JP2000164134A - 陰極線管の磁気転写方法 - Google Patents

陰極線管の磁気転写方法

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JP2000164134A
JP2000164134A JP10339191A JP33919198A JP2000164134A JP 2000164134 A JP2000164134 A JP 2000164134A JP 10339191 A JP10339191 A JP 10339191A JP 33919198 A JP33919198 A JP 33919198A JP 2000164134 A JP2000164134 A JP 2000164134A
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ray tube
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Yusuke Akiyama
裕介 秋山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不要な色ムラがなく色純度均一性に優れた表
示画面を保ちながら、陰極線軌道修正効果を得ることが
可能である陰極線管の磁気転写方法を提供する。 【解決手段】 陰極線管10の磁気転写時のバイアス磁
界として、陰極線管の周囲に配置したコイル11,1
2,13による一様な磁界に加え、上記コイルとは別に
陰極線管に近接させた小コイル14による局部的なバイ
アス磁界を補助的に用いることにより、磁気転写による
陰極線軌道修正効果と表示画面における優れた色純度均
一性を同時に得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、陰極線管の陰極
線軌道を制御するために、陰極線管内の金属部材に着磁
させる磁気転写方法に関する。
【0002】
【従来の技術】陰極線管は、それが配置された場所にお
ける外部磁界によって、陰極線の蛍光面への到達位置が
当初の目的の位置からずれることがある。こうした外部
磁界の影響による位置ずれを防止するため、陰極線管に
は内部磁気シールドを設けている。このような外部磁界
の影響とは別に、例えばアパーチャグリル(色選別電
極)の機械的な位置ずれやガラス管体の熱変形等によっ
て、零磁界中においても陰極線の軌道ずれが起こる場合
がある。通常、陰極線の到達位置が目的の位置からずれ
た場合には、色ずれもしくは輝度低下といった不具合が
発生する。
【0003】陰極線の蛍光面への到達目標位置からのず
れを修正するために、完成された陰極線管に対し、その
周囲を囲むリングコイルによりバイアス磁界をかけた状
態で、上記とは別のデガウスコイルにより交流の減衰磁
界を与える磁気転写法がこれまでにも提案されている。
【0004】陰極線軌道のずれを修正するための方法と
しては、任意方向のバイアス磁界を陰極線管に与えて、
陰極線管内の部材に着磁させることで、陰極線の複雑な
軌道ずれや局所的な軌道ずれに対処するものもある(特
開平6−223724号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の磁気転
写方法では、陰極線軌道ずれの修正を行う際に、より修
正効果を高めるためにはバイアス磁界の強度を増大する
必要があった。ところが、陰極線管に与えられるバイア
ス磁界の強度が一定以上になると、陰極線管の表示画面
のごく一部ではあるが、島状の色ムラが点在して発生
し、画面全体の色純度均一性を著しく低下させているこ
とが視認されるという不具合がある。すなわち、磁気転
写時の直流バイアス磁界を増大すれば陰極線軌道修正効
果は増すが画面の色ムラの程度もそれに伴ってより目立
つようになる。
【0006】したがって、従来の磁気転写方法は、着磁
には局部的色ムラ発生のない範囲で直流バイアス磁界の
強度を設定することになり、そのために陰極線軌道修正
量が限定されるという問題があった。
【0007】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたもので、その目的は陰極線管において不
要な色ムラがなく色純度均一性に優れた表示画面を保ち
ながら、従来以上の陰極線軌道修正効果を得ることが可
能である陰極線管の磁気転写方法を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る磁気転写
方法は、陰極線管の陰極線軌道を制御するために、陰極
線管内の金属部材に着磁させる磁気転写方法において、
陰極線管の周囲に配置したバイアス磁界発生コイルと、
陰極線管に近接して配置した前記バイアス磁界発生コイ
ルとは別の小コイルと、バイアス磁界発生コイルとは更
に別の交流減衰磁界発生用のコイルとを用意して、バイ
アス磁界発生コイルにより、一様にバイアス磁界を与え
るとともに、小コイルにより局部的なバイアス磁界を与
えた状態で交流減衰磁界を与えるものである。
【0009】この発明に係る磁気転写方法は、小コイル
による局部的なバイアス磁界の方向及び向きを、それぞ
れ独立的に変化させることで陰極線管内の部材の着磁を
制御することができる。
【0010】また、この発明に係る磁気転写方法は、小
コイルによる局部的なバイアス磁界の強度を、それぞれ
独立的に変化させることで陰極線管内の部材の着磁を制
御することができる。
【0011】また、この発明に係る磁気転写方法は、小
コイルの外形寸法を、それぞれ独立的に変化させること
で陰極線管内の部材の着磁を制御することができる。
【0012】さらに、この発明に係る磁気転写方法は、
小コイルの配置場所を、それぞれ独立的に変化させるこ
とで陰極線管内の部材の着磁を制御することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面を参照して、
この発明の実施の形態について説明する。
【0014】実施の形態1.図1は、アパーチャグリル
を有する陰極線管の内部金属部材の構成を示す斜視図で
ぁる。1は色選別電極としてのアパーチャグリル、2お
よび3はアパーチャグリルを支持するフレームであっ
て、2は陰極線管の画面の長手方向に対応するHメンバ
ー、3はHメンバー2を支持するVメンバーである。4
はHメンバー2またはVメンバー3を、陰極線管の蛍光
面となるフェイスプレートパネル内側に固定するための
スプリングであり、5はアパーチヤグリル1の熱膨張補
正用クリップである。また、6は内部磁気シールド、7
は内部磁気シールド6の取り付け固定用クリップであ
る。
【0015】図2は、磁気転写による表示画面の色むら
状態を示す図である。図において、8は本来画面全体に
表示されるべき色が表示されている領域、9は変色し色
ムラとなっている領域を示す。
【0016】このような色ムラが生じる原因として、ス
プリング4や熱膨張補正クリップ5、または内部磁気シ
ールド6の固定用クリップ7が着磁して、陰極線管モニ
ターセット使用時の消磁によっても除去されないため
に、この近傍と周囲の磁束分布の落差が比較的大きくな
っていることがあげられる。
【0017】一方、アパーチャグリル1のフレーム2お
よび3の構造そのものに起因して上記の不具合が生じる
場合もある。図1に示すように、フレームVメンバー3
がフレームHメンバー2のX方向端より内側で結合され
ている構造を有する陰極線管に対し磁気転写を行うと、
フレームHメンバー2においてVメンバー3との結合部
分のみ、その周囲と磁束の流れが異なるため、図2に示
すように表示画面上では、この部分の近傍領域9で局部
的な色ムラが発生する。
【0018】図3は、この発明の実施の形態1に係る着
磁装置を示す斜視図である。この着磁装置は、陰極線管
10の周囲に2個ずつ、X、Z、Yの各軸上に配置され
たコイル11、コイル12及びコイル13と、各独立の
バイアス磁界を発生するように陰極線管10の管面の4
隅に近接して配置された4個の小コイル14と、陰極線
管10の上下(Y軸)の同軸上に2個配置された交流減
衰磁界発生機能を有するコイル15とを備えている。
【0019】そこで、コイル11、コイル12、コイル
13及び小コイル14の発生磁界の強度及び向きを決定
し、コイル15で交流減衰磁界を与えることにより、陰
極線管10内の、例えばフレーム等の金属部材に着磁さ
せて、陰極線の軌道を制御する。
【0020】つぎに、図3に示す着磁装置を使用し、陰
極線の軌道ずれを修正する磁気転写方法について述べ
る。
【0021】コイル12及び小コイル14に、下記の条
件で磁界を発生させる。
【0022】 起磁力 コイル12 4000AT 小コイル14 各2500AT 磁界の向き コイル12 画面に向かって前から後への向き 小コイル14 それぞれ画面に向かって後から前への向き ここで、ATは磁場の強さを示す単位(アンペア回数)
である。
【0023】図4は、磁気転写に用いる小コイル14の
配置を示す図である。
【0024】つぎに、小コイル14の外形寸法と配置場
所について説明する。図4に示すように、小コイル14
の形状は角型であり、その大きさは、画面向かつて左右
方向の長さが陰極線管の画面表示部分16の長辺長さw
の1/2、画面向かって上下方向の長さが陰極線管の画
面表示部分16の短辺長さhの1/2である。小コイル
14の配置については、図4に示すように小コイル14
のコイル線で囲まれた部分のうち、(1/4)w×(1
/4)hの部分が陰極線管の画面表示部分16の対角部
分に相当するように陰極線管の管面に近接させる。な
お、上記の外形及び配置は、4隅に配置される4個の小
コイル14のそれぞれに共通する。さらに、コイル15
により70ミリテスラ(mT)の交流減衰磁界を与え
る。
【0025】
【表1】 このようなコイル12及び小コイル14によれば、着磁
した陰極線管10における陰極線の蛍光面への到達位置
は、表1に示すように変化する。これは例えば画面の上
側では右に、また画面の下側では左に陰極線軌道がずれ
ている場合の、陰極線管の陰極線軌道修正に利用できる
ことを示している。
【0026】また、この陰極線管の表示画面を検査する
と、前述の図2に示す表示画面上の局部的な色ムラは見
られず、画面全体において本来表示されるべき色を均一
に表示していることがわかる。このように、図3及び図
4に示した装置を用いた磁気転写方法によって、磁気転
写による陰極線軌道の修正効果が十分得られ、かつ優れ
た画面色純度均一性を保つことが可能である。
【0027】ここで、小コイル14を使用せずに磁気転
写を行った場合について考察する。小コイル14が無い
以外は前記の実施の形態1と全く同様の条件にて磁気転
写した結果を、表2に示す。
【0028】
【表2】 表2から分かるように、小コイル14を使用しない場合
の陰極線軌道の修正効果はほとんどない。この理由は、
コイル12のみでバイアス磁界を発生して陰極線管の磁
気転写を行うには、実施の形態1におけるコイル12の
起磁力だけでは明らかに不足しているためである。
【0029】ところで、実施の形態1のように構成され
る着磁装置で、小コイル14を使用しないで表1に示す
ものと同等の陰極線軌道修正効果を得るには、コイル1
2の起磁力が約10倍だけ必要となる。しかしながら、
そのように強い起磁力を与えた場合には、先に述べたよ
うに陰極線管表示画面における局部的な色ムラが視認さ
れる。色むらの問題を回避して、コイル12による一様
なバイアス磁界のみで得られる陰極線軌道修正効果は、
実施の形態1の磁気転写効果の約1/2に止まる。この
ように、コイル12による一様なバイアス磁界のみによ
る磁気転写では、実施の形態1と同等の陰極線軌道修正
効果と陰極線管画面全体における色純度均一性を両立す
ることが出来ないが、小コイル14をコイル12の補助
として使用することによって、実用上で優れた効果が得
られる。
【0030】つぎに、上述した実施の形態1の磁気転写
方法において、効率的な磁気転写が得られる理由につい
て説明する。
【0031】磁気転写による陰極線軌道変化の向きは、
図1に示すフレームHメンバー2、Vメンバー3、及び
内部磁気シールド6など、陰極線管内に配置された金属
部材の内部を貫通する磁束の向きによって決まる。これ
らの金属部材からは、その内部の磁束の流れに対応した
漏洩磁界が発生しており、そのような漏洩磁界によって
陰極線軌道の変化が生じる。ここで、この漏洩磁界は、
同じ部材であっても位置や面によってその強度や向きが
様々であって、これらの組み合わせが最終的に陰極線軌
道に及ぼす影響を決定することになる。したがって、た
とえ磁気転写によって金属部材が着磁されていても、組
み合わせの方法によってはそれぞれの部材からの漏洩磁
界が相殺し、その結果として陰極線軌道への影響が全く
無いということもあり得る。このように考えると、前述
の小コイル14を使用した着磁装置では、コイル12の
みによって着磁させる方法と異なり、陰極線管内のそれ
ぞれの部材からの漏洩磁界のバランスが変わるため、磁
気転写の効果がもたらされるものと考えられる。
【0032】図5及び図6は、アパーチャグリルフレー
ム表面における漏洩磁界の状態を示す図である。これら
の図には、磁気転写後のフレームHメンバー2の陰極線
管画面左下に位置する部分における、磁界の向きと大き
さを矢印によって示している。矢印の向きによって磁界
の向きを、矢印の長さと先端付近の数値によって磁界の
大きさ(ミリテスラ)を示す。ここで、図5はバイアス
磁界発生コイルとしてコイル12のみを使用した場合、
また図6は同じくコイル12と小コイル14を併用した
場合である。コイル12と小コイル14の発生磁界条件
は、先の実施の形態1の着磁装置と同様である。
【0033】実施の形態1では、表1に示すように、磁
気転写後の陰極線管画面左下部分における陰極線軌道は
画面向かって右向きに変化した。また、表2に示すよう
に、小コイル14を使用しない場合にも、陰極線軌道変
化が起こる程度の磁界をコイル12により与えていれ
ば、画面左下における軌道変化は右向きとなる。一方、
コイル12のみを使用した場合において、図5に示した
測定面ではフレームHメンバー2に入る向き(図の下向
き)の磁界が多く存在している。この磁界は、この画面
位置における陰極線の進行の向きから考えると、陰極線
軌道を画面向かって左に変化させる向き、すなわち上記
の陰極線軌道修正効果を妨げる向きの磁界と言える。し
かし、図6では画面対角に近い位置でフレームHメンバ
ー2から出る向きの磁界(図の上向き)、すなわち陰極
線軌道修正効果を促進する向きの磁界が生じている。こ
れは、小コイル14の磁界の向きはコイル12の磁界の
向きと逆であるため、陰極線軌道修正効果を妨げる磁界
を打ち消す作用が働いた結果と考えられ、これによって
より高い陰極線軌道修正効果が得られる。図5と図6の
現象の違いは、小コイル14の使用有無による最も顕著
な差であり、この発明の原理を説明するものである。
【0034】上述したように、実施の形態1の磁気転写
方法によれば、小コイル14は陰極線管の周囲に配置さ
れた一様磁界発生用コイルとは逆向きのバイアス磁界を
局部的に発生して、陰極線軌道修正効果を妨げる磁界の
影響を減少させるため、その結果として効率的な磁気転
写が可能となる。磁界の発生の向きについては、実施の
形態1とは逆向きのバイアス磁界をコイル12において
発生した場合でも、同等の効果を奏する。また、コイル
12の代わりにコイル11又はコイル13を使用した場
合も同様である。
【0035】コイル11と小コイル14を使用して、磁
気転写する場合の起磁力は、それぞれ4000AT、磁
界方向は、陰極線管画面に向かって左右方向、ここでコ
イル11と小コイル14の磁界は逆向きとする。またコ
イル13を使用する場合には、同じく画面に向かって上
下方向の磁界を発生するように小コイル14を配置し、
その磁界の向きはコイル13の磁界と逆向きとする。
【0036】コイル11と小コイル14を併用した場合
は、例えば表3のような陰極線軌道修正効果を得ること
が出来る。
【0037】
【表3】 また、コイル13と小コイル14を併用した場合は、例
えば表4のような陰極線軌道修正効果を得ることが出来
る。
【0038】
【表4】 このように、コイル11、コイル12及びコイル13の
使用により得られる陰極線軌道修正効果はそれぞれ異な
っており、これらを組み合わせることで陰極線軌道ずれ
が複雑であつたり局所的である場合にも対応可能であ
る。なお、コイル11、コイル12及びコイル13の3
種を同時に使用、もしくはこの3種の内いずれか2種を
同時に使用して磁気転写する場合は、それぞれに対応し
た小コイル14を同時に配置して使用すればよい。
【0039】また、陰極線軌道修正量の増減を行う場合
は、コイル11、コイル12及びコイル13の起磁力を
目的に応じ増減すると同時に、それに対応して小コイル
14の起磁力を増減すればよい。
【0040】実施の形態2.実施の形態2の磁気転写方
法は、実施の形態1と同じ着磁装置を用いて、4個の小
コイル14の磁界強度を任意に、且つ独立的に変化させ
るものである。ここで、4個の小コイル14の磁界強度
は、それぞれ以下の条件に設定され、それ以外の条件に
ついては実施の形態1と同様とする。
【0041】 陰極線管画面右上部の小コイル14 2500AT 陰極線管画面左上部の小コイル14 0AT 陰極線管画面右下部の小コイル14 3750AT 陰極線管画面左下部の小コイル14 1250AT これにより、着磁した陰極線管10における陰極線の蛍
光面への到達位置は、表5に示すように変化する。
【0042】
【表5】 表5から、各小コイル14の発生する磁界強度に応じ
て、陰極線管画面位置によって陰極線管軌道変化量に差
が生じていることがわかる。また、この場合も陰極線管
画面全体の色純度均一性は十分に得られる。
【0043】このように、小コイル14の発生磁界強度
に差をつけて磁気転写する実施の形態2の方法によれ
ば、個々の陰極線管の各画面位置による陰極線軌道ずれ
状態に応じて自在に陰極線軌道修正を行うことが可能で
ある。なお、コイル12において逆向きのバイアス磁界
を発生した場合、及びコイル12の代わりにコイル11
又はコイル13を使用した場合でも、同様の効果を奏す
るものである。
【0044】実施の形態3.実施の形態3の磁気転写方
法は、実施の形態1と同じ着磁装置を用いて、4個の小
コイル14の外形寸法、あるいは配置場所を任意に、且
つ独立的に変化させるものである。ここで、4個の角型
小コイル14の外形寸法、及びそれぞれの配置場所は、
図7に示す通りとする。それ以外の条件は実施の形態1
と同様とする。
【0045】すなわち、陰極線管画面右上部の小コイル
14aについては、画面に向かって左右方向の長さを、
陰極線管の画面表示部分16の長辺長さwの1/3とす
る。また、画面に向かって上下方向の長さを、陰極線管
の画面表示部分16の短辺長さhの1/3とする。
【0046】陰極線管画面左上部の小コイル14bにつ
いては、画面に向かって左右方向の長さを、陰極線管の
画面表示部分16の長辺長さwの1/2とする。また、
画面に向かって上下方向の長さを、陰極線管の画面表示
部分16の短辺長さhの1/2とする。
【0047】陰極線管画面左下部の小コイル14cにつ
いては、画面に向かって左右方向の長さを、陰極線管の
画面表示部分16の長辺長さwの1/6とする。また、
画面に向かって上下方向の長さを、陰極線管の画面表示
部分16の短辺長さhの1/6とする。
【0048】陰極線管画面右下部の小コイル14dにつ
いては、画面に向かって左右方向の長さを、陰極線管の
画面表示部分16の長辺長さwの1/4とする。また、
画面に向かって上下方向の長さを、陰極線管の画面表示
部分16の短辺長さhの1/4とする。
【0049】これにより、着磁した陰極線管10におけ
る陰極線の蛍光面への到達位置は、表6に示すように変
化する。
【0050】
【表6】 表6から、各小コイル14の外形寸法及び配置場所を変
更することによっても、陰極線管軌道変化量に差を設け
ることが可能である。また、この場合も陰極線管画面全
体の色純度均一性に関して問題は生じない。このよう
に、小コイル14の外形寸法及び配置場所に変化をつけ
る方法も、陰極線軌道修正量の制御に利用できる。な
お、コイル12において逆向きのバイアス磁界を発生し
た場合、及びコイル12の代わりにコイル11又はコイ
ル13を使用した場合でも、同様の効果を奏するもので
ある。
【0051】
【発明の効果】この発明は、以上に説明したように構成
されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0052】請求項1に係わる陰極線管の磁気転写方法
によれば、陰極線管画面全体の色純度均一性を損なうこ
となく効率的に陰極線軌道の修正を行うことが可能であ
る。これによって陰極線軌道修正効果を従来より増大で
きる。
【0053】請求項2〜5に関わる陰極線管の磁気転写
方法では、さらに個々の陰極線管の各画面位置について
の陰極線軌道ずれ状態に応じて、より適切な陰極線軌道
修正を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 陰極線管内部の金属部材を示す斜視図であ
る。
【図2】 磁気転写による表示画面の色むら状態を示す
図である。
【図3】 この発明の実施の形態1における着磁装置の
構成を示す斜視図である。
【図4】 磁気転写に用いる小コイル14の配置を示す
図である。
【図5】 アパーチャグリルフレーム表面の漏洩磁界の
状態図である。
【図6】 アパーチャグリルフレーム表面の漏洩磁界の
状態図である。
【図7】 磁気転写に用いる小コイルの外形寸法、及び
それぞれの配置場所を示す図である。
【符号の説明】
10 陰極線管、 11,12,13 コイル(バイア
ス磁界発生コイル)、14 小コイル、 15 交流減
衰磁界発生用のコイル。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極線管の陰極線軌道を制御するため
    に、陰極線管内の金属部材に着磁させる磁気転写方法に
    おいて、 前記陰極線管の周囲に配置したバイアス磁界発生コイル
    と、前記陰極線管に近接して配置した前記バイアス磁界
    発生コイルとは別の複数の小コイルと、前記バイアス磁
    界発生コイルとは更に別の交流減衰磁界発生用のコイル
    とを用意し、 前記バイアス磁界発生コイルにより、前記陰極線管に一
    様なバイアス磁界を与えるとともに、前記小コイルによ
    り局部的なバイアス磁界を与えた状態で交流減衰磁界を
    与えることを特徴とする陰極線管の磁気転写方法。
  2. 【請求項2】 前記複数の小コイルによる局部的なバイ
    アス磁界の方向及び向きを、それぞれ独立して変化させ
    て、陰極線管内の部材の着磁を制御することを特徴とす
    る請求項1記載の磁気転写方法。
  3. 【請求項3】 前記複数の小コイルによる局部的なバイ
    アス磁界の強度を、それぞれ独立して変化させて、陰極
    線管内の部材の着磁を制御することを特徴とする請求項
    1又は請求項2のいずれかに記載の磁気転写方法。
  4. 【請求項4】 前記複数の小コイルの外形寸法を、それ
    ぞれ独立して変化させて、陰極線管内の部材の着磁を制
    御することを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項
    3のいずれかに記載の磁気転写方法。
  5. 【請求項5】 前記複数の小コイルの配置場所を、それ
    ぞれ独立して変化させて、陰極線管内の部材の着磁を制
    御することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3
    又は請求項4のいずれかに記載の磁気転写方法。
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