JP2000161636A - 廃棄物焼却方法 - Google Patents
廃棄物焼却方法Info
- Publication number
- JP2000161636A JP2000161636A JP10332351A JP33235198A JP2000161636A JP 2000161636 A JP2000161636 A JP 2000161636A JP 10332351 A JP10332351 A JP 10332351A JP 33235198 A JP33235198 A JP 33235198A JP 2000161636 A JP2000161636 A JP 2000161636A
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- JP
- Japan
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- incinerator
- sludge
- waste plastic
- temperature
- combustion
- Prior art date
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- Gasification And Melting Of Waste (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 比較的簡単な燃焼方法の導入により、炉
内の燃焼状態を一定に維持し、これにより有害ガスや未
燃ガスの排出を抑えた廃プラスチックの燃焼方法を提供
する。 【解決手段】 上記課題は、可燃物の低位発熱量が45
00kcal/kg以上の廃プラスチックを、焼却炉の
炉出口温度を900〜1200℃、炉出口酸素濃度を3
〜12%で、汚泥と混焼することを特徴とする廃プラス
チックの焼却方法によって解決される。
内の燃焼状態を一定に維持し、これにより有害ガスや未
燃ガスの排出を抑えた廃プラスチックの燃焼方法を提供
する。 【解決手段】 上記課題は、可燃物の低位発熱量が45
00kcal/kg以上の廃プラスチックを、焼却炉の
炉出口温度を900〜1200℃、炉出口酸素濃度を3
〜12%で、汚泥と混焼することを特徴とする廃プラス
チックの焼却方法によって解決される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃プラスチックの
焼却方法に関するものである。
焼却方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般廃棄物を焼却処理する焼却炉とし
て、特開平9−303743号公報に示されている流動
床式焼却炉が広く用いられている。その代表的なものの
概略図を図2に示す。該廃棄物は投入機から炉内へ投入
され、分散板下の風箱から送られた空気によって流動し
ている砂層で乾燥されると共に昇温されて着火する。着
火された該廃棄物はフリーボード部で燃焼し、燃焼が完
全に完結する。焼却後に排ガスは炉出口から排ガス処理
装置を経て煙突から外部に放出される。
て、特開平9−303743号公報に示されている流動
床式焼却炉が広く用いられている。その代表的なものの
概略図を図2に示す。該廃棄物は投入機から炉内へ投入
され、分散板下の風箱から送られた空気によって流動し
ている砂層で乾燥されると共に昇温されて着火する。着
火された該廃棄物はフリーボード部で燃焼し、燃焼が完
全に完結する。焼却後に排ガスは炉出口から排ガス処理
装置を経て煙突から外部に放出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような流動床式焼
却炉において廃プラスチックを焼却する場合、廃プラス
チック中に含まれている塩素分が芳香族化合物と反応す
ることによりダイオキシンやフランのようなダイオキシ
ン類が発生しやすくなるという問題がある。また廃プラ
スチックは低位発熱量が高いため炉内が高温となり急激
に燃焼反応が進んでしまう。これによりすすや未燃分が
発生してしまい、ダイオキシン類生成過程に寄与する芳
香族系の有機化合物濃度が高くなり、その結果ダイオキ
シン類の濃度が高くなってしまうという問題点がある。
却炉において廃プラスチックを焼却する場合、廃プラス
チック中に含まれている塩素分が芳香族化合物と反応す
ることによりダイオキシンやフランのようなダイオキシ
ン類が発生しやすくなるという問題がある。また廃プラ
スチックは低位発熱量が高いため炉内が高温となり急激
に燃焼反応が進んでしまう。これによりすすや未燃分が
発生してしまい、ダイオキシン類生成過程に寄与する芳
香族系の有機化合物濃度が高くなり、その結果ダイオキ
シン類の濃度が高くなってしまうという問題点がある。
【0004】この問題を解決する方法として、様々な燃
焼管理や空気吹き込み方法が先行技術として提案されて
いる。しかしながら、投入される廃プラスチックの性状
により排ガス温度及び排ガス流量の変動が大きく、ダイ
オキシン類等有害ガスを効果的に制御するのが困難であ
る。
焼管理や空気吹き込み方法が先行技術として提案されて
いる。しかしながら、投入される廃プラスチックの性状
により排ガス温度及び排ガス流量の変動が大きく、ダイ
オキシン類等有害ガスを効果的に制御するのが困難であ
る。
【0005】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、上記問題点を発生させること
なく比較的簡単な燃焼方法の導入により、炉内の燃焼状
態を一定に維持し、これにより有害ガスや未燃ガスの排
出を抑えた廃プラスチックの燃焼方法を提供することを
目的とする。
めになされたものであり、上記問題点を発生させること
なく比較的簡単な燃焼方法の導入により、炉内の燃焼状
態を一定に維持し、これにより有害ガスや未燃ガスの排
出を抑えた廃プラスチックの燃焼方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するべくなされたものであり、可燃物の低位発熱量が
4500kcal/kg以上の廃プラスチックを、焼却
炉の炉出口温度を900〜1200℃、炉出口酸素濃度
を3〜12%で、汚泥と混焼することを特徴とする廃プ
ラスチックの焼却方法によってかかる目的を達成したも
のである。
決するべくなされたものであり、可燃物の低位発熱量が
4500kcal/kg以上の廃プラスチックを、焼却
炉の炉出口温度を900〜1200℃、炉出口酸素濃度
を3〜12%で、汚泥と混焼することを特徴とする廃プ
ラスチックの焼却方法によってかかる目的を達成したも
のである。
【0007】含水率が高く、低位発熱量が低い汚泥と、
低位発熱量が高い廃プラスチックとを混焼させることに
より、流動層の温度を低温に抑え、フリーボード部の温
度を高温に維持することができ、炉内の燃焼状態が安定
するため、有害ガスや未燃ガスの排出を抑えることがで
きる。
低位発熱量が高い廃プラスチックとを混焼させることに
より、流動層の温度を低温に抑え、フリーボード部の温
度を高温に維持することができ、炉内の燃焼状態が安定
するため、有害ガスや未燃ガスの排出を抑えることがで
きる。
【0008】また、廃プラスチックは単体で燃焼させる
よりも汚泥との混焼を行った方がダイオキシン類の発生
を抑制することが出来る。
よりも汚泥との混焼を行った方がダイオキシン類の発生
を抑制することが出来る。
【0009】汚泥中のS分は燃焼過程においてH2S、
CS2、COS、SO2、SO3として炉内に存在する。
これら物質はダイオキシン類生成の触媒となる銅やその
類似物質に対する被毒効果を持ち、炉内高温燃焼場から
炉出口以降の排ガスラインで効果的にダイオキシン類を
抑制させることができる。また、汚泥中のN分は、燃焼
過程、特に一次燃焼領域の還元雰囲気においてアンモニ
アを生成し、これが塩素化合物と反応することにより、
ダイオキシン類生成過程にあるClのダイオキシン生成
反応を抑制する。さらにまた、汚泥中の水分含量を制御
して可燃物の燃焼反応速度を抑制することにより、すす
の発生を低減させることができる。すすの発生量を抑制
することができれば、それに起因する芳香族系の有機化
合物濃度は低くなり、結果として不完全燃焼生成物であ
るダイオキシン類物質濃度も低減される。
CS2、COS、SO2、SO3として炉内に存在する。
これら物質はダイオキシン類生成の触媒となる銅やその
類似物質に対する被毒効果を持ち、炉内高温燃焼場から
炉出口以降の排ガスラインで効果的にダイオキシン類を
抑制させることができる。また、汚泥中のN分は、燃焼
過程、特に一次燃焼領域の還元雰囲気においてアンモニ
アを生成し、これが塩素化合物と反応することにより、
ダイオキシン類生成過程にあるClのダイオキシン生成
反応を抑制する。さらにまた、汚泥中の水分含量を制御
して可燃物の燃焼反応速度を抑制することにより、すす
の発生を低減させることができる。すすの発生量を抑制
することができれば、それに起因する芳香族系の有機化
合物濃度は低くなり、結果として不完全燃焼生成物であ
るダイオキシン類物質濃度も低減される。
【0010】さらに、砂層温度を380〜450℃と低
温にすることにより、流動層での廃プラスチックの反応
速度は下がる。これにより固体である廃プラスチックの
ガス化がゆっくりと進み、廃プラスチックから生成する
可燃ガスと空気との混合攪拌のバランスが保たれる。そ
の結果、未燃物であるすすの発生量を抑制することがで
き、広義で見れば不完全燃焼物質であるダイオキシン類
の発生を抑制することができる。ガス化された廃プラス
チックと汚泥中の可燃分は、高温に保たれたフリーボー
ドで燃焼してさらに有害ガスが抑制され、炉出口で90
0〜1200℃となる。また、炉出口での酸素濃度を3
〜12%に保って炉内への空気供給を行うため、炉出口
に至るまでに完全燃焼できる。
温にすることにより、流動層での廃プラスチックの反応
速度は下がる。これにより固体である廃プラスチックの
ガス化がゆっくりと進み、廃プラスチックから生成する
可燃ガスと空気との混合攪拌のバランスが保たれる。そ
の結果、未燃物であるすすの発生量を抑制することがで
き、広義で見れば不完全燃焼物質であるダイオキシン類
の発生を抑制することができる。ガス化された廃プラス
チックと汚泥中の可燃分は、高温に保たれたフリーボー
ドで燃焼してさらに有害ガスが抑制され、炉出口で90
0〜1200℃となる。また、炉出口での酸素濃度を3
〜12%に保って炉内への空気供給を行うため、炉出口
に至るまでに完全燃焼できる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明が適用させる廃棄物焼却炉
の種類は問うところではなく、火格子式等も使用できる
が、廃プラスチックと汚泥の混合性を高めかつ汚泥の燃
焼性を良好にするために、燃焼物を流動させながら燃焼
させるものが好ましく、特に、流動床式焼却炉が好まし
い。
の種類は問うところではなく、火格子式等も使用できる
が、廃プラスチックと汚泥の混合性を高めかつ汚泥の燃
焼性を良好にするために、燃焼物を流動させながら燃焼
させるものが好ましく、特に、流動床式焼却炉が好まし
い。
【0012】廃プラスチックは可燃物の低位発熱量が4
500kcal/kg以上、好ましくは4500〜12
000kcal/kg程度、より好ましくは4500〜
8000kcal/kg程度のものである。塩素の含有
率は20重量%以下、好ましくは0.1〜10重量%の
ものが適当である。
500kcal/kg以上、好ましくは4500〜12
000kcal/kg程度、より好ましくは4500〜
8000kcal/kg程度のものである。塩素の含有
率は20重量%以下、好ましくは0.1〜10重量%の
ものが適当である。
【0013】汚泥は廃水処理設備から排出されるもので
あり、下水汚泥、し尿汚泥、有機性排水を活性汚泥処理
した際に発生する汚泥、有機物を含む排水を固液分離し
たときに発生する汚泥、河川しゅんせつ時等に閉鎖性水
域で発生する汚泥、その他下水処理の過程で発生する汚
泥など、どのような汚泥でも構わない。本発明の方法に
好ましいものは、乾燥含量で、窒素分が1〜10重量%
程度、そして硫黄分が0.1〜2.0重量%程度、汚泥の
水分量は65〜90重量%程度である。なお、汚泥中の
S分、N分がそれぞれ0.1%、1%以下になれば、排
ガス中に存在するH2S、CS2、COS、SO2、S
O3、あるいはその類似成分の絶対濃度が低くなり効果
が薄れてしまう。逆に汚泥中のS分、N分がそれぞれ
2.0%、10%よりも高い場合、煙突からのSOx、
NOx濃度が高くなり、規制値を達成できなくなる可能
性がある。また、汚泥中の水分濃度が65%よりも低い
場合は可燃物の燃焼反応速度を効果的に抑制することが
難しく、逆に汚泥中の水分濃度が90%よりも高い場合
は炉内温度の維持が困難となる。
あり、下水汚泥、し尿汚泥、有機性排水を活性汚泥処理
した際に発生する汚泥、有機物を含む排水を固液分離し
たときに発生する汚泥、河川しゅんせつ時等に閉鎖性水
域で発生する汚泥、その他下水処理の過程で発生する汚
泥など、どのような汚泥でも構わない。本発明の方法に
好ましいものは、乾燥含量で、窒素分が1〜10重量%
程度、そして硫黄分が0.1〜2.0重量%程度、汚泥の
水分量は65〜90重量%程度である。なお、汚泥中の
S分、N分がそれぞれ0.1%、1%以下になれば、排
ガス中に存在するH2S、CS2、COS、SO2、S
O3、あるいはその類似成分の絶対濃度が低くなり効果
が薄れてしまう。逆に汚泥中のS分、N分がそれぞれ
2.0%、10%よりも高い場合、煙突からのSOx、
NOx濃度が高くなり、規制値を達成できなくなる可能
性がある。また、汚泥中の水分濃度が65%よりも低い
場合は可燃物の燃焼反応速度を効果的に抑制することが
難しく、逆に汚泥中の水分濃度が90%よりも高い場合
は炉内温度の維持が困難となる。
【0014】廃プラスチックと汚泥との混焼率は10〜
70%である。これは、炉内で最低でもS分が10数p
pm、N分が数10ppm存在しなければ効果は望めな
いために、混焼率は最低でも10%以上にする必要があ
るからである。また逆に混焼率が70%を越えてしまう
と、水分濃度が高くなり、空気比を絞って運転した場合
でも炉出口温度を900℃以上に維持することが困難と
なってしまうからである。
70%である。これは、炉内で最低でもS分が10数p
pm、N分が数10ppm存在しなければ効果は望めな
いために、混焼率は最低でも10%以上にする必要があ
るからである。また逆に混焼率が70%を越えてしまう
と、水分濃度が高くなり、空気比を絞って運転した場合
でも炉出口温度を900℃以上に維持することが困難と
なってしまうからである。
【0015】汚泥と廃プラスチックは焼却炉内で混焼さ
せればよく、焼却炉へは事前に混合して投入してもよ
く、また、別々に投入してもよい。
せればよく、焼却炉へは事前に混合して投入してもよ
く、また、別々に投入してもよい。
【0016】燃焼条件としては、炉出口温度が900〜
1200℃程度、炉出口酸素濃度が3〜10%程度、焼
却炉として流動床式炉を用いた場合には砂層の温度を3
80〜450℃程度になるようにするのがよい。通常、
都市ごみや廃プラスチックを単独で焼却する場合、砂層
温度を450℃以下で維持することは困難であるが、汚
泥と混焼することにより汚泥中の固定炭素分が寄与し、
砂層の温度を380〜450℃に保つことができる。廃
プラスチックと汚泥は流動層において比較的ゆっくりと
ガス化、燃焼が行われる。流動層の流動化倍率は2〜
8、流動層部空気比は0.1〜1.0、流動層に送り込む
流動化空気温度は20〜500℃が望ましい。その後、
高温に保たれたフリーボード部で燃焼が完全に完結し、
炉出口では900〜1200℃となる。焼却後に排ガス
は酸素濃度3〜12%に保たれた炉出口から外部に取り
出され、排ガス処理装置を経て煙突から外部に放出され
る。
1200℃程度、炉出口酸素濃度が3〜10%程度、焼
却炉として流動床式炉を用いた場合には砂層の温度を3
80〜450℃程度になるようにするのがよい。通常、
都市ごみや廃プラスチックを単独で焼却する場合、砂層
温度を450℃以下で維持することは困難であるが、汚
泥と混焼することにより汚泥中の固定炭素分が寄与し、
砂層の温度を380〜450℃に保つことができる。廃
プラスチックと汚泥は流動層において比較的ゆっくりと
ガス化、燃焼が行われる。流動層の流動化倍率は2〜
8、流動層部空気比は0.1〜1.0、流動層に送り込む
流動化空気温度は20〜500℃が望ましい。その後、
高温に保たれたフリーボード部で燃焼が完全に完結し、
炉出口では900〜1200℃となる。焼却後に排ガス
は酸素濃度3〜12%に保たれた炉出口から外部に取り
出され、排ガス処理装置を経て煙突から外部に放出され
る。
【0017】
【実施例】本発明の実施例で使用した焼却炉の構成を図
1に示す。
1に示す。
【0018】この焼却炉は流動床式のものであり、内部
には流動床を形成する砂層が分散板によって下部への移
行を阻止されている。分散板の下は燃焼用空気を吹込む
風箱になっている。この焼却炉には廃プラスチック投入
機と汚泥投入機が別々に付設されている。焼却処理の際
には、汚泥と廃プラスチックはそれぞれの投入機から炉
内に投入され、分散板下の風箱から送られた空気によっ
て流動している砂層で乾燥されると共に昇温されて着火
する。汚泥やRDFは流動層とその上のフリーボード部
で燃焼し、炉出口までに燃焼は完全に完結する。焼却後
に排ガスは炉出口から外部に取り出され、排ガス処理設
備を経て煙突から外部に放出される。
には流動床を形成する砂層が分散板によって下部への移
行を阻止されている。分散板の下は燃焼用空気を吹込む
風箱になっている。この焼却炉には廃プラスチック投入
機と汚泥投入機が別々に付設されている。焼却処理の際
には、汚泥と廃プラスチックはそれぞれの投入機から炉
内に投入され、分散板下の風箱から送られた空気によっ
て流動している砂層で乾燥されると共に昇温されて着火
する。汚泥やRDFは流動層とその上のフリーボード部
で燃焼し、炉出口までに燃焼は完全に完結する。焼却後
に排ガスは炉出口から外部に取り出され、排ガス処理設
備を経て煙突から外部に放出される。
【0019】砂層温度計、炉出口温度計、炉出口酸素濃
度計がそれぞれ設置されており、これらの値が所定の範
囲に入るように制御すれば良く、自動制御を行っている
場合は運転パラメータに組み込むだけで良い。なお、炉
出口酸素濃度計の代わりに煙突近傍に濃度計を設け、そ
の値から炉出口の酸素濃度を推定しても良い。
度計がそれぞれ設置されており、これらの値が所定の範
囲に入るように制御すれば良く、自動制御を行っている
場合は運転パラメータに組み込むだけで良い。なお、炉
出口酸素濃度計の代わりに煙突近傍に濃度計を設け、そ
の値から炉出口の酸素濃度を推定しても良い。
【0020】上記の焼却炉を用いて、ポリエチレン主体
で低位発熱量8500kcal/kg、塩素含量1重量
%の廃プラスチックと水分88重量%、N分6.0重量
%、S分1.0重量%の下水汚泥をそれぞれ500kg
/hずつ供給して混焼させた。砂層の温度を380〜4
50℃、流動化空気温度20〜280℃、炉出口温度9
00〜1200℃、炉出口酸素濃度3〜12%に維持し
た。その結果、ダイオキシン類濃度は廃プラスチックの
みを燃焼させた場合と比較して平均値で約半減した。
で低位発熱量8500kcal/kg、塩素含量1重量
%の廃プラスチックと水分88重量%、N分6.0重量
%、S分1.0重量%の下水汚泥をそれぞれ500kg
/hずつ供給して混焼させた。砂層の温度を380〜4
50℃、流動化空気温度20〜280℃、炉出口温度9
00〜1200℃、炉出口酸素濃度3〜12%に維持し
た。その結果、ダイオキシン類濃度は廃プラスチックの
みを燃焼させた場合と比較して平均値で約半減した。
【0021】また、ポリエチレン主体で低位発熱量60
00kcal/kg、塩素含量4重量%の廃プラスチッ
クと水分86重量%、N分4重量%、S分0.8重量%
のし尿汚泥をそれぞれ500kg/hずつ供給して混焼
させた。砂層の温度を380〜450℃、流動化空気温
度40〜280℃、炉出口温度900〜1200℃、炉
出口酸素濃度3〜12%に維持した。その結果、ダイオ
キシン類濃度は廃プラスチックのみを燃焼させた場合と
比較して平均値で約3割程度まで抑制された。特に砂層
温度440℃、流動化空気温度200℃、フリーボード
950℃、炉出口温度920℃、炉出口酸素濃度8±2
%で焼却した時、炉出口においてダイオキシン類濃度を
0.06ng/Nm3−teqまで抑制することができ
た。
00kcal/kg、塩素含量4重量%の廃プラスチッ
クと水分86重量%、N分4重量%、S分0.8重量%
のし尿汚泥をそれぞれ500kg/hずつ供給して混焼
させた。砂層の温度を380〜450℃、流動化空気温
度40〜280℃、炉出口温度900〜1200℃、炉
出口酸素濃度3〜12%に維持した。その結果、ダイオ
キシン類濃度は廃プラスチックのみを燃焼させた場合と
比較して平均値で約3割程度まで抑制された。特に砂層
温度440℃、流動化空気温度200℃、フリーボード
950℃、炉出口温度920℃、炉出口酸素濃度8±2
%で焼却した時、炉出口においてダイオキシン類濃度を
0.06ng/Nm3−teqまで抑制することができ
た。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、可燃物
の低位発熱量が4500kcal/kg以上の廃プラス
チックを炉出口温度及び炉出口酸素濃度を特定範囲に保
ち、汚泥と混焼することを特徴とする焼却方法である。
の低位発熱量が4500kcal/kg以上の廃プラス
チックを炉出口温度及び炉出口酸素濃度を特定範囲に保
ち、汚泥と混焼することを特徴とする焼却方法である。
【0023】含水率が高く、低位発熱量の低い汚泥と、
低位発熱量の高いプラスチックを混焼させることによ
り、安定した燃焼が行われる。これにより、有害ガスや
未燃分の排出が抑制される。更に砂層温度を380〜4
50℃と低温にすることにより、一次燃焼の反応速度は
下がり、空気との混合攪拌と反応のバランスが充分に保
たれるため、すすの発生量を抑制することができ、ダイ
オキシン類の発生が抑制できる。ガス化された廃プラス
チックと汚泥中の可燃分は、高温に保たれたフリーボー
ドで燃焼してさらに有害ガスが抑制され、炉出口で90
0〜1200℃となる。炉出口は酸素濃度3〜12%に
保たれ、ここまでに完全燃焼が行われるようになる。自
動制御を行っている場合、各温度計、酸素濃度系はその
パラメータに組み込めば良い。
低位発熱量の高いプラスチックを混焼させることによ
り、安定した燃焼が行われる。これにより、有害ガスや
未燃分の排出が抑制される。更に砂層温度を380〜4
50℃と低温にすることにより、一次燃焼の反応速度は
下がり、空気との混合攪拌と反応のバランスが充分に保
たれるため、すすの発生量を抑制することができ、ダイ
オキシン類の発生が抑制できる。ガス化された廃プラス
チックと汚泥中の可燃分は、高温に保たれたフリーボー
ドで燃焼してさらに有害ガスが抑制され、炉出口で90
0〜1200℃となる。炉出口は酸素濃度3〜12%に
保たれ、ここまでに完全燃焼が行われるようになる。自
動制御を行っている場合、各温度計、酸素濃度系はその
パラメータに組み込めば良い。
【図1】 本発明の実施例で使用した流動床式焼却炉の
概略構造を示す断面図である。
概略構造を示す断面図である。
【図2】 従来の流動床式焼却炉の概略構造を示す図で
ある。
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木ノ下 誠二 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 秋山 肇 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 3K061 AA11 AB01 AC02 AC13 BA04 BA08 BA09 CA08 EA01 EB14 EB18 FA26
Claims (2)
- 【請求項1】 可燃物の低位発熱量が4500kcal
/kg以上の廃プラスチックを、焼却炉の炉出口温度を
900〜1200℃、炉出口酸素濃度を3〜12%で、
汚泥と混焼することを特徴とする廃プラスチックの焼却
方法 - 【請求項2】 焼却炉に流動床式炉を用い、流動床を形
成する砂層の温度を380〜450℃とすることを特徴
とする請求項1記載の廃プラスチックの焼却方法
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10332351A JP2000161636A (ja) | 1998-11-24 | 1998-11-24 | 廃棄物焼却方法 |
GB0015728A GB2348270B (en) | 1998-11-24 | 1999-11-19 | Waste incineration method and device therefor |
PCT/JP1999/006481 WO2000031470A1 (fr) | 1998-11-24 | 1999-11-19 | Procede et dispositif d'incineration de dechets |
GB0304005A GB2381573B (en) | 1998-11-24 | 1999-11-19 | Waste disposal incineration method and apparatus |
GB0304004A GB2381572B (en) | 1998-11-24 | 1999-11-19 | Waste disposal incineration method |
KR1020007007418A KR20010033858A (ko) | 1998-11-24 | 1999-11-19 | 폐기물 소각방법 및 그 장치 |
TW88120517A TW521138B (en) | 1998-11-24 | 1999-11-24 | A method for incinerating a waste and the apparatus thereof |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10332351A JP2000161636A (ja) | 1998-11-24 | 1998-11-24 | 廃棄物焼却方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005221195A (ja) * | 2004-02-09 | 2005-08-18 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 有機性廃棄物の処理方法及びその装置 |
JP2013540051A (ja) * | 2010-10-21 | 2013-10-31 | 川崎重工業株式会社 | 汚泥を含む廃棄物の処理設備 |
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JP2022098618A (ja) * | 2020-12-22 | 2022-07-04 | Jfeエンジニアリング株式会社 | 汚泥焼却装置及び汚泥焼却方法 |
-
1998
- 1998-11-24 JP JP10332351A patent/JP2000161636A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005221195A (ja) * | 2004-02-09 | 2005-08-18 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 有機性廃棄物の処理方法及びその装置 |
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JP2022098618A (ja) * | 2020-12-22 | 2022-07-04 | Jfeエンジニアリング株式会社 | 汚泥焼却装置及び汚泥焼却方法 |
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