JP2000163615A - 車上課金装置 - Google Patents

車上課金装置

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JP2000163615A
JP2000163615A JP33921998A JP33921998A JP2000163615A JP 2000163615 A JP2000163615 A JP 2000163615A JP 33921998 A JP33921998 A JP 33921998A JP 33921998 A JP33921998 A JP 33921998A JP 2000163615 A JP2000163615 A JP 2000163615A
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田 泰 之 古
Masaki Kakihara
原 正 樹 柿
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つの課金エリアの1回の車両通行に対する
課金頻度を安定化する。 【解決手段】 課金エリアへの車両の進入をGPS測位
にて判定し、課金エリアの通行に対応してカ−ド残金を
更新する車上処理において、1つの課金領域j内に進入
すると、その直前にいた課金エリアkあてのレジスタR
AEkをクリアして、課金領域j宛てのレジスタRAE
jに「1」を書込み、課金領域jを出たときには別の課
金領域Lに進入したときにレジスタRAEjをクリアし
てレジスタRAE Lに「1」を書込む。別の態様で
は、車両が課金領域jを出たときにタイマTRjをスタ
−トしこのタイマは再度課金領域jに入るとキャンセル
し、車両が別の課金領域Lに入ったこととタイマTRj
のタイムオ−バの2条件が同時に成立したときにレジス
タRAEjをクリアしてレジスタRAE Lに「1」を
書込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載され
て、車両が課金エリアを通行したときに所定の条件が成
立したタイミングで、課金エリアの利用料金支払のため
のデ−タ処理を行なう課金装置に関する。
【0002】
【従来の技術】有料道路では現在、ル−ト上に料金所を
設けて、そこで車両を止めて課金作業を行なっており、
このような課金方法では、料金徴収に多大の労力が費や
され、時間が消費され、また料金所渋滞を生じてしま
う。そこで、複数のル−ト上に車両通過判定器を設置
し、複数のル−ト上のどのル−トを走行してきたかを判
定して課金するシステムが提案されている。その一例が
特開平9−212794号公報に提示されている。この
システムは、分岐ル−トならびに出入口(インタ−)が
少く、インタ−間距離が比較的に長い有料道路網では、
車両通過判定器の設置個数が少くて済み、システム設定
が容易である。
【0003】また、残高更新が可能なプリペイド・カ−
ドを用いて、有料道路を出るときには、車両から、どの
ル−トを走行してきたかを示す情報をアンテナ・タ−ミ
ナルに送信し、アンテナ・タ−ミナルが、走行ル−トに
対応する料金を算出してこれを車両に送信し、車両はプ
リペイド・カ−ドから該料金を引落すことから、料金支
払のために車両を停止する必要はない。しかし、分岐ル
−トならびに出入口(インタ−)が多く、インタ−間距
離が短い区間が多いが、道路網全体としての延べ距離数
が大きい有料道路網などでは、車両通過判定器の設置個
数が多くなり、その設置費用とメンテナンス費用が高額
となる。
【0004】一方、渋滞緩和,大気汚染低減,騒音低
減,地域財源確保等の一手段として、特定地域すなわち
特定エリアに対して課金することが考えられる。高速道
路網が、狭幅線連続分布の課金領域であるのに対して、
このような特定エリアの課金領域は、広面積の孤立領域
となる。この場合、領域内道路網が複雑である可能性が
高く、車両を止めて料金徴収を行なう料金所の設置は不
合理であり、プリペイド・カ−ドを用いる自動課金処理
システムの採用が望ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特定エリアに対する課
金は、GPS測位装置および又はジャイロ航法の測位装
置を車両に搭載して、それによって車両が特定エリア内
にあるかを認識し、特定エリアの1回の通過に対して、
特定エリア内の走行距離に対して、もしくは特定エリア
内の滞在(存在)時間に対して、管理者が定めた課金額
分を、プリペイド・カ−ドの残高から差し引き、残額を
プリペイド・カ−ドに残高として更新記録する。ところ
で、測位装置の測位誤差により、特定エリアの外輪郭の
近辺の走行中には、正しくは特定エリア外(又は内)で
あるのに、エリア内(外)と認識する誤検出が発生する
確率が高い。これによって、車両ドライバの認識(推
定)と、測位装置の位置認識に基づいた自動課金処理
(カ−ド残高の書替え)とが大きく相違する結果となる
ことが考えられる。
【0006】特に、特定エリアに対する1回の進入(進
入しそして出る1回の通行)につき、管理者が定めた金
額を支払う、進入1回当りに課金するシステムの場合
に、支払金額が大きくばらつく結果となる。例えば、図
19の(a)および(b)に示すように、課金エリア1
内を1回直進通行するとき、道路が課金エリア1の外輪
郭近くであるので、測位装置による課金エリア1に対す
る内,外検出は2点鎖線で示すように、内,外とふらつ
くことが考えられる。このふらつきにより、正しくは1
回の通行であるのに、例えば3回進入したと自動認識さ
れて、3倍の課金が行なわれてしまう。図19の(a)
に示すように、隣り合う課金エリア間の空隙が短いと、
課金エリア1に対して3回進入したと自動認識されるば
かりでなく、課金エリア2にも2回進入したと自動認識
される。例えば図19の(b)に示すように、隣り合う
課金エリア間の空隙を広く設定することにより、実際に
は進入していない隣接課金エリアに対して進入したとの
誤検出は回避しうる。しかし、課金エリア1に対して3
回進入したとの誤検出は回避できない。
【0007】本発明は、1つの課金エリアの1回の車両
通行に対する課金頻度を安定化することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための技術手段】(1)クレジット情
報(残高)を記憶する記憶手段(CRD);該記憶手段(CRD)か
らクレジット情報を読出し該記憶手段(CRD)にクレジッ
ト情報を書込む、読み書き手段(5);自己がある課金領
域内かその外かを検出する領域内外検出手段(20〜26,
2);課金領域jの内にいることを示す状態情報が無い(R
AEj=0)ときに該領域内外検出手段(20〜26,2)が該課金領
域j内であることを検出したときにj状態情報(RAEj=1)
を生成し、他の課金領域(k)にいることを示す(k)
状態情報は消去し、他の課金領域(k)の内にいること
を示す(k)状態情報が無いときに領域内外検出手段(2
0〜26,2)が他の課金領域(k)内であることを検出した
ときに他の課金領域(k)宛ての(k)状態情報を生成
し、j状態情報を消去する情報操作手段(2);および、
各状態情報が保持されている間の各課金領域(j,k)の課
金料に従って、前記読み書き手段(5)を介して前記記憶
手段(CRD)のクレジット情報(残高)を更新する課金処理
手段(2);を備える車上課金装置。なお、理解を容易に
するためにカッコ内には、図面に示し後述する実施例の
対応要素の符号又は対応事項を、参考までに付記した。
【0009】これによれば、ある課金領域jに車両が進
入したときに、それまでに車両がいた他に課金領域
(k)にいたことを示す該他の課金領域(k)宛ての状
態情報が消去されて、課金領域jにいることを示す状態
情報(RAEj=1)が生成される。したがって例えば図19の
(b)に示すように車両が課金エリア1および2を通行
する場合には、課金エリア1を通行中に、領域内外検出
手段(20〜26,2)の検出がエリア1内,外,内とふらつい
ても、課金領域jにいることを示す状態情報(RAEj=1)が
継続して維持され、課金エリア1の1回の通行のとき
に、何回も出入りしたような状態情報の変化(RAEj=1/0)
を生じない。課金エリア4の通行に関しても同様であ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】(2)前記情報操作手段(2)は、
課金領域jの内にいることを示すj状態情報が無い(RAE
j=0)ときに領域内外検出手段(20〜26,2)が課金領域j内
であることを検出したときにj状態情報(RAEj=1)を生成
し、その後課金領域jの内か外かの検出が、内から外に
変化すると経過時間の計測を開始し、外から内へ変化す
ると該計測を無効にし、j状態情報(RAEj=1)は継続して
保持し、経過時間の計測値が設定値(TRj)を越えしかも
領域内外検出手段が他の課金領域内であることを検出し
たときにj状態情報を消去し他の課金領域宛ての状態情
報を生成する。
【0011】上記(1)の実施態様では、課金エリアが
図19の(a)に示すように隣接エリア間の空隙が狭い
ときには、例えば課金エリア1の通行中に、領域内外検
出手段が、車両は課金エリア2にある、と誤検出するこ
とがありその場合には、課金エリア1に存在することを
示す状態情報が消されて課金エリア2に存在することを
示す状態情報が生成されるので、課金エリア1の1回の
通行のときに、課金エリア1および2を何回も通行した
ような状態情報の変化を生ずる。本実施態様(2)で
は、領域内外検出手段が、車両が課金エリア1を外れた
と誤検出してから設定時間(TRj)内に課金エリア1内に
あると正しく検出すると、情報操作手段(2)は、課金エ
リア1に車両が存在することを示す状態情報を継続して
維持するので、領域内外検出手段のエリア内存,否判定
が、設定時間(TRj)内で、エリア1内,エリア2内と動
揺しても、状態情報の切換えは起らず、図19の(b)
の態様の走行のとき、ならびに、図19の(a)の態様
の走行のときでも、課金エリア1の1回の通行のとき
に、課金エリア1と2に何回も出入りしたような状態情
報の変化(RAEj=1/0)を生じない。 (3)前記情報操作手段(2)は、イグニションキ−スイ
ッチ(IGsw)がオフの間も情報を保持するメモリに、前記
状態情報(RAEj=1)を保持する。
【0012】課金領域内で停車(イグニションキ−スイ
ッチオフ:エンジン停止)し、そして走行を再開(イグ
ニションキ−スイッチオン:エンジン運転)するとき、
状態情報(RAEj=1)が消失しないので、2度払いになるこ
とがない。 (4)更新した値がマイナス値の場合は、記憶手段(CR
D)の交換をうながす報知手段(2,4B5,10,SP);交換があ
ったときには該マイナス値の分、交換後の記憶手段のク
レジット情報を更新するクレジット情報処理手段(2,
5);および、前記記憶手段(CRD)の交換がなく、設定さ
れた条件が成立したときに、車外に異常報知をする手段
(2,4f2);を更に備える。 (5)設定された条件は、交換をうながす報知を2以上
の設定回数繰返すことである。 (6)設定された条件は、設定時間(Tw)の経過である。 (7)設定された条件は、設定距離(Lk)の走行である。
【0013】これら(4)〜(7)によれば、記憶手段
(CRD)のクレジット情報(残金)がマイナス値になると、
報知手段(2,4B5,10,SP)が、記憶手段(CRD)の交換をうな
がす報知を行なう。このときユ−ザ(ドライバ)が記憶
手段(CRD)の交換を行なわないと、それから、交換をう
ながす報知が設定回数(2)に達したときに、異常報知手
段(2,4f2)が、車外に異常報知をする。又は、記憶手段
(CRD)の交換がなく設定時間(Tw)が経過したときに、異
常報知手段(2,4f2)が、車外に異常報知をする。もしく
は、記憶手段(CRD)の交換がなく設定距離(Lk)を走行し
たときに、異常報知手段(2,4f2)が、車外に異常報知を
する。
【0014】この異常報知は課金不正又は課金違反を意
味し、管理権限があるものは、この報知に基づいて、例
えば車両を停車させて、課金処理の完遂を求めることが
できる。
【0015】例えば後述の実施例では、この異常報知
は、クレジット情報(残金)がマイナス値になってから、
所定時間間隔で交換要報知を3度繰返す交換催告(第1
回の交換催告)をやっても交換がなく、その後、課金処
理のため又はその準備のために記憶手段(CRD)の残金に
アクセスしたときにもマイナス値であってもう1回の交
換催告(第2回の交換催告)をやっても交換がない場合
に、発生する。また、第1回の交換催告をやってから、
設定時間Twが経過したとき、ならびに、第1回の交換
催告をやってから、設定距離Lkを走行したときにも、
残金がマイナス値であると、車外に向けた異常報知を発
生する。ユ−ザが、第1回の交換催告の開始時から、第
2回の交換催告の終了時までの間、かつ、設定時間Tw
内および設定距離Lk以内の走行、の間にカ−ドを交換
することにより、車外に対する異常報知は行なわれな
い。 (8)前記クレジット情報処理手段(2)は、更新した値
がマイナス値となったが記憶手段(CRD)の交換がなかっ
たときには、マイナス値をメモリ(異常履歴メモリ)に書
込む。課金処理によって記憶手段(CRD)の残金がマイナ
スになり、その精算が行なわれないときに、精算要額
(前記マイナス値)が、メモリ上にセ−ブされる。記憶手
段(CRD)が除去されても、精算要額が消失しない。 (9)前記クレジット情報処理手段(2)は、記憶手段(CR
D)の交換があったときそのクレジット情報をメモリのマ
イナス値を精算した情報に更新し、メモリのマイナス値
をクリアする。これにより、前記憶手段(CRD)に関する
精算要額(前記マイナス値)が、今回の交換後の記憶手段
(CRD)で精算され、前の不足額精算が確実に実現する。 (10)クレジット情報処理手段(2)は、更新した値が
マイナス値となったが記憶手段(CRD)の交換がなかった
ときには、異常情報を、発生時点情報と共に異常履歴メ
モリに書込む。これによれば、課金逃れが、その発生時
点情報(日時)と共に異常履歴メモリ(2)に書込まれるの
で、後の、課金逃れの確認と追求が可能になる。 (11)異常報知手段(2,4f2)は、車上課金の異常を車
外に向けて表示する表示手段(4f2)を含む。管理権限が
あるものは、この異常表示がある車両を視認にて確認す
ることができ、路上にて、該車両を停車させて、課金処
理の完遂を求めることができる。 (12)特定の入力に応じて前記異常履歴メモリのデ−
タを出力する異常情報読出し手段(2);および、該異常
情報読出し手段(2)がデ−タを出力したことを条件に消
去指示に応答して前記異常履歴メモリの異常を表わすデ
−タを消去する、異常デ−タ消去手段(2);を更に備え
れば、表示手段(2,W4f2,W4f3)の異常表示がある車両を
停車させた課金管理者(課金システム運営体の職員又は
委任を受けた警察官)は、特定の入力を異常情報読出し
手段(2)に与えて、異常履歴メモリ(2)のデ−タを出力す
ることができる。後述の実施例では、出力デ−タを車上
のディスプレイに表示しかつ課金管理者が持参するデ−
タコレクタのプリンタにてプリントアウトし、かつ該デ
−タコレクタ内の記憶手段に書込む。
【0016】課金管理者は、このプリントアウトを提示
してプリントデ−タに対する同意を求めて、未課金分の
精算を求めることができる。未課金料金を受領しかつ新
規の十分な残金がある記憶手段(CRD)を車上乗員が購入
すると、課金管理者は、消去指示(クリア指示)を異常デ
−タ消去手段(2)に与える。先にデ−タの出力をしてい
るので、この消去指示に応じて異常デ−タ消去手段(2)
が異常履歴メモリ(2)の異常を表わすデ−タを消去す
る。これによって、精算の済んだ不正情報がメモリから
消える。
【0017】異常履歴メモリ(2)のデ−タ消去が、特定
の入力に対応したデ−タ出力と消去指示(クリア指示)の
入力を条件に行なわれるので、特定の入力を、課金管理
者のみが実行しうるようにしておけば、異常履歴メモリ
(2)上の異常(不正)情報の保全の信頼性が高い。
【0018】本発明の他の目的および特徴は、図面を参
照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0019】
【実施例】−第1実施例− 図1に本発明の一実施例のシステム構成を示す。車両に
搭載された車載課金装置1は、内蔵された電話ユニット
8(後述)及びアンテナANTtを介して、報知局30
(管理局)と通信して、デ−タをやり取りする。また、
衛星からの電波をGPSアンテナANTgで受信し、内
蔵されたGPS測位装置(20〜28:後述)により車
両の位置および走行方向を認識して、走行地を表わす地
図と共に表示する。受信可衛星数が不足の場合あるいは
衛星からの電波受信が不可の場合には、ジャイロを用い
る方向検出と走行速度の積算による車両位置演算で不足
の情報を補う。あるいは車両位置認識を行なう。
【0020】図2には、車載課金装置1の構成を示す。
図2を参照すると、車載課金装置1には、車両上のバッ
テリから直流電圧+Bが常時与えられ、電源回路PSC
が、GPS情報処理ECU20および課金制御ECU2
のCPUに動作電圧を与えている。これにより、課金制
御ECU2のCPUの内部メモリ、および、CPUの外
ではあるが課金制御ECU2の内部にある内部メモリに
デ−タが常時保持(保存)されている。
【0021】車両のイグニションキ−スイッチIGswが
閉じると(車両走行可とする車両電源がオンになる
と)、電源回路PSCが、車載課金装置1の全回路に動
作電圧を与える。イグニションキ−スイッチIGswの開
(Si=L)は、課金エリア(課金エリア)内滞在時間
の計測停止(中断)を指示し、閉(Si=H)は、課金
エリア内滞在時間の計測継続を指示する。
【0022】GPS測位装置(20〜28)は、受信ア
ンテナANTg,GPS受信機21,GPS復調器2
2,表示装置24,圧電振動ジャイロ25,高度センサ
26,GPS情報処理ECU(電子制御装置)20,操
作ボ−ド23,地図検索エンジン27および地図デ−タ
ベ−ス28を備えている。GPSの各衛星から送られる
1.57542GHzの電波が、受信アンテナANTgを介し
てGPS受信機21で受信され、電波に乗った情報、即
ち衛星の軌道を示す関数,時刻等の情報がGPS復調器
22で復調され、GPS情報処理ECU20に入力され
る。GPS情報処理ECU20は、アルマナックデ−タ
メモリおよびデ−タバッファ用のメモリならびに入出力
インタ−フェ−ス(電気,電子回路)を備える、マイク
ロプロセッサ(CPU)を中心とするコンピュ−タシス
テムであり、CPUが、GPS衛星から送られる情報に
基づいて、自車の位置を示す情報(緯度,経度,高度)
を生成し、かつ、この位置情報の時系列推移に基づいて
自車の進行方向および進行速度を算出する。検索エンジ
ン27が、CPUが生成した位置情報に従って、地図デ
−タベ−ス28から、該位置を含む1頁(1画面)の地
図デ−タを読出してこれを表示装置24に表示して表示
上の現在位置に、進行方向をも示す現在位置指標を表示
する。
【0023】受信アンテナANTg,GPS受信機2
1,GPS復調器22及び表示装置24の基本的な構
成、ならびにGPS情報処理ECU20の基本的な動作
は、既に市販されている公知の装置の各構成要素と同様
である。
【0024】しかし、本発明の実施のために、GPS情
報処理ECU20のCPUの動作プログラムには、課金
制御ECU2からのデ−タ転送要求に応答して、車両
(車載課金装置1)の現在位置(対地位置),進行方
向,進行速度および現在日時を、課金制御ECU2に転
送し、かつ、課金制御ECU2が転送してくる課金領域
情報を読込んで内部メモリに格納し、表示装置24上の
表示地図上の、課金領域情報によって規定される領域す
なわち課金領域に、課金エリア表示(網掛け)を重ねる
プログラムが付加されている。
【0025】圧電振動ジャイロ25及び高度センサ26
が出力するアナログ信号は、それぞれGPS情報処理E
CU20に入力され、ECU20のCPUは、A/D変
換器を介してデジタルデ−タに変換して読込む。GPS
復調器22から出力される情報及びGPS復調器22を
制御する情報は、GPS情報処理ECU20のI/Oポ
−トを介してCPUに入力又はCPUから出力される。
【0026】GPS情報処理ECU20は、「3衛星測
位演算」又は「4衛星測位演算」によって自車位置の三
次元座標Ux,Uy,Uzを算出する。
【0027】「3衛星測位演算」では、予め定めた3元
連立方程式に、3個の衛星から受信した3組のデ−タを
それぞれパラメ−タとして代入し、この連立方程式を解
くことにより、未知数である受信点の緯度,経度,及び
受信側の時計の誤差を求める。受信点の高度は、この例
では高度センサ26が出力する信号から計算により求
め、既知デ−タとして上記方程式に代入する。また「4
衛星測位演算」では、予め定めた4元連立方程式に、4
個の衛星から受信した4組のデ−タをそれぞれパラメ−
タとして代入し、この連立方程式を解くことにより、未
知数である受信点の緯度,経度,高度,及び受信側の時
計の誤差を求める。また、これらのいずれかの測位演算
を実行することにより、受信側の時計の誤差が得られる
ので、この誤差情報に基づいて内部時計の日時を校正す
る。
【0028】GPS測位により対地位置情報を算出する
と、GPS情報処理ECU20は、前回算出した対地位
置と比較して車両の進行方向および進行速度を算出し、
今回算出した対地位置に基づいて地図デ−タメモリ28
から、該位置を含む1頁(1画面)の地図デ−タを読出
してこれを表示装置24に表示して表示上の現在位置
に、進行方向をも示す現在位置指標を表示し、そして課
金制御ECU2から受信し内部メモリにセ−ブしている
課金領域情報によって規定される領域すなわち課金領
域、の少くとも一部が、表示装置24上の表示領域に含
まれるときには、表示画面上の該当領域に、課金エリア
表示(網掛け)を重ねる。この付加表示により、運転者
は、表示装置24の表示面上で課金領域を認識すること
ができる。
【0029】課金制御ECU2も、入出力インタ−フェ
−ス(電気,電子回路)を備える、マイクロプロセッサ
(CPU)を中心とするコンピュ−タシステムであり、
CPUは、アンテナANTt,電話ユニット8及びモデ
ム7を介して、報知局30との間で、各種情報を送受信
することができる。拡張シリアル入出力ポ−ト6は、デ
−タのシリアル入出力およびシリアル/パラレル変換入
出力を行なう。
【0030】マイクMICにより入力された運転者の声
は、音声認識ユニット9を介して、単語の文字を表すデ
ジタルデータに変換されて課金制御ECU2のCPUに
入力される。さらに、CPUは、音声合成ユニット10
及び切替スイッチSW11を介して、必要に応じて車載
スピーカSPで、運転者向けのメッセージ(出力情報)
を報知(発声)する。切替スイッチSW11は、CPU
から音声データが出力されてくると、車載オーディオと
スピ−カSPとの接続を、音声合成ユニット10とスピ
−カSPとの接続に切換える。この時CPUは、車載ス
ピーカSPより運転者に音声で伝えるメッセージを、同
時に表示装置4に文字で表示する。これにより運転者
は、聴覚と視覚によりCPUからのメッセージを確認す
ることができる。
【0031】課金制御ECU2には、ICカ−ドCRD
(記憶手段)に対してデ−タの読取り,書込みを行なう
カ−ドリ−ダ5(読み書き手段)が接続されており、カ
−ドリ−ダ5は、そのカ−ド挿入スロットにICカ−ド
CRDが差し込まれたとき、ならびに課金制御ECU2
がデ−タ転送を要求したときに、該カ−ドCRDの記憶
デ−タを読出して課金制御ECU2に転送する。カ−ド
リ−ダ5は、課金制御ECU2より書込みデ−タを受け
ると、それをICカ−ドCRDに上書き(更新書込み)
する。
【0032】ICカ−ドCRDの記憶情報を表1に示
す。表1に示す例は、カ−ドの1回の発行額は1000
0円であり、カ−ド残高が10000円(未使用)であ
って発行者が与えたカ−ドのIDがMYCAR003、
申請した車種区分が小型車、車両ID(この例ではナン
バ−プレ−トの表記番号)がA123B568であるこ
とを示す。また課金テ−ブルのデ−タは、カ−ド発行直
後は、運転者が希望(申請)した課金エリアに関するも
のであり、これは申請に応じて発行者が書込む。発行時
に申請(書込み要求)がないと、書込みはない。
【0033】
【表1】
【0034】課金テ−ブルのデ−タ例を表2に示す。こ
の課金テ−ブルは、進入1回当りで課金する場合の料金
表であり、進入(利用)回数に対応する料金を課金する
ものである。
【0035】
【表2】
【0036】課金テ−ブルの中の、課金領域情報の1組
(一点)のデ−タは、課金エリアの輪郭上の一点を表わ
す位置情報であり、2組のデ−タ(2点のデ−タ)のみ
が存在する場合、各組のデ−タが4角形(方形)の対角
コ−ナの位置を意味し、課金エリアは矩形である。その
一例を図19に示す。
【0037】3組以上のデ−タがある場合は、各組のデ
−タが表わす位置(点)を、デ−タ組の書込み順に結ん
でゆき、最後の点と最初の点とを結ぶことによって現わ
れる多角形の領域が課金エリアであることを意味する。
表2に示す例は、位置(点)デ−タが2組であるので、
課金エリアは4角形(方形)である。料金情報は時間帯
別および車種区分別となっている。
【0038】テ−ブル有効期間はデ−タ有効期間を意味
し、テ−ブル有効領域情報は、課金領域情報で規定され
る課金領域の輪郭より外に略600m前後広がった、課
金エリアと略相似形状の輪郭を示すものである。このテ
−ブル有効領域情報は、複数の課金エリアが設定される
場合に、車両に、それに近い課金エリアの課金テ−ブル
を選択させるためのものである。なお、図19は、4つ
の課金エリア1〜4が隣接してある場合を示し、各課金
エリアに各課金テ−ブルが宛てられている。
【0039】図1に示すカ−ド発行&精算スポット(カ
−ド発行&精算所)71〜73が、ICカ−ドCRDを
発行する。これらのスポット(取扱所)は、報知局30
の近辺,報知局30の管轄区域内又は外等、課金エリア
が設定される地域に極力近い、運転者のアクセスが容易
な場所に設けられるものであり、たとえば課金エリアが
設定される地域の市役所又は出張所に設けてもよい。こ
れらのスポットでは、取扱人又は自動券売機にて、運転
者の求めに応じて、ICカ−ドの新規発行,紛失時の再
発行,未払金(マイナスのカ−ド残高)の精算および予
納金の積増し(カ−ド残高の増量)を行ない、これらの
処理を行なうと、処理デ−タを公衆回線および交換局6
0を介して報知局30に送信する。報知局30は、受信
した処理デ−タに応じて、新規発行,粉失時の再発行お
よび予納金の積増しの場合には監視デ−タベ−スWDB
のデ−タを更新し、未払金の精算があるときには未納デ
−タべ−スCDBのデ−タを更新する。
【0040】図3に、車載課金装置1の主要部を格納し
たケ−スの外観を示す。図2に2点鎖線ブロックで囲ん
で示す車載課金装置1の、操作,表示ボ−ド3は、図3
に示すケ−スの外にあって、GPS測位装置20〜28
の操作ボ−ド23の近くにあり、電気コ−ドを介して図
3に示すケ−ス内の課金制御ECU2と接続されてい
る。
【0041】車載課金装置1の主要部を格納したケ−ス
は、車内の、運転席の前の、フロントガラスを通して外
部から容易に見える位置に固定されており、車両の前方
から見たとき前面となるケ−ス面に、4個の開口があ
り、それぞれ透明度が高い赤色透光板W4f1およびW
4f2,透明度が高い黄色透光板W4f3および透明度
が高い青色透光板Wf4で閉じられている。そして各窓
板に対向してケ−ス内に光反射用の曲面ミラ−があり、
その中心に高輝度ランプ4f1〜4f4(図2)があ
る。高輝度ランプ4f1〜4f4が点灯すると、その前
部にある透光板W4f1〜W4f4が、それぞれの色で
高るく輝やいて見える。
【0042】これらの点灯は、この課金装置1が走行中
に車外前方からの、課金を適正に行なっているか否か
の、課金管理者(課金システム運営体の職員又は委任を
受けた警察官)の視認を可能とし、かつ状態報知(点灯
表示)のカメラによる撮影を可能とするためものであ
る。これらの高輝度ランプ4f1〜4f4に対応付け
て、課金装置1の車内側(ドライバに対向する側)の面
(車両前方から見ると裏面)に、発光ダイオ−ド4B1
〜4B5があり、また、課金ゾ−ン情報を表示するため
のキャラクタディスプレイ4B5がある。更に、カ−ド
リ−ダ5のICカ−ド挿入口5iがある。
【0043】報知局30は、無線通信によって課金装置
1に、高輝度ランプ4f1の点滅パタ−ンデ−タ(点灯
周期および点灯デュ−ティ)を送信し、課金装置1は、
該点灯パタ−ンデ−タに従って、モニタ用ランプ4f1
および発光ダイオ−ド4B1の点滅を繰返す。モニタ用
ランプ4f1は、車外からの課金管理者の監視用のもの
であり、発光ダイオ−ド4B1は、車内でのドライバの
確認用のものである。点滅パタ−ンデ−タに含まれる同
期信号デ−タを読取ったときに、該点灯パタ−ンの点滅
を開始する。すなわち、実際の点滅を、報知局30が予
定するタイミングに同期化する。
【0044】道路上空に配置した取締装置又は携帯用の
取締装置は、車両上の課金装置1が動作しているか否か
をチェックするときには、報知局30が発信する点滅パ
タ−ンデ−タを受信して、その点灯期間と消灯期間にそ
れぞれ、車両のナンバ−プレ−トと窓板W4f1〜W4
f4が入る車両前部をカメラで撮影し、この撮影を、点
灯パタ−ン周期で2回以上行ない、4コマ以上の画像を
得る。課金装置1が正しく動作していると、奇数コマの
画像上では窓板W4f1が輝いて写り、偶数コマの画像
上では暗く写っている。課金装置1の高輝度ランプ4f
1が連続して消灯(課金装置不使用)のときや仮に点滅
を繰返していても、課金装置1が報知局30に応答して
いない点滅動作(不正改造など)の場合、窓板W4f1
が輝いて写るタイミングの画像で暗く写っているとか、
暗いはずのタイミングで輝いて写るなどにより、課金装
置1の使用違反(不使用又は改造)を証明する写真をと
ることができる。
【0045】ICカ−ドCRDの読み,書き不能(未装
着を含む),デ−タ異常(改造,変造カ−ド,残金不
足)などの、ICカ−ドCRDにアクセスする課金処理
が不可能なとき、課金制御ECU2は、「カ−ドエラ
−」デ−タ(異常を表わすデ−タ)を、課金制御ECU
2内の不揮発性半導体メモリの1領域に割り当てた異常
履歴読み書き領域(これを以下、異常履歴メモリと称
す)に、日時を付して書込み、かつ、警告報知1を発生
する。
【0046】警告報知1は、高輝度ランプ4f2および
発光ダイオ−ド4B2を連続点灯して窓板W4f2を赤
く輝やかせ、しかも、車内のスピ−カSPにて「カ−ド
が異常です。正しいカ−ドを装着して下さい。」を合成
音声で報知する。GPS測位が可能であるのにGPS情
報処理ECU20が測位不能のとき、課金制御ECU2
は、「GPS測位エラ−」デ−タを異常履歴メモリに、
日時を付して書込み、かつ、警告報知2を発生する。
【0047】警告報知2は、高輝度ランプ4f2および
4f3ならびに発光ダイオ−ド4B2および4B3を連
続点灯して、窓板W4f2は赤く、窓板W4f3は黄色
に明るく輝やかせ、しかも、車内のスピ−カSPにて
「GPS測位が異常です。修理して下さい。」を合成音
声で報知する。車速パルスが発生しているはずであるの
に、車速パルスが発生していないとき、課金制御ECU
2は、「車速パルスエラ−」デ−タを異常履歴メモリ
に、日時を付して書込み、かつ、警告報知3を発生す
る。
【0048】警告報知3は、高輝度ランプ4f2および
4f3ならびに発光ダイオ−ド4B2および4B3を連
続点灯して、窓板W4f2は赤く、窓板W4f3は黄色
に明るく輝やかせ、しかも、車内のスピ−カSPにて
「車速検出が異常です。修理して下さい。」を合成音声
で報知する。
【0049】高輝度ランプ4f4および発光ダイオ−ド
4B4は、課金装置1が動作中であることを示すための
ものであり、課金制御ECU2は、その図示しない主電
源がオンで、しかも車両のイグニションキ−スイッチI
Gswがオンの間、高輝度ランプ4f4および発光ダイオ
−ド4B4の点灯を継続する。高輝度ランプ4f4の点
灯によって、窓板W4f4が青色で明るく輝やく。
【0050】図4に、報知局30の構成を示す。報知局
30には、コントロ−ラ32からの送信デ−タを電波信
号に変調してアンテナ40に送出し、アンテナ40を介
して電波を受信して受信デ−タを復調してコントロ−ラ
32に与える無線通信装置31がある。コントロ−ラ3
2は、入出力インタ−フェ−スを備える、マイクロプロ
セッサ(MPU)を中心とするコンピュ−タシステムで
あり、これに、端末(パソコン,ディスプレイ,キ−ボ
−ド,マウス,プリンタの一式)PC,課金デ−タベ−
ス(メモリ)FDBおよび情報管理ユニット33が接続
され、この情報管理ユニット33に、未納デ−タベ−ス
CDB,監視デ−タベ−スWBDおよび入出車デ−タベ
−スTBDが接続されている。
【0051】コントロ−ラ32にはモデム34が接続さ
れ、コントロ−ラ32はこのモデム34ならびに公衆通
信回線の交換局60(図1)を介して管理センタ50
(図1)と、音声およびデ−タ通信を行なうことができ
る。
【0052】図5および図6に、課金制御ECU2(の
CPU)の、課金制御動作の概要を示す。まず図5を参
照する。課金制御ECU2は、イグニションキ−スイッ
チIGswが閉(Si:H)になるのを待ち、閉じられる
と、ランプ4f4および発光ダイオ−ド4B4を点灯す
る(ステップ1,2a,2b)。なお、以下においてカ
ッコ内には、ステップという語を省略して、ステップN
o.数字のみを記す。次に、異常履歴メモリに異常を表
わすデ−タがあるかをチェックして、「カ−ドエラ−」
デ−タがあると、上述の警報報知1を発生する(2c,
2d)。「GPSエラ−」デ−タがあると、上述の警報
報知2を、また「車速パルス異常」デ−タがあると、上
述の警報報知3を発生する(2e〜2h)。
【0053】次に、カ−ドリ−ダ5を介してカ−ドCR
Dのデ−タを内部メモリに読込む(3,4)。カ−ドC
RDの装着が無いと、装着されるのを待ち、装着された
らカ−ドCRDのデ−タを内部メモリに読込む。読込ん
だカ−ドデ−タの中のカ−ド残高は、表示装置4のディ
スプレイ4B5に表示す。「カ−ドチェック」(4)の
内容は、図7を参照して後述する。
【0054】「カ−ドチェック」(4)の次に課金制御
ECU2は、Tc時限のタイマTcをスタ−トする
(6)。そしてGPS情報処理ECU20にデ−タ転送
を要求して、GPS情報処理ECU20から、現在位置
(対地位置),進行方向,進行速度および日時のデ−タ
を受信して内部メモリに書込む(7)。
【0055】次に課金制御ECU2は、GPS情報処理
ECU20から受信した日時が、内部メモリに読込んだ
課金テ−ブルの中のテ−ブル有効期間内であるか、ある
いは、GPS情報処理ECU20から受信した現在位置
が、内部メモリに読込んだ課金テ−ブルのテ−ブル有効
領域情報が示すテ−ブル有効領域内にあるかをチェック
する(8)。日時がテ−ブル有効期間外、又は、現在位
置がテ−ブル有効領域外であると、この場合には課金テ
−ブルが、現在日時又は現在地域に適合しないものであ
るので、課金テ−ブル要求をアンテナANTtで発信す
る(9)。このとき、カ−ドデ−タの中のカ−ドID,
残高(クレジット情報)および車両IDと、GPS情報
処理ECU20から得た現在位置(対地位置)および移
動方向を付して課金テ−ブル要求を発信する。報知局3
0は、この課金テ−ブル要求を受信すると、カ−ドI
D,残高および車両ID,現在位置および移動方向を、
カ−ドID宛てに内部メモリにセ−ブして、課金デ−タ
ベ−スFDBにある、課金テ−ブル(表2)を発信する
(図16の41〜44)。
【0056】この課金テ−ブルを受信すると課金制御E
CU2は、GPS情報処理ECU20から受信した日時
が、その課金テ−ブルの中のテ−ブル有効期間内である
か、あるいは、GPS情報処理ECU20から受信した
現在位置が、テ−ブル有効領域情報が示すテ−ブル有効
領域内にあるかをチェックする(10,11)。日時が
テ−ブル有効期間内、かつ、現在位置がテ−ブル有効領
域内であると、課金制御ECU2は、受信した課金テ−
ブルを内部メモリおよびICカ−ドCRDに上書き(更
新書込み)する(12)。そして、受信割込を許可する
(13)。「受信割込」は、アンテナANTtに電波信
号が到来し電話ユニット8の図示しない受信器が送信あ
り(信号受信あり)を示す着信信号を発生したときに、
これに応答して実行されるものである。この内容は、図
14を参照して後述する。受信割込を許可すると課金制
御ECU2は、課金テ−ブルの中の課金領域情報をGP
S情報処理ECU20に与える(14)。この課金領域
情報を受信するとGPS情報処理ECU20は、該情報
が表わす課金エリアに対応する、表示装置24上の地図
表示の対応領域に、課金エリア表示(網掛け)を付す。
【0057】次に図6を参照すると、その後課金制御E
CU2は、現在位置が各課金テ−ブルの課金領域情報が
表わす各課金エリア内であるか、あるいは課金エリア外
であるかを、Tc周期でチェックする(A13〜32−
1〜11−A13)。そして、進行方向前方の、まだ進
入していない課金エリアに接近する方向であって、位置
が課金エリアから500m以内になったときに、「課金
エリア 500m前方」と、課金テ−ブルの情報(ただ
し課金領域情報とテ−ブル有効領域情報は削除)とを、
表示装置4に表示すると共に、音声合成ユニット10と
スピ−カSPで、音声合成により「課金エリアが500
m前方にあります。」を報知する(A13〜19)。
【0058】そして現在位置が課金エリアから400m
以内になったときに、表示装置4上に表示中の「課金エ
リア 500m 前方」を「課金エリア 400m 前
方」に変更し、「課金エリアが400m前方にありま
す。」を報知する(13A〜16−20〜23)。
【0059】なお、各課金エリアは、Tc周期で繰返え
されるステップ14で、表示装置24の表示地図上に重
ね表示され、しかも表示地図上に、方向付指標で車両の
現在位置も表示されているので、運転者は、各課金エリ
アに対する車両の位置および進行方向を表示装置24の
表示から認識することができる。
【0060】車両が1つの課金エリアjに進入すると
(A13,24a)、課金エリアjの内側にある,外側
にあると、課金エリアjの外輪郭の外から内部への短い
距離を進行中に検出結果が動揺した場合の進入判定の不
安定を回避するために、数秒程度(例えば2秒)の時限
値trjのタイマtrjをスタ−トし、それがタイムオ
−バすると、すなわち経過時間の計測を開始して設定時
間trjが経過すると、それまでに所属していた課金エ
リアkを出たときに時限動作を開始したタイマTRkが
タイムオ−バしているかをチェックし(24e)、タイ
ムオ−バしていると、課金エリアjに進入したことを示
す「1」をレジスタRAEjに書込み、上記経過時間の
計測を行なっていることを示すレジスタFtrjならび
にタイマTRkの時限動作を開始していることを示すレ
ジスタFTRkの「1」をクリアし、そして課金エリア
外で500m以内,400m以内に入ったかを示す情報
(レジスタRPF,RPSのデ−タ)をクリアする(2
4a〜24e,25a,25b)。そして、それまでに
所属していた課金エリアkに宛てたレジスタRAEkを
クリアする(25b)。
【0061】タイマtrjをスタ−トした後、それがタ
イムオ−バするまでに現在位置が課金エリアjの外であ
ると検出したときには、そこで計時をキャンセルし(2
9c)、再度課金エリアjの内と検出してから再度タイ
マtrjをスタ−トするので、設定時間trj未満の間
隔で課金エリアjの内,外と検出結果が動揺しても、進
入を示す「1」はレジスタRAEjに書込まれない。先
に通行した課金エリアkを出てから設定時間TRkが経
過し、そして、設定時間trj以上継続して課金エリア
jの内と検出したときに、課金エリアkにいたことを示
すレジスタRAEkの「1」がクリアされ(25b)、
課金エリアjに進入したことを示す「1」がレジスタR
AEjに書込まれる(25a)。
【0062】この通行エリアの切換わりを示すデ−タ処
理を行なうと課金制御ECU2は、課金エリアjに進入
したことすなわち新規エリアへの「入車」を報知局30
に報知する(26)。このとき、カ−ドデ−タの中のカ
−ドID,残高および車両IDと、GPS情報処理EC
U20から得た日時,現在位置および移動方向を表わす
各デ−タを付して進入通知を報知局30に発信する。報
知局30は、この入車報知を受信すると、日時,カ−ド
ID,残高,車両ID,位置および方向を内部メモリに
セ−ブして、入出車デ−タベ−スTDBに、該カ−ドI
D宛ての管理局側移動履歴テ−ブルを作成してそれに書
込む。
【0063】課金制御ECU2は次に、「入車処理」
(27)を実行する。その内容を図8に示す。ここでは
まず移動履歴デ−タサンプリング周期を定める1分タイ
マをスタ−トし(271)、次に、内部メモリに割り当
てている整数距離レジスタ,端数距離レジスタ,整数距
離レジスタ,端数距離レジスタおよび移動側履歴テ−ブ
ルをクリアする(272)。
【0064】そして、課金エリアjへの進入1回分の課
金額の支払のためのデ−タ処理すなわち課金処理(27
3+CCU1)を行ってカ−ド残高を更新する。この
(273+CCU1)の内容は、図9〜11を参照して
後述する。
【0065】次に、移動側履歴テ−ブルに、課金エリア
No.,日時,残高,位置,移動距離(整数距離レジス
タおよび端数距離レジスタのデ−タ),滞在時間(整数
時間レジスタおよび端数時間レジスタのデ−タ),カ−
ドリ−ダ5の状態(レディ:正常、レディでない状態:
異常),カ−ドリ−ダ5に対するカ−ドCRDの装着の
有無およびGPS状態(位置デ−タ生成の成否)を書込
む(274)。なお後述するが、この書込みはその後、
車両が課金エリア内にある間1分周期で実行される。表
3に、移動側履歴テ−ブルの内容の一例を示す。
【0066】
【表3】
【0067】再度図6を参照すると、課金エリアに入っ
て「入車」を報知局30に送信した後、課金エリア内に
ある間、課金制御ECU2は、「中間処理」(28)を
Tc周期で繰返し実行する。この「中間処理」(28)
の内容を図12に示す。
【0068】図12に示す「中間処理」(27)に進む
と課金制御ECU2はまず、端数時間レジスタのデ−タ
(端数値)を、経過時間Tc分大きい値に更新し(28
1)、更新した端数値が1分以上のものとなったかをチ
ェックして(282)、1分以上になっていると、整数
時間レジスタのデ−タを1インクレメントして、端数時
間レジスタのデ−タを、1分分小さい値に更新する(2
83)。次に、Tc間の走行距離 Dc=Tc(秒)×速度(Km/h)/3600 (Km) を算出する(285)。そして、端数距離レジスタのデ
−タ(端数値)を、Tc間の移動距離Dc分大きい値に
更新し(285)、更新した端数値が1Km以上のもの
となったかをチェックして(286)、1Km以上にな
っていると、整数距離レジスタのデ−タを1インクレメ
ントして、端数距離レジスタのデ−タを、1Km分小さ
い値に更新する(287)。
【0069】次に1分タイマがタイムオ−バしたかをチ
ェックして(288)、タイムオ−バしていると再度1
分タイマをスタ−トし(289)、その時点の課金エリ
アNo.,日時,残高,位置,移動距離(整数,端数距
離レジスタのデ−タ),滞在時間(整数,端数時間レジ
スタのデ−タ),リ−ダ状態(レディ:正常、レディで
ない状態:異常),カ−ド存否(装着有無)およびGP
S状態(位置デ−タ生成の成否)を書込む(290)。
この中間処理28の繰返しの実行と、1分周期の、移動
側履歴テ−ブルへのデ−タ書込みにより、表3に示すよ
うに、1分毎に、そのときの状態デ−タが移動側履歴テ
−ブルに記憶される。
【0070】再度図6を参照する。車両(の現在位置)
が課金エリアjから出ると課金制御ECU2は、ステッ
プA13,A14を経て、時限値がTRj(例えば5
秒)のタイマをスタ−トする。このタイマは、その後ま
た課金エリアj進入を検出するとキャンセルするので、
タイマTRjは、時限値TRjの間継続して、課金エリ
アjの外、と検出されたときに、タイムオ−バする。
【0071】以上に説明した課金エリアjに関する、そ
のエリア内に車両がいるか否かを示すレジスタRAEj
のデ−タ処理と全く同じデ−タ処理を、他の課金エリア
に関しても同様に実行する。これにより、車両が課金エ
リアkから課金エリアjに移ったときには、車両が課金
エリアkを出てから設定時間TRkの経過と、課金エリ
アjに車両が進入している、の2条件が同時に成立した
ときに、レジスタRAEkの「1」がクリアされて
「0」となり、レジスタRAEjに「1」が書込まれそ
して車両が課金エリアjからもう1つの課金エリアLに
移ったときには、車両が課金エリアjを出てから設定時
間TRjの経過と、課金エリアLに車両が進入してい
る、の2条件が同時に成立したときに、レジスタRAE
jの「1」がクリアされて「0」となり、レジスタRA
E Lに「1」が書込まれ、報知局30に「入車」が報
知され、「入車処理」により課金処理が行なわれる(2
6,27)。
【0072】なお、イグニションキ−スイッチIGswが
オンの間のみならず、それがオフの間も課金制御ECU
2には最低限のデ−タ保持機能を維持する電源が供給さ
れ、これによってIGswオフの間もデ−タを保持しうる
メモリに、レジスタRAEj,k,Lが割り宛てられる
ので、IGswオフになっても、レジスタRAEj等のデ
−タ「1」は消失しない。したがって、課金エリアj内
で停車してIGswオフとし、そしてまたIGswオンにし
て走行するとき、もう1回課金エリアjの課金を支払っ
てしまうという不具合はない。なお、レジスタRAEj
等は、課金制御ECU2の外部電源のいずれが落ちても
記憶デ−タを保持する不揮発性メモリに割り宛ててもよ
い。
【0073】ここで、図7を参照して、図5に表記した
「カ−ドチェック」4の内容を、説明する。この「カ−
ドチェック」4に進むと、課金制御ECU2(のCP
U)は、カ−ドリ−ダ5のカ−ド装着状態センサの状態
信号をチェックしてICカ−ドCRDが装着されている
かをチェックし(131)、装着されているとデ−タ読
込みを行なって(132,133)、デ−タ読取ができ
るとカ−ド上の残高AOCをディスプレイ4B5に表示
する(134)。ここで残高AOCがプラス値である
と、異常履歴メモリの未納金額(未精算額:負値デ−
タ)ASCmを読出して残高AOCに加えて、両者の和
(AOC−未納金額)を残高として、カ−ドCRDに更
新書込みする(135,136)。そして、更新した残
高が正値であると、正しく精算が終わっているので、異
常履歴メモリの未納金額ASCmをクリアし(137,
138)、異常履歴メモリのカ−ドエラ−(異常情報)
をクリアし、警告報知1を解除する(139)。更新し
たカ−ド残高が負値であったときには、その分が未精算
であるので、異常履歴メモリの未納金額ASCmを、更
新した残高に更新する(137,140)。以上が、
「カ−ド読取処理」CDPの内容である。
【0074】先のカ−ド読込み(133)で読込んだカ
−ド残高AOCがマイナス値(未精算額)であると、カ
−ド交換の催告をディスプレイ4B5に表示すると共
に、催告アナウンスを合成音声で報知し(141)、待
ち時間タイマ−をスタ−トしてそのタイムオ−バを待ち
(143)、カ−ドの交換があると再度カ−ド読込み
(133)を行なう。カ−ドの交換がなくタイムオ−バ
すると再度催告を行う。交換がない間、この報知を3回
まで行なう。これが1回の「カ−ド交換の催告」であ
る。3回行なっても正常にならないと、そこで「カ−ド
チェック」4を終了する。なお、上述の「カ−ド読取処
理」CDPに進んだときに、カ−ドの装着又はデ−タが
異常であったときには、カ−ド挿入の催告をディスプレ
イ4B5に表示しかつアナウンスを合成音声で報知し
(145)、待ち時間タイマ−をスタ−トしてそのタイ
ムオ−バを待ち(146)、タイムオ−バをすると再度
カ−ドチェック(131,132)を行ない、正常にな
っていないとカ−ド挿入をうながす報知をする。正常で
ない間、この報知を3回まで繰返す。これが1回の「カ
−ド挿入の催告」である。3回行なっても正常にならな
いと、「カ−ドチェック」4を終了する。以上が1回の
「カ−ドの挿入・交換の催告」AFCの内容である。
【0075】なお、上述の「カ−ドチェック」4は、イ
グニションキ−スイッチIGswがオンになった直後、す
なわち、エンジン始動直後に実行され、一般的には、こ
の時車両は停止しており、課金処理は行なわれないの
で、カ−ド未装着とか残金がマイナス値などは問題とな
らない。したがって、車外への課金不正告知に該当する
警告報知1(内容は後述)は発生せず、異常履歴メモリ
への異常情報書込みも行なわない。この「カ−ドチェッ
ク」4は、その後課金エリアに入ってから、ドライバ
が、あわててカ−ドを挿入するとか、交換するとかをし
なくてもよいように、一応カ−ドチェックを行ない、ド
ライバに注意を喚起する意味がある。
【0076】ここで、課金処理(273+CCU1)の
内容を説明する。これは図8に示しすでに言及した「入
車処理」27の中で行なわれ点に注目されたい。この課
金処理(273+CCU1)ではまず、課金エリアj宛
ての課金テ−ブルの課金額ATP(プラス値)を読出し
て、異常履歴メモリの未精算額(マイナス値)に加え
て、加えた値(マイナス値)ASCm−ATPに、異常
履歴メモリの未精算額を更新(書替え)する(27
3)。そして「課金異常チエック」CCU1に進んで、
そこでカ−ド残高の精算処理を行なう。「課金異常チエ
ック」CCU1の内容を、図9〜11を参照して説明す
る。まず図9を参照されたい。この「課金異常チエッ
ク」CCU1に進むと、課金制御ECU2(のCPU)
は、まず、上述の「カ−ドチェック」4の中のカ−ド読
取処理CDPと内容が同一の処理を行なう。この処理
(図7のステップ136〜138)で、異常履歴メモリ
の上述のように書替えた未精算額ASCmが、カ−ド残
高より引落とされ、これが不足なく完了すると、異常履
歴メモリの未精算額ASCmがクリアされ、しかもカ−
ドCRD上の残高が、引落された金額分少い値に更新さ
れる。
【0077】ところが、カ−ドが未装着又はこの課金処
理の結果残金がマイナス値であったときには、カ−ド読
取処理CDPから、やはり上述の「カ−ドチェック」4
の中の「カ−ド挿入,交換の催告」AFCと内容が同一
の処理を行なう。ここでカ−ドCRDがカ−ドリ−ダ5
に未挿入のときあるいは挿入されていてもデ−タ読取異
常又は残高がマイナス値のときには、前述の所定時間を
置いて繰返す3回の報知を1回とする「カ−ドの挿入の
催告」又は「カ−ド交換の催告」を行ない、これによっ
て、プラス値のカ−ド残高を読取ると、次の、図10に
示すGPS測位エラ−の有,無チェックに進む。
【0078】しかし、図9に示す「カ−ド挿入,交換の
催告」AFCで1回の「カ−ドの挿入の催告」又は「カ
−ド交換の催告」をしても、カ−ド読取可かつ過去の未
納金の精算が完了しカ−ド残高がプラス値、にならなか
った「カ−ド不備」のときには、状態レジスタFCRの
デ−タが”1”であるかをチェックする。この”1”
は、この「カ−ド不備」の認知を、1回以上(ただし、
「カ−ドチェック」4でのカ−ド不備の認知は、この回
数には入らない)行なっており、今回が2回目以上であ
ることを意味する。
【0079】状態レジスタFCRのデ−タ”0”は、今
回の「カ−ド不備」の認知が、1回目(ただし、「カ−
ドチェック」4でのカ−ド不備の認知は除く)であるこ
とを意味する。このときには、車外に向けて異常報知を
する「警告報知1」の発生は保留し、状態レジスタFC
Rに”1”を書込む(152)。そして、タイマ−用の
レジスタITRに、ドライバが新規カ−ドをカ−ドリ−
ダ5に装着するのを待つ、余裕がある待ち時間値(設定
値;固定値)Twを書込み、測距用のレジスタIRDに
は、ドライバが新規カ−ドをカ−ドリ−ダ5に装着する
のを待つ間の、余裕がある車両走行距離値(設定値;固
定値)Lkを書込み、レジスタITRの時間値のプログ
ラムタイマ−をスタ−トし、かつ、レジスタIRDの距
離値分の車速パルス数をカウントするプログラムカウン
タをスタ−トし、該タイマ−のタイムオ−バに応答する
内部割込(タイマ割込)および該カウンタのカウントオ
−バに応答する内部割込(カウンタ割込)を許可する
(153)。
【0080】これらの内部割込は、カ−ド読取処理CD
Pに進むものであり、かつ先行して発生した内部割込
が、もう一方の内部割込を禁止する。したがって、1回
目の「カ−ド不備」の認知をしてから、設定時間値Tw
の経過と設定距離Lkの走行、の一方が成立したとき
に、カ−ド読取処理CDPが実行され、そこでまた「カ
−ド不備」を認知し「カ−ド挿入,交換の催告」AFC
(第2回目以降となる)を実行してもカ−ド不備が改善
しないと、課金制御ECU2は、「警告報知1」を発生
し(154)、異常履歴メモリに、日時と共に、カ−ド
エラ−を示す異常情報を書込む(155)。
【0081】図10を参照すると、以上のカ−ドエラ−
チェックを経ると、課金制御ECU2は、GPS情報処
理ECU20にデ−タ転送を要求して、GPS情報処理
ECU20から、GPS測位可否,現在位置(対地位
置),進行方向,進行速度および日時のデ−タを受信す
る(102)。そしてGPS測位可否デ−タをチェック
して(103)、それがGPS測位可を示すものである
と、ランプ4f2,4f3および発光ダイオ−ド4B
2,4B3を消灯する(112)。
【0082】GPS測位不可であったときには、計時
(経過時間の計測)を開始して(104,105)、停
車(車両のシフトレバ−がニュ−トラルN位置又はパ−
キングP位置)すると停車の間計時を止め(106,1
07)、車両走行が再開すると計時を続けて、車速パル
スに基づいて算出する車速に反比例する時間値TVaを
算出して、計時値が時間値TVa以上になったかをチェ
ックする。車両に最も近い課金エリアにおいて、GPS
電波受信が不可となる走行距離の最長値をLs (m)とす
ると、その距離Lsを走行する時間TLs (sec)は、車
速をVv (Km/h)とすると、TLs=Ls/(Vv×1
000/3600)=3.6Ls/Vvであり、TVa
=TLs+αに定める。この実施例ではαを10秒程度
に定めている。GPS測位装置に故障がないと、GPS
測位不可になってもそれから車両速度VvでTVaの間
走行すると必ずGPS測位可になるはずであり、そうな
らないときにはGPS測位装置が故障、例えばGPSア
ンテナATgが受信不可に遮蔽されている、と考えられ
る。そのときには、課金制御ECU2は、ステップ10
8,109を経て、警告報知2を発生し(110)、異
常履歴メモリに「GPSエラ−」を日時と共に書込む
(111)。
【0083】図11を参照すると、以上のGPSエラ−
チェックを経ると、課金制御ECU2は、車輪の所定微
小角度の回転につき1パルスの電気パルスすなわち車速
パルスを発生する車速パルス発生器のパルス信号線の電
気信号を監視を開始しかつTp時限値のタイマ−をスタ
−トする。時限値Tpは、ジヤイロ25の角速度センサ
が車両旋回の角速度を実質上検知し得ない極低速の車両
速度に対応するパルス周期に相当する値である。このタ
イマ−がタイムオ−バするまでに車速パルスが現われる
とパルス周期の計測(経過時間の計測)を開始する。そ
して、時限値Tp内に車速パルスが現われなかった場
合、ならびに、車速パルスが現われても、それからTp
内にもう1回車速パルスが現われることがなかった場合
は、車両が停車中(車両のシフトレバ−がニュ−トラル
N位置又はパ−キングP位置)であるかをチェックし
て、停車中であると、ランプ4f2,4f3および発光
ダイオ−ド4B2,4B3を消灯する(120)。
【0084】車速パルスがTp未満の短周期では現われ
ず、停車中でもないときには、車両は走行しているのに
車速パルスが正常に発生しない車速パルス異常の可能性
もあり得る。そこでGPS測位に基づいた車速算出値
が、その信頼性が認められる値以上の設定値Vp以上で
あるかをチェックし(116)、そうであると車速パル
ス発生(又は信号線)に異常があるとして、警告報知3
を発生して(118)、異常履歴メモリに、車速パルス
異常を日時と共に書込む(119)。GPS測位に基づ
いた車速算出値が設定値Vp未満のときには、該車速算
出値の信頼性が低い。そこで、ジヤイロ25が設定値以
上の角速度を検出しているかをチェックする。車両が走
行しかつ旋回(進行方向変化)をしなければ角速度は発
生しないが、ジャイロ25が角速度を発生していること
は車両が走行していることを意味する。該角速度が、車
両走行中と見なせる設定値以上であると、警告報知3を
発生して(118)、異常履歴メモリに、車速パルス異
常を日時と共に書込む(119)。
【0085】報知局30は、課金装置1より課金テ−ブ
ル要求を受信したときに、そのID宛てに、該課金装置
1の現在位置周りの課金領域のそれぞれ宛ての「課金テ
−ブル」を発信する。また数分程度の定周期で、全車両
宛てに「課金要求」を発信し、数分程度の定周期又は不
定周期で各ID宛てに順次に「移動履歴要求」を発して
各IDから移動側履歴テ−ブルのデ−タを集収する。
【0086】図13に、アンテナANTtに電波信号が
到来し電話ユニット8の図示しない受信器が送信あり
(信号受信あり)を示す着信信号を発生したときに、こ
れに応答して課金制御ECU2が実行する「受信割込
1」DRI1の内容を示す。課金制御ECU2は、受信
割込DRI1に進むと、名宛てが自己のカ−ドID(全
車指定の場合も含む)かをチェックして(402)、そ
うであると受信デ−タが、課金要求か、移動履歴要求
か、課金テ−ブルか、あるいはメッセ−ジかを判定する
(403)。
【0087】「課金要求」であったときには課金制御E
CU2は、図14の「カ−ド読取処理」CDPに進む。
図14の「カ−ド読取処理」CDP,「カ−ド挿入,交
換の催告」AFCおよびステップ161〜165の処理
の内容は、すでに説明した図9に示すものと同様であ
る。ここでは、カ−ドエラ−の有無チェックを行なうこ
とになる。例えば先行する前述の課金処理(273+C
CU1)が、カ−ド未装着又はカ−ド残高が負で終って
いた場合、その後残高が十分にある正規のカ−ドが正し
くカ−ドリ−タ5に装着されている可能性もあり、その
場合には、今回の「課金要求」は、これまでの、異常履
歴メモリに格納している未精算額ASCmの精算を行な
わせるものとなる。又は、現時点でもカ−ド未装着又は
カ−ド残高が負のままであったときには、カ−ド挿入,
交換の催告AFCを起動して注意をうながし、しかも図
14のステップ407〜411の実行によって、車外に
対して異常報知をする警告報知1を起動するものとな
る。したがってここでの「課金要求」は、未精算金の精
算要求である。
【0088】受信デ−タが「移動履歴要求」であったと
きには課金制御ECU2は、移動側履歴テ−ブルのデ−
タならびに異常履歴メモリのデ−タを報知局30に送信
し(414)、移動側履歴テ−ブルをクリアする(41
5)。受信デ−タが「課金テ−ブル」であったときに
は、すでに説明したステップ12(図5)のカ−ドデ−
タの更新に進む。受信デ−タがメッセ−ジであると、そ
れをディスプレイに表示すると共に、音声合成で報知す
る。
【0089】受信デ−タがメッセ−ジであったときには
課金制御ECU2は、メッセ−ジ指標デ−タが点滅パタ
−ンデ−タを示すものであると、点滅パタ−ンデ−タ
(点滅周期およびオンデュ−ティ)から点滅周期および
点灯時間を算出して、ランプ4f1を点滅制御するラン
プコントロ−ラへの出力ラッチに更新設定する(41
6)。ランプコントロ−ラは、このデ−タ更新がある
と、ランプ4f1および発光ダイオ−ド4B1を点灯
し、点滅周期および点灯時間をそれぞれ時限値とする周
期タイマおよび点灯時間タイマをスタ−トする。そして
点灯時間タイマがタイムオ−バするとランプ4f1およ
び発光ダイオ−ド4B1を消灯し、周期タイマがタイム
オ−バすると、またランプ4f1および発光ダイオ−ド
4B1を点灯し、点滅周期および点灯時間をそれぞれ時
限値とする周期タイマおよび点灯時間タイマをスタ−ト
する。以下、これを繰返す。
【0090】点滅パタ−ンデ−タを報知局30から受信
したときに、上記点滅の点灯を開始するので、同一の時
刻の同一の発信情報を受信した複数の課金装置は、同一
位相および同一パタ−ンの、ランプ4f1の点滅を繰返
す。報知局30は、必要に応じて、また定期的に点滅パ
タ−ンデ−タを変更して発信する。
【0091】受信デ−タが、報知局30からの一般的な
公報メッセ−ジや車両ドライバ個々に対する個別メ−セ
−ジであるときには、課金制御ECU2は、それをディ
スプレイ4B5に表示しかつスピ−カSPを介して合成
音声で報知する(416)。図16に、報知局30のコ
ントロ−ラユニット32の、割込処理の内容を示す。こ
の割込処理DRI2は、通信装置31の、アンテナ40
への電波信号の到来(着信)検出又はモデムユニット3
4への着信に応答して実行されるものである。着信を受
けるとユニット32は、車両の課金装置1の課金制御E
CU2からの着信であると、これを受信して(42)、
それが課金テ−ブル要求であると、それに付加された日
時,カ−ドID,残高,車両ID,位置および方向を表
わすデ−タを内部メモリにセ−ブして、この要求に応答
して、デ−タベ−スFDBの課金テ−ブルをアンテナ4
0で発信する(41〜44)。そして、受信したカ−ド
ID又は車両IDが、監視デ−タベ−スWDBに記憶さ
れているトラブル(過去に使用エラ−,粉失,盗難,再
発行にて廃棄,不法複製)カ−ドID又は盗難,事故車
両IDであるかを、管理ユニット33を介して検索する
(45)。そしてそのようなものであると、カ−ドI
D,車両ID=車両No.,トラブルの内容および現在
位置(受信デ−タ)および現在時刻を、監視デ−タセッ
トとして、端末PCのディスプレイに表示しプリントア
ウトすると共に、管理センタ50およびカ−ド発行&精
算スポット71〜73に送信する。これらの機関は、ト
ラブルの内容に応じたデ−タ登録やアクションをとるこ
とができる。
【0092】課金装置1の課金制御ECU2が、課金エ
リアから出たことを示す出車報知デ−タを発信し、報知
局30のコントロ−ラ32がこれを受信すると、コント
ロ−ラ32は、日時,カ−ドID,車両ID,現在位
置,移動距離(未課金処理分),滞在時間(未課金処理
分),方向およびカ−ド残高を内部メモリにセ−ブし
て、入出車デ−タベ−スTDBの該ID宛ての管理側履
歴テ−ブルに課金装置の使用エラ−情報があるか、ある
いはカ−ド残高が負(−)かをチェックして、使用エラ
−情報が無くかつカ−ド残高が正であると、該ID宛て
の管理側履歴テ−ブルを消去する。なお、使用エラ−情
報は、後述の「料金徴収&移動履歴集収」CRC(図1
7)において、管理側履歴テ−ブルの履歴デ−タに基づ
いて、それが使用エラ−を示すものであるときに、管理
側履歴テ−ブルに書込まれるものである。次に、位置デ
−タに基づいて退出道路(エリア入出口)を特定して、
入出車デ−タベ−スTDBの該退出道路宛ての出車量を
1インクレメントする(48)。
【0093】そして、カ−ド残高が負(−)であると、
端末PCにこのデ−タ(カ−ドID,車両ID,現在位
置,方向およびカ−ド残高)を与えてディスプレイに表
示しプリントアウトすると共に、管理ユニット33を介
して未納デ−タベ−スCDBに該当カ−ドID又は該当
車両IDがあるかをチェックして、あれば未納デ−タベ
−スCDBの該当のもののカ−ド残高を今回値に更新す
る。該当が無かった場合には、今回の入手デ−タ(カ−
ドID,車両ID,現在位置,方向およびカ−ド残高)
を未納デ−タベ−スCDBに新規登録する(49,5
0)。そして、すでに説明したIDチェック等(45,
46)を行なう。
【0094】課金装置1の課金制御ECU2に接続した
操作,表示ボ−ド3には、緊急通報スイッチがあり、運
転者がこれを操作すると課金制御ECUは、車両ID,
現在位置および方向を含む救求デ−タをアンテナANT
tで、所定周期で発信する。これを受信すると報知局3
0は、救求発生と車両ID,現在位置および方向を端末
PCに表示しプリントアウトすると共に、救求デ−タを
管理センタ50に転送する(51,52)。
【0095】課金装置1の課金制御ECU2が、新たな
課金エリアに入ったことを示す「入車」報知デ−タを発
信し、報知局30のコントロ−ラ32がこれを受信する
と(53)、コントロ−ラ32は、該課金装置1のカ−
ドIDに割り当てた管理側移動履歴テ−ブルを入出車デ
−タベ−スTDB上に生成し、そこに受信した日時,残
高,位置,移動距離(0),滞在時間(0),リ−ダ状
態,カ−ド有無およびGPS状態を書込み、位置デ−タ
に基づいて進入道路(エリア入出口)を特定して、入出
車デ−タベ−スTDBの該進入道路宛ての入車量を1イ
ンクレメントする(54)。そしてすでに説明したID
チェック等(45,46)を行なう。
【0096】カ−ド発行&精算スポット71〜73から
精算デ−タ(カ−ドID,車両IDおよびカ−ド残高)
が送られて来るとコントロ−ラ32は、受信したカ−ド
残高が+であると未納デ−タベ−スCDBの該当IDの
デ−タを消去(未納登録を消去)する。カ−ド残高がな
お負(マイナス)であると該当IDのカ−ド残高を受信
カ−ド残高に更新する(41,55〜57)。
【0097】デ−タベ−スCDB,FDB,WDBおよ
びTDBのデ−タは、端末PCおよび管理センタ50で
管理(読出し,転送,出力,書き込み,消去)すること
ができる。端末PC又は管理センタ50がコントロ−ラ
32にアクセスすると、コントロ−ラ32はそれの指示
に従ったデ−タ処理(読出し,転送,出力,書き込み,
消去)を行なう(58)。管理センタ50は、課金エリ
ア内,外の交通管理および料金徴収管理、ならびに、ト
ラブルカ−ドおよび車両の監視および追跡を行なうもの
である。管理センタ50は交通管理のために、定期的お
よび適宜に入出車デ−タベ−スTDBのデ−タを参照し
て、課金エリア内の車両滞留量(各エリア入出口の入車
量の和−出車量の和),その微分値(渋滞傾向,緩和傾
向)を所定時間帯区分で算出して交通量の動向を把握
し、短時間視点では交通情報広報を行ない、長時間視点
では、課金テ−ブルの修正,撤廃等を行なう。料金徴収
管理においては、未納デ−タベ−スCDBの、カ−ド残
高の負値の絶対値が大きい車両(の所有者)に対して未
払料金の徴収作業を行なう。監視デ−タベ−スWDBの
デ−タは、トラブルカ−ドおよび車両の発見に利用され
る。
【0098】報知局30のコントロ−ラユニット32
は、受信割込2(DRI2)が起動されない場合は定周
期で、図17に示す「料金徴収&移動履歴集収」CRC
を実行する。この処理に進むとユニット32は、定周期
(数分程度)又は、悪意のユ−ザの課金逃れの処理を難
かしくするために、数分程度のピッチではあるが不定周
期に設定された料金徴収タイミングになると、課金要求
を通信装置31およびアンテナ40で発信する(61,
62)。また、同様に定周期又は不定周期に設定された
移動履歴集収タイミングになると、入出車デ−タベ−ス
TDBに管理側移動履歴テ−ブルを生成している各ID
宛てに移動履歴デ−タ要求を順次に発信して各IDの移
動履歴デ−タを順次に受信して各ID宛ての管理側移動
履歴テ−ブルに書込む(64〜70)。すなわち、入出
車デ−タベ−スTDBには、各ID宛ての管理側移動履
歴テ−ブルが、「入車」日時順に生成されている。その
最も早い日時のID宛てに移動履歴デ−タ要求を発信し
て(64,65)、タイマTwをスタ−トして(6
6)、それがタイムオ−バするまで、該IDからの返信
(移動側履歴テ−ブル)を待つ(67,68)。返信が
あると、それを該ID宛ての管理側移動履歴テ−ブルに
追記する(69)。それを終えると、あるいは返信がな
くタイマTwがタイムオ−バすると、書込み日時が次に
早いID宛てに移動履歴デ−タ要求を発信する(70,
65)。このようにして、入出車デ−タベ−スTDBに
管理側移動履歴テ−ブルが生成されている全IDに対す
るデ−タ要求および受信(すなわちポ−リング)を終え
ると、入出車デ−タベ−スTDBの各ID宛ての管理側
移動履歴テ−ブルのデ−タに基づいて、各ID(カ−ド
ID)の課金装置使用エラ−の有無をチェックする(7
1)。
【0099】すなわち、たとえばID(課金装置1)が
新たな課金領域内に「入車」した直後、第1回の移動履
歴集収を行なうまでは、該ID宛ての管理側移動履歴テ
−ブル(の第1欄)には、それが「入車」したときのデ
−タ、すなわち図6のステップ26で報知局30に送信
されたデ−タ(日時,残高,位置および方向)がある。
そして第1回の移動履歴集収で、例えば表3に示す履歴
デ−タを集収するとそれを管理側移動履歴テ−ブル(の
第2欄以降)に追記する。そして負の残高,カ−ドリ−
ダ不正常,カ−ド無しあるいはGPS不正常の場合は、
使用エラ−情報を管理側移動履歴テ−ブルに書込む。ま
た、管理側移動履歴テ−ブル上の並び順(欄No.)
で、同一項のデ−タの推移と他の項のデ−タとの対比演
算によって、正常な課金処理では現われない変化又は不
変化をチェックし、それがあると使用エラ−情報を管理
側移動履歴テ−ブルに書込む。これらの使用エラ−が無
かったときには、今回読込んだ移動側履歴テ−ブルのデ
−タ分を残して、それより前に記録したデ−タを、管理
側移動履歴テ−ブルより消去する。使用エラ−情報があ
る場合は、このようなデ−タ消去は行なわず、集収する
たびに管理側移動履歴テ−ブルに蓄積記録する。
【0100】以上に説明した、「料金徴収&移動履歴集
収」CRCの実行による、報知局30のコントロ−ラユ
ニット32による、料金徴収のためのデ−タ処理は、車
上の課金装置1が適正であって適正に動作していること
を条件とする。課金を逃がれるために、装置1の電源線
を断線にしたり、アンテナANTt,ANTgを遮蔽し
たり、カ−ドリ−ダ5あるいはICカ−ドを機能不全に
したりした場合には、報知局30による料金徴収のため
のデ−タ処理は実現しない。
【0101】このような不法行為の摘発を容易にするた
めに本実施例では、ランプ4f1〜4f4,異常履歴メ
モリが付加され、課金装置1の課金制御ECU2に、主
に課金逃れに結びつく異常の、車上報知(図5の2b〜
2h),車上での「課金異常チェック」CCU1,CC
U2の各機能が付加されている。異常履歴メモリは、課
金制御ECU2内の不揮発性読み書きメモリの一領域に
割り当てられており、一般的には、そのデ−タの読み書
きはユ−ザにおいて不可能である。しかし、不正の摘発
をすべき管理者は、該メモリのデ−タの収集が可能であ
るのが好ましい。また、ユ−ザが不正をただして未払料
金を精算した場合には、異常履歴メモリの異常デ−タを
消去する必要がある。
【0102】これを実現するために、課金制御ECU2
に、図2に示すように、外部インタ−フェ−ス19を介
して赤外線レ−ザを媒体とするデ−タ交換用の、双方向
(発受信型)のフォトカプラ20が接続されており、課
金制御ECU2に、図5に示すように、「異常履歴メモ
リのデ−タ処理」MDPが付加されている。そして課金
管理者は、取締装置を所持し、該取締装置には、フォト
カプラ20と対をなす、赤外線レ−ザを媒体とするデ−
タ交換用の、双方向のフォトカプラ,送受信通信コント
ロ−ラ,高容量のデ−タメモリ,デ−タ表示用のキャラ
クタディスプレイ,プリンタおよび入出力操作ボ−ドが
備わっており、取締装置は課金制御ECU2とデ−タの
やり取りをすることができる。ここで道路端に、課金団
体から委任を受けた交通警察官が、上述の取締装置を持
って、走行車両に注目している、とイメ−ジされたい。
【0103】すでに説明したように、課金不可能となる
ような異常を検出したときに警告報知1,2又は3を発
生してランプ4f2,4f3,発光ダイオ−ド4B2〜
4B3を点灯する。これらは、該当の異常がなくなるま
で点灯し、異常がなくならないときには、イグニション
キ−スィッチIGswが開(オフ)に戻ったとき、すなわち
車両が停止しエンジンが停止したときに消灯される(図
5のステップ33)。走行中の車両に、ランプ4f2,
4f3が点灯したものがあると、交通警察官は、それに
停車を命じ、車両が停止しエンジンが止められる(イグ
ニションキ−スィッチIGswがオフになると)、取締装
置のフォトカプラを、該車両上の課金装置1のフォトカ
プラ20に向けて、デ−タ出力を指示入力する。
【0104】車両上の課金装置1の課金制御ECU2
は、イグニションキ−スィッチIGswがオフになったの
に応答して、異常表示素子の発光を停止し(図5のステ
ップ33)、そして「異常履歴メモリのデ−タ処理」M
DPに進む。
【0105】図15に、「異常履歴メモリのデ−タ処
理」MDPの内容を示す。ここではフォトカプラ20に
入力信号(フィルタを通しての、所定波長の赤外線レ−
ザ光の到来)があるかをチェックし(81)、それがあ
るとデ−タ読込みを行なう(82)。そして読込んだデ
−タの中に、「異常履歴メモリのデ−タ処理」MDPの
プログラム上に登録している第1の管理者IDに符合す
るデ−タがあるかをチェックする(83)。それがある
と、異常履歴メモリのデ−タを最新の日時のものから読
出してディスプレイ4B5に表示し、そして異常履歴メ
モリのデ−タを、課金装置1のIDと共に、フォトカプ
ラ20に送出する(84〜86)。取締装置は、そのフ
ォトカプラ20が受けたデ−タをデ−タメモリに書込
み、そしてプリンタでプリントアウトする。交通警察官
は、このプリントアウトに従って、取締処理を行ない、
これが良好に完了すると、メモリデ−タのクリア指示を
取締装置およびフォトカプラ20を介して、課金制御C
PU2に与える。このとき自動的に、該取締装置から第
2の管理者IDが同時に課金制御CPU2に与えられ
る。課金制御CPU2は、入力があったIDが「異常履
歴メモリのデ−タ処理」プログラム上の第2の管理者I
Dに合致し、また入力デ−タが該プログラム上のクリア
指示デ−タに合致すると、異常履歴メモリをクリアし
(87,88)、ディスプレイ4B5に異常履歴メモリ
をクリアしたことを表示する。なお該ディスプレイ4B
5は、それから設定時間後に電源オフとなる。
【0106】上述のように、フォトカプラ20を介して
の、外部機器へのデ−タ転送(デ−タ転送のためのプロ
トコルのやり取りと、メモリデ−タの送出)が完了しな
ければ、メモリデ−タをクリアしないので、フォトカプ
ラ20に外部機器を通信結合しないで、あるいは、取締
装置の通信装置のデ−タ通信アルゴリズムに合わない通
信装置を結合してクリア指示を与えても、異常履歴メモ
リのデ−タは消去されない。
【0107】なお、上述の交通警察官は、全ランプ4f
1〜4f4が点灯していない車両についても、上述の、
取締装置によるデ−タ収集を行なうことができる。
【0108】−第2実施例− 第2実施例のハ−ドウェア構成と、課金制御ECU2の
デ−タ処理のほとんどは、上述の第1実施例のものと同
一であるが、第2実施例の課金制御ECU2の、課金エ
リア進入,退出を表わすレジスタRAEjのデ−タ処理
が、図18に示すように、第1実施例の対応箇所の処理
(図6)とは異っている。すなわち第2実施例の課金制
御ECU2は、車両が課金エリアkから出て課金エリア
jに進入したときに、レジスタRAEkをクリアしてレ
ジスタRAEjに「1」を書込む(24a〜24d,2
5a,25b)。車両が課金エリアjから出て課金エリ
アLに進入したときに、レジスタRAEjをクリアして
レジスタRAE Lに「1」を書込む。第1実施例のタ
イマTRk,j,Lのは省略しているので、図19の
(a)に示すように課金エリアが接近又は部分的に重複
しているときには、1回のエリア1通行の間に、何回も
エリア1と2を通行したとのレジスタRAEjのデ−タ
の変化を生ずるが、図19の(b)に示すように、1つ
のエリアを通行中には、他のエリア通行中と誤検出しな
いようにエリア間に広い空間を置いた場合には、そのよ
うな問題を生じない。第2実施例の他の機能は、第1実
施例と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例のシステム構成の概要を
示すブロック図である。
【図2】 図1に示す車載課金装置1の構成を示すブロ
ック図である。
【図3】 図2に示す車載課金装置1の主要部を収納し
たケ−スの外観を示す斜視図である。
【図4】 図1に示す報知局30の構成を示すブロック
図である。
【図5】 図2に示す課金制御ECU2の課金制御動作
の一部を示すフロ−チャ−トである。
【図6】 図2に示す課金制御ECU2の課金制御動作
の残部を示すフロ−チャ−トである。
【図7】 図5に示す「カ−ドチェック」4の内容を示
すフロ−チャ−トである。
【図8】 図6に示す「入車処理」27の内容を示すフ
ロ−チャ−トである。
【図9】 図8に示す「課金異常チェック」CCU1の
内容の一部を示すフロ−チャ−トである。
【図10】 図8に示す「課金異常チェック」CCU1
の内容の他の一部を示すフロ−チャ−トである。
【図11】 図8に示す「課金異常チェック」CCU1
の内容の残部を示すフロ−チャ−トである。
【図12】 図6に示す「中間処理」28の内容を示す
フロ−チャ−トである。
【図13】 図2に示す課金制御ECU2の、電波信号
受信に応答した割込処理1 DRI1の内容の一部を示
すフロ−チャ−トである。
【図14】 図2に示す課金制御ECU2の、電波信号
受信に応答した割込処理1 DRI1の内容の残部を示
すフロ−チャ−トである。
【図15】 図5に示す「異常履歴メモリのデ−タ処
理」MDPの内容を示すフロ−チャ−トである。
【図16】 図4に示すコントロ−ラユニット32の、
通電装置31又はモデムユニット34からの着信信号に
応答した割込処理2 DRI2の内容を示すフロ−チャ
−トである。
【図17】 図4に示すコントロ−ラユニット32の、
繰返し実行する「料金徴収&移動履歴集収」CRCの内
容を示すフロ−チャ−トである。
【図18】 第2実施例の課金制御ECU2の課金制御
動作の一部を示すフロ−チャ−トである。
【図19】 道路網に設定した課金エリアを示す平面図
である。
【符号の説明】
ANTt,ANTg,40:アンテナ 4f1〜4f4:高輝度ランプ 4B1〜4B4:発光ダイオ−ド 4B5:キャラクタディスプレイ 5i:カ−ドリ−タ5のカ−ド挿入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺 田 春 彦 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 古 田 泰 之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 柿 原 正 樹 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3E038 AA07 BA01 BB04 CB05 DB09 FA03 GA03 HA06 JA04 JB02 5H180 AA01 BB04 BB05 BB12 CC04 CC12 CC27 EE10 FF04 FF05 FF10 FF22 FF25 FF27 FF35 FF40

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クレジット情報を記憶する記憶手段;該記
    憶手段からクレジット情報を読出し該記憶手段にクレジ
    ット情報を書込む、読み書き手段;自己がある課金領域
    内かその外かを検出する領域内外検出手段;課金領域j
    の内にいることを示すj状態情報が無いときに該領域内
    外検出手段が該課金領域j内であることを検出したとき
    にj状態情報を生成し、他の課金領域にいることを示す
    状態情報は消去し、他の課金領域の内にいることを示す
    状態情報が無いときに領域内外検出手段が他の課金領域
    内であることを検出したときに他の課金領域宛ての状態
    情報を生成し、j状態情報を消去する情報操作手段;お
    よび、 各状態情報が保持されている間の各課金領域の課金料に
    従って、前記読み書き手段を介して前記記憶手段のクレ
    ジット情報を更新する課金処理手段;を備える車上課金
    装置。
  2. 【請求項2】前記情報操作手段は、課金領域jの内にい
    ることを示すj状態情報が無いときに領域内外検出手段
    が課金領域j内であることを検出したときにj状態情報
    を生成し、その後課金領域jの内か外かの検出が、内か
    ら外に変化すると経過時間の計測を開始し、外から内へ
    変化すると該計測を無効にし、j状態情報は継続して保
    持し、経過時間の計測値が設定値を越えしかも領域内外
    検出手段が他の課金領域内であることを検出したときに
    j状態情報を消去し他の課金領域宛ての状態情報を生成
    する、請求項1記載の車上課金装置。
  3. 【請求項3】前記情報操作手段は、イグニションキ−ス
    イッチがオフの間も情報を保持するメモリに、前記状態
    情報を保持する、請求項1又は請求項2記載の車上課金
    装置。
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JP2012126273A (ja) * 2010-12-16 2012-07-05 Ud Trucks Corp 車速信号改竄検知装置、車速抑制装置、車速信号改竄検知方法及び車速抑制方法
JP2015158396A (ja) * 2014-02-24 2015-09-03 Kddi株式会社 携帯端末の位置するフロアレベルを推定する管理装置、プログラム、システム及び方法

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