JP2000171329A - 漏洩試験方法 - Google Patents

漏洩試験方法

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JP2000171329A
JP2000171329A JP10349840A JP34984098A JP2000171329A JP 2000171329 A JP2000171329 A JP 2000171329A JP 10349840 A JP10349840 A JP 10349840A JP 34984098 A JP34984098 A JP 34984098A JP 2000171329 A JP2000171329 A JP 2000171329A
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tank
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Keiji Niikura
啓二 新倉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低真空下でもプローブガスのバックグラウン
ドノイズを受けにくく、微小な漏洩も容易に且つ迅速に
検出することができ、かつ、置換ガスの消費量の少ない
密閉容器の漏洩試験方法。 【解決手段】 試験槽1の内部に被試験体2を収納し所
定個所に設置した後に、Heリークディテクタ6の測定
開始圧力まで排気S1し、その後に置換ガスを流入させ
て、計画されたサイクルタイム(T)まで圧力を一定
に保つS2それぞれの工程を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアコンや冷蔵庫
等のコンプレッサや、エアコンの室内機又は室外機等の
ような密閉真空状態の構成要素を持つ被試験体の微小な
ガスの漏洩を検出するために、He(へリウム)等のガ
スをプローブガスに用いて漏洩を検出する漏洩試験方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の漏洩試験装置としては、一般に、
被試験体にノズルでプローブガスであるHeガスを吹き
付け、漏洩個所かあれば、そこから入ったHeガスをリ
ークディテクタで検出する真空法(プローブガス吹き付
け法)や、予め漏洩試験装置のチャンバ内にHeガスを
封入した被試験体を装入し、ポンプによりチャンバ内を
排気して、漏洩個所がある場合に、そこから漏出したH
eガスをリークディテクタで検出する真空内圧法が知ら
れている。
【0003】また、その他にも、Heガスを加圧圧入し
た被試験体の周囲をスニファープローブにより探索し、
被試験体の漏洩箇所から漏れてきたHeガスをリークデ
ィテクタにより検出する示すスニファ法や、Heガスを
加圧圧入した被試験体を容量が既知のフード(試験槽)
内に装入し、フード内をポンプにより排気した後、長時
間放置し、その間に被試験体から漏れてくるHeガスに
よるへリウム濃度の変化を測定し、これを積分すること
により微少リーク量を検出する積分法等が知られてい
る。
【0004】また、特許第2500488号には、以下
の漏洩試験装置と漏洩試験方法に関する技術が開示され
ている。
【0005】すなわち、被試験体を試験槽内に格納した
後、前記試験槽内に置換ガス供結手段により置換ガスを
供給して、試験槽の内部をこの置換ガスで置換する。次
いで、試験槽排気手段により、試験槽内部を排気して、
試験槽内のプローブガス濃度を低下させる。そして、プ
ローブガス検出手段により試験槽内部のプローブガスの
濃度を検出する。これがバックグラウンド値になる。
【0006】その後、プローブガス導入手段により被試
験体内にプローブガスを導入する。そうすると、被試験
体に漏洩箇所がある場合は、被試験体内からこれを取巻
く試験槽の内部の空間にプローブガスが漏出し、検出手
段により検出される。これにより、バックグラウンド値
よりも高い濃度が検出されたときに、被試験体に漏洩個
所があることが検知される。
【0007】上述の技術では、排気後の減圧状態の試験
槽内に置換ガスを供給して、試験槽内に大気圧より低い
所定の圧力になるまで置換ガスを導入する。このよう
に、減圧状態の試験槽内に置換ガスを導入することによ
り、導入された置換ガスが試験槽内でジェット流のよう
に高速で流動し、試験槽の内部のプローブガス等が吹き
飛んで内部が清浄化される。このため、試験槽内に残存
するプローブガスを置換ガスにより確実に清浄化し、バ
ックグランドガスを低減し、その濃度を安定化させるこ
とができる。
【0008】また、被試験体内へのプローブガスの導入
は、前述のように、被試験体の内部に空気が存在する状
態で行う場合の外、被試験体の排気手段により、被試験
体の内部を排気した後にプローブガスを導入することと
してもよい。漏洩検出の精度を向上させるためには、被
試験体の内部を排気した後にプローブガスを導入するこ
とが好ましい。
【0009】更に、プローブガスとしては、フロンガ
ス、水素ガス又はへリウムガス等がある。一方、置換ガ
スには、窒素ガス、酸素ガス、炭酸ガス又はフロンガス
等があるが、プローブガスの成分を含まないものであれ
ば使用可能である。
【0010】なお、フロンガスをプローブガスに使用し
た場合には、置換ガスとしてフロンガスを使用すること
はできない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来の漏洩検出装置は、いずれも以下に示すような欠
点を有する。真空法やスニファ法や積分法の場合は、被
試験体内を真空排気した後、その周囲にHeガスを充填
することにより内部に侵入してくるHeガスを検出して
漏洩を検知するか、Heガスを被試験体に圧入した後、
排気状態の外部(チャン内)に漏出してくるHeガスを
検出することにより漏洩を検知する。
【0012】このように、被試験体の内側又は外側(チ
ャンバ内)をポンプにより排気するが、大気中に約5p
pm存在するHeガスがリークディテクタに対してバッ
クグラウンド値になり、微少漏れを検出しにくい。
【0013】微少漏れを検出したい場合には、高真空状
態まで排気する必要があるので、試験時間が長くなった
り、真空排気手段として2段以上の異種ポンプを組み合
わせたものを使用する必要があって排気系が複雑になる
という欠点がある。
【0014】また、被試験体を大量に検査する場合等
は、なるべく短時間に真空引きしたいため、大型の真空
排気装置を設ける必要があり、装置コストが高くなると
いう欠点がある。
【0015】更に、大型の高真空排気装置を使用して
も、被試験体及び試験槽の内壁等から発生する揮発物質
又は水分及び微小孔から出るガスや空気のために、短時
間に一定以上の真空度には上がり難く、大気中に存在し
ていたHeガスがバックグラウンドノイズとなって、H
eガスの漏れ検出精度には限界があった。
【0016】また、特許第2500488号の場合に
は、リークテストを行なう以前の試験槽の内部の圧力調
整を図6に示すように行なっている。すなわち、被試験
体を試験槽の内部に収納し密閉した後に、約大気圧から
1330Pa乃至約133Paの間まで排気(第1の減
圧工程)S11を行なう。その後、置換ガスを試験槽内
に約6650Paまで供給(大気圧よりも低い圧力)S
12する。次に、Heリークデイテクタが測定可能な圧
力(約1000Paから約100Pa)まで排気(第2
の減圧工程)S13する。この状態で、被試験体の内部
にHeなどのプローブガスを導入してリークテストを行
っている。(図2におけるA−E−H−Bに相当)しか
しながら、このようなプロセスでは、置換ガスを供給し
て試験槽の内部の圧力を上昇させる程、置換ガスの消費
量は多くなるため、一旦、減圧した後再び圧力を上昇さ
せることは置換ガスの消費量が多くなり得策ではない。
【0017】本発明は上述の事情に基づいてなされたも
のてあって、低真空下でもプローブガスのバックグラウ
ンドノイズを受けにくく、微小な漏洩も容易に、かつ、
迅速に検出することができ、さらに、置換ガスの消費量
の少ない漏洩試験方法を提供することを目的としてい
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明による手
段によれば、被試験体を気密な試験槽内に格納し、この
試験槽の内部を排気手段によって排気して減圧する第1
工程と、この第1工程の後に前記試験槽の内部を減圧さ
れた圧力を保つよう排気を継続しつつ置換ガスを供給す
る第2工程と、この第2工程によってガス置換された試
験槽内のプローブガスの濃度を検出するプローブガス検
出工程と、試験槽内に被試験体が無いときのプローブガ
スの濃度をバックグラウンド値として検出するバックグ
ラウンド値検出工程と、前記プローブガス検出工程で検
出した濃度と前記バックグラウンド値とを基に漏洩の判
定を行う判定工程とを有することを特徴とする漏洩試験
方法である。
【0019】また、請求項2の発明による手段によれ
ば、前記第2工程は、置換ガス供給の際に前記試験槽内
の圧力が上昇しないように試験槽内への置換ガスの供給
を制御手段によって制御されていることを特徴とする漏
洩試験方法である。
【0020】また請求項3の発明による手段によれば、
前記被試験体は、前記試験槽に格納される前、又は、格
納された後、その内部にプローブガス供給工程によって
プローブガスが供給されることを特徴とする漏洩試験方
法である。
【0021】また請求項4の発明による手段によれば、
前記被試験体は、前記試験槽内に格納された後、その内
部のプローブガスが排気工程によって排気さていること
を特徴とする漏洩試験方法である。
【0022】また請求項5の発明による手段によれば、
前記置換ガスは、Nであることを特徴とする漏洩試験
方法である。
【0023】また請求項6の発明による手段によれば、
前記プローブガスは、Heであることを特徴とする漏洩
試験方法である。
【0024】また請求項7の発明による手段によれば、
前記被試験体は、コンプレッサであることを特徴とする
漏洩試験方法である。
【0025】また請求項8の発明による手段によれば、
前記試験体は、エアコンの室内機又は室外機であること
を特徴とする漏洩試験方法である。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態に係る
漏洩試験装置を示す模式図である。真空容器である試験
槽1の内部には、被試験体2が気密的に収納可能になっ
ている。この被試験体2はその内部に例えばHe(へリ
ウム)ガスが充填されている。
【0027】試験槽1はパイプP5を介して置換ガスと
してのNガス用の予備タンク3に連結されている。こ
の予備タンク3はパイプP6を介してNガス用のボン
ベ4に連結されている。そして、パイプP5とパイプP
6とには、夫々べント弁V3,開閉弁V4と、開閉弁V
5,V6とが介装されている。
【0028】また、試験槽1は、パイプP7を介して真
空排気装置5に連結されている。このパイプP7には開
閉弁V7が介装されている。また、試験槽1には、開閉
弁V8、パイプP8を介してリークディテクタ6が連結
されている。リークディテクタ6はプローブガスを検出
してこれを電気信号に変換し、その検出信号を配線7を
介して図示しない漏洩判定装置に出力する。
【0029】次に、このように構成された漏洩試験装置
の動作について説明する。先ず、試験槽1の内部に被試
験体2を装入した後、真空排気装置5を駆動し、開閉弁
V7を開にして試験槽1の内部を排気する。試験槽1の
内部の圧力がHeリークディテクタ6が稼働可能な圧力
(例えば、0.75Toor(100Pa)乃至7.5
Toor(1000Pa)まで低下したのに基づき、弁
V7は開にしたままで弁V3を開にして試験槽1の内部
に予備タンク3及びボンベ4からNガスを供給する。
開閉弁V5,V6は予備タンク3に常時Nガスを充填
しておくため、常に開にしておく。また、弁V4は流量
調整用の弁であって試験槽1の内部の圧力が一定に保た
れるように開度が制御されている。なお、Nガス量の
調整は弁V3又はV4のいずれで行ってもよい。N
スの導入後、一定時間経過後に開閉弁V3を閉にする。
これらの弁の開閉タイミングを決定する試験槽1の内部
の圧力はHeガスの検出仕様によって設定されている。
【0030】開閉弁V3を閉にした後に開閉弁V8を開
にする。次いで、開閉弁V7を閉にしてリークディテク
タ6により試験槽1の内部のHeガスを検出する。
【0031】被試験体2に漏洩個所がある場合は、予め
被試験体2に充填されているHeガスがこの漏洩箇所を
介して被試験体2から漏出され、試験槽1の内部の空間
に出てくる。そして、試験槽1の内部のHeガス濃度が
リークディテクタ6により検出される。この検出信号は
配線7を介して判定装置に送出され、試験槽1の内部に
被試験体2がない時に測定されたバックグラウンド値と
比較されて、Heガスの検出値がバックグラウンド値よ
りも高い場合に被試験体2には漏洩があると判定され
る。
【0032】上述の実施の形態においては、試験槽1の
内部をNガスで置換(希釈も含めて)するため、低真
空下(減圧下)でもHeガスのバックグラウンド値を従
来のNガス置換を行なわないで、低真空下(減圧下)
におけるHeバックグラウンド値に比して低減すること
ができ、この状態で被試験体から漏出してくるHeガス
を検出するので、漏出量が極めて微量である場合も本実
施の形態によれば、これを高真空下でなくても確実に検
出することができる。
【0033】また、高真空ではなく、比較的品位が悪い
低真空(圧力が高い真空)の状態でも被試験体からのH
eガスの漏洩を検出することができるので、真空ポンプ
又は真空排気装置5の構成も、低真空用の粗引系(1次
ポンプ系)のみで行なうことが可能で、高真空用の真空
ポンプ(2次ポンプ系)を設ける必要が無い。従って、
短時間で、かつ、簡素な排気装置を設けることで微少な
漏洩試験をすることが可能になる。
【0034】次に、本実施の形態を含む試験槽内の排気
モデルについて説明すると、試験槽内を真空排気装置5
である真空ポンプで排気するときの試験槽内の圧力変化
は以下の式で表すことができる。
【数1】 ただし、V[L]は試験槽の容積、S[L/sec]は
真空ポンプの排気速度、P[Pa]は試験槽の初期内
圧、p[Pa]は試験槽の内圧、t[sec]である。
【0035】また、ガスが試験槽に流入する場合の圧力
変化は次式で表すことができる。
【数2】 ただし、V[L]は試験槽の容積、S[L/sec]は
真空ポンプの排気速度、P[Pa]は試験槽の初期内
圧、p[Pa]は試験槽の内圧、t[sec]、Q[P
a・L/sec]は流入する気体の量である。
【0036】さらに、試験槽内部のHe濃度の時間変化
は次式で表すことができる。
【数3】 ただし、Kは試験槽の内部のHe濃度、V[L]は試
験槽の内部のHeの体積、Q[Pa・L/sec]は流
入する気体の量である。
【0037】計画されたサイクルタイム内での排気プロ
セスモデルを、図2に基づいて説明する。図2において
縦軸は圧力で横軸は時間である。
【0038】排気を開始するA点から排気を終了するB
点迄のプロセスのルートは時間−圧力の関係で、無数の
組合わせが存在するが、モデルとして以下の6つのプロ
セスのルートについて説明する。
【0039】プロセス1(A−C−B)では、試験槽1
内の排気開始と同時に排気と同量の置換ガスを試験槽1
内に流入させて圧力を一定に保つ。その状態で、排気を
継続しつつ置換ガスの流入を停止してHeリークディテ
クタ6の測定開始圧力Bに達する。
【0040】プロセス2(A−E−F−B)では、試験
槽1内の排気途中の任意(E)のタイミングで排気と同
量の置換ガスを試験槽1内に流入させ、圧力を一定に保
つ。そして、排気を継続しつつ置換ガスの流入を停止し
てHeリークディテクタ6の測定開始圧力Bに達する。
【0041】プロセス3(A−D−B)では、Heリー
クディテクタ6の測定開始圧力まで試験槽1内を排気し
た後に排気を継続しつつ置換ガスを試験槽1内に流入さ
せて、計画されたサイクルタイム(T)まで圧力を一
定に保つ。
【0042】プロセス4(A−D−G−B)では、He
リークディテクタ6の測定開始圧力まで試験槽1内を排
気した後に、排気を継続しつつ置換ガスを急激に試験槽
1内に流入させて、計画されたサイクルタイム(T
とポンプ5の性能で決まる排気性能曲線(例えば、図2
のA−E−D、C−H−Bで表される曲線)即ち、図2
のB点を通るこの性能曲線とT1の交わる点Gにおける
圧力(限界圧力)まで圧力を上昇させる。そして、再び
試験槽1内を排気してHeリークディテクタ6の測定開
始圧力に達する。
【0043】プロセス5(A−E−H−B)では、試験
槽1内の排気途中の任意(E)のタイミングで置換ガス
を徐々に流入させ(流入量によってE−Hの傾きが決ま
る)、計画されたサイクルタイム(T)から求められ
る限界圧力(この場合は、B点を通る性能曲線と、置換
ガスの流入量によって決まるE−H線の交点における圧
力)まで圧力を上昇させる。そして、置換ガスの流入を
停止してHeリークディテクタ6の測定開始圧力に達す
る。
【0044】プロセス6(A−I−C−B)では、[計
画されたサイクルタイム(T)−排気能力で決まる時
間(T)]だけ試験槽1内の排気を行なった後に、大
気圧まで置換ガスを急激に試験槽1内に流入させ、再び
排気してHeリークディテクタ6の測定開始圧力に達す
る。
【0045】これらの各プロセスについて試算した結
果、置換ガスの消費量が異なっている、プロセス4又は
6によるHe濃度と、プロセス1、2又は3によるHe
濃度とは同一であることが確認できた。プロセス5につ
いては具体的な計算は困難だが、プロセス2とプロセス
6の中間的なプロセスであるので、(イ)He濃度はプ
ロセス1、2又は3と同一である。(ロ)置換ガスの消
費量はプロセス2より多くプロセス6より少ない、と推
定できる。
【0046】なお、プロセス5は従来の技術で示した特
許第2500488号に基づいたプロセスである。
【0047】これらの結果から、本実施の形態では置換
ガスの消費量が最も少なくて済むプロセスであるプロセ
ス3を適用した。上述のように、プロセス3(A−D−
B)では、試験槽1の内部に被試験体2を収納し所定個
所に設置した後に、Heリークディテクタ6の測定開始
圧力まで排気(S1)し、その後に置換ガスを流入させ
て、計画されたサイクルタイム(T)まで圧力を一定
に保つ(S2)それぞれの工程で構成されている。
【0048】以下に、プロセス3の算出について図3を
参考に詳細に説明する。算出に用いた値は、実際に用い
られる値を想定して以下の通りである。
【0049】計画されたサイクルタイム(T)=18
sec、は試験槽の容積V=160L、真空ポンプの排
気速度S=110L/sec、試験槽の初期内圧P
101325Pa(大気圧)、試験槽の到達真空度=1
00Pa、一般大気中のHe濃度=5.2ppm、大気
導入時に試験槽内部に含まれるHe体積=8.32×1
−4L数式1により置換ガスを供給開始する直前、
(プロセス開始から10sec後)には、試験槽の内圧
は104.7Pa迄低下している。したがって、 流入する気体の量であるQ=110L/sec×104.7Pa =11,516.9[Pa・L/sec]である。
【0050】 置換ガスの消費量=11,516.9[Pa・L/sec]×8sec =92,135[Pa・L]である。
【0051】試験槽の内部のHe濃度Kは数式3から、
K=2.1×10−8となる。
【0052】従って、He濃度は大気中の5.2×10
−6に比較して1/244.7に低下している。
【0053】これらにより、本実施の形態では、試験槽
1の内部の圧力を一定に制御しながらNガスで置換
(希釈も含めて)を行なうため、Nガス消費量が最少
で済むという利点がある。
【0054】図4は本発明の第2の実施の形態に係る漏
洩検出装置を示す模式図である。図4において、図1と
同一部品には同一符号を付してその詳細な説明を省略す
る。
【0055】本実施の形態においては、被試験体2はそ
の内部が例えば1/4インチ径の銅製パイプP1に連結
されており、このパイプP1は試験槽1の外部に気密的
に導出され、パイプP4を介してプローブガスとしての
Heガスのボンベ8に連結されている。このパイプP1
には開閉弁V2が介装されている点が第1の実施の形態
とは異なる。
【0056】このように構成された本実施の形態におい
ては、第1の実施の形態と同様にして、バックグラウン
ド値を測定し、その後、試験槽1の内部に被試験体2を
装入し、パイプP1と被試験体2とを連結した後、真空
排気装置5を駆動し、開閉弁V7を開にして試験槽1の
内部を排気する。
【0057】次いで、開閉弁V2を開にしてプローブガ
ス供給工程として被試験体2の内部にHeガスを導入す
る。その後、第1の実施の形態と同様にして、試験槽1
の内部のHeガス濃度をリークディテクタ6によリ検出
し、この検出結果を前述のバックグラウンド値と比較す
る。そして、Heガス導入後の検出値がバックグラウン
ド値よりも高い場合に被試験体2に漏洩があるプロセス
として判定される。
【0058】試験槽1の内部の排気については、上述の
実施の形態と同様に、排気プロセスモデルで示したモデ
ルのうちプロセス3を適用した。
【0059】したがって、上述の実施の形態と同様に、
試験槽1の内部の圧力を一定に制御しながらNガスで
置換(希釈も含めて)するため、Nガスの消費量が最
少で済むという利点がある。
【0060】図5は本発明の第3の実施の形態に係る漏
洩検出装置を示す模式図である。図5において、図4と
同一物には同一符号を付してその詳細な説明を省略す
る。
【0061】本実施の形態においては、パイプP1とパ
イプP4との間に、バルブネットワークV1が介装され
ている点が第2の実施の形態と異なる。このバルブネッ
トワークV1には、ポンプ13が介装されたパイプP3
及び空気を導入するためのパイプP2が連結されてい
る。
【0062】このように構成された本実施の形態におい
ては、試験槽1の内部に被試験体2を装入し、パイプP
1と被試験体2とを連結した後、バルブネットワークV
1をポンプ13に切換え、ポンプ13を駆動すると共
に、開閉弁V2を開にしてプローブガス排気工程として
被試験体2の内部のプローブガスを排気する。次いで、
真空排気装置5を駆動し、開閉弁V7を開にして試験槽
1の内部を排気する。その後、試験槽1のバックグラウ
ンド値を測定する。
【0063】次いで、バルブネットワークV1をパイプ
P1とパイプP4との連結に切換え、開閉弁V2を開に
して被試験体2内にHeガスを導入する。その後、第2
の実施の形態と同様にして、試験槽1の内部のHeガス
濃度をリークディテクタ6により検出し、この検出結果
を前述のバックグラウンド値と比較する。そして、He
ガス導入後の検出値がバックグラウンド値よりも高い場
合に被試験体2の漏洩があると判定される。
【0064】本実施の形態も上述の第2及び第3の実施
の形態と同様に、被試験体2の内部を排気した後に、プ
ローブガス(Heガス)を被試験体2の内部に導入する
ので、漏洩検出精度を更に一層向上させることができ
る。
【0065】従って、本実施の形態のように、Heガス
リークディテクタ6と、Heガスを含まないN、O
若しくはCO等のガス等でHeガスを含む大気の一部
又は全部を置換し、排気した後に試験槽1内部のHe濃
度を低下させる手段とを組み合わせたシステムに置換ガ
スの流量制御を組み合わせて置換ガスの消費量を低減さ
せたことは、微少な漏洩を迅速に且つ簡素な装置で検出
し、かつランニングコストを低下させる上で、極めて有
益である。
【0066】試験槽1の内部の排気については、上述の
実施の形態と同様に、排気プロセスモデルで示したモデ
ルのうちプロセス3を適用した。従って、前述のように
試験槽1の内部の圧力を一定に制御しながらNガスで
置換(希釈も含めて)するため、Nガスの消費量が最
少で済むという利点がある。
【0067】
【発明の効果】本発明では、置換ガスを導入する際に、
試験槽内の圧力が上昇しないように制御しながら置換ガ
スを導入するので、置換ガスの消費量が最少で所定のプ
ローブガス濃度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る漏洩試験装置を示す
模式図。
【図2】排気プロセスのルートを示す説明図。
【図3】本発明の実施の形態に係る排気プロセスのルー
トを示す説明図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る漏洩試験装置
を示す模式図。
【図5】本発明の第3の形態に係る漏洩試験装置を示す
模式図。
【図6】従来の実施の形態に係る排気プロセスのルート
を示す説明図。
【符号の説明】
1…試験槽、2…被試験体、3…予備タンク、4…ボン
ベ、5…真空排気装置、6…リークディテクタ、7…配
線、8…ボンベ、9…ポンプ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被試験体を気密な試験槽内に格納し、こ
    の試験槽の内部を排気手段によって排気して減圧する第
    1工程と、この第1工程の後に前記試験槽の内部を減圧
    された圧力を保つよう排気を継続しつつ置換ガスを供給
    する第2工程と、この第2工程によってガス置換された
    試験槽内のプローブガスの濃度を検出するプローブガス
    検出工程と、試験槽内に被試験体が無いときのプローブ
    ガスの濃度をバックグラウンド値として検出するバック
    グラウンド値検出工程と、前記プローブガス検出工程で
    検出した濃度と前記バックグラウンド値とを基に漏洩の
    判定を行う判定工程とを有することを特徴とする漏洩試
    験方法。
  2. 【請求項2】 前記第2工程は、置換ガス供給の際に前
    記試験槽内の圧力が上昇しないように試験槽内への置換
    ガスの供給を制御手段によって制御されていることを特
    徴とする請求項1記載の漏洩試験方法。
  3. 【請求項3】 前記被試験体は、前記試験槽に格納され
    る前、又は、格納された後、その内部にプローブガス供
    給工程によってプローブガスが供給されることを特徴と
    する請求項1乃至2のいずれかに記載の漏洩試験方法。
  4. 【請求項4】 前記被試験体は、前記試験槽内に格納さ
    れた後、その内部のプローブガスが排気工程によって排
    気さていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    に記載の漏洩試験方法。
  5. 【請求項5】 前記置換ガスは、Nであることを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれかに記載の漏洩試験方
    法。
  6. 【請求項6】 前記プローブガスは、Heであることを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の漏洩試験
    方法。
  7. 【請求項7】 前記被試験体は、コンプレッサであるこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の漏洩
    試験方法。
  8. 【請求項8】 前記試験体は、エアコンの室内機又は室
    外機であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    に記載の漏洩試験方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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