ユニット226でトナー像が定着され、
装置外部へ排出される。
【0019】[画像処理部]図2は画像処理部2211の構
成例を示すブロック図で、CPU121はROM122に格納された
プログラムおよびデータに従い、RAM123をワークメモリ
として装置全体を制御する。
【0020】イメージスキャナ2201に対応するカラー画
像入力部101から出力される三色分解信号R1G1B1の一つ
であるG1信号は、文字/画像判定部111に入力される。文
字/画像判定部111は、注目画素が文字や線画像を構成す
る画素か、写真画像や印刷画像などの連続階調画像を構
成する画素かを判定し、その結果を文字/画像判定信号T
1として出力する。なお、文字/画像判定部111は、例え
ば3×3画素程度(読取解像度などに応じて適宜変更して
もよい)のG成分信号に注目して、その中の最大最小値
間の差分を算出し、その差分が所定値以上であるか否か
を判定することにより文字や線画を構成する画素を判定
する。文字や線画のエッジ付近ではこの差分(濃度変化
の勾配を示す)が大きくなり、逆に、中間調画像の場合
は差分は小さいという特性を利用するものである。
【0021】空間フィルタ係数記憶部112は、例えばROM
などで構成され、文字/画像判定信号T1に応じた空間フ
ィルタ係数Kijを出力する。つまり、注目画素が文字や
線画を構成する場合(例えばT1=‘0’)は文字用の空間
フィルタ係数Kijが、連続階調画像を構成する場合(例
えばT1=‘1’)は階調画像用の空間フィルタ係数Kijが
選択され出力される。
【0022】図3Aおよび3Bは文字用および階調画像用の
空間フィルタ係数Kijの一例を示す図である。文字用お
よび階調画像用の空間フィルタの直流成分(平均値)は
通常「1」であるが、本実施形態では「0」である。すな
わち、エッジ成分のない画像平坦部において、通常の空
間フィルタ出力は入力画像信号をそのまま出力するのに
対し、本実施形態の空間フィルタ出力は零になる。
【0023】三色分解信号R1G1B1は、色空間変換部102
に入力され、明るさを表す明度信号L1、並びに、色味を
表す色度信号Ca1およびCb1に変換される。なお、色空間
変換部102の出力色空間はLCaCbに限らず、CIE1976に規
定されるL*a*b*色空間やL*u*v*色空間でもよいし、さら
に簡易的に決められた任意の色空間でよい。式(1)は三
色分解信号RGBを明度信号Lおよび色度信号CaおよびCbに
簡易的に変換する式の一例を示す。式(1)に示す演算は
非常に容易である。
【0024】色空間変換部102から出力される信号L1Ca1
Cb1は、遅延部103に入力され、明度信号L1がNライン
分、色度信号Ca1およびCb1がN/2ライン分記憶される。
つまり、5×5画素の空間フィルタ処理を行う際に、遅延
された4ライン分の明度信号L1と、現ラインの明度信号L
1との合計5ライン分の明度信号L1がエッジ強調量抽出部
113に入力される。
【0025】エッジ強調量抽出部113は、空間フィルタ
係数記憶部112から出力される空間フィルタ係数Kijによ
り5×5画素ブロックの明度信号L1それぞれを演算し、5
×5画素ブロックの中心画素である注目画素のエッジ強
調量εを算出する。エッジ強調量εは、5×5画素の明度
信号をL1ij(i=1,…,5、j=1,…,5)とすると、次式で示さ
れる。 ε= (ΣL1ij×Kij)/C …(2) ただし、Cはエッジ強調された成分を正規化する正規化
定数
【0026】一方、遅延部103により遅延された色度信
号Ca1およびCb1は、遅延された2ライン分、並びに、現
ラインの合計3ライン分のデータとして彩度量抽出部114
に入力される。彩度量抽出部114は色の鮮やかさを表す
彩度信号Sを生成し出力する。
【0027】色度信号Ca1およびCb1から彩度信号Sを生
成する方法を簡単に説明する。 S = √(Ca1^2 + Cb1^2) …(3) ただし、x^yはxのy乗を表す
【0028】さらに簡易的に、次式により彩度信号Sを
決めてもよい。 S = MAX(Ca1, Cb1) …(4) ただし、MAX(A, B)はAまたはBの絶対値の大きな方の値
を出力する関数
【0029】エッジ強調量εおよび彩度信号Sはエッジ
強調量分配部116に供給される。エッジ強調分配部116
は、エッジ強調量εおよび彩度信号S、そして、無彩色/
有彩色判定部115から供給される判定信号KCに基づき、
明度信号L1のエッジ強調補正量ε1、並びに、色度信号C
a1およびCb1のエッジ強調補正量εcを生成する。
【0030】注目画素が無彩色であるか有彩色であるか
を判定し、判定信号KCを出力する無彩色/有彩色判定部1
15には彩度信号Sが入力される。なお、無彩色/有彩色判
定部115へは、彩度信号S、並びに、彩度信号Sを生成し
た素の信号である色度信号Ca1およびCb1を入力してもよ
い。その場合、彩度量抽出部114へ入力される信号Ca1Cb
1は、彩度信号Sとともに無彩色/有彩色判定部115へも入
力されることになる。
【0031】●エッジ強調量の算出 以下、図4を用いて、遅延部103、エッジ強調量算出部11
3、彩度量抽出部114および無彩色/有彩色判定部115につ
いて詳細に説明する。
【0032】色空間変換部102から出力された信号L1Ca1
Cb1は、遅延部103のラインメモリ801から804に記憶され
る明度信号L1の中心画素に同期させるため、色度信号Ca
1の2ライン分がラインメモリ805および806に、色度信号
Cb1の2ライン分がラインメモリ807および808にそれぞれ
記憶される。中心ラインをラインjとすると、ラインj-
2、j-1、jおよびj+1が記憶されたことになり、現ライン
j+2を含む5ライン分の明度信号L1がエッジ強調量抽出部
113に入力されることになる。
【0033】エッジ強調量抽出部113では、遅延部103か
ら入力される5×5画素の明度信号L1と、空間フィルタ係
数記憶部112から入力される5×5画素の空間フィルタ係
数に基づき、エッジ強調後のデータ(エッジ強調量ε)
を演算する。従って、エッジ強調量抽出部113は、単純
には乗算器25個および加算器24個から構成される。
【0034】一方、色度信号Ca1およびCb1はラインjお
よびj+1が記憶され、現ラインj+2を含む3ライン分の色
度信号Ca1およびCb1が彩度量抽出部114、および、必要
ならば無彩色/有彩色判定部115に供給される。
【0035】さらに本実施形態においては、彩度信号S
や無彩色/有彩色判定信号KCの算出に当たり、前述した
式(3)や(4)を用いた算出方法をラインj、j+1およびj+2
の3ライン分のデータに適用した空間的な処理を行うこ
とも考えられる。例えば、彩度信号Sは3×3画素ブロッ
クの注目画素に隣接する画素の彩度信号の平均値を彩度
信号Sにすることもできるし、無彩色/有彩色判定信号KC
も3×3画素ブロックの注目画素に隣接する画素の判定結
果を統計的に処理した結果を無彩色/有彩色判定信号KC
にすることもできる。以下では、空間的な処理を行って
得た彩度信号Sにより、無彩色/有彩色判定信号KCを算出
する方法を説明する。
【0036】彩度信号Sが小さいとき注目画素は無彩色
であり、彩度信号Sが大きいとき注目画素は有彩色であ
ることが分かるから、判定信号KCは簡易的に予め決めら
れた閾値ρを用いる式(5)により決定できる。 S < ρのときKC=‘0’(無彩色) S ≧ρのときKC=‘1’(有彩色) …(5)
【0037】●エッジ強調量の補正 次に、エッジ強調量分配部116に入力されるエッジ強調
量ε、彩度信号Sおよび無彩色/有彩色判定信号KCにより
エッジ強調補正量ε1およびεcを生成するプロセスを説
明する。
【0038】明度信号L1に対するエッジ強調量εの分配
を多くし、無彩色画素に対してはエッジ強調量εをすべ
てε1に割り当てる。また、予め決められた閾値以上の
彩度を有する画素に対しては、明度信号L1に対するエッ
ジ強調を行わない。以上の処理を図5に示すフローチャ
ートおよび図6に示すグラフを用いて説明する。
【0039】図5のステップS1において、注目画素が無
彩色か有彩色かにより処理が分岐される。つまり無彩色
/有彩色判定信号KCが‘0’(無彩色)の場合、エッジ強
調量εをすべてε1に割り当てるためステップS2で乗算
係数γを1にし、ステップS5でε1をγεにする。つま
り、ε1にεが割り当てられる。
【0040】また、無彩色/有彩色判定信号KCが‘1’
(有彩色)の場合、ステップS3で彩度信号Sが所定値η
より大きいかどうかを判断し、S>ηであればステップS4
で乗算係数γに零にし、ステップS5でε1をγεにす
る。つまり、ε1に零が割り当てられる。
【0041】一方、S≦ηの場合は、注目画素が有彩色
か無彩色かの判断が難しいので、ステップS4およびS5に
より次式に示す乗算係数γおよびε1を決定する。 γ = 1 - (S - α)/(η - α) ε1 =γε= {1 - (S - α)/(η - α)}ε …(6)
【0042】上記の処理によりα、ηおよびγの関係は
図6に示すようになる。すなわち、実質的に無彩色であ
ると判断してもよい範囲(0≦S<α)でγは1になり、有彩
色であると判断できる範囲(S>η)でγは零になる。そし
て、その中間領域(α≦S≦η)のγは、図6に示すように
彩度信号Sの値に応じて1から零の範囲の値になる。
【0043】次に、色度信号Ca1およびCb1に対するエッ
ジ強調補正量εcは、基本的に明度信号のそれとは逆
に、彩度が高い(鮮やかな色)程、エッジ強調量εの配
分を多くする。無彩色画素に対しては、色度信号Ca1お
よびCb1のエッジ強調を行わず、さらに、注目画素の色
度信号Ca1およびCb1を零にする。これは、カラー複写機
などにおいて、黒文字や黒線画などの複写画像に色が付
き画像品位が劣化するのを防ぐためである。換言すれ
ば、黒文字や黒線画を構成する画素に対しては色成分を
カットし、完全な無彩色信号に色補正すべきである。
【0044】以上の処理を図7に示すフローチャートお
よび図8に示すグラフを用いて説明する。
【0045】図7のステップS11において、注目画素が無
彩色か有彩色かにより処理が分岐される。つまり、無彩
色/有彩色判定信号KCが‘0’(無彩色)の場合、前述し
たようにエッジ強調量εを零にするため、ステップS12
で乗算係数γを零にするので、ステップS5でεcに零が
割り当てられる。
【0046】また、無彩色/有彩色判定信号KCが‘1’
(有彩色)の場合、ステップS13で彩度信号Sと閾値λ2
とを比較して、S>λ2であればステップS14でγを1にす
るので、ステップS18で次式に従いεcが割り当てられ
る。 εc =γ(1 - ε/κ) …(7) ただし、κは正規化定数
【0047】また、S≦λ2であれば、ステップS15で彩
度信号Sとλ1とを比較して、S<λ1であれば注目画素は
無彩色であると判断してよいからγを零にする。S≧λ1
であれば、γを彩度信号Sに応じた値にするためステッ
プS17およびS18で次式の計算を行い、εcを決定する。 γ = (S - λ1)/(λ2 - λ1) εc =γ(1 - ε/κ) …(8) ただし、κは正規化定数
【0048】上記の処理によりλ1、λ2およびγは図8
に示すようになる。つまり、0≦S<γ1の範囲でγは零で
あり、従ってエッジ強調補正量εcは零になる。また、
λ1≦S≦λ2の範囲でγはSに比例し、彩度信号Sが大き
くなるに従いεcは連続的に増加する。S>λ2の範囲でγ
は1になるのでεcは定数(1-ε/κ)になる。
【0049】以上のようにして生成されるエッジ強調補
正量ε1およびεcは、L1Ca1Cb1信号とともにエッジ強調
部104に供給される。
【0050】●エッジ強調処理 エッジ強調部104は、明度信号L1にエッジ強調補正量ε1
を加算し、色度信号Ca1およびCb1にエッジ強調補正量ε
cを乗算して、L2Ca2Cb2を出力する。
【0051】式(9)から分かるように、信号L1にはエッ
ジ補正量ε1が加算されるので、彩度が高く、明度信号
にエッジ強調を施したくない画素においては、ε1=0で
あるから明度が保存される。一方、色度信号Ca1およびC
b1にはエッジ補正量εcが乗算されるので、彩度が低く
無彩色に近い画素、つまりエッジ補正量εcが小さい画
素程、その色成分が大きく除去される。
【0052】ここで、色度信号に施されるエッジ強調に
対する色味(色相)の保存性について説明する。
【0053】図9は色度信号Ca1およびCb1を座標軸とす
る色度座標を表す図である。ただし、説明を簡単にする
ために、Ca1およびCb1軸は、CIE1976 L*a*b*色空間にお
けるa*およびb*軸にする。a*およびb*軸の交点Oは無彩
色を表し、交点Oより離れるほど彩度が高く、a*軸とな
す角が色相を表す。また、紙面に垂直な方向が明度L*に
なる。
【0054】さて、注目画素の色度信号がCa(702)およ
びCb(703)で表される場合、注目画素の色相は色度座標
上でベクトル701で表される。式(9)により色度信号Ca(7
02)およびCb(703)にエッジ補正量εcを乗算して生成さ
れるエッジ強調後の信号εc・Ca(705)およびεc・Cb(706)
の色相は、色度座標上のベクトル704で表される。しか
し、図9に示すように、ベクトル701もベクトル704もa*
軸となす角は変わらず、エッジ強調前後で色相(色味)
が保存されている。すなわち色度信号をエッジ強調する
ことにより、鮮やかさは強調されるが、色味は変化しな
いことがわかる。
【0055】エッジ強調が施された信号L2Ca2Cb2は色空
間変換部105に供給され、RGB信号に戻される。式(10)は
信号L2Ca2Cb2を三色分解信号R2G2B2に変換する式の一例
を示し、先に説明した式(1)から導かれる。
【0056】色空間変換部105から出力されるR2G2B2輝
度信号は、輝度/濃度変換部106へ入力されて、C1M1Y1濃
度信号に変換される。RGB表色系からCMY表色系への変換
は公知であるから説明を省略する。
【0057】C1M1Y1濃度信号は、色補正部107により下
色除去(UCR)が施される。色補正部107は、さらに黒成分
信号K2の生成や、色補正など処理を行い、C2M2Y2K2濃度
信号を出力する。なお、色補正部107は、黒文字/色文字
/画像判定信号発生部117からの信号TCに基づき上記の処
理を行う。
【0058】黒文字/色文字/画像判定信号発生部117
は、無彩色/有彩色判定信号KCおよび文字/画像判定信号
T1を入力して信号TCを生成する。すなわち、信号KCおよ
び信号T1のビットをつなげた2ビットの信号TCを生成
し、例えば、TC=0は黒文字または黒線画を、TC=1は無彩
色の階調画像を、TC=2は有彩色の文字または線画を、TC
=3は有彩色の階調画像をそれぞれ構成する画素を表す。
【0059】色補正部107は、信号TCに従い、階調画像
を構成する画素にはハイライトの色再現性を重視した色
補正を施し、色文字や黒文字には下色を除去しハイライ
トを抑える色補正を行う。
【0060】色補正部107から出力されるC2M2Y2K2信号
は、平滑化/解像度変換部109され、文字/画像判定信号T
1に応じて、平滑化または解像度変換処理が施された
後、プリンタ2202に対応するカラー画像出力部110に送
られ、記録紙上にカラー画像が形成される。
【0061】[原稿種別判定]次に、原稿画像の種別判
定(以下「原稿種別判定」と呼ぶ)について説明する。
原稿種別判定は、例えば、カラー複写動作に先立ってプ
リスキャン、あるいは、イメージスキャナ2201の読取位
置がホームポジションに戻る過程で原稿画像を読み取る
バックスキャンにより得られる画像に対して行われる。
この判定結果が、色空間変換部102および色補正部107へ
送られることにより原稿画像を黒単色および四色成分の
何れで処理するかが決定される。
【0062】図10は原稿種別判定部118の構成例を説明
するブロック図で、有彩色を示す無彩色/有彩色判定信
号KCをカウントして、原稿画像の種別を判断する。
【0063】図10において、識別領域制限部901は、原
稿種別を判定すべき有効領域内の信号か否かで無彩色/
有彩色判定信号KCの入力を制限する。識別領域制限部90
1は、図11に示すように、原稿画像の読取領域1001中に
ラインaからdで示す制限領域を設けて、それらラインで
囲まれた領域1002に対応する無彩色/有彩色判定信号KC
のみを有効な信号として後段へ送る。なお、有効領域10
02のサイズは、複写の際に指示される原稿サイズ、ある
いは、図示しない自動原給送装置(ADFまたはRDF)などの
原稿サイズ検出結果に基づき設定してもよい。
【0064】有効領域1002に対応するラインのアドレス
は、ROMなどで構成される領域制限係数記憶部119に記憶
されている。従って、画像信号を転送するための水平同
期信号(HSYNC)をカウントするとともに、HSYNCに同期し
てビデオクロック(VCLK)をカウントすることで容易に有
効領域1002を知ることができる。
【0065】このように、無彩色/有彩色判定信号KCの
有効領域を制限して原稿種別を判定する理由は、原稿画
像を読み取る際に、画先および終端領域ではイメージス
キャナ2201の振動の影響を受け、主走査の端部において
はレンズ2209のMTF収差の影響を受けるため、さらには
原稿圧板2200の裏に彩度が高い何かが付着していて、そ
こに原稿2204がなければ、読み取られた画像信号に偽色
が発生する。その結果、モノクロ原稿の黒細線の縁に色
があると判定したり、原稿画像の領域外で色を検知した
りして、原稿をカラー原稿と判定する誤判定を防ぐため
である。
【0066】そして、領域制限された無彩色/有彩色信
号KCの主走査方向のカウント値と、副走査方向のカウン
ト値とを基に最終的に原稿種別を判定する。まず、主走
査方向のカウントについて説明する。
【0067】領域制限された無彩色/有彩色判定信号KC
のうち有彩色を示す信号KCrを主走査計数部902で主走査
ライン毎に計数する。主走査計数部902は1ラインの計数
が終了する毎にリセットされる。図12は主走査計数部90
2による信号KCrの係数を示すフローチャートで、ステッ
プS21でカウンタがリセットされ、ステップS22で信号KC
が有彩色を示すか否かが判定され、有彩色を示せばステ
ップS23でカウンタがカウントアップされ、ステップS24
で1ラインの終了か否かが判定され、終了であればステ
ップS21へ戻り、未了であればステップS22へ戻る。
【0068】1ラインの信号KCrの計数が終了すると、そ
の計数値KClsは計数部903へ供給される。計数部903は、
1ライン毎の計数値KClsと所定値N(>0)とを比較してKCls
≧Nであればカウンタをカウントアップする。図13は計
数部903による処理を示すフローチャートで、原稿画像
のプリスキャンが開始されると、ステップS21でカウン
タがリセットされ、ステップS22で入力される計数値KCl
sを閾値Nと比較し、KCls≧NであればステップS23でカウ
ンタがカウントアップされる。以上の処理をステップS2
4の判定により原稿画像のプリスキャン終了まで行う。
プリスキャンが終了するとステップS25で計数値KClstが
出力される。
【0069】続いて、副走査方向における信号KCrのカ
ウントを説明する。
【0070】主走査連続性判定部904は、有彩色と判定
された画素が主走査方向にM(>0)画素連続しているか否
かを判定する。有彩色と判定された画素の主走査方向の
連続性を検出する理由は、レンズ2209のMTF収差や振動
など何らかの理由で主走査方向に色ずれが発生した場
合、例えば黒い縦線のエッジは本来無彩色領域にもかか
わらず、有彩色画素が主走査方向に約縦線の幅分存在す
ると検出されることがある。そのような誤判定画素をカ
ウントすれば、当然、原稿種別を誤判定することにな
る。そこで、連続性を認識する処理を組み込んで誤判定
を回避する。
【0071】図14は主走査連続性判定部904の処理を示
すフローチャートである。
【0072】ステップS31で、連続性を観測するための
カウンタがリセットされ、ステップS32で1ラインの処理
が終了か否かが判定される。この判定は、例えば前ライ
ンの最後の方の有彩色画素のカウントアップ結果が、現
ラインのカウンに影響しないようにするためである。1
ラインの終了であれば、ステップS39でプレスキャンの
終了か否かが判定され、終了であれば処理も終了され、
未了であれば処理はステップS31へ戻りカウンタがリセ
ットされる。
【0073】一方、1ラインの途中であればステップS33
で、無彩色/有彩色判定信号KCが有彩色を示すか否かが
判定され、有彩色を示せばステップS34でカウンタがカ
ウントアップされ、無彩色を示せばステップS35でカウ
ンタがリセットされる。続いて、ステップS36で、カウ
ント値と所定値Mとが比較され、カウント値<Mであれば
ステップS38で連続信号KClcに‘0’をセットしてステッ
プS32へ戻り、カウント値がMに達する、つまり有彩色画
素がM画素連続していることが確認されるとステップS37
で連続信号KClcに‘1’をセットしてステップS31へ戻
る。連続信号KClcは主走査画素群計数部905へ送られ
る。
【0074】図15は主走査画素群計数部905の処理を示
すフローチャートである。
【0075】ステップS41でカウンタがリセットされ
る。連続画素群を示す信号KClcはビデオクロックVCLKに
同期して供給される。従って、ステップS42の判定は、1
ビデオクロックVCLK毎に行われる。KClc=‘1’が供給さ
れた場合はステップS43でカウンタがカウントアップさ
れ、KClc=‘0’が供給された場合、カウンタはカウント
アップされない。
【0076】次に、ステップS44で1ラインの終了か否か
が判定され、未了であればステップS42へ戻り、終了で
あればステップS45で連続する有彩色画素の数と所定値P
(>0)とが比較される。つまり、1ラインに連続有彩色画
素群を構成する画素がP以上あると判定される場合はス
テップS46で有彩色ラインを示す信号KClccを‘1’にセ
ットする。また、1ラインの有彩色画素群がPに満たなか
った場合はステップS47で信号KClccに‘0’をセットす
る。
【0077】次に、ステップS47でプレスキャンが終了
したか否かを判定し、終了であれば処理も終了し、未了
であればステップS41へ戻り、次のラインの有彩色画素
群をカウントする。
【0078】図16は副走査連続性判定部906の処理を示
すフローチャートで、有彩色ラインの判定結果に基づ
き、そのラインが副走査方向に連続しているか否かを判
定する。もし、彩度の高い領域が広範囲に存在している
ならば、当然、有彩色ラインの判定結果を示す信号KClc
cは‘1’となる。信号KClccが供給される副走査連続性
判定部906は、その有彩色ラインが副走査方向に連続し
ていることを確認し、その結果として、その領域に彩度
の高い画像部分が存在すること示すことができる。
【0079】図16のステップS51でカウンタがリセット
され、ステップS52でプレスキャンが終了したか否かが
判定される。プレスキャンが終了していれば処理も終了
するが、未了の場合はステップS53で、1ライン毎に供給
される信号KClccが判定される。この判定は主走査同期
信号HSYNCに同期して行えばよい。KClcc=‘1’つまり有
彩色ラインの場合はステップS54でカウンタがカウント
アップされ、KClcc=‘0’つまり無彩色ラインの場合は
ステップS55でカウンタがリセットされる。そして、ス
テップS56でカウント値と所定値Q(>0)とが比較され、カ
ウント値<QならばステップS58で判定信号KClccは‘0’
にセットされ、処理はステップS52へ戻る。一方、カウ
ント値≧QならばステップS57で判定信号KClccは‘1’に
セットされ、処理はステップS51へ戻る。
【0080】注目ラインが無彩色ラインであればカウン
タがリセットされ、判定信号KClccは‘0’にセットされ
るので、カウント値は副走査方向に連続する有彩色ライ
ンの数を示すことになる。所定値Qの設定は、例えばイ
メージスキャナ2201の振動により黒細線のエッジ部にど
の程度偽色が発生するか、つまり、色ずれ量に対する無
彩色/有彩色判定部115の判定精度と密接な関係があり、
その判定精度に応じてQの値を設定する必要がある。
【0081】図17は計数部907の処理を示すフローチャ
ートである。
【0082】ステップS61でカウンタがリセットされ、
ステップS62でライン毎に供給される判定信号KClccjを
判定する。信号KClccjがQライン分の有彩色ラインが存
在したことを示す‘1’の場合はステップS63でカウンタ
をカウントアップする。次に、ステップS64でプレスキ
ャンが終了したか否を判定し、終了であればステップS6
5でカウント値KClccjtを出力し、未了であればステップ
S62へ戻る。
【0083】図18は原稿の種別を最終的に判断する識別
部907の処理を示すフローチャートで、主走査方向の判
定結果に相当する計数部903の出力KClst、および、副走
査方向の判定結果に相当する計数部907の出力KClccjtが
独立に判断され、最終的な原稿種別が判定される。
【0084】図18のステップS71で、KClstと所定値S(>
0)とが比較され、KClst≧SであればステップS73へ進み
カラー原稿と判断される。KClst<Sの場合はステップS72
で、KClccjtと所定値T(>0)とが比較され、KClccjt≧Tで
あればステップS73へ進みカラー原稿と判断される。KCl
ccjt<Tの場合はステップS74へ進みモノクロ原稿と判断
される。
【0085】識別部907の判定結果である信号ACSは、色
空間変換部102、輝度/濃度変換部106および色補正部107
へ供給され、信号ACSがカラー原稿を示す場合は前述し
た処理が実行される。一方、信号ACSがモノクロ原稿を
示す場合は、色空間変換部102でCa1およびCb1が零、つ
まり強制的に無彩色にされ、以後の処理が行われる。
【0086】供給される信号ACSがモノクロ原稿を示す
場合、輝度/濃度変換部106は、制御パラメータ(Dmaxや
ダイナミックレンジなど)をモノクロ処理(K単色処
理)用に変更し、色補正部107はK色成分用のマスキング
係数を変更する。なお、輝度/濃度変換部106および色補
正部107の処理は、必ずしも、信号ACSに従う必要はな
く、濃度および色補正処理をモノクロ原稿用の特別な処
理に変更しなくてもよい。
【0087】さらに信号ACSは、CPU121にも供給され、C
PU121は画像処理部2211およびカラー画像出力部110の動
作をK単色モードに切り換えてK単色による画像形成を実
行させる。
【0088】[原稿種別判定の変形例]上述した識別部
907における原稿種別の判定は、図18に示すように、主
走査方向に連続する有彩色画素のカウント値KClstが閾
値S以上、または、副走査方向に連続する有彩色ライン
のカウント値KClccjtが閾値T以上を満足すればカラー原
稿と判断し、両条件とも満足しない場合はモノクロ原稿
と判断するものである。これに対して図19および図20に
示すような原稿種別の判定を行ってもよい。
【0089】図19に示す判定は、主走査方向に連続する
有彩色画素のカウント値KClstだけを用いて原稿種別を
判定するものである。具体的には、ステップS81の判定
によりKClst≧SであればステップS82でカラー原稿と判
定し、そうでなければステップS83でモノクロ原稿と判
定する。
【0090】図20に示す判定は、副走査方向に連続する
有彩色ラインのカウント値KClccjtだけを用いて原稿種
別を判定するものである。具体的には、ステップS91の
判定によりKClccjt≧TであればステップS92でカラー原
稿と判定し、そうでなければステップS93でモノクロ原
稿と判定する。
【0091】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、上述した黒線画や黒文字のエッジ近傍で偽色が発生
すると有彩色画素をカウントしただけでは原稿種別の誤
判定が発生し易いという問題に対して、連続する有彩色
画素および/または連続する有彩色ラインをカウント
し、そのカウント値に基づき原稿種別を判定するので、
黒線画や黒文字のエッジ近傍で偽色が発生したとして
も、原稿種別を誤判定する可能性は極めて低く抑えら
れ、極めて高い精度で原稿種別を判定することができ
る。従って、モノクロ原稿に対して、より確実に黒単色
で画像形成(複写)を行うことができる。
【0092】また、図2および図10などに示すように、
本実施形態の原稿種別判定は、有彩色画素を単にカウン
トして閾値と比較する構成に比べて、僅かな構成を追加
するだけで実現され、比較的容易に実現される。また、
本実施形態の原稿種別判定をソフトウェアで実現し、例
えばCPU121に実行させるにしても、図12から図20に示す
ようにカウンタのリセットおよびカウントアップ、並び
に、単純な判断だけであるから、既存の処理に与える影
響は僅かであり、実用的な処理速度を容易に得ることが
できる。
【0093】
【他の実施形態】なお、本発明は、複数の機器(例えば
ホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プ
リンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一
つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ
装置など)に適用してもよい。
【0094】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやM
PU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し
実行することによっても、達成されることは言うまでも
ない。この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコ
ード自体が前述した実施形態の機能を実現することにな
り、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明
を構成することになる。また、コンピュータが読出した
プログラムコードを実行することにより、前述した実施
形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコ
ードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS
(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部
または全部を行い、その処理によって前述した実施形態
の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもな
い。
【0095】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その
処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合
も含まれることは言うまでもない。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
入力画像の画像種別を正確に判定する画像処理装置およ
びその方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる一実施形態の画像処理装置であ
るカラー複写機の構成例を示す概観図、
【図2】図1に示す画像処理部の構成例を示すブロック
図、
【図3A】文字用の空間フィルタ係数Kijの一例を示す
図、
【図3B】階調画像用の空間フィルタ係数Kijの一例を
示す図、
【図4】図2に示す遅延部、エッジ強調量算出部、彩度
量抽出部および無彩色/有彩色判定部を詳細に説明する
ためのブロック図、
【図5】エッジ強調量の分配を説明するフローチャー
ト、
【図6】エッジ強調量の分配を説明する図、
【図7】エッジ強調量の分配を説明するフローチャー
ト、
【図8】エッジ強調量の分配を説明する図、
【図9】色度信号に施されるエッジ強調に対する色味
(色相)の保存性について説明するための図、
【図10】図2に示す原稿種別判定部の構成例を説明す
るブロック図、
【図11】原稿種別の判定を行う画像領域の一例を示す
図、
【図12】図10に示す主走査計数部の処理例を示すフロ
ーチャート、
【図13】図10に示す計数部903の処理例を示すフロー
チャート、
【図14】図10に示す主走査連続性判定部の処理例を示
すフローチャート、
【図15】図10に示す主走査画素群計数部の処理例を示
すフローチャート、
【図16】図10に示す副走査連続性判定部の処理例を示
すフローチャート、
【図17】図10に示す計数部907の処理例を示すフロー
チャート、
【図18】図10に示す識別部の処理例を示すフローチャ
ート、
【図19】図10に示す識別部の別の処理例を示すフロー
チャート、
【図20】図10に示す識別部のさらに別の処理例を示す
フローチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C077 PP43 PP51 PP61 PP68 PQ17 PQ22 TT03 TT05 TT06 5C079 LA01 LA03 LA05 LA10 MA01 PA02 PA03 5L096 AA02 AA03 BA07 CA14 CA16 DA05 FA54 GA17 GA28 GA40 LA05 9A001 HH23 HH31

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を入力する入力手段と、 所定の画像領域において前記入力画像の有彩色画素を検
    出する検出手段と、 検出される有彩色画素の数を主走査方向のライン単位に
    計数する有彩色画素計数手段と、 前記有彩色画素の計数結果に基づき、有彩色画素が所定
    数以上存在するラインの数を計数するライン数計数手段
    と、 検出される有彩色画素の前記主走査方向への連続状態を
    判定する第一の連続性判定手段と、 前記第一の連続性判定手段の判定結果に基づき、前記主
    走査方向に連続する有彩色画素を構成する画素の数を前
    記ライン単位に計数して、前記主走査方向に連続する有
    彩色画素が所定数以上存在する有彩色ラインを判定する
    有彩色ライン判定手段と、 前記有彩色ラインの判定結果に基づき、前記有彩色ライ
    ンの副走査方向への連続状態を判定する第二の連続性判
    定手段と、 前記第二の連続性定手段の判定結果に基づき、前記副走
    査方向に前記有彩色ラインが連続する有彩色ライン群の
    数を計数するライン群計数手段と、 前記ライン数計数手段およびライン群計数手段の計数結
    果に基づき、前記入力画像の画像種別を判定する判定手
    段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記判定手段は、前記ライン数計数手段
    の計数結果に基づき、前記入力画像の画像種別を判定す
    ることを特徴とする請求項1に記載された画像処理装
    置。
  3. 【請求項3】 前記判定手段は、前記ライン群計数手段
    の計数結果に基づき、前記入力画像の画像種別を判定す
    ることを特徴とする請求項1に記載された画像処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第一の連続性判定手段は、前記主走
    査方向へ連続する有彩色画素の数を計数し、その計数値
    が所定数以上の場合に有彩色画素が連続状態であること
    示す信号を出力することを特徴とする請求項1から請求
    項3の何れかに記載された画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記第二の連続性判定手段は、前記副走
    査方向へ連続する有彩色ラインの数を計数し、その計数
    値が所定数以上になると連続状態の有彩色ラインがある
    ことを示す信号を出力することを特徴とする請求項1か
    ら請求項4の何れかに記載された画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記第二の連続性判定手段は、前記連続
    状態の有彩色ラインがあることを示す信号を出力した
    後、前記計数値をリセットすることを特徴とする請求項
    5に記載された画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記画像種別は入力画像が色を含むか否
    かを示す情報であることをことを特徴とする請求項1か
    ら請求項6の何れかに記載された画像処理装置。
  8. 【請求項8】 さらに、前記画像種別の判定結果に基づ
    き入力画像を記録媒体上に形成する形成手段を有するこ
    とを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載され
    た画像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記入力手段は画像読取装置であること
    を特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載された
    画像処理装置。
  10. 【請求項10】 画像を入力し、 所定の画像領域において前記入力画像の有彩色画素を検
    出し、 検出される有彩色画素の数を主走査方向のライン単位に
    計数し、 前記有彩色画素の計数結果に基づき、有彩色画素が所定
    数以上存在するラインの数を計数し、 検出される有彩色画素の前記主走査方向への連続状態を
    判定し、 前記画素の連続状態の判定結果に基づき、前記主走査方
    向に連続する有彩色画素を構成する画素の数を前記ライ
    ン単位に計数して、前記主走査方向に連続する有彩色画
    素が所定数以上存在する有彩色ラインを判定し、 前記有彩色ラインの判定結果に基づき、前記有彩色ライ
    ンの副走査方向への連続状態を判定し、 前記有彩色ラインの連続状態の判定結果に基づき、前記
    副走査方向に前記有彩色ラインが連続する有彩色ライン
    群の数を計数し、 前記ライン数および前記ライン群の計数結果に基づき、
    前記入力画像の画像種別を判定することを特徴とする画
    像処理方法。
  11. 【請求項11】 画像処理のプログラムコードが記録さ
    れた記録媒体であって、前記プログラムコードは少なく
    とも、 画像を入力するステップのコードと、 所定の画像領域において前記入力画像の有彩色画素を検
    出するステップのコードと、 検出される有彩色画素の数を主走査方向のライン単位に
    計数するステップのコードと、 前記有彩色画素の計数結果に基づき、有彩色画素が所定
    数以上存在するラインの数を計数するステップのコード
    と、 検出される有彩色画素の前記主走査方向への連続状態を
    判定するステップのコードと、 前記画素の連続状態の判定結果に基づき、前記主走査方
    向に連続する有彩色画素を構成する画素の数を前記ライ
    ン単位に計数して、前記主走査方向に連続する有彩色画
    素が所定数以上存在する有彩色ラインを判定するステッ
    プのコードと、 前記有彩色ラインの判定結果に基づき、前記有彩色ライ
    ンの副走査方向への連続状態を判定するステップのコー
    ドと、 前記有彩色ラインの連続状態の判定結果に基づき、前記
    副走査方向に前記有彩色ラインが連続する有彩色ライン
    群の数を計数するステップのコードと、 前記ライン数および前記ライン群の計数結果に基づき、
    前記入力画像の画像種別を判定するステップのコードと
    を有することを特徴とする画像処理方法。
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US8508823B2 (en) 2007-03-28 2013-08-13 Sharp Kabushiki Kaisha Image processing method, image processing apparatus, image forming apparatus, and recording medium

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