JP2000164963A - レーザ装置 - Google Patents

レーザ装置

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JP2000164963A
JP2000164963A JP10332117A JP33211798A JP2000164963A JP 2000164963 A JP2000164963 A JP 2000164963A JP 10332117 A JP10332117 A JP 10332117A JP 33211798 A JP33211798 A JP 33211798A JP 2000164963 A JP2000164963 A JP 2000164963A
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laser
light
resonator
frequency
laser resonator
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JP10332117A
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English (en)
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Hitoshi Kawai
斉 河井
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 偏光方位が各々異なる2周波光を得ることの
できるレーザ装置において、小型で、He−Neレーザ
と比べてハイパワーのレーザ装置を得ることを目的とす
る。 【解決手段】 レーザ結晶3、および異方性材料からな
る光学素子5を有したレーザ共振器4を備えたレーザ装
置100において、レーザ共振器は、偏光方位に応じて
異なる光路長を有した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光干渉計測用の光
源である固体レーザに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、物体の位置の変化を精密に計測す
る手段として、干渉計を用いた測長装置が利用されてい
る。この測長装置では、高精度に計測する方法としてヘ
テロダイン干渉法を用いた測長装置が利用されている。
このヘテロダイン干渉法により物体の変位計測を行う場
合には、わずかに周波数の異なる直交2周波光が必要と
なり、この様な直交2周波光を射出することのできる光
源装置が必要となる。
【0003】そこで、この様な測長装置に用いられる固
体レーザを用いた光源装置としては、主にレーザ光源
と、偏光ビームスプリッタと音響光学素子からなる直交
2周波生成手段とから構成される。なお、使用されるレ
ーザ光源としては、図6に示す小型である固体レーザが
用いられる。この固体レーザは、光源61から射出され
た光は、レンズ系62により、レーザ結晶63に集光さ
れる。レーザ結晶63は反射鏡641と反射鏡642で
形成される共振器内に配置され、反射鏡641は光源6
1から放射された光を透過し、レーザ結晶63から放射
される光を反射するものである。レーザ結晶63は、光
源61からの光によって励起される。そして、レーザ結
晶63から放射された光は反射鏡641、642によっ
て形成されたレーザ共振器によって増幅され、その光の
一部は反射鏡642より射出する。この光を用いて測長
装置を構成している。
【0004】また、その他の形式の光源装置としては、
ガスレーザ(He−Neレーザ)を用い、ゼーマン効果
を利用して直交2周波光を射出する光源装置がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガスレ
ーザを用いた光源装置は、ガスレーザ装置自体が大き
く、パワーも小さい。またレーザ装置から取り出した光
から直交2周波光を生成する光源装置では、直交2周波
を生成する部分の構成が大きくなる。ところで、この様
な測長装置は、例えばナノメートルオーダでステージの
位置決めを必要とする半導体製造装置の一つの部品とし
て用いられるため、省スペース化が求められる。そこで
直交2周波光を射出する光源装置として小型なものが求
められている。
【0006】この様に本発明は、偏光方位が各々異なる
2周波光を得ることのできるレーザ装置において、小型
で、He−Neレーザと比べてハイパワーのレーザ装置
を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
するために本発明の第1の形態では、レーザ結晶を有し
たレーザ共振器を備えたレーザ装置において、レーザ共
振器は、偏光方位に応じて異なる光路長を有することに
した。本発明では、レーザ共振器が偏光方位に応じて異
なる光路長を有するようにすることで、それぞれの偏光
方位に対するレーザ共振器の発振周波数が異なるように
した。したがって、それぞれの偏光方位に対して、周波
数の異なる2周波光が一つのレーザ装置から得ることが
できる。
【0008】また、更に本発明の第2の形態では、レー
ザ共振器は、レーザ共振器の光路中における直交する偏
光方位において、異なる屈折率を有する光学部材を備え
る様にしたことによって、それぞれの偏光方位に対し
て、共振周波数が異なる様にした。なお、この光学部材
としては、異方性材料からなるもの、等方性材料に応力
を加えたままレーザ共振器に挿入したものが挙げられ
る。また、等方性材料をレーザ共振器に挿入して、更に
等方性材料に応力等を印加する手段をその等方性材料に
設け、レーザ共振器内で直交する偏光方位において、異
なる屈折率を有するようにした光学部材でも構わない。
【0009】また、本発明の第3の形態では、レーザ共
振器は、一つの出力鏡を共通して用いる複数の共振器を
有したレーザ共振器であって、複数あるそのレーザ共振
器の光をほぼ同軸になるようにすることができる光線結
合手段とで構成した。この様にして、それぞれの偏光方
位に対して、共振周波数が異なる様にし、それぞれの周
波数の光が同軸上に射出されるレーザ装置を得ることが
できる。
【0010】また、本発明の第4の形態では、本発明の
第1から第3の形態のうちいづれか一つの形態について
更に、レーザ共振器のレーザ光の射出側に配置され、レ
ーザ共振器から射出された偏光方位の異なる光の一部を
分割する光線分割手段と、光線分割手段で分割された偏
光方位の異なる光同士の周波数差を検出し、検出された
周波数差に応じて、レーザ共振器での各々の偏光方位に
対する光路長を制御する制御手段を備えた。
【0011】この様に2周波光同士の周波数差を検出
し、その周波数差に応じてそれぞれの偏光方位に対する
レーザ共振器の光路長を制御することで、周波数差が安
定した2周波光の光源装置を得ることが出来る。特にヘ
テロダイン干渉法においては、2周波光同士の周波数差
が変化してしまうと、高精度に物体の位置検出が出来無
い。本発明は、この様な課題に対しても解決することが
できる。
【0012】また、更にレーザ共振の共振器内に、縦単
一モードにするための光学素子を備えることで、一方の
偏光方位に対して複数の周波数が射出されるレーザ共振
器でも、それぞれの偏光方位に対して、単一周波数の光
を取り出すことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明について、実施の形態
を例示して詳しく説明する。本発明の第1の実施の形態
として、図1のレーザ装置100を例示する。この第1
の実施の形態のレーザ装置は、レーザ結晶3を励起する
励起光を放射するレーザダイオード1と、レーザダイオ
ード1から放射された光を変換効率よくレーザ結晶3に
集光する集光光学系2と、レーザ結晶3を内部に配置
し、レーザ結晶3から放射される光のうち所望の周波数
の光が共振状態となる様に配置されたレーザ共振器4
と、レーザ共振器4の光路中に、予め決められた方位に
結晶軸が配置されるようにカッティングされた異方性材
料からなる光学素子5からなる。
【0014】そして、レーザ共振器4は二つの反射鏡4
1、42からなり、一方の第1の反射鏡41は、レーザ
ダイオード1から射出される波長の光を透過し、レーザ
結晶3から放射される光を反射する反射鏡である。ま
た、他方の第2の反射鏡42は、レーザ共振器4の出力
ミラーとなる。レーザダイオード1から射出された光
は、集光光学系22によりレーザ結晶3に集光する。そ
して、レーザ結晶3は励起され、光を放射する。レーザ
結晶3から放射された光は、光学素子5を通過しながら
レーザ共振器4により増幅され、その一部が反射鏡42
から射出される。
【0015】ところで、レーザ共振器4内には異方性材
料からなる光学素子を挿入されており、偏光方位に対し
て異なる屈折率を有する。したがって、この異方性材料
が挿入されたレーザ共振器は、直交する各々の偏光方位
に対してレーザ共振器4の共振器長が異なる。ゆえに、
レーザ共振器4から射出されるレーザ光の周波数は、そ
れぞれの偏光方位に対して異なる。この様にして、直交
2周波光を射出するレーザ装置が得られる。なお、使用
可能な異方性材料としては、水晶などが挙げられる。
【0016】ところで、本第1の実施の形態では、直交
した偏光方位に対して、レーザ共振器4内の光路長を変
えるために、異方性材料からなる光学部材5をレーザ共
振器4内に挿入したが、他にも等方性材料の硝子に応力
を加えたものでも構わない。また、他にも等方性材料を
そのまま挿入して、更に等方性材料に応力等を印加する
手段をその等方性材料に設け、レーザ共振器内で直交す
る偏光方位において異なる屈折率を有するようにした光
学部材でも構わない。
【0017】次に、本発明の第1の実施の形態における
レーザ装置について、そのレーザ装置から射出される直
交2周波光の周波数間隔を一定にする装置について説明
する。その装置が設けられたレーザ装置を第2の実施の
形態として、図2に示した。図2は、本発明の第2の実
施の形態であるレーザ装置の概略構成図である。この第
2の実施の形態であるレーザ装置は、図1で示したレー
ザ装置100に、更に部分反射鏡6と、受光素子7と、
制御手段8と、温調手段9とを付加した。
【0018】ところで、レーザ装置100を射出した直
交2周波光は、部分反射鏡によって、一部が反射する。
反射された直交2周波光は、受光素子7に到達する。こ
の受光素子7は、その前面に偏光子をが設けられ、部分
反射鏡6で反射された直交2周波光同士の干渉光を受光
している。そして、干渉光を光電変換して得られるビー
ト信号を制御手段8に入力する。
【0019】制御手段8では、受光素子7から得られた
ビート信号が所定の周波数になっているか。また、ビー
ト信号の周波数が所定の周波数では無い場合、どれくら
い所定の周波数からずれているかを検出する。そして、
制御手段8では、ビート信号の周波数のずれ量を補正す
るように、温調手段9を制御している。そして、温調手
段9は、異方性材料からなる光学素子5の温度を制御す
るものであり、ひとつの例としてはペルチエ素子から構
成されている。光学素子5はその温度を調節すること
で、それぞれの偏光方位における屈折率差を制御するこ
とができる。したがって、温調手段9で異方性材料から
なる光学素子5の温度調整を行うことによって、それぞ
れの偏光方位における屈折率差を制御する。そして、こ
の図2のレーザ装置は、各偏光方位における屈折率の差
を制御することで、直交2周波の周波数差を制御してい
る。
【0020】この様に直交2周波光の周波数差を検出
し、検出された周波数差が異なれば、異方性材料の各偏
光方位における屈折率の差を制御することで、直交2周
波光の周波数間隔を調節できる。なお、異方性材料の屈
折率差を変化させる方法としては、異方性材料のカッテ
ィング方向を変化させたり、また、応力を加えることに
よっても調整できる。また、等方性材料に応力を加えて
得られた材料を用いたときも同様に、応力の加える量を
変化させることで調整できる。
【0021】また、直交2周波の周波数差を制御しつ
つ、更にそれぞれの光の周波数の安定化を向上させたい
場合には、部分反射鏡6と受光素子7との間に更に部分
反射鏡を挿入し、直交2周波光のどちらか一方の光をエ
タロン板に入射させる。そしてエタロン板からの透過光
強度をモニターして、透過光強度が所定の強度になるよ
うに、反射鏡41と反射鏡42の間隔を可変させること
で、光の周波数も安定させることができる。また、他に
も原子・分子の吸収線を利用して、光の周波数安定化す
ることも可能である。
【0022】次に、本発明の第1の実施の形態であるレ
ーザ装置100とは直交2周波光の発生方法が異なる本
発明の第3の実施の形態について説明する。図3は本発
明の第3の実施の形態であるレーザ装置の概略構成図で
ある。この本発明の第3の実施の形態であるレーザ装置
は、ほぼ同じ波長の光を射出するレーザダイオード2
1、31と、レーザダイオード21、31から射出され
た光を変換効率よくレーザ結晶23、33に集光する集
光光学系22、32と、レーザ結晶23を内部に配置
し、レーザ結晶23から放射される光のうち所望の周波
数の光が共振状態となるように設けられたレーザ共振器
24と、レーザ結晶33を内部に配置し、レーザ結晶3
3から放射される光のうち所望の周波数の光が共振状態
となるように設けられたレーザ共振器34と、レーザ共
振器24の光路中に、レーザ共振器24とレーザ共振器
34との光路の一部が同軸になるように配置された偏光
分離素子25と、で構成されている。
【0023】また、レーザ共振器24は二つの反射鏡2
41、242があり、一方の反射鏡241は、レーザダ
イオード21から射出される波長の光を透過し、レーザ
結晶23から放射される光を反射する反射鏡であり、他
方、反射鏡242はレーザ共振器24の出力ミラーとな
る。また、レーザ共振器34は二つの反射鏡341、2
42とからなり、一方の反射鏡341は反射鏡241と
同じものを用い、偏光分離素子25によってレーザ共振
器34の光路の一部がレーザ共振器24の光路とほぼ同
じになっている。レーザ共振器34の出力ミラーは、レ
ーザ共振器24と同じ反射鏡242になっている。
【0024】そして、レーザダイオード21から放射さ
れた光は、集光光学系22によりレーザ結晶23に集光
される。そして、レーザ結晶23から射出された光は、
偏光分離素子25を透過しながらレーザ共振器24によ
って増幅され、その光の一部が反射鏡242から射出す
る。一方、レーザダイオード31から射出された光は、
集光光学系32によりレーザ結晶33に集光される。そ
して、レーザ結晶33から射出された光は、偏光分離素
子25を反射しながら、レーザ共振器34によって増幅
され、その光の一部が反射鏡242から射出する。
【0025】この様に本発明の第3の実施の形態では、
二つのレーザ共振器を有し、出力ミラーを共通にして、
かつ偏光分離素子25によりそれぞれのレーザ共振器の
光路がほぼ同軸になっている。そして、レーザ共振器2
4は、偏光分離素子25に対してP偏光の光を射出する
ことができ、また、レーザ共振器34は偏光分離素子2
5に対してS偏光の光を射出するように設置している。
したがって、この反射鏡242から射出される光は直交
した2つのレーザ光をほぼ同軸に射出することができ
る。また、レーザ共振器24の光路長とレーザ共振器3
4の光路長とが少し異なるように反射鏡241と反射鏡
341とを位置合わせすることで、反射鏡242から射
出される光は、直交2周波光となる。
【0026】この様にそれぞれの偏光方位に応じてレー
ザ共振器を形成することで、それぞれのレーザ共振器か
ら発生する光の偏光方位に対して、レーザ結晶をもっと
も発振効率の良い状態に配置することができる。したが
って、高い強度の直交2周波光を得ることができる。な
お、直交2周波光の周波数差を制御する場合には、図4
に示すような構成を有すれば良い。次に、図4に示した
第4の実施の形態であるレーザ装置について説明する。
図4は、本発明の第4の実施の形態であるレーザ装置の
概略構成を示した図であり、ここでの説明において、図
4と図3とで同一符号の部材については説明を省略す
る。
【0027】ところで、反射鏡242を射出した直交2
周波光は、それぞれ一部が部分反射鏡6で反射される。
そして、反射した直交2周波光は、偏光子を有した受光
素子7に入射する。受光素子7では、直交2周波光の干
渉光を受光することでビート信号を出力する。受光素子
7で出力されたビート信号は、制御手段8に入力され
る。制御手段8では、そのビート信号の周波数が所望の
周波数と同じか否かを検出し、違っている場合には、そ
のビート信号と所望の周波数との周波数差になるように
反射鏡341を制御する。反射鏡341を制御する方法
としてはピエゾ素子10を用いる方法がある。なお、ピ
エゾ素子10は、図中の矢印方向に反射鏡341を移動
させることが可能となっている。
【0028】なお、周波数の安定化を向上させる場合に
は、先に説明した本発明の第2の実施の形態であるレー
ザ装置のように、エタロン板や原子・分子の吸収線を利
用することで、それぞれのレーザ共振器24、34の少
なくとも一方の反射鏡の位置を可変すればよい。なお、
その場合には、反射鏡241を移動させるためのピエゾ
素子も備えて、エタロン板の透過光強度に基づき、その
反射鏡241、341に設けられたピエゾ素子を制御す
ればよい。
【0029】この様にして本発明の第4の実施の形態で
あるレーザ装置では、直交2周波光の周波数を制御する
ことができる。ところで、測長装置に用いられる直交2
周波光は、単一モードでレーザ発振して得られた光であ
ることが好ましい。なぜなら、複数の縦モードでレーザ
発振して得られた光は、その光の中に複数の異なる周波
数を持つ光束を有する。そのため、どの周波数の光で測
定しているかわからなくなってしまう。
【0030】そこで、図3に示した第3の実施の形態で
あるレーザ装置に、複屈折素子を挿入することで単一モ
ードでレーザ発振させることが好ましい。この場合、複
屈折素子は、レーザ結晶22と偏光分離素子25との間
及びレーザ結晶33と偏光分離素子25との間にそれぞ
れ所定のカッティング方向になるように配置する。この
様にして、それぞれのレーザ共振器24、34では単一
モードでレーザ発振が可能である。
【0031】また、他にもエタロン板を偏光分離素子2
5と反射鏡242との間に一枚、又はレーザ結晶23と
偏光分離素子25との間及びレーザ結晶33と偏光分離
素子25との間の両方に挿入することでも構わない。な
お、これらレーザ共振器内に挿入する複屈折素子やエタ
ロン板は、レーザ共振器の発振可能な周波数のうち、ひ
とつの周波数のみ透過可能な帯域幅を有したものを用い
る必要があるため、複数枚使用する場合もある。また、
偏光分離素子25と反射鏡242との間に挿入されるエ
タロン板は、レーザ共振器24で発振可能な周波数のう
ち一つの周波数が透過可能で、かつレーザ共振器34で
発振可能な周波数のうち一つの周波数が透過可能である
ものを用いることが好ましい。
【0032】ところで、上述の発明の実施の形態で説明
したレーザ装置をステージの位置を計測する測長干渉計
に用いた例を、次に説明する。図5は、上述の発明の実
施の形態で説明したレーザ装置を用いた測長装置が、ス
テージの位置計測の為に配置された露光装置の概略構成
図を示している。なお、この図は照明光を発生させるた
めの光源及びその光源から得られた光をマスク面上に均
一に照明するための照明光学系を省略している。
【0033】ところで、この露光装置は、図示されてい
ない光源および照明光学系と、ウェハー上に形成する回
路パターンが描かれたマスク501と、マスク501に
描かれたパターンをステージ503上に配置されたウェ
ハーに投影する投影光学系が組み込まれた鏡筒502
と、ウェハーを載置するステージ503と、鏡筒502
に設けられた固定鏡504と、ステージ503に設けら
れた移動鏡505と、1/4波長板507、508と、
偏光ビームスプリッタ509と、移動鏡505を反射し
た光と固定鏡504を反射した光との干渉光を受光し、
ビート信号を受光する受光素子510と、上述の実施の
形態で説明したレーザ装置500と、レーザ装置500
で射出する直交2周波光の周波数の間隔と受光素子51
0から得られるそれぞれのビート信号を得て、ステージ
503の変位量を割り出し、ステージ505を移動させ
る駆動手段を制御する制御部511と、ステージ505
を移動させる図示されていない駆動手段とで構成され
る。
【0034】なお、ステージ503は図示された矢印の
方向に少なくとも移動することができ、この露光装置に
設けられた測長装置は、矢印方向に移動したときのステ
ージ503の変位量を検出する。ところで、上述の実施
の形態で説明したレーザ装置500から射出された直交
2周波光は、偏光ビームスプリッタ509に到達する。
そして、直交2周波光のうち一方の光は反射され、1/
4波長板508を透過し、反射鏡512で反射されて固
定鏡504に到達する。また他方の光は、偏光ビームス
プリッタ509を透過して1/4波長板507を透過
し、移動鏡505に到達する。
【0035】そして、固定鏡504に到達した光は固定
鏡504によって反射され、もと来た光路を戻って行き
偏光ビームスプリッタ509に到達する。このとき、固
定鏡504を反射した光は、1/4波長板508を2回
通過しているので、偏光ビームスプリッタ509を透過
する。また、移動鏡505に到達した光は移動鏡505
によって反射され、もと来た光路を戻って行き、偏光ビ
ームスプリッタ509に到達する。この光も1/4波長
板507を2回通過しているので、偏光ビームスプリッ
タ509を反射する。
【0036】そして、固定鏡504を反射した光と移動
鏡505を反射した光は偏光ビームスプリッタ509で
ほぼ同軸になり、受光素子510に入射する。この受光
素子510は図示されていない偏光子が設けられてお
り、固定鏡504を反射した光と移動鏡505を反射し
た光との干渉光を受光することができる。受光素子51
0では、周波数差に応じたビート信号を検出し、その
後、制御手段511へその情報を出力する。
【0037】ここで、ステージ505が移動していた場
合、移動鏡505を反射した光はドップラー効果を受け
る。したがって、受光素子510が発するビート信号
は、ステージ505が移動していない場合に得られるビ
ート信号に対して、そのビート周波数に変化が生ずる。
この変化を制御手段511で検出することで、ステージ
503の変位量を得ることができる。そして、制御手段
511では、検出された変位量からステージ503が最
適な位置になるようにステージ503の制御を行う。
【0038】尚、本実施形態の露光装置では、参照信号
としてレーザ装置100から直交2周波光の周波数差を
得ている。以上の様に、この露光装置では本発明の実施
の形態で説明したレーザ装置を測長装置用の光源として
用いるため、直交2周波光を得るために複雑な光学系を
配置すること無しに、少ないスペースで露光装置全体を
構成することができる。特に、ステージ周りはステージ
を駆動するための構成やウェハーとステージとの相対位
置関係を制御するための構成など、多くの部材が組み込
まれている。このような部分に小型化された直交2周波
光を射出できるレーザ装置を適用することで、露光装置
に用いられる各部材の配置方法が容易になる。
【0039】なお、この実施の形態である露光装置に
は、一軸しか測長装置を設けていないが、ステージが2
次元的に移動するときには、それとは異なる方向におい
てもステージの変位を検出できる測長装置を設けること
が好ましい。また、更にステージの移動中の姿勢なども
検出したい場合には、ステージの同一面上の異なる位置
に複数の測定軸を設ければよい。この様に幾つもの測長
軸を設ける場合には、上述した本発明のレーザ装置を用
いれば、光の強度が強いので光を分離すればよい。
【0040】
【発明の効果】以上の様に、本発明では、直交2周波光
を得るために複雑な光学系、例えば周波数シフタを使
い、偏光方位に応じて異なる周波数が得られるようにす
る光学系を使用せずに直交2周波光を得ることが出来る
ため、ヘテロダイン干渉法による干渉計の装置を小型化
し、He−Neレーザと比べてハイパワーにすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】:本発明の第1の実施の形態であるレーザ装置
の概略図である。
【図2】:本発明の第2の実施の形態であるレーザ装置
の概略図である。
【図3】:本発明の第3の実施の形態であるレーザ装置
の概略図である。
【図4】:本発明の第4の実施の形態であるレーザ装置
の概略図である。
【図5】:本発明のレーザ装置を測長装置の光源として
用い、その測長装置を露光装置に設けたときの概略を示
した図である。
【図6】:従来のレーザ装置に概略構成図である。
【符号の説明】
1、21、31・・レーザダイオード 2、22、32・・集光光学系 3、23、33・・レーザ結晶 4、24、34・・レーザ共振器 41、42、241、242、341・・反射鏡 5・・光学素子 6・・部分反射鏡 7・・受光素子 8・・制御手段 9・・温調手段 10・・ピエゾ素子 500・・レーザ装置 501・・マスク 502・・鏡筒 503・・ステージ 504・・固定鏡 505・・移動鏡 507、508・・1/4波長板 509・・偏光ビームスプリッタ 510・・受光素子 511・・制御部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ結晶を有したレーザ共振器を備え
    たレーザ装置において、 前記レーザ共振器は、偏光方位に応じて異なる光路長を
    有することを特徴とするレーザ装置。
  2. 【請求項2】 前記レーザ共振器は、前記レーザ共振器
    の光路中における直交する偏光方位において、異なる屈
    折率を有する光学部材を備えたことを特徴とする請求項
    1に記載のレーザ装置。
  3. 【請求項3】 前記レーザ共振器は、一つの出力鏡を共
    通して用いる複数の共振器を有したレーザ共振器であっ
    て、複数ある前記レーザ共振器の光をほぼ同軸にするこ
    とができる光線結合手段を有することを特徴とする請求
    項1に記載のレーザ装置。
  4. 【請求項4】 更に、前記レーザ共振器のレーザ光の射
    出側に配置され、前記レーザ共振器から射出された偏光
    方位の異なる光のそれぞれ一部を分割する光線分割手段
    と、 前記光線分割手段で分割された偏光方位の異なる光同士
    の周波数差を検出し、前記検出された周波数差が一定に
    なるように、前記レーザ共振器での各々の偏光方位に対
    する光路長を制御する制御手段を備えたことを特徴とす
    る請求項1に記載のレーザ装置。
  5. 【請求項5】 更に前記レーザ共振の共振器内に、縦単
    一モードにするための光学素子を備えたことを特徴とす
    る請求項1に記載のレーザ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4861439B2 (ja) * 2006-03-08 2012-01-25 コリア アドバンスト インスティテュート オブ サイエンス アンド テクノロジー 誘導ブリルアン散乱位相共役鏡の位相安定化装置及びそれを用いた光増幅装置

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JP4861439B2 (ja) * 2006-03-08 2012-01-25 コリア アドバンスト インスティテュート オブ サイエンス アンド テクノロジー 誘導ブリルアン散乱位相共役鏡の位相安定化装置及びそれを用いた光増幅装置

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