JP2000161192A - 直噴火花点火式内燃機関の点火制御装置 - Google Patents

直噴火花点火式内燃機関の点火制御装置

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JP2000161192A
JP2000161192A JP10331090A JP33109098A JP2000161192A JP 2000161192 A JP2000161192 A JP 2000161192A JP 10331090 A JP10331090 A JP 10331090A JP 33109098 A JP33109098 A JP 33109098A JP 2000161192 A JP2000161192 A JP 2000161192A
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Koichi Yamaguchi
浩一 山口
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  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】直噴火花点火式内燃機関において、点火プラグ
に付着したデポジットを、点火プラグの空放電によって
効果的に燃焼させる。 【解決手段】圧縮行程噴射を行う成層燃焼時に(S
1)、失火頻度等から燃焼状態の悪化が判定されると
(S2)、燃料噴射の直前に点火プラグを放電させ(S
3)、該空放電によって点火プラグに付着したデポジッ
ト燃焼させる。点火プラグの放電電圧は筒内ガス密度が
高いときほど大きくなって、正規のギャップ間に火花が
飛び難くなるので、圧縮行程中のなるべく遅い時期、即
ち、筒内ガス密度がなるべく高い条件下で空放電を行わ
せることで、前記デポジットを導通して漏洩する電流を
多くできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直噴火花点火式内
燃機関の点火制御装置に関し、詳しくは、点火プラグに
付着したデポジットを空放電により燃焼させて、燃焼性
(点火エネルギー)を回復させるための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、直噴火花点火式内燃機関におい
て、点火プラグに対するデポジットの付着により絶縁抵
抗が低下すると、点火エネルギーが減少して失火発生の
原因になるため、失火頻度等に基づいて燃焼性が悪化し
ていると判定されたときに、点火制御対象の気筒の点火
時期において点火制御対象の気筒以外の気筒の点火コイ
ルユニットにも同時に点火信号を印加することで、混合
気の着火燃焼に関与しない所謂空放電を行わせ、これに
より、前記デポジットを燃焼させ、点火エネルギーを回
復させるよう構成された点火制御装置があった(特開平
9−303189号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に、点火制御対象の気筒以外の気筒の点火コイルユニッ
トにも点火時期において同時に点火信号を印加する構成
では、4気筒エンジンの場合に空放電を行わせる時期
が、点火時期の180 °CA後(膨張行程後期),点火時
期の360 °CA後(排気行程後期),点火時期の540 °
CA後(吸気行程後期)になり、これらの空放電時期
は、筒内ガス密度が比較的低い時期であるという共通の
特性をもつことになる。
【0004】一方、点火プラグの放電電圧と筒内ガス密
度との間には、図4に示すように、筒内ガス密度の低下
に従って放電電圧が低下し、正規のギャップ間を火花が
飛び易くなることが知られている。
【0005】即ち、従来の点火エネルギー回復のための
空放電制御は、正規のギャップ間に火花が飛び易い条件
下で空放電を行わせることになっており、中心電極の周
囲の碍子上にデポジットが付着している場合であって
も、中心電極と接地電極との間の正規のギャップ部分で
火花が飛んで、前記デポジットを導通して接地電極へ漏
洩する電流が少ないため、前記デポジットを効果的に燃
焼させることができず、点火エネルギーの回復効果を十
分に得ることができないという問題があった。
【0006】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、点火プラグの中心電極周囲の碍子上に付着したデ
ポジットを空放電によって効果的に燃焼させ、燃焼性
(点火エネルギー)の回復を確実に得られる直噴火花点
火式内燃機関の点火制御装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのため、請求項1記載
の発明では、各気筒毎に筒内に噴口を臨ませた燃料噴射
弁を備え、圧縮行程で燃料噴射を行わせる運転条件をも
つ直噴火花点火式内燃機関の点火制御装置であって、通
常の点火時期における点火プラグの放電に加え、燃焼性
の悪化が判定されたときに点火プラグの空放電を行わせ
るよう構成すると共に、前記空放電の時期を、通常の点
火時期とは独立に機関運転条件に応じて任意に制御する
よう構成した。
【0008】かかる構成によると、空放電の時期が点火
時期に同期したタイミングに限定されることがなく、デ
ポジットの燃焼に最も適した時期に空放電を行わせるこ
とが可能となる。
【0009】請求項2記載の発明では、前記空放電の時
期を、圧縮行程での燃料噴射の直前とする構成とした。
かかる構成によると、圧縮行程中の燃料噴射の前であれ
ば、放電が燃料の着火燃焼に関与せずに空放電になると
共に、燃料噴射の直前として圧縮行程中のなるべく遅れ
た時期に空放電させる構成であれば、筒内ガス密度がな
るべく高い条件下で空放電を行わせることになる。
【0010】即ち、筒内ガス密度が高いときほど点火プ
ラグの放電電圧が高くなるという特性があり、放電電圧
が高くなるほど正規のギャップ間に放電火花が飛び難く
なるので、筒内ガス密度が高い条件下での空放電は、デ
ポジットを介して流れる漏洩電流を多くすることにな
る。
【0011】請求項3記載の発明では、前記空放電の時
期を、通常の点火動作から機関運転条件に応じた期間経
過後の膨張行程中とする構成とした。かかる構成による
と、通常の点火動作後の燃焼期間が機関運転条件(機関
負荷,機関回転速度)に応じて変化することに対応して
空放電の時期が制御されるから、燃焼の後期まで残った
未燃焼成分が点火プラグに付着してデポジットを生成す
る時期に空放電を行わせることができる。
【0012】請求項4記載の発明では、前記空放電を、
機関のアイドル運転状態においてのみ行わせる構成とし
た。かかる構成によると、圧縮行程中の燃料噴射の直前
等の空放電の時期であっても、機関がアイドル運転状態
でない場合には、空放電を行わせない。
【0013】機関のアイドル運転状態とは、点火プラグ
の温度が低い条件であって、点火プラグの温度が低いと
きほど放電電圧が高くなって、正規のギャップ間に放電
火花が飛び難くなるので、アイドル運転状態で空放電を
行わせれば、他の点火プラグの温度が高い運転状態に比
してより効果的にデポジットが燃焼することになる。
【0014】請求項5記載の発明では、前記空放電の時
期を、燃料カット状態での圧縮上死点付近とする構成と
した。かかる構成によると、減速燃料カット等の燃料噴
射が停止される条件下では、最も筒内ガス密度が高くな
る圧縮上死点付近において点火プラグの近傍に燃料が存
在せず、圧縮上死点付近での点火プラグの放電動作は空
放電となり、最も筒内ガス密度(放電電圧)が高い条件
下で空放電が行われることになる。
【0015】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、点火時期
に制限されることなく、点火プラグの空放電を行わせる
ことができるので、点火プラグの放電電圧が高く正規の
ギャップ間に火花がなるべく飛び難い条件下で空放電を
行わせることが可能となり、以て、点火プラグに付着し
たデポジットを空放電によって効果的に燃焼させて、燃
焼性(点火エネルギー)の確実な回復を図れるという効
果がある。
【0016】請求項2記載の発明によると、圧縮行程中
であって、かつ、なるべく上死点に近く、筒内ガス密度
が最大限に高い条件下で空放電を行わせることができる
という効果がある。
【0017】請求項3記載の発明によると、膨張行程中
の燃焼期間を避けた最も筒内ガス密度が高い条件下で空
放電を行わせることが可能になるという効果がある。請
求項4記載の発明によると、点火プラグの温度が低く放
電電圧が高くなる条件でのみ空放電を行わせることで、
より一層効果的にデポジットを燃焼させることができる
という効果がある。
【0018】請求項5記載の発明によると、燃料カット
状態で筒内ガス密度が最も高くなる上死点付近で空放電
を行わせることができるという効果がある。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図1は、直噴火花点火式内燃機関で
ある4サイクル型の自動車用ガソリン機関の制御システ
ムを示すブロック図である。
【0020】この図1において、各気筒毎に設けられる
点火プラグ1には、各点火プラグ1毎にそれぞれ設けら
れた点火コイル2の二次側から個別に高電圧が印加させ
れるようになっており、前記各点火コイル2の一次側へ
の通電は、エンジンコントロールユニット(以下、EC
Uという)3によって制御される。
【0021】前記ECU3には、クランク角を検出する
クランク角センサ4,気筒判別を行う気筒判別センサ
5,スロットル弁(図示省略)の開度を検出するスロッ
トルセンサ6からの検出信号が入力される。また、図示
を省略したが、前記ECU3には、上記各種センサの
他、排気中の酸素濃度に基づいて燃焼混合気の空燃比を
検出する空燃比センサ,機関の吸入空気量を計測するエ
アフローメータ,機関の冷却水温度を検出する水温セン
サ等からの検出信号が入力される。
【0022】そして、前記ECU3は、前記各種センサ
からの検出信号に基づいて燃料噴射時期及び燃料噴射量
を演算し、該演算結果に応じて、筒内に噴口を臨ませて
各気筒毎にそれぞれ設けられる燃料噴射弁13に対して噴
射弁駆動信号を出力し、燃料噴射を制御する。
【0023】具体的には、機関負荷,機関回転速度,水
温,始動後時間などの機関運転状態に基づいて、目標空
燃比を設定すると共に、吸気行程での燃料噴射による均
質燃焼と圧縮行程での燃料噴射による成層燃焼とのいず
れかを選択する。そして、前記目標空燃比に制御するた
めの燃料噴射量を演算し、また、均質燃焼,成層燃焼の
別に応じて噴射時期を演算し、前記噴射時期に前記燃料
噴射量に相当するパルス幅の噴射弁駆動信号を、噴射時
期となっている気筒の燃料噴射弁13に対して出力する。
【0024】更に、前記ECU3は、機関負荷,機関回
転速度等に基づいて点火時期を演算し、該演算された点
火時期に放電を行わせるべく、前記気筒判別センサ5に
より判定される点火制御対象の気筒の点火コイル2に対
して点火信号を出力し、点火コイル2の一次側に対する
通電を制御する。
【0025】ところで、圧縮行程で燃料噴射を行わせる
と、燃料噴射から点火時期までの時間が短いために燃料
の気化が不十分となって不完全燃焼が生じ、これによっ
て、図5に示すように、未燃焼成分が点火プラグ1の中
心電極7周囲の碍子8に付着してデポジット10を生成す
る場合がある。前記デポジット10は、点火プラグ1の絶
縁抵抗を低下させて、中心電極7と接地電極9との間の
正規の点火ギャップ間での放電を妨げ、これにより、点
火エネルギーを低下させて失火を引き起こす要因とな
る。
【0026】そこで、前記ECU3は、混合気の着火燃
焼に関与しない点火プラグ1の放電、即ち、空放電を行
わせることで、前記デポジット10を燃焼させて、点火エ
ネルギーの回復を図るよう構成されている。
【0027】ここで、前記空放電制御の第1の実施形態
を、図2のフローチャートに従って説明する。図2のフ
ローチャートにおいて、まず、ステップS1では、圧縮
行程にて燃料噴射が行われる成層燃焼条件であるか否か
を判別し、成層燃焼条件であるときには、ステップS2
へ進む。
【0028】ステップS2では、燃焼状態が悪化してい
るか否かを判定する。前記燃焼状態の悪化は、公知の種
々の手段を用いて判断することができ、例えば失火頻度
が所定値以上になっている状態を燃焼状態の悪化状態と
して判定させることができる。また、成層燃焼条件が所
定時間以上連続したときに、前記デポジット10の生成に
よる燃焼状態の悪化を推定しても良い。更に、図1に示
したように、点火プラグ1の絶縁抵抗を検出する点火プ
ラグ抵抗検出手段12を設け、デポジット10の生成による
絶縁抵抗の減少を直接的に検出しても良い。
【0029】ステップS2で燃焼状態の悪化が判定され
ると、ステップS3へ進み、圧縮行程での燃料噴射が行
われる直前に、同じ気筒で点火プラグ1による放電を行
わせるべく、圧縮行程であって燃料噴射が行われる気筒
の点火コイル2に対して点火信号を出力する。
【0030】燃料噴射が行われる直前に点火プラグ1に
よる放電を行わせる構成であれば、点火プラグ1近傍に
燃料が存在しないから、空放電となる。前記燃料噴射が
行われる直前の放電を行わせた後は、通常の点火時期に
おいて放電を行わせるべく、同じ点火コイル2に対して
続けて点火信号を出力する。即ち、図3に示すように、
噴射弁駆動信号aが出力される圧縮行程の気筒におい
て、噴射弁駆動信号aに略同期した空放電のための点火
信号cの後の同じ圧縮行程内において、燃料を着火燃焼
させるための点火信号bが出力されることになる。
【0031】上記のようにして、通常の点火時期とは独
立に空放電の時期を任意に制御する構成とし、然も、圧
縮行程中で、かつ、燃料が点火プラグ1に到達する直前
に空放電を行わせる構成とすれば、筒内ガス密度が最大
限に高い条件下で空放電を行わせることができ、これに
よって、中心電極7の周囲のデポジット10を効果的に燃
焼させることができる。
【0032】図4に示すように、筒内ガス密度が高いと
きには、放電電圧が高くなって正規のギャップ間におい
て火花が飛び難くなり、点火プラグ1の中心電極7の周
囲の碍子8上にデポジットが付着している場合には、放
電電流は正規のギャップ間を飛ばずに、図5に示すよう
に、導電性のデポジット10を介して接地電極9へと漏洩
するか、又は、導電性のデポジット10を介した後、正規
のギャップよりも間隙の小さいハウジングポケット11の
奥で火花が飛ぶことになる。即ち、筒内ガス密度が高く
なる圧縮行程のなるべく後の時期に空放電を行わせれ
ば、中心電極7の周囲のデポジット10に沿って電流が確
実に流れ、デポジット10を効果的に燃焼させることがで
きるものである。
【0033】尚、圧縮行程中の空放電は、燃料噴射が行
われることのない圧縮行程前半の固定されたタイミング
で行わせても良いが、上記のように噴射弁駆動信号と同
期をとれば、なるべく空放電の時期を遅らせて筒内ガス
密度の最大限に高いときに空放電を行わせることがで
き、より確実にデポジット10を燃焼させることができ
る。
【0034】ところで、図7に示すように、点火プラグ
9の電極の温度が低いときほど放電電圧が高くなってギ
ャップ間に火花が飛び難くなり、デポジット10に沿って
電流が流れ易くなるので、図6のフローチャートに示す
第2の実施形態のように、前記図2のフローチャートに
示した圧縮行程中の噴射直前の空放電を、点火プラグ1
の電極温度が低くなる機関のアイドル運転時(低負荷,
低回転時)に限って行わせるようにしても良い。
【0035】図6のフローチャートにおいて、ステップ
S11では、機関が所定のアイドル運転状態(低負荷,低
回転状態)であるか否を判別し、アイドル運転状態であ
るときにのみステップS12以降へ進む。
【0036】そして、ステップS12で成層燃焼条件であ
ると判定され、かつ、ステップS13で燃焼性の悪化が判
定されたときに、ステップS14へ進み、圧縮行程での燃
料噴射直前において空放電を行わせる。
【0037】このようにアイドル運転時であって、か
つ、筒内ガス密度が高い圧縮行程中の燃料噴射の直前に
空放電を行わせれば、点火プラグ1の温度条件から放電
電圧が高くなると共に、筒内ガス密度の条件から放電電
圧が高くなるから、より一層正規ギャップ間に火花が飛
び難くなり、空放電によりデポジットをより効果的に燃
焼させることができる。
【0038】また、上記では、成層燃焼条件下の圧縮行
程中であって、燃料が点火プラグ1に到達する直前に空
放電を行わせる構成としたが、筒内ガス密度が高い条件
として膨張行程中に空放電を行わせる構成としても良
い。
【0039】第3の実施形態を示す図8のフローチャー
トにおいて、ステップS21で成層燃焼条件であると判定
され、かつ、ステップS22で燃焼性の悪化が判定される
と、ステップS23へ進み、膨張行程内の燃焼期間直後に
空放電を行わせる。
【0040】前記燃焼期間は、機関負荷,機関回転速度
によって変化するので、通常の点火bから空放電cまで
の期間d(図9参照)を、図10に示すように機関負荷,
機関回転速度に応じたマップデータとして決定すれば良
い。
【0041】上記のように点火時期とは独立に、燃焼期
間の直後に空放電が行われるようにすれば、膨張行程中
のなべく早い時期、即ち、膨張行程中のなるべく筒内ガ
ス密度(放電電圧)の高い時期に空放電を行わせること
ができ、空放電によるデポジットの燃焼を効果的に行わ
せることができる。
【0042】尚、上記の膨張行程における空放電も、ア
イドル運転時に限って行わせるようにしても良い。とこ
ろで、上記第1,第2の実施形態では、噴射弁駆動信号
に同期した点火信号の出力によって、燃料噴射が行われ
る直前に空放電を行わせる構成としたが、燃料噴射が停
止される条件(燃料カット条件)であって噴射弁駆動信
号が出力されない場合にも、通常に燃料噴射が行われる
場合と同様にして空放電を行わせるべく、図11のフロー
チャートに示す第4の実施形態に示すようにして、空放
電を行わせると良い。
【0043】図11のフローチャートにおいて、ステップ
S31では、スロットル弁全閉であって機関回転速度が所
定速度以上であることなどを条件として行われる減速燃
料カット時であるか否かを判別する。そして、燃料カッ
ト条件であれば、ステップS32へ進んで、燃料カット条
件に入る直前での圧縮行程中の噴射時期を記憶し、次の
ステップS33では、燃料噴射を停止させる。
【0044】ステップS34では、燃焼性の悪化状態であ
るか否かを判別し、燃焼性の悪化状態であれば、ステッ
プS35へ進み、前記記憶された噴射時期に同期して圧縮
行程の気筒の点火コイル2に対して点火信号を出力する
ことにより、空放電を行わせる。
【0045】ここで、前記噴射時期に同期した空放電の
後の点火時期における放電も、燃料カット中であって点
火プラグ1の近傍に燃料が存在しないので空放電とな
り、結果、1サイクル中に2回の空放電が行われること
になる。
【0046】ところで、上記のような燃料カット中であ
れば、噴射時期や燃焼期間に制限されることなく、どの
タイミングで放電を行わせても空放電となるから、図12
のフローチャートに示す第5の実施形態に示すように、
燃料カット中であるときには、圧縮上死点付近で点火信
号を出力して、空放電を最も筒内ガス密度の高い条件下
で行わせることができる。
【0047】図12のフローチャートにおいて、ステップ
S41では燃料カット条件が成立しているか否かを判別
し、成立していればステップS42へ進んで燃料噴射を停
止させる。
【0048】更に、ステップS43では、燃焼性が悪化し
ているか否かを判別し、燃焼性が悪化している場合に
は、ステップS44へ進み、通常の点火時期での放電を停
止させて、前記点火時期よりも更に遅れた圧縮上死点付
近で点火信号を該当気筒に出力して、空放電を行わせ
る。尚、燃料カット時に、デポジットを燃焼させるため
の空放電用の点火時期を設定し、該点火時期に従った点
火信号の出力によって圧縮上死点付近で空放電を行わせ
る構成としても良い。
【0049】圧縮上死点は、通常の噴射時期の後のタイ
ミングであるが、燃料カットが行われる条件であるか
ら、放電を行わせても空放電となる。然も、圧縮上死点
付近であれば筒内ガス密度が高く、また、燃料カット条
件下であれば、点火プラグ1の温度も低いから、放電電
圧が高くなって、点火プラグ1の中心電極7周囲に付着
したデポジットに放電電流を確実に流して、前記デポジ
ットを効果的に燃焼させることができる。
【0050】尚、上記圧縮上死点付近での空放電と共
に、その前の圧縮行程及び/又は膨張行程のなるべく圧
縮上死点に近い時期においても空放電を行わせる構成と
しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における直噴火花点火式内燃機関の
制御システムを示すブロック図。。
【図2】空放電制御の第1の実施形態を示すフローチャ
ート。
【図3】上記第1の実施形態における放電の様子を示す
タイムチャート。
【図4】筒内ガス密度と放電電圧との相関を示す線図。
【図5】点火プラグの詳細な構造及びデポジットの付着
状態を説明するための部分拡大図。
【図6】空放電制御の第2の実施形態を示すフローチャ
ート。
【図7】電極温度と放電電圧との相関を示す線図。
【図8】空放電制御の第3の実施形態を示すフローチャ
ート。
【図9】上記第3の実施形態における放電の様子を示す
タイムチャート。
【図10】上記第3の実施形態における空放電の時期を決
定する期間dを求めるためのマップを示す線図。
【図11】空放電制御の第4の実施形態を示すフローチャ
ート。
【図12】空放電制御の第5の実施形態を示すフローチャ
ート。
【符号の説明】
1 点火プラグ 2 点火コイル 3 エンジンコントロールユニット(ECU) 4 クランク角センサ 5 気筒判別センサ 6 スロットルセンサ 7 中心電極 8 碍子 9 接地電極 10 デポジット 11 ハウジングポケット 12 点火プラグ抵抗検出手段 13 燃料噴射弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G019 AA05 AA09 AB01 AB02 AB03 AC03 BB06 CA01 DC06 GA00 GA01 GA05 GA08 GA09 GA11 GA16 3G301 HA01 HA04 HA06 JA23 KA07 KA26 LA00 LB04 NE23 PA01Z PA11Z PC09Z PD03Z PE01Z PE03Z PE05Z PE08Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各気筒毎に筒内に噴口を臨ませた燃料噴射
    弁を備え、圧縮行程で燃料噴射を行わせる運転条件をも
    つ直噴火花点火式内燃機関の点火制御装置であって、 通常の点火時期における点火プラグの放電に加え、燃焼
    性の悪化が判定されたときに点火プラグの空放電を行わ
    せるよう構成すると共に、前記空放電の時期を、通常の
    点火時期とは独立に機関運転条件に応じて任意に制御す
    るよう構成されたことを特徴とする直噴火花点火式内燃
    機関の点火制御装置。
  2. 【請求項2】前記空放電の時期を、圧縮行程での燃料噴
    射の直前とすることを特徴とする請求項1記載の直噴火
    花点火式内燃機関の点火制御装置。
  3. 【請求項3】前記空放電の時期を、通常の点火動作から
    機関運転条件に応じた期間経過後の膨張行程中とするこ
    とを特徴とする請求項1記載の直噴火花点火式内燃機関
    の点火制御装置。
  4. 【請求項4】前記空放電を、機関のアイドル運転状態に
    おいてのみ行わせることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか1つに記載の直噴火花点火式内燃機関の点火制御
    装置。
  5. 【請求項5】前記空放電の時期を、燃料カット状態での
    圧縮上死点付近とすることを特徴とする請求項1記載の
    直噴火花点火式内燃機関の点火制御装置。
JP33109098A 1998-11-20 1998-11-20 直噴火花点火式内燃機関の点火制御装置 Expired - Fee Related JP3565059B2 (ja)

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