JP2000172109A - 定着方法、定着装置及び温度制御回路 - Google Patents

定着方法、定着装置及び温度制御回路

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JP2000172109A
JP2000172109A JP10355449A JP35544998A JP2000172109A JP 2000172109 A JP2000172109 A JP 2000172109A JP 10355449 A JP10355449 A JP 10355449A JP 35544998 A JP35544998 A JP 35544998A JP 2000172109 A JP2000172109 A JP 2000172109A
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fixing
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control
phase
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Masahiko Fukushima
昌彦 福島
Yuji Tamura
祐二 田村
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録紙上の未定着トナー像の熱定着時に定着
温度を設定温度に制御する際の温度リップルの低減化、
及び装置立ち上げ時等の定着温度のオーバーシュート防
止を実現する定着装置、定着方法及びこの定着装置の温
度制御に用いることのできる温度制御回路を提供する。 【解決手段】 この定着方法では、記録媒体に坦持され
ている未定着現像剤を発熱手段により定着手段の温度を
目標温度まで上昇させて熱定着をし、定着温度が目標温
度近傍になるまでヒータ11aに供給する電力の出力比
を変化させる。この温度が目標温度に近づくに従い出力
比を低減させる。また、定着手段の温度を検知し、この
検知信号に基づいてヒータに供給する交流電圧を位相制
御回路55で位相制御することにより、検知温度に基づ
いて出力比を変えてヒータに電力を供給し温度制御を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリンタ
等の画像形成装置に適用できる定着装置、定着方法及び
この定着装置の温度制御に用いて好適な温度制御回路に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機等では電子写真法により感
光体ドラム上に形成した潜像画像をトナー像に現像し、
この現像されたトナー像を記録紙に転写してから、トナ
ー像の形成された記録紙を定着装置の加熱された一対の
定着ローラの間に通すことによりトナー像の熱定着を行
っている。定着ローラ内に発熱体を配置し、この発熱体
への通電制御により定着温度を制御しているが、この通
電制御は定着温度センサの検知温度によって発熱体への
供給電力を100%出力か0%出力に切り換えることに
より行っていたため、図5の曲線(a)のように温度を
上昇させる際に目標制御温度に近づいてもそのままかな
り上昇し、その後低下するといった温度リップル現象が
生じてしまい易い。現在、定着ローラの発熱体がハロゲ
ンランプから温度制御の応答性の速い抵抗発熱体に変え
られつつあるが、そうするとかかる温度リップルが益々
生じ易くなってしまう。また、装置の立ち上げ時等に定
着温度になってから通電をオフとすると、かなりのオー
バーシュートが生じてしまう。
【0003】また、かかる温度リップルを小さくするた
めに、例えば特開平5−281865号公報には、加熱
体に対する供給電力の制御を単位時間内に電力の出力と
非出力を行い、その比率で供給電力の制御をし、かつ前
記単位時間を可変するようにしたフィルム加熱方式の加
熱装置が開示されている。この単位時間を設定し、装置
立ち上げ時と通紙時で区別して温度制御している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、記録
紙上の未定着トナー像の熱定着時に定着温度を設定温度
に制御する際の温度リップルの低減化及び装置立ち上げ
時等の定着温度のオーバーシュート防止を実現すること
のできる定着方法、定着装置及びこの定着装置の温度制
御に用いることのできる温度制御回路を提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題の達成のため
に、本発明の定着方法は、記録媒体に坦持されている未
定着現像剤を発熱手段により定着手段の温度を目標温度
まで上昇させて熱定着をする定着方法であって、前記定
着手段の定着温度が前記目標温度近傍になるまで前記発
熱手段に供給する電力の出力比を変化させることを特徴
とする。
【0006】本発明によれば、定着温度が目標温度の近
傍になるまで供給電力の出力比を変化させるので、温度
が目標温度から大きく上昇してしまうことはなく、温度
リップルの低減化及び装置立ち上げ時等の定着温度のオ
ーバーシュート防止を実現することができる。なお、出
力比とは、フルに電力を発熱手段に対して出力していた
場合の電力を基準とし、低下させた電力との比である。
【0007】また、前記温度が前記目標温度に近づくに
従い前記出力比を低減させることが好ましい。これによ
り、オーバーシュート防止及び温度リップルの低減化が
より達成しやすくなる。
【0008】また、前記出力比を前記温度範囲により段
階的に設定するようにできる。例えば、温度の低い温度
範囲から目標温度まで4段階に出力比を100%,50
%,25%,0%のように設定することができる。これ
により、より簡単な温度制御が可能となる。なお、これ
よりも多い段階または少ない段階で制御するようにして
もよい。
【0009】また、前記出力比を時間範囲により段階的
に設定するようにできる。例えば、装置の立ち上げ時か
ら目標温度になる時間まで4段階に出力比を100%,
50%,25%,0%のように設定することができる。
これにより、より簡単な温度制御が可能となる。なお、
これよりも多い段階または少ない段階で制御するように
してもよい。
【0010】また、前記定着手段の温度を検知し、この
検知信号に基づいて前記発熱手段に供給する交流電圧を
位相制御することにより、前記検知温度に基づいて前記
出力比を変えて前記発熱手段に電力を供給し温度制御を
行うようにできる。これによれば、交流電圧を位相制御
して電力の出力比を変えるから、温度制御が容易とな
る。
【0011】また、本発明の定着装置は、記録媒体に坦
持されている未定着現像剤を熱定着させる発熱手段を備
えた定着手段と、前記発熱手段へ供給する電力を制御し
定着温度を制御する温度制御手段とを備え、前記温度制
御手段は、前記定着温度が目標温度近傍になるまで前記
発熱手段に供給する電力の出力比を変化させることを特
徴とする。この定着装置により上述の定着方法が実行で
きる。
【0012】また、前記温度制御手段は、前記温度が前
記目標温度に近づくに従い前記出力比を低減させること
が好ましい。また、前記出力比を前記温度範囲により段
階的に設定したり、あるいは前記出力比を時間範囲によ
り段階的に設定するようにできる。
【0013】また、前記温度制御手段は、前記定着温度
を検知する温度検知手段と、この検知温度信号に基づい
て前記発熱手段に供給する交流電圧を位相制御する位相
制御手段とを備え、この位相制御された制御信号に基づ
いて交流電圧を位相制御することにより、前記出力比を
変えて前記発熱手段に電力を供給し温度制御を行うよう
に構成できる。
【0014】この場合、前記温度検知手段は前記温度検
知信号を電圧信号に変換し、前記位相制御手段は前記電
圧信号に基づいてパルス幅を変えるように位相制御し、
前記パルス幅を変えられたパルス信号に基づいて前記交
流電圧の位相制御を行うことにより、位相制御をより簡
単に行うことができる。
【0015】また、前記電圧信号に一定の電圧を重畳す
ることにより制御電圧とし、この制御電圧により前記位
相制御手段において位相制御を行うように構成できる。
【0016】また、前記定着手段は円筒状基体を備え、
前記発熱手段は前記円筒状基体の内周面に設けられた抵
抗発熱体を備えることができる。この抵抗発熱体は絶縁
層を介して内周面に設けられる。抵抗発熱体は供給電力
の変化に対する応答性がよく、温度リップル等の低減と
いった本発明の効果が一層発揮できる。
【0017】また、本発明の温度制御回路は、発熱手段
へ電力を供給するときに目標温度近傍になるまで前記電
力の出力比を変化させて温度を制御する温度制御回路で
あって、前記温度を検知する温度検知回路と、この検知
温度信号に基づいて前記発熱手段に供給する交流電圧を
位相制御する位相制御回路とを備え、この位相制御され
た制御信号に基づいて交流電圧を位相制御することによ
り、前記出力比を変えて前記発熱手段に電力を供給し温
度制御を行うことを特徴とする。この温度制御回路によ
り上記定着装置において本発明の温度制御を行うことが
できる。
【0018】また、前記温度検知回路は前記温度検知信
号を電圧信号に変換し、前記位相制御回路は前記電圧信
号に基づいてパルス幅を変えるように位相制御し、前記
パルス幅を変えられたパルス信号に基づいて前記交流電
圧の位相制御を行うようにできる。この場合、前記電圧
信号に一定の電圧を重畳することにより制御電圧とし、
この制御電圧により前記位相制御回路において位相制御
を行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態に
ついて図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形
態における定着装置の概略的な構成を示す図、図2は図
1の定着装置の定着ローラ内に配置されたヒータを駆動
し温度制御するための温度制御回路の全体構成を示すブ
ロック図、図3は図2ののこぎり波発生回路や位相制御
回路等の具体的な回路構成を示す図、及び図4は図3の
各回路からの出力波形を示す図である。
【0020】本実施の形態の定着装置は、電子写真方式
によりシート状記録媒体に画像を形成する複写機、プリ
ンタまたはファクシミリ等の画像形成装置において使用
されるものである。図1に示すように、定着装置は、ト
ナー像tの形成された記録シートSを挟持しながら搬送
し熱定着する定着ローラ対10を備え、この定着ローラ
対10は抵抗発熱体としてのヒータ11aが設けられた
加熱ローラ11と、この加熱ローラ11と当接状態にさ
れてニップ部10aを形成する加圧ローラ12とから構
成される。抵抗発熱体のヒータ11aは、円筒状に構成
された加熱ローラ11の基体の内周面に面状に絶縁層を
介して配置されている。この抵抗発熱体には、加熱ロー
ラ11の両端部に設けられた電極に給電ブラシを摺接さ
せることにより電力が供給される。
【0021】図1の定着装置は、更に、図の矢印方向a
から搬送されてきた記録シートSを定着ローラ対10の
ニップ部10aへと案内する案内部材13と、ニップ部
10aからでて案内部材14aに案内された記録シート
Sを挟持して更に搬送する搬送ローラ対14とを備え
る。
【0022】図2に示す温度制御回路は、図1のヒータ
11aに対し電力を制御しながら供給するためのもので
あって、図1の加熱ローラ11の近傍に配置されヒータ
11aの温度を検知する温度検知手段としてのサーミス
タ60と、ヒータ11aに交流電流を流す交流(AC)
電源回路51と、この電源回路51から入力された交流
電圧のサイクル数をカウントしてこのAC電圧の0Vに
同期した信号(ゼロクロス信号)を出力するためのゼロ
クロス信号発生回路52と、このゼロクロス信号に同期
して時間比例的に大きさが一定のピーク値まで増大する
のこぎり波を発生するのこぎり波発生回路53と、サー
ミスタ60から出力する検知温度信号を電圧変換すると
ともにオフセット電圧を増幅し、サーミスタ出力電圧と
オフセット電圧とを重畳した制御電圧(Vcont)を出力
するサーミスタ出力・オフセット電圧増幅回路54と、
この制御電圧とのこぎり波発生回路53のこぎり波とを
比較してパルス幅が変調されたPWM信号を出力する位
相制御回路55とを備える。
【0023】図2の温度制御回路は、更に、PWM信号
に基づいてトリガ信号を発生するトリガ信号発生回路5
8と、このトリガ信号に基づいてヒータ11aを駆動す
るよう電力をAC電源回路51から供給させるヒータ駆
動回路59と、ヒータ11aが低温時に電力を100%
供給させるようトリガ信号発生回路58に制御信号を出
力する低温時フル出力回路56と、ヒータ11aが高温
時にヒータ11aへの電力供給を停止させるようトリガ
信号発生回路58に制御信号を出力する高温時出力オフ
回路57とを備える。
【0024】次に、図3により、図2の温度制御回路の
具体例を説明する。サーミスタ出力・オフセット電圧増
幅回路54は、サーミスタ出力及びオフセット電圧を増
幅する演算増幅器(オペアンプ)61,62,63と、
オフセット電圧を調整する可変抵抗器VR1と、オペア
ンプ61,62に接続されて増幅率を決定する抵抗R
1,R2,R3,R4とを備える。位相制御回路55
は、制御信号(Vcont)が入力される端子aと位相制御
されてPWM信号を出力する端子bとゼロクロス信号が
入力される端子c、dとを有する集積回路IC1を備え
る。この集積回路IC1は、端子cから入力されたゼロ
クロス信号に基づいてのこぎり波を発生するのこぎり波
発生回路53を含む。各抵抗の抵抗値はR1=R4=R
f,R2=R3=Rsと設定されている。
【0025】また、低温時フル出力回路56は、所定電
圧値と、サーミスタ出力・オフセット電圧増幅回路54
からの制御信号(Vcont)の電圧値とを比較するコンパ
レータ64と、所定電圧値を設定する抵抗R5とを備え
る。高温時出力オフ回路57は、所定電圧値と、サーミ
スタ出力・オフセット電圧増幅回路54からのVcontの
電圧値とを比較するコンパレータ65と、抵抗R5と抵
抗R6を介して接続され所定電圧値を設定する抵抗R7
とを備える。
【0026】また、トリガ信号発生回路58は、位相制
御回路55のIC1からのPWM信号の電圧値と低温時
フル出力回路56のコンパレータ64から出力する電圧
値とを比較するコンパレータ67と、このコンパレータ
67からの出力及びコンパレータ65、66からの各出
力により作動し、フォトトライアック69に流れる電流
をオン/オフするようにトリガ信号を発生するインバー
タ68とを備える。このフォトトライアック69の電流
のオン/オフに応じて図2のヒータ駆動回路59のトラ
イアックサイリスタがターンオン/オフされ、AC電源
回路51からヒータ11aに供給する電力をオン/オフ
する。
【0027】次に、図4を参照して図2、図3の温度制
御回路の動作について説明する。図2のゼロクロス回路
52から、ヒータ11aに供給される交流(AC)電圧
の0Vに同期した信号が図4(a)のようにゼロクロス
信号として出力する。のこぎり波発生回路35(図3の
IC1)でこのゼロクロス信号に同期した図4(c)の
ようなのこぎり波を生成する。一方、サーミスタ出力・
オフセット電圧増幅回路54においてVR1により設定
されたオフセット電圧Voffと、サーミスタ60からの
出力電圧Vthとを重畳して得られた制御電圧VcontがI
C1の端子aに入力される。このIC1の位相制御回路
55において図4(b)のように制御電圧Vcontとのこ
ぎり波とを比較し、のこぎり波の電圧がVcont以上であ
る時間tに対応して図4(d)のようなパルス幅を有す
るPWM(パルス幅変調)信号が得られる。波長はゼロ
クロス信号と同じでありTとすると、PWM信号のデュ
ーティ比はt/Tとなる。
【0028】次に、図4(d)のようなPWM信号がI
C1の端子bから出力されると、トリガ信号発生回路5
8のコンパレータ67に入力し、低温時フル出力回路5
6から電圧が出力していなければ、コンパレータ67か
らインバータ68の入力側に電圧が印加され、出力側の
電圧がゼロとなりこれがトリガ信号となって、ダイオー
ド69に電流が図3の矢印e方向に流れる。これによ
り、図2のヒータ駆動回路59のトライアックサイリス
タがターンオンし、AC電源回路51からヒータ11a
に電力が供給される。また、PWM信号が図4(d)の
ように時間t後にゼロとなると、コンパレータ67から
の出力電圧がゼロとなり、インバータ68の出力側に電
圧が印加されダイオード69に電流が流れなくなり、ヒ
ータ11aに電力が供給されなくなる。以上の動作が繰
り返されることにより、交流電圧は、位相制御されて図
4(e)のように、所定の位相角度においてヒータ11
aに出力される。従って、PWM信号のデューティ比t
/Tに対応した時間だけ電力がヒータ11aに供給され
ることになる。このため、オフセット電圧の大小により
制御電圧Vcontが大小に変化するので、これに応じてヒ
ータ11aの温度が高低に制御される。
【0029】また、制御電圧Vcontはサーミスタの出力
電圧Vthが増加するにつれて大きくなるので、ヒータ1
1aの温度が上昇し出力電圧Vthが大きくなると、デュ
ーティ比t/Tが低下する。このため、加熱ローラ11
の温度が上昇するに従い、ヒータ11aへの通電時間も
小さくなり、加熱ローラ11の温度上昇速度が低下す
る。この様子を図5に示すが、本実施の形態の温度制御
回路によれば、加熱ローラ11の温度が上昇し、目標温
度に近づくと、この目標温度を僅かに上回った後、低下
し、目標温度に達してほぼ一定の温度を維持することが
分かる。これに対し、従来のオン/オフ制御では温度が
上昇すると、目標温度を大きく上回って温度リップル現
象が大きくでてから低下し、目標温度に達するが、温度
がかなりの温度幅で変化しながら制御されてしまう。な
お、図5では、便宜上、従来技術(a)と本実施の形態
(b)で目標温度の設定値が異なっている。
【0030】また、ヒータ11aの温度が抵抗R5等に
より設定された電圧に対応する温度以下の低温時には、
低温時フル出力回路56からの出力電圧により、トリガ
信号発生回路からトリガ信号が出され、ヒータ11aに
電力がフルに出力される。また、ヒータ11aの温度が
抵抗R7等により設定された電圧に対応する温度以上の
高温時には、トリガ発生回路からトリガ信号が出されず
にヒータ11aはオフ状態とされる。
【0031】図1の定着装置では、未定着トナー像tの
形成された記録シートSが矢印方向aに搬送され、定着
ローラ対10のニップ部10aを通り熱定着が行われ矢
印方向bに排紙される。この場合、定着ローラ対10を
構成する、ヒータ11aを含む加熱ローラ11は、上述
のように、温度制御されるので、加熱ローラ11の外周
面の定着温度は精度よく制御され、しかも温度リップル
を低減化でき、定着温度のオーバーシュートを防止でき
るので、記録シートSにおけるトナー像tの熱定着は良
好に行われる。オフセット現象等も生じない。また、ヒ
ータ11aは、抵抗発熱体から構成されているので、温
度制御の応答性がよく、温度リップル低減に更に効果的
である。
【0032】以上のように、本実施の形態の定着装置に
よれば、定着装置の定着温度を設定温度に制御する際の
温度リップルを低減化でき、画像形成装置立ち上げ時等
の定着温度のオーバーシュートを防止できるとともに、
定着のための電力消費量を低くできるので、省エネルギ
にも寄与できる。また、特開平5−281865号公報
の従来例のように、装置立ち上げ時と通紙時で区別して
温度制御せずに、定着装置の温度に基づいて温度制御で
きることから、温度制御が容易となり、好ましい。
【0033】〈実施例〉次に、本発明の実施例として、
図2及び図3のような温度制御回路における制御温度と
制御温度幅との具体的な決定について説明する。制御温
度の中心はオフセット電圧により決定され、制御温度幅
は次式で表される増幅率Aにより決定される。オフセッ
ト電圧は図3の可変抵抗VR1により例えば1.9〜
3.1Vに設定することができる。 増幅率A=1+Rf/Rs
【0034】図6の表に、オフセット電圧毎であって抵
抗Rs(=R2=R3)を8kΩ、18kΩ、33kΩ
に変えた場合の位相制御開始温度(TL)と位相制御終
了温度(Th)とを示す。ここで、Rf(=R1=R
4)=68kΩである。例えば、図6の表に基づいてオ
フセット電圧及び抵抗RSを設定することにより、制御
温度及びその温度幅を決定することができる。
【0035】次に、図7に、Rsを8kΩ、18kΩ、
33kΩに変えた場合のオフセット電圧Voffと、サー
ミスタ60で測定したヒータ11aの制御温度(最大)
との関係を示す。図から、オフセット電圧が高くなる
と、制御温度も高くなることが分かる。
【0036】次に、図8に示すように、抵抗値Rf、R
sを上述と同様に設定し、オフセット電圧Voffをそれ
ぞれ3通りに設定した計9通りの場合について、制御温
度とサーミスタ60からの出力電圧(測定温度)との関
係を図9に示す。図9に示すように、勾配の急な曲線の
条件の場合には制御温度の僅かな変化により温度が大き
く変わるから温度リップルが生じ易くなり、一方、勾配
の緩やかな曲線の条件の場合には制御温度が大きく変化
しても温度がさほど変わらないから制御による応答が悪
くなる。従って、制御条件を決定する場合には、図9に
示す曲線の勾配が中程度になるような条件を設定するこ
とが望ましい。
【0037】次に、上述の実施の形態の変形例について
説明する。この変形例は、図10(a)〜(e)に示す
ように、図1,図2に示すヒータ11aに供給される電
力の出力比を100,50,25,0%と変えるように
したものである。具体的には出力比25%では交流電圧
の半波長内で0〜45度の位相角度の間オンとし、出力
比50%では0〜90度の位相角度の間オンとしてい
る。そして、定着温度を例えば190℃で制御する場
合、温度が立ち上げ時の温度(朝一番では室温)〜15
0℃の間は出力比100%でヒータ11aに通電し、1
50〜170℃の間は出力比50%で通電し、170〜
190℃の間は出力比25%で通電し、温度が190℃
を超えたら通電をオフとし、0%とする。
【0038】上述のような制御は、例えば、図2のサー
ミスタ出力・オフセット電圧増幅回路54からの制御電
圧をサーミスタ60からの出力に応じて上述のように4
段階に設定することにより行うことができる。この変形
例によれば、目標温度までを4つのブロックに分け各ブ
ロック毎に電力の出力比を4段階に変えることにより、
より簡易な制御方法で定着装置の定着温度を設定温度に
制御する際の温度リップルを低減化でき、画像形成装置
立ち上げ時等の定着温度のオーバーシュートを防止でき
る。
【0039】なお、上記変形例では各ブロックを温度に
より分けたが、これに限定されず、時間によってブロッ
クを分けてもよい。例えば、立ち上げ時から20秒まで
の間、20〜30秒の間、30秒〜40秒の間、40秒
を超えてからの各段階で、それぞれ100%、50%、
25%、0%の出力比で温度制御するようにしてもよ
い。この時間範囲は温度上昇速度で適宜変えることがで
きる。
【0040】以上、本発明を実施の形態により説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の
技術的思想の範囲内で種々の変形が可能である。例え
ば、図10の制御では、更に段階を増やして一層きめ細
かく制御することも可能である。また発熱体としては、
ハロゲンランプ、抵抗発熱体等の公知の発熱体を使用で
きることは勿論である。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、記録紙上の未定着トナ
ー像の熱定着時に定着温度を設定温度に制御する際の温
度リップルの低減化及び装置立ち上げ時等の定着温度の
オーバーシュート防止を実現することのできる定着方
法、定着装置及びこの定着装置の温度制御に用いること
のできる温度制御回路を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における定着装置の概略的
な構成を示す図である。
【図2】図1の定着装置の定着ローラ内に配置されたヒ
ータを駆動し温度制御するための温度制御回路の全体構
成を示すブロック図である。 図1の定着装置の定着ロ
ーラ内に配置されたヒータを駆動し制御するための電力
制御回路の全体構成を示すブロック図である。
【図3】図2ののこぎり波発生回路、位相制御回路、サ
ーミスタ出力・オフセット電圧増幅回路、トリガ信号発
生回路、低温時フル出力回路及び高温時出力オフ回路の
具体的な回路構成を示す図である。
【図4】図3の各回路からの出力波形であって、ゼロク
ロス信号(a)、制御電圧(b)、のこぎり波(c)、
PWM信号(d)及びヒータに印加されるAC電圧
(e)の各波形を示す。
【図5】本実施の形態による定着温度の目標温度近傍に
おける時間変化(b)と、従来のオン/オフ制御による
定着温度の目標温度近傍における時間変化(a)とを示
す図である。
【図6】本実施例を説明するために図3の回路において
設定される位相制御開始温度(TL)と位相制御終了温
度(Th)とを示す表である。
【図7】本実施例においてオフセット電圧Voffと測定
した制御温度(最大)との関係を示す図である。
【図8】本実施例において抵抗値Rf、Rsを3通りに
設定し、オフセット電圧Voffを3通りに設定し、計9
通りに設定した温度制御条件を示す表である。
【図9】図8に示す条件により定着温度制御を行った場
合の制御温度とサーミスタからの出力電圧(測定温度)
との関係を示す図である。
【図10】変形例の温度制御を説明するための図であ
り、出力比100%(a)、出力比50%(b)、出力
比25%(c)、出力比0%(d)の各出力波形を示す
図である。
【符号の説明】
10 定着ローラ 11 加熱ローラ 11a ヒータ(抵抗加熱体) 52 ゼロクロス信号発生回路 53 のこぎり波発生回路 54 サーミスタ出力・オフセット電
圧増幅回路 55 位相制御回路 58 トリガ信号発生回路 59 ヒータ駆動回路 60 サーミスタ(温度検知手段) Vcont 制御電圧 Voff オフセット電圧 Vth サーミスタ出力電圧

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に坦持されている未定着現像剤
    を発熱手段により定着手段の温度を目標温度まで上昇さ
    せて熱定着をする定着方法であって、 前記定着手段の定着温度が前記目標温度近傍になるまで
    前記発熱手段に供給する電力の出力比を変化させること
    を特徴とする定着方法。
  2. 【請求項2】 前記温度が前記目標温度に近づくに従い
    前記出力比を低減させることを特徴とする請求項1記載
    の定着方法。
  3. 【請求項3】 前記出力比を前記温度範囲により段階的
    に設定することを特徴とする請求項1または2記載の定
    着方法。
  4. 【請求項4】 前記出力比を時間範囲により段階的に設
    定することを特徴とする請求項1または2記載の定着方
    法。
  5. 【請求項5】 前記定着手段の温度を検知し、この検知
    信号に基づいて前記発熱手段に供給する交流電圧を位相
    制御することにより、前記検知温度に基づいて前記出力
    比を変えて前記発熱手段に電力を供給し温度制御を行う
    ことを特徴とする請求項1,2,3または4記載の定着
    方法。
  6. 【請求項6】 記録媒体に坦持されている未定着現像剤
    を熱定着させる発熱手段を備えた定着手段と、 前記発熱手段へ供給する電力を制御し定着温度を制御す
    る温度制御手段と、を備え、 前記温度制御手段は、前記定着温度が目標温度近傍にな
    るまで前記発熱手段に供給する電力の出力比を変化させ
    ることを特徴とする定着装置。
  7. 【請求項7】 前記温度制御手段は、前記温度が前記目
    標温度に近づくに従い前記出力比を低減させることを特
    徴とする請求項6記載の定着装置。
  8. 【請求項8】 前記出力比を前記温度範囲に基づいて段
    階的に設定することを特徴とする請求項6または7記載
    の定着装置。
  9. 【請求項9】 前記出力比を時間範囲に基づいて段階的
    に設定することを特徴とする請求項6または7記載の定
    着装置。
  10. 【請求項10】 前記温度制御手段は、前記定着温度を
    検知する温度検知手段と、この検知温度信号に基づいて
    前記発熱手段に供給する交流電圧を位相制御する位相制
    御手段と、を備え、この位相制御された制御信号に基づ
    いて交流電圧を位相制御することにより、前記出力比を
    変えて前記発熱手段に電力を供給し温度制御を行うこと
    を特徴とする請求項6,7,8または9記載の定着装
    置。
  11. 【請求項11】 前記温度検知手段は前記温度検知信号
    を電圧信号に変換し、前記位相制御手段は前記電圧信号
    に基づいてパルス幅を変えるように位相制御し、前記パ
    ルス幅を変えられたパルス信号に基づいて前記交流電圧
    の位相制御を行うことを特徴とする請求項10記載の定
    着装置。
  12. 【請求項12】 前記電圧信号に一定の電圧を重畳する
    ことにより制御電圧とし、この制御電圧により前記位相
    制御手段において位相制御を行うことを特徴とする請求
    項11記載の定着装置。
  13. 【請求項13】 前記定着手段は円筒状基体を備え、前
    記発熱手段は前記円筒状基体の内周面に設けられた抵抗
    発熱体を備えることを特徴とする請求項6〜11のいず
    れか1項に記載の定着装置。
  14. 【請求項14】 発熱手段へ電力を供給するときに目標
    温度近傍になるまで前記電力の出力比を変化させて温度
    を制御する温度制御回路であって、 前記温度を検知する温度検知回路と、 この検知温度信号に基づいて前記発熱手段に供給する交
    流電圧を位相制御する位相制御回路と、を備え、 この位相制御された制御信号に基づいて交流電圧を位相
    制御することにより、前記出力比を変えて前記発熱手段
    に電力を供給し温度制御を行うことを特徴とする温度制
    御回路。
  15. 【請求項15】 前記温度検知回路は前記温度検知信号
    を電圧信号に変換し、前記位相制御回路は前記電圧信号
    に基づいてパルス幅を変えるように位相制御し、前記パ
    ルス幅を変えられたパルス信号に基づいて前記交流電圧
    の位相制御を行うことを特徴とする請求項14記載の温
    度制御回路。
  16. 【請求項16】 前記電圧信号に一定の電圧を重畳する
    ことにより制御電圧とし、この制御電圧により前記位相
    制御回路において位相制御を行うことを特徴とするる請
    求項15記載の温度制御回路。
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