JP2000165886A - 復号化装置及び復号化方法 - Google Patents

復号化装置及び復号化方法

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JP2000165886A
JP2000165886A JP33808498A JP33808498A JP2000165886A JP 2000165886 A JP2000165886 A JP 2000165886A JP 33808498 A JP33808498 A JP 33808498A JP 33808498 A JP33808498 A JP 33808498A JP 2000165886 A JP2000165886 A JP 2000165886A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 逆方向再生時に、表示の自然さを損なわない
滑らかな再生画像を実現する。 【解決手段】 出画フレームの候補を通常再生時の時間
軸上で一定フレーム間隔になるように一旦決定し、該候
補が現在表示中のGOP に先行するGOP 内に存在し、その
フレーム枚数が未知の場合は、該GOP の最後または最後
から2番目のI またはP フレームのうち、真の出画フレ
ームに近い方に出画候補とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は復号化装置、及び復
号化方法に関し、特に蓄積記憶装置に格納された動画像
を再生する際に、逆方向再生時の画質の向上を図ったも
のに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報化社会の進展に伴い、時間や
距離の壁を越え動画像を他者に伝えたいという要望が高
まっている。ディジタル技術の本格的な実用化の時代を
迎え、動画像を記録装置で記録・再生したり、通信網を
用いて遠距離間を伝送することが可能になってきた。ま
た、通信の分野だけでなく、放送の分野でもディジタル
技術を用いた伝送及び符号化方式の採用が行われてい
る。ディジタル信号の動画像や音声信号は、一般に符号
量が大きいため、効率よく記録及び伝送するためには、
高能率符号化技術の利用が必須とされており、符号化装
置や復号化装置が既に実用に供されている。
【0003】このような高能率符号化技術として、通称
MPEG規格(Moving Picture ExpertsGroup)と呼ばれる国
際標準規格「インフォメーション・テクノロジー コー
ディング・オブ・ムービング・ピクチャーズ・アンド・
アソシエーティッド・オーディオ・フォー・ディジタル
・ストレージ・メディア・アット・アップ・トゥ・アバ
ウト・1.5Mbits」“Information Technology - Coding
of moving pictures and associated audio for digita
l storage media at up to about 1,5Mbits/s(ISO/IEC
11172-2)”に記述の方法に準じた方法が用いられるこ
とがある。CD(コンパクト・ディスク)にディジタル
動画像を記録したビデオCDや、ビデオCDよりも、よ
り高画質で長時間のディジタル動画像を記録したDVD
は、その応用例のひとつである。
【0004】これらビデオCDやDVDのプレーヤのよ
うに、蓄積メディアを用いた復号化装置では、単に動画
像を時間軸上で過去から未来方向へ再生する通常再生だ
けでなく、未来から過去方向へ再生する逆方向再生が必
須の機能である。
【0005】以下では、図面を参照しながら、上述のMP
EG規格に記載の方法を用いた従来の復号化方法について
説明する。はじめに、MPEG規格におけるディジタル動画
像の符号化方法及びビットストリームについて説明す
る。MPEG規格では、ディジタル動画像は一続きのビデオ
フレームから構成されると想定し、ビデオフレームが複
数個集まったシーケンスと呼ばれる一連のビデオフレー
ム群を符号化する。シーケンスは、グループ・オブ・ピ
クチャーズ(以下GOP と表す。)と呼ばれる、通常0.5
秒程度ごとの一連のビデオフレーム群に分割して符号化
されている。
【0006】上記GOP は、自分自身のビデオフレームの
みのデータを用いて符号化したI(intra) フレームと、
時間的に自分よりも前のフレーム(Iフレーム及びPフ
レーム)のデータから予測符号化が可能なP(predictiv
e) フレームと、時間的に自分よりも前及び後ろのIフ
レーム及びPフレームから内挿予測符号化が可能なB(bi
-directionally predictive)フレームとから構成され
る。
【0007】次に、MPEGビットストリームにおける、逆
方向の再生方法について説明する。通常再生時は、ビッ
トストリームのすべてのピクチャについてデコードして
表示するが、逆方向再生時は、未来から過去方向へ時間
軸上で遡るようにGOP ごとのストリームを復号化装置に
対して転送を繰り返し行い、GOP に含まれる最初のIフ
レームのみを、次々にデコードして表示することが実現
されている。この様子を図13に示す。図13(a)
は、通常再生時の出力画像であり、ストリームに含まれ
る全てのフレームを記載している。ここで、GOP(n)と
は、シーケンスの先頭からn 番目のGOP であることを意
味している。逆方向再生時には、GOP(n+1),GOP(n),GOP
(n-1)... というように降順にGOP のストリームを転送
し、それぞれの中に含まれる最初のIフレーム(各々、
I2フレーム)のみをデコードして表示する(図13
(b)参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の復号化方法は以
上のように構成されており、逆方向再生の際に、図13
(a)に示すように、供給されるビットストリーム中の
GOP のフレーム枚数に依存して、再生画像が6フレーム
や12フレームおきの画像で構成されるといったよう
に、ばらついてしまい、その結果、滑らかな再生画像が
得られないという問題点があった。特に、高画質を目的
として、シーンチェンジ発生時に高画質で符号化が可能
なI フレームで符号化するように、GOP の長さを変化さ
せるように最適化されたストリームを再生する場合、GO
P に含まれるフレーム枚数が可変となっているために、
滑らかな再生画像が得られないという問題点があった。
【0009】本発明は、以上のような問題点に鑑みてな
されたもので、逆方向再生の際に、再生画像の自然さを
損なわず、滑らかな再生画像を実現することができる復
号化装置及び復号化方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1にかか
る復号化装置は、動画像を連続した複数の画像群に分割
し、該画像群ごとに符号化処理して得た符号列を入力と
し、画像内で独立的に符号化された独立符号化フレーム
と、当該フレームとは異なる時間の他のフレームを参照
して符号化された予測符号化フレームとを復号化して復
号画像を得る復号化装置であって、連続するフレームに
対して、所定間隔でフレームが選択されるようにフレー
ム間隔を設定するフレーム間隔設定手段と、上記連続す
るフレームにおける現在表示中の第1のフレームを基点
として、上記フレーム間隔設定手段により設定されたフ
レーム間隔に基づいて、後に復号化対象となるフレーム
を決定する出画候補フレーム決定手段と、上記出画候補
フレーム決定手段により決定されたフレームに相当する
符号列を復号化する復号化手段とを備えたものである。
【0011】また、本発明の請求項2にかかる復号化装
置は、上記請求項1記載の復号化装置において、上記出
画候補フレーム決定手段は、上記第1の画像を含む第1
の画像群に先行する第2の画像群の画像数が未知の場
合、上記符号列を再び解析して上記画像数を計測した
後、上記出画候補フレームを決定するものである。
【0012】また、本発明の請求項3にかかる復号化装
置は、上記請求項1記載の復号化装置において、上記出
画候補フレーム決定手段は、上記第1の画像を含む第1
の画像群に先行する第2の画像群の画像数が未知の場
合、上記第2の画像群の最後に位置する予測符号化フレ
ーム及び独立符号化フレームを上記出画候補フレームと
するものである。
【0013】また、本発明の請求項4にかかる復号化装
置は、上記請求項1記載の復号化装置において、上記出
画候補フレーム決定手段は、上記第1の画像を含む第1
の画像群に先行する第2の画像群の画像数が未知の場
合、上記第2の画像群の最後から2番目に位置する予測
符号化フレーム及び独立符号化フレームを上記出画候補
フレームとするものである。
【0014】また、本発明の請求項5にかかる復号化装
置は、上記請求項1記載の復号化装置において、上記出
画候補フレーム決定手段は、上記第1の画像を含む第1
の画像群に先行する第2の画像群の画像数が未知の場
合、上記符号列を解析して上記第2の画像群の画像数を
計測した後、上記第2の画像群に属する最後の予測符号
化フレーム及び独立符号化フレームか、上記第2の画像
群に属する最後から2番目の予測符号化フレーム及び独
立符号化フレームのうち、どちらか上記出画候補フレー
ムに近い方を上記出画候補フレームとして決定するもの
である。
【0015】また、本発明の請求項6にかかる復号化装
置は、上記請求項2ないし6のいずれかに記載の復号化
装置において、上記出画候補フレーム決定手段は、上記
決定した出画候補フレームが、第2の画像群に対応する
符号列のみで完全に復号できない場合は、上記第2の画
像群に属する最初の独立符号化フレームを上記出画候補
フレームに決定するものである。
【0016】本発明の請求項7にかかる復号化方法は、
動画像を連続した複数の画像群に分割し、該画像群ごと
に符号化処理して得た符号列を入力とし、フレーム画像
内で独立的に符号化された独立符号化フレームと、当該
フレームとは異なる時間の他のフレームを参照して符号
化された予測符号化フレームとを復号化して復号画像を
得る復号化方法であって、連続するフレームに対して、
所定間隔でフレームが選択されるようにフレーム間隔を
設定するフレーム間隔設定ステップと、上記連続するフ
レームにおける現在表示中の第1のフレームを基点とし
て、上記設定されたフレーム間隔に基づいて、後に復号
化対象となるフレームを決定する出画候補フレーム決定
ステップと、上記出画候補フレームに決定されたフレー
ムに相当する符号列を復号化する復号化ステップとを含
むものである。
【0017】また、本発明の請求項8にかかる復号化方
法は、上記請求項7記載の復号化方法において、上記出
画候補フレーム決定ステップは、上記第1の画像を含む
第1の画像群に先行する第2の画像群の画像数が未知か
否かを判定する画像数判定ステップと、上記画像数判定
ステップにて画像数が未知であると判定された場合に、
上記符号列を再び解析して上記画像数を計測する画像数
解析ステップとを含むものである。
【0018】また、本発明の請求項9にかかる復号化方
法は、上記請求項7記載の復号化方法において、上記出
画候補フレーム決定ステップは、上記第1の画像を含む
第1の画像群に先行する第2の画像群の画像数が未知か
否かを判定する画像数判定ステップと、上記画像数判定
ステップにて画像数が未知であると判定された場合に、
上記第2の画像群の最後に位置する予測符号化フレーム
及び独立符号化フレームを上記出画候補フレームとする
ものである。
【0019】また、本発明の請求項10にかかる復号化
方法は、上記請求項7記載の復号化方法において、上記
出画候補フレーム決定ステップは、上記第1の画像を含
む第1の画像群に先行する第2の画像群の画像数が未知
か否かを判定する画像数判定ステップと、上記画像数判
定ステップにて画像数が未知であると判定された場合
に、上記第2の画像群の最後から2番目に位置する予測
符号化フレーム及び独立符号化フレームを上記出画候補
フレームとするものである。
【0020】また、本発明の請求項11にかかる復号化
方法は、上記請求項7記載の復号化方法において、上記
出画候補フレーム決定ステップは、上記第1の画像を含
む第1の画像群に先行する第2の画像群の画像数が未知
か否かを判定する画像数判定ステップと、上記画像数判
定ステップにて画像数が未知であると判定された場合
に、上記符号列を再び解析して上記画像数を計測する画
像数解析ステップと、上記第2の画像群に属する最後の
予測符号化フレーム及び独立符号化フレームか、上記第
2の画像群に属する最後から2番目の予測符号化フレー
ム及び独立符号化フレームのうち、どちらか上記出画候
補フレームに近い方を上記出画候補フレームとして決定
する出画候補フレーム選択ステップとを含むものであ
る。
【0021】また、本発明の請求項12にかかる復号化
方法は、上記請求項7ないし11のいずれかに記載の復
号化方法において、上記出画候補フレーム決定ステップ
は、上記決定した出画候補フレームが、第2の画像群に
対応する符号列のみで完全に復号できるか否かを判定す
る復号状態判定ステップと、上記復号状態判定ステップ
において、第2の画像群に対応する符号列のみで完全に
復号できないと判定された場合に、上記第2の画像群に
属する最初の独立符号化フレームを上記出画候補フレー
ムとして決定する出画候補フレーム指定ステップとを含
むものである。
【0022】
【発明の実施の形態】(実施の形態1.)以下、本発明
の実施の形態1にかかる復号化装置及び復号化方法につ
いて、図面を用いて説明する。図1は本実施の形態1に
よる復号化方法を時間軸に沿って説明するための図であ
る。逆方向再生の際には、図1(a)の斜線を付した部
分で示すように、通常再生時の時間軸上で、再生間隔が
一定となるように選択したフレームを出画候補フレーム
として、一旦決定する。ここで、出画候補フレームと
は、逆再生時に出画することが期待されるフレームを意
味する。すなわち、現在表示中のフレームがGOP(n+1)の
フレームB7であるとすると、この時点を基点として、次
の出画候補フレームは、別途設定されたフレーム間隔Ni
ntだけ過去の方向のフレームであるGOP(n+1)のB4フレー
ムに決定する。ここで、フレーム間隔Nintは、逆方向再
生時にどの程度離れた画像を出画していくかを決定する
パラメータであり、この値に大きい値を選ぶほど、速く
シーケンスが逆再生されることになる。この例では、Ni
nt= 3フレームである。
【0023】逆再生時に、GOP(n+1)のB4フレームが表示
された後は、GOP(n+1)のB1フレームが表示され、次は、
GOP(n)のB4フレームが表示されるといった具合に、図1
(b)に示したように次々に所定フレームおきのフレー
ムが表示される。本実施の形態の復号化方法では、各出
画候補フレームの出画のためには、そのフレームのデコ
ードに必要なGOP のストリームを外部に要求し、その都
度作成するようにしている。GOP(n+1)のB4フレームを例
にあげて、以下、その様子を説明する。GOP(n+1)のB4フ
レームの作成には、B4フレームのビットストリームその
ものが必要であるだけでなく、そのデコード時に参照さ
れる可能性のある、GOP(n+1)中でB4フレームの前後のI
2,P5 フレームも必要である。これらは全て、単にGOP(n
+1)のストリームのみをデコードすることで得ることが
可能なために、この場合は、GOP(n+1)のストリームを外
部に対して要求することになる。このときの、GOP(n+1)
のB4フレームの復号化方法について、図2を用いて説明
する。通常、MPEGのデコード処理には、フレームメモリ
を3フレーム分用いて行う。その内訳は、Bフレーム用
の出力バッファに1フレーム、I及びPフレーム格納用
に2フレームが用いられる。逆方向再生時も、出画候補
フレームを、この3フレームを利用してデコードし出画
する。その様子を図2(b)(c)に示す。図2(b)
は、B4フレームの出画のために入力されるGOP(n+1)スト
リームを示す。また、図2(c)は、図2(b)のスト
リームのデコードに伴い、フレームメモリの内容がどの
ように変遷するかを示した図である。この場合、参照フ
レーム作成用にフレームメモリFM0 とFM1 が用いられ、
Bフレーム用にFM2 が用いられている。現在表示中のB7
フレームは、FM2 に格納されており、GOP(n+1)をデコー
ド処理中もこのフレームを表示し続けるために、破壊さ
れてはならない。
【0024】そこで、残りのFM0,FM1 を用いて、所望の
フレーム番号のフレーム、すなわち、出画候補フレーム
が見つかるまで、I及びPフレームをデコードし続ける
(図2(c)の(1) から(5) 参照)。ただし、Bフレー
ムについては、出画候補フレームでない限りこれを読み
捨てる。そして、所望のフレーム番号のフレームが見つ
かると、そのフレームをデコードして表示する(図2
(c)の(6) 参照)。ここでI及びPフレームのみ読み
込んでデコードするのは、I及びPフレームは、出画候
補フレームがP及びBフレームであった場合、これらの
I及びPフレームが参照フレームとして利用される可能
性があるためである。
【0025】次に、GOP(n+1)のB1フレームを例にあげ
て、以下、その様子を説明する。GOP(n+1)のB1フレーム
作成には、B1フレームのビットストリームそのものが必
要であるだけでなく、そのデコード時に参照される可能
性のある、前後の参照フレーム、すなわち、GOP(n)のP5
フレーム、及び、GOP(n+1)のI2フレームが必要である。
すなわち、ストリームとしてGOP(n)、GOP(n+1)の2つの
GOP のストリームが必要となる。図1(c)に、上記の
場合の各出画候補フレームと、その出画のために必要な
GOP のストリームの関係を示す。ただし、以上の復号化
方法では、いつも直ちに出画候補フレームの決定ができ
るとは限らないことがあり、その状況と解決策につい
て、次に説明する。
【0026】上述の復号化方法では、出画候補フレーム
の決定には、次の出画候補フレームへ移る際にGOP をま
たがない場合は、現在表示中のフレーム番号を元に、フ
レーム間隔Nintを逐次減算して出画候補フレームのフレ
ーム番号を決定することができるが、次の出画候補フレ
ームへ移る際にGOP をまたぐ場合は、前のGOP のフレー
ム数が既知でなければ、直ちに出画候補フレームのフレ
ーム番号が決定できない。
【0027】定常的に逆再生を続けている状態では、絶
えず未来から過去の方向へ向かって出画候補フレームが
決定されるので、大局的に見れば、GOP のストリームの
転送要求も同様に、未来から過去の方向に遡るため、復
号化装置にとっては、過去のストリームはいまだ未知で
ある。このような場合、過去のGOP のフレーム枚数が未
知であるために、出画すべきフレーム番号をすぐに確定
することができないという状況が生じる。
【0028】しかしながら、以上の状況は常に発生する
わけでなく、例えば、図1(a)において、GOP(n)のB1
フレームを出画する際には、GOP(n-1)とGOP(n)のストリ
ームを要求するために、GOP(n-1)のデコード時に、前方
の参照フレームであるGOP(n-1)のP11 フレームのデコー
ドと同時に、GOP(n-1)のフレーム枚数を知ることが可能
なため、この時点でGOP(n-1)のフレーム枚数が既知とな
り、次に出画候補フレームであるGOP(n-1)のB10 フレー
ムが直ちに判明することになる。図1(c)に、各出画
候補フレームと、その出画候補フレームの決定時におい
て、上述したGOP のフレーム枚数の既知/未知の変遷を
示す。図中で、楕円で囲んだ箇所は、その時点で既知に
なったことを示している。GOP(n+1)のB7フレームが出画
候補フレームに決定したときは、図1(c)の一番上の
欄に示すように、GOP(n-1),GOP(n),GOP(n+1)のフレーム
枚数は未知であったとすると、次にGOP(n+1)のB4フレー
ムが出画候補フレームに決定したときには、既にB7フレ
ームの出画の際に、下の欄に示すように、GOP(n)のフレ
ーム枚数が既知となっている。さらに、GOP(n+1)のB1フ
レームの出画ときは、GOP(n)のフレーム枚数が既知とな
る。さらに、GOP(n)のB4フレームの出画のとき
は、変化はないが、GOP(n)のB1フレームの出画のとき
は、GOP(n-1)のフレーム枚数が既知となる。以下、同様
にして、GOP のフレーム枚数が既知になってゆく。
【0029】本実施の形態では、以上のような状況を解
決するために、過去のGOP の枚数(Np)の確定を目的と
して、一度、ひとつ前のGOP のストリーム転送を要求
し、それを解析してNpを求めて出画候補フレームを確定
した後、もう一度ストリームを要求し、所望のフレーム
をデコードして表示するものである。
【0030】次に、以上で述べた本発明の実施の形態1
による復号化方法を用いて復号化処理を行う復号化装置
について、図面を用いて説明する。図3において、10
は、ストリームの入力端子、20は入力端子10に入力
されたストリームを蓄積するビットバッファ、30はデ
コードされた画像が蓄積されるフレームメモリ、40は
ビットストリームを受けてこれを復号化する復号化手
段、50は出画する候補のフレームを決定するための出
画候補フレーム決定手段、60は出画候補フレーム決定
手段50が決定する出画候補の時間的間隔を指定するた
めのフレーム間隔設定手段であり、通常、所定の値の初
期値を有するが、外部からもフレーム間隔を任意に設定
することができるようになっている。70はストリーム
要求の出力端子、80は画像の出力端子である。
【0031】以上のように構成された復号化装置につい
て、以下、その動作を説明する。まず、入力端子10に
入力されたストリームは、ビットバッファ20を経由し
て復号化手段40に入力される。ストリームは、復号化
手段40により、必要に応じてフレームメモリ30に格
納されたデコード済み画像を参照してデコードされて、
そのデコード済み画像がフレームメモリ30に格納され
る。フレームメモリ30に格納されたデコード済みの画
像は、出画候補フレーム決定手段50によって、適切な
順番で読み出され、出力端子80から出力される。
【0032】一方、ビットバッファ20の出力は、出画
候補フレーム決定手段50にも入力される。出画候補フ
レーム決定手段50では、フレーム間隔設定手段60で
設定されたフレーム間隔を入力として、逆再生時の出画
候補フレームを決定し、前記出画候補フレームを得るよ
うに、復号化手段40とフレームメモリ30を制御す
る。また、出画候補フレーム決定手段50は、前記出画
候補フレームを得るのに必要なGOP のストリーム要求を
出力端子70を通じて外部に知らせる。
【0033】次に、出画候補フレーム決定手段50にて
出画候補フレームを決定する方法のフローチャートを図
4に示し、以下に説明する。まず、出画候補フレームの
フレーム番号である出画候補フレーム番号FCを、現在表
示中フレームのフレーム番号からフレーム間隔設定信号
Nintを減算して求める(処理S110)。ここで、上記
フレーム間隔設定信号Nintは、フレーム間隔設定手段6
0で設定されたものである。
【0034】次に、このFCを0と比較し(処理S12
0)、FCが0以上であれば、当該GOPに次に表示すべき
フレームが存在することになるので、FCの出画候補フレ
ームの出画に必要なGOP の転送要求処理を行う(処理S
180)。このときに要求するGOP は、一例として、図
1(c)で説明したものと同様である。
【0035】一方、処理S120の結果、FCが0より小
さければ、当該GOP に次に表示すべきフレームが存在し
ないことになるので、表示中のフレームの属するGOP
(以下、GOP(p)と記す。)のひとつ前のGOP (以下、GO
P(p-1)と記す。)のフレーム枚数が既知かどうか判定し
(処理S130)、既知であれば、FCを-1と比較(処理
S140)し、その結果、一致しなければ、GOP(p-1)の
最終のフレームではないため、FCにGOP(p-1)のフレーム
枚数を加算したものを新たにFCとする(処理S15
0)。また、処理S140の結果、一致すれば、GOP(p-
1)の最終のフレームであると判断して、処理S180へ
移動する。
【0036】一方、処理S130の結果、GOP(p-1)のフ
レーム枚数が未知であれば、GOP(p-1)のストリームの転
送要求を行い(処理S145)、その結果、外部から入
力されるGOP(p-1)のストリームを解析し、その中に含ま
れるフレーム枚数を計測する(処理S155)。この処
理によって、GOP(p-1)のフレーム枚数が確定することに
なる。
【0037】一方、処理S150の後、必要に応じてFC
に対して一定の制限を加えた後(処理S160)、処理
S180へ移動する。この処理は、要求したストリーム
だけでは出画候補フレームが完全にデコードできない場
合、GOP(p-1)の最初のIフレームを出画候補フレームと
して再設定するための処理である。これは、図5に示す
ように、GOP(p-1)がopen GOPであり、かつ、FCとして表
示順でGOP(p-1)の最初のI フレームに先行するB フレー
ム(この例ではGOP(p-1)のB1フレーム)が出画候補とし
て決定された場合に相当する。このようなBフレームで
は、そのデコードに際してGOP(p-2)の最後のI 及びP フ
レームが前方の参照フレームとして必要となるために
(この例では、GOP(p-2)のP5フレーム)、GOP(p-2)のス
トリームがさらに必要となり、その転送及びデコード処
理に時間がかかる結果、滑らかな再生画像が得にくい。
そこで、出画候補フレームを表示順でGOP(p-1)の最初の
Iフレームに再決定することにより、さらに過去のGOP
(p-2)のストリームを必要とせず、迅速に出画候補フレ
ームを出画することができ、滑らかな再生画像を得るこ
とができる。
【0038】次に、復号化手段40にて出画候補フレー
ムをデコードする方法のフローチャートを図6に示し、
以下復号化手段40におけるデコード処理について中心
に説明する。まず、外部に転送要求したGOP のストリー
ムの、1フレーム分のストリームの解析処理を行う(処
理S200)。次に、出画候補フレーム決定手段で決定
された出画候補フレームが検出できたか判定する(処理
S220)。すなわち、処理S220では、FCと今解析
したGOP の番号及びフレーム番号の比較から出画候補フ
レームが検出されたか判定する。
【0039】処理S220の結果、出画候補フレームが
検出されれば、そのストリームのデコード処理を行い
(処理S240)、その画像の表示設定を行う(処理S
250)。このとき、デコード画像はフレームメモリ3
0に格納され、出画候補フレーム決定手段50は、上記
デコード画像を出力端子80から出力するようにフレー
ムメモリ30を制御する。
【0040】一方、処理S220の結果、出画候補フレ
ームが検出されなければ、解析したフレームのピクチャ
タイプが判定され(処理S270)、Bフレームならば
1フレーム分のストリームを読み捨て(処理S28
0)、IまたはPフレームならばデコード処理を行い
(処理S290)、処理S200へ進む。このときのデ
コード画像はフレームメモリ30に格納されるが、表示
はされないように出画候補フレーム決定手段50が制御
する。この間、直前に表示されていたフレームが引続き
表示されることになる。
【0041】このように本発明の実施の形態1によれ
ば、現在表示中の画像を基点として、表示される画像間
隔が一定となるように出力画像候補を決定して復号化す
るようにしたので、逆再生時においても、一定のフレー
ム間隔ごとに画像が再生されるようになり、各GOP の最
初のIフレームのみを表示する従来の方法に比べて、出
画するフレーム数が多くなる分、滑らかな再生画像が得
られることになる。
【0042】また、次の出画候補フレームを決定する際
に、一つ前のGOP のストリーム転送を要求して、該フレ
ームに含まれるフレーム枚数を確認した後、再度ストリ
ームを要求して所望とするフレームをデコードするよう
にしたので、次の出画候補フレームがGOP をまたいで存
在する場合においても、直ちに出画候補フレームを決定
することができる。
【0043】(実施の形態2.)次に本発明の実施の形
態2による符号化方法について説明する。上記実施の形
態1では、GOP(p-1)のフレーム枚数の確定と出画候補フ
レームのデコードのために、GOP(p-1)のストリーム転送
が複数回必要であったが、より高速な逆再生時に適した
方法として、1つの出画フレームを得るために、1回の
GOP のストリーム転送で実現可能な方法を提供するもの
である。
【0044】まず、始めに、GOP(p-1)ストリームの1回
の転送では、真の出画候補フレームを表示できないこと
があることを説明する。実施の形態1でも説明したよう
に、出画候補フレーム以外のB フレームは読み捨てられ
て、IまたはPフレームは、2面のフレームメモリを用
いてデコードされる(図2(c)参照)。
【0045】上記構成では、GOP(p-1)のデコード完了時
点では、フレームメモリ中には最後にデコードしたI及
びPフレームが最大2つまでしか保持できないために、
GOP(p-1)の最後が判定できた時点では、GOP(p-1)のフレ
ーム枚数が判明し、真の出画候補フレームが明らかにな
るものの、既にストリームは読み捨てられており、ビッ
トバッファ20には存在しなくなるために、真の出画候
補フレームを出力できない場合が発生する。この様子を
図7に示す。
【0046】図7において、(a) はGOP(p)のI2' フレー
ムを表示中に、5フレーム前のフレームが出画候補フレ
ームになった場合を想定している。この場合、GOP(p-1)
のフレーム枚数は未知であるため、図7(b) に示すよう
なただ一度のGOP(p-1)のストリーム転送では、全ストリ
ームを解析終了後にフレーム枚数を知ることができるの
みである。すなわち、まさにGOP(p-1)のストリームを解
析/デコード処理中に出画候補フレームのフレーム番号
を事前に知ることができない。したがって、フレームメ
モリには、図7(c)に示すように、全ストリームを解
析終了後には、GOP(p-1)のP8,P11フレームしか残ってお
らず、真の出画候補フレームであるB9フレームは出力す
ることができない。
【0047】そこで、フレームメモリ上に残された2つ
のI及びPフレームのうち、最も新しくデコードされた
I及びPフレーム(以下、IP1 フレームと呼ぶ。)を、
出画候補フレームとして決定する。このフレームは、GO
P(p-1)において、表示順で最後のフレームに対応してい
る。このように、真の出画候補フレームの代わりに出力
されるフレームのことを、以下、代替フレームと呼ぶこ
とにする。
【0048】図8は、上記の場合の動作を説明するため
の図である。実施の形態1と同様に、逆方向再生の際に
は、通常再生時の時間軸上で再生間隔が一定となるよう
に選択したフレームを出画候補フレームとして、一旦決
定する(図8(a))。ただし、GOP(n)のI2フレームを
表示している状態(GOP(n-1)のフレーム枚数は未知)か
ら、上記のように、次の出画候補フレームを決定し、GO
P(n)(GOP(p-1)に相当)のストリーム要求を出し、その
解析/デコードした結果、GOP(n-1)のB10 フレームが真
の出画候補フレームであることが判明した場合、GOP(n-
1)のP11フレームを出画候補フレームに再度決定し、表
示させる。すなわち、P11 が代替フレームとして出力さ
れる。もちろん、GOP(p-1)のフレーム枚数が既知である
場合は、直ちに出画候補フレームが決定できるため、上
述した出画候補フレームに再決定は行わないのは、上記
実施の形態1の場合と同様である。結果的に、逆方向再
生時には、図8(b)に示すような出力が得られる。図
8(c)に、各出画候補フレームと、その出画候補フレ
ームの決定時において、上述したGOP のフレーム枚数の
既知/未知の変遷を示す。
【0049】また、上述の方法において、出画候補フレ
ームとしてIP1 フレームを再度決定するようにしたが、
IP1 フレームの代わりに、フレームメモリ上に残された
2つのI及びPフレームのうち、2番目に新しいI及び
Pフレーム(以下、IP2 フレームと呼ぶ。)を、出画候
補フレームに再決定することも可能である。ただし、GO
P(p-1)に1つしかI 及びPフレームが存在しない場合
は、IP1 フレームを出画候補フレームに再度決定する。
このフレームは、GOP(p-1)において、表示順で最後から
2番目に位置するI及びPフレームに対応している。
【0050】図9は上記の場合の動作説明図である。逆
方向再生の際には、通常再生時の時間軸上で再生間隔が
一定となるように選択したフレームを出画候補フレーム
として、一旦決定する(図9(a))。ただし、GOP(n)
のI2フレームを表示している状態(GOP(n-1)のフレーム
枚数は未知)から、上記のように次の出画候補フレーム
を決定し、GOP(n)(GOP(p-1)に相当)のストリーム要求
を出し、その解析/デコードした結果、GOP(n-1)のB10
フレームが真の出画候補フレームであることが判明した
場合、GOP(n-1)のP8フレームを出画候補フレームに再決
定し、表示させる。すなわち、P8が代替フレームとして
出力される。もちろん、GOP(p-1)のフレーム枚数が既知
である場合は、直ちに出画候補フレームが決定できるた
め、上述した出画候補フレームに再決定は行わないの
は、実施の形態1と同様である。結果的に、逆方向再生
時には、図9(b)に示すような出力が得られる。図9
(c)に各出画候補フレームと、その出画候補フレーム
の決定時において、上述したGOP のフレーム枚数の既知
/未知の変遷を示す。
【0051】また、上述の方法において、出画候補フレ
ームとしてIP1 またはIP2 フレームのどちらか一方に再
決定したが、上記の過程で判明した真の出画候補フレー
ムを基準に、上記IP1 フレーム及びIP2 フレームとの距
離を測り、近い方を出画候補フレームに再決定する。た
だし、GOP(p-1)に1つしかI 及びPフレームが存在しな
い場合は、IP1 フレームを出画候補フレームに再決定す
る。すなわち、図8(a)のような場合で、GOP(n)のI2
フレームを表示している状態(GOP(n-1)のフレーム枚数
は未知)から、上記のように次の出画候補フレームを決
定し、GOP(n)(GOP(p-1)に相当)のストリーム要求を出
し、その解析/デコードした結果、GOP(n-1)のB10 フレ
ームが真の出画候補フレームであることが判明した場
合、B10 フレームとIP1 フレームであるP11 フレームと
の距離(1フレーム)と、IP2 フレームであるP8フレー
ムとの距離(2フレーム)とを比較した結果、近い方で
あるP11 フレームを出画候補フレームに再決定し、表示
させる。これにより、真の出画候補フレームに、より近
いフレームが出力されることになり、GOP の転送を抑え
つつ、可能な限り滑らかな再生画像を得ることができ
る。
【0052】次に、以上で述べた本発明の実施の形態2
の復号化方法を用いて符号化処理を行うための復号化装
置について図面を用いて説明する。この復号化装置の基
本的な構成自体は、実施の形態1で示した図3のものと
同じである。ただし、復号化手段40及び出画候補フレ
ーム決定手段50による処理内容が異なり、実施の形態
1でフローチャートとして示した図4及び図6が、それ
ぞれ図10及び図11に置き換わる点のみが異なる。
【0053】まず、出画候補フレーム決定手段50にて
出画候補フレームを決定する方法のフローチャートを図
10に示し、以下で説明する。まず、FLAG1 及びFLAG2
を0にリセット(処理S300)する。ここで、FLAG1
は、出画候補フレームとしてIP1 またはIP2 フレームの
どちらか近い方を選択する処理で参照されるフラグであ
り、FLAG2 は、GOP(p-1)の1GOP分すべての解析を必要と
する処理が行われることを示すフラグである。
【0054】次に、出画候補フレームのフレーム番号で
ある出画候補フレーム番号FCを、現在表示中フレームの
フレーム番号からフレーム間隔Nintを減算して求める
(処理S310)。ここで、上記フレーム間隔Nintは、
フレーム間隔設定手段60で設定されたものである。
【0055】次に、このFCを0と比較し(処理S32
0)、0以上であれば、FCの出画候補フレームの出画に
必要なGOP の転送要求処理を行う(処理S380)。こ
のときに要求するGOP は、一例として、図1(c)で説
明したものである。
【0056】処理S320の結果、FCが0より小さけれ
ば、表示中のフレームの属するGOP(以下、GOP(p)と記
す。)のひとつ前のGOP (以下、GOP(p-1)と記す。)の
フレーム枚数が既知かどうか判定し(処理S330)、
既知であれば、FCを-1と比較(処理S340)し、その
結果、一致しなければ、FCにGOP(p-1)のフレーム枚数を
加算したものを新たにFCとする(処理S350)。ま
た、処理S340の結果、一致すれば、FLAG2 を1にセ
ットし(処理S375)、処理S380へ移動する。
【0057】一方、上記処理S330の結果、GOP(p-1)
のフレーム枚数が未知であれば、FCを-1と比較(処理S
335)し、その結果、-1以上であれば処理S375へ
飛び、-1より小さければ、FLAG1 に1をセットし(処理
S370)、処理S375へ移動する。
【0058】そして、処理S350の後、必要に応じて
FCに対して一定の制限を加えた後(処理S360)、処
理S380へ移動する。上記処理S360は、要求した
ストリームだけでは出画候補フレームが完全にデコード
できない場合、GOP(p-1)の最初のI フレームを出画候補
フレームとして再設定する処理であり、実施の形態1で
示した処理S160と同様である。
【0059】次に、復号化手段40にて出画候補フレー
ムをデコードする方法のフローチャートを図11に示
し、以下で説明する。まず、外部に転送要求したGOP の
ストリームの、1フレーム分のストリームの解析処理を
行う(処理S400)。次に、FLAG2 が1 かどうか判定
し(処理S410)、1 でなければ出画候補フレーム決
定手段で決定された出画候補フレームが検出できたか判
定する(処理S420)。すなわち、処理S420で
は、FCと今解析したGOP の番号及びフレーム番号の比較
から出画候補フレームが検出されたか判定する。これ
は、実施の形態1で示した処理S220と同様である。
【0060】上記処理S420の結果、出画候補フレー
ムが検出されれば、そのストリームのデコード処理を行
い(処理S440)、その画像の表示設定を行う(処理
S450)。このとき、デコード画像はフレームメモリ
30に格納され、出画候補フレーム決定手段40は、上
記デコード画像を出力端子80から出力するようにフレ
ームメモリ30を制御する。
【0061】一方、上記処理S420の結果、出画候補
フレームが検出されなければ、解析したフレームのピク
チャタイプが判定され(処理S470)、B フレームな
らば1フレーム分のストリームを読み捨て(処理S48
0)、I またはP フレームならばデコード処理を行い
(処理S490)、処理S400へ移動する。このとき
のデコード画像はフレームメモリ30に格納されるが、
表示はされないように出画候補フレーム決定手段40が
制御する。この間、直前に表示されていたフレームが引
続き表示されることになる。一方、上記処理S410で
FLAG2 が1 であれば、既に1GOP分のストリームを解析終
了したかどうか判定する(処理S430)。その結果、
終了していなければ処理S420へ移動し、終了してい
れば、後処理S460を実行する。
【0062】ここで、後処理S460は、代替フレーム
の決定処理であって、図12(a)は、IP1 を代替フレ
ームとする場合であり、図12(b)は、IP2 を代替フ
レームとする場合であり、図12(c)は、IP1 または
IP2 を真の出画候補フレームに近い方を代替フレームと
する場合のフローチャートである。これらを以下で順に
説明する。
【0063】まず、図12(a)のIP1 を代替フレーム
とする場合では、IP1 フレームを表示設定する(処理S
510)。次に、図12(b)のIP2 を代替フレームと
する場合では、GOP(p-1)に2つ以上のI またはP フレー
ムが存在するか判定し(処理S520)、それが存在す
れば、IP2 フレームを表示設定する(処理S530)。
存在しなければ、IP1 フレームを表示設定する(処理S
540)。
【0064】次に、図12(c)のIP2 を代替フレーム
とする場合では、FLAG1 を1と比較し(処理S55
0)、その結果が、1でなければ、IP1 フレームを表示
設定する(処理S580)。また結果が、1と等しけれ
ば、GOP(p-1)に2つ以上のIまたはPフレームが存在す
るか判定し(処理S560)、それが存在すれば、IP1
及びIP2 フレームのうち、真の出画候補フレームに近い
方を表示設定する(処理S570)。存在しなければ、
IP1 フレームを表示設定する(処理S540)。
【0065】以上のように実施の形態2によれば、現在
表示中の画像を基点として、表示される画像間隔が一定
となるように出力画像候補を決定して復号化するように
したので、逆再生時においても、一定のフレーム間隔ご
とに画像が再生されるようになり、各GOP の最初のIフ
レームのみを表示する従来の方法に比べて、出画するフ
レーム数が多くなる分、滑らかな再生画像が得られると
ともに、フレームメモリ上に残された2つのI及びPフ
レームのうち、最も最近にデコードされたI及びPフレ
ームを、出画候補フレームとして決定することにより、
読み込み動作と同時にデコード処理も行うことができ、
より高速な逆再生を行うことができる。
【0066】なお、以上の各実施の形態において、スト
リームの符号化方法としてMPEG規格の上位規格である通
称MPEG2 規格であるところの「インフォメーション・テ
クノロジー ジェネリック・コーディング・オブ・ムー
ビング・ピクチャーズ・アンド・アソシエーティッド・
オーディオ・フォー・ディジタル・インフォメーショ
ン」“Information technology - Generic coding of m
oving pictures and associated audio for digital in
formation ”(ISO/IEC13818-2)を採用した復号化方法
においても適用することができる。
【0067】また、以上のすべての実施の形態におい
て、ストリーム転送の最小単位をGOPとしたが、複数のG
OP をまとめて構成されたGOP 群を、GOP に読み替えた
復号化方法にも適用できることは言うまでもない。
【0068】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかる復号化装
置及び復号化方法によれば、通常再生時の時間軸上で再
生間隔が一定となるように選択したフレームを、出画候
補フレームとして一旦決定するようにしたので、出画す
るフレーム数が多くなる分、滑らかな再生画像が得られ
るという効果を奏することができる。
【0069】また、先行する画像群の画像数が未知の場
合に、当該先行画像の符号列を解析して画像数を確定す
るとともに、このときフレームメモリ上に残された2つ
のの予測符号化フレーム及び独立内符号化フレームのう
ち、最も新しくデコードされたフレームを、出画候補フ
レームとして決定することにより、フレーム枚数の確定
のための読み込み動作と同時にデコード処理も行うこと
ができ、より高速な逆再生を行うことができるという効
果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による復号化方法を時
間軸に沿って説明するための図である。
【図2】 本発明の実施の形態1による復号化方法を用
いて復号化処理する際のフレームメモリの使い方を説明
するための図である。
【図3】 本発明の実施の形態1及び2による復号化方
法を用いた符号化処理を実現するための復号化装置のブ
ロック図である。
【図4】 出画候補フレーム決定手段のフローチャート
を示す図である。
【図5】 処理S160を説明するための図である。
【図6】 復号化手段のフローチャートを示す図であ
る。
【図7】 本発明の実施の形態2による復号化方法を用
いて復号化処理する際のフレームメモリの使い方を説明
するための図である。
【図8】 本発明の実施の形態2による復号化方法を用
いて復号化処理する際の説明図である。
【図9】 本発明の実施の形態2による復号化方法を用
いて復号化処理する際の説明図である。
【図10】 出画候補フレーム決定手段のフローチャー
トを示す図である。
【図11】 復号化手段のフローチャートを示す図であ
る。
【図12】 後処理のフローチャートを示す図である。
【図13】 従来の復号化方法を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1 ストリームの入力端子 20 ビットバッファ 30 フレームメモリ 40 復号化手段 50 出画候補フレーム決定手段 60 フレーム間隔設定手段 70 ストリーム要求の出力端子 80 画像の出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C053 FA23 GA11 GB21 HA25 KA03 KA25 5C059 KK01 MA00 PP05 PP06 PP07 SS18 UA34

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動画像を連続した複数の画像群に分割
    し、該画像群ごとに符号化処理して得た符号列を入力と
    し、画像内で独立的に符号化された独立符号化フレーム
    と、当該フレームとは異なる時間の他のフレームを参照
    して符号化された予測符号化フレームとを復号化して復
    号画像を得る復号化装置であって、 連続するフレームに対して、所定間隔でフレームが選択
    されるようにフレーム間隔を設定するフレーム間隔設定
    手段と、 上記連続するフレームにおける現在表示中の第1のフレ
    ームを基点として、上記フレーム間隔設定手段により設
    定されたフレーム間隔に基づいて、後に復号化対象とな
    るフレームを決定する出画候補フレーム決定手段と、 上記出画候補フレーム決定手段により決定されたフレー
    ムに相当する符号列を復号化する復号化手段とを備えた
    ことを特徴とする復号化装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の復号化装置において、 上記出画候補フレーム決定手段は、上記第1の画像を含
    む第1の画像群に先行する第2の画像群の画像数が未知
    の場合、上記符号列を再び解析して上記画像数を計測し
    た後、上記出画候補フレームを決定するものであること
    を特徴とする復号化装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の復号化装置において、 上記出画候補フレーム決定手段は、上記第1の画像を含
    む第1の画像群に先行する第2の画像群の画像数が未知
    の場合、上記第2の画像群の最後に位置する予測符号化
    フレーム及び独立符号化フレームを上記出画候補フレー
    ムとするものであることを特徴とする復号化装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の復号化装置において、 上記出画候補フレーム決定手段は、上記第1の画像を含
    む第1の画像群に先行する第2の画像群の画像数が未知
    の場合、上記第2の画像群の最後から2番目に位置する
    予測符号化フレーム及び独立符号化フレームを上記出画
    候補フレームとするものであることを特徴とする復号化
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の復号化装置において、 上記出画候補フレーム決定手段は、上記第1の画像を含
    む第1の画像群に先行する第2の画像群の画像数が未知
    の場合、上記符号列を解析して上記第2の画像群の画像
    数を計測した後、上記第2の画像群に属する最後の予測
    符号化フレーム及び独立符号化フレームか、上記第2の
    画像群に属する最後から2番目の予測符号化フレーム及
    び独立符号化フレームのうち、どちらか上記出画候補フ
    レームに近い方を上記出画候補フレームとして決定する
    ことを特徴とする復号化装置。
  6. 【請求項6】 請求項2ないし6のいずれかに記載の復
    号化装置において、 上記出画候補フレーム決定手段は、 上記決定した出画候補フレームが、第2の画像群に対応
    する符号列のみで完全に復号できない場合は、上記第2
    の画像群に属する最初の独立符号化フレームを上記出画
    候補フレームに決定することを特徴とする復号化装置。
  7. 【請求項7】 動画像を連続した複数の画像群に分割
    し、該画像群ごとに符号化処理して得た符号列を入力と
    し、フレーム画像内で独立的に符号化された独立符号化
    フレームと、当該フレームとは異なる時間の他のフレー
    ムを参照して符号化された予測符号化フレームとを復号
    化して復号画像を得る復号化方法であって、 連続するフレームに対して、所定間隔でフレームが選択
    されるようにフレーム間隔を設定するフレーム間隔設定
    ステップと、 上記連続するフレームにおける現在表示中の第1のフレ
    ームを基点として、上記設定されたフレーム間隔に基づ
    いて、後に復号化対象となるフレームを決定する出画候
    補フレーム決定ステップと、 上記出画候補フレームに決定されたフレームに相当する
    符号列を復号化する復号化ステップとを含むことを特徴
    とする復号化方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の復号化方法において、 上記出画候補フレーム決定ステップは、 上記第1の画像を含む第1の画像群に先行する第2の画
    像群の画像数が未知か否かを判定する画像数判定ステッ
    プと、 上記画像数判定ステップにて画像数が未知であると判定
    された場合に、上記符号列を再び解析して上記画像数を
    計測する画像数解析ステップとを含むことを特徴とする
    復号化方法。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の復号化方法において、 上記出画候補フレーム決定ステップは、 上記第1の画像を含む第1の画像群に先行する第2の画
    像群の画像数が未知か否かを判定する画像数判定ステッ
    プと、 上記画像数判定ステップにて画像数が未知であると判定
    された場合に、上記第2の画像群の最後に位置する予測
    符号化フレーム及び独立符号化フレームを上記出画候補
    フレームとするものであることを特徴とする復号化方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項7記載の復号化方法において、 上記出画候補フレーム決定ステップは、 上記第1の画像を含む第1の画像群に先行する第2の画
    像群の画像数が未知か否かを判定する画像数判定ステッ
    プと、 上記画像数判定ステップにて画像数が未知であると判定
    された場合に、上記第2の画像群の最後から2番目に位
    置する予測符号化フレーム及び独立符号化フレームを上
    記出画候補フレームとするものであることを特徴とする
    復号化方法。
  11. 【請求項11】 請求項7記載の復号化方法において、 上記出画候補フレーム決定ステップは、 上記第1の画像を含む第1の画像群に先行する第2の画
    像群の画像数が未知か否かを判定する画像数判定ステッ
    プと、 上記画像数判定ステップにて画像数が未知であると判定
    された場合に、上記符号列を再び解析して上記画像数を
    計測する画像数解析ステップと、 上記第2の画像群に属する最後の予測符号化フレーム及
    び独立符号化フレームか、上記第2の画像群に属する最
    後から2番目の予測符号化フレーム及び独立符号化フレ
    ームのうち、どちらか上記出画候補フレームに近い方を
    上記出画候補フレームとして決定する出画候補フレーム
    選択ステップとを含むことを特徴とする復号化方法。
  12. 【請求項12】 請求項7ないし11のいずれかに記載
    の復号化方法において、 上記出画候補フレーム決定ステップは、 上記決定した出画候補フレームが、第2の画像群に対応
    する符号列のみで完全に復号できるか否かを判定する復
    号状態判定ステップと、 上記復号状態判定ステップにおいて、第2の画像群に対
    応する符号列のみで完全に復号できないと判定された場
    合に、上記第2の画像群に属する最初の独立符号化フレ
    ームを上記出画候補フレームとして決定する出画候補フ
    レーム指定ステップとを含むことを特徴とする復号化方
    法。
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