JP2000343171A - 前方押出鍛造方法 - Google Patents

前方押出鍛造方法

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JP2000343171A
JP2000343171A JP11155755A JP15575599A JP2000343171A JP 2000343171 A JP2000343171 A JP 2000343171A JP 11155755 A JP11155755 A JP 11155755A JP 15575599 A JP15575599 A JP 15575599A JP 2000343171 A JP2000343171 A JP 2000343171A
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Tomoyuki Takahashi
知之 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バリの発生をなくすか低減すると共に、ダイス
等も長期間使用可能として、歩留まりと生産性を向上さ
せる前方押出鍛造方法を提供する。 【解決手段】ダイス20′内の収容部24に挿入した円
筒形のブランク1の後端面2を押圧するパンチ10の先
端面12に、この先端面10の周辺から斜めに凹む傾斜
縁14とこれに隣接する凹リング16とを設け、上記ブ
ランク1にパンチ10が当接した際に、上記傾斜縁14
によりブランク1の後端面2における周縁をその中心寄
りに流動させ且つ上記凹リング16内に進入させると共
に、ブランク1の後端面2における周縁付近をダイス2
0′において収容部24の後方に隣接する拡径部28内
にも膨張して流動させつつ、上記ブランク1をダイス2
0′内の前方寄りの縮径部25に押し出して縮径する前
方押出鍛造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば熱間鍛造工
程において円筒(柱)形等のブランクをその軸方向に沿っ
て前方に押し出しつつ縮径する前方押出鍛造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】前方押出しによるブランクの縮径工程
は、各種の軸付き部品を多段階で熱間鍛造する際に、当
初のブランクに対し前方押出により施されるのが通常で
ある。図4により一般的な前方押出鍛造方法を説明す
る。図4(A)に示すように、鋼材からなる円筒形のブラ
ンク30は、予め所要の温度の加熱された状態で、ダイ
ス40の成形孔42内における後方(図示で上側)の収容
部44内に挿入される。上記ブランク30の先端面34
は、収容部44の下方に隣接する縮径部48に支持さ
れ、該縮径部48の前方(下方)には細径部46が同心に
連通している。また、パンチ36は、ダイス40の成形
孔42における収容部44内に進入し、その先端面38
はブランク30の後端面32を前方(下向き)に押圧す
る。
【0003】図4(B)に示すように、パンチ36は、下
向きにブランク30をその前方に押し出して、縮径部4
8を流動しつつ通過させることにより、ブランク30の
先端面34の付近に当初よりも細径の部分35が形成さ
れる。この間において、ダイス40の収容部44とパン
チ36の周面39との間におけるクリアランス50に
は、図示のようなバリ52が生じる。係る筒形状のバリ
52は、ブランク30を前方に押込む際の抵抗とブラン
ク30の先端面34付近が縮径部48により絞られる際
の抵抗とに起因して発生する。
【0004】図4(C)に示すように、更にパンチ36を
前方に押圧すると、ブランク30全体が前方に押し出さ
れ、ブランク30における細径の部分35が長くなる。
平行して、バリ52も図示のように後方(上方)に薄く延
びる。上記細径の部分35が所定の長さに達すると、パ
ンチ36を停止して後退(上昇)させ、ダイス40の成形
孔42の下方から図示しないエジェクタを突き上げるこ
とにより、図示のように成形したブランク(中間素材)3
0がダイス40内から外部に取り出される。
【0005】しかしながら、上記ブランク30に付着し
たバリ52は、次の熱間鍛造工程において追って製品と
なる部位にパンチにより打込まれることにより、成形さ
れる製品を傷付ける場合がある。これにより、歩留まり
の低下を招くことになる。また、係るバリ52の発生を
抑制するため、ダイス40を早期に交換する方策もある
が、ダイス40の寿命が短くなると共に、その交換操作
に工数を要するため、生産性を低下させるという問題が
あった。
【0006】
【発明が解決すべき課題】本発明は、以上に説明した従
来の技術における問題点を解決し、バリの発生をなくす
か低減すると共に、ダイス等も長期間使用可能として、
歩留まりと生産性を向上させる前方押出鍛造方法を提供
することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、ブランクにおける後端面の周縁付近をパ
ンチの先端面で予め押し潰すことにより、後方のクリア
ランス内に流動させにくくすることに着想して成された
ものである。即ち、本発明の前方押出鍛造方法は、筒形
のブランクをダイス内に挿入し且つ前方に押出して縮径
するに際し、上記ダイス内の収容部に挿入したブランク
の後端面を押圧するパンチの先端面に、該先端面の周辺
から斜めに凹む傾斜縁とこれに隣接する凹リングとを設
け、上記ブランクにパンチが当接した際に上記先端面の
傾斜縁によりブランクの後端面における周縁をその中心
寄りに流動させ且つ上記凹リング内に進入させると共
に、上記ブランクをダイス内の前方寄りの縮径部に押出
して縮径する、ことを特徴とする。
【0008】これによれば、ダイス内に挿入されたブラ
ンクの後端面における周縁付近は、先ずパンチ先端面の
周辺に凹んで設けられる傾斜縁にリング状に押し潰さ
れ、面取りされた状態となる。更にパンチが前進すると
ブランクの後端面の上記押し潰された部位は、傾斜縁の
中心寄りに隣接する凹リング内に流動される。このた
め、ブランクの後端面における周縁付近は、ダイスとパ
ンチとのクリアランス内に流入しにくくなるので、前述
したバリを生じないか生じにくくすることができる。従
って、バリの発生をなくすか低減して精度良く鍛造でき
ると共に、ダイスやパンチも長期間使用可能となるの
で、歩留まりと生産性の双方を向上させ得る。
【0009】また、前記ダイス内において、前記ブラン
クの収容部の後方に該収容部よりも大径の拡径部を設け
ると共に、前記パンチの外径をこの拡径部の内径に対応
させている、前方押出鍛造方法も含まれる。これによ
り、ダイス内に挿入されたブランクの後端面における周
縁付近は、上記パンチの先端面における傾斜縁による押
し潰しと凹リング内への流動に加えて、ダイスの拡径部
内に隣接する周面部分と共に流動する。このため、ブラ
ンク後端面の周縁付近は、一層上記クリアランス内に流
入しにくくなり、バリの発生を確実に防止することが可
能となる。尚、パンチの外径は拡径部の内径に所定のク
リアランス分を除いた寸法に設定される。
【0010】更に、前記拡径部が、前記収容部との間に
一又は二以上の傾斜段を有するか、或いは、拡径部自体
の一部が前記収容部と同軸の緩いテーパ面で形成されて
いる、前方押出鍛造方法も含まれる。これによれば、ブ
ランク後端面の周縁付近とこれに隣接する周面部分は、
パンチ先端面の押圧により容易に拡径部内にも流動され
ので、バリの発生を確実に阻止することができる。尚、
拡径部の容積は、ブランクの後端面付近の流動(進入)を
許容し、且つ当該ブランク自体の前方押出に支障のない
範囲で設定される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下において本発明の実施に好適
な形態を図面と共に説明する。図1は本発明の前方押出
鍛造方法の一形態に関する。図1(A)に示すように、適
宜の鋼種からなる円筒(柱)形のブランク1は、予め所要
の温度の加熱された状態で、ダイス20の成形孔22内
における上側の収容部24内に後方(上方)から挿入され
る。このブランク1の先端(下端)面4は、収容部24の
前方(下方)に隣接する縮径部25の上に支持され、この
縮径部25の前方(下方)には細径部26が同心に連通し
ている。また、図1(A)に示すように、パンチ10の先
端面12には、その周辺から斜め後ろ(上)向きに凹む円
環状の傾斜縁14と、これの内側に隣接する断面が緩く
湾曲している凹リング16とが同心にして併設されてい
る。且つ、パンチ10の周面18の外径は、上記ダイス
20の収容部24の内径よりも所定のクリアランス19
分だけ小さく設定されている。
【0012】図1(B)に示すように、パンチ10は、ダ
イス20の成形孔22における収容部24内に進入し、
その先端面12をブランク1の後端(上端)面2に当接し
て当該ブランク1を図示で下向きに押圧する。これによ
り、ブランク1は前方に押し出され、その先端面4付近
が縮径部25に絞られて細径の部分6に成形される。こ
の際、パンチ10の先端面12における円環状の傾斜縁
14により、ブランク1の後端面2の周縁はこの傾斜縁
14に倣って押し潰されると共に、上記後端面2の周縁
付近の金属は、傾斜縁14により中心方向に押されて凹
リング16内へ流動し凸部8となる。即ち、ブランク1
の後端面2の周縁付近は、パンチ10の周面18と収容
部24との間の狭いクリアランス19内に強制的に進入
せず、容易に移動できる凹リング16内に誘導されて流
動する。従って、ブランク1における上記後端面2の周
縁付近から後方のクリアランス19内に延びるバリは形
成されにくくなる。
【0013】パンチ10を更に前進させると、ブランク
1の縮径された先端面4を含む細径の部分6はダイス2
0の細径部26内で長くなり、図1(C)に示すように、
パンチ10の下死点に達すると、細径の部分6は所定の
長さに達する。この間において、ブランク1の後端面2
の周縁付近は、前記傾斜縁14に潰され且つ凹リング1
6内へ流動し凸部8を形成したままパンチ10と共に前
方に移動する。即ち、ブランク1は、引き続いて縮径部
25の抵抗を受けるのに対し、その後端面2の周縁付近
は逃げ場がないため、パンチ10の前進距離(押込み長
さ)が長い工程では、後方のクリアランス19内に進入
し短いバリを形成する場合もある。最後に、パンチ10
を停止して後退(上昇)させ、ダイス20の成形孔22の
下方から図示しないエジェクタを突き上げることによ
り、図示のように成形されたブランク(中間素材)1がダ
イス20内から外部に取り出される。
【0014】図2は異なる形態のダイス20′を用いた
前方押出鍛造方法を示し、上述したパンチ10の押込み
長さを減少させ、バリの発生を阻止し得るものである。
図2(A)に示すように、ダイス20′の成形孔22内に
おいて、収容部24の後方には傾斜段27を介して収容
部24及びブランク1よりも大径の拡径部28が同心に
形成されている。また、パンチ10の外径は、この拡径
部28の内径に対応し、この内径よりも所定のクリアラ
ンス19分のみ小さく設定されている。図2(B)に示す
ように、パンチ10は、ダイス20′の上記拡径部28
内に進入し、その先端面12をブランク1の後端面2に
当接してブランク1を前方に押圧する。これにより、ブ
ランク1は前方に押し出されると共に、その先端面4付
近は、縮径部25に絞られて細径の部分6に成形され
る。
【0015】この際、図2(B)に示すように、ブランク
1の後端面2の周縁は、パンチ10の先端面12の傾斜
縁14によって押し潰されると共に、上記拡径部28内
に膨張するように流動(移動)する。且つ、後端面2の周
縁付近の金属は、傾斜縁14により中心方向に押されて
凹リング16内へ流動し凸部8となる。これにより、ブ
ランク1の後端面2の周縁付近は、移動が容易な上記拡
径部28内及び凹リング16内に誘導されて流動するの
で、パンチ10の周面18と拡径部28との間の狭いク
リアランス19内に強制的に進入しなくる。従って、上
記後端面2の周縁付近から後方のクリアランス19内に
延びるバリは形成されない。
【0016】図2(C)に示すように、パンチ10を更に
前進させると、ブランク1の先端面4寄りの細径の部分
6は、ダイス20′の細径部26内で長くなる。この間
に、ブランク1の後端面2の周縁付近は、前記傾斜縁1
4に潰され且つ拡径部28内と凹リング16内へ流動し
て凸部8を形成したままパンチ10と共に前方に移動す
る。即ち、ブランク1は、大きな容積の拡径部28内に
膨張しつつ前方押出しされる。従って、パンチ10の前
進距離(押込み長さ)が短くなり、後方のクリアランス1
9内に進入するバリの発生を阻止することができる。そ
して、パンチ10がその下死点に達すると、パンチ10
を停止し且つ後退させる。最後に、ダイス20′の成形
孔22の下方から図示しないエジェクタを突き上げ、図
示のように成形したブランク(中間素材)1がダイス20
内から外部に取り出される。尚、成形されたブランク1
の後端面2寄りの膨張した周面は、次の熱間鍛造工程に
おいて例えば他の周面とストレートになるよう矯正され
る。
【0017】
【実施例】ここで、図2示した形態の前方押出鍛造方法
による具体的な実施例と、前記図4で示した従来の前方
押出鍛造方法による比較例とを比較して説明する。両者
のパンチ10,36とダイス20′,40を同じ金型用鋼
により製作した。ダイス20′,40の収容部24,44
の内径は共通とし、且つ縮径部25,48の形状と細径部
26,46の長さと内径も同じにした。実施例のダイス
20′における拡径部28の断面積は、収容部24の断
面積の1.7倍とした。また、収容部24と拡径部28
の間に傾斜段27を形成した。更に、実施例のパンチ1
0の外径は、拡径部28の内径から所定のクリアランス
を除いたものとした。
【0018】一方、比較例のパンチ36の外径は、収容
部44の内径から所定のクリアランスを除いたものと
し、且つその押込み長さは実施例の1.7倍となる。そ
して、実施例と比較例のダイス20′,40の予め同じ
潤滑剤を塗布した収容部24,44内に、同じ鋼種のブ
ランク1,30を同じ温度に加熱して挿入し、且つパン
チ10,36を同様な条件でそれぞれ当接させ、各々の
押込み長さ分だけ前方押出した。しかも、両者のダイス
20′,40とパンチ10,36の何れかが寿命になるま
で、それぞれの前方押出鍛造方法を続けて行った。
【0019】その結果、実施例の前方押出鍛造方法によ
り成形されたブランク(中間素材)1は、その全数におい
て後端面2の周縁にバリを生じていなかった。一方、比
較例の前方押出鍛造方法では、実施例の全数に対しその
約3分の1のブランク(中間素材)30を成形した段階で
ダイス40の寿命が終り、且つこのうちの約50%に前
述したようなバリ52が生じていた。以上の結果から、
実施例の方法によれば、バリの発生を阻止できると共
に、比較例のダイス40に対しダイス20′の寿命を三
倍以上に延ばすことができた。従って、歩留まりと生産
性を向上させるという本発明の効果が裏付けられた。
【0020】図3(A),(B)は更に異なる形態のダイス
20″を用いた前方押出鍛造方法を示す。即ち、ダイス
20″は、成形孔22内において収容部24の後方に前
後二段の小さな傾斜段27,27を有し、且つ拡径部2
8を上記収容部24寄りの短く細径の部分と後方寄りの
長く大径の部分に2分割している。また、パンチ10の
外径は、後方寄りの長く大径の拡径部28の内径に対応
して設定されている。前記同様にダイス20″の収容部
24内にブランク1を挿入し、パンチ10を後方寄りの
拡径部28内に前進させブランク1の後端面2に押し付
ける。すると、図3(B)に示すように、ブランク1は前
方に押し出されると共に、その先端面4付近が縮径部2
5に絞られて細径の部分6に成形される。
【0021】この際、図3(B)に示すように、ブランク
1の後端面2の周縁は、パンチ10の先端面12の傾斜
縁14によって押し潰されると共に、上記後方寄りの拡
径部28内に膨張するように流動する。且つ、後端面2
の周縁付近の金属は、傾斜縁14により中心方向に押さ
れてパンチ10の凹リング16内へ流動し凸部8とな
る。次いで、ブランク1中間の周面付近が先端寄りの拡
径部28内に流動する。これにより、ブランク1の後端
面2の周縁付近は、移動が容易な後方寄りの拡径部28
内及び凹リング16内に誘導されて流動するため、パン
チ10の周面18と拡径部28との間の狭いクリアラン
ス19内に進入しなくる。従って、上記後端面2の周縁
付近から後方のクリアランス19内に延びるバリは形成
されない。
【0022】図3(C)は、異なる形態のパンチ10′及
び別異の形態のダイス20aを用いる前方押出鍛造方法
を示す。即ち、パンチ10′は、その先端面12に前記
と同じ傾斜縁14を有し、その内側に先端面12の中心
付近の球状曲面17と略連続する大きめの凹リング1
6′を形成している。また、ダイス20aは、その成形
孔22内において収容部24の後方に緩いテーパ面29
と拡径部28を同心に形成している。上記テーパ面29
は拡径部28の一部を形成している。尚、パンチ10′
の外径は、これが進入する拡径部28の内径に対応して
設定されている。
【0023】図3(C)に示すように、ダイス20aの収
容部24内にブランク1を挿入し、パンチ10′を拡径
部28内に前進させブランク1の後端面2に押し付ける
と、前記同様にブランク1は前方に押し出されると共
に、その先端面4付近が縮径部25に絞られて細径の部
分6に成形される。この際、ブランク1の後端面2の周
縁は、パンチ10′の先端面12の傾斜縁14によって
押し潰され、且つ拡径部28内に膨張するように流動す
ると共に、後端面2の周縁付近の金属は、傾斜縁14に
より中心方向に押されてパンチ10′の凹リング16′
内へ流動し大きめの凸部8となる。更に、ブランク1の
中間の周面がテーパ面29内に流動する。
【0024】これにより、ブランク1の後端面2の周縁
付近は、移動が容易な後方寄りの拡径部28内及び凹リ
ング16′内に誘導されて流動するため、パンチ10′
の周面18と拡径部28との間の狭いクリアランス19
内に進入しなくなるので、上記後端面2の周縁付近から
クリアランス19内に延びるバリは形成されない。尚、
ブランク1の中間の周面付近はパンチ10′の圧力が後
端面2側よりもやや小さくなるので、上記テーパ面29
でもその膨張を吸収することが可能である。
【0025】本発明は以上において説明した各形態に限
定されるものではない。例えば、パンチの先端面に設け
る凹リングは、周囲の傾斜縁に連続して先端面の中心付
近も略同じ厚みで凹んだ形態にしても良く、本発明の凹
リングは係る形態も包含するものである。また、ブラン
ク、パンチ、及びダイスの成形孔は前記円筒形に限ら
ず、互いに相似形を呈する断面四角形以上の筒形状(多
角柱)にしても良く、前記の各収容部の形状もこれらに
合わせて設けられる。尚、本発明に適用されるブランク
には、普通鋼や工具鋼等の特殊鋼の他に、ステンレス鋼
やアルミニウム合金、或いは、チタン合金等も含まれ
る。また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で温間
鍛造にも適用することが可能である。
【0026】
【発明の効果】以上において説明した本発明の前方押出
鍛造方法によれば、ブランクの後端面における周縁付近
は、パンチの先端面の周辺に凹んで設けられる傾斜縁に
押し潰され、面取りされた状態となると共に、パンチが
前進するとブランク後端面の上記押し潰された部位は傾
斜縁の中心寄りに隣接する凹リング内に流動される。こ
のため、ブランクの後端面における周縁付近は、ダイス
とパンチとのクリアランス内に流入しにくくなるので、
バリを生じないか生じにくくすることができる。従っ
て、歩留まりと生産性の双方を向上させることがで可能
となる。また、請求項2の前方押出鍛造方法によれば、
ブランクの後端面における周縁付近は、上記パンチの先
端面における傾斜縁による押し潰しと凹リング内への流
動に加えて、更にダイスの拡径部内に隣接する周面部分
と共に流動する。従って、ブランクにおける後端面の周
縁付近は、一層上記クリアランス内に流入しにくくな
り、バリの発生を確実に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)乃至(C)は本発明の前方押出鍛造方法の各
工程を示す概略端面図。
【図2】(A)乃至(C)は異なる形態のダイスを用いた前
方押出鍛造方法の各工程を示す概略端面図。
【図3】(A)乃至(C)は異なる形態のパンチ、及び/又
は、更に異なる形態のダイスを用いた前方押出鍛造方法
の各工程を示す概略端面図。
【図4】(A)乃至(C)は従来の前方押出鍛造方法の各工
程を示す概略端面図。
【符号の説明】
1…………………………………ブランク 2…………………………………後端面 10,10′……………………パンチ 12………………………………先端面 14………………………………傾斜縁 16,16′……………………凹リング 20,20′,20″,20a…ダイス 24………………………………収容部 25………………………………縮径部 27………………………………傾斜段 28………………………………拡径部 29………………………………テーパ面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒形のブランクをダイス内に挿入し且つ前
    方に押出して縮径するに際し、上記ダイス内の収容部に
    挿入したブランクの後端面を押圧するパンチの先端面
    に、該先端面の周辺から斜めに凹む傾斜縁とこれに隣接
    する凹リングとを設け、上記ブランクにパンチが当接し
    た際に上記先端面の傾斜縁によりブランクの後端面にお
    ける周縁をその中心寄りに流動させ且つ上記凹リング内
    に進入させると共に、上記ブランクをダイス内の前方寄
    りの縮径部に押出して縮径する、 ことを特徴とする前方押出鍛造方法。
  2. 【請求項2】前記ダイス内において、前記ブランクの収
    容部の後方に該収容部よりも大径の拡径部を設けると共
    に、前記パンチの外径をこの拡径部の内径に対応させて
    いる、ことを特徴とする請求項1に記載の前方押出鍛造
    方法。
  3. 【請求項3】前記拡径部が、前記収容部との間に一又は
    二以上の傾斜段を有するか、或いは、拡径部自体の一部
    が前記収容部と同軸の緩いテーパ面で形成されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の前方押出鍛造方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103071748A (zh) * 2013-01-18 2013-05-01 洛阳秦汉冷锻有限公司 大型动触头精密锻造工艺及模具
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