JP2000167043A - カプラ洗浄器 - Google Patents

カプラ洗浄器

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JP2000167043A
JP2000167043A JP10341641A JP34164198A JP2000167043A JP 2000167043 A JP2000167043 A JP 2000167043A JP 10341641 A JP10341641 A JP 10341641A JP 34164198 A JP34164198 A JP 34164198A JP 2000167043 A JP2000167043 A JP 2000167043A
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Takeshi Shibata
猛 柴田
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SAITEKKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】中空糸型ダイアライザに接続する一対のカプラ
を、一度に簡易かつ十分に洗浄することが可能であり、
カプラの不十分な消毒を原因とする透析液の汚染を確実
に防止することができるカプラ洗浄器を提供する。 【解決手段】ケース本体21の両開口部22,22より
各カプラ30を嵌入した状態で、一方のカプラ30の連
通口37から消毒液を注入し、他方のカプラ30の連通
口37から消毒液を外部に排出することで、ケース本体
21の内部空間23に充填されて循環する消毒液が、各
カプラ30の着脱口31の内外全表面のみならず、ロッ
ク機構40内のコイルスプリング45やボール43等の
各構成部品にまで満遍なく接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広くは医療機器に
関するものであり、中空糸型ダイアライザにある透析液
の流出入口に接続するカプラを洗浄するケース本体から
成るカプラ洗浄器に関する。中空糸型ダイアライザは、
人体中の血液より老廃物質や過剰水分を除去する血液透
析器である。
【0002】
【従来の技術】従来の中空糸型ダイアライザとしては、
例えば、図9に示すようなものが知られている。このダ
イアライザ1は、管本体1a内に数多の中空糸型透析膜
2を封入して成る。管本体1a内は透析膜2によって、
中空糸内が血液の流路、中空糸外が透析液の流路と2つ
の系に分かれている。
【0003】管本体1aの両端には、中空糸内である血
液系に連通する血液流入口3Aと、血液流出口3Bが開
設され、また、中空糸外である透析液系に連通する透析
液の流出入口4A,4Bも開設されている。血液流入口
3Aは人体の動脈側に接続され、血液流出口3Bは静脈
側に接続される。
【0004】ダイアライザ1を実際に使用する場合、血
液流入口3Aから血液流出口3Bへ向かうように血液を
中空糸内に一方向に流す一方、透析液は透析効率の観点
より前記血液の流れとは逆向きとなるように、一方の流
出入口4Aから他方の流出入口4Bへと向かうように中
空糸外を流していた。
【0005】ここで一対の透析液の流出入口4A,4B
には、図10に示すようなカプラ10を装着して、該カ
プラ10を介して透析液を循環させていた。カプラ10
は、流出入口4A,4Bに着脱可能に外嵌する着脱口1
1と、そのロック機構13と、透析液を循環させるホー
ス6を接続すべく管状に突設された連通口12を有す
る。
【0006】ロック機構13は、着脱口11の外周部に
摺動可能に外嵌させた操作環14と、前記流出入口4
A,4Bの外周に沿って形成された止め溝5に係脱可能
なボール15から成る。ボール15は、着脱口11の内
周側および外周側に移動可能に保持され、前記操作環1
4の内壁が重なると着脱口11の内周側に突出するよう
になっている。
【0007】操作環14は、コイルバネ16によって通
常ボール15に重なる位置に付勢されている。前記着脱
口11を流出入口4A,4Bに装着する際、操作環14
をコイルバネ16の付勢力に抗して、ボール15に重な
らない位置まで押せばよい。また、着脱口11の奥に
は、流出入口4A,4Bの端縁に圧着するOリング17
が内蔵されている。
【0008】ところで最近の血液透析では、透過性の高
いハイパフォーマンスメンブレン(HPM)等の普及に
伴い、一般に透析液の逆濾過や逆拡散が大きくなってい
るため、前述したカプラ10の汚染が問題となってい
る。すなわち、カプラ10は、消毒が不完全になりがち
なOリング17等の細かい部品を含むため、ダイアライ
ザ1への接続後に透析液が、カプラ10に残存した細菌
が産生するエンドトキシン等で汚染される虞があった。
【0009】カプラ10の洗浄方法としては、例えば消
毒液や弱電解酸化水等、殺菌効果の優れる液体中にカプ
ラ10を単に浸す程度では効果がなく、図11に示すバ
イパスコネクタ18を使用した洗浄が普及していた。バ
イパスコネクタ18の両端には、前記流出入口4A,4
Bと同様な構造の一対の接続口19,19が形成されて
いる。
【0010】透析後に一対のカプラ10,10を洗浄す
る場合、各カプラ10の着脱口11を、バイパスコネク
タ18の両端にある接続口19に外嵌させる。かかる状
態で、一方のカプラ10の連通口12に接続されたホー
ス6から消毒液を注入し、他方のカプラ10の連通口1
2に接続されたホース6から消毒液を外部に排出して、
一対のカプラ10,10内を洗い流すように洗浄してい
た。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
洗浄方法では、バイパスコネクタ18の接続口19に各
カプラ10の着脱口11を外嵌させた際、その外嵌構造
上、着脱口11の内周面における開口端からOリング1
7までの嵌合代の部位(図10中にてAで示す。)は、
消毒液で洗い流すことができなかった。また、着脱口1
1外周と操作環14内周との間の隙間空間は、コイルバ
ネ16を内装するように閉塞されており、かかる隙間空
間もなおさら消毒液で洗い流すことができなかった。
【0012】従って、カプラ10の着脱口11内や、着
脱口11外周と操作環14内周との間の隙間空間の消毒
が不完全となり、十分に細菌を除去することができず、
細菌が繁殖しやすかった。そのため、消毒後に一対のカ
プラ10,10をダイアライザ1に接続して再使用する
と、ダイアライザ1へ導入されて排出される透析液中
に、一対のカプラ10,10に残存した細菌が産生する
エンドトキシンが比較的多く含まれてしまうという問題
があった。
【0013】図12は、前記バイパスコネクタ18に接
続して洗浄したカプラ10における透析液中のエンドト
キシン濃度の推移を示している。グラフ中で「入口」と
は、ダイアライザ1の一方の流出入口4Aに接続したカ
プラ10付近に設けたサンプリングポートを指し、「出
口」とは、他方の流出入口4Bに接続したカプラ10付
近に設けたサンプリングポートを指す。
【0014】発明者らは、それぞれのサンプリングポー
トから3日間に亘って、透析液を採取してエンドトキシ
ン値を測定した。その結果、一対のカプラ10,10を
通った「出口」におけるエンドトキシン値は高値を示し
た。すなわち、前記バイパスコネクタ18を使用したカ
プラ10の洗浄方法では、カプラ10の着脱口11内の
消毒が不完全という事実が判明した。
【0015】このような問題に鑑みて、前記カプラの素
材であるシリコンに、例えば銀ゼオライト等の抗菌剤を
含有させて、カプラ自体に抗菌性を持たせるような製品
も知られているが、実際の実験結果においては、カプラ
内部の細菌汚染を著しく軽減することはできなかった。
以上より、カプラの洗浄に関して優れた効果のある洗浄
具の開発が切望されていた。
【0016】本発明は、以上のような従来技術が有する
問題点に着目してなされたもので、中空糸型ダイアライ
ザに接続する一対のカプラを、一度に簡易かつ十分に洗
浄することが可能であり、カプラの不十分な消毒を原因
とする透析液の汚染を確実に防止することができるカプ
ラ洗浄器を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】発明者らの調査研究によ
れば、前述した目的を達成するための本発明の要旨とす
るところは、以下の各項に存する。 [1]中空糸型ダイアライザ(1)にある透析液の流出
入口(4A,4B)に接続するカプラ(30)を洗浄す
るケース本体(21)から成るカプラ洗浄器(20)で
あって、前記カプラ(30)は、中空糸型ダイアライザ
(1)の両端側にそれぞれ管状に突設された前記流出入
口(4A,4B)に着脱可能に外嵌する着脱口(31)
と、該着脱口(31)のロック機構(40)と、前記着
脱口(31)の開口縁(31a)の反対側にて着脱口
(31)に連通し、透析液を循環させるホースを接続す
る連通口(37)とを有し、前記ロック機構(40)
は、前記着脱口(31)の外周部に対し軸心方向に摺動
可能に外嵌した操作環(41)と、前記着脱口(31)
の内周側および外周側に移動可能に保持され、前記操作
環(41)の内壁が重なると着脱口(31)の内周側に
突出して、前記流出入口(4A,4B)の外周に形成さ
れた止め溝(5)に嵌合するボール(33)と、前記着
脱口(31)の外周部と操作環(41)との隙間に収納
され、前記操作環(41)を、ボール(33)を覆う位
置に付勢するコイルバネ(45)とから成り、前記着脱
口(31)の外周部と前記操作環(41)とに、前記コ
イルバネ(45)が収納されている隙間に対して前記操
作環(41)の前後方向から外部に連通する溝部(34
a,42a)を形成し、前記操作環(41)の後端側に
位置する前記着脱口(31)の外周部の一部に、前記操
作環(41)の外径よりも大きい嵌合代外周部(35)
を形成し、前記ケース本体(21)は、前記カプラ(3
0)の嵌合代外周部(35)に合致する内径の管状に形
成され、その両端に開設された一対の開口部(22)
と、両開口部(22)より前記各カプラ(30)をその
嵌合代外周部(35)まで嵌入した際、各着脱口(3
1)が互いに離隔して対向する状態に収納できる内部空
間(23)とを有し、前記ケース本体(21)の内部空
間(23)で、一方のカプラ(30)の連通口(37)
から内部空間(23)に消毒液を注入し、他方のカプラ
(30)の連通口(37)から消毒液を外部に排出し
て、前記内部空間(23)内に充填されて循環する消毒
液が、各カプラ(30)の着脱口(31)の外周部と操
作環(41)との隙間を含む着脱口(31)の内外全表
面に接するように設定したことを特徴とするカプラ洗浄
器(20)。
【0018】[2]前記ケース体の内部空間(23)の
略中央に、前記ケース体の両開口部(22)より前記各
カプラ(30)をその嵌合代外周部(35)まで挿入し
た際、各操作環(41)の前端側が係合して、該操作環
(41)がロック解除方向寄りの位置に移動した状態で
保持される仕切板(24)を設け、前記仕切板(24)
に、前記操作環(41)の外周外側を通る透析液を、反
対側の操作環(41)の外周外側へ導くための連通孔
(26)を設けたことを特徴とする[1]記載のカプラ
洗浄器(20)。
【0019】次に、前記解決手段に基づく作用について
説明する。 [1]記載のカプラ洗浄器(20)によれば、一対のカ
プラ(30)を洗浄する場合は、先ず管状のケース本体
(21)の両端にある開口部(22)より、それぞれカ
プラ(30)の着脱口(31)側を嵌入させる。ケース
本体(21)は、カプラ(30)の嵌合代外周部(3
5)に合致する内径であるため、該嵌合代外周部(3
5)をケース本体(21)の開口部(22)内壁に圧接
させることで、嵌合させた状態に維持できる。
【0020】このときカプラ(30)の着脱口(31)
の内外や、ロック機構(40)を成す操作環(41)や
コイルバネ(45)、ボール(33)は、前記ケース本
体(21)の内部空間(23)に入っているが、カプラ
(30)の嵌合代外周部(35)よりも後端側にある連
通口(37)は、ケース本体(21)外部に露出してい
る。前記コイルバネ(45)は、着脱口(31)外周と
操作環(41)内周との隙間に収納されている。
【0021】ここで前記隙間にコイルバネ(45)は閉
じ込められているが、前記着脱口(31)の外周部と前
記操作環(41)には、前記隙間に対して操作環(4
1)の前後方向から外部に連通する溝部(34a,42
a)が形成されている。そのため、コイルバネ(45)
が収納された隙間は閉鎖空間ではなく、前記溝部(34
a,42a)によって外部に開放されている。
【0022】各カプラ(30)をケース本体(21)の
両開口部(22)に嵌入させると、ケース本体(21)
の内部空間(23)は、一対のカプラ(30)に挟まれ
て密閉された閉鎖空間となる。かかる内部空間(23)
へ、一方のカプラ(30)の連通口(37)から消毒液
を注入し、他方のカプラ(30)の連通口(37)から
消毒液を外部に排出する。
【0023】それにより、前記内部空間(23)内に充
填されて循環する消毒液が、各カプラ(30)の着脱口
(31)の内外全表面や、ロック機構(40)のコイル
バネ(45)等の各構成部品にまで満遍なく接して、各
カプラ(30)は全体的にむらなく消毒される。しか
も、細菌やその産生物は、前記内部空間(23)にとど
まることなく、たえず循環する消毒液に洗い流されるた
め、一対のカプラ(30)は確実かつ十分に洗浄され
る。
【0024】[2]記載のカプラ洗浄器(20)によれ
ば、前記ケース体の両開口部(22)より前記各カプラ
(30)をその嵌合代外周部(35)まで挿入した際、
内部空間(23)の略中央にある仕切板(24)に各操
作環(41)の前端側が係合して、該操作環(41)が
ロック解除方向寄りの位置に移動した状態で保持され
る。
【0025】このような操作環(41)の位置ずれによ
り、着脱口(31)外周と操作環(41)内周との隙間
が軸心方向に開くため、かかる隙間にいっそう消毒液が
入り込みやすくなり、特にロック機構(40)の各部品
を十分に洗浄することができる。一方のカプラ(30)
の操作環(41)の外周外側を通る透析液は、前記仕切
板(24)にある連通孔(26)を通って反対側のカプ
ラ(30)の操作環(41)の外周外側へと導かれる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき、本発明の各
種実施の形態を説明する。図1〜図8は本発明を代表す
る一実施の形態を示している。本実施の形態に係るカプ
ラ洗浄器20は、前述した中空糸型ダイアライザ1(図
9参照)の透析液の流出入口4A,4Bに接続する一対
のカプラ30,30を洗浄するものである。
【0027】図1に示すように、カプラ洗浄器20は管
状のケース本体21から成る。また、各カプラ30は、
中空糸型ダイアライザ1の流出入口4A,4Bに着脱可
能に外嵌する着脱口31と、該着脱口31のロック機構
40と、前記着脱口31の開口縁の反対側にて着脱口3
1内に連通する連通口37とを有して成る。かかるカプ
ラ30は、従来のカプラ10(図10参照)とは構成が
異なっており、先ずカプラ30について説明する。
【0028】図1および図3に示すように、カプラ30
の着脱口31は、前記カプラ10の着脱口11と同様
に、中空糸型ダイアライザ1の流出入口4A,4Bにち
ょうど外嵌する内径に設定されている。着脱口31の外
周部の開口縁31a付近には凹溝32が形成され、この
凹溝32には、後述の操作環41が前方に抜けないよう
にするリング状の抜止ストッパ33が外嵌されている。
【0029】また、着脱口31の外周部の後端側には、
操作環41の後半側が摺動可能に外嵌する摺接外周部3
4が形成されている。この摺接外周部34には、円周方
向に所定間隔おきに並ぶ溝部34aが基準外周面より半
径方向に凹設されている。かかる溝部34aは、後述の
コイルバネ45が収納される前記着脱口31外周と操作
環41内周との隙間内を、操作環41の後端側より外部
と連通させるものである。
【0030】更に前記摺接外周部34の後端側には、操
作環41の外径よりも大きい嵌合代外周部35が形成さ
れている。かかる嵌合代外周部35は、後述するケース
本体21の内径と合致する大きさに設定され、ケース本
体21の開口部22内に圧入した状態に維持するための
部位である。一方、着脱口31の内側奥部には、流出入
口4A,4Bの端縁に圧着するOリング36が内設され
ている。
【0031】前記着脱口31のロック機構40は、操作
環41と、ボール43と、コイルバネ45とから成る。
操作環41は、前記着脱口31の外周部に対し軸心方向
に摺動可能に外嵌している。かかる操作環41の内周部
前端側には、前記着脱口31の外周部前端側に摺接する
摺接内周部42が形成されている。
【0032】図5および図6に示すように、摺接内周部
42には、円周方向に所定間隔おきに並ぶ溝部42aが
基準内周面より半径方向に凹設されている。かかる溝部
42aは、コイルバネ45が収納される前記着脱口31
外周と操作環41内周との隙間内を、操作環41の前端
側より外部と連通させるものである。
【0033】摺接内周部42の前端はテーパーが形成さ
れており、かかるテーパーが前記抜止ストッパ33に当
接することで、操作環41は着脱口31の前方に抜けな
いようになっている。一方、操作環41の内周部後端側
は、前記摺接外周部34に摺動可能に外嵌している。か
かる操作環41の後端が前記嵌合代外周部35の前端に
当接することで、操作環41は着脱口31の後方に抜け
ないようになっている。
【0034】ボール43は、前記着脱口31の内周側お
よび外周側に移動可能な状態で保持孔44内に保持され
ている。かかるボール43は、前記操作環41の内壁が
重なると着脱口31の内周側に突出して、図10に示す
中空糸型ダイアライザ1の流出入口4A,4Bの外周に
形成された止め溝5に嵌合するように設定されている。
【0035】コイルバネ45は、前記着脱口31外周と
操作環41内周との隙間に収納されている。かかるコイ
ルバネ45は、縮められた状態で前記隙間に収納されて
おり、前記操作環41を、ボール43を覆う位置(図2
中にて左側方向)に付勢するものである。操作環41
を、コイルバネ45の付勢力に抗して後端側(図2中に
て右側方向)に移動させると、ボール43の拘束が解除
される。
【0036】図1に示すように、連通口37は、着脱口
31の軸心方向に対して略直角に曲がるように、前記着
脱口31の後方に管状に突設されている。かかる連通口
37は、透析液を循環させるホース(図示せず)を接続
させるものであり、その先端側外周にはテーパー状の抜
止用あご部38が形成されている。
【0037】図1,図7および図8に示すように、カプ
ラ洗浄器20のケース本体21は、前記カプラ30の嵌
合代外周部35に合致する内径の管状に形成され、その
両端は一対の開口部22,22として、そのまま開設さ
れている。ケース本体21の内部空間23は、各開口部
22より前記各カプラ30をその嵌合代外周部35まで
嵌入させた際、各着脱口11が互いに離隔して対向する
状態に収納できる長さに設定されている。
【0038】前記内部空間23の略中央には、各開口部
22より前記各カプラ30をその嵌合代外周部35まで
挿入した際、各操作環41の前端側が係合する仕切板2
4が設けられている。かかる仕切板24には、その表裏
に円周方向に周回する段部25が設けられており、この
段部25が前記操作環41の前端と係合して、操作環4
1をロック解除方向(図2中で右側)寄りの位置に移動
させた状態に保持する。
【0039】前記仕切板24には、前記操作環41の外
周外側を通る透析液を、反対側の操作環41の外周外側
へ導くための連通孔26が穿設されている。連通孔26
は、仕切板24の周縁側に沿って所定間隔おきに複数穿
設されている。なお、段部25の端から、前記着脱口3
1外周と操作環41内周との隙間へと消毒液が連通する
ように設定されている。
【0040】次に作用を説明する。図1に示すように、
カプラ洗浄器20により一対のカプラ30,30を洗浄
する場合は、先ずケース本体21の両端にある開口部2
2,22より、それぞれカプラ30の着脱口31側を嵌
入させる。ケース本体21内は、カプラ30の嵌合代外
周部35にちょうど合致する内径であるため、該嵌合代
外周部35をケース本体21の開口部22内壁に圧接さ
せることで、嵌入した状態に維持できる。
【0041】このときカプラ30の着脱口31の内外
や、ロック機構40を成す操作環41やコイルバネ4
5、ボール33は、ケース本体21の内部空間23内に
完全に入っている。ただし、カプラ30の嵌合代外周部
35よりも後端側にある連通口38は、ケース本体21
外部に露出している。
【0042】前記ロック機構40のコイルバネ45は、
着脱口31外周と操作環41内周との隙間に収納されて
いるが、前記着脱口31の摺接外周部34には溝部34
aが形成され、また操作環41の摺接内周部42には溝
部42aが形成されている。そのため、コイルバネ45
が収納された隙間は閉鎖空間ではなく、前記溝部34
a,42aにより操作環41の前後方向から外部に開放
されている。
【0043】更に本実施の形態では、カプラ30をケー
ス本体21の開口部22に嵌入させると、内部空間23
の略中央にある仕切板24の段部25に各操作環41の
前端側が係合する。そのため、該操作環41は、コイル
バネ45の付勢力に抗してロック解除方向寄り、すなわ
ち、ボール43と重ならない位置に移動した状態に維持
される。
【0044】このような操作環41の位置ずれにより、
着脱口31外周と操作環41内周との隙間が軸心方向に
少し開いた状態となるため、かかる隙間にいっそう消毒
液が入り込みやすくなり、特にロック機構40の各部品
まで消毒液を浸透させることができる。
【0045】ケース本体21の内部空間23は、両側の
開口部22より嵌入した一対のカプラ30,30により
閉じられて密閉された閉鎖空間となる。そこで、この内
部空間23へは、一方のカプラ30の連通口38から消
毒液を注入し、他方のカプラ30の連通口38から消毒
液を外部に排出させる。ここで消毒液とは、一般の消毒
液の他、弱電解酸化水等、殺菌効果の優れる液体が該当
する。
【0046】詳しく言えば、図1において左側のカプラ
30の連通口38に注入した消毒液は、着脱口31の開
口縁31aより内部空間23内に出て、仕切板24の段
部25の端から溝部42aを抜けて、前記着脱口31外
周と操作環41内周との隙間へと導かれる。そして、消
毒液は溝部34aを抜けてから操作環41の外周外側を
通って、再び仕切板24側へと流れる。
【0047】更に消毒液は、仕切板24にある連通孔2
6を通って、右側のカプラ30の操作環41の外周外側
へと導かれる。かかる消毒液は、今度は溝部34aから
着脱口31外周と操作環41内周との隙間へと入り込
み、溝部42aを抜けて仕切板24の段部25の端から
着脱口31内部へと流れ込む。そして、そのまま連通口
37を通って外部へと排出される。
【0048】以上のように、ケース本体21の内部空間
23内は確実に消毒液で満たされ、前記内部空間23内
に充填されて循環する消毒液が、各カプラ30の着脱口
31の内外全表面や、ロック機構40のコイルバネ45
等の各構成部品にまで満遍なく接するため、各カプラ3
0は全体的にむらなく消毒される。
【0049】しかも、細菌やその産生物は、ケース本体
21の内部空間23にとどまることなく、たえず循環す
る消毒液に洗い流されるため、前述した簡易かつコンパ
クトな構成によって、一対のカプラ30,30を確実か
つ十分に洗浄することが可能となる。
【0050】なお、本発明の係るカプラ洗浄器は、図示
した各種実施の形態に限定されるものではない。例え
ば、前記仕切板24のような構造は必ずしも設ける必要
はないが、設けた場合には、前述したように、各カプラ
30をよりいっそうと確実かつ十分に洗浄することがで
きる。
【0051】また、前記カプラ30の着脱口31の外周
部に設けた溝部34aや、前記操作環41に設けた溝部
42aのそれぞれの形状や数は、図示したものに限定さ
れるわけではなく、適当な形状や、大きさ、配置に適宜
設定すればよい。
【0052】
【発明の効果】本発明に係るカプラ洗浄器によれば、ケ
ース本体の両開口部より各カプラを嵌入した状態で、一
方のカプラの連通口から消毒液を注入し、他方のカプラ
の連通口から消毒液を外部に排出することで、ケース本
体の内部空間に充填されて循環する消毒液が、各カプラ
の着脱口の内外全表面のみならず、ロック機構内の各構
成部品にまで満遍なく接するため、各カプラを全体的に
むらなく消毒することができる。しかも、細菌やその産
生物は、前記内部空間にとどまることなく、たえず循環
する消毒液に洗い流されるため、一対のカプラは確実か
つ十分に洗浄され、カプラの不十分な消毒を原因とする
透析液の汚染を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るカプラ洗浄器の使
用状態を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るカプラ洗浄器で使
用するカプラを示す側面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るカプラ洗浄器で使
用するカプラから操作環を外したものを示す側面図であ
る。
【図4】本発明の一実施の形態に係るカプラ洗浄器で使
用するカプラから操作環を外したものを示す正面図であ
る。
【図5】本発明の一実施の形態に係るカプラ洗浄器で使
用するカプラの操作環を示す側面図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係るカプラ洗浄器で使
用するカプラの操作環を示す正面図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係るカプラ洗浄器を示
す側面図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係るカプラ洗浄器を示
す正面図である。
【図9】従来の中空糸型ダイアライザを示す縦断面図で
ある。
【図10】従来のカプラを示す縦断面図である。
【図11】従来のカプラを洗浄するのに使用するバイパ
スコネクタを示す正面図である。
【図12】従来のバイパスコネクタを使用して洗浄した
カプラにおける透析液中のエンドトキシン濃度の推移を
示すグラフである。
【符号の説明】
1…中空糸型ダイアライザ 4A,4B…流出入口 20…カプラ洗浄器 21…ケース本体 22…開口部 23…内部空間 24…仕切板 25…段部 26…連通孔 30…カプラ 31…着脱口 31a…開口縁 32…凹溝 33…抜止ストッパ 34…摺接外周部 34a…溝部 35…嵌合代外周部 36…Oリング 37…連通口 40…ロック機構 41…操作環 42…摺接内周部 42a…溝部 43…ボール 44…保持孔 45…コイルバネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B201 AA46 AB01 BB62 BB92 BB96 CB01 3J106 AB01 BA01 BC04 BD01 BE40 CA01 EA03 EB07 EC02 EC07 ED32 EE13 EF05 EF07 4C077 AA05 BB01 DD24 DD30 EE03 GG02 GG04 KK09 KK15 LL05 NN01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空糸型ダイアライザにある透析液の流出
    入口に接続するカプラを洗浄するケース本体から成るカ
    プラ洗浄器であって、 前記カプラは、中空糸型ダイアライザの両端側にそれぞ
    れ管状に突設された前記流出入口に着脱可能に外嵌する
    着脱口と、該着脱口のロック機構と、前記着脱口の開口
    縁の反対側にて着脱口に連通し、透析液を循環させるホ
    ースを接続する連通口とを有し、 前記ロック機構は、前記着脱口の外周部に対し軸心方向
    に摺動可能に外嵌した操作環と、前記着脱口の内周側お
    よび外周側に移動可能に保持され、前記操作環の内壁が
    重なると着脱口の内周側に突出して、前記流出入口の外
    周に形成された止め溝に嵌合するボールと、前記着脱口
    の外周部と操作環との隙間に収納され、前記操作環を、
    ボールを覆う位置に付勢するコイルバネとから成り、 前記着脱口の外周部と前記操作環とに、前記コイルバネ
    が収納されている隙間に対して前記操作環の前後方向か
    ら外部に連通する溝部を形成し、前記操作環の後端側に
    位置する前記着脱口の外周部の一部に、前記操作環の外
    径よりも大きい嵌合代外周部を形成し、 前記ケース本体は、前記カプラの嵌合代外周部に合致す
    る内径の管状に形成され、その両端に開設された一対の
    開口部と、両開口部より前記各カプラをその嵌合代外周
    部まで嵌入した際、各着脱口が互いに離隔して対向する
    状態に収納できる内部空間とを有し、 前記ケース本体の内部空間で、一方のカプラの連通口か
    ら内部空間に消毒液を注入し、他方のカプラの連通口か
    ら消毒液を外部に排出して、前記内部空間内に充填され
    て循環する消毒液が、各カプラの着脱口の外周部と操作
    環との隙間を含む着脱口の内外全表面に接するように設
    定したことを特徴とするカプラ洗浄器。
  2. 【請求項2】前記ケース体の内部空間の略中央に、前記
    ケース体の両開口部より前記各カプラをその嵌合代外周
    部まで挿入した際、各操作環の前端側が係合して、該操
    作環がロック解除方向寄りの位置に移動した状態で保持
    される仕切板を設け、 前記仕切板に、前記操作環の外周外側を通る透析液を、
    反対側の操作環の外周外側へ導くための連通孔を設けた
    ことを特徴とする請求項1記載のカプラ洗浄器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016109208A (ja) * 2014-12-05 2016-06-20 関東化學株式会社 栓体

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