JP2000171315A - 圧力検出器 - Google Patents

圧力検出器

Info

Publication number
JP2000171315A
JP2000171315A JP10346254A JP34625498A JP2000171315A JP 2000171315 A JP2000171315 A JP 2000171315A JP 10346254 A JP10346254 A JP 10346254A JP 34625498 A JP34625498 A JP 34625498A JP 2000171315 A JP2000171315 A JP 2000171315A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
base plate
welding
chip
semiconductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10346254A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeki Koide
茂樹 小出
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Seiki Co Ltd
Original Assignee
Nippon Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Seiki Co Ltd filed Critical Nippon Seiki Co Ltd
Priority to JP10346254A priority Critical patent/JP2000171315A/ja
Publication of JP2000171315A publication Critical patent/JP2000171315A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Fluid Pressure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接時に大きな歪みが発生した場合であって
も前記歪みによる影響を受けることなく、精度の良好な
圧力検出を可能とする圧力検出器を提供する。 【解決手段】 金属製の圧力導入部7は気体や液体等の
流体の圧力を導入する。金属製のベース板5は圧力導入
部7上に配設される。半導体圧力チップ1はベース板5
上に圧力を受ける状態で配設される。応力吸収部18は
ベース板5の他の部分と比べて薄肉となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力検出器に関
し、特に半導体圧力チップにより気体や液体等の流体の
圧力を検出する圧力検出器に関するものでる。
【0002】
【従来の技術】従来の圧力検出器としては、特開平6−
241931号公報に開示されるものがある。この圧力
検出器は、金属製の圧力導入部上に、金属製のベース板
を配設するとともに、ガラス台座上に薄肉のダイアフラ
ム部を有する半導体センサを陽極接合によって接合した
半導体圧力チップを、前記ベース板上に圧力を受ける状
態で配設する構造のものである。
【0003】前記半導体圧力チップを配設するための前
記ベース板は、前記ガラス台座との接合箇所が他の箇所
である圧力導入部との取付箇所よりも一段高くなるよう
に、略均一の厚みの板材でプレス成形されてなるもので
ある。前記ベース板は、前記圧力導入部と前記ベース板
の前記取付箇所とを溶接することによって、前記圧力導
入部上に固定される構造である。また、前記ベース板の
前記取付箇所と前記接合箇所との間には、段差部が形成
され、この段差部によって溶接時に発生する歪みが前記
半導体圧力チップに伝わらない構造としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなベース板
は、前記取付箇所及び前記接合箇所,前記段差部が0.
6mm程度の略均一な厚みによって形成されるため、前
記ベース板と前記圧力導入部とを例えばレーザー溶接や
TIG溶接等の溶接容量の大きな溶接手段を用いる接合
を図る場合において、溶接時に発生する大きな歪みを吸
収しきれず、前記ベース板上に配設される前記半導体圧
力チップに前記歪みが伝わり、前記半導体圧力チップか
ら出力される信号出力に変動をもたらすといった問題点
がある。この問題を解決するためには、前記段差部によ
って吸収しきれない歪みを前記半導体圧力チップの前記
ガラス台座を高く形成することで対応できるものの、前
記ガラス台座を高く形成することは、前記ガラス材座の
1方向からの切断が困難になり切断工程が複雑になった
り(例えば、表裏面からの切断工程)、圧力検出器が大
型化してしまう点からも好ましい解決策ではない。ま
た、前記ベース板と前記圧力導入部とを溶接容量の小さ
いプロジェクション溶接(抵抗溶接)を用いて溶接する
ことも考えられるが、溶接手段の選択の幅を狭め設計の
自由度を損ねてしまうといった問題点がある。
【0005】そこで、本発明は前記問題点に着目し、溶
接時に大きな歪みが発生した場合であっても前記歪みに
よる影響を受けることなく、精度の良好な圧力検出を可
能とする圧力検出器を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、気体や液体等の流体の圧力を導入する金属
製の圧力導入部と、前記圧力導入部上に配設される金属
製のベース板と、前記ベース板上に圧力を受ける状態で
配設される半導体圧力チップと、前記ベース板に設けら
れ、前記ベース板の他の部分と比べて薄肉となる応力吸
収部と、を備えてなるものである。
【0007】また、前記ベース板に、前記圧力導入部に
配設するための接合部と、前記接合部から少なくとも一
段高くなる位置に前記半導体圧力チップを配設する載置
部とを備え、前記接合部と前記載置部との間に前記応力
吸収部を形成してなるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、ガラス台座3上にダイ
アフラム部を有する半導体チップ4を接合してなる半導
体圧力チップ1により気体や液体等の流体の圧力を検出
する圧力検出器に関し、前記流体を導入する金属製の圧
力導入部7と、圧力導入ポート7上に配設される金属製
のベース板5と、ベース板5上に圧力を受ける状態で配
設される半導体圧力チップ1とを備え、ベース板5に、
ベース板5の他の部分と比べて薄肉となる応力吸収部1
9を備えることから、抵抗溶接やレーザー溶接,TIG
溶接等の溶接時に発生する応力歪みを抑制でき、正確な
圧力検出を得ることができる。
【0009】また、ベース板5は、圧力導入部7に配設
するための接合部18と、半導体圧力チップ1を配設す
るための載置部17とを備え、接合部18及び載置部1
7を応力吸収部19よりも厚肉に形成する。従って、応
力吸収部19で抑制された歪みが厚肉に形成される載置
部17上に配設される半導体圧力チップ1に伝わること
がなくなることから、従来のように半導体圧力チップ1
のガラス台座3の高さを高く形成する必要がなく、製造
工程が煩雑にすることなく正確な圧力を検出できる圧力
検出器を得ることができる。また、厚肉の接合部18を
備えることによって、圧力導入部7との強固な接合が得
られるため、気密性を良好に確保することが可能とな
る。
【0010】
【実施例】以下、添付図面に記載した実施例に基づき本
発明を説明する。図1は、本発明の圧力検出器の全体構
成を示す要部断面図、図2は、ベース板2を上方から見
た状態を示す平面図、図3はベース板の拡大断面図であ
る。
【0011】図1において、1は、貫通孔2を有するガ
ラス台座3上にダイアフラム部を備える半導体チップ4
を陽極接合法によって気密的に接合した半導体圧力チッ
プである。5は、被測定媒体の圧力を導く圧力導入孔6
を有し、半導体圧力チップ1と熱膨張係数が近似したコ
バール等の金属製材料からなる後で詳述するベース板で
ある。半導体圧力チップ1は、貫通孔2とベース板5の
圧力導入孔6とが対向するようにベース板5上に配設さ
れるとともに、ガラス台座3のベース板5との対向面に
形成されるクロムや金等の金属蒸着膜からなるメタライ
ズ層(図示しない)によって半田を介しベース板5と気
密接合される。7は、気体や液体等の流体の圧力を外部
から導入するための圧力導入孔8を形成するステンレス
等からなる金属製の圧力導入部である。9は、圧力導入
部7の上部に形成される段差部10に配設され、半導体
圧力チップ1及び後述する回路基板を収納する収納空間
を形成し、ステンレス等の金属材料からなるハウジング
である。ハウジング9は、ハウジング9の下端部が圧力
導入部7の段差部10に当接し、接合部全周を溶接する
ことによって気密的に接合される。11は、ハウジング
9の内壁に形成される段差部12にシリコン系接着等に
よって配設固定され、半導体圧力チップ1からの出力を
増幅したり、半導体圧力チップ1の入出力保護を行うた
めの電子部品(図示しない)が搭載される回路基板であ
って、この回路基板11と半導体圧力チップ1とはワイ
ヤボンディングによって電気的に接続される。13は、
ハウジング9の上端部に配設されるポリブチレンテレフ
タレート(PBT)等の樹脂材料からなる蓋体であっ
て、ハウジング9の上端部を、例えば加締めることによ
って、ハウジング9の上端部に配設固定される。14
は、半導体圧力チップ1への電源供給や半導体圧力チッ
プ1からの出力を外部に伝達するため、コネクタ15を
介し回路基板11に接続される電源コードであり、電源
コード14は、蓋体13に配設されるグロメット16を
介し蓋体13に固定される。
【0012】上述した各部によって圧力検出器が構成さ
れる。次に、図2,図3を用いて本発明の特徴となるベ
ース板5を説明する。
【0013】ベース板5は、半導体圧力チップ1が圧力
を受ける状態で配設するための圧力導入孔6が形成され
た載置部17と、圧力導入部7に配設するための接合部
18と、溶接時に発生する応力による歪みを吸収する応
力吸収部19とを備え、載置部17が接合部18に対し
一段高くなるように形成されている。ベース板5は、例
えば切削法によって一体に形成される。
【0014】応力吸収部19は、載置部17と接合部1
8との間を結ぶものであって、載置部17及び接合部1
8の厚さW1,W2に対し薄肉の厚みW3を有するよう
に形成される。ベース板5を構成する各部17,18,
19の厚みW1,W2,W3は下記に示す式の何れかに
条件によって設定される。 W1=W2>W3(例えば、W1=0.8mm、W2=0.8
mm、W3=0.6mm) W1>W2>W3(例えば、W1=0.8mm、W2=0.7
mm、W3=0.6mm) W2>W1>W3(例えば、W1=0.7mm、W2=0.8
mm、W3=0.6mm)
【0015】かかる圧力検出器は、ベース板5に、ベー
ス板5の他の部分に比べ薄肉な応力吸収部19、即ち載
置部17及び接合部18に比べて薄肉の応力吸収部19
を備えることにより、ベース板5と圧力導入部7とを溶
接する場合に発生する応力歪みを薄肉の応力吸収部19
によって抑制できるため、応力吸収部19より厚肉に形
成される載置部17上に配設される半導体圧力チップ1
へ前記応力歪みが伝わらなくなり、半導体圧力チップ1
の出力変動を防止することができるようになる。従っ
て、レーザー溶接やTIG溶接等の溶接容量の大きい溶
接手段を用いて、ベース板5と圧力導入部7との接合を
図った場合であっても、溶接時に発生する応力歪みを半
導体圧力チップ1へ伝えることがなく、正確な圧力検出
を可能とする。
【0016】また、応力吸収部19よりも厚肉な接合部
18を備えることによって、圧力導入部7との強固な接
合が得られるため、気密性を良好に確保することが可能
となる。また、従来のように半導体圧力チップ1のガラ
ス台座3の高さを高く形成する必要がなく、製造工程を
複雑にすることはなく、また、圧力検出器としても大型
化することがない。
【0017】また、ベース板5と圧力導入部7との接合
において、従来からの抵抗溶接やレーザー溶接、TIG
溶接等を適宜選択できることから、設計の自由度を向上
させることが可能となる。
【0018】また、ベース板5の応力吸収部19は、溶
接時に発生する応力歪みを抑制するだけでなく、圧力検
出器の構成部品(特にベース板5と圧力導入部7)によ
る熱膨張係数の差によって生じる歪みも抑制することが
可能となり、精度の良い圧力検出を得ることができる。
【0019】尚、本実施例では、圧力導入部7とハウジ
ング9とを別体とする構造を用いたが、本発明にあって
は、前記各部が一体に形成される構成のものであっても
良い。
【0020】また、本実施例では、ベース板5を切削手
段によって形成するものであったが、プレスや鍛造,ヘ
ッダー,メタルモールド等の手段を用いても本発明にお
ける応力吸収部を備えたベース板を形成できる。
【0021】また、本実施例におけるベース板5は接合
部18から一段高くなる位置に載置部17を形成するよ
うにしたが、例えば接合部から二段高くなる位置に載置
部を形成し、前記接合部と載置部との間に、前記接合部
及び前記載置部に比べ薄肉の応力吸収部を備えるように
形成しても良い。
【0022】
【発明の効果】本発明は、気体や液体等の流体の圧力を
導入する金属製の圧力導入部と、前記圧力導入部上に配
設される金属製のベース板と、前記ベース板上に圧力を
受ける状態で配設される半導体圧力チップと、前記ベー
ス板に設けられ、前記ベース板の他の部分と比べて薄肉
となる応力吸収部と、を備えてなるものであり、抵抗溶
接やレーザー溶接,TIG溶接等の溶接時に発生する応
力歪みを抑制でき、正確な圧力検出を得ることができ
る。
【0023】また、前記ベース板に、前記圧力導入部に
配設するための接合部と、前記接合部から少なくとも一
段高くなる位置に前記半導体圧力チップを配設する載置
部とを備え、前記接合部と前記載置部との間に前記応力
吸収部を形成してなるものであり、前記応力吸収部で抑
制された歪みが厚肉に形成される前記載置部上に配設さ
れる前記半導体圧力チップに伝わることがないため、前
記半導体圧力チップのガラス台座の高さを高く形成する
必要がなく、製造工程を煩雑にすることなく正確な圧力
を検出できる圧力検出器を得ることができる。また、前
記応力吸収部よりも厚肉の前記接合部を備えることによ
って、前記圧力導入部との強固な接合が得られるため、
気密性を良好に確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の圧力検出器を示す要部断面
図。
【図2】同上実施例のベース板の平面図。
【図3】同上実施例のベース板の拡大断面図。
【符号の説明】
1 半導体圧力チップ 5 ベース板 7 圧力導入部 17 載置部 18 接合部 19 応力吸収部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年9月13日(1999.9.1
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 圧力検出器
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力検出器に関
し、特に半導体圧力チップにより気体や液体等の流体の
圧力を検出する圧力検出器に関するものでる。
【0002】
【従来の技術】従来の圧力検出器としては、特開平6−
241931号公報に開示されるものがある。この圧力
検出器は、金属製の圧力導入部上に、金属製のベース板
を配設するとともに、ガラス台座上に薄肉のダイアフラ
ム部を有する半導体センサを陽極接合によって接合した
半導体圧力チップを、前記ベース板上に圧力を受ける状
態で配設する構造のものである。
【0003】前記半導体圧力チップを配設するための前
記ベース板は、前記ガラス台座との接合箇所が他の箇所
である圧力導入部との取付箇所よりも一段高くなるよう
に、略均一の厚みの板材でプレス成形されてなるもので
ある。前記ベース板は、前記圧力導入部と前記ベース板
の前記取付箇所とを溶接することによって、前記圧力導
入部上に固定される構造である。また、前記ベース板の
前記取付箇所と前記接合箇所との間には、段差部が形成
され、この段差部によって溶接時に発生する歪みが前記
半導体圧力チップに伝わらない構造としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなベース板
は、前記取付箇所及び前記接合箇所,前記段差部が0.
6mm程度の略均一な厚みによって形成されるため、前
記ベース板と前記圧力導入部とを例えばレーザー溶接や
TIG溶接等の溶接容量の大きな溶接手段を用いる接合
を図る場合において、溶接時に発生する大きな歪みを吸
収しきれず、前記ベース板上に配設される前記半導体圧
力チップに前記歪みが伝わり、前記半導体圧力チップか
ら出力される信号出力に変動をもたらすといった問題点
がある。この問題を解決するためには、前記段差部によ
って吸収しきれない歪みを前記半導体圧力チップの前記
ガラス台座を高く形成することで対応できるものの、前
記ガラス台座を高く形成することは、前記ガラス材座の
1方向からの切断が困難になり切断工程が複雑になった
り(例えば、表裏面からの切断工程)、圧力検出器が大
型化してしまう点からも好ましい解決策ではない。ま
た、前記ベース板と前記圧力導入部とを溶接容量の小さ
いプロジェクション溶接(抵抗溶接)を用いて溶接する
ことも考えられるが、溶接手段の選択の幅を狭め設計の
自由度を損ねてしまうといった問題点がある。
【0005】そこで、本発明は前記問題点に着目し、溶
接時に大きな歪みが発生した場合であっても前記歪みに
よる影響を受けることなく、精度の良好な圧力検出を可
能とする圧力検出器を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、気体や液体等の流体の圧力を導入する金属
製の圧力導入部と、前記圧力導入部上に配設される金属
製のベース板と、前記ベース板上に圧力を受ける状態で
配設される半導体圧力チップとを備え、前記圧力導入部
と前記ベース板とを溶接によって接合する圧力検出器で
あって、前記ベース板に、前記圧力導入部に配設するた
めの接合部と、前記接合部から少なくとも一段高くなる
位置に前記半導体圧力チップを配設する載置部とを設
け、前記接合部と前記載置部との間に前記ベース板の他
の部分と比べて薄肉となる応力吸収部を備えてなるもの
である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、ガラス台座3上にダイ
アフラム部を有する半導体チップ4を接合してなる半導
体圧力チップ1により気体や液体等の流体の圧力を検出
する圧力検出器に関し、前記流体を導入する金属製の圧
力導入部7と、圧力導入ポート7上に配設される金属製
のベース板5と、ベース板5上に圧力を受ける状態で配
設される半導体圧力チップ1とを備え、ベース板5に、
ベース板5の他の部分と比べて薄肉となる応力吸収部1
9を備えることから、抵抗溶接やレーザー溶接,TIG
溶接等の溶接時に発生する応力歪みを抑制でき、正確な
圧力検出を得ることができる。
【0008】また、ベース板5は、圧力導入部7に配設
するための接合部18と、半導体圧力チップ1を配設す
るための載置部17とを備え、接合部18及び載置部1
7を応力吸収部19よりも厚肉に形成する。従って、応
力吸収部19で抑制された歪みが厚肉に形成される載置
部17上に配設される半導体圧力チップ1に伝わること
がなくなることから、従来のように半導体圧力チップ1
のガラス台座3の高さを高く形成する必要がなく、製造
工程が煩雑にすることなく正確な圧力を検出できる圧力
検出器を得ることができる。また、厚肉の接合部18を
備えることによって、圧力導入部7との強固な接合が得
られるため、気密性を良好に確保することが可能とな
る。
【0009】
【実施例】以下、添付図面に記載した実施例に基づき本
発明を説明する。図1は、本発明の圧力検出器の全体構
成を示す要部断面図、図2は、ベース板2を上方から見
た状態を示す平面図、図3はベース板の拡大断面図であ
る。
【0010】図1において、1は、貫通孔2を有するガ
ラス台座3上にダイアフラム部を備える半導体チップ4
を陽極接合法によって気密的に接合した半導体圧力チッ
プである。5は、被測定媒体の圧力を導く圧力導入孔6
を有し、半導体圧力チップ1と熱膨張係数が近似したコ
バール等の金属製材料からなる後で詳述するベース板で
ある。半導体圧力チップ1は、貫通孔2とベース板5の
圧力導入孔6とが対向するようにベース板5上に配設さ
れるとともに、ガラス台座3のベース板5との対向面に
形成されるクロムや金等の金属蒸着膜からなるメタライ
ズ層(図示しない)によって半田を介しベース板5と気
密接合される。7は、気体や液体等の流体の圧力を外部
から導入するための圧力導入孔8を形成するステンレス
等からなる金属製の圧力導入部である。9は、圧力導入
部7の上部に形成される段差部10に配設され、半導体
圧力チップ1及び後述する回路基板を収納する収納空間
を形成し、ステンレス等の金属材料からなるハウジング
である。ハウジング9は、ハウジング9の下端部が圧力
導入部7の段差部10に当接し、接合部全周を溶接する
ことによって気密的に接合される。11は、ハウジング
9の内壁に形成される段差部12にシリコン系接着等に
よって配設固定され、半導体圧力チップ1からの出力を
増幅したり、半導体圧力チップ1の入出力保護を行うた
めの電子部品(図示しない)が搭載される回路基板であ
って、この回路基板11と半導体圧力チップ1とはワイ
ヤボンディングによって電気的に接続される。13は、
ハウジング9の上端部に配設されるポリブチレンテレフ
タレート(PBT)等の樹脂材料からなる蓋体であっ
て、ハウジング9の上端部を、例えば加締めることによ
って、ハウジング9の上端部に配設固定される。14
は、半導体圧力チップ1への電源供給や半導体圧力チッ
プ1からの出力を外部に伝達するため、コネクタ15を
介し回路基板11に接続される電源コードであり、電源
コード14は、蓋体13に配設されるグロメット16を
介し蓋体13に固定される。
【0011】上述した各部によって圧力検出器が構成さ
れる。次に、図2,図3を用いて本発明の特徴となるベ
ース板5を説明する。
【0012】ベース板5は、半導体圧力チップ1が圧力
を受ける状態で配設するための圧力導入孔6が形成され
た載置部17と、圧力導入部7に配設するための接合部
18と、溶接時に発生する応力による歪みを吸収する応
力吸収部19とを備え、載置部17が接合部18に対し
一段高くなるように形成されている。ベース板5は、例
えば切削法によって一体に形成される。
【0013】応力吸収部19は、載置部17と接合部1
8との間を結ぶものであって、載置部17及び接合部1
8の厚さW1,W2に対し薄肉の厚みW3を有するよう
に形成される。ベース板5を構成する各部17,18,
19の厚みW1,W2,W3は下記に示す式の何れかに
条件によって設定される。 W1=W2>W3(例えば、W1=0.8mm、W2=0.8
mm、W3=0.6mm) W1>W2>W3(例えば、W1=0.8mm、W2=0.7
mm、W3=0.6mm) W2>W1>W3(例えば、W1=0.7mm、W2=0.8
mm、W3=0.6mm)
【0014】かかる圧力検出器は、ベース板5に、ベー
ス板5の他の部分に比べ薄肉な応力吸収部19、即ち載
置部17及び接合部18に比べて薄肉の応力吸収部19
を備えることにより、ベース板5と圧力導入部7とを溶
接する場合に発生する応力歪みを薄肉の応力吸収部19
によって抑制できるため、応力吸収部19より厚肉に形
成される載置部17上に配設される半導体圧力チップ1
へ前記応力歪みが伝わらなくなり、半導体圧力チップ1
の出力変動を防止することができるようになる。従っ
て、レーザー溶接やTIG溶接等の溶接容量の大きい溶
接手段を用いて、ベース板5と圧力導入部7との接合を
図った場合であっても、溶接時に発生する応力歪みを半
導体圧力チップ1へ伝えることがなく、正確な圧力検出
を可能とする。
【0015】また、応力吸収部19よりも厚肉な接合部
18を備えることによって、圧力導入部7との強固な接
合が得られるため、気密性を良好に確保することが可能
となる。また、従来のように半導体圧力チップ1のガラ
ス台座3の高さを高く形成する必要がなく、製造工程を
複雑にすることはなく、また、圧力検出器としても大型
化することがない。
【0016】また、ベース板5と圧力導入部7との接合
において、従来からの抵抗溶接やレーザー溶接、TIG
溶接等を適宜選択できることから、設計の自由度を向上
させることが可能となる。
【0017】また、ベース板5の応力吸収部19は、溶
接時に発生する応力歪みを抑制するだけでなく、圧力検
出器の構成部品(特にベース板5と圧力導入部7)によ
る熱膨張係数の差によって生じる歪みも抑制することが
可能となり、精度の良い圧力検出を得ることができる。
【0018】尚、本実施例では、圧力導入部7とハウジ
ング9とを別体とする構造を用いたが、本発明にあって
は、前記各部が一体に形成される構成のものであっても
良い。
【0019】また、本実施例では、ベース板5を切削手
段によって形成するものであったが、プレスや鍛造,ヘ
ッダー,メタルモールド等の手段を用いても本発明にお
ける応力吸収部を備えたベース板を形成できる。
【0020】また、本実施例におけるベース板5は接合
部18から一段高くなる位置に載置部17を形成するよ
うにしたが、例えば接合部から二段高くなる位置に載置
部を形成し、前記接合部と載置部との間に、前記接合部
及び前記載置部に比べ薄肉の応力吸収部を備えるように
形成しても良い。
【0021】
【発明の効果】本発明は、気体や液体等の流体の圧力を
導入する金属製の圧力導入部と、前記圧力導入部上に配
設される金属製のベース板と、前記ベース板上に圧力を
受ける状態で配設される半導体圧力チップとを備え、前
記圧力導入部と前記ベース板とを溶接によって接合する
圧力検出器であって、前記ベース板に、前記圧力導入部
に配設するための接合部と、前記接合部から少なくとも
一段高くなる位置に前記半導体圧力チップを配設する載
置部とを設け、前記接合部と前記載置部との間に前記ベ
ース板の他の部分と比べて薄肉となる応力吸収部を備え
てなるものであり、抵抗溶接やレーザー溶接,TIG溶
接等の溶接時に発生する応力歪みを抑制でき、正確な圧
力検出を得ることができる。
【0022】また、前記応力吸収部で抑制された歪みが
厚肉に形成される前記載置部上に配設される前記半導体
圧力チップに伝わることがないため、前記半導体圧力チ
ップのガラス台座の高さを高く形成する必要がなく、製
造工程を煩雑にすることなく正確な圧力を検出できる圧
力検出器を得ることができる。また、前記応力吸収部よ
りも厚肉の前記接合部を備えることによって、前記圧力
導入部との強固な接合が得られるため、気密性を良好に
確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の圧力検出器を示す要部断面
図。
【図2】同上実施例のベース板の平面図。
【図3】同上実施例のベース板の拡大断面図。
【符号の説明】 1 半導体圧力チップ 5 ベース板 7 圧力導入部 17 載置部 18 接合部 19 応力吸収部 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年11月30日(1999.11.
30)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、気体や液体等の流体の圧力を導入する金属
製の圧力導入部上に、金属製のベース板を配設し、前記
ベース板上に前記圧力を受ける状態で半導体圧力チップ
を配設し、前記圧力導入部と前記ベース板とを溶接によ
って接合する圧力検出器であって、前記ベース板に、前
記圧力導入部に配設するための接合部から少なくとも一
段高くなる位置に前記半導体圧力チップを配設する載置
部を備えるとともに、前記接合部と前記載置部とを結ぶ
間に、前記接合部及び前記載置部と比べ薄肉となる応力
吸収部を備えてなるものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】
【発明の効果】本発明は、気体や液体等の流体の圧力を
導入する金属製の圧力導入部上に、金属製のベース板を
配設し、前記ベース板上に前記圧力を受ける状態で半導
体圧力チップを配設し、前記圧力導入部と前記ベース板
とを溶接によって接合する圧力検出器であって、前記ベ
ース板に、前記圧力導入部に配設するための接合部から
少なくとも一段高くなる位置に前記半導体圧力チップを
配設する載置部を備えるとともに、前記接合部と前記載
置部とを結ぶ間に、前記接合部及び前記載置部と比べ薄
肉となる応力吸収部を備えてなるものであり、抵抗溶接
やレーザー溶接,TIG溶接等の溶接時に発生する応力
歪みを抑制でき、正確な圧力検出を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体や液体等の流体の圧力を導入する金
    属製の圧力導入部と、前記圧力導入部上に配設される金
    属製のベース板と、前記ベース板上に圧力を受ける状態
    で配設される半導体圧力チップと、前記ベース板に設け
    られ、前記ベース板の他の部分と比べて薄肉となる応力
    吸収部と、を備えてなることを特徴とする圧力検出器。
  2. 【請求項2】 前記ベース板に、前記圧力導入部に配設
    するための接合部と、前記接合部から少なくとも一段高
    くなる位置に前記半導体圧力チップを配設する載置部と
    を備え、前記接合部と前記載置部との間に前記応力吸収
    部を形成してなることを特徴とする請求項1に記載の圧
    力検出器。
JP10346254A 1998-12-07 1998-12-07 圧力検出器 Pending JP2000171315A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10346254A JP2000171315A (ja) 1998-12-07 1998-12-07 圧力検出器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10346254A JP2000171315A (ja) 1998-12-07 1998-12-07 圧力検出器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000171315A true JP2000171315A (ja) 2000-06-23

Family

ID=18382161

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10346254A Pending JP2000171315A (ja) 1998-12-07 1998-12-07 圧力検出器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000171315A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007003449A (ja) * 2005-06-27 2007-01-11 Denso Corp 圧力センサ
CN100437066C (zh) * 2004-06-17 2008-11-26 株式会社山武 压力传感器

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100437066C (zh) * 2004-06-17 2008-11-26 株式会社山武 压力传感器
US7703329B2 (en) 2004-06-17 2010-04-27 Yamatake Corporation Pressure sensor
JP2007003449A (ja) * 2005-06-27 2007-01-11 Denso Corp 圧力センサ
JP4556784B2 (ja) * 2005-06-27 2010-10-06 株式会社デンソー 圧力センサ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7231830B2 (en) Pressure sensor with processing circuit covered by sensor chip
EP1363116B1 (en) Absolute-pressure type of pressure sensor
JPH09126920A (ja) 半導体圧力センサ
JP2006300774A (ja) ダイヤフラム型圧力検出装置
US6978681B2 (en) Pressure sensor
JP2008070191A (ja) 圧力センサ
US4680569A (en) Semiconductor pressure sensor
JP4118990B2 (ja) 圧力センサ
JP2000171315A (ja) 圧力検出器
JP3145274B2 (ja) 圧力センサ
JPH11304612A (ja) 半導体圧力検出装置
JP3763235B2 (ja) 半導体圧力センサユニットおよびその組立方法
JP2000155062A (ja) 圧力検出器
JP2000105161A (ja) 圧力検出器
JP3036598B1 (ja) 圧力検出器
JPH11160176A (ja) 圧力検出装置
JPH01169333A (ja) 半導体圧力変換器
JP2004219402A (ja) 圧力センサ装置およびその製造方法
JP2000065661A (ja) 圧力検出器
JPH07311109A (ja) 差圧センサ
JP2004045076A (ja) 圧力センサ
JPH07120492A (ja) 加速度センサ
JPH10209469A (ja) 半導体圧力センサ
JP3182753B2 (ja) 圧力検出器
JP2004253409A (ja) 光半導体素子収納用パッケージおよび光半導体装置