JP2000164143A - 交流型プラズマディスプレイパネル、交流型プラズマディスプレイ装置及び交流型プラズマディスプレイパネル用基板 - Google Patents
交流型プラズマディスプレイパネル、交流型プラズマディスプレイ装置及び交流型プラズマディスプレイパネル用基板Info
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- JP2000164143A JP2000164143A JP33970598A JP33970598A JP2000164143A JP 2000164143 A JP2000164143 A JP 2000164143A JP 33970598 A JP33970598 A JP 33970598A JP 33970598 A JP33970598 A JP 33970598A JP 2000164143 A JP2000164143 A JP 2000164143A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 放電空間内の不純ガスが低減されて、安定的
な放電特性を有するAC型PDPを提供する。 【解決手段】 ガラス基板1の表面上に互いに平行なX
電極10とY電極とが延長形成され、これらの電極及び
ガラス基板1の上記表面を全面的に被覆する誘電体層2
が形成されている。誘電体層2の表面を全面的に被覆す
るように、MgOと1モル%〜30モル%の膜中濃度の
CeO2とを含むアモルファス状態又は微結晶状態の保
護膜33が形成されている。保護膜33は、不純ガスを
吸着しうる粒界を有さない。保護膜33は電子ビーム蒸
着法により形成され、このとき、塩基性炭酸マグネシウ
ム五水和物の粉末と酸化セリウム粉末とが所定の割合で
混合された混合粉末を金型に入れて加圧成型した後に、
それをアルミナルツボに入れ、大気中で1400°C程
度の温度で以て約30分間の焼成して得られるペレット
を蒸着源とする。
な放電特性を有するAC型PDPを提供する。 【解決手段】 ガラス基板1の表面上に互いに平行なX
電極10とY電極とが延長形成され、これらの電極及び
ガラス基板1の上記表面を全面的に被覆する誘電体層2
が形成されている。誘電体層2の表面を全面的に被覆す
るように、MgOと1モル%〜30モル%の膜中濃度の
CeO2とを含むアモルファス状態又は微結晶状態の保
護膜33が形成されている。保護膜33は、不純ガスを
吸着しうる粒界を有さない。保護膜33は電子ビーム蒸
着法により形成され、このとき、塩基性炭酸マグネシウ
ム五水和物の粉末と酸化セリウム粉末とが所定の割合で
混合された混合粉末を金型に入れて加圧成型した後に、
それをアルミナルツボに入れ、大気中で1400°C程
度の温度で以て約30分間の焼成して得られるペレット
を蒸着源とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流型のプラズマ
ディスプレイパネル(以下「PDP」と呼ぶ)に関する
ものであり、特に、放電空間内の不純ガスを低減化する
技術に関する。
ディスプレイパネル(以下「PDP」と呼ぶ)に関する
ものであり、特に、放電空間内の不純ガスを低減化する
技術に関する。
【0002】
【従来の技術】放電発光現象を利用するディスプレイで
あるPDPは、それぞれの表面上に所定の電極が形成さ
れた2枚のガラス基板が、かかる表面同士が対面するよ
うに、且つ、隔壁によって所定の距離を保って配置さ
れ、両ガラス基板の周縁部が低融点ガラス等で封止され
た基本構造を有する。上記隔壁の側壁面上及びガラス基
板の上記表面上に蛍光体が配置されている。そして、両
ガラス基板の間に形成された放電空間内に放電ガスとし
て例えばキセノン(Xe)とネオン(Ne)との混合ガ
スが封入されている。かかる放電ガスを上記電極に印加
される電圧を適切に制御して放電させ、当該放電で生じ
た紫外線によってPDP内に形成された蛍光体を励起す
る。かかる蛍光体からの可視光発光がPDPの発光表示
として観測される。
あるPDPは、それぞれの表面上に所定の電極が形成さ
れた2枚のガラス基板が、かかる表面同士が対面するよ
うに、且つ、隔壁によって所定の距離を保って配置さ
れ、両ガラス基板の周縁部が低融点ガラス等で封止され
た基本構造を有する。上記隔壁の側壁面上及びガラス基
板の上記表面上に蛍光体が配置されている。そして、両
ガラス基板の間に形成された放電空間内に放電ガスとし
て例えばキセノン(Xe)とネオン(Ne)との混合ガ
スが封入されている。かかる放電ガスを上記電極に印加
される電圧を適切に制御して放電させ、当該放電で生じ
た紫外線によってPDP内に形成された蛍光体を励起す
る。かかる蛍光体からの可視光発光がPDPの発光表示
として観測される。
【0003】放電発光現象を利用するディスプレイであ
るPDPは、その電極構造から、放電空間に金属電極が
露出している直流形(DC型)と、金属電極が誘電体で
覆われている交流形(AC型)とに大別される。特に、
AC型PDPでは上記誘電体上に、当該誘電体の保護膜
として酸化マグネシウム(MgO)膜が形成される。
るPDPは、その電極構造から、放電空間に金属電極が
露出している直流形(DC型)と、金属電極が誘電体で
覆われている交流形(AC型)とに大別される。特に、
AC型PDPでは上記誘電体上に、当該誘電体の保護膜
として酸化マグネシウム(MgO)膜が形成される。
【0004】かかるMgO膜(保護膜)は、(a)上記
の誘電体層及び電極がプラズマに直接にさらされて、イ
オン衝撃によるダメージを受けないようにするための保
護膜として機能するほかに、(b)所定の電極間に放電
電圧を印加したときに、ガス放電のための二次電子を放
出する機能(二次電子放出効果)や、(c)壁電荷を蓄
積することによってMgO膜を有さない場合よりも低い
電圧で以て電子を放出する機能、即ち放電電圧を低減さ
せる機能を有する。
の誘電体層及び電極がプラズマに直接にさらされて、イ
オン衝撃によるダメージを受けないようにするための保
護膜として機能するほかに、(b)所定の電極間に放電
電圧を印加したときに、ガス放電のための二次電子を放
出する機能(二次電子放出効果)や、(c)壁電荷を蓄
積することによってMgO膜を有さない場合よりも低い
電圧で以て電子を放出する機能、即ち放電電圧を低減さ
せる機能を有する。
【0005】このMgO保護膜の形成方法としては、一
般的に電子ビーム蒸着法が多用されるが、これは、
(i)MgO膜の成膜方法の中でかかる成膜方法が最も
速い速度で結晶性の良い(結晶の方位が揃い易い)薄膜
を形成できるという理由と、(ii)かかる成膜方法に
より形成されるMgO膜はAC型PDPにおける放電に
対する諸性能(上述の(a)〜(c))に優れるという
理由とによる。
般的に電子ビーム蒸着法が多用されるが、これは、
(i)MgO膜の成膜方法の中でかかる成膜方法が最も
速い速度で結晶性の良い(結晶の方位が揃い易い)薄膜
を形成できるという理由と、(ii)かかる成膜方法に
より形成されるMgO膜はAC型PDPにおける放電に
対する諸性能(上述の(a)〜(c))に優れるという
理由とによる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、放電ガ
ス中に例えば水分や炭酸ガス等の不純ガスが多く含まれ
る場合には、放電ガスの電離係数が低下してしまうため
放電開始電圧等に高い電圧値が必要となるので、PDP
の消費電力が大きくなってしまうという問題点がある。
また、上記不純ガスが蛍光体やその他の部材に吸収され
て経時的に減少すると、その減少後においては不必要に
高い電圧で以てPDPを駆動することになるため好まし
いとは言えない。
ス中に例えば水分や炭酸ガス等の不純ガスが多く含まれ
る場合には、放電ガスの電離係数が低下してしまうため
放電開始電圧等に高い電圧値が必要となるので、PDP
の消費電力が大きくなってしまうという問題点がある。
また、上記不純ガスが蛍光体やその他の部材に吸収され
て経時的に減少すると、その減少後においては不必要に
高い電圧で以てPDPを駆動することになるため好まし
いとは言えない。
【0007】上述の問題点を解決するためには、上記2
枚のガラス基板の貼り合わせ工程までにPDPの内部側
の材料や部品、特に放電空間に接する部分に使用される
材料等から十分に不純ガスを排出しておき、放電空間内
に不純ガス自体を持ち込まないようにするという対策が
考えられる。しかしながら、例えば保護膜は、空気中の
水分や炭酸ガス等を吸収する性質が非常に強いアルカリ
土類金属酸化物である酸化マグネシウム(MgO)から
成るため、容易に水分等を吸収してしまう。このため、
保護膜ないしはMgO膜が成膜された時点から2枚のガ
ラス基板を貼り合わせる工程までの間に、同MgO膜に
不純ガスを吸着させないないようにすることは極めて困
難である。つまり、MgO膜はPDPの構成材料の内で
不純ガスを発生しうる最大要因の一つに成り得る。
枚のガラス基板の貼り合わせ工程までにPDPの内部側
の材料や部品、特に放電空間に接する部分に使用される
材料等から十分に不純ガスを排出しておき、放電空間内
に不純ガス自体を持ち込まないようにするという対策が
考えられる。しかしながら、例えば保護膜は、空気中の
水分や炭酸ガス等を吸収する性質が非常に強いアルカリ
土類金属酸化物である酸化マグネシウム(MgO)から
成るため、容易に水分等を吸収してしまう。このため、
保護膜ないしはMgO膜が成膜された時点から2枚のガ
ラス基板を貼り合わせる工程までの間に、同MgO膜に
不純ガスを吸着させないないようにすることは極めて困
難である。つまり、MgO膜はPDPの構成材料の内で
不純ガスを発生しうる最大要因の一つに成り得る。
【0008】上述の問題点に対する他の解決策として、
PDPの製作工程において、放電ガスの封入工程前にパ
ネル内ないしは放電空間内の真空排気を十分に行って、
上記不純ガスをできる限り少なくしておくという対策が
考えられる。かかる真空排気工程はPDPを加熱ないし
はべーキングを実施しながら行われるが、MgO膜に吸
着した水分等の不純ガス量は非常に多いので、かかるベ
ーキング処理によってもなお放電空間内に不純ガスが残
存してしまう。しかも、PDPを成す2枚のガラス基板
間の間隙は150μm程度の狭さであり、且つ、かかる
間隙は複数の隔壁によって極めて小さい空間に区切られ
ているので、真空排気時の気体の流れに対する抵抗は非
常に大きく、放電空間内の完全な真空排気は容易でな
い。
PDPの製作工程において、放電ガスの封入工程前にパ
ネル内ないしは放電空間内の真空排気を十分に行って、
上記不純ガスをできる限り少なくしておくという対策が
考えられる。かかる真空排気工程はPDPを加熱ないし
はべーキングを実施しながら行われるが、MgO膜に吸
着した水分等の不純ガス量は非常に多いので、かかるベ
ーキング処理によってもなお放電空間内に不純ガスが残
存してしまう。しかも、PDPを成す2枚のガラス基板
間の間隙は150μm程度の狭さであり、且つ、かかる
間隙は複数の隔壁によって極めて小さい空間に区切られ
ているので、真空排気時の気体の流れに対する抵抗は非
常に大きく、放電空間内の完全な真空排気は容易でな
い。
【0009】他方、駆動電圧の経時的な変化に対して
は、その電圧が安定値に収束するまでエージング処理を
行えば良いが、実際に全ての製品に対して長時間のエー
ジング処理を実施するという対策は、製造工程ないしは
製造時間を長期化させると共にエージング処理のための
装置を非常に多く備えた大がかりな設備を必要とするた
め、到底採用するに値しないものと考えられる。
は、その電圧が安定値に収束するまでエージング処理を
行えば良いが、実際に全ての製品に対して長時間のエー
ジング処理を実施するという対策は、製造工程ないしは
製造時間を長期化させると共にエージング処理のための
装置を非常に多く備えた大がかりな設備を必要とするた
め、到底採用するに値しないものと考えられる。
【0010】そこで、本発明は上述の問題点を解決すべ
くなされたものであり、従来のAC型PDPよりも不純
ガスの含有量が格段に低減されて、放電電圧等の放電特
性が改善・向上されたAC型PDPを提供することを第
1の目的とする。
くなされたものであり、従来のAC型PDPよりも不純
ガスの含有量が格段に低減されて、放電電圧等の放電特
性が改善・向上されたAC型PDPを提供することを第
1の目的とする。
【0011】更に、本発明は、上記第1の目的を達成す
るために、高い二次電子放出率を保ちつつ、水分や炭酸
ガス等の不純ガスの吸着が極めて少ない保護膜を提供す
ると共に、当該保護膜を備えるAC型PDPを提供する
ことを第2の目的とする。
るために、高い二次電子放出率を保ちつつ、水分や炭酸
ガス等の不純ガスの吸着が極めて少ない保護膜を提供す
ると共に、当該保護膜を備えるAC型PDPを提供する
ことを第2の目的とする。
【0012】更に、本発明は、第2の目的を実現しうる
保護膜を備えて、AC型PDPに適用されることにより
上記第1の目的を実現しうるAC型PDP用基板を提供
することを第3の目的とする。
保護膜を備えて、AC型PDPに適用されることにより
上記第1の目的を実現しうるAC型PDP用基板を提供
することを第3の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】(1)請求項1に記載の
発明に係る交流型プラズマディスプレイパネルは、放電
空間に面し、電極を被覆する誘電体上に形成された保護
膜を備える交流型プラズマディスプレイパネルであっ
て、前記保護膜は、酸化マグネシウムを備え、且つ、ア
モルファス状態又は微結晶状態であることを特徴とす
る。
発明に係る交流型プラズマディスプレイパネルは、放電
空間に面し、電極を被覆する誘電体上に形成された保護
膜を備える交流型プラズマディスプレイパネルであっ
て、前記保護膜は、酸化マグネシウムを備え、且つ、ア
モルファス状態又は微結晶状態であることを特徴とす
る。
【0014】(2)請求項2に記載の発明に係る交流型
プラズマディスプレイパネルは、請求項1に記載の交流
型プラズマディスプレイパネルであって、前記保護膜
は、少なくとも、前記保護膜中での濃度が1モル%乃至
30モル%の範囲内の希土類金属元素の酸化物を更に備
えることを特徴とする。
プラズマディスプレイパネルは、請求項1に記載の交流
型プラズマディスプレイパネルであって、前記保護膜
は、少なくとも、前記保護膜中での濃度が1モル%乃至
30モル%の範囲内の希土類金属元素の酸化物を更に備
えることを特徴とする。
【0015】(3)請求項3に記載の発明に係る交流型
プラズマディスプレイパネルは、請求項1又は2に記載
の交流型プラズマディスプレイパネルであって、前記希
土類金属元素の酸化物として、酸化セリウム、酸化スカ
ンジウム、酸化イットリウム、酸化プラセオジム、酸化
ガドリニウム及び酸化ジスプロシウムの内の少なくとも
1種以上が選択され、当該選択された前記希土類金属元
素の酸化物の合計の膜中濃度が1モル%乃至30モル%
の濃度範囲内の値であることを特徴とする。
プラズマディスプレイパネルは、請求項1又は2に記載
の交流型プラズマディスプレイパネルであって、前記希
土類金属元素の酸化物として、酸化セリウム、酸化スカ
ンジウム、酸化イットリウム、酸化プラセオジム、酸化
ガドリニウム及び酸化ジスプロシウムの内の少なくとも
1種以上が選択され、当該選択された前記希土類金属元
素の酸化物の合計の膜中濃度が1モル%乃至30モル%
の濃度範囲内の値であることを特徴とする。
【0016】(4)請求項4に記載の発明に係る交流型
プラズマディスプレイ装置は、請求項1乃至3のいずれ
かに記載の交流型プラズマディスプレイパネルを備える
ことを特徴とする。
プラズマディスプレイ装置は、請求項1乃至3のいずれ
かに記載の交流型プラズマディスプレイパネルを備える
ことを特徴とする。
【0017】(5)請求項5に記載の発明に係る交流型
プラズマディスプレイパネル用基板は、基板の表面上に
電極、誘電体及び保護膜が順次に形成された交流型プラ
ズマディスプレイパネル用基板において、前記保護膜
は、酸化マグネシウムを備え、且つ、アモルファス状態
又は微結晶状態であることを特徴とする。
プラズマディスプレイパネル用基板は、基板の表面上に
電極、誘電体及び保護膜が順次に形成された交流型プラ
ズマディスプレイパネル用基板において、前記保護膜
は、酸化マグネシウムを備え、且つ、アモルファス状態
又は微結晶状態であることを特徴とする。
【0018】(6)請求項6に記載の発明に係る交流型
プラズマディスプレイパネル用基板は、基板の表面上に
電極、誘電体及び保護膜が順次に形成された交流型プラ
ズマディスプレイパネル用基板において、前記保護膜
は、少なくとも酸化マグネシウムと前記保護膜中での濃
度が1モル%乃至30モル%の範囲内の希土類金属元素
の酸化物とから成ることを特徴とする。
プラズマディスプレイパネル用基板は、基板の表面上に
電極、誘電体及び保護膜が順次に形成された交流型プラ
ズマディスプレイパネル用基板において、前記保護膜
は、少なくとも酸化マグネシウムと前記保護膜中での濃
度が1モル%乃至30モル%の範囲内の希土類金属元素
の酸化物とから成ることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】(実施の形態1) (AC型PDPの構造)図1は、本実施の形態1に係る
交流型プラズマディスプレイパネルの画素の基本単位で
ある1つの発光セル30を抽出し、その構造を図示した
縦断面図である。
交流型プラズマディスプレイパネルの画素の基本単位で
ある1つの発光セル30を抽出し、その構造を図示した
縦断面図である。
【0020】図1に示すように、当該PDPにおいて前
面パネル31(表示側)と背面パネル22とが所定の距
離を保って対峙している。前面パネル31を構成するガ
ラス基板1の背面パネル22側の表面上に互いに平行な
X電極10とY電極(図示せず)とから成る一対の電極
がストライプ状に形成されている。但し、図1では、そ
の図示する方向の関係から、上記一対の電極のうちのX
電極10のみを図示化している。そして、当該一対の電
極及びガラス基板1の上記表面を全面的に被覆するよう
に誘電体層2が形成されている。更に、誘電体層2の表
面を全面的に覆うように、実施の形態1に係るAC型P
DPの特徴である保護膜33が形成されている。保護膜
33は二次電子放出材料としての酸化マグネシウム(M
gO)と同膜中における濃度が1.0モル%〜30モル
%の範囲の酸化セリウム(CeO2)とを備えると共
に、当該保護膜33はアモルファス状態又は微結晶状態
にある。なお、保護膜33についての説明は、後に、従
来のAC型PDPに係る保護膜(以下、「従来の保護
膜」のように呼ぶ)と比較しつつ詳述する。
面パネル31(表示側)と背面パネル22とが所定の距
離を保って対峙している。前面パネル31を構成するガ
ラス基板1の背面パネル22側の表面上に互いに平行な
X電極10とY電極(図示せず)とから成る一対の電極
がストライプ状に形成されている。但し、図1では、そ
の図示する方向の関係から、上記一対の電極のうちのX
電極10のみを図示化している。そして、当該一対の電
極及びガラス基板1の上記表面を全面的に被覆するよう
に誘電体層2が形成されている。更に、誘電体層2の表
面を全面的に覆うように、実施の形態1に係るAC型P
DPの特徴である保護膜33が形成されている。保護膜
33は二次電子放出材料としての酸化マグネシウム(M
gO)と同膜中における濃度が1.0モル%〜30モル
%の範囲の酸化セリウム(CeO2)とを備えると共
に、当該保護膜33はアモルファス状態又は微結晶状態
にある。なお、保護膜33についての説明は、後に、従
来のAC型PDPに係る保護膜(以下、「従来の保護
膜」のように呼ぶ)と比較しつつ詳述する。
【0021】背面パネル22に関しては、ガラス基板9
の前面パネル31側の表面上にX電極10及びY電極と
直交する方向にアドレス電極8がストライプ状に形成さ
れており、アドレス電極8とガラス基板9の表面を全面
的に覆うように誘電体からなる下地層7(以下、「誘電
体層7」とも呼ぶ)が形成されている。更に、同図1に
示すように、下地層7の前面パネル31側の表面上であ
って隣接するアドレス電極8の間に相当する部分の所定
の領域にPDPの発光色を分離するためのストライプ状
の隔壁6がアドレス電極8と平行に形成されており、発
光セル30の隔壁6の側壁面及び下地層7の上記表面で
以て規定される各U字型溝の内表面を覆うように蛍光体
層5が形成されている。フルカラー表示のAC型PDP
の場合には、上記各U字型溝毎に蛍光体層5として赤色
発光用,緑色発光用,青色発光用の蛍光体が用いられ
る。
の前面パネル31側の表面上にX電極10及びY電極と
直交する方向にアドレス電極8がストライプ状に形成さ
れており、アドレス電極8とガラス基板9の表面を全面
的に覆うように誘電体からなる下地層7(以下、「誘電
体層7」とも呼ぶ)が形成されている。更に、同図1に
示すように、下地層7の前面パネル31側の表面上であ
って隣接するアドレス電極8の間に相当する部分の所定
の領域にPDPの発光色を分離するためのストライプ状
の隔壁6がアドレス電極8と平行に形成されており、発
光セル30の隔壁6の側壁面及び下地層7の上記表面で
以て規定される各U字型溝の内表面を覆うように蛍光体
層5が形成されている。フルカラー表示のAC型PDP
の場合には、上記各U字型溝毎に蛍光体層5として赤色
発光用,緑色発光用,青色発光用の蛍光体が用いられ
る。
【0022】そして、前面パネル31と背面パネル22
とは、平行かつ隔壁6の頂上部が前面パネル31の保護
膜33の誘電体2と接していない側の表面に当接するよ
うに配置されて、両パネル31,22の周辺部(図示せ
ず)において、低融点ガラス等のシール材(図示せず)
により封着されている。これら前面パネル31,背面パ
ネル22及びシール材により形成される放電空間23に
は、放電ガス4として例えばキセノン(Xe)とネオン
(Ne)との混合ガスが封入されている。
とは、平行かつ隔壁6の頂上部が前面パネル31の保護
膜33の誘電体2と接していない側の表面に当接するよ
うに配置されて、両パネル31,22の周辺部(図示せ
ず)において、低融点ガラス等のシール材(図示せず)
により封着されている。これら前面パネル31,背面パ
ネル22及びシール材により形成される放電空間23に
は、放電ガス4として例えばキセノン(Xe)とネオン
(Ne)との混合ガスが封入されている。
【0023】かかるAC型PDPの画像表示は以下のよ
うに駆動して実施される。
うに駆動して実施される。
【0024】まず、表示させる所定の発光セル30のア
ドレス電極8とX電極10との間にのみ選択的に書き込
み放電パルスを印加して、放電を発生させる。この放電
により、当該所定の発光セル30内の保護膜33上には
電荷(壁電荷)が蓄積される。次に、X電極10とY電
極との間に、当該両電極間ないしは放電空間23の放電
開始電圧よりも低い所定の電圧値を有する維持放電パル
スを印加すると、先の書き込み放電による壁電荷を有す
る発光セル30のX,Y電極間には、当該維持放電パル
スと壁電荷との各電圧が重畳されて実質的に放電開始電
圧を超える電圧が印加されるので、同発光セル30では
放電が起こる。この放電によって発生した紫外線が蛍光
体層5を成す蛍光体を励起することにより当該発光セル
30が発光する。他方、壁電荷が形成されていない発光
セル30では、上記の維持放電パルスの印加時であって
も、発光セル30ないしは放電空間23に印加される電
圧が実質的な放電開始電圧を超えないので、放電は発生
せず、従って発光は生じない。
ドレス電極8とX電極10との間にのみ選択的に書き込
み放電パルスを印加して、放電を発生させる。この放電
により、当該所定の発光セル30内の保護膜33上には
電荷(壁電荷)が蓄積される。次に、X電極10とY電
極との間に、当該両電極間ないしは放電空間23の放電
開始電圧よりも低い所定の電圧値を有する維持放電パル
スを印加すると、先の書き込み放電による壁電荷を有す
る発光セル30のX,Y電極間には、当該維持放電パル
スと壁電荷との各電圧が重畳されて実質的に放電開始電
圧を超える電圧が印加されるので、同発光セル30では
放電が起こる。この放電によって発生した紫外線が蛍光
体層5を成す蛍光体を励起することにより当該発光セル
30が発光する。他方、壁電荷が形成されていない発光
セル30では、上記の維持放電パルスの印加時であって
も、発光セル30ないしは放電空間23に印加される電
圧が実質的な放電開始電圧を超えないので、放電は発生
せず、従って発光は生じない。
【0025】(保護膜材料)ここでは、まず上記保護膜
33に対応する従来の保護膜を考察し、その後に従来の
保護膜と比較しつつ、図1の保護膜33として適用され
る実施の形態1に係る保護膜の説明をする。
33に対応する従来の保護膜を考察し、その後に従来の
保護膜と比較しつつ、図1の保護膜33として適用され
る実施の形態1に係る保護膜の説明をする。
【0026】従来のAC型PDPにおける保護膜の材料
は酸化マグネシウムが使用され、かかる従来の保護膜
は、図1の誘電体層2に相当する従来の誘電体層の表面
上に、一般的に電子ビーム蒸着法を用いて形成される。
従来の保護膜の結晶性をX線回折法で調べた結果を図2
に示す。図2によれば、ピークαとして示すように、従
来の保護膜は、同保護膜が形成されているガラス基板の
表面と平行に結晶面(111)を有する単結晶として形
成されていることが解る。なお、図2中のピークβは、
上記結晶面(111)と同等の結晶面である結晶面(2
22)を示している。
は酸化マグネシウムが使用され、かかる従来の保護膜
は、図1の誘電体層2に相当する従来の誘電体層の表面
上に、一般的に電子ビーム蒸着法を用いて形成される。
従来の保護膜の結晶性をX線回折法で調べた結果を図2
に示す。図2によれば、ピークαとして示すように、従
来の保護膜は、同保護膜が形成されているガラス基板の
表面と平行に結晶面(111)を有する単結晶として形
成されていることが解る。なお、図2中のピークβは、
上記結晶面(111)と同等の結晶面である結晶面(2
22)を示している。
【0027】更に、本願発明者らは従来の保護膜の結晶
構造をより詳細に調べた結果、従来の保護膜は、ガラス
基板の表面に平行な面が結晶面(111)を有し、且
つ、上記ガラス基板の表面に対して垂直な方向に結晶成
長した柱状の結晶の集合体であることが判明した。しか
も、各々の柱状結晶の大きさは0.1μm程度のかなり
小さいものであり、これらが非常に密に集合しているこ
とが解った。
構造をより詳細に調べた結果、従来の保護膜は、ガラス
基板の表面に平行な面が結晶面(111)を有し、且
つ、上記ガラス基板の表面に対して垂直な方向に結晶成
長した柱状の結晶の集合体であることが判明した。しか
も、各々の柱状結晶の大きさは0.1μm程度のかなり
小さいものであり、これらが非常に密に集合しているこ
とが解った。
【0028】次に、従来の保護膜の加熱脱ガス特性を測
定した。かかる測定では、従来の保護膜が7000オン
グストロームの厚みで成膜された基板を試料として用
い、当該試料を真空中で室温から350°Cまで昇温加
熱して行き、その昇温過程において試料から放出される
全ガス放出量を計測すると共に、当該放出ガスに対して
質量分析を実施してその組成を調べた。後述する図5の
(I)に示すように、従来の保護膜からの全ガス放出量
は、当該保護膜の1cm2(体積にして1cm2×700
0オングストローム)当たり0.0073Torr・liter
であった。また、放出ガスの主たる成分は水分であるこ
とが解り、その他に炭酸ガスや一酸化炭素等が検出され
た。
定した。かかる測定では、従来の保護膜が7000オン
グストロームの厚みで成膜された基板を試料として用
い、当該試料を真空中で室温から350°Cまで昇温加
熱して行き、その昇温過程において試料から放出される
全ガス放出量を計測すると共に、当該放出ガスに対して
質量分析を実施してその組成を調べた。後述する図5の
(I)に示すように、従来の保護膜からの全ガス放出量
は、当該保護膜の1cm2(体積にして1cm2×700
0オングストローム)当たり0.0073Torr・liter
であった。また、放出ガスの主たる成分は水分であるこ
とが解り、その他に炭酸ガスや一酸化炭素等が検出され
た。
【0029】かかる結果に基づいて、本願発明者らは従
来の保護膜のガス吸着機構を解明すべく種々の研究を行
って、大気中の水分や炭酸ガス等の不純ガスは保護膜の
露出している表面に吸着される以外に、上述の柱状結晶
同士の粒界においても吸着されること、並びに、かかる
粒界におけるガス吸着量は上記露出表面でのガス吸着量
よりも相当に多いことを解明するに至った。
来の保護膜のガス吸着機構を解明すべく種々の研究を行
って、大気中の水分や炭酸ガス等の不純ガスは保護膜の
露出している表面に吸着される以外に、上述の柱状結晶
同士の粒界においても吸着されること、並びに、かかる
粒界におけるガス吸着量は上記露出表面でのガス吸着量
よりも相当に多いことを解明するに至った。
【0030】本願発明者らは、以上の詳細な実験及び考
察から、AC型PDPの保護膜として結晶粒界を有さな
いあるいは結晶粒界が極めて少ない材料又は結晶状態を
用いることによって保護膜自体へのガス吸着を有効に防
止して、放電空間内への不純ガスの持ち込み及び放出を
抑制することができること、並びに、そのような保護膜
を備えるAC型PDPによれば安定な放電特性を得るこ
とができることを見出した。かかる知見に基づいて、実
施の形態1に係る保護膜、即ち、図1の保護膜33はア
モルファス状態又は微結晶状態に制御される。
察から、AC型PDPの保護膜として結晶粒界を有さな
いあるいは結晶粒界が極めて少ない材料又は結晶状態を
用いることによって保護膜自体へのガス吸着を有効に防
止して、放電空間内への不純ガスの持ち込み及び放出を
抑制することができること、並びに、そのような保護膜
を備えるAC型PDPによれば安定な放電特性を得るこ
とができることを見出した。かかる知見に基づいて、実
施の形態1に係る保護膜、即ち、図1の保護膜33はア
モルファス状態又は微結晶状態に制御される。
【0031】以下に、実施の形態1に係る保護膜(ない
しは図1の保護膜33)及びその製造方法を詳述する。
ここでは保護膜33を電子ビーム蒸着法で形成する場合
について説明する。
しは図1の保護膜33)及びその製造方法を詳述する。
ここでは保護膜33を電子ビーム蒸着法で形成する場合
について説明する。
【0032】まず、実施の形態1に係る保護膜ないしは
図1の保護膜33の形成にあたり、蒸着源用ペレットを
準備する。当該ペレットは、酸化マグネシウムの出発原
料である塩基性炭酸マグネシウム五水和物((MgC
O3)4Mg(OH)2・5H2O)の粉末と希土類金属元素
の酸化物である酸化セリウム(CeO2)粉末とが所定
の割合(後に明らかにする)で混合された混合粉末を金
型に入れて加圧成型した後に、それをアルミナルツボに
入れて大気中において1400°C程度の温度で以て約
30分間の焼成を実施して得られる焼結体である。そし
て、この焼結体ないしはペレットを小塊状に粉砕して、
電子ビーム蒸着装置の蒸着ルツボに入れ、これを蒸着源
として用いて実施の形態1に係る保護膜を成膜する。
図1の保護膜33の形成にあたり、蒸着源用ペレットを
準備する。当該ペレットは、酸化マグネシウムの出発原
料である塩基性炭酸マグネシウム五水和物((MgC
O3)4Mg(OH)2・5H2O)の粉末と希土類金属元素
の酸化物である酸化セリウム(CeO2)粉末とが所定
の割合(後に明らかにする)で混合された混合粉末を金
型に入れて加圧成型した後に、それをアルミナルツボに
入れて大気中において1400°C程度の温度で以て約
30分間の焼成を実施して得られる焼結体である。そし
て、この焼結体ないしはペレットを小塊状に粉砕して、
電子ビーム蒸着装置の蒸着ルツボに入れ、これを蒸着源
として用いて実施の形態1に係る保護膜を成膜する。
【0033】このように形成される実施の形態1に係る
保護膜に対して種々の測定を行った結果を以下に述べ
る。なお、測定にはガラス基板上あるいはシリコンウエ
ハー上に約7000オングストロームの蒸着膜厚で当該
保護膜が成膜された実験用試料を用いた。
保護膜に対して種々の測定を行った結果を以下に述べ
る。なお、測定にはガラス基板上あるいはシリコンウエ
ハー上に約7000オングストロームの蒸着膜厚で当該
保護膜が成膜された実験用試料を用いた。
【0034】まず、図3及び図4のそれぞれに、酸化マ
グネシウムと膜中濃度が10モル%又は20モル%の酸
化セリウムとを含有する場合の保護膜のX線回折図を示
す。図3及び図4に示すように、実施の形態1に係る保
護膜では、酸化マグネシウムのみから成る従来の保護膜
のX線回折図である図2中に見られる酸化マグネシウム
の結晶面(111)を示すピークα及び結晶面(22
2)結晶面を示すピークβは全く検出されていない。し
かも、図3及び図4では、その他の結晶面を示すピーク
も全く検出されていない。このことから、実施の形態1
に係る保護膜は、従来の保護膜のように柱状に成長した
単結晶の集合体ではなく、アモルファス状態又は微結晶
状態にあると言うことができる。なお、「アモルファス
状態又は微結晶状態」とは、そのX線回折図において特
定の結晶面を示す明確なピークが検出されない場合の膜
の状態を言うものとする。
グネシウムと膜中濃度が10モル%又は20モル%の酸
化セリウムとを含有する場合の保護膜のX線回折図を示
す。図3及び図4に示すように、実施の形態1に係る保
護膜では、酸化マグネシウムのみから成る従来の保護膜
のX線回折図である図2中に見られる酸化マグネシウム
の結晶面(111)を示すピークα及び結晶面(22
2)結晶面を示すピークβは全く検出されていない。し
かも、図3及び図4では、その他の結晶面を示すピーク
も全く検出されていない。このことから、実施の形態1
に係る保護膜は、従来の保護膜のように柱状に成長した
単結晶の集合体ではなく、アモルファス状態又は微結晶
状態にあると言うことができる。なお、「アモルファス
状態又は微結晶状態」とは、そのX線回折図において特
定の結晶面を示す明確なピークが検出されない場合の膜
の状態を言うものとする。
【0035】次に、図5の(II)に、実施の形態1に
係る保護膜の加熱脱ガス特性の測定結果を示す。かかる
測定は、図5の(I)に示す従来の保護膜と同様の方法
で行った。図5の(II)に示すように、実施の形態1
に係る保護膜の1cm2(体積にして1cm2×7000
オングストローム)当たりの全ガス放出量は0.001
5Torr・literであり、従来の保護膜の測定結果と比較
して、格段に少なくないことが解る。
係る保護膜の加熱脱ガス特性の測定結果を示す。かかる
測定は、図5の(I)に示す従来の保護膜と同様の方法
で行った。図5の(II)に示すように、実施の形態1
に係る保護膜の1cm2(体積にして1cm2×7000
オングストローム)当たりの全ガス放出量は0.001
5Torr・literであり、従来の保護膜の測定結果と比較
して、格段に少なくないことが解る。
【0036】図3〜図5の測定結果から、実施の形態1
に係る保護膜はアモルファス状態又は微結晶状態にある
ことが確認できる。実施の形態1に係る保護膜は、その
膜中に従来の保護膜における柱状結晶同士の結晶粒界を
有さないので、従来の保護膜と比較して、成膜後におい
ても水分や炭酸ガス等の不純ガスの吸着が格段に少な
い。酸化マグネシウムと酸化セリウムとから成る保護膜
がアモルファス状態又は微結晶状態になる理由は未だ十
分に解明されていないが、保護膜の成膜中に酸化セリウ
ムが酸化マグネシウムの結晶中に入り込んで酸化マグネ
シウムの結晶成長を阻止するためであると考えられる。
に係る保護膜はアモルファス状態又は微結晶状態にある
ことが確認できる。実施の形態1に係る保護膜は、その
膜中に従来の保護膜における柱状結晶同士の結晶粒界を
有さないので、従来の保護膜と比較して、成膜後におい
ても水分や炭酸ガス等の不純ガスの吸着が格段に少な
い。酸化マグネシウムと酸化セリウムとから成る保護膜
がアモルファス状態又は微結晶状態になる理由は未だ十
分に解明されていないが、保護膜の成膜中に酸化セリウ
ムが酸化マグネシウムの結晶中に入り込んで酸化マグネ
シウムの結晶成長を阻止するためであると考えられる。
【0037】以上の結果に基づいて、本願発明者らは、
上述の実施の形態1に係る保護膜を実際のAC型PDP
に適用した場合における酸化セリウムの膜中濃度の最適
条件を得るために、図1に示す発光セル30の構造を有
する評価用AC型PDP(以下「評価用PDP」とも呼
ぶ)を作製して、その放電特性を評価すべく放電開始電
圧Vfと放電維持電圧Vsmを測定した。
上述の実施の形態1に係る保護膜を実際のAC型PDP
に適用した場合における酸化セリウムの膜中濃度の最適
条件を得るために、図1に示す発光セル30の構造を有
する評価用AC型PDP(以下「評価用PDP」とも呼
ぶ)を作製して、その放電特性を評価すべく放電開始電
圧Vfと放電維持電圧Vsmを測定した。
【0038】この評価用PDPの前面パネル31は、縦
8cm,横10cmのガラス基板1の上記表面上に、透
明導電膜から成り、それぞれの幅が300μm,ギャッ
プ間隔(X電極10とY電極との間隙)が70μmのX
電極10及びY電極(一対の電極)を24対有する。そ
して、このX電極10,Y電極を全面的に被覆する誘電
体層2として約30μmの厚みの低融点ガラスを形成し
た後に、誘電体層2上に実施の形態1に係る保護膜33
を既述の成膜方法により形成した。特に、評価用PDP
として、図6中の(B)〜(H)の左欄に示すように、
酸化マグネシウムと膜中濃度を0.5モル%〜35モル
%の範囲内で変化させた酸化セリウムとを備える保護膜
(以下、それぞれを図6の左欄中の各アルファベットを
以て「保護膜(B)〜(H)」のように呼ぶ)を有す
る、7種類の評価用PDP(以下、それぞれを上記左欄
中の各アルファベットを以て「(評価用)PDP(B)
〜(H)」のように呼ぶ)を作製した。逆に言えば、保
護膜(B)〜(H)における酸化セリウムの膜中濃度が
それぞれの値になるように、既述の蒸着用ペレットにお
ける酸化マグネシウムと酸化セリウムとの混合比率を制
御する。
8cm,横10cmのガラス基板1の上記表面上に、透
明導電膜から成り、それぞれの幅が300μm,ギャッ
プ間隔(X電極10とY電極との間隙)が70μmのX
電極10及びY電極(一対の電極)を24対有する。そ
して、このX電極10,Y電極を全面的に被覆する誘電
体層2として約30μmの厚みの低融点ガラスを形成し
た後に、誘電体層2上に実施の形態1に係る保護膜33
を既述の成膜方法により形成した。特に、評価用PDP
として、図6中の(B)〜(H)の左欄に示すように、
酸化マグネシウムと膜中濃度を0.5モル%〜35モル
%の範囲内で変化させた酸化セリウムとを備える保護膜
(以下、それぞれを図6の左欄中の各アルファベットを
以て「保護膜(B)〜(H)」のように呼ぶ)を有す
る、7種類の評価用PDP(以下、それぞれを上記左欄
中の各アルファベットを以て「(評価用)PDP(B)
〜(H)」のように呼ぶ)を作製した。逆に言えば、保
護膜(B)〜(H)における酸化セリウムの膜中濃度が
それぞれの値になるように、既述の蒸着用ペレットにお
ける酸化マグネシウムと酸化セリウムとの混合比率を制
御する。
【0039】他方、背面パネル22は、縦8cm、横1
0cmのガラス基板9上に、銀から成るアドレス電極8
を形成し、その上に下地層(誘電体層)7を形成した。
下地層7上には幅60μm,高さ130μm,ピッチ4
00μmの隔壁6を形成し、蛍光体層5として赤色発光
用,緑色発光用,青色発光用の蛍光体を隔壁6の側壁面
と下地層7の表面とにより形成される各U字型溝毎に、
同U字型溝の内表面上に塗り分けた。
0cmのガラス基板9上に、銀から成るアドレス電極8
を形成し、その上に下地層(誘電体層)7を形成した。
下地層7上には幅60μm,高さ130μm,ピッチ4
00μmの隔壁6を形成し、蛍光体層5として赤色発光
用,緑色発光用,青色発光用の蛍光体を隔壁6の側壁面
と下地層7の表面とにより形成される各U字型溝毎に、
同U字型溝の内表面上に塗り分けた。
【0040】そして、前面パネル31と背面パネル22
とをその周辺部で封着し、その内部空間ないしは放電空
間23内を真空排気した後に、5%のキセノンを混合し
たネオンガスを500Torrで封入した。なお、この
パネルの表示面積は縦3cm,横5cmである。
とをその周辺部で封着し、その内部空間ないしは放電空
間23内を真空排気した後に、5%のキセノンを混合し
たネオンガスを500Torrで封入した。なお、この
パネルの表示面積は縦3cm,横5cmである。
【0041】図6は、上記各評価用PDP(B)〜
(H)の放電開始電圧Vf及び放電維持電圧Vsmを、
製造後の初期時(同図6の中欄)と全面点灯駆動を10
0時間行ったエージング後(同図6中の右欄)とのそれ
ぞれにおいて測定して得られた結果を示す図である。な
お、比較のために、図6中の(A)に、酸化マグネシウ
ムのみから成る従来の保護膜(以下、「保護膜(A)」
とも呼ぶ)を有し、その他の構造は各評価用PDP
(B)〜(H)と同様の構造を有するAC型PDP、即
ち、従来のAC型PDP(以下、「従来のAC型PDP
(A)」とも呼ぶ)の放電開始電圧Vf及び放電維持電
圧Vsmの測定結果を示す。このとき、放電開始電圧V
f及び放電維持電圧Vsmの測定は、従来のAC型PD
P(A)及び評価用PDP(B)〜(H)のそれぞれの
X電極10とY電極との間に、周波数5.2kHz,パ
ルス幅64μsecのパルス電圧を、その電圧値を変化
させて印加することにより行った。また、図6中の放電
開始電圧Vf及び放電維持電圧Vsmの値は全発光セル
での平均値を示す。
(H)の放電開始電圧Vf及び放電維持電圧Vsmを、
製造後の初期時(同図6の中欄)と全面点灯駆動を10
0時間行ったエージング後(同図6中の右欄)とのそれ
ぞれにおいて測定して得られた結果を示す図である。な
お、比較のために、図6中の(A)に、酸化マグネシウ
ムのみから成る従来の保護膜(以下、「保護膜(A)」
とも呼ぶ)を有し、その他の構造は各評価用PDP
(B)〜(H)と同様の構造を有するAC型PDP、即
ち、従来のAC型PDP(以下、「従来のAC型PDP
(A)」とも呼ぶ)の放電開始電圧Vf及び放電維持電
圧Vsmの測定結果を示す。このとき、放電開始電圧V
f及び放電維持電圧Vsmの測定は、従来のAC型PD
P(A)及び評価用PDP(B)〜(H)のそれぞれの
X電極10とY電極との間に、周波数5.2kHz,パ
ルス幅64μsecのパルス電圧を、その電圧値を変化
させて印加することにより行った。また、図6中の放電
開始電圧Vf及び放電維持電圧Vsmの値は全発光セル
での平均値を示す。
【0042】図6中の(C)〜(G)に示すように、保
護膜(C)〜(G)を有する各評価用PDP(C)〜
(G)の初期時及びエージング後のそれぞれにおける放
電開始電圧Vf及び放電維持電圧Vsmは、従来のAC
型PDP(A)のそれらよりも低いことが解る。既述の
ように放電ガス中に不純ガスが多く存在する場合には放
電ガスの電離係数が低下してしまい、放電開始電圧Vf
や放電維持電圧Vsmが高くなることに鑑みれば、各評
価用PDP(C)〜(G)の放電ガス中に含まれる不純
ガスの量は、従来のAC型PDP(A)よりも格段に低
減化されていると言える。これに対して、図6中の
(B)及び(H)に示すように、保護膜中の酸化セリウ
ムの含有濃度が1.0モル%よりも小さい場合及び30
モル%よりも大きい場合には、初期時及びエージング後
における各電圧Vf,Vsmの低減効果は殆ど見られ
ず、不純ガスの低減の効果は低いと考えられる。
護膜(C)〜(G)を有する各評価用PDP(C)〜
(G)の初期時及びエージング後のそれぞれにおける放
電開始電圧Vf及び放電維持電圧Vsmは、従来のAC
型PDP(A)のそれらよりも低いことが解る。既述の
ように放電ガス中に不純ガスが多く存在する場合には放
電ガスの電離係数が低下してしまい、放電開始電圧Vf
や放電維持電圧Vsmが高くなることに鑑みれば、各評
価用PDP(C)〜(G)の放電ガス中に含まれる不純
ガスの量は、従来のAC型PDP(A)よりも格段に低
減化されていると言える。これに対して、図6中の
(B)及び(H)に示すように、保護膜中の酸化セリウ
ムの含有濃度が1.0モル%よりも小さい場合及び30
モル%よりも大きい場合には、初期時及びエージング後
における各電圧Vf,Vsmの低減効果は殆ど見られ
ず、不純ガスの低減の効果は低いと考えられる。
【0043】更に、図6によれば、評価用AC型PDP
(C)〜(G)の放電開始電圧Vfの初期時とエージン
グ後とにおける電圧の変化量及び放電維持電圧Vsmに
ついての同変化量は共に、従来のAC型PDP(A)に
おける同変化量より小さいという結果を読み取ることが
できる。エージングにより上記電圧Vf,Vsmが低下
するのは、既述のように時間とともに不純ガスが蛍光体
層5(図1参照)を成す蛍光体や他の部材に吸着・吸収
されて放電空間内に存在する不純ガスが減少するためで
ある。かかる点に鑑みれば、評価用PDP(C)〜
(G)において、初期時とエージング後における電圧V
f,Vsmの各々の変化量が従来のAC型PDP(A)
よりも小さいという事実は、AC型PDPの初期時にお
いて既に不純ガスの量が従来のAC型PDP(A)より
も大幅に低減化されていることを示唆しているに他なら
ない。即ち、保護膜(C)〜(G)は成膜時からAC型
PDPの完成に至る製造工程中における不純ガスの吸着
が、従来の保護膜(A)よりも格段に少ないと言える。
これに対して、図6中の(B)及び(H)に示すよう
に、保護膜中の酸化セリウムの含有濃度が1.0モル%
よりも小さい場合及び30モル%よりも大きい場合に
は、初期時とエージング後との各電圧Vf,Vsmの変
化量は、従来のAC型PDP(A)のそれらと殆ど変わ
りがない。
(C)〜(G)の放電開始電圧Vfの初期時とエージン
グ後とにおける電圧の変化量及び放電維持電圧Vsmに
ついての同変化量は共に、従来のAC型PDP(A)に
おける同変化量より小さいという結果を読み取ることが
できる。エージングにより上記電圧Vf,Vsmが低下
するのは、既述のように時間とともに不純ガスが蛍光体
層5(図1参照)を成す蛍光体や他の部材に吸着・吸収
されて放電空間内に存在する不純ガスが減少するためで
ある。かかる点に鑑みれば、評価用PDP(C)〜
(G)において、初期時とエージング後における電圧V
f,Vsmの各々の変化量が従来のAC型PDP(A)
よりも小さいという事実は、AC型PDPの初期時にお
いて既に不純ガスの量が従来のAC型PDP(A)より
も大幅に低減化されていることを示唆しているに他なら
ない。即ち、保護膜(C)〜(G)は成膜時からAC型
PDPの完成に至る製造工程中における不純ガスの吸着
が、従来の保護膜(A)よりも格段に少ないと言える。
これに対して、図6中の(B)及び(H)に示すよう
に、保護膜中の酸化セリウムの含有濃度が1.0モル%
よりも小さい場合及び30モル%よりも大きい場合に
は、初期時とエージング後との各電圧Vf,Vsmの変
化量は、従来のAC型PDP(A)のそれらと殆ど変わ
りがない。
【0044】以上の測定結果並びに考察は、以下のよう
に整理される。即ち、図1のAC型PDPの保護膜33
として、二次電子放出材料としての酸化マグネシウムと
酸化セリウムとを備え、且つ、酸化セリウムの膜中濃度
が1.0モル%〜30モル%の範囲内に制御されること
によって確実にアモルファス状態又は微結晶状態にある
保護膜を適用する場合には、成膜時からPDPの完成に
至るまでの製造工程中において水分や炭酸ガス等の不純
ガスの吸着自体が格段に低減化されて、完成したAC型
PDPにおける保護膜33からは上記水分や炭酸ガス等
の不純ガスを放出することが殆どない。従って、従来の
AC型PDPと比較して、放電ガスの電離係数が改善・
向上されるため、放電開始電圧Vfや放電維持電圧Vs
mの低減化、即ち、省電力化が推進されて、図1のAC
型PDPは安定的な動作を実現する。このとき、従来の
AC型PDP(A)よりも放電開始電圧Vf及び放電維
持電圧Vsmが低減化されながらも安定的な放電特性を
得ることが可能であることは、保護膜33中に上記濃度
範囲内の酸化セリウムを含んでいても酸化マグネシウム
の二次電子放出効果は失われていないことを示唆してい
る。
に整理される。即ち、図1のAC型PDPの保護膜33
として、二次電子放出材料としての酸化マグネシウムと
酸化セリウムとを備え、且つ、酸化セリウムの膜中濃度
が1.0モル%〜30モル%の範囲内に制御されること
によって確実にアモルファス状態又は微結晶状態にある
保護膜を適用する場合には、成膜時からPDPの完成に
至るまでの製造工程中において水分や炭酸ガス等の不純
ガスの吸着自体が格段に低減化されて、完成したAC型
PDPにおける保護膜33からは上記水分や炭酸ガス等
の不純ガスを放出することが殆どない。従って、従来の
AC型PDPと比較して、放電ガスの電離係数が改善・
向上されるため、放電開始電圧Vfや放電維持電圧Vs
mの低減化、即ち、省電力化が推進されて、図1のAC
型PDPは安定的な動作を実現する。このとき、従来の
AC型PDP(A)よりも放電開始電圧Vf及び放電維
持電圧Vsmが低減化されながらも安定的な放電特性を
得ることが可能であることは、保護膜33中に上記濃度
範囲内の酸化セリウムを含んでいても酸化マグネシウム
の二次電子放出効果は失われていないことを示唆してい
る。
【0045】これに対して、図6中の(B)に示すよう
に、酸化セリウムの含有濃度が1モル%よりも低い場合
には、酸化セリウムの酸化マグネシウム結晶への入り込
み作用が小いので、酸化マグネシウムの結晶成長を抑制
する効果が小さいと考えられる。このため、保護膜
(B)中の酸化マグネシウムの結晶粒の大きさは従来の
保護膜(A)を成す酸化マグネシウムと大差がない。つ
まり、保護膜(B)は従来の保護膜(A)と同程度の結
晶粒界を有するので、放電開始電圧Vf及び放電維持電
圧Vsmの値も従来の保護膜(A)の各値に対して改善
されないものと考えられる。他方、酸化セリウムの膜中
濃度が30モル%よりも大きい場合には、膜中の酸化セ
リウムの量が多過ぎるために、酸化マグネシウム自身の
二次電子放出効果が低下してしまい、その結果として放
電開始電圧Vf及び放電維持電圧Vsmの低減化効果が
得られないものと考えられる。
に、酸化セリウムの含有濃度が1モル%よりも低い場合
には、酸化セリウムの酸化マグネシウム結晶への入り込
み作用が小いので、酸化マグネシウムの結晶成長を抑制
する効果が小さいと考えられる。このため、保護膜
(B)中の酸化マグネシウムの結晶粒の大きさは従来の
保護膜(A)を成す酸化マグネシウムと大差がない。つ
まり、保護膜(B)は従来の保護膜(A)と同程度の結
晶粒界を有するので、放電開始電圧Vf及び放電維持電
圧Vsmの値も従来の保護膜(A)の各値に対して改善
されないものと考えられる。他方、酸化セリウムの膜中
濃度が30モル%よりも大きい場合には、膜中の酸化セ
リウムの量が多過ぎるために、酸化マグネシウム自身の
二次電子放出効果が低下してしまい、その結果として放
電開始電圧Vf及び放電維持電圧Vsmの低減化効果が
得られないものと考えられる。
【0046】なお、酸化セリウムの代わりに、酸化スカ
ンジウム、酸化イットリウム、酸化プラセオジム、酸化
ガドリニウム、酸化ジスプロシウム等の希土類金属元素
の酸化物を1.0モル%〜30モル%の膜中濃度で以て
酸化マグネシウム中に添加することによって、又は、酸
化セリウム等の上記希土類金属元素の酸化物の内の2種
類以上を、膜中濃度の合計が上記濃度範囲となるように
制御して酸化マグネシウム中に添加することによって、
上述の不純ガスの吸着低減効果を得ることが可能であ
る。従って、これらの保護膜をAC型PDPに適用する
ときには、既述の効果を得ることができる。上述の希土
類金属酸化物によって上述の効果を発揮する理由は未だ
定かではないが、本願発明者は、既述の酸化セリウムの
場合と同様に、これらの金属元素の3価又は4価のイオ
ン状態におけるイオン半径が比較的小さいことと関連が
あり、イオン半径が小さい方が酸化マグネシウムの粒界
に入りやすいものと考える。
ンジウム、酸化イットリウム、酸化プラセオジム、酸化
ガドリニウム、酸化ジスプロシウム等の希土類金属元素
の酸化物を1.0モル%〜30モル%の膜中濃度で以て
酸化マグネシウム中に添加することによって、又は、酸
化セリウム等の上記希土類金属元素の酸化物の内の2種
類以上を、膜中濃度の合計が上記濃度範囲となるように
制御して酸化マグネシウム中に添加することによって、
上述の不純ガスの吸着低減効果を得ることが可能であ
る。従って、これらの保護膜をAC型PDPに適用する
ときには、既述の効果を得ることができる。上述の希土
類金属酸化物によって上述の効果を発揮する理由は未だ
定かではないが、本願発明者は、既述の酸化セリウムの
場合と同様に、これらの金属元素の3価又は4価のイオ
ン状態におけるイオン半径が比較的小さいことと関連が
あり、イオン半径が小さい方が酸化マグネシウムの粒界
に入りやすいものと考える。
【0047】更に、保護膜が酸化マグネシウム及び酸化
セリウム等の上記希土類金属元素の酸化物以外の他の元
素を含んでいる場合、又、同保護膜が電子ビーム蒸着法
以外の成膜方法、例えばスパッタ法やイオンアシスト電
子ビーム法を用いて形成される場合であっても、その保
護膜がアモルファス状態又は微結晶状態である限り、上
述の不純ガスの吸着低減効果が発揮されて、放電開始電
圧Vf及び放電維持電圧Vsmの低減化ないしはAC型
PDPの省電力化を実現することができる。
セリウム等の上記希土類金属元素の酸化物以外の他の元
素を含んでいる場合、又、同保護膜が電子ビーム蒸着法
以外の成膜方法、例えばスパッタ法やイオンアシスト電
子ビーム法を用いて形成される場合であっても、その保
護膜がアモルファス状態又は微結晶状態である限り、上
述の不純ガスの吸着低減効果が発揮されて、放電開始電
圧Vf及び放電維持電圧Vsmの低減化ないしはAC型
PDPの省電力化を実現することができる。
【0048】また、プラズマディスプレイ装置に実施の
形態1に係るAC型PDPを備えるときには、上述の効
果が発揮されて、従来の交流プラズマディスプレイ装置
よりも更に省電力化が推進された交流型プラズマディス
プレイ装置を得ることができる。
形態1に係るAC型PDPを備えるときには、上述の効
果が発揮されて、従来の交流プラズマディスプレイ装置
よりも更に省電力化が推進された交流型プラズマディス
プレイ装置を得ることができる。
【0049】さて、AC型PDPの保護膜中に不純物元
素を添加する先行技術として、特開昭56−6173
9号公報、特開平8−236028号公報及び特開
昭52−116067号公報のそれぞれに開示される先
行技術がある。
素を添加する先行技術として、特開昭56−6173
9号公報、特開平8−236028号公報及び特開
昭52−116067号公報のそれぞれに開示される先
行技術がある。
【0050】上記公報には、保護膜を成す酸化マグネ
シウム中に1000ppm以下の濃度で以て耐湿性物質
である二酸化チタンを添加して、酸化マグネシウムの吸
湿性を改善する技術が開示されているが、チタン元素は
希土類金属元素ではないという点で、本実施の形態1に
係る保護膜33とは相違する。
シウム中に1000ppm以下の濃度で以て耐湿性物質
である二酸化チタンを添加して、酸化マグネシウムの吸
湿性を改善する技術が開示されているが、チタン元素は
希土類金属元素ではないという点で、本実施の形態1に
係る保護膜33とは相違する。
【0051】また、上記公報には、保護膜である酸化
マグネシウム中のマグネシウム元素の一部を鉄,クロム
又はバナジウムで置換することによって、保護膜の二次
電子放出効果を改善して、AC型PDPの放電開始電圧
の低減化及び放電マージン電圧を増大化を図るための技
術が提案されている。しかしながら、保護膜中に含まれ
る、酸化マグネシウム以外の元素が、実施の形態1に係
る保護膜33の特徴である希土類金属元素の酸化物では
ない。しかも、実施の形態1に係る保護膜33の特徴で
ある同膜の結晶状態やその結晶状態に起因する不純ガス
低減効果について何ら示峻を与えるものではない。
マグネシウム中のマグネシウム元素の一部を鉄,クロム
又はバナジウムで置換することによって、保護膜の二次
電子放出効果を改善して、AC型PDPの放電開始電圧
の低減化及び放電マージン電圧を増大化を図るための技
術が提案されている。しかしながら、保護膜中に含まれ
る、酸化マグネシウム以外の元素が、実施の形態1に係
る保護膜33の特徴である希土類金属元素の酸化物では
ない。しかも、実施の形態1に係る保護膜33の特徴で
ある同膜の結晶状態やその結晶状態に起因する不純ガス
低減効果について何ら示峻を与えるものではない。
【0052】更に、上記公報に開示される先行技術に
係る保護膜は、アルカリ土類金属であるストロンチウム
化合物(酸化ストロンチウム等が提案される)とアルカ
リ土類金属元素又は希土類金属元素の化合物の1種類以
上(酸化イットリウムや酸化ランタン等が提案される)
とから成るため、少なくとも酸化マグネシウムと希土類
金属元素の酸化物とから成る保護膜33とは保護膜の材
料自体が全く異なる。しかも、当該公報に係る先行技
術は、AC型PDPの放電電圧の低減化を図る技術であ
り、上記公報に係る先行技術と同様に、実施の形態1
に係る保護膜33の特徴である不純ガス低減効果につい
て言及されていない。
係る保護膜は、アルカリ土類金属であるストロンチウム
化合物(酸化ストロンチウム等が提案される)とアルカ
リ土類金属元素又は希土類金属元素の化合物の1種類以
上(酸化イットリウムや酸化ランタン等が提案される)
とから成るため、少なくとも酸化マグネシウムと希土類
金属元素の酸化物とから成る保護膜33とは保護膜の材
料自体が全く異なる。しかも、当該公報に係る先行技
術は、AC型PDPの放電電圧の低減化を図る技術であ
り、上記公報に係る先行技術と同様に、実施の形態1
に係る保護膜33の特徴である不純ガス低減効果につい
て言及されていない。
【0053】
【発明の効果】(1)請求項1に係る発明によれば、保
護膜はアモルファス状態又は微結晶状態であるため、従
来の交流型プラズマディスプレイパネル(AC型PD
P)において柱状結晶の集合体として構成される保護膜
が有する結晶粒界が全く存在しない。このため、従来の
保護膜のように結晶粒界に水分や炭酸ガス等の不純ガス
が吸着することがないので、かかる保護膜を備えるAC
型PDPは、従来のAC型PDPと比較して、放電空間
内への上記不純ガスの持ち込み及び放出が格段に抑制さ
れる。従って、請求項1に係る発明によれば、放電空間
内に封入された放電ガスの電離係数が向上するため、放
電開始電圧等の電圧が低減化されて省電力化が推進され
た、且つ、放電特性の経時変化が小さいAC型PDPを
実現することができる。
護膜はアモルファス状態又は微結晶状態であるため、従
来の交流型プラズマディスプレイパネル(AC型PD
P)において柱状結晶の集合体として構成される保護膜
が有する結晶粒界が全く存在しない。このため、従来の
保護膜のように結晶粒界に水分や炭酸ガス等の不純ガス
が吸着することがないので、かかる保護膜を備えるAC
型PDPは、従来のAC型PDPと比較して、放電空間
内への上記不純ガスの持ち込み及び放出が格段に抑制さ
れる。従って、請求項1に係る発明によれば、放電空間
内に封入された放電ガスの電離係数が向上するため、放
電開始電圧等の電圧が低減化されて省電力化が推進され
た、且つ、放電特性の経時変化が小さいAC型PDPを
実現することができる。
【0054】(2)請求項2に係る発明によれば、希土
類金属元素の酸化物は膜中濃度が1モル%乃至30モル
%の濃度範囲内であるため、酸化マグネシウムが柱状結
晶として成長することが有効に阻止して、確実にアモル
ファス状態又は微結晶状態の保護膜を得ることができ
る。このとき、希土類金属の酸化物の濃度を上記濃度範
囲に設定するので、酸化マグネシウムが有する二次電子
放出効果を低減させることもない。従って、上述の
(1)の効果を確実に得ることができる。しかも、保護
膜が少なくとも酸化マグネシウムと上記濃度範囲内の膜
中濃度の希土類金属元素の酸化物とを備える限り、その
他の添加物が含まれていても、かかる効果は発揮され
る。
類金属元素の酸化物は膜中濃度が1モル%乃至30モル
%の濃度範囲内であるため、酸化マグネシウムが柱状結
晶として成長することが有効に阻止して、確実にアモル
ファス状態又は微結晶状態の保護膜を得ることができ
る。このとき、希土類金属の酸化物の濃度を上記濃度範
囲に設定するので、酸化マグネシウムが有する二次電子
放出効果を低減させることもない。従って、上述の
(1)の効果を確実に得ることができる。しかも、保護
膜が少なくとも酸化マグネシウムと上記濃度範囲内の膜
中濃度の希土類金属元素の酸化物とを備える限り、その
他の添加物が含まれていても、かかる効果は発揮され
る。
【0055】当該保護膜を例えば電子ビーム蒸着法によ
り形成する場合には、保護膜材料のペレットとして、酸
化マグネシウムと蒸着後の膜中濃度が上記濃度範囲内の
値となるようにその含有量が適切に制御された上記希土
類金属元素の酸化物とから成る焼結体を準備して用いる
のみという簡便な製造方法により成膜可能である。しか
も、従来の電子ビーム蒸着装置をそのまま使用して、ア
モルファス状態又は微結晶状態の保護膜を形成すること
ができるという利点がある。かかる点は、当該保護膜を
スパッタ法やイオンアシスト電子ビーム法等の他の成膜
方法においても同様である。
り形成する場合には、保護膜材料のペレットとして、酸
化マグネシウムと蒸着後の膜中濃度が上記濃度範囲内の
値となるようにその含有量が適切に制御された上記希土
類金属元素の酸化物とから成る焼結体を準備して用いる
のみという簡便な製造方法により成膜可能である。しか
も、従来の電子ビーム蒸着装置をそのまま使用して、ア
モルファス状態又は微結晶状態の保護膜を形成すること
ができるという利点がある。かかる点は、当該保護膜を
スパッタ法やイオンアシスト電子ビーム法等の他の成膜
方法においても同様である。
【0056】(3)請求項3に係る発明によれば、上述
の(1)又は(2)と同様の効果を得ることができる。
の(1)又は(2)と同様の効果を得ることができる。
【0057】(4)請求項4に係る発明によれば、上述
の(1)〜(3)のいずれかの効果が発揮されて、従来
の交流型プラズマディスプレイ装置よりも一層に省電力
化を実現しうる交流型プラズマディスプレイ装置を提供
することができる。
の(1)〜(3)のいずれかの効果が発揮されて、従来
の交流型プラズマディスプレイ装置よりも一層に省電力
化を実現しうる交流型プラズマディスプレイ装置を提供
することができる。
【0058】(5)請求項5に係る発明によれば、AC
型PDPが当該AC型PDP用基板を備えるときには、
上記(1)と同様の効果を得ることができる。
型PDPが当該AC型PDP用基板を備えるときには、
上記(1)と同様の効果を得ることができる。
【0059】(6)請求項6に係る発明によれば、保護
膜は酸化マグネシウムと1モル%乃至30モル%の希土
類金属元素の酸化物とから成るため、当該保護膜はアモ
ルファス状態又は微結晶状態である。このため、AC型
PDPが当該AC型PDP用基板を備えるときには、上
記(2)と同様の効果を得ることができる。
膜は酸化マグネシウムと1モル%乃至30モル%の希土
類金属元素の酸化物とから成るため、当該保護膜はアモ
ルファス状態又は微結晶状態である。このため、AC型
PDPが当該AC型PDP用基板を備えるときには、上
記(2)と同様の効果を得ることができる。
【図1】 実施の形態1に係るAC型PDPの構造を模
式的に示す縦断面図である。
式的に示す縦断面図である。
【図2】 従来の保護膜(MgO)のX線回折図であ
る。
る。
【図3】 実施の形態1に係る保護膜(MgO+10モ
ル%CeO2)のX線回折図である。
ル%CeO2)のX線回折図である。
【図4】 実施の形態1に係る保護膜(MgO+20モ
ル%CeO2)のX線回折図である。
ル%CeO2)のX線回折図である。
【図5】 従来の保護膜からの全ガス放出量と実施の形
態1に係る保護膜からの全ガス放出量とを比較して示す
図である。
態1に係る保護膜からの全ガス放出量とを比較して示す
図である。
【図6】 従来の保護膜を備えるAC型PDPと実施の
形態1に係る保護膜を備えるAC型PDPとのそれぞれ
における放電開始電圧(Vf)及び放電維持電圧(Vs
m)を示す図である。
形態1に係る保護膜を備えるAC型PDPとのそれぞれ
における放電開始電圧(Vf)及び放電維持電圧(Vs
m)を示す図である。
1 ガラス基板、2 誘電体層、4 放電ガス、5 蛍
光体層、6 隔壁、7下地層(誘電体層)、8 アドレ
ス電極、9 ガラス基板、10 X電極、22 背面パ
ネル、23 放電空間、30 発光セル、31 前面パ
ネル、33保護膜。
光体層、6 隔壁、7下地層(誘電体層)、8 アドレ
ス電極、9 ガラス基板、10 X電極、22 背面パ
ネル、23 放電空間、30 発光セル、31 前面パ
ネル、33保護膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大平 卓也 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 沢田 隆夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5C040 FA01 GB03 GB14 GE07 KA04 KB03 KB08 KB09 KB19 KB28 MA10 MA12 MA17
Claims (6)
- 【請求項1】 放電空間に面し、電極を被覆する誘電体
上に形成された保護膜を備える交流型プラズマディスプ
レイパネルであって、 前記保護膜は、酸化マグネシウムを備え、且つ、アモル
ファス状態又は微結晶状態であることを特徴とする、交
流型プラズマディスプレイパネル。 - 【請求項2】 請求項1に記載の交流型プラズマディス
プレイパネルであって、 前記保護膜は、少なくとも、前記保護膜中での濃度が1
モル%乃至30モル%の範囲内の希土類金属元素の酸化
物を更に備えることを特徴とする、交流型プラズマディ
スプレイパネル。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の交流型プラズマ
ディスプレイパネルであって、 前記希土類金属元素の酸化物として、酸化セリウム、酸
化スカンジウム、酸化イットリウム、酸化プラセオジ
ム、酸化ガドリニウム及び酸化ジスプロシウムの内の少
なくとも1種以上が選択され、当該選択された前記希土
類金属元素の酸化物の合計の膜中濃度が1モル%乃至3
0モル%の濃度範囲内の値であることを特徴とする、交
流型プラズマディスプレイパネル。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の交流
型プラズマディスプレイパネルを備えることを特徴とす
る、交流型プラズマディスプレイ装置。 - 【請求項5】 基板の表面上に電極、誘電体及び保護膜
が順次に形成された交流型プラズマディスプレイパネル
用基板において、 前記保護膜は、酸化マグネシウムを備え、且つ、アモル
ファス状態又は微結晶状態であることを特徴とする、交
流型プラズマディスプレイパネル用基板。 - 【請求項6】 基板の表面上に電極、誘電体及び保護膜
が順次に形成された交流型プラズマディスプレイパネル
用基板において、 前記保護膜は、少なくとも酸化マグネシウムと前記保護
膜中での濃度が1モル%乃至30モル%の範囲内の希土
類金属元素の酸化物とから成ることを特徴とする、交流
型プラズマディスプレイパネル用基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33970598A JP2000164143A (ja) | 1998-11-30 | 1998-11-30 | 交流型プラズマディスプレイパネル、交流型プラズマディスプレイ装置及び交流型プラズマディスプレイパネル用基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33970598A JP2000164143A (ja) | 1998-11-30 | 1998-11-30 | 交流型プラズマディスプレイパネル、交流型プラズマディスプレイ装置及び交流型プラズマディスプレイパネル用基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000164143A true JP2000164143A (ja) | 2000-06-16 |
Family
ID=18330034
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33970598A Pending JP2000164143A (ja) | 1998-11-30 | 1998-11-30 | 交流型プラズマディスプレイパネル、交流型プラズマディスプレイ装置及び交流型プラズマディスプレイパネル用基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000164143A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002150953A (ja) * | 2000-08-29 | 2002-05-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | プラズマディスプレイパネルおよびその製造方法ならびにプラズマディスプレイパネル表示装置 |
JP2005264272A (ja) * | 2004-03-19 | 2005-09-29 | Technology Seed Incubation Co Ltd | 酸化マグネシウム薄膜材料 |
JP2009140611A (ja) * | 2007-12-03 | 2009-06-25 | Ulvac Japan Ltd | プラズマディスプレイパネル用保護膜及びプラズマディスプレイパネル |
WO2010095343A1 (ja) * | 2009-02-18 | 2010-08-26 | パナソニック株式会社 | プラズマディスプレイパネル |
WO2010095344A1 (ja) * | 2009-02-18 | 2010-08-26 | パナソニック株式会社 | プラズマディスプレイパネル |
WO2011138870A1 (ja) * | 2010-05-07 | 2011-11-10 | パナソニック株式会社 | プラズマディスプレイパネル |
-
1998
- 1998-11-30 JP JP33970598A patent/JP2000164143A/ja active Pending
Cited By (11)
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JP2002150953A (ja) * | 2000-08-29 | 2002-05-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | プラズマディスプレイパネルおよびその製造方法ならびにプラズマディスプレイパネル表示装置 |
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CN102017050A (zh) * | 2009-02-18 | 2011-04-13 | 松下电器产业株式会社 | 等离子体显示面板 |
CN102017049A (zh) * | 2009-02-18 | 2011-04-13 | 松下电器产业株式会社 | 等离子显示器面板 |
KR101102721B1 (ko) | 2009-02-18 | 2012-01-05 | 파나소닉 주식회사 | 플라스마 디스플레이 패널 |
US8164259B2 (en) | 2009-02-18 | 2012-04-24 | Panasonic Corporation | Plasma display panel |
WO2011138870A1 (ja) * | 2010-05-07 | 2011-11-10 | パナソニック株式会社 | プラズマディスプレイパネル |
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