JP2000170259A - 屋根構造を備えた建物ユニットと屋根の施工法 - Google Patents

屋根構造を備えた建物ユニットと屋根の施工法

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JP2000170259A
JP2000170259A JP10350469A JP35046998A JP2000170259A JP 2000170259 A JP2000170259 A JP 2000170259A JP 10350469 A JP10350469 A JP 10350469A JP 35046998 A JP35046998 A JP 35046998A JP 2000170259 A JP2000170259 A JP 2000170259A
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roof
ceiling
panel
building unit
panels
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JP10350469A
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English (en)
Inventor
Shunji Hosoda
俊二 細田
Yoshio Sakata
義雄 酒田
Yasuki Shintaku
康樹 新宅
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 三角屋根を有する建物ユニットであって、移
送費の低減を図るとともに屋根施工の簡略化された建物
ユニット及び屋根の施工法を提供する。 【解決手段】 外壁6で囲まれた方形状の天井部3を有
する居室部1と、天井部3の相対向する天井端縁3a、
3aに倒伏・傾斜自在に係止された一対の方形の屋根パ
ネル4、4と、一対の屋根パネル4、4が倒伏状態から
起立されて傾斜された状態で屋根パネル4、4の間に形
成されたパネル間開口端縁42、42に跨って係止され
ることにより三角屋根を形成する屋根棟部5とから構成
される。この屋根パネル4、4倒伏された状態で天井部
3に載置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三角屋根を備えた
建物ユニットであって、施工の容易な屋根構造を備えた
建物ユニットと屋根の施工法に関する。
【0002】
【従来の技術】一棟の建物を予め幾つかのユニットに分
けて工場生産し、これを建築現場において施工・組立て
する方式のユニット建物が広く知られている。このユニ
ット建物においては、居間、食堂、寝室などの各居室ユ
ニットが予め工場で生産され、建築現場に輸送されて組
み立てられている。このような、ユニット建物において
三角形の屋根を形成する場合、屋根ユニットや屋根パネ
ルなどの屋根部を構成する部位が居室ユニットと別々の
輸送車により施工現場に輸送されて建築現場において組
み立てられている。そして、このようなユニット建物
は、現場施工の容易さや品質の安定性などの理由により
広く普及されている。
【0003】一方、屋根部を折り畳み構造にした簡易住
宅が提案されている。例えば、特開昭53−56819
号公報によれば、居室ユニットの天井部及び側壁部に折
り畳み可能な勾配屋根ユニットを備えたユニット住宅が
提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、高齢などにより
ハンディキャップを有するようになった人のための住宅
が望まれている。このような住宅としては、各種のハン
ディキャップに備えた設備を備えることである。また、
このような住宅では、居住性が良いとのニーズに加え、
このような住宅を必要とする期間が住宅の耐用年数に比
較して短期間である場合が多い。それゆえ、恒久的な住
宅の設置を目的とした一般の住宅とは異なった観点での
検討が必要となる。
【0005】ここで、従来のユニット住宅では、設置期
間が短期間での移送や・回収されたユニット住宅の再利
用は十分には考慮されていない。例えば、居室ユニット
と屋根ユニット又は屋根パネルなどを別々に移送するこ
とは、移送車の台数の増大に加え、居室ユニットなどで
は、移送に際しての仮の雨仕舞いが必要となる。また、
居室ユニットに屋根ユニット又は屋根パネルを組み立て
る組立作業の工程数が多い。このための移送・再利用に
際しての輸送費がかさむという課題点がある。また、屋
根の施工に際しては一層の簡略化が望まれる。
【0006】一方、特開昭53−56819号公報によ
るような居室ユニットの側壁外部を組立用の屋根の収納
に利用する屋根構造では、簡易な組立により三角屋根を
備える構成であるので、簡易住宅ではあるが、居室内の
居住性の向上が図れる。
【0007】しかしながら、側壁外部の幅が広がること
により、道路交通法による規制から居室部の幅を大幅に
狭くする必要が生じる。これにより、このような簡易住
宅では、既存のユニット住宅に用いられる幅を有する居
室部を利用することができない。
【0008】このため、このような構成の簡易住宅によ
れば、屋根部の側壁への折り畳み厚さを考慮して幅の狭
い居室部を特別仕様として設計しなければならない。こ
れにより、既製の建物ユニットに用いられる建具などが
使用できない場合が生じて、必要な介護ユニットを居室
内に効率よく配置することができない場合が生じる。
【0009】そこで、この発明の第一の目的は、三角屋
根を有する建物ユニットであって、移送費の低減を図る
とともに屋根施工の簡略化された建物ユニット及び屋根
の施工法を提供することである。また、この発明の別の
目的は、設置・回収の容易な三角屋根を有する建物ユニ
ットであって、高齢者あるいは身体障害者などの介護用
に設計された設備を変更することなく、その介護のニー
ズに応じた居住空間を容易にかつ最大限に確保すること
ができる建物ユニット及び屋根の施工法を提供すること
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、外壁で囲まれた方形状の
天井部を有する居室部と、該天井部の相対向する天井端
縁に倒伏・傾斜自在に係止された一対の方形の屋根パネ
ルと、該一対の屋根パネルが倒伏状態から起立されて傾
斜された状態で該屋根パネルの間に形成されたパネル間
開口端縁に跨って係止されることにより三角屋根を形成
する屋根棟部とから構成され、前記屋根パネルは倒伏さ
れた状態で天井部に載置されることを特徴とする屋根構
造を備えた建物ユニットである。
【0011】このように構成すれば、屋根パネルと屋根
棟部とで三角形の屋根が形成される。この屋根パネルは
天井部に倒伏されるので、桁方向及び妻方向に関して外
側にはみ出すことなく一つの建物ユニットの幅内にすべ
てのユニット部材を収納できる。また、居室部の天井部
は運搬に際しては屋根パネルが倒伏されて載置されるの
で、移送に際しての仮の雨仕舞いは簡略でもよい。
【0012】これにより、三角屋根を有する建物ユニッ
トであって、移送費の低減が図れるとともに屋根施工の
簡略化された建物ユニットが提供される。また、設置・
回収の容易な三角屋根を有する建物ユニットであって、
高齢者あるいは身体障害者などの介護用に設計された設
備を変更することなく、その介護のニーズに応じた居住
空間を容易にかつ最大限に確保することができる建物ユ
ニットが提供される。
【0013】ここで、天井部の全面または一部には、予
め天井パネルが設けられていてもよい。また、この天井
部には、屋根棟部を居室部から牽引により吊り出すに十
分な幅を有する隙間を備えた天井パネルが設けられてい
てもよい。また、これらの天井パネルは後付けできるよ
うになされていてもよい。
【0014】請求項2に記載の発明は、前記屋根パネル
は倒伏された状態で互いの屋根パネルが重合されないこ
とを特徴とする請求項1に記載の建物ユニットである。
【0015】このように構成すれば、倒伏された状態で
屋根パネルが互いに重合されないので、屋根パネルを天
井部に載置した状態での高さが最も低く構成できる。こ
れにより、居室部の高さを極力高く設定することができ
る。
【0016】請求項3に記載の発明は、前記屋根パネル
のパネル端縁は、該屋根パネルの傾斜角に応じて形成さ
れた端面を有することにより、屋根パネルが起立されて
傾斜された際に前記三角断面の一辺が前記天井端縁と衝
合されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
の建物ユニットである。
【0017】このように構成すれば、屋根パネルが起立
されて傾斜された状態で天井端縁とパネル端縁の一辺面
とが衝合されるので、屋根部と居室部との納まりがよ
い。
【0018】請求項4に記載の発明は、外壁で囲まれた
方形状の天井部を有する居室部と、該天井部の相対向す
る天井端縁に倒伏・傾斜自在に係止された一対の方形の
屋根パネルと、該一対の屋根パネルが倒伏状態から起立
されて傾斜された状態で該屋根パネルの間に形成された
パネル間開口端縁に跨って係止されることにより三角屋
根を形成する屋根棟部とを備え、組立に際しては前記居
室部から前記屋根棟部を牽引することにより前記一対の
屋根パネルを倒伏状態から起立させて一対の屋根パネル
の端縁間にパネル端縁間開口を形成するとともに前記屋
根棟部を該端縁間に跨って係止させることを特徴とする
屋根の施工法である。
【0019】このように構成すれば、屋根部と居室部と
が桁方向及び妻方向に関して外側にはみ出すことなく、
一つのユニット内に収納されるとともに屋根パネルがこ
の建物ユニットの上方に倒伏されて搬送できるので、搬
送に際しての仮の雨仕舞いは簡略でよい。
【0020】また、施工現場において屋根を施工するに
際しては、居室部内に格納されている屋根棟部を天井部
から牽引することにより一対の屋根パネルは、牽引され
た屋根頭部により押し広げられ倒伏状態から起立されて
それらの端縁間に開口が形成されるとともにその開口端
縁には屋根棟部が跨って係止されるので、屋根の施工が
簡略化される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について、図面を参照しつつ説明する。
【0022】図1及び図2は、この発明の実施の形態を
示すものである。なお、従来技術と同一乃至均等な部分
については、同一符号を付して説明する。
【0023】まず構成を説明すると、図1は、この発明
に使用される居室部1を構成する建物ユニット2の骨組
構造を示す図である。この建物ユニット2の居室部1
は、短辺と長辺とからなる矩形の四隅に配置された四本
の柱21、21、21、21と、この四本の柱21の上
部を短辺と長辺に沿って連結する四本の形鋼製の天井梁
22a、22a、22b、22bと、四本の柱21の下
部を短辺と長辺に沿って連結する四本の形鋼製の床梁2
3a、23a、23b、23bとから構成される略箱形
である。
【0024】この居室部1の対向する床梁23a、23
aには鋼製の床小梁24が差し渡されている。この床小
梁24の上に木製の床根太などを介して木板からなる床
材、床仕上げ材などを取り付けることにより床が形成さ
れる。
【0025】四本の天井梁22a、22a、22b、2
2bとで天井部3が形成されている。この天井部3の相
対向する天井端縁3a、3aには、図2に示すように、
この天井部3を覆うように一対の屋根パネル4、4が倒
伏されている。これらの屋根パネル4、4の一側縁4
1、41は、丁番などにより天井端縁3a(天井梁22
b)に開閉自在に係止されているが、その詳細は後述さ
れる。また、この屋根パネル4、4の他側縁42、42
はこれらの屋根パネル4、4が倒伏された状態で天井部
3を閉塞している。
【0026】居室部1には、屋根棟部5が搭載されてい
る。この屋根棟部5は、屋根パネル4、4が傾斜された
状態で、そこに生じる開口に跨ってその開口を閉鎖する
とともに屋根の棟部を形成する部材である。屋根棟部5
の両側下方には一対の係止部5a、5aが形成され、そ
の両側5b、5bは、屋根パネル4の側縁41と当接す
る当接部とされている。係止部5a、5aは、それぞれ
の屋根パネル4、4にボルト(不図示)などにより固定
されている。
【0027】天井梁22と床梁23との間に間柱(不図
示)などが設けられ、この間柱の両側に、図3に示すよ
うに、外壁材61と内壁材62とが取り付けられ、この
間にグラスウールからなる断熱材63が取り付けられて
外壁6が形成されている。この外壁6が構成される位置
には、図には省略されているが、窓や出入口などの開口
部が適宜に形成されている。外壁の上端64はシール材
により外壁内部に雨水が浸入しないようにシールされて
いる。天井部3を構成する屋根梁22bには、溶接など
により鋼製の丁番保持部材7aが固定され、この丁番保
持部材7aに屋根パネル4を回動自在に係止するための
丁番7がボルト8aなどにより固定されている。
【0028】一方、屋根パネル4は、屋根仕上げ材を備
えた屋根材4aと石膏ボードなどの内壁材4bとの間に
グラスウールなどの断熱材4cを設けて構成され、周囲
は鉄骨フレーム9などにより補強されている。この鉄骨
フレーム9に丁番7がボルト8bなどにより固定されて
いる。
【0029】屋根パネル4の一側縁41付近は、直角の
頂角41θを挟んで内接面41aと外面41bとで形成
される端面を有している。また、内接面41aと上端6
4とで形成される角度4θは、屋根パネル4が傾斜され
るにほぼ等しい角度(例えば30度)である。これによ
り、図4に示すように、屋根パネル3が倒伏状態から起
立されて傾斜された際に内接面41aが上端64と衝合
されて、屋根パネル4と居室部1との納まりがよくな
る。また、この状態で、外面41bは外壁6面と同一面
に配置されるので、屋根パネル4と外壁6の納まりがよ
く、桁側に建物ユニットを接合させる場合に隣接される
建物ユニットの屋根パネル4が干渉することがない。
【0030】この屋根パネル4、4が傾斜されるとハの
字状に側縁42、42間が上方に向かって開口幅が狭ま
るハの字状の側縁間開口ができる。この開口の側縁42
には、図5に示すように、屋根棟部5の当接部5bが当
接された状態で屋根棟部5がこの一対の屋根パネル4、
4に係止されている。この下方の係止部5a、5aは、
ボルト接合などにより屋根パネル4に固定させてもよ
い。
【0031】次にこのように構成された建物ユニット2
の屋根の施工法について、図2及び図6に基づき説明す
る。
【0032】図2において、外壁6で囲まれた方形状の
天井部3を有する居室部1には、屋根棟部が搭載されて
いる。天井部3に屋根パネル4、4が倒伏されてこの天
井部3は閉鎖されている。この状態で屋根棟部5を搭載
した建物ユニット2は、運送が可能である。また、建物
ユニット2の上部には、一対の屋根パネル4、4により
閉塞されているので、搬送に際しての仮の雨仕舞いは簡
略でよい。
【0033】また、この状態では、屋根部と居室部1と
が桁方向及び妻方向に関して外側にはみ出すことがない
ので、居室部1としては標準の居室ユニットの幅で設計
することができる。また、屋根パネル4、4が倒伏され
て搬送できるので、輸送に際しての雨仕舞いが簡略でよ
い。
【0034】建築現場において、この建物ユニットは図
示を略す基礎の上に載置されて固定される。次いで、図
6に示すように、牽引装置10により屋根棟部5を牽引
することにより屋根パネル4、4はこの牽引装置10又
は屋根棟部5により押し上げられて矢印方向に開口す
る。次いで、屋根パネル4、4が所望の傾斜角度に傾斜
すると、この屋根棟部5は、図5に示すように端縁4
2、42間にできた開口に跨って係止される。
【0035】なお、角度4θを屋根パネル4が傾斜され
る角度に厳密に設計する場合には、端縁42、42間の
下方が屋根棟部5と干渉して上方から牽引しても図5に
示す位置に納まりにくい場合があるが、このような場合
には、丁番7に遊びを持たせればよい。
【0036】妻側に三角屋根構造による開口ができる
が、この開口には妻壁を配置すればよい。この妻壁によ
り屋根部の強度を補強するように構成してもよい。ま
た、所望により天井を組立て施工することもよい。天井
部を施工する場合には、屋根パネル4、4には断熱材4
cや内壁材4bなどを設けなくてもよい。屋根施工後に
天井パネルを追加してもよい。 (変形例1)以上の実施の形態では、天井部3は全面開
口とされていたが、屋根棟部5を牽引して屋根パネル4
を天井部3に傾斜させるには、天井部3の開口は屋根棟
部5が牽引により引き出せればよい。そこで、天井部3
には、屋根棟部5を引き出すに十分な幅の隙間を設けて
予め天井パネルの一部を工場にて施工させたものを用い
てもよい。
【0037】例えば、図7に示すように、天井部3を形
成する四本の天井梁22(22a、22b)に支持され
て木製の天井根太11a…が多数、設けられている。こ
の天井根太11a…の下方に石膏ボードなどから構成さ
れる天井材11b、11b(図では一方のみ)が中央に
略対称に間隔(隙間)Wを開けて釘打ちなどにより固定
されている。また、天井材11b上の天井根太11a…
間には、多数の断熱材11c…が敷設され、これによ
り、一対の天井パネル11、11が形成されている。こ
の隙間Wの幅wは、屋根棟部5が居室から牽引により引
き出すことができれば狭くてもよい。
【0038】このように構成された居室部1には、実施
の形態と同様にして床、外壁などの他、一対の屋根パネ
ル4を設け、屋根棟部5を格納する。この場合の屋根パ
ネル4は断熱材4cはなくてもよい。
【0039】建築現場において、牽引装置により隙間w
から屋根棟部5を牽引することができ、これにより屋根
パネル4、4及び屋根棟部5は、図6に示すと同様に三
角屋根を形成することができる。屋根施工後に隙間wの
部分に天井パネルを追加することによりフラット天井が
形成される。このとき、隙間Wの幅wが小さければ小さ
いほど、現場での天井の施工が容易となる。
【0040】居室部1から牽引により屋根棟部を引き上
げない場合には、天井パネルは天井部3の全面に工場な
どにより予め施工されていてもよい。 (変形例2)以上の実施の形態では、屋根パネル4の一
側縁41付近の頂角41θは直角であったが、図8に示
すように、この頂角41θを鈍角としてもよい。このよ
うに構成すれば、屋根パネル4の桁側端縁(屋根材4a
と外面41bとの交点)41cは外壁6面から突出され
るので、軒として利用することができる。
【0041】また、以上の構成によれば、内接面41a
と上端64との間には、外から視認できる隙間を生じる
場合があるが、このような場合には、この隙間に胴差し
を取り付けることにより外観を美麗とすることができ
る。また、軒樋を取り付けることによりこの隙間を外部
から視認できなくすることもできる。
【0042】以上の構成によるこの建物ユニットは、工
場で生産され、屋根パネルが倒伏され、屋根棟部は居室
部内に格納された状態で必要な施工現場へ移送され、屋
根を組み上げることにより三角屋根を有した建物ユニッ
トの設置が可能である。この建物ユニットは、三角屋根
を有しているので、簡易住宅でありながら居住者は快適
に過ごすことができる。
【0043】この建物ユニットが不要となった際には、
この建物ユニットは屋根が倒伏され、屋根棟部が居室部
に格納された状態でその設置場所から回収され、その回
収された建物ユニットは、この建物ユニットを必要とす
る次の施工現場に搬送されて再び三角屋根が組み立てら
れて設置される。
【0044】運搬に際しては、この屋根パネルが互いに
重合されないで天井部に載置されるので、居室部の高さ
を極力高く設定することができる。また、屋根パネルは
桁方向及び妻方向に関して実質的に外側にはみ出すこと
なく天井部に倒伏され、屋根棟部は、居室内に収納可能
であるので、一つの建物ユニットの幅内にすべてのユニ
ット部材を収納できる。
【0045】これにより、既製の建物ユニットと同サイ
ズの居室部の幅を有する建物ユニットを利用できる。こ
のため、簡易住宅でありながら、幅方向のサイズは特別
仕様として設計する必要がなく、これにより、既製の建
物ユニットに用いられる建具などが使用でき、必要な介
護ユニットを居室内に効率よく配置することができる。
また、これにより住宅空間を最大限に生かすように設計
された既製の建物ユニットと同様に居住空間を容易にか
つ最大限に確保することができる。
【0046】また、居室部の天井部は運搬に際しては屋
根パネルが倒伏された状態で載置されるので、移送に際
しての仮の雨仕舞いは簡略でもよい。これにより、三角
屋根を有する建物ユニットであって、移送費の低減を図
るとともに屋根施工の簡略化された建物ユニットを提供
することができる。
【0047】これにより、高齢などのためにハンディキ
ャップを有する人を抱え、これに応える住宅が一時的に
必要となった場合には、このような住宅を家庭の庭など
の空きスペースに設置し、不要となった場合には撤去可
能な住宅として利用するなどの利便性が増大され、介護
用住宅などに適した、いわゆるレンタル方式やリース方
式の住宅の提供が容易となる。
【0048】以上、この発明の実施の形態を図面により
詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限ら
ず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等が
あってもこの発明に含まれる。
【0049】例えば、実施の形態では、柱と梁とから構
成される骨組構造を有する建物ユニットにつき説明した
が、耐力壁面を有するユニット住宅などにおいても、天
井部に屋根パネルを支持するに十分な梁を設ければ、同
様な建物ユニットを得ることができる。また、既存のユ
ニットの寸法に拘らずに、居室部の寸法を設計してもよ
い。また、建物ユニットの妻側と桁側とは目的に応じて
自由に設定変更可能である。
【0050】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1に記
載の発明によれば、屋根パネルと屋根棟部とで三角形の
屋根が形成され、この屋根棟部は居室部内に格納され、
屋根パネルは天井部に倒伏されるので、桁方向及び妻方
向に関して外側にはみ出すことなく一つの建物ユニット
の幅内にすべてのユニット部材を収納できる。また、居
室部の天井部は運搬に際しては屋根パネルが倒伏されて
載置されるので、移送に際しての仮の雨仕舞いは簡略で
もよい。これにより、三角屋根を有する建物ユニットで
あって、移送費の低減を図るとともに屋根施工の簡略化
された建物ユニットを提供することができる。また、設
置・回収の容易な三角屋根を有する建物ユニットであっ
て、高齢者あるいは身体障害者などの介護用に設計され
た設備を変更することなく、その介護のニーズに応じた
居住空間を容易にかつ最大限に確保することができる建
物ユニットを提供することができる。
【0051】請求項2に記載の発明によれば、倒伏され
た状態で屋根パネルが互いに重合されないので、屋根パ
ネルを天井部に載置した状態での高さが最も低く構成で
き、これにより、居室部の高さを極力高く設定すること
ができる。
【0052】請求項3に記載の発明によれば、屋根パネ
ルが起立されて傾斜された状態で天井端縁とのパネル端
縁の一辺面とが衝合されるので、屋根部と居室部との納
まりがよい。
【0053】請求項4に記載の発明によれば、屋根部と
居室部とが桁方向及び妻方向に関して外側にはみ出すこ
となく、一つのユニット内に収納されるとともに屋根パ
ネルがこの建物ユニットの上方に倒伏されて搬送できる
ので、輸送に際しての仮の雨仕舞いは簡略でよい。ま
た、施工現場において屋根を施工するに際しては、屋根
棟部を牽引することにより一対の屋根パネルは、牽引さ
れた屋根頭部により押し広げられ倒伏状態から起立され
てそれらの端縁間に開口が形成されるとともにその開口
端縁には屋根棟部が跨って係止されるので、屋根の施工
が簡略化される、という実用上有益な効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に用いられる建物ユニットの居室部
の骨組構造を説明する図である。
【図2】 実施の形態の建物ユニットの概略を説明する
側面より見た説明図である。
【図3】 図2の屋根パネルと居室部との接合の状態の
一例を説明するための一端面を示した図である。
【図4】 図3の屋根パネルを傾斜させた場合の屋根パ
ネルの納まりを説明する図である。
【図5】 図2の建物ユニットの屋根を施工した状態で
の三角屋根の状態を説明する図である。
【図6】 図2の建物ユニットの屋根の施工の状態を説
明するための図である。
【図7】 変形例1による天井パネルを一部施工させた
建物ユニットを説明する図である。
【図8】 変形例2による屋根パネルを傾斜させた場合
の屋根パネルの納まりを説明する図である。
【符号の説明】
1 居室部 2 建物ユニット 3 天井部 4 屋根パネル 5 屋根棟部 6 外壁 10 牽引装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外壁で囲まれた方形状の天井部を有する
    居室部と、 該天井部の相対向する天井端縁に倒伏・傾斜自在に係止
    された一対の方形の屋根パネルと、 該一対の屋根パネルが倒伏状態から起立されて傾斜され
    た状態で該屋根パネルの間に形成されたパネル間開口端
    縁に跨って係止されることにより三角屋根を形成する屋
    根棟部とから構成され、 前記屋根パネルは倒伏された状態で天井部に載置される
    ことを特徴とする屋根構造を備えた建物ユニット。
  2. 【請求項2】 前記屋根パネルは倒伏された状態で互い
    の屋根パネルが重合されないことを特徴とする請求項1
    に記載の建物ユニット。
  3. 【請求項3】 前記屋根パネルのパネル端縁は、該屋根
    パネルの傾斜角に応じて形成された端面を有することに
    より、屋根パネルが起立されて傾斜された際に前記三角
    断面の一辺が前記天井端縁と衝合されることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載の建物ユニット。
  4. 【請求項4】 外壁で囲まれた方形状の天井部を有する
    居室部と、 該天井部の相対向する天井端縁に倒伏・傾斜自在に係止
    された一対の方形の屋根パネルと、 該一対の屋根パネルが倒伏状態から起立されて傾斜され
    た状態で該屋根パネルの間に形成されたパネル間開口端
    縁に跨って係止されることにより三角屋根を形成する屋
    根棟部とを備え、 組立に際しては前記居室部から前記屋根棟部を牽引する
    ことにより前記一対の屋根パネルを倒伏状態から起立さ
    せて一対の屋根パネルの端縁間にパネル端縁間開口を形
    成するとともに前記屋根棟部を該端縁間に跨って係止さ
    せることを特徴とする屋根の施工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2015045818A1 (ja) * 2013-09-25 2017-03-09 旭硝子株式会社 含フッ素エラストマー組成物、その製造方法、成形体、架橋物、及び被覆電線

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