JP2000161326A - ネジ部材、雌ネジ部材の製造方法および金属材の加工方法 - Google Patents

ネジ部材、雌ネジ部材の製造方法および金属材の加工方法

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JP2000161326A
JP2000161326A JP10331682A JP33168298A JP2000161326A JP 2000161326 A JP2000161326 A JP 2000161326A JP 10331682 A JP10331682 A JP 10331682A JP 33168298 A JP33168298 A JP 33168298A JP 2000161326 A JP2000161326 A JP 2000161326A
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punch
metal material
shape
hole
mold
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JP10331682A
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Katsuaki Nakamura
克昭 中村
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、容易に製造ができるネジ部材を提
供し、雌ネジ部材のように内周に凹凸形状を有する金属
加工品の製造を容易にすることを第1の目的とする。 【解決手段】 本発明に従うネジ部材は、周面にネジ形
状を有するとともに、そのネジ形状が、軸方向に伸延す
る複数の溝によって分断されているため、ネジ形成の際
に生じる余肉の移動先が確保できて、成形性が向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雌ネジ部材の製造
方法、ネジ部材および金属材の加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内面にネジ形状を有する雌ネジの
製造方法としては、切削加工によるものが知られてい
た。
【0003】更に仮に雌ネジを塑性加工した場合におい
ても、六角等のナット形状を成形する工程とネジ成形工
程とは分離せざるを得ず、生産性の低下・コストの上昇
は避けられなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、容易に製造
ができるネジ部材を提供し、雌ネジ部材のように内周に
凹凸形状を有する金属加工品の製造を容易にすることを
第1の目的とする。
【0005】また、六角雌ネジ部材のような外周形状に
特徴を有する金属加工品については、ネジ成形以前に外
周形状成形等の予備成形が必要であるが、本発明は、こ
のような予備成形も含めて金属加工品の製造を容易にす
ることを第2の目的とする。
【0006】本発明はまた、雌ネジ部材のような中空部
材の製造を容易にすることを第3の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明に従うネジ部材は、周面にネジ形状を有するととも
に、そのネジ形状が、軸方向に伸延する複数の溝によっ
て分断されているため、ネジ形成の際に生じる余肉の移
動先が確保できて、成形性が向上する。好適な実施形態
としては、ネジ部材が雌ネジ部材であって、ネジ形状が
内周面に形成されていることが望ましいが、雄ネジ部材
であっても同様である。
【0008】本発明では、外周面にネジ形状を有する金
型を備え、金属素材の外周面に金型の前記ネジ形状部分
を押圧することにより、金属素材の内周面にネジ形状を
形成するため、雌ネジ部材が容易に製造できる。
【0009】好適な実施形態としては、金型を金属素材
の内周面により囲繞される位置に配置する第1のステッ
プと、金型を周方向に移動することにより、金属素材の
内周面に金型の外周面を押圧する第2のステップとを有
することができる。これにより、金型を金属素材内面に
押し込んで成形する場合に比べて加工時の摩擦抵抗が減
少し、成形が容易になる。なお、金型は外周に沿って複
数の金型に分割されており、金属素材の内周面には複数
の金型の間隙に対応する部分に予め溝が形成されている
ことが望ましい。
【0010】すなわち、金型を複数に分割する場合、金
属素材の内周面に複数の溝が形成されていない状態で複
数の金型により押圧すると、押圧時の余肉により複数の
金型の間隙に溝状の突起が形成されてしまい、この溝状
突起の除去に手間を要するからである。さらに好ましく
は、凹形状金型に載置した金属素材に対して、溝とネジ
形状を共に塑性加工により成形するほか、金属素材とし
て黄銅素材を用い、ネジ形状の形成を冷間鍛造にて行う
ことにより、精度の良いネジ成形ができる。
【0011】本発明では、また、雌ネジ部材に限らず、
凹部または筒部を有する金属素材を準備する第1のステ
ップと、金属素材の凹部または筒部により囲繞される空
間内に可動金型を配置する第2のステップと、可動金型
を周方向に移動することにより、凹部または筒部の内周
面に可動金型の外周面を押圧し、可動金型の外周面凹凸
形状に応じた形状を内周面に形成する第3のステップ
と、を有することに特徴を有する。
【0012】好適な実施形態としては、金型は外周に沿
って複数の金型に分割されており、凹部または筒部の内
周面の軸方向に進退するパンチが進出するのに応じて、
周方向に移動することができる。
【0013】具体的には、パンチが進出すると、楔効果
により複数の金型が周方向に移動するのであるが、その
ためにはパンチの形状、および複数の金型の内周面形状
はテーパ状が望ましい。
【0014】他の好適な実施形態としては、金属素材は
筒部を有しており、第1のステップでは、筒部の一方の
開口を介して、第2のパンチを前記囲繞される位置に配
置しており、第2のステップでは、筒部の他方の開口を
介して、パンチをこの第2のパンチ先端に突き当たるま
で進出させるほか、金属素材として黄銅素材を用い、第
3のステップを冷間鍛造にて行うことにより、精度の良
い成形ができる。
【0015】本発明は、さらには、凹部または筒部を有
する金属素材に限らず、周面に溝を有する金属素材を準
備する第1のステップと、金属素材に金型を押圧し、溝
を除く部分に金型の表面凹凸形状に応じた形状を形成す
る第2のステップと、を有することに特徴を有する。
【0016】好適な実施形態としては、金属素材が複数
の溝を有しており、溝を除く部分に複数の金型を押圧す
ることにより、複数の溝を除く部分に複数の金型の表面
凹凸形状に応じた形状を形成することができるが、表面
凹凸形状としてはネジ形状が好ましく、その場合、雄ネ
ジ、雌ネジともに同様に成形できる。また、金属素材と
して黄銅素材を用い、第2のステップを冷間鍛造にて行
うことにより、精度の良い成形ができる。
【0017】次に本発明の第2の側面では、金属素材を
準備する第1のステップと、この金属素材の外周を塑性
変形させる第2のステップと、金属素材に貫通穴を形成
させる第3のステップと、この貫通穴の内周壁を塑性変
形させる第4のステップと、を有することにより、外周
形状の成形と貫通穴の内周壁形状の成形とを共に塑性変
形により行うことができ、何れか一方を切削等で行う場
合に比べて製造工程が容易になる。
【0018】好ましくは、金属素材を順次異なる金型に
送り込む、所謂トランスファー工程を用いることが望ま
しい。
【0019】好適な実施形態としては、第2のステップ
では、塑性変形により金属素材に穴部を形成するのと同
時に、金属素材の外周を塑性変形させており、第4のス
テップでは、穴部を貫通させることにより貫通穴を形成
することができる。
【0020】また、第2のステップでは、塑性変形によ
り金属素材に穴部を形成するのと同時に、穴部の内周壁
を凹凸形状に塑性変形させることができる。さらには、
第4のステップでは、貫通穴の内周壁をネジ形状に塑性
変形し、第2のステップでは、金属素材の外周を六角形
状に塑性変形することができるほか、金属素材として黄
銅素材を用い、ネジ形状の形成を冷間鍛造にて行うこと
により、精度の良い成形ができる。
【0021】本発明は、また、金属素材を準備する第1
のステップと、この金属素材表面の所定部分を第1の凹
凸形状に塑性変形させる第2のステップと、所定部分を
第1の凹凸形状とは異なる第2の凹凸形状に塑性変形さ
せる第3のステップと、を有することにより、金属素材
の同一部分に対して異なる塑性加工を順次加えることが
可能となる。
【0022】好適な実施形態としては、第2のステップ
では、金属素材の穴部の内周壁を第1の凹凸形状に塑性
変形させ、第3のステップでは、穴部を貫通させて貫通
穴を形成した後、この貫通穴の内周壁を第2の凹凸形状
に塑性変形させることができる。
【0023】また、第1の凹凸形状は複数の溝であり、
第2の凹凸形状はネジ形状であることが好ましいが、そ
の場合、第3のステップでは、貫通穴の内周壁のうち複
数の溝を除く部分をネジ形状に塑性変形させることが望
ましい。なお、金属素材が黄銅素材であって、第2、第
4のステップを冷間鍛造にて行うことにより、精度の良
い成形ができる。
【0024】続いて、以上の説明で述べた“金属素材の
穴部の内周壁を凹凸形状に塑性変形させるステップ”お
よび“金属素材の外周を塑性変形させるステップ”につ
いて詳細に説明する。
【0025】すなわち本発明では、金属素材を準備する
第1のステップと、外周に凹凸形状を有するパンチを金
属素材に挿入することにより、金属素材に穴部を形成す
るとともに、穴部の内壁に凹凸形状に対応する形状を形
成してなる第2のステップと、を有することにより、金
属素材の穴部の内周壁を容易に凹凸形状に塑性変形させ
ることができる。
【0026】好適な実施形態としては、第2のステップ
では、穴部の内壁に複数の溝が形成されることが望まし
い。
【0027】他の好適な実施形態としては、第2のステ
ップでは、金属素材は金型内に載置されており、パンチ
を挿入することにより、穴部の周囲部分がパンチの挿入
方向と逆方向へ伸延させるとともに、この伸延する部分
の外周形状が金型の内周壁形状に応じて、六角形状等に
塑性変形することができる。また、第2のステップの後
に、穴部を貫通させるステップと、穴部内周にネジ形状
を形成するステップを有してもよく、さらには金属素材
が黄銅素材であって、第2のステップを冷間鍛造にて行
うことにより、精度の良い成形ができる。
【0028】次に本発明は、第1の部分と第2の部分を
有する金属素材を準備する第1のステップと、第1の表
面形状を有する金型に対して金属素材を押圧し、第1の
表面形状に応じて第1の部分を塑性変形させる第2のス
テップと、第2の表面形状を有する金型または第2の金
型に対して金属素材を押圧し、この第2の表面形状に応
じて第2の部分を塑性変形させる第3のステップと、を
有することにより、金属素材の第1、第2の部分をそれ
ぞれ別工程で塑性変形させることができ、第1、第2の
部分それぞれの成形精度が向上する。
【0029】好適な実施形態としては、第2のステップ
では、金型に載置された金属素材にパンチを挿入するこ
とにより、金属素材は、このパンチ形状に対応する穴部
が形成されるとともに、第1の表面形状に応じて第1の
部分が塑性変形を受けることができる。
【0030】他の好適な実施形態としては、第3のステ
ップでは、金型または第2の金型に載置された金属素材
にパンチを挿入することにより、金属素材は、このパン
チ形状に対応する穴部が形成されるとともに、第2の表
面形状に応じて第2の部分が塑性変形を受けることがで
きる。
【0031】そして、これらの実施形態を組み合わせた
ものとして、第2のステップでは、金型に載置された金
属素材にパンチを挿入することにより、金属素材は、こ
のパンチ形状に対応する穴部が形成されるとともに、第
1の表面形状に応じて第1の部分が塑性変形を受け、第
3のステップでは、金属素材に挿入したパンチを後退さ
せること無くさらに進出させることにより、金属素材
は、このパンチ形状に対応して穴部がより深く形成され
るとともに、金型の第2の表面形状に応じて第2の部分
が塑性変形を受けることができる。また、第3のステッ
プの後に、穴部を貫通させるステップと、穴部内周にネ
ジ形状を形成するステップを有してもよく、具体的には
第1、第2の表面形状が六角状の内壁形状であることが
好ましく、さらには金属素材が黄銅素材であって、第
2、第3のステップを冷間鍛造にて行うことにより、精
度の良い成形ができる。
【0032】続いて本発明は、第1の部分と第2の部分
を有する金属素材を準備する第1のステップと、第1の
表面形状と第2の表面形状を有する第1の金型を準備
し、この第1の金型に対して金属素材を押圧し、第1の
表面形状に応じて第1の部分を塑性変形させる第2のス
テップと、第1の表面形状とは異なる第3の表面形状を
有する第2の金型を準備し、この第2の金型に対して金
属素材を押圧し、第3の表面形状に応じて、第1の部分
を再度塑性変形させる第3のステップと、を有すること
により、金属素材の第1の部分を2段階で塑性変形させ
ることができ、第1の部分の成形精度が向上する。
【0033】好適な実施形態としては、第1の表面部分
が凹形状であって、第2のステップにより塑性変形を受
けた第1の部分が凸形状にすることができる。
【0034】他の好適な実施形態としては、第2のステ
ップでは、第2の表面形状に応じて第2の部分が塑性変
形を受けるとともに、第3のステップ後に、第2の表面
形状とは異なる第4の表面形状を有する第2の金型また
は第3の金型に対して金属素材を押圧し、第4の表面形
状に応じて第2の部分を塑性変形させる第4のステップ
を有することにより、金属素材の第1の部分を2段階で
塑性変形させる他に、第1、第2の部分をそれぞれ別工
程で塑性変形させるため、第1、第2の部分それぞれの
成形精度が向上する。
【0035】具体的には、第1の表面形状が円周状の内
壁形状であり、第3の表面形状が六角状の内壁形状であ
るほか、第2の表面形状が円周状の内壁形状であり、第
4の表面形状が六角状の内壁形状であることが望まし
い。
【0036】別の実施形態としては、第3のステップで
は、第2の金型に載置された金属素材にパンチを挿入す
ることにより、金属素材は、このパンチ形状に対応する
穴部が形成されるとともに、第3の表面形状に応じて、
第1の部分が再度塑性変形を受けることができる。ま
た、第3のステップの後に、穴部を貫通させるステップ
と、穴部内周にネジ形状を形成するステップを有しても
よく、具体的には第1、第2の表面形状が六角状の内壁
形状であることが好ましく、さらには金属素材が黄銅素
材であって、第2〜第4のステップを冷間鍛造にて行う
ことにより、精度の良い成形ができる。
【0037】さらに本発明は、底部が第1の表面形状で
ある凹形状金型内に載置され、底部に面する第1の端部
と凹形状金型の開口に面する第2の端部を有する金属素
材を準備する第1のステップと、金属素材の第2の端部
にパンチを挿入することにより、第2の端部に穴部を形
成するとともに、第1の表面形状に応じて第1の端部を
塑性変形させる第2のステップと、を有することによ
り、第2の端部への穴部形成と同時に、底部に面する第
1の端部を塑性変形させることができる。
【0038】好適な実施形態としては、第2のステップ
では、パンチの挿入方向と逆方向へ穴部の周囲部分が伸
延することを阻止する阻止部を有することにより、第1
の端部の塑性変形の際の材料の充填性が向上する。
【0039】具体的には、パンチの外周に筒状の押さえ
パンチを備えており、第2のステップでは、パンチおよ
び押さえパンチを、第2の端部に当接または略当接する
まで進出させ、その後、第2の端部にパンチを挿入する
とともに、押えパンチの端部により阻止部を構成するこ
とができる。
【0040】他の好適な実施形態としては、第2のステ
ップ後に、第2の端部にパンチまたは第2のパンチを挿
入することにより、穴部をより深く形成するとともに、
穴部の周囲部分をパンチまたは第2のパンチの挿入方向
と逆方向へ伸延させる第3のステップを有することによ
り、第1の端部の塑性変形と深穴の成形とを別工程で行
うことができる。この場合、第3のステップでは、第2
のステップで金属素材に挿入したパンチを後退させるこ
と無くさらに進出させることにより、穴部をより深く形
成することができる。
【0041】さらには、パンチの外周に筒状の押さえパ
ンチを備えており、第2のステップでは、パンチおよび
押さえパンチを、第2の端部に当接または略当接するま
で進出させ、その後、第2の端部にパンチを挿入すると
ともに、押えパンチに対しては、穴部の周囲部分が伸延
するのと逆方向の力を加えることにより、穴部の周囲部
分が伸延することを押えパンチの端部によって阻止し、
第3のステップでは、第2の端部に挿入したパンチを後
退させること無くさらに進出させるとともに、押えパン
チに対して穴部の周囲部分が伸延するのと逆方向の力を
加えながら、穴部の周囲部分が伸延するのに応じて押え
パンチを後退させることにより、伸延する穴部の周囲部
分が割れ欠陥を起こすのを可及的に防止できる。
【0042】別の好適な実施形態としては、パンチまた
は第2のパンチはその外周に凹凸形状を有しており、第
3のステップでは、パンチまたは第2のパンチを挿入す
ることにより、凹凸形状に応じて穴部の内壁を塑性変形
させることができる。この場合、穴部の内壁に複数の溝
が形成されることが望ましい。
【0043】ほかには、第3のステップでは、金属素材
は金型または第2の金型内に載置されており、パンチま
たは第2のパンチを挿入することにより、金型または第
2の金型内の内周壁形状に応じて、パンチまたは第2の
パンチの挿入方向と逆方向へ伸延した穴部の周囲部分の
外周形状が塑性変形を受けることができる。
【0044】具体的には、第2のステップでは、第1の
端部に六角形状が形成され、第3のステップでは、パン
チまたは第2のパンチの挿入方向と逆方向へ伸延した穴
部の周囲部分の外周形状には、六角形状が形成されるこ
とが好ましい。
【0045】また、第3のステップの後に、穴部を貫通
させるステップと、穴部内周にネジ形状を形成するステ
ップを有してもよく、さらには金属素材が黄銅素材であ
って、第2、第3のステップを冷間鍛造にて行うことに
より、精度の良い成形ができる。
【0046】本発明は、また、内側壁面が第1の表面形
状である凹形状金型内に載置され、内側壁面に面する第
2の表面形状を有する外周面と凹形状金型の開口に面す
る端部を有する金属素材を準備する第1のステップと、
金属素材の端部にパンチを挿入することにより、端部に
穴部を形成しつつ、穴部の周囲部分をパンチの挿入方向
と逆方向へ伸延させるとともに、この伸延する部分の外
周形状が、第1の表面形状に応じて、第2の表面形状と
は異なる形状へ塑性変形を受けてなる第2のステップ
と、を有することにより、端部への穴部形成と同時に、
パンチの挿入方向と逆方向へ伸延する穴部の周囲部分を
塑性変形させることができる。好適な実施形態として
は、第2のステップでは、パンチの挿入方向と逆方向へ
前記穴部の周囲部分が伸延する速度を調整する調整部を
有することにより、伸延する穴部の周囲部分が割れ欠陥
を起こすのを可及的に防止できる。
【0047】具体的には、パンチの外周に筒状の押さえ
パンチを備えており、第2のステップでは、パンチおよ
び押さえパンチを、端部に当接または略当接するまで進
出させ、その後、端部にパンチを挿入するとともに、押
えパンチの端部により調整部を構成することができる。
【0048】より具体的には、第2のステップでは、端
部にパンチを挿入するとともに、押えパンチに対して穴
部の周囲部分が伸延するのと逆方向の力を加えながら、
穴部の周囲部分が伸延するのに応じて押えパンチを後退
させることができる。
【0049】別の好適な実施形態としては、第2のステ
ップでは、パンチの挿入方向と逆方向へ伸延する穴部の
周囲部分の外周形状には、六角形状が形成されているほ
か、第2のステップの後に、穴部を貫通させるステップ
と、穴部内周にネジ形状を形成するステップと、を有し
ても良く、さらには金属素材が黄銅素材であって、第
2、第3のステップを冷間鍛造にて行うことにより、精
度の良い成形ができる。
【0050】以上説明した金属材の加工方法について
は、以下に示す金型装置を用いることが好適である。す
なわち、パンチの外周に筒状の押さえパンチを備えると
ともに、パンチおよび前押えパンチの駆動を制御する制
御装置を有してなる金型装置であって、制御装置は、金
属素材にパンチを挿入して、このパンチ形状に対応する
穴部を金属素材に形成させるとともに、押えパンチに対
してパンチの挿入方向と同じ方向の力を加え、穴部の周
囲部分がパンチの挿入方向と逆方向に伸延することを押
えパンチの端部により阻止する第1の制御モードと、金
属素材にパンチを挿入して、このパンチ形状に対応する
穴部を金属素材に形成させるとともに、押えパンチに対
して前記パンチの挿入方向と同じ方向の力を加えなが
ら、穴部の周囲部分がパンチの挿入方向と逆方向に伸延
するのに応じて、押えパンチを後退させる第2の制御モ
ードと、を有する金型装置が好ましい。
【0051】好適な実施形態としては、制御装置は、パ
ンチおよび押さえパンチを、金型に載置された金属素材
に当接または略当接するまで進出させる第1のステップ
と、第1の制御モードを実行する第2のステップと、第
2の制御モードを実行する第3のステップと、からなる
制御シーケンスを有することが望ましく、さらには、第
2のステップ終了後、金属素材に挿入したパンチを後退
させること無くさらに進出させることにより、第3のス
テップを実行させることが好ましい。
【0052】続いて、本発明の第3の側面では、金型に
載置され、凹部を有する金属素材を準備する第1のステ
ップと、第1のパンチを前記凹部により囲繞される空間
内に配置し、かつこの空間内に配置された第1のパンチ
の外周と凹部内周壁との間隙に、凹部内周壁と略同じ形
状を外周に有する第2のパンチを配置する第2のステッ
プと、第1のパンチを進出させ、凹部の一部を第1のパ
ンチにより打ち抜く第3のステップとを有することによ
り、打ち抜く部分以外が破損することが防止でき、雌ネ
ジ部材のような中空部材の製造を容易に行うことができ
る。
【0053】また本発明は、金型に載置された、凹部を
有する金属素材を準備する第1のステップと、凹部に向
かってパンチを進出させるとともに、パンチを進出させ
るにしたがって、金型の、金属素材を挟んでパンチ先端
に対向する部分を、パンチの進出方向と同方向に移動さ
せることにより、凹部の一部を、パンチにより打ち抜く
第2のステップとを有することにより、雌ネジ部材のよ
うな中空部材の製造を容易に行うことができる。
【0054】なお、以上のように形成した中空部材につ
いては、打ち抜きにより形成される穴の内周にネジ形状
を形成することが好適である。
【0055】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を以下に示す。
図1は、本発明の実施形態としての鍛造加工品として、
エアコン等に用いられるフレアナット1を示しており、
フレアナット1の側面2、および凸部3がそれぞれ六角
形状に形成されており、貫通穴4の内壁には、4つの溝
5に分断されたねじ山6が形成されている。
【0056】本実施形態では、上記側面2、凸部3の六
角形状、溝5およびねじ山6をすべて冷間鍛造により形
成している。これを以下に示す。
【0057】図2は、フレアナット1を作製するための
円柱状の素材10を示しており、この素材10は最終形
状であるフレアナット1とほぼ同体積のものが準備され
る。なお、素材10としては黄銅製(C2200)のほ
か、SUSXM7等を用いることができる。
【0058】図3は、素材10に対する鍛造第1工程を
示しており、金型20内に載置された素材10をパンチ
30により押圧している様子を示している。
【0059】この鍛造第1工程は、切断ロスを最小限に
するため細長く切断した素材10について、次工程以降
の金型内での安定度を高めるための圧縮(アプセット)
を行うものであり、素材10の先端11が、金型20の
すり鉢状の内壁面21に応じて図のように球状に塑性変
形する。
【0060】このように塑性変形した素材10は、イジ
ェクトピン40により金型20から取り出された後、次
の工程に移行する。
【0061】図4は、素材10を用いた鍛造第2工程を
示しており、金型120内に載置された素材10に対し
て、素材10よりも小さな外径を有するパンチ130を
押し込んでいる様子を示している。
【0062】金型120は平坦な底面121、六角状の
テーパ壁122、六角状の側面壁123を有しており、
この形状に応じて、素材10の先端11が平坦状に塑性
変形し、テーパ面12および外周壁13がそれぞれ六角
形状に塑性変形する。
【0063】素材10には、また、パンチ130の押し
込みにより穴14が形成され、この穴14の形成に応じ
て、周囲部分15がパンチ130の押し込み方向と逆方
向に伸延しようとするが、本実施形態では、筒状の押え
パンチ140によりそれを阻止している。
【0064】この押えパンチ140により、底面12
1、底面壁121への素材10の充填性が確保され、先
端11およびテーパ面12の成形精度が確保される。と
くにフレアナット1の場合は、先端11はシール面とな
るため、成形精度が必要となる。
【0065】なお、150は、パンチ130押し込み方
向と同方向に筒状の押えパンチ140を付勢する付勢手
段である。
【0066】続いて図5は、図4に続く鍛造第3工程を
示しており、図4の状態からパンチ130をさらに押し
込んだ状態を示している。
【0067】すなわち、パンチ130の外周には、溝状
の突起が長手方向に4本形成されており、これに応じ
て、穴14の内周壁には、長手方向に4本の溝14a〜
14dが形成される。
【0068】ここで、パンチ130の押し込みに応じ
て、穴14の周囲部分15がパンチ130の押し込み方
向と逆方向に伸延しようとするが、図4の鍛造第2工程
に比べて付勢手段150の付勢力を小さくしているた
め、押えパンチ140の付勢力に抗して、穴14の周囲
部分15は次第に伸延する。
【0069】その結果、素材10の外周壁13が、六角
状の側面壁123に応じて六角形状に塑性変形するので
あるが、このように押えパンチ140に対して付勢力を
与えながら、穴14の周囲部分15の伸延に応じて押え
パンチ140を後退させることにより、外周壁13が割
れ欠陥を起こすことがなく、かつ側面壁123に対する
外周壁13の充填性が確保される。また、溝14a〜1
4dの成形精度も確保される。
【0070】このように塑性変形した素材10は、イジ
ェクトピン160により金型120から取り出された
後、次の工程に移行する。
【0071】図6に示す鍛造第4工程は穴空け工程であ
り、金型220に載置された素材10に対して、穴14
の内周壁を精度確保の目的でガイドパンチ230により
ガイドしつつ、ガイドパンチ230に内接したもう1本
のパンチ240を進出させることで、素材10の先端1
1を打ち抜き、開口11aを形成する。なお、250
は、パンチ240の進出と同期して後退するガイドピン
である。
【0072】このように打ち抜き加工された素材10
は、ガイドピン250により金型220から取り出され
た後、次の工程に移行する。
【0073】図7に示す鍛造第5工程はねじ成形工程で
あり、金型320に載置された素材10に対して、開口
11aを介してストッパー330を進出させた後、外周
面にねじ形状を有する4分割パンチ340a〜dと、4
分割パンチ340a〜dの内周に位置するパンチ350
を進出させる。
【0074】この場合、4分割パンチ340a〜dの外
径は、穴14の内径より十分に小さいことが不可欠であ
る。
【0075】また、パンチ340内周は、テーパ形状に
加工されており、かつパンチ350の外周が同形状のテ
ーパを有している。
【0076】そのため、2種類のパンチ340a〜d、
350が一体になって穴14に挿入された後、4分割パ
ンチ340a〜dの先端をストッパー330に衝突させ
て止めることにより、更に挿入可能としたパンチ350
が進行するに連れて、楔効果により4分割パンチ340
a〜dが半径方向に拡大される。
【0077】これにより4分割パンチ340外面に形成
していたネジ形状が穴14の内周面に食い込みネジ形状
が転写される。
【0078】この際、4分割パンチ340が食い込む位
置は、溝14a〜14dを避ける位置であり、それによ
り、4分割パンチ340の食い込みによる余肉を溝14
a〜14dに逃がすことができる。
【0079】そして十分に転写された後、はじめに内部
のパンチ350が後退する。その後に4分割パンチ34
0a〜dがバネなどの力により半径方向内側に向けて縮
小する。これにより素材10から4分割パンチ340a
〜dが離脱する。
【0080】離脱が完了した後、2種類のパンチ340
a〜d、350ともに後退(図では下降)させる。
【0081】この後に素材10を金型320から取り出
して、完成品としてのフレアナット1を得ることができ
る。
【0082】以上の工程は、精度の点から冷間鍛造する
ことが望ましいが、熱間鍛造でも同様に製造することが
できる。
【0083】また、応用製品としては、エアコン用フレ
アナットのほか、六角ナット、袋ナット、鍔付きナッ
ト、内ネジを有するナット全般がある。
【0084】なお、本実施形態では溝14a〜14を有
するため、水・空気のような流体のシール部品に用いる
場合には、シールのための手段を別途講じる必要があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態としての鍛造加工品
【図2】同実施形態における円柱状の素材10
【図3】同実施形態における素材10に対する鍛造第1
工程
【図4】同実施形態における素材10に対する鍛造第2
工程
【図5】同実施形態における素材10に対する鍛造第3
工程
【図6】同実施形態における素材10に対する鍛造第4
工程
【図7】同実施形態における素材10に対する鍛造第5
工程
【符号の説明】
1…フレアナット、2…側面、3…、…凸部、4…貫通
穴、5…溝、6…ねじ、10…素材、20…金型、30
…パンチ、11…先端、21…内壁面、40…イジェク
トピン、120…金型、130…パンチ、121…底
面、122…テーパ壁、123…側面壁、12…テーパ
面、13…外周壁、14…穴、15…周囲部分、140
…押えパンチ、150…付勢手段、14a〜14d…
溝、160…イジェクトピン、220…金型、230…
ガイドパンチ、240…パンチ、11a…開口、250
…ガイドピン、320…金型、330…ストッパー、3
40a〜d…4分割パンチ、350…パンチ

Claims (62)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周面にネジ形状を有するとともに、その
    ネジ形状が、軸方向に伸延する複数の溝によって分断さ
    れているネジ部材。
  2. 【請求項2】 前記ネジ部材が雌ネジ部材であって、前
    記ネジ形状が内周面に形成されてなる請求項1記載のネ
    ジ部材。
  3. 【請求項3】 内周面にネジ形状を有する雌ネジ部材の
    製造方法であって、外周面にネジ形状を有する金型を備
    え、 金属素材の外周面に前記金型の前記ネジ形状部分を押圧
    することにより、前記金属素材の内周面にネジ形状を形
    成してなる雌ネジ部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記金型を、前記金属素材の内周面によ
    り囲繞される位置に配置する第1のステップと、 前記金型を周方向に移動することにより、前記金属素材
    の内周面に前記金型の外周面を押圧する第2のステップ
    とを有してなる請求項3記載の雌ネジ部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記金型は、外周に沿って複数の金型に
    分割されている請求項4記載の雌ネジ部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記金属素材の内周面には、前記複数の
    金型の間隙に対応する部分に予め溝が形成されている請
    求項5記載の雌ネジ部材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記金属素材は、前記第1のステップに
    おいて凹形状金型に載置されているとともに、 前記溝は、前記凹形状金型に載置された前記金属素材を
    塑性加工することにより形成されたものである請求項6
    記載の雌ネジ部材の製造方法。
  8. 【請求項8】 凹部または筒部を有する金属素材を準備
    する第1のステップと、 前記金属素材の前記凹部または筒部により囲繞される空
    間内に可動金型を配置する第2のステップと、 前記可動金型を周方向に移動することにより、前記凹部
    または筒部の内周面に前記可動金型の外周面を押圧し、
    前記可動金型の外周面凹凸形状に応じた形状を前記内周
    面に形成する第3のステップと、を有してなる金属材の
    加工方法。
  9. 【請求項9】 前記金型は、外周に沿って複数の金型に
    分割されている請求項8記載の金属材の加工方法。
  10. 【請求項10】 前記凹部または筒部の内周面の軸方向
    に進退するパンチを備えるとともに、 前記第3のステップでは、前記可動金型は、このパンチ
    が進出するのに応じて、周方向に移動してなる請求項8
    または9記載の金属材の加工方法。
  11. 【請求項11】 前記金属素材は筒部を有しており、 前記第1のステップでは、前記筒部の一方の開口を介し
    て、第2のパンチを前記囲繞される位置に配置してお
    り、 前記第2のステップでは、前記筒部の他方の開口を介し
    て、前記パンチをこの第2のパンチ先端に突き当たるま
    で進出させてなる請求項10記載の金属材の加工方法。
  12. 【請求項12】 周面に溝を有する金属素材を準備する
    第1のステップと、 前記金属素材に金型を押圧し、前記溝を除く部分に、前
    記金型の表面凹凸形状に応じた形状を形成する第2のス
    テップと、を有してなる金属材の加工方法。
  13. 【請求項13】 前記第1のステップで準備される金属
    素材は複数の溝を有しており、 前記第2のステップでは、前記溝を除く部分に前記複数
    の金型を押圧することにより、前記複数の溝を除く部分
    に、前記複数の金型の表面凹凸形状に応じた形状を形成
    してなる請求項12記載の金属材の加工方法。
  14. 【請求項14】 前記表面凹凸形状がネジ形状である請
    求項12または13記載の金属材の加工方法。
  15. 【請求項15】 金属素材を準備する第1のステップ
    と、 この金属素材の外周を塑性変形させる第2のステップ
    と、 前記金属素材に貫通穴を形成させる第3のステップと、 この貫通穴の内周壁を塑性変形させる第4のステップ
    と、を有してなる金属材の加工方法。
  16. 【請求項16】 前記第2のステップでは、塑性変形に
    より前記金属素材に穴部を形成するのと同時に、前記金
    属素材の外周を塑性変形させており、 前記第4のステップでは、前記穴部を貫通させることに
    より前記貫通穴を形成してなる請求項15記載の金属材
    の加工方法。
  17. 【請求項17】 前記第2のステップでは、塑性変形に
    より前記金属素材に穴部を形成するのと同時に、前記穴
    部の内周壁を凹凸形状に塑性変形させてなる請求項16
    記載の金属材の加工方法。
  18. 【請求項18】 前記第4のステップでは、前記貫通穴
    の内周壁をネジ形状に塑性変形してなる請求項15〜1
    7の何れか記載の金属材の加工方法。
  19. 【請求項19】 前記第2のステップでは、前記金属素
    材の外周は、六角形状に塑性変形してなる請求項15〜
    18の何れか記載の金属材の加工方法。
  20. 【請求項20】 金属素材を準備する第1のステップ
    と、 この金属素材表面の所定部分を、第1の凹凸形状に塑性
    変形させる第2のステップと、 前記所定部分を、前記第1の凹凸形状とは異なる第2の
    凹凸形状に塑性変形させる第3のステップと、を有して
    なる金属材の加工方法。
  21. 【請求項21】 前記第2のステップでは、前記金属素
    材の穴部の内周壁を前記第1の凹凸形状に塑性変形さ
    せ、 前記第3のステップでは、前記穴部を貫通させて貫通穴
    を形成した後、この貫通穴の内周壁を前記第2の凹凸形
    状に塑性変形させてなる請求項20記載の金属材の加工
    方法。
  22. 【請求項22】 前記第1の凹凸形状は、複数の溝であ
    る請求項20または21記載の金属材の加工方法。
  23. 【請求項23】 前記第2の凹凸形状は、ネジ形状であ
    る請求項20〜22の何れか記載の金属材の加工方法。
  24. 【請求項24】 前記第3のステップでは、前記貫通穴
    の内周壁のうち、前記複数の溝を除く部分がネジ形状に
    塑性変形してなる請求項23記載の金属材の加工方法。
  25. 【請求項25】 金属素材を準備する第1のステップ
    と、 外周に凹凸形状を有するパンチを前記金属素材に挿入す
    ることにより、前記金属素材に穴部を形成するととも
    に、前記穴部の内壁に、前記凹凸形状に対応する形状を
    形成してなる第2のステップと、を有してなる金属材の
    加工方法。
  26. 【請求項26】 前記第2のステップでは、前記穴部の
    内壁に複数の溝が形成されてなる請求項25記載の金属
    材の加工方法。
  27. 【請求項27】 前記第2のステップでは、前記金属素
    材は金型内に載置されており、前記パンチを挿入するこ
    とにより、前記穴部の周囲部分が前記パンチの挿入方向
    と逆方向へ伸延させるとともに、この伸延する部分の外
    周形状が前記金型の内周壁形状に応じて塑性変形を受け
    てなる請求項25または26記載の金属材の加工方法。
  28. 【請求項28】 前記第2のステップでは、前記パンチ
    の挿入方向と逆方向へ伸延する前記穴部の周囲部分の外
    周形状には、六角形状が形成されてなる請求項27記載
    の金属材の加工方法。
  29. 【請求項29】 第1の部分と第2の部分を有する金属
    素材を準備する第1のステップと、 第1の表面形状を有する金型に対して前記金属素材を押
    圧し、前記第1の表面形状に応じて前記第1の部分を塑
    性変形させる第2のステップと、 第2の表面形状を有する前記金型または第2の金型に対
    して前記金属素材を押圧し、この第2の表面形状に応じ
    て前記第2の部分を塑性変形させる第3のステップと、
    を有してなる金属材の加工方法。
  30. 【請求項30】 前記第2のステップでは、前記金型に
    載置された前記金属素材にパンチを挿入することによ
    り、前記金属素材は、このパンチ形状に対応する穴部が
    形成されるとともに、前記第1の表面形状に応じて前記
    第1の部分が塑性変形を受ける請求項29記載の金属材
    の加工方法。
  31. 【請求項31】 前記第3のステップでは、前記金型ま
    たは前記第2の金型に載置された前記金属素材にパンチ
    を挿入することにより、前記金属素材は、このパンチ形
    状に対応する穴部が形成されるとともに、前記第2の表
    面形状に応じて前記第2の部分が塑性変形を受ける請求
    項30記載の金属材の加工方法。
  32. 【請求項32】 前記第2のステップでは、前記金型に
    載置された前記金属素材にパンチを挿入することによ
    り、前記金属素材は、このパンチ形状に対応する穴部が
    形成されるとともに、前記第1の表面形状に応じて前記
    第1の部分が塑性変形を受け、 前記第3のステップでは、前記金属素材に挿入した前記
    パンチを後退させること無くさらに進出させることによ
    り、前記金属素材は、このパンチ形状に対応して前記穴
    部がより深く形成されるとともに、前記金型の前記第2
    の表面形状に応じて前記第2の部分が塑性変形を受ける
    請求項29記載の金属材の加工方法。
  33. 【請求項33】 前記第3のステップの後に、前記穴部
    を貫通させるステップと、前記穴部内周にネジ形状を形
    成するステップと、を有してなる請求項29〜32の何
    れか記載の金属材の加工方法。
  34. 【請求項34】 前記第1の表面形状が六角状の内壁形
    状である請求項29〜33の何れか記載の金属材の加工
    方法。
  35. 【請求項35】 前記第2の表面形状が六角状の内壁形
    状である請求項34記載の金属材の加工方法。
  36. 【請求項36】 第1の部分と第2の部分を有する金属
    素材を準備する第1のステップと、 第1の表面形状と第2の表面形状を有する第1の金型を
    準備し、この第1の金型に対して前記金属素材を押圧
    し、前記第1の表面形状に応じて前記第1の部分を塑性
    変形させる第2のステップと、 前記第1の表面形状とは異なる第3の表面形状を有する
    第2の金型を準備し、この第2の金型に対して前記金属
    素材を押圧し、前記第3の表面形状に応じて、前記第1
    の部分を再度塑性変形させる第3のステップと、を有し
    てなる金属材の加工方法。
  37. 【請求項37】 前記第1の表面部分が凹形状であっ
    て、前記第2のステップにより塑性変形を受けた前記第
    1の部分が凸形状である請求項36記載の金属材の加工
    方法。
  38. 【請求項38】 前記第2のステップでは、前記第2の
    表面形状に応じて前記第2の部分が塑性変形を受けると
    ともに、 前記第3のステップ後に、前記第2の表面形状とは異な
    る第4の表面形状を有する前記第2の金型または第3の
    金型に対して前記金属素材を押圧し、前記第4の表面形
    状に応じて前記第2の部分を塑性変形させる第4のステ
    ップを有してなる請求項36または37記載の金属材の
    加工方法。
  39. 【請求項39】 前記第1の表面形状が円周状の内壁形
    状であり、前記第3の表面形状が六角状の内壁形状であ
    る請求項36〜38の何れか記載の金属材の加工方法。
  40. 【請求項40】 前記第2の表面形状が円周状の内壁形
    状であり、前記第4の表面形状が六角状の内壁形状であ
    る請求項39記載の金属材の加工方法。
  41. 【請求項41】 前記第3のステップでは、前記第2の
    金型に載置された前記金属素材にパンチを挿入すること
    により、前記金属素材は、このパンチ形状に対応する穴
    部が形成されるとともに、前記第3の表面形状に応じ
    て、前記第1の部分が再度塑性変形を受ける請求項36
    〜40の何れか記載の金属材の加工方法。
  42. 【請求項42】 底部が第1の表面形状である凹形状金
    型内に載置され、前記底部に面する第1の端部と前記凹
    形状金型の開口に面する第2の端部を有する金属素材を
    準備する第1のステップと、 前記金属素材の前記第2の端部にパンチを挿入すること
    により、前記第2の端部に穴部を形成するとともに、前
    記第1の表面形状に応じて前記第1の端部を塑性変形さ
    せる第2のステップと、を有してなる金属材の加工方
    法。
  43. 【請求項43】 前記第2のステップでは、前記パンチ
    の挿入方向と逆方向へ前記穴部の周囲部分が伸延するこ
    とを阻止する阻止部を有してなる請求項42記載の金属
    材の加工方法。
  44. 【請求項44】 前記パンチの外周に筒状の押さえパン
    チを備えており、 前記第2のステップでは、前記パンチおよび前記押さえ
    パンチを、前記第2の端部に当接または略当接するまで
    進出させ、その後、前記第2の端部に前記パンチを挿入
    するとともに、前記押えパンチの端部により前記阻止部
    を構成してなる請求項43記載の金属材の加工方法。
  45. 【請求項45】 前記第2のステップ後に、前記第2の
    端部に前記パンチまたは第2のパンチを挿入することに
    より、前記穴部をより深く形成するとともに、前記穴部
    の周囲部分を前記パンチまたは前記第2のパンチの挿入
    方向と逆方向へ伸延させる第3のステップを有してなる
    請求項42〜44の何れか記載の金属材の加工方法。
  46. 【請求項46】 前記第3のステップでは、前記第2の
    ステップで前記金属素材に挿入した前記パンチを後退さ
    せること無くさらに進出させることにより、前記穴部を
    より深く形成してなる請求項45記載の金属材の加工方
    法。
  47. 【請求項47】 前記パンチの外周に筒状の押さえパン
    チを備えており、 前記第2のステップでは、前記パンチおよび前記押さえ
    パンチを、前記第2の端部に当接または略当接するまで
    進出させ、その後、前記第2の端部にパンチを挿入する
    とともに、前記押えパンチに対しては、前記穴部の周囲
    部分が伸延するのと逆方向の力を加えることにより、前
    記穴部の周囲部分が伸延することを前記押えパンチの端
    部によって阻止し、 前記第3のステップでは、前記第2の端部に挿入した前
    記パンチをを後退させること無くさらに進出させるとと
    もに、前記押えパンチに対して前記穴部の周囲部分が伸
    延するのと逆方向の力を加えながら、前記穴部の周囲部
    分が伸延するのに応じて前記押えパンチを後退させてな
    る請求項46記載の金属材の加工方法。
  48. 【請求項48】 前記パンチまたは第2のパンチはその
    外周に凹凸形状を有しており、前記第3のステップで
    は、前記パンチまたは第2のパンチを挿入することによ
    り、前記凹凸形状に応じて前記穴部の内壁を塑性変形さ
    せてなる請求項46〜47の何れか記載の金属材の加工
    方法。
  49. 【請求項49】 前記第3のステップでは、前記穴部の
    内壁に複数の溝が形成されてなる請求項48記載の金属
    材の加工方法。
  50. 【請求項50】 前記第3のステップでは、前記金属素
    材は前記金型または第2の金型内に載置されており、前
    記パンチまたは第2のパンチを挿入することにより、前
    記金型または第2の金型内の内周壁形状に応じて、前記
    パンチまたは前記第2のパンチの挿入方向と逆方向へ伸
    延した前記穴部の周囲部分の外周形状が塑性変形を受け
    る請求項45〜49の何れか記載の金属材の加工方法。
  51. 【請求項51】 前記第2のステップでは、前記第1の
    端部には六角形状が形成されてなる請求項42〜50の
    何れか記載の金属材の加工方法。
  52. 【請求項52】 前記第3のステップでは、前記パンチ
    または前記第2のパンチの挿入方向と逆方向へ伸延した
    前記穴部の周囲部分の外周形状には、六角形状が形成さ
    れてなる請求項50または51記載の金属材の加工方
    法。
  53. 【請求項53】 内側壁面が第1の表面形状である凹形
    状金型内に載置され、前記内側壁面に面する第2の表面
    形状を有する外周面と前記凹形状金型の開口に面する端
    部を有する金属素材を準備する第1のステップと、 前記金属素材の前記端部にパンチを挿入することによ
    り、前記端部に穴部を形成しつつ、前記穴部の周囲部分
    を前記パンチの挿入方向と逆方向へ伸延させるととも
    に、この伸延する部分の外周形状が、前記第1の表面形
    状に応じて、前記第2の表面形状とは異なる形状へ塑性
    変形を受けてなる第2のステップと、を有してなる金属
    材の加工方法。
  54. 【請求項54】 前記第2のステップでは、前記パンチ
    の挿入方向と逆方向へ前記穴部の周囲部分が伸延する速
    度を調整する調整部を有してなる請求項53記載の金属
    材の加工方法。
  55. 【請求項55】 前記パンチの外周に筒状の押さえパン
    チを備えており、 前記第2のステップでは、前記パンチおよび前記押さえ
    パンチを、前記端部に当接または略当接するまで進出さ
    せ、その後、前記端部に前記パンチを挿入するととも
    に、前記押えパンチの端部により前記調整部を構成して
    なる請求項54記載の金属材の加工方法。
  56. 【請求項56】 前記第2のステップでは、前記端部に
    パンチを挿入するとともに、前記押えパンチに対して前
    記穴部の周囲部分が伸延するのと逆方向の力を加えなが
    ら、前記穴部の周囲部分が伸延するのに応じて前記押え
    パンチを後退させる請求項55記載の金属材の加工方
    法。
  57. 【請求項57】 前記第2のステップでは、前記パンチ
    の挿入方向と逆方向へ伸延する前記穴部の周囲部分の外
    周形状には、六角形状が形成されてなる請求項53〜5
    6の何れか記載の金属材の加工方法。
  58. 【請求項58】 パンチの外周に筒状の押さえパンチを
    備えるとともに、前記パンチおよび前記押えパンチの駆
    動を制御する制御装置を有してなる金型装置であって、 前記制御装置は、 前記金属素材にパンチを挿入して、このパンチ形状に対
    応する穴部を前記金属素材に形成させるとともに、前記
    押えパンチに対して前記パンチの挿入方向と同じ方向の
    力を加え、前記穴部の周囲部分が前記パンチの挿入方向
    と逆方向に伸延することを前記押えパンチの端部により
    阻止する第1の制御モードと、 前記金属素材にパンチを挿入して、このパンチ形状に対
    応する穴部を前記金属素材に形成させるとともに、前記
    押えパンチに対して前記パンチの挿入方向と同じ方向の
    力を加えながら、前記穴部の周囲部分が前記パンチの挿
    入方向と逆方向に伸延するのに応じて、前記押えパンチ
    を後退させる第2の制御モードと、を有してなる金型装
    置。
  59. 【請求項59】 前記制御装置は、 前記パンチおよび前記押さえパンチを、金型に載置され
    た金属素材に当接または略当接するまで進出させる第1
    のステップと、 前記第1の制御モードを実行する第2のステップと、 前記第2の制御モードを実行する第3のステップと、か
    らなる制御シーケンスを有してなる請求項58記載の金
    型装置。
  60. 【請求項60】 前記制御シーケンスは、 前記第2のステップ終了後、前記金属素材に挿入した前
    記パンチを後退させること無くさらに進出させることに
    より、前記第3のステップを実行させるものである請求
    項59記載の金型装置。
  61. 【請求項61】 金型に載置され、凹部を有する金属素
    材を準備する第1のステップと、 第1のパンチを前記凹部により囲繞される空間内に配置
    し、かつこの空間内に配置された前記第1のパンチの外
    周と前記凹部内周壁との間隙に、前記凹部内周壁と略同
    じ形状を外周に有する第2のパンチを配置する第2のス
    テップと、 前記第1のパンチを進出させ、前記凹部の一部を前記第
    1のパンチにより打ち抜く第3のステップと、を有して
    なる金属材の加工方法。
  62. 【請求項62】 金型に載置された、凹部を有する金属
    素材を準備する第1のステップと、 前記凹部に向かってパンチを進出させるとともに、前記
    パンチを進出させるにしたがって、前記金型の、前記金
    属素材を挟んで前記パンチ先端に対向する部分を、前記
    パンチの進出方向と同方向に移動させることにより、前
    記凹部の一部を、前記パンチにより打ち抜く第2のステ
    ップと、を有してなる金属素材の加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011094874A1 (fr) * 2010-02-05 2011-08-11 Lemajess Sa Empreinte de vis et embout de vissage

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