JP2000169929A - ダイヤモンド含有複合材料 - Google Patents

ダイヤモンド含有複合材料

Info

Publication number
JP2000169929A
JP2000169929A JP10347081A JP34708198A JP2000169929A JP 2000169929 A JP2000169929 A JP 2000169929A JP 10347081 A JP10347081 A JP 10347081A JP 34708198 A JP34708198 A JP 34708198A JP 2000169929 A JP2000169929 A JP 2000169929A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diamond
composite material
matrix
containing composite
particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10347081A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000169929A5 (ja
Inventor
Hideki Moriguchi
秀樹 森口
Akihiko Ikegaya
明彦 池ヶ谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP10347081A priority Critical patent/JP2000169929A/ja
Publication of JP2000169929A publication Critical patent/JP2000169929A/ja
Publication of JP2000169929A5 publication Critical patent/JP2000169929A5/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗性と強度に優れたダイヤモンド含有セ
ラミックス材料を提供する。 【解決手段】 ダイヤモンド粒子をマトリックスで一体
化したダイヤモンド含有複合材料である。ダイヤモンド
粒子の含有量が3〜50体積%である。マトリックスが周
期律表第IVa、Va、VIa族元素の炭化物、窒化物、酸化
物、硼化物およびこれらの固溶体から選ばれた少なくと
も一種のセラミックスで構成される。また、マトリック
スに液相が生成する条件で、1000〜1800℃の温度範囲に
おいて通電加圧焼結して作製される。セラミックスは焼
結過程でアスペクト比が2以上となった結晶粒を5体積%
以上含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はダイヤモンドを含有
した複合材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、セラミック材料はその優れた耐摩
耗性のため、着実にその適用範囲を増やしている。しか
し、その硬さはダイヤモンドと比較すると小さく、強
度、靭性は超硬合金やサーメットと比較すると劣ってお
り、限定された一部の用途でしかその特性を発揮できて
いない。このため、これらセラミック材料の表面にダイ
ヤモンドを被覆して、耐摩耗性を向上させたり、セラミ
ック中に金属を分散させ、強度や靭性を向上させる試み
が行われている。しかし、これらの試みはダイヤモンド
膜が剥離しやすかったり、金属を分散させることで耐摩
耗性が低下するため、十分な成果を上げていないのが現
状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の主目
的は、高い耐摩耗性と靭性・強度とを具えるダイヤモン
ド含有複合材料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明材料は、ダイヤモ
ンド粒子をセラミックスからなるマトリックスで一体化
したダイヤモンド含有複合材料である。このダイヤモン
ド粒子の含有量を3〜50体積%とし、マトリックスは、
周期律表第IVa、Va、VIa族元素の炭化物、窒化物、酸化
物、硼化物およびこれらの固溶体から選ばれた少なくと
も一種のセラミックスで構成する。そして、マトリック
スに液相が生成する条件で、1000〜1800℃の温度範囲に
おいて通電加圧焼結して作製されたことを特徴とする。
【0005】ここで、ダイヤモンド粒子の含有量を3〜5
0体積%としたのは、3体積%よりも少ないと耐摩耗性の
向上効果が小さく、50体積%を越えると焼結性が低下
し、強度の低下を招きやすくなるためである。中でも特
に好ましいのは、ダイヤモンド粒子の含有量が10〜35体
積%のときである。
【0006】マトリックスを構成するセラミックス材料
は、周期律表第IVa、Va、VIa族元素の炭化物、窒化物、
酸化物、硼化物およびこれらの固溶体から選ばれた少な
くとも一種である。液相焼結を行うため、B、Al、Si、A
l2O3、Y2O3、MgO、CaO、SiO2、SrO、Li2O、La2O3などを
添加することが好ましい。また、Fe、Co、Niなどの鉄族
金属もCと反応して液相を生成しやすいが、これらはダ
イヤモンドを黒鉛化させやすいので1wt%以下とするこ
とが好ましい。
【0007】液相焼結を行わせることで緻密化が促進さ
れ、ダイヤモンドを含有する材料をダイヤモンドが準安
定な条件の下で短時間に焼結するのに好都合となる。ま
た、液相焼結を行うことで、結晶粒はアスペクト比が2
以上の粒子となりやすく、強度、靭性が向上しやすくな
る。アスペクト比とは結晶粒の最大長さと最小長さの比
をいう。後述するように、本発明材料は通電加圧焼結に
より得られ、結晶粒組織は焼結時の加圧により影響され
るため、結晶粒の配列は異方性を有しやすい。特にアス
ペクト比が2以上の粒子を5体積%以上、好ましくは10体
積%以上含むと特に靭性に優れた複合材料とできる。ア
スペクト比2以上の粒子はウィスカーなど原料段階で準
備し、5体積%以上混合して含ませることもできるが、
原料が高価である上、均一な混合が行いにくく、成形性
も低下するため、液相焼結中に生成させることが好まし
い。特に好ましいアスペクト比は3以上10以下のときで
ある。
【0008】中でもA12O3、AlN、SiC、Si3N4、TiC、ZrO
2、B4C、TiB2から選ばれた少なくとも一種のセラミック
スをマトリックスの主体とした場合が好ましい。これ
は、これらのセラミックスが焼結性に優れる上、A12O3
はコストが安く、AlN、SiCは熱伝導性に優れ、Si3N4、T
iC、ZrO2は強度、靭性に優れ、B4C、TiB2は硬度に優れ
るためである。また、これらのセラミックスのうち、電
気絶縁性を示すものは、この機能を利用する用途におい
て好ましい特性となる。
【0009】なお、前記マトリックスとダイヤモンド粒
子の結合力を高めるため、予めダイヤモンド粒子の表面
に0.01〜5μmの被覆層を設けることも好ましい。0.01〜
5μmと限定したのは、0.01μmよりも薄いと被覆した効
果が小さく、5μmよりも厚いと硬度が低下するためであ
る。なお、好ましい被覆材料としては、IVa、Va、VIa族
元素、B、Al、Si、また、これらの炭化物、窒化物、硼
化物、酸化物およびこれらの固溶体から選ばれた少なく
とも一種が挙げられ、中でもこれらの被覆層の融点がマ
トリックスに液相を生成する温度以上である場合が好ま
しい。このような被覆層を形成する方法としては、スパ
ッタリング法やイオンプレーティング法などの物理蒸着
法(PVD法)や、化学蒸着法(CVD法)の他、めっき法、
浸漬法などが挙げられる。
【0010】本発明の複合材料はマトリックスに液相を
生成する焼結温度で焼結し、この焼結温度は1000〜1800
℃であることが好ましい。これは、1000℃以下であると
焼結体を理論密度比95%以上に緻密化させることが難し
く、1800℃を越えるとダイヤモンドの劣化が著しくなる
ためである。特に好ましいのは1300〜1500℃である。ま
た、前記焼結温度での保持時間が20秒以上30分以内、加
圧力が5〜100MPaの条件で通電加圧焼結して製造される
のが好ましい。
【0011】ここで、液相を生成する焼結温度での保持
時間を20秒以上30分以内としたのは、20秒よりも保持時
間が短いと緻密化が不十分であり、30分よりも長いとダ
イヤモンドの劣化が起こりやすいためである。保持時間
を30分以内としたことにより、ダイヤモンドの品質は維
持できるが焼結不足となり、緻密な焼結体を得にくい
が、本発明では液相焼結とすることにより低温短時間焼
結でも緻密化が進行し、機械的特性に優れた焼結体とで
きる。特に好ましいのは1分以上20分以内である。
【0012】また、加圧力を5〜100MPaとしたのは、5MP
aよりも低いとマトリックスの緻密化が起こりにくく、1
00MPaよりも高い圧力であると特殊な焼結形式が必要と
なり製造コストが増大するためである。
【0013】なお、通電加圧焼結における通電条件は、
電流ON時間が1〜100msec、電流OFF時間が1msec以上であ
る矩形パルス電流を用いて行うことが好ましい。このよ
うな通電加圧焼結により、非常に緻密でダイヤモンド粒
子の脱落が生じにくいダイヤモンド含有複合材料を得る
ことができる。
【0014】本発明複合材料は、焼結体に加工されて他
の超硬合金や鋼等に接合されて利用される。この接合手
段としてロウ付けが考えられるが、化学的に安定なダイ
ヤモンド粒子を含有する複合材料をロウ付けすることは
困難である。特に、ダイヤモンド含有量が多い場合にこ
の困難性は顕著になる。そこで、発明者はさらに検討を
加え、焼結時にダイヤモンド含有複合材料の原料とセラ
ミックス、超硬合金又は鋼とを直接に接触させて焼結し
て、焼結と同時に接合する方法を見出した。
【0015】本発明ダイヤモンド含有複合材料がセラミ
ックス、WC基超硬合金、鋼の少なくとも1つに接合され
ていると、熱膨張係数の関係からダイヤモンド含有複合
材料に圧縮残留応力が生じて強靭化されるとともに、ロ
ウ付けや溶接施工が容易もしくは不要となり、本発明に
よるダイヤモンド含有複合材料の適用分野を広げること
ができる。
【0016】また、本発明複合材料にダイヤモンドおよ
びダイヤモンドライクカーボン(Diamond Like Carbo
n:以下DLCと称する。)の少なくとも一種の被覆層を設
けると優れた耐摩耗性、潤滑性が得られる。ダイヤモン
ドやDLCの被覆は、複合材料中のダイヤモンド粒子を核
として成膜されるため、非常に密着力に優れたものとな
る。特にDLCを被覆した際には、被覆層が平滑で潤滑性
に優れるため剥離が生じにくく、耐摩耗部材として非常
に優れた性能が得られる。
【0017】さらに、ダイヤモンド粒子の少なくとも一
部を立方晶窒化硼素粒子に置きかえた材料は、高温域で
鋼に対する反応性がダイヤモンド粒子の場合よりも低く
なり耐摩耗性を向上させることが期待できる。その他、
ダイヤモンド粒子よりも高温での安定性に優れるため、
本発明のようにダイヤモンド粒子や立方晶窒化硼素粒子
が準安定な条件で焼結を行なう場合に、ダイヤモンド粒
子を用いる場合よりも超砥粒自身の性能劣化が小さく、
有利である。また、ダイヤモンド粒子を用いる場合より
も研削性が向上するため、加工コストの低減が期待でき
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。 (実施例1)平均粒径1μmのα−Si3N4、β−Si3N4、Al
2O3、Y2O3、Yb2O3粉末、平均粒径2μmのAlN、SiO2
末、平均粒径1.5μmのMgO、ZrO2粉末、平均粒径5μmの
ダイヤモンド粉末にTiをPVD法で0.5μm被覆した粉末を
準備し、表1の組成に配合後、ボールミルを用いてエタ
ノール中で湿式混合後、乾燥し、焼結用粉末を用意した
(No.1-1〜1-8)。
【0019】このようにして準備した粉末をφ50mmの黒
鉛型に充填し、0.01Torrの真空中で圧力30MPaを付加し
ながら、電流ON時間が40msec、電流OFF時間が5msecの矩
形パルス電流を流して通電加圧焼結した。昇温パターン
は昇温速度200℃/minで1450℃まで昇温、その温度で5
分間保持して、その後40℃/minの速度で冷却とした。
このようにして得られた焼結体のサイズはφ50mm、厚み
5mmの焼結体で、割れもなく良好な外観を呈していた。
これらの焼結体の黒皮を除去後、アルキメデス法で比重
を測定した。各焼結体は理論密度比95%以上の緻密度を
有していた。
【0020】これらの焼結体を♯200のダイヤモンド砥
石で平面研削後、ダイヤモンドペーストを用いて鏡面研
削し、NaOH溶液でエッチングして、各試料の組織中にア
スペクト比が2以上の結晶粒が含まれる面積率を画像処
理装置を用いて測定した。その結果を表2に示す。ま
た、これらの焼結体から12×3×4mmの抗折試験用試験
片を切り出し、スパン長10mmの抗折試験に供した。その
結果についても表2に示す。
【0021】さらに、これらの焼結体を前述の方法で鏡
面研磨し、その面に直径5mmのアルミナボールを相手材
として、摺動速度3m/min、加圧力10Nの条件にてピンオ
ンディスク試験を3時間行った。試験後の摩耗痕を面粗
さ計で測定し、No.1-1の試料の摩耗痕深さを100とした
ときの各試料の摩耗痕深さを表2に示した。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】表2より、ダイヤモンド粒子の含有量が3
〜50体積%であるNo.1-2〜1-6 の焼結体は抗折力が高
く、耐摩耗性に優れていることがわかる。しかし、ダイ
ヤモンド粒子の含有量が3〜50体積%の範囲にあるが、
アスペクト比が2以上の結晶粒の面積率が0%のNo.1-8
の試料は抗折力、耐摩耗性が共にNo.1-2〜1-6の試料よ
りも劣ることが分かった。
【0025】(実施例2)平均粒径1μmのαアルミ
ナ、SiO2、MgO、CaO粉末、平均粒径2μmのTiO2、Cr
2O3、Y2O3、La2O3、ZrO2、SrO、LiOH粉末、平均粒径10
μmのダイヤモンド粉末を準備し、表3の組成に配合後、
ボールミルを用いてエタノール中で湿式混合後、乾燥し
て焼結用粉末を用意した(No.2-1〜2-7)。これらの粉
末を実施例1と同様にして焼結し、得られた焼結体の黒
皮を除去後、アルキメデス法で比重を測定した。各焼結
体はNo.2-1を除いて理論密度比95%以上の値密度を有し
ていた。
【0026】
【表3】
【0027】これらの焼結体を♯200のダイヤモンド砥
石で平面研削後、ダイヤモンドペーストを用いて鏡面研
削し、サーマルエッチングして、各試料の組織中にアス
ペクト比が2以上の結晶粒が含まれる面積率を画像処理
装置を用いて測定した。その結果を表4に示す。また、
これらの焼結体から12×3×4mmの抗折試験用試験片を
切り出し、スパン長10mmの抗折試験に供した。その結果
についても表4に示す。
【0028】さらに、これらの焼結体を前述の方法で鏡
面研磨し、その面に直径5mmの超硬製ボールを相手材と
して摺動速度3m/min、加圧力10Nの条件にてピンオンデ
ィスク試験を3時間行った。試験後の摩耗痕を面粗さ計
で測定し、No.2-1の試料の摩耗痕深さを100としたとき
の各試料の摩耗痕深さを表4に示した。
【0029】
【表4】
【0030】表4より、アスペクト比が2以上のマトリ
ックスを5体積%以上含有するNo.2-2〜2-7の焼結体は抗
折力が高く、耐摩耗性にも優れていることがわかる。
【0031】(実施例3)平均粒径1μmのβ−SiC、B4
C、TiB2、Al2O3、AlN、SiO2、Y2O3粉末、平均粒径3μm
のB、Al、C、Si粉末、平均粒径30μmのダイヤモンド粉
末を準備し、表5の組成に配合後、ボールミルを用いて
エタノール中で湿式混合後、乾燥し、焼結用粉末を用意
した(No.3-1〜3-5)。これらの粉末をφ30mmのC/Cコ
ンポジット製黒鉛型に充填し、0.01Torr以下の真空中で
圧力80MPaを付加しながら、電流ON時間が20msec、電流O
FF時間が1msecの矩形パルス電流を流して通電加圧焼結
した。昇温パターンは昇温速度100℃/minで1800℃まで
昇温し、その温度で10分間保持して、その後50℃/min
の速度で冷却とした。
【0032】
【表5】
【0033】このようにして得られた焼結体のサイズは
φ30mm、厚み5mmの焼結体で、割れもなく良好な外観を
呈していた。これらの焼結体を#200のダイヤモンド砥
石で平面研削後、ダイヤモンドペーストを用いて鏡面研
磨し、ダイヤモンド製ビッカース圧子を用いてインデン
テーション法で破壊靭性の測定を行った。その測定結果
を表6に示す。またサーマルエッチング後、各資料の組
織中にアスペクト比が2以上の結晶粒が含まれる面積率
を画像処理装置を用いて測定した。その結果についても
表6に示す。
【0034】
【表6】
【0035】さらに、これらの焼結体を前述の方法で鏡
面研磨し、その面に直径5mmのアルミナボールを相手材
として、摺動速度3m/min、加圧力10Nの条件にてピンオ
ンディスク試験を3時間行った。試験後の摩耗痕を面粗
さ計で測定し、No.3-5の試料の摩耗痕深さを100とした
ときの各試料の摩耗痕探さを表6中に示した。
【0036】表6より、アスペクト比が2以上のマトリッ
クスを5体積%以上含有するNo.3-1〜3-4の焼結体は破壊
靭性が大きく、耐摩耗性にも優れることがわかる。
【0037】(実施例4)実施例1で用いた黒鉛型に、実
施例1で作製したNo.1-5の粉末が最上層、正方晶ZrO
3mol%YO粉末が中間層、S45C製の円盤状鋼を最下層
として、焼結後の厚みがそれぞれ2mm、5mm、10mmとなる
ように積層して、実施例1と同様にして焼結した。但
し、焼結温度は最上層の保持温度が1500℃、最下層は11
00℃となるように黒鉛型の形状、材質を工夫して焼結を
行った。このようにして作製した焼結体は直径が50mm、
厚み17mmの焼結体で、割れもなく良好な外観を呈してい
た。また、No.1-5の粉末を用いて厚み5mmの焼結体を温
度傾斜を設けずに焼結温度を1500℃として同様にして作
製したが、この焼結体にも割れは見られず、良好な焼結
体を作製できた。
【0038】これらの焼結体の最上層の窒化珪素結晶粒
のうち、アスペクトが2以上である結晶粒の割合を実施
例1と同様にして求めたところ、その値は両者ともに50
〜60体積%の範囲にあることが確認できた。また、実施
例1で行ったピンオンディスク試験をこれらの焼結体に
も実施したところその摩耗痕深さは、No.1-1の摩耗痕深
さを100としたときに積層体が4でバルク体が8となり、
超硬および鋼を接合した積層体の方が優れた耐摩耗性を
示した。
【0039】(実施例5)実施例4で作製した積層体の最
上層表面にCVD法でダイヤモンドを被覆し、実施例1で行
ったピンオンディスク試験をこれらの焼結体にも実施し
たところその摩耗痕深さは、No.1-1の摩耗痕深さを100
としたときに1となり、ダイヤモンドの剥離もなく、非
常に優れた耐摩耗性を示した。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明複合材料に
よれば、ダイヤモンドをセラミックスに含有すること
で、セラミックスが持つ耐摩耗性をダイヤモンドに限り
なく近づけ、高い耐摩耗性を実現できる。特に、この複
合材料を超硬合金や鋼と接合すれば、接合体全体として
の靭性、強度を超硬合金や鋼に近づけることができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイヤモンド粒子をマトリックスで一体
    化したダイヤモンド含有複合材料において、 前記ダイヤモンド粒子の含有量が3〜50体積%であり、 前記マトリックスが周期律表第IVa、Va、VIa族元素の炭
    化物、窒化物、酸化物、硼化物およびこれらの固溶体か
    ら選ばれた少なくとも一種のセラミックスで構成され、 前記マトリックスに液相が生成する条件で、1000〜1800
    ℃の温度範囲において通電加圧焼結して作製され、 前記マトリックスが焼結過程でアスペクト比2以上とな
    った結晶粒を5体積%以上含むことを特徴とするダイヤ
    モンド含有複合材料。
  2. 【請求項2】 前記ダイヤモンド粒子の含有量が10〜35
    体積%であることを特徴とする請求項1に記載のダイヤ
    モンド含有複合材料。
  3. 【請求項3】 前記セラミックスがA12O3、AlN、SiC、S
    i3N4、TiC、ZrO2、B 4C、TiB2から選択された少なくとも
    一種であることを特徴とする請求項1に記載のダイヤモ
    ンド含有複合材料。
  4. 【請求項4】 前記ダイヤモンド粒子が0.01〜5μmの被
    覆層を有することを特徴とする請求項1に記載のダイヤ
    モンド含有複合材料。
  5. 【請求項5】 ダイヤモンド複合材料の下層に超硬合
    金、サーメットおよび鋼から選択された少なくとも一種
    よりなる材料が積層されていることを特徴とする請求項
    1に記載のダイヤモンド含有複合材料。
  6. 【請求項6】 ダイヤモンド含有複合材料の表面に、ダ
    イヤモンドおよびダイヤモンドライクカーボンから選択
    された少なくとも一種がコーティングされたことを特徴
    とする請求項1に記載のダイヤモンド含有複合材料。
  7. 【請求項7】 ダイヤモンド粒子の少なくとも一部を立
    方晶形窒化硼素粒子に置き換えたことを特徴とする請求
    項1に記載の複合材料。
JP10347081A 1998-12-07 1998-12-07 ダイヤモンド含有複合材料 Withdrawn JP2000169929A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10347081A JP2000169929A (ja) 1998-12-07 1998-12-07 ダイヤモンド含有複合材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10347081A JP2000169929A (ja) 1998-12-07 1998-12-07 ダイヤモンド含有複合材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000169929A true JP2000169929A (ja) 2000-06-20
JP2000169929A5 JP2000169929A5 (ja) 2006-06-08

Family

ID=18387796

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10347081A Withdrawn JP2000169929A (ja) 1998-12-07 1998-12-07 ダイヤモンド含有複合材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000169929A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5952102A (en) Diamond coated WC and WC-based composites with high apparent toughness
Rak et al. Manufacture and properties of Al2O3–TiN particulate composites
JPH0513103B2 (ja)
Skirl et al. Processing and mechanical properties of Al2O3/Ni3Al composites with interpenetrating network microstructure
SE513938C2 (sv) Skärverktygsmaterial av kiselnitrid
EP0183965A2 (en) Composite sintered silicon nitride material and cutting tool made therefrom
JP2012246172A (ja) 金属材とセラミックス−炭素複合材との接合体及びその製造方法
JP2000169929A (ja) ダイヤモンド含有複合材料
US6420294B1 (en) Titanium diboride sintered body with silicon nitride as a sintering aid and a method for manufacture thereof
Attia et al. Hot Pressed Si 3 N 4 Ceramics Using MgO–Al 2 O 3 as Sintering Additive for Vehicle Engine Parts
Kim et al. Mechanical properties of binderless tungsten carbide by spark plasma sintering
JPH05186844A (ja) 高密度相窒化ホウ素基焼結体
JP5825962B2 (ja) 窒化珪素質焼結体およびこれを用いた溶湯金属用部材ならびに耐磨耗性部材
JP2604155B2 (ja) 被覆層を有するセラミックス工具
JP2002180222A (ja) 溶融金属めっき浴用浸漬部材
JP4976626B2 (ja) 焼結合金材料、その製造方法、およびそれらを用いた機械構造部材
JP2002194474A (ja) 炭化タングステン系超硬基複合材料焼結体
JP2002069560A (ja) 超硬質粒子含有複合材料
Zhu et al. Development of sintered reaction-bonded Si3N4 materials with high thermal conductivity
JP2001187431A (ja) 積層構造材料
JP3853438B2 (ja) 窒化珪素焼結体の製造方法
JP3603950B2 (ja) 超硬質粒子含有複合材料
JPH07172923A (ja) 工具用高靱性硬質焼結体の製造方法
JP3602931B2 (ja) 低硬度窒化珪素質焼結体及びこれを用いた半導体製造用部品
Sobczak et al. Nitride and carbide preforms for infiltration process

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050524

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20060308

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060413

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20061025