JP2000160545A - ドレーン材の施工方法 - Google Patents
ドレーン材の施工方法Info
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Abstract
騒音や振動が生じない方法で、効率良く行う。 【解決手段】 地盤10上に二重管構造のケーシング1
をセットし、ケーシング1の先端部に、ドレーン材7を
投入する。ケーシング1の外管1bに設けたスパイラル
翼3の方向に合わせてケーシング1の外管1bを軸回り
に正転し、所定の深度まで圧入する。所定の深度に達し
たら、内管1aの内側に杭11を建て込み、さらにドレ
ーン材7を投入する。内管1aを逆転させ、内管1a先
端の鋸歯状押圧部4で、ドレーン材7を締め固めなが
ら、ケーシング1を引き抜いて行く。締め固めたドレー
ン材7と杭11を地盤10中に残置し、施工を完了す
る。
Description
密促進のための地盤改良などの目的で、地盤中に柱状に
設置されるドレーン材の施工方法に関するものである。
また、節杭その他の既成杭を地盤中に低振動・低騒音で
施工しつつ、同時に充填したドレーン材を締め固めて杭
の支持力を増加させるためにも利用することができる。
し、地震時等の地盤中における過剰間隙水圧の上昇を抑
制することで、地盤の液状化を抑止する方法は周知であ
る(例えば、特開昭55−142815号公報、特開昭
56−100919号公報等参照)。また、粘性地盤等
における圧密促進のためのサンドドレーンも周知であ
る。
−250122号公報には、節杭を芯材として、その周
囲にドレーン材を充填した液状化防止基礎杭構造が示さ
れている。
は、鋼管杭等の中空の既成杭を地盤中に打設するにあた
り、杭の中空部下部に砂、スラグまたは砂利からなる粒
状体を充填し、杭の内側から粒状体を打撃することによ
り粒状体にダイレイタンシー現象を生じさせて杭下端を
閉塞し、そのまま地盤中に打込んで行く工法が記載され
ている。
ーン材が充填された既成杭を、低振動・低騒音で施工で
きる方法を開発しており(特願平10−15434号、
特願平10−15435号)、ドレーン材を効率良く、
確実に充填する方法の一つとして、内管と外管を有する
二重管構造のケーシングを用い、ケーシングを引き上げ
る際に、内管を上下させてケーシング下に残置されるド
レーン材を突き固める方法を開示している。
ーン材が十分に締め固められることで、軟弱な地盤にお
いても杭本来の周面支持力が得られ、また地震時にはド
レーン材の存在により地盤中の過剰間隙水圧が逸散さ
れ、液状化が抑止される。
レーン材の柱、あるいは杭とともに杭を囲むように地盤
中に残置されるドレーン材は、締め固めが十分であれ
ば、途中で水みちが途切れることなく、グラベルドレー
ンあるいはサンドドレーンとして有効であり、また杭の
周囲に充填した場合は、周面支持力の確保が可能となる
が、締め固めが不十分な場合は、期待される効果が得ら
れないことになる。
15435号のように、二重管構造のケーシングを用
い、内管を上下させてドレーン材を締め固めることは効
率的な方法の一つと考えられるが、内管を軸方向に上下
させる場合、外管との干渉の問題があり、また内管を大
きなストロークで上下させるのは、機構的にも必ずしも
容易ではなく、打撃工法ほどでないにしても振動や騒音
の問題が発生する恐れがある。
図ったものであり、より簡単な構造で、ドレーン材を効
率良く締め固めることができるドレーン材の施工方法を
提供することを目的としたものである。
レーン材の施工方法は、先端円周方向に所定の勾配を有
する1または複数の鋸歯状押圧部を形成したケーシング
を、回転圧入装置によって軸回りに回転させながら地盤
中に圧入しつつ、そのケーシング内にドレーン材を充填
し、所定の深さに達したら、ケーシングを前記勾配が回
転方向に対し下り勾配となるように軸回りに回転させ
て、鋸歯状押圧部でドレーン材を締め固めながらケーシ
ングを引き上げ、地盤中にドレーン材による柱を形成す
ることを特徴とするものである。
は、ケーシングが軸回りに回転するときに、ある鉛直面
内における鋸歯状押圧部の位置が上方から下方へ連続的
に変化する場合をいうものとし、その逆の場合を上り勾
配とする。
一般的であるが、その他、例えばコンクリート用の人工
軽量骨材等の人工材料でもよい。鋸歯状押圧部が回転方
向に対し下り勾配になるように、ケーシングを回転させ
ると、鋸歯状押圧部からは充填したドレーン材に対し、
下向きの押圧力が作用するため、ドレーン材が締め固め
られることになる。
合、ケーシング等を上下させて突き固める場合に比べ、
振動や騒音がほとんど発生しない。また、回転に伴い、
ケーシング先端だけでなく上方に充填されているドレー
ン材も大きく乱すことなく、下方へ誘導することができ
る。
ーシングが二重管構造の場合であっても、内管と外管と
の間での干渉といった問題もほとんどなく、簡単な回転
機構により、スムーズにドレーン材を締め固めて行くこ
とができる。
は、鋸歯状押圧部の勾配が回転方向に対し上り勾配とな
るように回転させた方が、回転圧入に対する抵抗が少な
くて済むが、機械的に大きな回転圧入力が得られる場合
は、逆方向に回転させながら圧入することもできる。ま
た、ケーシングが二重管構造の場合は、外管のみ回転さ
せ、鋸歯状押圧部を形成した内管を回転させない場合も
あり得る。
接的には、ケーシング先端における管厚に応じた範囲に
伝達されるが、ケーシング先端部のみ管厚を増したり、
あるいはケーシング先端の鋸歯状押圧部について、管径
方向にも傾斜を設け、押圧面積を増加させたり押圧方向
を調整することも可能である。
配となるように設定される。通常、回転圧入時と逆の方
向に設定されるが、逆でなくとも可能である。請求項2
は、請求項1に係るドレーン材の施工方法において、ケ
ーシングの外周面にスパイラル翼またはスパイラル状の
突起が設けられている場合である。
させるときの抵抗を小さくするためのものであるが、突
起は鋼線等を巻き付けてスポット溶接したものなどでも
よい。
ーン材の施工方法において、ケーシングが内管と外管か
らなる二重管であり、鋸歯状押圧部が内管に形成されて
いる場合である。
状押圧部を形成した単管による施工も可能であるが、二
重管構造とすれば、内管の回転に対する地盤の抵抗等を
あまり考慮する必要がなく、また外管にスパイラル翼ま
たはスパイラル状突起を設けることで、地盤への回転圧
入が容易となる。この他、ケーシングの先端部のみ二重
管構造とすることも可能である。
ドレーン材の施工方法において、ケーシングの内側に、
ドレーン材とともに、ドレーン材で囲まれる既成杭を挿
入し、その既成杭をドレーン材とともに地中に残置する
場合である。
ルドレーン、あるいは圧密促進のためのサンドドレーン
の施工にも適用できるが、上述した特願平10−154
34号や特願平10−15435号に係る発明のよう
に、周囲にドレーン材が充填された既成杭を、低振動・
低騒音で施工しつつ、ドレーン材を十分に締め固めるこ
とで、杭の周面支持力を増大させる方法としても有用で
ある。
いて、図面を参照しながら説明する。図1の実施形態
は、請求項1〜3に対応するものであり、内管1aと外
管1bからなる二重管構造のケーシング1を地盤中に圧
入し、液状化抑止等を目的とするドレーン材7の柱を地
盤中に形成するものである。
し、ケーシング1の先端部に、砕石等のドレーン材7を
投入する(図1(a) 参照)。ケーシング1を構成する外
管1bの先端には、掘進のための先端ビット2を取り付
けておく。
材7は、回転圧入の際の地盤反力によって、ダイレイタ
ンシー現象を生じ、ケーシング1下端を閉塞状態とする
ことで、掘削時に蓋の役割を果たすことになる。
圧入の際に、下端に蓋体を設置しておき、蓋体ごと回転
圧入を行い、ケーシング1を引き上げる際には、蓋体を
充填したドレーン材7とともに地盤10中に残置すると
いった方法も可能である。
め、外管1bの外周面にスパイラル状の突起等を設ける
ことも有効である。地盤によっては突起がなくても回転
圧入が可能な場合もあるが、鋼線をスポット溶接する程
度のスパイラル状突起を設けることで、回転圧入が容易
となる。地盤が比較的硬い場合には、スパイラル翼を設
け、土砂を上方へ押し上げながら回転圧入することで圧
入が容易となる。
(図の場合は右ねじの方向)し、所定の深度まで圧入す
る(図1(b) 参照)。 所定の深度まで達したら、内管1aの内側にドレーン
材7を投入しつつ、内管1aを逆転させ、内管1a先端
の鋸歯状押圧部4で、ドレーン材7を締め固めながら、
ケーシング1を引き抜いて行く(図1(c) 参照)。
後でも任意の段階で投入することができる。 締め固められたドレーン材7の柱を残置し、施工が完
了する(図1(d) 参照)。
るものであり、内管1aとスパイラル翼3を設けた外管
1bからなる二重管構造のケーシング1を地盤中に圧入
し、ドレーン材7の充填過程において、ドレーン材7中
に基礎杭としての節杭を埋設し、締め固められたドレー
ン材7を介して周面支持力を確保するとともに、ドレー
ン材7による液状化抑止機能等を期待したものである。
し、ケーシング1の先端部に、砕石等のドレーン材7を
投入する(図2(a) 参照)。
材7は、回転圧入の際の地盤反力によって、ダイレイタ
ンシー現象を生じ、ケーシング1下端を閉塞状態とする
ことで、掘削時に蓋の役割を果たすことになる。
が、同様に、ダイレイタンシー現象を利用して開放され
たケーシングの下端を閉塞状態とするのに対し、特願平
10−15435号では、ケーシングの地盤中への回転
圧入の際に、下端に蓋体を設置しておき、蓋体ごと回転
圧入を行い、ケーシングを引き上げる際には、蓋体を充
填材とともに地盤中に残置することとしている。
を利用せず、蓋体を利用して施工を行うこともできる。
なお、この例ではケーシング1を構成する外管1bの先
端に、掘進のための先端ビット2を取り付け、さらに圧
入を容易にするためのスパイラル翼3を設けている。
ング1の外管1bを軸回りに正転(図の場合は右ねじの
方向)し、所定の深度まで圧入する(図2(b) 参照)。 所定の深度まで達したら、内管1aの内側に杭11を
建て込み(図2(c) 参照)、さらにドレーン材7を投入
する(図2(d) 参照)。
bを同時に、逆転させ、内管1a先端の鋸歯状押圧部4
で、ドレーン材7を締め固めながら、ケーシング1を引
き抜いて行き(図2(e) 参照)、締め固められたドレー
ン材7によって囲まれた杭11を残置し、施工が完了す
る(図2(f) 参照)。
態における施工手順の概要を示したものであり、図2で
はケーシング1に二重管を用いていたのに対し、この例
では図2の例の内管1aに相当する単管からなるケーシ
ング1を用いている。
材7による柱の長さ等)、回転圧入のための施工装置の
性能等によっては、単管からなるケーシング1で十分な
場合があり、工費の節減が図れる。
ケーシング1の先端部に、掘削時に蓋となる程度の量の
ドレーン材7を充填する(図3(a) 参照)。なお、この
例では先端部のドレーン材7をケーシング1の下端から
充填している。
に、先端ビット2を設け、その上方にスパイラル状の突
起3bを設けている。 スパイラル状の突起3bの方向に合わせてケーシング
1を軸回りに正転(図の場合は右ねじの方向)し、所定
の深度まで圧入する(図3(b) 参照)。
の内側に杭11を建て込み(図3(c) 参照)、さらにド
レーン材7を投入する(図3(d) 参照)。 ケーシング1を逆転させ、ケーシング1先端の鋸歯状
押圧部4で、ドレーン材7を締め固めながら、ケーシン
グ1を引き抜いて行き(図3(e) 参照)、締め固められ
たドレーン材7によって囲まれた杭11を残置し、施工
が完了する(図3(f) 参照)。
は、いずれもドレーン材7中に節杭を埋設した場合であ
るが、杭11は節杭に限らず、鋼管杭や通常の丸杭であ
るコンクリート杭、鋼コンクリート複合パイルであって
もよい。
端の鋸歯状押圧部4の形態の一例として、その先端部の
正面図と展開図を示したもので、鋸歯状押圧部4の歯が
1つの場合である。
の場合の例であり、ケーシング1の長さL=7m、直径
D=609mm、管厚t=16mm程度の場合を想定し
ている。また、締め固められるドレーン材7の径として
は、2.5〜10mm程度を想定している。
やケーシング1の寸法については、これらに限定される
ものではなく、むしろドレーン材7の径や材質とケーシ
ング1の寸法との関係等において相対的なものとなる傾
向にある。
で、その高さh=Dの場合、図5(b)は、鋸歯状押圧部
4の歯が2枚で、その高さh=D/2の場合、図5(c)
は、鋸歯状押圧部4の歯が4枚で、その高さh=D/2
の場合である。
歯状押圧部4の外周に、短尺の鋼管5を被せたものであ
り、鋼管5が掘削時やドレーン材7の締固め時に鋸歯状
押圧部4が変形したり、磨耗したりするものを防止する
機能を有している。
であるが、ケーシング1が二重管構造の場合の内管につ
いても同様に考えることができる。図6は、鋸歯状押圧
部4の断面形状のバリエーションを示したもので、図6
(a) のように先端面が水平な場合に限らず、図6(b) 、
(c) のようにケーシング1の内側または外側に向けてテ
ーパーが形成されている場合、図6(d) のように山形の
溝が形成されている場合等が考えられる。また、例え
ば、図6(d) と逆に下向きに山形に突出するような断面
とすることも考えられる。
ケーシングの回転によって行うため、ケーシングを上下
させて締め固めるものや、突き棒等をもちいる場合に比
べ、小さな力で締固めを行うことができ、騒音や振動の
問題も少ない。 回転により連続的に締固めを行うことができるため、
効率が良く、また地盤条件、その他の施工条件に応じ
て、回転速度を調整したり、鋸歯状押圧部の数、形状等
の選択により対処することができる。 締固めのための駆動装置としては、ケーシングを地盤
中へ圧入するための回転圧入装置を兼用することができ
るため、経済的である。 請求項4に係る発明では、杭の周囲を取り巻くドレー
ン材を十分に締め固めることで、杭とドレーン材との間
の摩擦力により、軟弱な地盤においても他の埋込み杭工
法以上の周面支持力が得られる。
を示す断面図である。
要を示す断面図である。
順の概要を示す断面図である。
部の一実施形態を示したもので、(a) は正面図、(b) は
展開図である。
状押圧部を形成したケーシングの他の実施形態を示した
もので正面図である。
部の断面形状のバリエーションを示す図である。
b…外管、2…先端ビット、3…スパイラル翼、3b…
スパイラル状の突起、4…鋸歯状押圧部、5…鋼管、6
…投入口、7…ドレーン材、10…地盤、11…杭
Claims (4)
- 【請求項1】 先端円周方向に所定の勾配を有する1ま
たは複数の鋸歯状押圧部を形成したケーシングを、回転
圧入装置によって軸回りに回転させながら地盤中に圧入
しつつ、該ケーシング内にドレーン材を充填し、所定の
深さに達したら、前記ケーシングを前記勾配が回転方向
に対し下り勾配となるように軸回りに回転させて、前記
鋸歯状押圧部でドレーン材を締め固めながらケーシング
を引き上げ、地盤中にドレーン材による柱を形成するこ
とを特徴とするドレーン材の施工方法。 - 【請求項2】 前記ケーシングの外周面にスパイラル翼
またはスパイラル状の突起が設けられている請求項1記
載のドレーン材の施工方法。 - 【請求項3】 前記ケーシングが内管と外管からなる二
重管であり、前記鋸歯状押圧部が前記内管に形成されて
いる請求項1または2記載のドレーン材の施工方法。 - 【請求項4】 前記ケーシングの内側に、前記ドレーン
材とともに、該ドレーン材で囲まれる既成杭を挿入し、
該既成杭をドレーン材とともに地中に残置することを特
徴とする請求項1、2または3記載のドレーン材の施工
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34157798A JP3753876B2 (ja) | 1998-12-01 | 1998-12-01 | ドレーン材の施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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JP3753876B2 JP3753876B2 (ja) | 2006-03-08 |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007056605A (ja) * | 2005-08-26 | 2007-03-08 | Asahi Kasei Construction Materials Co Ltd | 液状化防止工法 |
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-
1998
- 1998-12-01 JP JP34157798A patent/JP3753876B2/ja not_active Expired - Fee Related
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