JP2000170729A - ねじ締付構造、およびねじとねじ締付工具 - Google Patents
ねじ締付構造、およびねじとねじ締付工具Info
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- JP2000170729A JP2000170729A JP10347243A JP34724398A JP2000170729A JP 2000170729 A JP2000170729 A JP 2000170729A JP 10347243 A JP10347243 A JP 10347243A JP 34724398 A JP34724398 A JP 34724398A JP 2000170729 A JP2000170729 A JP 2000170729A
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Abstract
設けられる嵌合穴および嵌合凸部の変形や破損などを共
に回避し、より高い締付トルクでねじを締め付けること
ができるようにする。 【解決手段】 ねじの頭部に形成されるリセス(嵌合
穴)16は、中心線Oまわりに120°間隔で外周側へ
突き出す3つのトルク伝達部22を有する三叉形状を成
しているとともに、隣接するトルク伝達部22の側部2
4は円弧部26を介して滑らかに接続されており、且つ
円弧部26の内接円の直径bはトルク伝達部22の外接
円の直径gに対して0.5g〜0.6gの範囲内で定め
られ、円弧部26の曲率半径Rは0.5b〜0.6bの
範囲内で定められている。
Description
り、特に、大きなトルクで締め付けることができるねじ
とねじ締付工具に関するものである。
に加えられる締付トルクをねじの締付軸力に変換して、
2つ以上の部品、部材を一体的に固定することである。
したがって、ねじに設けられるトルク伝達部の形状と締
付トルクを直接に伝達するねじ締付工具(ビットなど)
との嵌合状態は、常に一対のものとして考える必要があ
る。特に近年、様々な製品の軽薄短小化が喧伝され、そ
れに使用されるパーツ類も小型化される傾向が強く、ね
じ部品においても、よりミニチュア化と同時に相対的に
高い締付トルクを付与することが要求される場合が多く
なって来ている。
達リセスは十字穴が多いが、昨今ではトルク伝達力の優
れたトルクス穴やライン穴等が実用化されている。図6
の(a) はS形十字穴(JIS規格B1012)、(b) は
トルクス(JASO F116)、(c) はライン穴(実
用新案登録第1281779号)を示す図で、それぞれ
上段は平面図、下段は縦断図であり、Oは中心線であ
る。ねじ部品の軽薄短小化において、ねじ部品に設けら
れるトルク伝達リセスは、上記のリセス等を比例的に小
さくすれば使用できるが、それでは十分な締付トルクを
確保することが困難で、リセスの破壊ヤねじ締付工具の
破損、早期摩耗等の不具合が発生する。すなわち、S形
十字穴では、ねじ締付工具との係合部位の傾斜角によっ
てカムアウト分力が発生してリームアウトし易く、トル
クスやライン穴では、ねじ締付工具の先端が極端に細く
なり、十分なトルクを伝達する前にねじ締付工具の羽根
部分(外周側への突出部分)に破壊や摩耗が発生する。
において、トルクを伝達するねじ締付工具の羽根部分と
トルクを受動するリセスの被伝達部との係合状態や、双
方の体積割合に不具合があることに起因している。大径
のねじでは、ねじ締付工具の羽根部分の幅寸法が大きく
なって十分な強度が得られるので、一般に必要な締付ト
ルクを伝達できるが、1.0mm程度以下のミニチュア
ねじで従来のトルク伝達部形状を比例的に縮小したリセ
スおよびねじ締付工具を採用した場合、十字穴ではカム
アウトに対する推力が必要になり、締付け以外の分野に
も悪影響を与え、トルクスやライン穴ではねじ締付工具
の羽根部が細くなり過ぎて、必要な締付トルクに達する
前に羽根部が破損し易い。
は、いじり防止のために三叉形状のリセスが提案されて
いるが、このようなリセスにおいても、ミニチュアねじ
のために単に比例的に小さくしただけでは、溝幅が狭く
なり過ぎてねじ締付工具の強度を十分に確保することが
できない。このような三叉形状の場合、前記溝幅を大き
くすることが可能で、ねじ締付工具の羽根部の幅寸法を
大きくして強度を高くすることができるが、逆にリセス
の溝が変形する(潰れる)可能性がでてくる。
セスすなわち嵌合穴が設けられ、ねじ締付工具側に羽根
部すなわち嵌合凸部が設けられる場合が多いが、ねじ側
に嵌合凸部を設けてねじ締付工具側に嵌合穴を設けるこ
とも可能で、その場合も同様の問題が生じる。
もので、その目的とするところは、ねじおよびねじ締付
工具の一方および他方に設けられる嵌合穴および嵌合凸
部の変形や破損などを共に回避し、より高い締付トルク
でねじを締め付けることができるようにすることにあ
る。
めに、第1発明は、ねじおよびそのねじを締め付けるね
じ締付工具の一方および他方に設けられているととも
に、それぞれ中心線まわりに120°間隔で外周側へ突
き出す3つのトルク伝達部を有する三叉形状を成してい
て互いに嵌合される嵌合穴および嵌合凸部から成り、前
記ねじ締付工具が回転させられることによりそのトルク
伝達部を介して前記ねじに締付トルクを伝達するねじ締
付構造であって、(a) 前記トルク伝達部は、前記中心線
からの突出方向と平行な一対の直線状の側部を有すると
ともに、隣接するトルク伝達部の側部は、それぞれ一定
の曲率半径Rの円弧部を介して滑らかに接続されている
一方、(b) 前記3つのトルク伝達部の先端の外接円の直
径をg、前記3つの円弧部の内接円の直径をbとした
時、次式(1) および(2) を共に満足することを特徴とす
る。 0.5g≦b≦0.6g ・・・(1) 0.5b≦R≦0.6b ・・・(2)
いて、(a) 前記嵌合穴は、開口部に近づくに従って大径
となる係合用傾斜部を有し、その係合用傾斜部の途中で
前記嵌合凸部の先端部と係合させられるようになってい
て、その係合部位で前記(1)式および(2) 式を満足する
一方、(b) 前記係合用傾斜部の前記中心線に対する傾斜
角をα、該係合用傾斜部と係合する前記嵌合凸部の係合
部位の中心線に対する傾斜角をβとした時、次式(3) 、
(4) 、および(5) を総て満足することを特徴とする。 0°<α≦8° ・・・(3) 0°≦β≦8° ・・・(4) β≦α ・・・(5)
いて、(a) 前記係合用傾斜部は前記嵌合穴の円弧部に設
けられていて、その嵌合穴の途中で前記嵌合凸部の先端
と係合させられるようになっているとともに、その係合
用傾斜部の傾斜角αは3°〜8°の範囲内で設定されて
いる一方、(b) 前記嵌合穴のトルク伝達部の外周側の先
端面は開口部に近づくに従って大径となるように前記中
心線に対して10°〜20°の角度範囲で傾斜させられ
ていることを特徴とする。
のねじ締付構造に記載の前記嵌合穴または前記嵌合凸部
を備えていることを特徴とするねじである。
のねじ締付構造に記載の前記嵌合穴または前記嵌合凸部
を備えていることを特徴とするねじ締付工具である。
いに嵌合される嵌合凸部および嵌合穴が三叉形状を成し
ているとともに、その三叉形状の隣接するトルク伝達部
の側部は、それぞれ一定の曲率半径Rの円弧部を介して
滑らかに接続されており、且つ3つのトルク伝達部の先
端の外接円の直径g、3つの円弧部の内接円の直径b、
および円弧部の曲率半径Rは前記(1) 式および(2) 式を
満足するように定められているため、嵌合凸部の破損お
よび嵌合穴の変形が共に抑制され、より高い締付トルク
でねじを締め付けることができるようになる。
ように三叉形状を構成すると、トルク伝達部の内側の領
域(嵌合凸部側の部材に相当;図3(b) のEB 参照)
と、中心線まわりにおいてトルク伝達部の間に位置する
領域(嵌合穴側の部材に相当;図3(b) のER 参照)と
の面積の差が小さく、嵌合凸部および嵌合穴の強度の調
和が図られるのである。
ると、三叉形状の隣接するトルク伝達部の側部は一定の
曲率半径Rの円弧部を介して滑らかに接続されていると
ともに、その曲率半径Rは内接円の直径bの50%以
上、言い換えれば外接円の直径gの25%以上であるた
め、特に嵌合凸部側のトルク伝達部の根元の応力集中が
防止される。曲率半径Rは内接円の直径bの60%以
下、すなわち外接円の直径gの36%以下であるため、
各トルク伝達部に突出方向と平行な直線状の側部が確保
され、締付トルクを効率良く伝達できる。一方、内接円
の直径bが外接円の直径gの50%以上であるため、嵌
合凸部の心厚を十分に確保できて高い機械的強度が得ら
れるとともに、60%以下であるため、トルク伝達部の
突出寸法を十分に確保できて締付トルクを効率良く伝達
できるとともに嵌合穴の変形が抑制される。
けられ、その係合用傾斜部の途中で嵌合凸部の先端部と
係合させられるとともに、係合用傾斜部の傾斜角αは8
°以下で、嵌合凸部の傾斜角βは8°以下で且つα以下
であるため、両者の間に大きな静止摩擦が発生する。こ
れにより、ねじ締付工具にねじが保持(付着)され易
く、ロボットによるねじの自動締付が可能となる。な
お、鋼と鋼の静止摩擦係数は一般に0.14以下と言わ
れており、tan8°≒0.1405であるため、ねじ
およびねじ締付工具が共に鉄鋼材料製であれば、傾斜角
αを8°以下にすることにより適当な静止摩擦が得られ
ると考えられる。
の円弧部に設けられていて、その嵌合穴の途中で嵌合凸
部の先端と係合させられるとともに、その係合用傾斜部
の傾斜角αは3°〜8°の範囲内で設定されている一
方、嵌合穴のトルク伝達部の外周側の先端面は開口部に
近づくに従って大径となるように中心線に対して10°
〜20°の角度範囲で傾斜させられているため、第2発
明の効果を維持しながら、嵌合穴を鍛造加工によって容
易に高い精度で形成できる。すなわち、それ等の傾斜が
抜け勾配になるため、鍛造加工後の嵌合穴からのパンチ
の抜けが容易になり、嵌合穴を高い精度で鍛造加工でき
るようになるのである。
付工具は、実質的に上記第1発明〜第3発明と同様の作
用効果が得られる。
にはねじ側に嵌合穴(リセス)が設けられ、ねじ締付工
具側に嵌合凸部(羽根部)が設けられる場合が多いが、
ねじ側に嵌合凸部を設けてねじ締付工具側に嵌合穴を設
けることも可能である。それ等の嵌合穴および嵌合凸部
は、軸方向に略平行に設けることも可能であるが、付着
性や鍛造成形性の点で第2発明や第3発明のように中心
線に対して傾斜する傾斜部(傾斜面)を設けることが望
ましい。
トルクが得られ難いミニチュアねじ、例えば直径が2m
m程度以下のねじの締付構造に好適に適用されるが、通
常のねじ締付構造に適用することも可能で、嵌合凸部の
破損や嵌合穴の変形が抑制されることから、締付トルク
が同じであればそれ等の材質を安価なものに変更できる
等の利点が得られる。
説明する。図1は、本発明の一実施例であるミニチュア
ねじ10を示す図で、(a) は頭部12側から見た平面図
で、(b) は軸心と直角な方向から見た一部を省略した正
面図である。このミニチュアねじ10は、M0.8×
0.2の雄ねじ部14を備えているとともに、頭部12
には、締付用の嵌合穴としてリセス16が設けられてい
る。頭部12の直径は約1.4mmで、厚さは約0.2
mmである。
図で、(b) は(a) におけるB−B断面図である。また、
図3の(a) は、ねじ締付工具としてのビット18の先端
側に設けられた嵌合凸部20がリセス16内に挿入さ
れ、その先端部20aがリセス16と係合させられた状
態を示す中心線Oを含む断面図(図2(b) に相当)で、
(b) は両者の係合部分における中心線Oと直角な断面形
状を説明する図である。中心線Oは、リセス16や嵌合
凸部20の中心で、ミニチュアねじ10の軸心と一致す
る。これ等の図において、リセス16は、中心線Oまわ
りに120°間隔で外周側へ突き出す3つのトルク伝達
部22を有する三叉形状を成しており、トルク伝達部2
2は、中心線Oからの突出方向と平行な一対の直線状の
側部24を有するとともに、隣接するトルク伝達部22
の側部24は、それぞれ一定の曲率半径Rの円弧部26
を介して滑らかに接続されている。
開口側へ進むに従って大径となるように、中心線Oに対
して傾斜角αで外周側へ傾斜させられており、嵌合凸部
20の先端部20aは、その円弧部26の途中部分に係
合させられる。円弧部26は係合用傾斜部として機能
し、傾斜角αは約5°45′である。また、トルク伝達
部22の外周側の先端面28は、軸方向の開口側へ進む
に従って大径となるように、中心線Oに対して傾斜角ε
で外周側へ傾斜させられており、傾斜角εは約15°で
ある。
して直角な断面がリセス16と同様な三叉形状を成して
おり、詳しい図示は省略するが、中心線Oまわりに12
0°間隔で外周側へ突き出す3つのトルク伝達部29を
有する三叉形状を成しており、トルク伝達部29は、中
心線Oからの突出方向と平行な一対の直線状の側部31
を有するとともに、隣接するトルク伝達部29の側部3
1は、それぞれ一定の曲率半径Rの円弧部30を介して
滑らかに接続されている。円弧部30は、先端部20a
側へ向かうに従って小径となるように、中心線Oに対し
て傾斜角βで内周側へ傾斜させられている。傾斜角βは
前記傾斜角αよりも小さく、約5°30′である。ま
た、トルク伝達部29の外周側の先端面32は、先端部
20a側へ向かうに従って小径となるように、中心線O
に対して傾斜角θで内周側へ傾斜させられている。傾斜
角θは前記傾斜角εと略同じで約15°である。
内側は、実質的に嵌合凸部20の断面形状(先端部形
状)を表しており、その三叉形状の外側は実質的にリセ
ス16が設けられた頭部12の断面形状を表している。
かかる図3の(b) において、寸法gは、3つのトルク伝
達部22、29の先端の外接円36の直径で、寸法b
は、3つの円弧部26、30の内接円38の直径であ
り、Pは曲率半径Rの円弧部26、38の曲率中心であ
る。本実施例では、直径g≒0.52mmで、直径b=
0.5g≒0.26mm、曲率半径R=0.5b=0.
25g≒0.13mmである。また、fはトルク伝達部
22の幅寸法で、次式(6) から本実施例では幅寸法f≒
0.19mmになる。なお、円弧部30と26とが係合
させられるように、リセス16のトルク伝達部22の外
周側への突出寸法は、図3の(a) から明らかなように嵌
合凸部20のトルク伝達部29の外周側への突出寸法よ
り僅かに大きくされており、厳密には図3の(b) に示す
外接円36よりも外周側に位置している。 f=g・sin60°−2R ・・・(6)
アねじ10、ビット18においては、互いに嵌合される
嵌合凸部20およびリセス16が三叉形状を成している
とともに、その三叉形状の隣接するトルク伝達部22、
29の側部24、31は、それぞれ一定の曲率半径Rの
円弧部26、30を介して滑らかに接続されており、且
つ直径b=0.5gで、曲率半径R=0.5bとされて
いるため、嵌合凸部20の破損およびリセス16の変形
が共に抑制され、より高い締付トルクでねじを締め付け
ることができるようになる。
設定すると、図3の(b) に示すようにトルク伝達部2
2、29の内側すなわち嵌合凸部20のトルク伝達部2
9の領域EB と、トルク伝達部22、29の間に位置す
る領域(リセス16側の部材に相当)ER との面積の差
が小さく、嵌合凸部20およびリセス16の強度の調和
が図られるのである。
2、29の側部24、31は一定の曲率半径Rの円弧部
26、30を介して滑らかに接続されているとともに、
その曲率半径Rは内接円38の直径bの50%、言い換
えれば外接円36の直径gの25%であるため、特に嵌
合凸部20側のトルク伝達部29の根元の応力集中が防
止され、且つ各トルク伝達部22、29には、突出方向
と平行な直線状の側部24、31が確保されるため、締
付トルクを効率良く伝達できる。一方、内接円38の直
径bが外接円36の直径gの50%であるため、嵌合凸
部20の心厚を十分に確保できて高い機械的強度が得ら
れ、且つトルク伝達部22、29の突出寸法を十分に確
保できて締付トルクを効率良く伝達できるとともにリセ
ス16の変形が抑制される。
≒5°45′で傾斜させられ、その円弧部26の途中部
分に嵌合凸部20の先端部20aが係合させられるた
め、両者の間に大きな静止摩擦が発生する。これによ
り、ビット18にミニチュアねじ10が良好に保持(付
着)されるようになり、ロボットによるミニチュアねじ
10の自動締付が可能となる。なお、ミニチュアねじ1
0およびビット18は何れも鉄鋼材料製(ミニチュアね
じ10は炭素鋼などで、ビット18はクロムモリブデン
鋼やハイス鋼など)で、それ等の静止摩擦係数は一般に
0.14以下と言われており、tan8°≒0.140
5であるため、傾斜角α≒5°45′の本実施例によれ
ば、この点からも適当な静止摩擦が得られると考えられ
る。
6には傾斜角α≒5°45′の傾斜が設けられている一
方、トルク伝達部22の先端面28には傾斜角ε≒15
°の傾斜が設けられているため、そのようなリセス16
を鍛造加工によって容易に高い精度で形成できる。すな
わち、それ等の傾斜が抜け勾配になるため、鍛造加工後
のリセス16からのパンチの抜けが容易になり、所定形
状のリセス16を高い精度で鍛造加工できるのである。
られると、図2の(a) の平面図から明らかなように、ト
ルク伝達部22の両側部(側面)24は、開口側へ向か
うに従って両側、すなわち中心線Oまわりの周方向へ拡
がるように傾斜させられるため、その側部24に嵌合凸
部20の側部31が係合して締付トルクが加えられる際
に、その嵌合凸部20をリセス16から押し出そうとす
るカムアウト分力が発生するが、傾斜角αは約5°4
5′で、側部24における周方向の傾斜角度はそれより
も十分に小さいため殆ど問題にならず、締付トルクが効
率良く伝達される。なお、リセス16の底部における円
弧部26の曲率半径Rと、上端開口部における曲率半径
Rは同じ寸法で、共に0.13mmである。
有するミニチュアねじ10によれば、これを緩めるため
にはビット18のように三叉形状の特殊な工具が必要で
あるため、一般の人が簡単にねじを緩めることができ
ず、いじり防止の効果も得られる。
する図で、リセス40およびビット42の嵌合凸部44
の中心線Oと直角な断面形状は何れも三叉形状であり、
直径bおよび曲率半径Rの設定が異なるだけで、それ以
外(傾斜角α、β、ε、θなど)は前記実施例と同じで
ある。すなわち、直径gは約0.52mmで同じである
が、直径b=0.6g≒0.312mmで、曲率半径R
=0.6b=0.36g≒0.187mmであり、幅寸
法fは約0.22mmになる。
れるが、かかるリセス40を設けたミニチュアねじ10
およびビット42を用いて実際に締付試験を行ったとこ
ろ、400gf・cm〜450gf・cmの締付トルク
で何の問題もなく1000本のねじを締め付けることが
可能であった。これに対し、図7に示すように従来のラ
イン穴を単に比例的に縮小しただけのねじ締付構造の場
合、200gf・cm程度の締付トルクでは問題ない
が、確実な締付トルクを与えるために250gf・cm
〜300gf・cmのトルクで締め付けたところ、4〜
5本のねじを締め付けるだけでビットの摩耗、破損が発
生した。図7の記号g、b、R、fは、前記実施例と同
じもので、括弧内の数字は具体的な寸法(mm)であ
る。なお、ミニチュアねじ10の材質は炭素鋼で、ビッ
ト42の材質はクロムモリブデン鋼である。
mの場合について説明したが、例えば表1に示すNo.0
0〜No.6のように、ねじの大きさに応じて種々の寸法
のリセスや嵌合凸部を採用できる。表1は、何れもb=
0.5g、R=0.5bであるが、前記(1) 式、(2) 式
を満足する範囲で適宜変更できる。
細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であ
り、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良
を加えた態様で実施することができる。
図で、(a) は頭部側から見た平面図、(b) は一部を省略
した正面図である。
す図で、(a) は平面図、(b) は(a) のB−B断面図であ
る。
を示す図で、(a) は中心線Oを含む断面図、(b) は係合
部位における中心線Oと直角な両者の断面形状を説明す
る図である。
は平面図、(b) は(a) のB−B断面図である。
を示す図で、(a) は中心線Oを含む断面図、(b) は係合
部位における中心線Oと直角な両者の断面形状を説明す
る図である。
の寸法を示す図である。
4:雄ねじ部 16、40:リセス(嵌合穴) 1
8、42:ビット(ねじ締付工具) 20、44:嵌
合凸部 20a:先端部 22、29:トルク伝達
部 24、31:側部 26:円弧部(係合用傾斜
部) 28:先端面 30:円弧部 36:外接円 38:内接円
1)
Claims (5)
- 【請求項1】 ねじおよび該ねじを締め付けるねじ締付
工具の一方および他方に設けられているとともに、それ
ぞれ中心線まわりに120°間隔で外周側へ突き出す3
つのトルク伝達部を有する三叉形状を成していて互いに
嵌合される嵌合穴および嵌合凸部から成り、前記ねじ締
付工具が回転させられることにより該トルク伝達部を介
して前記ねじに締付トルクを伝達するねじ締付構造であ
って、 前記トルク伝達部は、前記中心線からの突出方向と平行
な一対の直線状の側部を有するとともに、隣接するトル
ク伝達部の側部は、それぞれ一定の曲率半径Rの円弧部
を介して滑らかに接続されている一方、 前記3つのトルク伝達部の先端の外接円の直径をg、前
記3つの円弧部の内接円の直径をbとした時、次式(1)
および(2) を共に満足する 0.5g≦b≦0.6g ・・・(1) 0.5b≦R≦0.6b ・・・(2) ことを特徴とするねじ締付構造。 - 【請求項2】 前記嵌合穴は、開口部に近づくに従って
大径となる係合用傾斜部を有し、該係合用傾斜部の途中
で前記嵌合凸部の先端部と係合させられるようになって
いて、その係合部位で前記(1) 式および(2) 式を満足す
る一方、前記係合用傾斜部の前記中心線に対する傾斜角
をα、該係合用傾斜部と係合する前記嵌合凸部の係合部
位の中心線に対する傾斜角をβとした時、次式(3) 、
(4) 、および(5) を総て満足する 0°<α≦8° ・・・(3) 0°≦β≦8° ・・・(4) β≦α ・・・(5) ことを特徴とする請求項1に記載のねじ締付構造。 - 【請求項3】 前記係合用傾斜部は前記嵌合穴の円弧部
に設けられていて、該嵌合穴の途中で前記嵌合凸部の先
端と係合させられるようになっているとともに、該係合
用傾斜部の傾斜角αは3°〜8°の範囲内で設定されて
いる一方、 前記嵌合穴のトルク伝達部の外周側の先端面は開口部に
近づくに従って大径となるように前記中心線に対して1
0°〜20°の角度範囲で傾斜させられていることを特
徴とする請求項2に記載のねじ締付構造。 - 【請求項4】 請求項1〜3の何れか1項に記載の前記
嵌合穴または前記嵌合凸部を備えていることを特徴とす
るねじ。 - 【請求項5】 請求項1〜3の何れか1項に記載の前記
嵌合穴または前記嵌合凸部を備えていることを特徴とす
るねじ締付工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10347243A JP3026965B1 (ja) | 1998-12-07 | 1998-12-07 | ねじ締付構造、およびねじとねじ締付工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10347243A JP3026965B1 (ja) | 1998-12-07 | 1998-12-07 | ねじ締付構造、およびねじとねじ締付工具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP3026965B1 JP3026965B1 (ja) | 2000-03-27 |
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