JP2000164281A - 面接続コネクタ - Google Patents

面接続コネクタ

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JP2000164281A
JP2000164281A JP10338206A JP33820698A JP2000164281A JP 2000164281 A JP2000164281 A JP 2000164281A JP 10338206 A JP10338206 A JP 10338206A JP 33820698 A JP33820698 A JP 33820698A JP 2000164281 A JP2000164281 A JP 2000164281A
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connector
insulators
conductor
connection
insulator
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JP10338206A
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Katsumi Saegusa
勝巳 三枝
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NEC Corp
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  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置間,デバイス間の距離をゼロにして面接
続を可能とする。 【解決手段】 互いに当接して連通する筒状部材からな
る絶縁体11,12,21と、絶縁体11,21内に被
覆された導電性部材で、各絶縁体の当接側端部から後退
した位置に配設され、当該絶縁体の当接端側に空間を形
成する一対の中心導体13,23とを備えた第一及び第
二コネクタ10,20と、絶縁体11,12,21の空
間内に配設される導電性部材で、各絶縁体が当接,連通
したときに両端が中心導体13,23に接触して両中心
導体を電気的に接続するほぼ卵形球体状の接続導体30
とを備え、第一コネクタ10が第一装置110に、第二
コネクタ20が第二装置120にそれぞれ埋設状態で取
り付けられることにより、両装置110,120が面接
触したときに、絶縁体12,21が当接し、中心導体1
3と中心導体23とが接続導体30を介して接続される
構成としてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装置間,デバイス
間を電気的に接続する接続コネクタに関し、特に、コネ
クタ外周部を構成する絶縁体の端部同士を当接させると
ともに、当接した絶縁体内部において電気的接続を行う
ことにより、接続する装置間,デバイス間の距離をゼロ
にして面接続を可能とした面接続コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、高周波回路デバイスのような二
以上の装置やデバイスの間を電気的に接続する手段とし
て、コネクタが広く用いられている。この種のコネクタ
は、通常、一方がプラグ(雄型)コネクタ、他方がジャ
ック(雌型)コネクタとなっており、両者が嵌合状態で
接続されることにより、コネクタと導通された装置やデ
バイス間が電気的に接続され、コネクタを介して装置
間,デバイス間で信号伝送できるようになっている。
【0003】図8は、この種の一般的なコネクタを備え
た装置間のコネクタ接続部を示す一部断面正面図であ
る。同図に示すように、従来のコネクタは、電気的に接
続される二つの装置310,320にそれぞれ取り付け
られる一対の雌雄型コネクタ210,220により構成
されている。一対の両コネクタ210,220は、それ
ぞれ、筒状の絶縁体211,221と、この絶縁体によ
って被覆された中心導体213,223を備えており、
装置壁部に穿設された取付孔312,322に挿通され
ることによって、各装置310,320にそれぞれ取り
付けられるようになっている。
【0004】両コネクタ210,220の接続側端部に
は、互いに嵌合する一方がジャック212、もう一方が
プラグ222からなる雌雄一対の嵌合部を備えている。
コネクタ210,220の接続側と反対の端側は、装置
壁部の取付孔312,322に挿通されることにより装
置内部側に露出し、各中心導体213,223が、それ
ぞれリボン314,324を介して装置内部に配設,実
装された電子部品313,323と接続されるようにな
っている。
【0005】このような構成からなる従来のコネクタで
は、まず、接続する各装置310,320の各取付孔3
12,322に一対のコネクタ210,220をそれぞ
れ挿通して取り付け、装置内部の電子部品313,32
3とコネクタの中心導体213,223とをリボン31
4,324を介して電気的に接続する。そして、コネク
タを取り付けた両装置310,320を接近させてい
き、コネクタのジャック212とプラグ222を互いに
嵌合させる。これによって、両装置310,320は一
対のコネクタ210,220を介して電気的に接続さ
れ、両装置間で信号の伝送を行うことができるようにな
っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のコネクタでは、ジャックとプラグにより構成
された嵌合部が存在することから、接続する装置,デバ
イス間に必ず一定の距離が存在し、装置全体の小型化が
阻害されるという問題が生じた。すなわち、図8に示す
ように、従来のコネクタでは、導体部分を構成する中心
導体及び絶縁体の長さM及びNに加えて、装置外部に突
出するジャックとプラグからなる嵌合部の嵌合時の長さ
Lが存在している。
【0007】ここで、絶縁体及び中心導体の長さM及び
Nについては、装置壁部の厚みと同等の長さに形成する
ことで事実上その長さが問題となることはなかったが、
装置外部において互いに嵌合して接続されるジャック及
びプラグ部分については、ジャック及びプラグを短尺化
したとしても、嵌合のために必ず一定の長さが必要とな
るため、装置間の距離をゼロにすることはできなかっ
た。
【0008】このため、このようなコネクタを介して接
続される装置,デバイスは常に一定の間隔をもって配設
しなければならず、結果として装置全体が大型化すると
いう問題が生じた。特に、装置,デバイスの高密度実装
が要請される高周波回路デバイスにおいては、このよう
な装置間距離の存在がきわめて大きな問題となってい
る。
【0009】なお、特許公報第2625391号には、
互いに嵌合接続するコネクタの中心導体部分に、スプリ
ングで支持された球体を配設することにより、安定した
接続とコネクタ嵌合における機械的ストレスを抑制する
「フェーズドアレイアンテナ」が提案されている。しか
し、この公報記載のコネクタ構造では、互いに嵌合する
コネクタ部自体は、接続するモジュール(装置)間に突
出して存在しており、装置間の距離をなくして装置全体
の小型化を図るといったことは予定されておらず、上述
した従来の課題を解決し得るものではなかった。
【0010】本発明は、このような従来の技術が有する
問題を解決するために提案されたものであり、コネクタ
外周部を構成する絶縁体の端部同士を当接させるととも
に、当接した絶縁体内部において電気的接続を行うこと
により、接続する装置間,デバイス間の距離をゼロにし
て面接続を可能とした面接続コネクタの提供を目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の請求項1記載の面接続コネクタは、一端におい
て互いに当接して連通する筒状部材からなる一対の絶縁
体と、この筒状の各絶縁体内に被覆された導電性部材で
あって、各絶縁体の当接側端部から後退した位置に配設
されて、当該絶縁体の当接端側に空間を形成する一対の
中心導体と、前記空間内に配設される導電性部材であっ
て、両端において、前記一対の絶縁体が当接して連通し
たときに当該各絶縁体内の中心導体に接触して両中心導
体を電気的に接続する接続導体と、を備えた構成として
ある。
【0012】このような構成からなる本発明の面接続コ
ネクタによれば、一対のコネクタを構成する筒状の絶縁
体の端部同士が当接したときに、絶縁体内の空間に配設
された接続導体を介して当該絶縁体内の一対の中心導体
が電気的に接続される。これによって、本発明では、装
置,デバイスに電気的に接続された一対の中心導体が筒
状の絶縁体内で接続されるので、従来のようにコネクタ
外部にジャックとプラグのような嵌合部が突出すること
がなくなる。従って、本発明のコネクタを装置壁部に埋
設するこにより、装置間の距離をゼロにして面接続する
ことが可能となる。
【0013】そして、請求項2記載の面接続コネクタで
は、前記接続導体の前記各中心導体との接触部分が曲面
形状をなす構成としてある。
【0014】このような構成からなる本発明の面接続コ
ネクタによれば、一対の中心導体と接触する接続導体の
接触部分が曲面形状となっているので、中心導体と接続
導体との接触が曲面部における面接触により確保され
る。これによって、従来のジャックとプラグのような機
械的嵌合構造を用いることなく、確実に両中心導体及び
接続導体を接触させることができ、コネクタの接続がき
わめて容易に行えるとともに、接続部における機械的ス
トレスが生ずることもない。
【0015】また、請求項3記載の面接続コネクタで
は、前記接続導体が、前記絶縁体の空間内において当該
絶縁体の当接方向に沿って移動可能に配設された構成と
してある。
【0016】このような構成からなる本発明の面接続コ
ネクタによれば、一対の中心導体を接続する接続導体を
絶縁体の当接方向に沿って移動可能に構成することによ
り、この接続導体が両中心導体との接触方向に沿って進
退移動できるようになる。これにより、接続導体と両中
心導体との接触がより滑らかに行われるようになり、接
触による機械的ストレスを確実に抑制,吸収することが
できる。
【0017】また、請求項4記載の面接続コネクタで
は、前記接続導体が前記各中心導体に弾性をもって接触
する構成としてあり、特に、請求項5では、前記中心導
体の各接続側端部に、前記接続導体に弾性をもって接触
する導電性を有するばね部材を備えた構成としてある。
【0018】このような構成からなる本発明の面接続コ
ネクタによれば、接続導体と中心導体とがばね部材等に
よって弾性を持って接触することにより、接続導体と中
心導体との接触,導通がより確実に行われ、かつ、ばね
部材等が有する弾性によって接触の際の機械的ストレス
をより確実に抑制,吸収することができる。
【0019】また、請求項6記載の面接続コネクタで
は、前記接続導体が、前記一対の絶縁体のいずれか一方
に脱落不能に取り付けられた構成としてあり、特に、請
求項7では、前記一対の絶縁体の少なくとも一方が、連
通する二以上の筒体により構成された構成としてある。
【0020】このような構成からなる本発明の面接続コ
ネクタによれば、筒状の絶縁体を二以上の筒体により構
成してあるので、両筒体の間から接続導体を挿入して筒
体を連設することにより、接続導体を絶縁体内に脱落不
能に配設することができる。これにより、一対の絶縁体
の一方に接続導体が存在しているので、他方の絶縁体を
当接するのみでコネクタの接続が完了でき、接続導体の
配設,取付作業が不要となってコネクタの接続作業が容
易かつ迅速,確実に行え、接続導体を絶縁体と別個に保
管,管理する必要もなく、全体として製造コストの低減
を図ることもできる。
【0021】そして、請求項8記載の面接続コネクタ
は、前記一対の絶縁体の少なくとも一方が、装置壁部に
挿通される構成としてある。特に、請求項9では、前記
一対の絶縁体の双方が、対向する各装置の壁部に挿通さ
れるとともに、当該絶縁体の各当接側端部が前記各装置
の壁面と同一平面に位置し、前記対向する各装置の壁面
が面接触したときに、前記一対の絶縁体が当接し、前記
中心導体が前記接続導体を介して接続される構成として
ある。
【0022】このような構成からなる本発明の面接続コ
ネクタによれば、本発明のコネクタを接続する装置の壁
部に埋設状態で挿通し、絶縁体の当接側端部を装置壁面
といわゆる面一に配設することにより、装置の壁面同士
が面接触した状態でコネクタを接続させることができ
る。これにより、接続する装置間の距離をゼロにするこ
とができるので、装置の小型化,デバイスの高密度実装
化を図ることができる。
【0023】また、請求項10記載の面接続コネクタ
は、前記一対の絶縁体の少なくとも一方の外周に、ねじ
孔に螺合可能なねじ部を備えた構成としてある。
【0024】このような構成からなる本発明の面接続コ
ネクタによれば、絶縁体の外周にねじ部を設けることに
より、コネクタを取り付ける装置等の壁面にねじ孔を形
成することで、簡単に本コネクタを装置側に取り付ける
ことできる。これにより、コネクタの取付作業がより容
易に行えるとともに、装置側に設けるコネクタ固定用の
手段を省略することもできる。
【0025】さらに、請求項11記載の面接続コネクタ
では、前記一対の絶縁体の少なくとも一方の当接側端部
にフランジを備えた構成としてある。
【0026】このような構成からなる本発明の面接続コ
ネクタによれば、絶縁体当接側端部にフランジを設ける
ことにより、フランジを介してコネクタを固定すること
ができる。これにより、コネクタを装置壁面等に埋設し
ない場合にも、コネクタと装置、又はコネクタ同士をフ
ランジを介して容易かつ確実に固定することができ、よ
り汎用性の高いコネクタを提供することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の面接続コネクタの
実施の形態について、図面を参照して説明する。 [第一実施形態]まず、本発明の面接続コネクタの第一
実施形態について図1〜図3を参照して説明する。図1
は、本発明の第一実施形態にかかる面接続コネクタの分
解状態における断面正面図である。図2は、図1に示す
本実施形態にかかる面接続コネクタの装置側へ取り付け
た状態における接続前の断面正面図である。また、図3
は、同じく本実施形態にかかる面接続コネクタの装置側
へ取り付けた状態における接続後の断面正面図である。
【0028】同図に示すように、本実施形態にかかる面
接続コネクタは、電気的に接続される第一装置110と
第二装置120に取り付けられる一対のコネクタ、すな
わち、第一装置110に取り付けられる第一コネクタ1
0と第二装置120に取り付けられる第二コネクタ20
からなっている。この第一及び第二コネクタ10,20
からなる一対のコネクタは、それぞれ、筒状の絶縁体及
び絶縁体によって被覆された中心導体を備え、装置壁部
に穿設された取付孔112,122に挿通されることに
よって、各装置110,120にそれぞれ取り付けられ
るようになっている。そして、この第一コネクタ10と
第二コネクタ20とが、コネクタ内に収納される接続導
体30によって電気的に接続されるようになっている。
【0029】第一コネクタ10は、図1に示すように、
中心に中心導体13を備えた筒状の絶縁体11と、この
絶縁体11と連通する筒状の絶縁体12とが連設される
ことによって構成さている。この絶縁体11と絶縁体1
2は、連設された際の長手方向の長さが、取り付けられ
る第一装置110の壁部の厚みと同じになるように形成
してあり、後述するように、第一コネクタ10は装置壁
部に埋設状態で取り付けられるようになっている。
【0030】絶縁体11に被覆された中心導体13は、
装置内の図示しない電子機器等と導通する導電性部材か
らなり、コネクタの接続端側、すなわち、絶縁体11が
絶縁体12と当接する側の端縁部が絶縁体11の端部か
ら後退した位置に配設されている。そして、この後退し
た端部側は、さらに、導体の中心に向かってテーパ状に
傾斜する凹部が形成されている。このように、中心導体
13の端部をテーパ凹状に形成することで、後述するほ
ぼ卵形の球体状をなす接続導体30の曲面端部をテーパ
凹部に位置させることができる。
【0031】また、この中心導体13の凹部には、テー
パの傾斜面に沿って導電性のばね14が複数本(本実施
形態では二本)配設してある。このばね14は、導電性
を有する弾性部材からなり、中心導体13のテーパ斜面
に沿って膨出形状に配設されている。このばね14によ
って、後述する接続導体30が中心導体13とばね14
を介して弾性を持って接触し、確実かつ機械的ストレス
のない電気的導通を得られるようになっている。
【0032】一方、第二コネクタ20は、図1に示すよ
うに、中心に中心導体23を備えた筒状の絶縁体21に
よって構成さている。同図に示すように、第二コネクタ
20の絶縁体21及び中心導体23は、第一コネクタ1
0の絶縁体12を除いた絶縁体11及び中心導体13と
対をなす同様の構成となっている。
【0033】すなわち、絶縁体21は、第一コネクタ1
0の絶縁体12を挟んで絶縁体11と連設,連通する同
形の筒状部材からなり、この絶縁体21の筒内に中心導
体23が被覆されている。この絶縁体21は、長手方向
の長さが、取り付けられる第二装置120の壁部の厚み
と同じとなっており、第二コネクタ20が装置壁部に埋
設状態で取り付けられるようになっている。
【0034】中心導体23は、第一コネクタ10の中心
導体13と同様に、コネクタ接続側の絶縁体端縁から後
退して配設されるとともに、この後退した端部に中心方
向に向かってテーパ状に傾斜する凹部が形成されてい
る。また、このテーパ状凹部には、テーパの傾斜面に沿
って二本の導電性のばね24が膨出形状で配設してあ
る。
【0035】このような構成からなる一対のコネクタ1
0,20は、対をなす絶縁体11,21が、絶縁体12
を挟んで連設,連通することによって、両コネクタ1
0,20の中心導体13,23が対向して配設され、こ
の一対の中心導体13,23の間に空間が形成されるこ
とになる。そして、この絶縁体11,12,21によっ
て形成される空間部分に、接続導体30が移動可能かつ
脱落不能に配設,保持されて第一コネクタ10の中心導
体13と第二コネクタ20の中心導体23とが電気的に
接続される。
【0036】従って、絶縁体11,12,21は、内部
に形成される空間が、後述する卵形の接続導体30が配
設可能な大きさとなるように形成する。すなわち、各絶
縁体11,12,21の内周径は、接続導体30の外周
径より僅かに大きくなるようになっている。また、絶縁
体11,21の中心導体13,23のテーパ状凹部は、
連設された絶縁体11,12,21によって形成される
空間全長が、接続導体30の長手方向の長さより僅かに
長くなるような深さを有している。さらに、絶縁体12
の内周のコネクタ接続側端部には、後述する接続導体3
0の外周に形成された段部30aと当接する段部12a
が形成してあり、接続導体30を第一コネクタ10側の
空間内に脱落不能に保持できるようになっている。
【0037】また、これら絶縁体11,12,21の外
周面には、挿通状態で取り付けられる装置110,12
0側への固定手段として、複数の段部が形成してある。
すなわち、図1に示すように、絶縁体11,21のコネ
クタ接続側と反対の端部外周には段部11a,12aが
形成され、装置110,120の各取付孔112,12
2の挿入方向奥端に形成された段部112a,122a
と当接できるようなっている。これによって、後述する
ように、各装置110,120の取付孔112,122
にコネクタ10,20を挿入すると、コネクタ側の段部
11a,12aがそれぞれ装置側の段部112a,12
2aに当接し、コネクタ10,20が脱落不能に位置決
めされることになる。
【0038】また、絶縁体12,21のコネクタ接続側
端部外周には段部12b,21bが形成してあり、この
段部12a,21bにそれぞれ圧入リング15,25が
巻装できるようになっている。このようにリング巻装用
の段部12a,21aを設けることにより、圧入リング
15,25を所定位置に位置決めして巻装することがで
き、この圧入リング15,25が装置の取付孔112,
122内周とコネクタ外周に介在し、コネクタ10,2
0を装置側に堅固に固定するようになる。
【0039】圧入リング15,25は、それぞれ巻装さ
れる絶縁体12,21の段部12b,21bの外周より
僅かに小さい内径で、かつ、巻装状態において、絶縁体
12,21の外周表面から突出する外径に形成された環
状部材で、一般に金属製のリング部材により構成されて
いる。なお、装置側の取付孔112,122には、壁部
外面側の端部に圧入リング15,25が位置する段部1
12b,122bが形成されている。
【0040】そして、以上のような構成からなる第一コ
ネクタ10と第二コネクタ20の内部空間内に接続導体
30が配設,保持されるようになっている。接続導体3
0は、金属材料等からなる導電性部材であり、本実施形
態では、接続導体30を、コネクタ接続方向に沿ってほ
ぼ卵形の球体状に形成してあり、長手方向両端が曲面形
状となっている。
【0041】ここで、接続導体30の外周は、最大径部
分が絶縁体11,12,21の内径より僅かに小さい径
となっている。これによって、接続導体30は、絶縁体
11,12,21によって形成される空間内で移動でき
るようになっている。また、接続導体30のコネクタ接
続方向の長さは、絶縁体12のほぼ二倍程度の長さに形
成してある。これによって、絶縁体12の両端開口から
曲面状の端面が突出して、絶縁体11,21のテーパ状
の凹部に位置できるようになっている。
【0042】そして、この球体形状の接続導体30は、
図1及び図2に示すように、第一コネクタ10の絶縁体
11と絶縁体12が連設されることによって両絶縁体1
1,12により挾持されて脱落不能に保持されるように
なっている。すなわち、接続導体30は外周径が絶縁体
11,12の内周径より僅かに小さい径に形成されると
ともに、外周の一部に段部30aが形成してある。一
方、絶縁体12の内周のコネクタ接続側端部には、接続
導体30の段部30aと当接する段部12aが形成して
ある。これによって、接続導体30は、連設された絶縁
体11,12の空間内部に脱落不能に保持されるととも
に、この空間内で絶縁体11,12の当接方向、すなわ
ちコネクタの接続方向に沿って移動可能に配設されこと
になる。
【0043】このような曲面形状の接続導体30を備え
ることによって、第一及び第二コネクタ10,20の中
心導体13,23に配設されたばね14,24との接触
部分が曲面形状となり、曲面部の面接触により確実な導
通が確保される。また、接続導体30は絶縁体内で移動
可能に配設されるので、接続導体30がコネクタ10,
20の中心導体13,23との接触方向に沿って進退移
動できるようになり、中心導体13,23のばね14,
24との接触が円滑かつ確実が行われ、ばね14,24
の弾性と相俟って接触の際の機械的ストレスも抑制,吸
収することができる。
【0044】さらに、接続導体30を絶縁体11,12
内に脱落不能に配設することで、接続導体30を備えた
第一コネクタ10に第二コネクタ20を位置合わせして
絶縁体同士を当接させるのみでコネクタの接続が完了す
る。このため、接続導体30を絶縁体内に脱落不能に収
納しない場合と比較して、接続導体30の配設,取付作
業が不要となってコネクタの接続作業が容易に行え、接
続導体30をコネクタ側と別個に保管,管理する必要も
ない。
【0045】そして、以上のような接続導体30を備え
た第一コネクタ10及び第二コネクタ20は、本実施形
態では、それぞれ装置壁部に挿通されて取り付けられる
ようになっている。すなわち、図1に示すように、第一
装置110及び第二装置120は、それぞれ壁部に取付
孔112,122が穿設してあり、この取付孔112,
122によって装置内外が連通されている。この取付孔
112,122の内径は、コネクタ10,20の絶縁体
11,12,21の外周とほぼ同径となっており、コネ
クタ10,20がそれぞれ圧入状態で挿入できるように
なっている。なお、本実施形態では特に図示していない
が、装置壁部の取付孔112,122に挿通されること
により、コネクタ10,20の接続側と反対の端側は装
置内部側に露出するので、各中心導体13,23が、そ
れぞれリボンを介して装置内部に配設,実装された電子
部品に接続されるようになっている。
【0046】ここで、各取付孔112,122には、装
置内側のコネクタ挿入方向奥端に段部112a,122
aが孔内周方向に突出するように形成してある。この段
部112a,122aが、挿入されたコネクタ10,2
0の絶縁体11,21の段部11a,12aと当接し、
コネクタ10,20が脱落不能に位置決めされるように
なっている。
【0047】また、取付孔112,122の装置外側の
端部には、孔外周方向に凹む段部112b,122bが
形成してある。この段部112b,122bによって、
コネクタの絶縁体12,21外周に巻装された圧入リン
グ15,25が位置決めされるようになっている。
【0048】そして、このような取付孔112,122
に挿通されることにより、図2に示すように、コネクタ
10,20は、それぞれ絶縁体12,21のコネクタ接
続側(絶縁体当接側)の端部が各装置110,120の
壁面と同一平面に位置することになる。すなわち、本実
施形態では、コネクタ10,20は、長手方向全長が各
装置110,120の壁部の厚みと同じになるように形
成してあるので、コネクタ10,20をそれぞれ取付孔
112,122に挿通することにより、コネクタ10,
20の当接側端部が装置壁部外面といわゆる面一に配設
されることになる。
【0049】これによって、対向する第一装置110と
第二装置120の壁面同士を面接触させると、図3に示
すように、第一コネクタ10の絶縁体12と第二コネク
タ20の絶縁体21の端部同士が当接し、両コネクタ1
0,20の中心導体13,23が接続導体30を介して
接続されることになる。なお、面接触状態で配設された
第一装置110と第二装置120とは、図3では示して
いないが、ねじ止め,その他の固定手段等によって互い
に固定されるようになっており、第一及び第二コネクタ
10,20の接続部分は脱落不能に保持される。
【0050】次に、このような構成からなる本実施形態
の面接続コネクタの装置側への取付及び接続動作につい
て説明する。まず、接続する各装置110,120の各
取付孔112,122に一対のコネクタ10,20をそ
れぞれ挿通して取り付ける。
【0051】第一コネクタ10は、第一装置110の取
付孔112に取り付けられる。まず、中心導体13を備
えた絶縁体11を第一装置110の外側から配設し、コ
ネクタ接続側と反対の端部側から取付孔112に挿入す
る。絶縁体11の外周は取付孔112の内周とほぼ同径
に形成してあるので、絶縁体11は圧入状態で挿通する
ことができる。絶縁体11は、取付孔112の奥端まで
挿入されると、端部に設けた段部11aが取付孔奥端の
段部112aと当接,係合するので、それ以上は挿入す
ることができなくなり、取付孔112内に脱落不能に位
置決めされることになる。
【0052】次に、絶縁体12の内部空間に接続導体3
0を配設するとともに、圧入リング15を巻装する。接
続導体30は、絶縁体12のコネクタ接続側と反対側の
端部開口から内部空間に配設する。圧入リング15は、
絶縁体12のコネクタ接続側の端部から段部12bに圧
入状態で巻装させる。
【0053】この状態で、絶縁体12を、コネクタ接続
側と反対の接続導体30を配設した端側から装置110
の取付孔12に挿入する。絶縁体12の外周も取付孔1
12の内周とほぼ同径に形成してあるので、絶縁体12
は圧入状態で取付孔112に挿入される。絶縁体12
は、挿入側端部がすでに取付孔112内に配設されてい
る絶縁体11の端部に当接することによりそれ以上挿入
できなくなる。
【0054】また、このとき、絶縁体12に巻装した圧
入リング15が、取付孔112の装置外側端部の段部1
12bに圧入状態で配設される。これにより、絶縁体1
2は脱落不能に位置決めされ、第一コネクタ10の第一
装置110への取付けが完了する。この状態では、第一
コネクタ10の絶縁体11,12に保持された接続導体
30が第一装置110の壁面から突出した状態となる
(図2参照)。
【0055】同様の手順により、第二コネクタ20を、
第二装置120の取付孔122に取り付ける。まず、中
心導体23を備えた絶縁体21に圧入リング26を巻装
する。圧入リング25は、絶縁体22のコネクタ接続側
の端部から段部22bに圧入状態で巻装させる。この状
態で、絶縁体21を第二装置120の外側から配設し、
コネクタ接続側と反対の端部側から取付孔122に挿入
する。
【0056】絶縁体21の外周は取付孔122の内周と
ほぼ同径に形成してあるので、絶縁体21は圧入状態で
挿通することができる。絶縁体21は、取付孔122の
奥端まで挿入されると、端部に設けた段部21aが取付
孔奥端の段部122aと当接,係合するので、それ以上
は挿入することができなくなる。
【0057】また、このとき、絶縁体22に巻装した圧
入リング25が、取付孔122の装置外側端部の段部1
22bに圧入状態で配設される。これにより、絶縁体2
2は脱落不能に位置決めされ、第二コネクタ20の第二
装置120への取付けが完了する。この状態では、第二
コネクタ20の中心導体23のテーパ状凹部が第二装置
120の壁面に開口した状態となる(図2参照)。
【0058】このように取り付けられた両コネクタ1
0,20は、それぞれ装置110,120の内部に中心
導体13,23の端面が露出した状態となるので、各装
置110,120内部に実装されている図示しない電子
部品とコネクタ10,20の中心導体13,23とをリ
ボンを介して電気的に接続する。そして、この両装置1
10,120を、コネクタ10,20を位置合わせして
対向させ、図2に示す状態から図3に示す状態に接近さ
せ、両装置110,120の壁面同士を面接触させる。
【0059】両装置110,120の壁面が面接触する
と、第一装置110の壁面から突出している第一コネク
タ10側の接続導体30が、第二装置120の壁面に開
口した状態の中心導体23のテーパ状凹部に位置するよ
うに配設される。この状態で、接続導体30の両端曲面
端部が、両コネクタ10,20の中心導体13,23に
配設されたばね14,24と弾性をもって面接触し、一
対の中心導体13,23が電気的に接続される。
【0060】このとき、接続導体30は、ばね14,2
4と弾性をもって接触するので、中心導体13,23側
との接触,導通が確実に行われ、接触の際の機械的スト
レスもばね14,24の弾性によって抑制,吸収され
る。また、接続導体30は、第一コネクタ10の絶縁体
11,12の空間内においてコネクタ接続方向に沿って
移動できるので、接続に際して接続導体30が両中心導
体13,23との接触方向に沿って進退移動して、両中
心導体13,23と円滑かつ確実に接触し、機械的スト
レスも抑制,吸収される。
【0061】その後、面接触している両装置10,20
をねじ止めやケース内への収納等の固定手段によって固
定する。これにより、第一装置10と第二装置20の接
続作業が終了する。この状態では、図3に示すように、
接続された装置10,20間の距離(図2に示すl参
照)はゼロとなり、電気的接続部は接続された絶縁体1
1,12,21の長手方向の長さ(図2に示すm,n参
照)のみとなる。
【0062】そして、この絶縁体11,12,21の長
さは、すべて装置壁部の厚みによって吸収されるので、
結果として電気的接続部に必要なコネクタ10,20の
大きさは装置110,120にまったく影響を及ぼさな
いことになる。これによって、両装置10,20は一対
のコネクタ10,20を介して確実な信号伝送を行いつ
つ、同時に、装置の小型化,デバイスの高密度実装化を
図ることができる。
【0063】以上説明したように、本実施形態の面接続
コネクタによれば、一対の第一及び第二コネクタ10,
20を構成する筒状の絶縁体12,21の端部同士が当
接したときに、絶縁体11,12,21内の空間に配設
された接続導体30を介して当該絶縁体内の一対の中心
導体13,23が電気的に接続される。すなわち、本実
施形態では、電気的接続が必要となる一対の中心導体1
3,23が筒状の絶縁体11,12,21内で接続され
ることになるので、従来のようにコネクタ外部にジャッ
クとプラグのような嵌合部が突出することがなくなる。
【0064】従って、本実施形態のコネクタ10,20
を装置壁部に埋設状態で挿入し、絶縁体12,21の当
接側端部を装置壁面と面一に配設することにより、装置
110,120の壁面同士を面接触させた状態でコネク
タ10,20を接続することができる。これにより、本
実施形態では、接続する装置間の距離(図2に示すl)
をゼロにすることができるので、コネクタ接続時の長さ
は絶縁体11,12,21の長手方向の長さ(図2に示
すm,n)のみとなり、装置の小型化,デバイスの高密
度実装化を図ることができる。
【0065】[第二実施形態]次に、本発明の面接続コ
ネクタの第二実施形態について図4及び図5を参照して
説明する。図4は、本発明の第二実施形態にかかる面接
続コネクタの装置側へ取り付けた状態における接続前の
断面正面図である。図5は、同じく本実施形態にかかる
面接続コネクタの装置側へ取り付けた状態における接続
後の断面正面図である。
【0066】これらの図に示すように、本実施形態の面
接続コネクタは、上述した第一実施形態における面接続
コネクタの変更実施形態であり、コネクタを構成する絶
縁体の外周にねじ部を備えたもので、その他の構成部分
については、第一実施形態の場合と同様の構成としてあ
る。従って、同様の構成部分につては、同一符号を付し
て図示し、詳細な説明は省略する。
【0067】すなわち、図4及び図5に示すように、本
実施形態では、第一及び第二コネクタ10,20にそれ
ぞれねじ部16,26を設けてある。第一コネクタ10
に設けられたねじ部16は、第一コネクタ10の連設さ
れる絶縁体11,12が一体的に圧入される筒状部材の
外周全体にねじを螺刻形成したものである。同様に、第
二コネクタ20に設けられたねじ部26は、第二コネク
タ20の絶縁体21が圧入される筒状部材の外周全体に
ねじを螺刻形成したものである。
【0068】また、ねじ部16,26の筒体内壁には、
絶縁体11,21の外周に設けた段部に当接する段部1
6a,26a及び圧入リング15,26が位置する段部
16b,26bが設けてある。これにより、第一コネク
タ10の連接した絶縁体11,12をねじ部16の筒体
内に圧入することにより、同様に第二コネクタ20の絶
縁体21をねじ部26の筒体内に圧入することにより、
両コネクタ10,20の外周にねじ部16,26を備え
ることができる。そして、このねじ部16,26を設け
たことに対応して、本実施形態では、装置110,12
0側のコネクタ取付部分は、ねじ部16,26が螺合す
るねじ孔113,123が形成してある。
【0069】このような構成からなる本実施形態の面接
続コネクタによれば、絶縁体11,12,21の外周に
ねじ部16,26を設けることにより、コネクタ10,
20を取り付ける装置110,120の壁面にねじ孔1
13,123を形成することで、簡単にコネクタ10,
20を装置側に取り付けることできる。これにより、コ
ネクタ10,20の取付が、装置側への圧入によること
なく、ねじ部16,26の螺着作業により行えるので、
コネクタ10,20の取付作業がより容易化するととも
に、装置側に設けるコネクタ固定用の手段、例えば第一
実施形態において取付孔112,122に設けていた段
部112a,122a,112b,122bなどを省略
することもできる。
【0070】なお、本実施形態では、筒状のねじ部1
6,26を絶縁体11,12,21と別体に形成し、こ
のねじ部16,26の筒体内に絶縁体11,12,21
を圧入状態で挿入するようにしてあるが、これ以外の方
法によりねじ部を設けることもできる。例えば、絶縁体
11,12,21の外周に直接ねじ部を螺刻形成するこ
とも可能である。
【0071】また、本実施形態では、第一及び第二コネ
クタ10,20の双方にねじ部を設けてあるが、これを
いずれか一方のコネクタのみに設けるようにしてもよ
い。すなわち、接続される一対のコネクタのうち、一方
のコネクタを本実施形態のねじ部を備えたコネクタと
し、もう一方を第一実施形態で示したコネクタにより構
成することも可能である。
【0072】[第三実施形態]さらに、本発明の面接続
コネクタの第三実施形態について図6及び図7を参照し
て説明する。図6は、本発明の第三実施形態にかかる面
接続コネクタの接続前の断面正面図であり、図7は、同
じく接続後の断面正面図である。
【0073】これらの図に示すように、本実施形態の面
接続コネクタは、上述した第一実施形態における面接続
コネクタの変更実施形態であり、一対のコネクタの一方
について、コネクタを構成する絶縁体の当接端面にフラ
ンジを設けたもので、その他の構成部分については、第
一実施形態の場合と同様の構成としてある。従って、同
様の構成部分につては、同一符号を付して図示し、詳細
な説明は省略する。
【0074】すなわち、図6及び図7に示すように、本
実施形態では、接続される一対のコネクタ10,20の
うち、第一コネクタ10にフランジ17を設けてある。
第一コネクタ10に設けられたフランジ17は、第一コ
ネクタ10の連設される絶縁体11,12が一体的に圧
入される筒体17aを備え、この筒体17aのコネクタ
接続側端部に、絶縁体12の端面と面一となるようにフ
ランジ17を形成したものである。そして、フランジ1
7には、固定用のボルト18が挿通されるようになって
いる。
【0075】なお、筒体17aの内壁には、絶縁体11
の外周に設けた段部に当接する段部16a及び圧入リン
グ15が位置する段部16bが設けてある。これによ
り、第一コネクタ10の連接した絶縁体11,12をフ
ランジ17を備えた筒体17a内に圧入することによ
り、第一コネクタ10の接続端面にフランジ17を備え
ることができる。そして、このフランジ17を設けたこ
とに対応して、本実施形態では、第一,第二実施形態に
おける第一装置110は省略してあるとともに、第二装
置120の壁面には、フランジ17に挿通されたボルト
18が螺合するボルト穴28が形成してある。
【0076】このような構成からなる本発明の面接続コ
ネクタによれば、第一コネクタ10を構成する絶縁体1
2の当接側端部にフランジ17を設けることにより、フ
ランジ17を介して第一コネクタ10を第二装置20側
に固定して第二コネクタ20と接続することができる。
これにより、コネクタを装置壁面等に埋設する必要がな
い場合や埋設不可能な場合にも、フランジを介してコネ
クタを一方の装置壁面に容易かつ確実に固定することが
でき、より汎用性の高いコネクタを提供することができ
る。
【0077】なお、本実施形態では、第一コネクタ10
側のみにフランジ17を設けてあるが、これを第二コネ
クタ20側にも設けることもできる。すなわち、接続さ
れる一対のコネクタの双方に本実施形態のフランジを設
けることも可能である。このようにすると、一対のコネ
クタの双方を装置壁面等に埋設することなく面接続させ
ることができ、コネクタ同士の接続を単独で行うことが
でき、コネクタとしての汎用性をさらに高めることがで
きる。従って、本実施形態の面接続コネクタは、一対の
絶縁体の少なくとも一方の当接側端部にフランジを備え
たものであればよい。
【0078】また、本実施形態では、筒体17aを備え
たフランジ17を第一コネクタ10の絶縁体12と別体
に形成し、筒体17a内に絶縁体11,12を圧入状態
で挿入するようにしてあるが、これ以外の方法でフラン
ジを設けることもできる。例えば、絶縁体12の端面に
直接フランジを形成することも可能である。なお、この
場合には、絶縁体12と絶縁体11の連設,固定手段、
例えば接着剤や固定用のねじ等を別途設けるようにす
る。
【0079】以上説明した本発明の面接続コネクタは、
上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発
明の要旨の範囲で種々の変更実施が可能であることは言
うまでもない。例えば、上記実施形態では、第一のコネ
クタの絶縁体は、接続導体を収納,保持する観点から長
手方向に連接される二つの絶縁体により構成されている
が、接続導体を収納できる限り二以上の絶縁体であって
よい。また、一の筒状絶縁体を長手方向に分割し、接続
導体を収納後に固着して筒体を形成することもできる。
すなわち、接続導体を脱落不能に保持できる限り、どの
ような構成の絶縁体であってもよい。
【0080】また、接続導体は、上記実施形態では、ほ
ぼ卵形の球体形状とすることにより、中心導体側との接
触を確実に確保し、機械的ストレスも抑制するようにし
てあるが、基本的には、導電性部材からなり一対の中心
導体を電気的に接続できるものであれば、卵形状以外の
形状とすることもできる。例えば、真円球体形状や、円
筒状,棒状等の形状とすることもできる。従って、接続
導体と接触する中心導体側の形状も、上記実施形態のテ
ーパ凹状以外の形状とすることも可能である。
【0081】また、中心導体は、ばねを介して接続導体
と接触するようにしてあるが、これを直接中心導体と接
続導体を接触させるようにしてもよい。また、接続導体
と中心導体が弾性をもって接触する構成についても、上
記実施形態のばねを設ける場合だけでなく、他の弾性手
段を設ける場合でもよい。例えば、中心導体を常に接続
導体側に付勢するコイルスプリングを備えたり、中心導
体自身を弾性を有する導電性部材により形成することも
できる。
【0082】さらに、上記実施形態では、コネクタの長
手方向の長さを挿通する装置壁部の厚みと一致させてい
たが、これを異ならせるようにしてもよい。すなわち、
コネクタは、装置の壁部等に挿通可能で、かつ、挿通さ
れた装置壁面といわゆる面一に配設可能であれば、どの
ような長さであってもよく、例えば、装置壁部の厚みよ
り長いコネクタの場合には、装置内部にコネクタ端部を
突出させて配設することで対応でき、逆に、装置壁部の
厚みより短いコネクタの場合には、装置壁部の孔にコネ
クタ端部を位置させることで対応できる。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように本発明の面接続コネ
クタによれば、コネクタ外周部を構成する絶縁体の端部
同士を当接させるとともに、当接した絶縁体内部におい
て電気的接続を行うことにより、接続する装置間,デバ
イス間の距離をゼロにして面接続を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態にかかる面接続コネクタ
の分解状態における断面正面図である。
【図2】本発明の第一実施形態にかかる面接続コネクタ
の装置側へ取り付けた状態における接続前の断面正面図
である。
【図3】本発明の第一実施形態にかかる面接続コネクタ
の装置側へ取り付けた状態における接続後の断面正面図
である。
【図4】本発明の第二実施形態にかかる面接続コネクタ
の装置側へ取り付けた状態における接続前の断面正面図
である。
【図5】本発明の第二実施形態にかかる面接続コネクタ
の装置側へ取り付けた状態における接続後の断面正面図
である。
【図6】本発明の第三実施形態にかかる面接続コネクタ
の接続前の断面正面図である。
【図7】本発明の第三実施形態にかかる面接続コネクタ
の接続後の断面正面図である。
【図8】従来のコネクタを備えた装置間の接続部を示す
一部断面正面図である。
【符号の説明】
10 第一コネクタ 11 絶縁体 12 絶縁体 13 中心導体 14 ばね 15 圧入リング 16 ねじ部 20 第二コネクタ 21 絶縁体 23 中心導体 24 ばね 25 圧入リング 26 ねじ部 30 接続導体 110 第一装置 111 装置壁部 112 取付孔 112a ねじ孔 120 第二装置 121 装置壁部 122 取付孔 122a ねじ孔

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端において互いに当接して連通する筒
    状部材からなる一対の絶縁体と、 この筒状の各絶縁体内に被覆された導電性部材であっ
    て、各絶縁体の当接側端部から後退した位置に配設され
    て、当該絶縁体の当接端側に空間を形成する一対の中心
    導体と、 前記空間内に配設される導電性部材であって、両端にお
    いて、前記一対の絶縁体が当接して連通したときに当該
    各絶縁体内の中心導体に接触して両中心導体を電気的に
    接続する接続導体と、 を備えたことを特徴とする面接続コネクタ。
  2. 【請求項2】 前記接続導体の前記各中心導体との接触
    部分が曲面形状をなす請求項1記載の面接続コネクタ。
  3. 【請求項3】 前記接続導体が、前記絶縁体の空間内に
    おいて当該絶縁体の当接方向に沿って移動可能に配設さ
    れた請求項1又は2記載の面接続コネクタ。
  4. 【請求項4】 前記接続導体が前記各中心導体に弾性を
    もって接触する請求項1,2又は3記載の面接続コネク
    タ。
  5. 【請求項5】 前記中心導体の各接続側端部に、前記接
    続導体に弾性をもって接触する導電性を有するばね部材
    を備えた請求項1,2,3又は4記載の面接続コネク
    タ。
  6. 【請求項6】 前記接続導体が、前記一対の絶縁体のい
    ずれか一方に脱落不能に取り付けられた請求項1,2,
    3,4又は5記載の面接続コネクタ。
  7. 【請求項7】 前記一対の絶縁体の少なくとも一方が、
    連通する二以上の筒体により構成された請求項1,2,
    3,4,5又は6記載の面接続コネクタ。
  8. 【請求項8】 前記一対の絶縁体の少なくとも一方が、
    装置壁部に挿通される請求項1,2,3,4,5,6又
    は7記載の面接続コネクタ。
  9. 【請求項9】 前記一対の絶縁体の双方が、対向する各
    装置の壁部に挿通されるとともに、当該絶縁体の各当接
    側端部が前記各装置の壁面と同一平面に位置し、 前記対向する各装置の壁面が面接触したときに、前記一
    対の絶縁体が当接し、前記中心導体が前記接続導体を介
    して接続される請求項1,2,3,4,5,6,7又は
    8記載の面接続コネクタ。
  10. 【請求項10】 前記一対の絶縁体の少なくとも一方の
    外周に、ねじ孔に螺合可能なねじ部を備えた請求項1,
    2,3,4,5,6,7,8又は9記載の面接続コネク
    タ。
  11. 【請求項11】 前記一対の絶縁体の少なくとも一方の
    当接側端部にフランジを備えた請求項1,2,3,4,
    5,6,7,8又は10記載の面接続コネクタ。
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