JP2000159587A - セラミックス粉蒔加飾用絵具、これを用いた転写紙及び加飾セラミックスの製造方法 - Google Patents

セラミックス粉蒔加飾用絵具、これを用いた転写紙及び加飾セラミックスの製造方法

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JP2000159587A
JP2000159587A JP33127298A JP33127298A JP2000159587A JP 2000159587 A JP2000159587 A JP 2000159587A JP 33127298 A JP33127298 A JP 33127298A JP 33127298 A JP33127298 A JP 33127298A JP 2000159587 A JP2000159587 A JP 2000159587A
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Yoshitaka Sakuma
由隆 佐久間
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Noritake Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スクリーン印刷により得られた転写紙を用いる
加飾セラミックスの製造方法により得られる加飾部の色
調と同程度の鮮明な色調の加飾部を得ることができるセ
ラミックス加飾用絵具及び加飾セラミックスの製造方法
を提供する。 【解決手段】セラミック素地の粘着面にセラミックス加
飾用絵具の絵具粉末粒子を散布して付着させて得られた
絵具粉末粒子付着セラミック素地を焼成する加飾セラミ
ックスの製造方法において、前記絵具として、粘着面へ
の散布により前記粘着面に付着する絵具粉末粒子の大多
数が粒径3μm以上の絵具粉末粒子である程度に、粒径
3μm以上の絵具粉末粒子の含有率が高く、粒径3μm
未満の絵具粉末粒子の含有率が低いセラミックス加飾用
絵具を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックス粉蒔
加飾用絵具、これを用いた転写紙及び加飾セラミックス
の製造方法に関する。より詳細には、粉蒔加飾といわれ
る絵付に関し、セラミックスの表面に、直接又は転写紙
からの間接的に無機質顔料粉末を含む絵具層を形成した
後焼成して前記セラミックスを加飾するための絵具とこ
の絵具を用いる転写紙及び加飾セラミックスの製造方法
に関するものである。
【0002】前記セラミックスには、陶器、せっ器(粘
土器の一種で、素地は硬くガラス質又は熔化し、水を透
過せず破面は貝殻状あるいは石状であるもの。硬磁器と
陶器との中間のもの。英語で「Stoneware」と呼ばれる
もの。)、磁器、ガラス等のようにケイ酸塩(ケイ酸塩
鉱物)を主原料とするセラミックスのみならず、ケイ酸
塩(ケイ酸塩鉱物)以外の各種金属酸化物や非酸化物を
主原料とするセラミックス(例えば、アルミナ、ジルコ
ニア、ムライト、チタニアセラミックス等)、琺瑯も含
まれる。又、上記の各種セラミックスにいわゆるガラス
をコートしたそれらの施釉品も含まれる。
【0003】
【従来の技術】セラミックスの加飾 (絵付装飾)に用い
られる絵具としては、従来から有機系絵具と無機系絵具
が知られている。有機系絵具は、有機系樹脂を接着剤と
し、前記接着剤に主として有機系の発色剤粉末(即ち、
有機系顔料粉末等)又は前記発色剤粉末と無機系顔料粉
末をさらに加えたものであり、一般的には200℃以下
の温度で加熱硬化してセラミックスを加飾する。
【0004】前記有機系絵具は、有機系の顔料を使用し
ているため少量の顔料使用で鮮明な発色が可能であり、
また、豊富な色種により容易に多色化やカラー化が可能
であるが、加飾物の耐久性、特に熱的、機械的、化学的
耐久性は不十分である。
【0005】これに対して、無機系絵具は、主にガラス
フラックスを接着剤とし、顔料として耐火性の無機顔料
粉末を含有するものであり、一般的には400℃以上の
温度で焼成してセラミックスを加飾する。前記無機系絵
具は、セラミックスへの焼成加飾後において、セラミッ
クス表面に常温で固いガラスにより接着されているため
上記の各種耐久性は格段に向上している。
【0006】上述のような絵具を用いてセラミックスを
加飾するセラミックスの加飾方法には各種の手法が知ら
れており、例えば、筆による手描、ゴム印絵付、吹付絵
付、蒔絵付、パッド印刷、そして転写紙を利用する石
版、銅版印刷、平版印刷(オフセット印刷)、転写法等
がある。そして、最近良く利用される加飾方法として
は、スクリーン印刷により得られた転写紙を使用してセ
ラミックスを加飾する方法があげられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】スクリーン印刷により
得られた転写紙を用いてセラミック素地に絵具層を形成
する工程を含むセラミックスの加飾方法(加飾セラミッ
クスの製造方法)によれば、スクリーン印刷によりペー
スト状の絵具を20〜30μm程度の厚みで厚く印刷し
て得た転写紙の絵具層をセラミック素地上に転写するこ
とができるため、均質で高品位かつ高鮮明な色調を有す
る加飾セラミックスを大量に製造することができる。
【0008】しかしながら、その一方でスクリーン印刷
では、スクリーン印刷用の印刷版の作成に多大な労力と
費用を要する。また、スクリーン印刷では、使用される
色数と同じ数の印刷版が必要になるので、使用される色
数が増加するにつれて印刷版の作成にさらに多大な労力
と費用を要することになるから、加飾セラミックスの短
期間での製造要求を満足することが困難になると共に、
加飾セラミックスの少量生産(特に、多品種少量生産)
では生産コストの点で著しく不利になってしまう。
【0009】一方、スクリーン印刷以外の凸版印刷、凹
版印刷、平版(オフセット)印刷等を利用したセラミッ
クスの加飾方法は、特に高価な機器や設備を必要とせず
安価で早くできるため現在も多く利用されている。これ
らのセラミックスの加飾方法は、一般的に、粘着性のあ
る有機物(典型的にはワニス等の粘着剤)と無機顔料粉
末等(さらに、ガラスフラックス粉末を添加する場合も
ある)を混練して得られるペースト状の絵具をセラミッ
ク素地の上に印刷(凸版印刷、凹版印刷又は平版印刷)
する方法であるため、原理的に印刷することのできる絵
具層の厚みはせいぜい5μm以下(通常は1〜3μm程
度)であり、スクリーン印刷の場合と比較すると得られ
る絵具層の厚みはかなり薄くなる。そのため、セラミッ
ク素地に印刷された絵具層に含まれる発色(着色)剤と
なるべき顔料の総含有量も少ないので、焼成後に形成さ
れる加飾部の発色は極めて淡く不鮮明なものになる。
【0010】また、凸版印刷、凹版印刷又はオフセット
印刷を利用して得られる転写紙の絵具層の厚みも同様に
薄いので、前記転写紙を用いてセラミック素地に絵具層
を形成する工程を含む加飾セラミックスの製造方法によ
っても、得られる加飾部の発色は極めて淡く不鮮明なも
のであった。
【0011】また、粘着性のある有機物(粘着剤)のみ
をセラミック素地に予め印刷(スクリーン印刷、凸版印
刷、凹版印刷又は平版印刷)して所定模様の粘着層(粘
着剤層)を形成し、ついで前記粘着層に無機顔料粉末を
含有する絵具粉末粒子(又は、無機顔料粉末及びガラス
フラックス粉末を含有して成る絵具粉末粒子)を粉蒔
(散布)して付着させ、前記粘着層の表面に絵具粉末粒
子層を形成して得られるセラミック素地を焼成する場合
でも、焼成後の加飾部の発色は極めて淡く不鮮明なもの
であった。また、上記方法と同様にして台紙上の粘着層
の表面に絵具粉末粒子層を形成して得られた転写紙を用
いてセラミック素地に絵具粉末粒子層を形成する工程を
含む加飾セラミックスの製造方法によっても、得られる
加飾部の発色は極めて淡く不鮮明なものであった。
【0012】また、絵具粉末を含むペーストのスクリー
ン印刷により得られた転写紙を用いるセラミックスの加
飾方法では多色化、鮮明なカラー化はそれほど困難では
ないが、平版(オフセット)印刷により得られた転写紙
を用いるセラミックスの加飾方法では、多色転写紙を得
るために、例えば乾性油を配合した粘着性のある有機物
(典型的にはワニス等)と無機顔料粉末(さらに、ガラ
スフラックス粉末を含有させる場合もある)等より成る
ペースト状の絵具を、絵具層を形成しようとする面に印
刷し、一昼夜放置して十分に乾燥硬化させたのち、別の
色調の絵具を順次印刷する必要がある。
【0013】最近は10〜15色の多色印刷も特別な要
求ではなく、このような場合、オフセット印刷により得
られた転写紙を用いてセラミック素地に絵具層を形成す
る工程を含むセラミックスの加飾方法は、転写紙の絵具
層の印刷に10〜15日間も要し時間がかかりすぎると
いう欠点を有するばかりでなく、絵具層の厚みも薄いこ
となどから焼成後に得られる加飾部の色調は満足できる
ものではなかった。
【0014】本発明の第1の目的は、上記従来技術の問
題点を解決し、絵具粉末を含むペーストのスクリーン印
刷による転写紙を用いて得られる加飾部の色調と同程度
の鮮明な色調の加飾部を得ることができるセラミックス
粉蒔加飾用絵具を提供することにある。
【0015】また、本発明の第2の目的は、絵具粉末を
含むペーストのスクリーン印刷による転写紙を用いて得
られる加飾部の色調と同程度の鮮明な色調の加飾部を得
ることができる転写紙を提供することにある。
【0016】さらに、本発明の第3の目的は、多大の費
用を要することなく加飾部の色調が鮮明な加飾セラミッ
クスを少量生産することができ、さらに加飾部を多色化
した加飾セラミックスを短時間で製造することができる
加飾セラミックスの製造方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者は、次の知見を
得て本発明を完成するに至った。セラミック素地の表面
に形成した粘着層の粘着面に絵具粉末を粉蒔して付着さ
せ、前記粘着面に絵具粉末粒子層を形成したセラミック
素地を焼成する場合、焼成後の加飾部の発色は極めて淡
く不鮮明なものであった。その理由は、次のように考え
られる。
【0018】従来のセラミック加飾用の粉末状無機系絵
具の製造方法では、粉砕工程の次に巨大粒子や粗大2次
粒子の除去目的でのみ分級工程があり、その結果、得ら
れる絵具は、大きな絵具粉末粒子から小さな絵具粉末粒
子まで粒径分布にかなりの幅がある粉末であった。この
ような従来の粉末状加飾用絵具を、セラミック素地に形
成された粘着層の粘着面に粉蒔して絵具粉末を前記粘着
面に付着させると、粉蒔した絵具粉末の中で粒径が比較
的小さい絵具粉末粒子(特に、粒径3μm未満の絵具粉
末粒子)が優先的に前記粘着面に付着してしまい、粉蒔
した絵具粉末の中で粒径が比較的大きな絵具粉末は前記
粘着面に付着しにくくなることが判明した。
【0019】その結果、前記粘着面に付着した絵具粉末
の粒径分布は、粉蒔前の絵具粉末の粒径分布と同じ粒径
分布ではなく、粉蒔前の絵具粉末の粒径分布と比較する
と、粒径が小さい絵具粉末粒子(特に、粒径3μm未満
の絵具粉末粒子)の含有率がより高く、粒径が大きい絵
具粉末粒子(例えば、粒径3μm以上の絵具粉末粒子)
の含有率がより低い粒径分布になっている。よって、従
来の粉末状加飾用絵具を粘着面に付着させたセラミック
素地を焼成して得られる加飾セラミックスの粉蒔加飾部
の色調は、有効絵具層の厚みが期待値よりも薄くなるた
め、焼成後のその色調は淡く不鮮明になってしまう。
【0020】そこで、本発明者は、セラミックスの粉蒔
加飾用絵具として、粘着面への粉蒔により前記粘着面に
付着する絵具粉末粒子の大多数が粒径の比較的大きな絵
具粉末粒子(特に、粒径3μm以上の絵具粉末粒子)で
ある程度に、粒径の比較的大きな絵具粉末粒子(特に、
粒径3μm以上の絵具粉末粒子)の含有率を高くし、粒
径の比較的小さな絵具粉末粒子(特に、粒径3μm未満
の絵具粉末粒子)の含有率を低くした粉蒔加飾用絵具を
用いること、そして、かかる加飾用絵具をセラミック素
地の粘着面に粉蒔して付着させて絵具粉末粒子層を形成
した場合には、前記絵具粉末粒子層を有するセラミック
素地を焼成して得られる加飾セラミックスの加飾部の色
調を濃く鮮明にすることができるということ、すなわち
従来の絵具粉末の“平均粒径”というとらえ方を排し、
ここに新たに一種の“最小絶対粒径”の必要性を見出し
本発明を完成するに至った。
【0021】第1の視点において、本発明によれば、粘
着面への粉蒔により前記粘着面に付着する絵具粉末粒子
の大多数が粒径3μm以上の絵具粉末粒子である程度
に、粒径3μm以上の絵具粉末粒子の含有率が高く、粒
径3μm未満の絵具粉末粒子の含有率が低いセラミック
ス粉蒔加飾用絵具により上記目的を達成することができ
る。このセラミックス粉蒔加飾用絵具は、次のようにす
ることができる。
【0022】粒径4〜100μmの絵具粉末粒子の含有
率を最も高くすることができる。粒径5〜50μmの絵
具粉末粒子の含有率を最も高くすることができる。粒径
3μm以上の絵具粉末粒子の含有率を90%以上にし、
粒径3μm未満の絵具粉末粒子の含有率を10%以下に
することができる。絵具種(色種類)によっても異なる
が、粒径3μm未満の絵具粉末粒子が10%を超えると
本発明の効果が顕著でなくなる傾向がある。
【0023】第2の視点において、本発明によれば、本
発明のセラミックス粉蒔加飾用絵具の絵具層と、前記絵
具層を支持する支持体を有する転写紙により上記目的を
達成することができる。
【0024】第3の視点において、本発明によれば、絵
具粉末粒子を付着させた絵具粉末粒子付着セラミック素
地を焼成する焼成工程を含み、前記絵具粉末粒子付着セ
ラミック素地として、本発明のセラミックス粉蒔加飾用
絵具の絵具粉末粒子をセラミック素地の粘着面に粉蒔し
て付着させて得られた絵具粉末粒子付着セラミック素
地、又は、本発明の転写紙の前記絵具層を付着させて得
られた絵具粉末粒子付着セラミック素地を用いる加飾セ
ラミックスの製造方法により上記目的を達成することが
できる。直接セラミックス素地上に絵具層を形成させる
加飾セラミックスの製造方法は、例えば次のようにする
ことができる。
【0025】前記絵具粉末粒子付着セラミック素地とし
て、セラミック素地の粘着面に本発明のセラミックス粉
蒔加飾用絵具の絵具粉末粒子を散布した後の前記粘着面
に、前記絵具粉末粒子の最小粒径の1/2以下の絵具粉
末粒子を含むセラミックス加飾用絵具を散布して得られ
た絵具粉末粒子付着セラミック素地を用いることができ
る。
【0026】前記絵具粉末粒子付着セラミック素地とし
て、セラミック素地の粘着面に本発明のセラミックス粉
蒔加飾用絵具の絵具粉末粒子を散布した後の前記粘着面
に、平均粒径5μm以下であって粒径3μm未満の絵具
粉末粒子を含むセラミックス加飾用絵具を散布して得ら
れた絵具粉末粒子付着セラミック素地を用いることがで
きる。
【0027】前記粘着面として、オフセット印刷法、例
えばパッド印刷法によりセラミック素地の表面に形成さ
れた粘着層(好ましくは厚さ0.1〜3μmの粘着層)
の粘着面を用いることができる。さらに濃い発色を得る
ため、セラミック素地の粘着面に本発明のセラミックス
粉蒔加飾用絵具の絵具粉末粒子を粉蒔した後の前記粘着
面に、再度前記(最初)の絵具粉末粒子の実質的最小粒
径の1/2以下、好ましくは1/3以下の粒径を最大粒
径とする絵具粉末を粉蒔して隙間部に捕集させて、有効
絵具層厚みを高くすることも可能である。
【0028】なお、特開平2−38390号公報には色
再現性と解像度向上のため、粘着層に可燃性、感光性を
有する樹脂の使用が述べられ、粉蒔加飾用の顔料として
8μm以下の粒径を記載している。特表平9−5060
52号公報にはオフセット印刷によるセラミックス加飾
用の転写紙の製造方法が開示され、像の品質再現性のた
めフラックス及びセラミックスインキには3μm以下の
粒径であることを推奨している。さらに特開平7−25
7097号公報は電子印刷法による装飾体、より詳しく
は加飾部を形成するための特定模様を有する粘着層を形
成する技術が開示され、顔料(絵具)粒径に言及してい
る。しかし、上記先行技術はいずれも平均粒径で把握さ
れ、ある特定の粒径以下を取り除く(カットする)考え
は記載されていない。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明において数値範囲の記載は、両端値のみな
らず、その中に含まれる全ての任意の中間値を含むもの
とする。
【0030】〔セラミックス粉蒔加飾用絵具〕 [絵具粉末粒子の粒径]本発明のセラミックス粉蒔加飾
用絵具は、本発明絵具を粘着面に粉蒔した場合(例え
ば、蒔絵付と同様に散布した場合)に、前記粘着面に付
着する絵具粉末粒子の大多数が粒径3μm以上(好まし
くは粒径3〜150μm、より好ましくは粒径4〜10
0μm、最も好ましくは5〜50μm)の絵具粉末粒子
である程度に、粒径3μm以上(好ましくは粒径3〜1
50μm、より好ましくは粒径4〜100μm、最も好
ましくは5〜50μm)の絵具粉末粒子の含有率が高
く、粒径3μm未満の絵具粉末粒子の含有率が低い粉末
状の絵具にすることができる。なお、本発明のセラミッ
クス加飾用絵具における絵具粉末粒子は、1次粒子径が
本発明の限界以下、例えば3μm以下であっても粉蒔時
に本発明で特定する粒径、例えば粒径5μmの2次粒子
として凝集し、実質的に作用すれば十分に使用できる。
【0031】本発明のセラミックス加飾用絵具におい
て、好ましくは、粒径3〜150μmの範囲内に分布す
る絵具粉末粒子の含有率を最も高く(より好ましくは9
5%以上に、さらに好ましくは98%以上に、最も好ま
しくは100%に)する。
【0032】本発明のセラミックス加飾用絵具におい
て、好ましくは、粒径4〜100μmの範囲内に分布す
る絵具粉末粒子の含有率を最も高く(より好ましくは9
5%以上に、さらに好ましくは98%以上に、最も好ま
しくは100%に)する。
【0033】本発明のセラミックス加飾用絵具におい
て、好ましくは、粒径5〜50μmの範囲内に分布する
絵具粉末粒子の含有率を最も高く(より好ましくは95
%以上に、さらに好ましくは98%以上に、最も好まし
くは100%に)する。
【0034】本発明のセラミックス加飾用絵具における
粒径3μm以下の絵具粉末粒子の含有率は、好ましくは
5%以下(より好ましくは2%以下、最も好ましくは0
%)にする。
【0035】[セラミックス粉蒔加飾用絵具の成分]本
発明のセラミックス粉蒔加飾用絵具は、耐熱性着色材料
を1種以上含有する粉末状の絵具であり、好ましくは、
セラミックスへ加飾する際の焼き付けに対して十分な耐
熱性を有しセラミックスを加飾することができる無機着
色材料を1種以上含有する粉末状の絵具である。耐熱性
着色材料としては、着色ガラス、金属粉末、有色酸化
物、有色硫化物等であり、好ましくは有色酸化物を含む
無機顔料である。
【0036】本発明のセラミックス粉蒔加飾用絵具は、
耐熱性着色材料をセラミックス素地に焼き付けるための
結合剤を含有する粉末粒子にすることができる。前記結
合剤は、セラミックス素地、併用する耐熱性着色材料に
応じて適宜のものを選択することができる。前記結合剤
は、フラックス(特に、ガラス質のフラックス)、フリ
ット、釉、透明ガラス等のうちの1種以上にすることが
できる。
【0037】本発明のセラミックス粉蒔加飾用絵具にお
ける耐熱性着色材料及び前記結合剤は、次の形態で含有
させることができる。即ち、耐熱性着色材料のみから成
る粉体粒子を1種以上含有させる形態で、また、前記結
合剤のみから成る粉体粒子を1種以上含有させる形態
で、また、耐熱性着色材料と前記結合剤のうちの2種以
上が結合して成る複合粉体粒子(2種以上の耐熱性着色
材料のみが結合して成る複合粉体粒子を含む)の形態
で、さらには上記形態のうちの2種以上を組み合わせた
形態で含有させることができる。
【0038】本発明のセラミックス粉蒔加飾用絵具は、
無機顔料粉末粒子のみから成るものにすることができ
る。この絵具は、単独で使用することができるが、好ま
しくはセラミックス素地に焼き付けるための結合剤との
混合粉体として使用することもできる。
【0039】[セラミックス粉蒔加飾用絵具の製造方
法]本発明のセラミックス粉蒔加飾用絵具は、塊状ない
し粒状の無機着色材料を粉砕機等で粉砕し、得られた粉
砕物を分級機等で分級(湿式分級又は乾式分級)して、
本発明で特定する粒径のものを得ることができる。な
お、前記湿式分級には水簸等の湿式分級が含まれる。
【0040】本発明のセラミックス粉蒔加飾用絵具が結
合剤(無機着色材料粉末をセラミック素地に焼き付ける
ための結合剤)を含有する場合は、塊状ないし粒状の無
機着色材料と塊状ないし粒状の前記結合剤を同時又は別
々に粉砕機等で粉砕し、得られた粉砕物を分級機等で分
級(湿式分級又は乾式分級)して、本発明で特定する粒
径のものを得ることができる。
【0041】本発明のセラミックス加飾用絵具が前記結
合剤を含有する場合は、また、塊状ないし粒状の無機着
色材料(粉末状の無機着色材料でもよい)と塊状ないし
粒状の前記結合剤(粉末状の前記結合剤でもよい)の混
合物を焼成(焼結)し、得られた焼成体を粉砕機等で粉
砕し、得られたこの粉砕物を分級機等で分級(湿式分級
又は乾式分級等)して、本発明で特定する粒径のものを
得ることができる。
【0042】〔転写紙〕本発明の転写紙は、本発明のセ
ラミックス粉蒔加飾用絵具からなる1層以上の絵具層
と、前記絵具層を支持する支持体を有することができ
る。前記支持体は、2層以上の積層体にすることがで
き、紙の層を含むことができる。絵具層と絵具層の間に
は粘着性のある有機物を固化させて形成した中間層を設
けることができる。前記中間層には、絵具の窯変を防ぐ
ためフラックスを含有させることができる。転写紙の最
外層として保護層を設けることができる。
【0043】絵具層は、台紙上に1層以上の水可溶性糊
料層を介して形成した粘着層(例えばワニス層)の粘着
面に本発明のセラミックス粉蒔加飾用絵具を粉蒔し、前
記粘着層を固化させて形成することができる。
【0044】さらに濃い発色を得るため、本発明のセラ
ミックス粉蒔加飾用絵具の絵具粉末粒子を粉蒔した後の
前記粘着面に、再度前記(最初)の絵具粉末粒子の実質
的最小粒径の1/2以下、好ましくは1/3以下の粒径
を最大粒径とする絵具粉末を粉蒔して隙間部に捕集さ
せ、前記粘着層を固化させて、有効絵具層厚みを高くす
ることができる。
【0045】〔加飾セラミックスの製造方法〕本発明の
加飾セラミックスの製造方法は、本発明のセラミックス
粉蒔加飾用絵具の絵具粉末粒子をセラミック素地の粘着
面に粉蒔して付着させて得られた絵具粉末粒子付着セラ
ミック素地を焼成する焼成工程を含む。本発明の加飾セ
ラミックスの製造方法は、前記焼成工程の前に、本発明
のセラミックス加飾用絵具を製造する絵具製造工程、前
記絵具製造工程で得られた本発明のセラミックス加飾用
絵具を転写台紙上に粉蒔して転写紙を製造する工程、そ
して、直接又は転写紙により間接的に本発明の絵具をセ
ラミック素地に付着させる絵具粉末粒子付着工程のうち
の1以上の工程を設けることができる。
【0046】[絵具粉末粒子付着工程]絵具粉末粒子付
着工程は、セラミック素地の粘着面(好ましくは、セラ
ミック素地の表面に形成された粘着層の表面の粘着面)
に本発明のセラミックス加飾用絵具の絵具粉末粒子を粉
蒔し、前記粘着面に前記絵具粉末粒子を付着させて、絵
具粉末粒子から成る絵具層を有する絵具粉末粒子付着セ
ラミック素地を得る工程にすることができる。
【0047】本発明のセラミックス加飾用絵具の絵具粉
末粒子を粉蒔する粘着面を有する前記セラミック素地と
しては、絵具粉末粒子を全く付着させていないセラミッ
ク素地と、すでに絵具粉末粒子(本発明のセラミックス
粉蒔加飾用絵具の絵具粉末粒子を含む)を付着させたセ
ラミック素地の双方を用いることができる。
【0048】絵具粉末粒子(本発明のセラミックス粉蒔
加飾用絵具の絵具粉末粒子を含む)を付着させたセラミ
ック素地は、好ましくは、粘着層(乾燥ないし固化した
粘着層と未乾燥ないし未固化の粘着層の双方を含む)を
介して前記絵具粉末粒子を付着させたセラミック素地に
することができる。また、前記セラミック素地は、粘着
面を形成できるものであればよく、素焼、釉焼又は本焼
或は締焼を終えたものが含まれる。
【0049】前記セラミック素地のセラミックスには、
陶器、既述のせっ器、磁器、ガラス等のようにケイ酸塩
鉱物を主原料とするセラミックスのみならず、ケイ酸塩
以外の各種金属酸化物や非酸化物を主原料とするセラミ
ックス(例えば、アルミナ、ジルコニア、ムライト、チ
タニア等)、琺瑯も含まれる。又、これらの施釉品も含
まれる。
【0050】前記粘着面としては、前記セラミック素地
の表面に形成された厚さ0.1〜30μm(好ましくは
0.5〜10μm、より好ましくは1〜3μm)の粘着
層の粘着面を用いることができる。粘着層の厚さが0.
1μm未満であると粘着力が不足して絵具粉末粒子の層
の厚さが均一になりにくい傾向があり、又30μmを越
えると焼成時にこの粘着物が収縮、分解し、絵具層のチ
ヂレや脱落を生じやすくなる傾向がある。前記粘着層と
しては、粘着性を有する高分子樹脂を含有する粘着層を
用いることができる。
【0051】粘着性を有する高分子樹脂(粘着剤)とし
ては、例えば、ワニス、アマニ油、桐油、ロジン変性フ
ェノール樹脂、エチルセルロース、アクリル樹脂等を用
いることができる。前記粘着面は、例えば、前記セラミ
ック素地に前記粘着剤を印刷(好ましくは、オフセット
印刷)して形成することができるが、凸版や凹版、スク
リーン印刷、銅版、石版、ゴム版等により形成すること
もできる。
【0052】セラミック素地を単色で加飾する場合は、
本発明のセラミックス粉蒔加飾用絵具において、好まし
くは粒径4〜100μmの絵具粉末粒子の含有率を高く
(好ましくは95%以上に、より好ましくは98%以上
に、最も好ましくは100%に)する。
【0053】一方セラミック素地を多色で加飾する場合
は、単色よりも絵具粉末粒子の最大粒径を小さくする。
好ましくは粒径を4〜50μm(より好ましくは粒径5
〜25μm)の絵具粉末粒子の含有率を高く(好ましく
は95%以上に、より好ましくは98%以上に、最も好
ましくは100%に)する。
【0054】本発明の製造方法で設けることができる絵
具粉末粒子付着工程において、多色化した絵具層(絵具
粉末粒子から成る絵具層)を有する絵具粉末粒子付着セ
ラミック素地を得る場合には、好ましくは、次のような
転写紙を用いる。
【0055】[転写紙の多色絵具層の形成]ここでは転
写紙を利用した多色絵具層の形成に説明する。多色転写
紙は次のように製作する。まず通常の陶磁器転写用台紙
の片面にデンプンやデキストリンなどの水可溶性糊料を
下引糊、上引糊と2度塗布し、模様ワニスを印刷する印
刷面を準備する。平板印刷又はパッド(印刷)の樹脂版
に所定模様を形成させ、これを酸化重合型のワニスを使
用して平版印刷又はパッド(印刷)にて転写紙上の前記
印刷面に転写する。すなわち所定模様の粘着層が台紙上
に形成される。
【0056】ついでこの上から本件発明の絵具粉末(例
えば青色)を粉蒔し、粘着層に付着せしめる。過剰分の
絵具をハケ、エアー(空気流)等で除去した後、常温で
は8〜10時間、50℃では30分間放置することによ
りワニスが重合硬化し、絵具粉末が強固に固着される。
【0057】硬化後、ワニス(押えワニス)を再度絵具
粉末の上に塗布し、又、重合硬化させる。押えワニスに
より絵具粉末は一段と強固に固定され、さらに上面が平
滑になる。次いで最初とは異る模様面を有するワニスで
第2回目の粘着層(模様ワニス)を形成し、絵具粉末
(例えば赤色)を粉蒔する。以下同様の処理、操作を行
い、目的とする色の数を得る。最後にカバーコート層を
形成する。
【0058】転写紙についてのべたが勿論、直接セラミ
ックス素地上に多色層を形成することも上記と同じ処
理、操作によって可能であり、適宜、好ましい印刷手段
が選択される。
【0059】以上のようにして製造した転写紙の一例を
図6に示す。図6は、3色転写紙の厚さ方向の断面図で
ある。
【0060】
【実施例】[セラミック粉蒔加飾用絵具の製造] 〈実施例1〉焼成後に青色を発色する無機絵具として、
酸化コバルト(CoO)含有無機顔料30重量部(以
下、部と表示)と無色透明なガラスフラックス粉70部
の混合物(独、セルデック社(Cerdec Co)製
No.12317絵具)を選びこれをアルミナ製ルツボ
にいれ、700℃で10分間大気中で加熱、焼結し、冷
却後磁製乳鉢中で20メッシュ以下に粗粉砕した。次い
でこれを同じく磁製のボールミルに移し、約48時間湿
式粉砕を行った。粉砕後スラリーを浅いアルミ製の皿に
移し換え、乾燥機中で110℃×24時間放置し、水分
を蒸発させた。
【0061】乾燥物は若干凝集固化しているため乳鉢中
でほぐして微粉状となし140メッシュのフルイを通過
させた粉(青色原粉:1)を空気流を使用した乾式分級
機(日清エンジニアリング社製、TC−15NS型)で
分級点5μmに設定し、分級した。
【0062】このようにして得られた青色絵具粉の粉径
分布測定結果を表1に示す。分級操作により、粒径分布
の平均値が5.2μmから8.7μmに上昇し、同時に
5μm以下の粒子割合も49%から5%以下に急激に少
なくなっていることがわかる(表1の分級粉:1)。な
お粒径分布の測定は水分散によるレーザ回折散乱方法
(堀場製作所製:LA−500型)を用いた。
【0063】又、分級により分離された5μm以下の絵
具微粉を有効利用するため、本発明適用時に実質的に5
μm以上の粒子として作用すべく、造粒による粗粒化を
検討した。
【0064】造粒時に使用する結合剤(バインダー)
は、アクリル樹脂、PVA(ポリビニルアルコール)、
フェノール樹脂などの有機結合剤、水ガラスやリン酸
塩、或はガラスなどの無機結合剤が各種の割合で使用で
きるが、ここでは大豆油を20重量%含有するトルエン
溶液4部を5μm以下の絵具微粉100部に添加して十
分に均一混合、撹拌し、100℃で60分乾燥する。こ
の処理により強固な凝集が生じて2次粒子が形成でき、
これを上記の分級機で分級した。
【0065】
【表1】青色絵具(No.12317)の分級
【0066】なお、表1の「分級粉:1」は、原粉を分
級点5μmに設定し、5μm以上の粒子を捕集したも
の、「分級粉:2」は、原粉を分級点5μmに設定し、
5μm以下の粒子を捕集したもの、「造粒分級粉:1」
は、分級粉1をさらに上記の方法で造粒したもの、「分
級造粒粉:2」は、分級粉2を上記の方法で造粒したも
のである。
【0067】図1は、青色絵具粉のボールミル粉砕品
(青色原粉)の粒径分布図であり、これから5μm以下
が49%、4μm以下が36%、2μm以下が19%、
そして1μm以下が10%とかなりの微粉を含んでいる
ことがわかる。図2は 上記青色原粉を分級点5μmで
分級した粉末(分級粉:1)の粒径分布図である。図3
は さらに分級粉1を造粒した粉末(造粒分級粉:1)
の粒径分布図である。図4は 原粉の5μm以下分級粉
末を造粒したもの(分級造粒粉:2)の粒径分布図であ
る。
【0068】〈実施例2〉黄色の無機絵具は次のように
準備した。アンチモンイエロー顔料15部と、ガラスフ
ラックス85部を十分に混合し、660℃で20分間加
熱焼結した。以下実施例1と同様な操作を行い、5μm
分級粉を得た。結果を表2に示す。
【0069】なお、前記アンチモンイエロー顔料は、酸
化アンチモン(Sb23)40部と、酸化鉛(PbO)
40部、酸化スズ(SnO2)20部、そして少量の酸
化鉄(1〜5部)を含むものである。また、前記ガラス
フラックスは、鉛丹:30部、珪石:15部、ホウ酸:
20部、ホウ砂:30部、そしてアルミナ粉:5部を溶
融し急冷微粉砕したものである。
【0070】
【表2】黄色絵具(No.7730)の分級
【0071】なお、表2の「分級粉:3」は、原粉を分
級点5μmに設定し、5μm以上の粒子を捕集したも
の、「分級粉:4」は、原粉を分級点5μmに設定し、
5μm以下の粒子を捕集したもの、「造粒分級粉:3」
は、分級粉3を実施例1と同様の方法で造粒したもの、
「分級造粒粉:4」は、分級粉4を実施例1と同様の方
法で造粒したものである。
【0072】〈実施例3〉黒色絵具として無機顔料20
重量部とガラスフラックス80重量部を秤量し、石川式
擂潰機で2時間混合した。次いでこの混合物を磁製ルツ
ボに入れ、690℃で10分間加熱し、燒結した。以下
実施例1と同様に操作し、5μm分級品を得た。結果を
表3に示す。
【0073】前記無機顔料は、酸化コバルト50部、酸
化鉄40部、二酸化マンガン10部よりなる。また、前
記ガラスフラックスは、PbO:45部、SiO2:2
0部、ZnO:15部、Al23:10部、B23:1
0部よりなる。
【0074】
【表3】黒色絵具粉(No.915)
【0075】なお、表3の「分級粉:5」は、原粉を分
級点5μmに設定し、5μm以上の粒子を捕集したも
の、「分級粉:6」は、原粉を分級点5μmに設定し、
5μm以下の粒子を捕集したもの、「造粒分級粉:5」
は、分級粉5を実施例1と同様の方法で造粒したもの、
「分級造粒粉:6」は、分級粉6を実施例1と同様の方
法で造粒したものである。
【0076】〈実施例4〉赤色(マゼンタ)絵具は、金
コロイド2重量部にガラスフラックス(PbO:30重
量%、NaB27:30重量%、B23:20重量%、
SiO2:15重量%、Al23:5重量%)98部を
加えて混合し、以下実施例1と同様にして準備した。
【0077】
【表4】赤色絵具粉(No.89M)
【0078】なお、表4の「分級粉:7」は、原粉を分
級点5μmに設定し、5μm以上の粒子を捕集したも
の、「分級粉:8」は、原粉を分級点5μmに設定し、
5μm以下の粒子を捕集したもの、「造粒分級粉:7」
は、分級粉7を実施例1と同様の方法で造粒したもの、
「分級造粒粉:8」は、分級粉8を実施例1と同様の方
法で造粒したものである。
【0079】[絵具層形成工程]本件発明の絵具層を形
成すべき素地(基台)には特に限定はなく、一般の耐熱
性を有するセラミックス、一般用磁器、タイル、既述の
せっ器、食器用などのオールドセラミックス、アルミ
ナ、ジルコニア、ムライト等のニューセラミックス素地
及びこれらの施釉品であれば十分に適用可能であり、施
釉用のガラスフラックスは無施釉素地との熱膨張率差や
反応性が考慮され選定される。
【0080】ここでは一般陶磁器の代表としてA:食器
用硬磁器(SK−14焼成)、B:ボーンチャイナ(S
K−13)の各々施釉品を絵具層形成素地に使用した。
表5に、加飾される前記素地の化学組成及び原料名を示
す。
【0081】
【表5】施釉素地の化学又は原料組成
【0082】上記組成による施釉素地を縦100(m
m)×横100(mm)×厚さ5(mm)の形状で準備
し、この表面に絵具層を形成した。
【0083】[直接印刷加飾]上記施釉素地に絵具を粘
着させるのに以下のような平版印刷(オフセット印刷)
を用いた。勿論これは平版印刷に限定されなく手描き
や、銅版、孔版、パッド印刷、或はスクリーン印刷法も
使用できる。
【0084】所望の模様を樹脂版(又はPS版(アルミ
ニウム版))に形成し、必要によりゴム版に移して上記
施釉磁器表面に転写し、ワニス層を形成した。このワニ
ス層はアマニ油と変性アルキッド樹脂を主成分とするも
ので、加熱により急速に重合固化する。ワニス面が粘着
性を有する間に本件実施例1〜4で得られた各分級絵具
粉を上方から粉蒔(散布とも言う)し、ワニス面に絵具
粒子を捕獲させた。次いで、過剰にある未付着(未捕
獲)の絵具粒子粉を刷毛等を使用して軽く払い取り去っ
た。この物を次いで50〜60℃で1〜数時間加熱する
と強固な接着が得られた。加熱時間は、遠赤外線や熱ロ
ーラ等の使用により短縮できる。
【0085】又、本発明では施釉素地面への最初の絵具
粉には本発明の絵具粗粒で行う必要があり、時として表
面が粗粒間に空隙を生成する場合がまれに発生し、焼成
後に若干色ムラや発色が薄くなるケースがあるので第2
回目以降の粉蒔に微粒絵具粉末すなわち分級点の半分以
下、好ましくは1/3以下の粒径の分級済微粒絵具を使
用すると隙間が埋められて密充填となり、その結果一段
と色調が鮮明になる。
【0086】さらに各種の改良として、例えば絵具中に
含まれるガラスフラックス成分を減少させれば発色はよ
り鮮明となるが、焼成後の接着(付着)強度が低下す
る。このため粉蒔後、ワニスに10〜20重量%の好ま
しくは平均粒径1μm以下のガラスフラックスを添加し
て印刷(押えニスとも言う)すると、焼成後の強度向上
とさらに絵具層の艶が改善できる。
【0087】[焼成加飾工程]上記絵具層を有する施釉
素地を120℃、3時間乾燥後、800℃、20分間大
気加熱し、加飾物を得た。得られた加飾物の色調をJI
S Z−8701に準拠して測定し、その結果をL、
a、b、ΔEで表す。ΔEは各種の原粉を基準としこれ
を0とした。使用した測定機は、(株)ミノルタ色彩色
差計CR−200型であり、結果を表6に示す。
【0088】表6は加飾用試験に用いた素地が施釉ボー
ンチャイナである場合の各種絵具による色彩、色差の測
定結果であり、表7は加飾用試験に用いた素地が施釉食
器用硬磁器である場合の各種絵具による色彩、色差の測
定結果であり、得られた結果は素地自身の色調によって
若干影響を受けているがほぼ同一の傾向が認められる。
【0089】一般に明度を表すL値は絵具粉末の平均粒
径が大きくなるに従って大きくなる傾向がある(分級
粉:2、4、6、8が大きな値を示すのは、絵具層の発
色が淡く、素地の影響を強く受けているためであ
る。)。ΔE値を比較して図にすることにより本件発明
の効果が理解される。図5は青色絵具(No、1231
7)の粒径(平均粒径)とΔEの関係を示したものであ
り、微粉の大部分を除いた分級グループと微粉をかなり
含む未分級グループに分離できる。
【0090】
【表6】 B:ボーンチャイナ
【0091】
【表7】 A:硬磁器
【0092】[間接印刷加飾]曲面が複雑形状を有する
セラミックス素地(基台)を加飾する場合、オフセット
印刷では剛性少なからず有する点から変形は不利であ
り、又、ゴム版やシリコーン製の版に移しとるパッド印
刷、筆による手書などの直接印刷加飾には種々の問題が
生じやすい。これに対して、豊かで色感のあるカラー色
と精緻な絵柄を大量均一に達成できる転写紙を用いた間
接印刷加飾法を述べる。
【0093】所定の模様を形成した樹脂版又はPS版
(アルミニウム版)にワニス(又はニスとも称す)を付
着せしめて、これをゴム版に転写し、次いで転写台紙
(吸水性を有する紙)上にデンプンを2度塗工した表面
上にさらに転写(印刷)する。5μm以上に分級した絵
具粉を上方から粉蒔し、ワニス面のみに付着させ過剰分
や未付着分をハケや空気流で除去する。最上部に透明の
カバーコートを印刷する。
【0094】上記のようにして製造した転写紙上での色
彩、色差の測定結果を表8に示す。転写紙は未焼成であ
るが、セラミックス素地に転写し、焼成後の発色を測定
した結果は同一の傾向であった。転写紙での測定結果か
らやはり5μm以上に分級した絵具粉の効果がΔEより
理解される。
【0095】
【表8】転写紙上での色彩、色差測定結果 (注) 素地は施釉済食器用硬磁器
【0096】さらに前記カバーコートを印刷する前の粉
蒔面を上記のワニスで印刷(押えニスとも称す)すると
最表面が平滑になり同一色の絵具又は異種絵具の重版が
良好に実施可能となる。同時に付着性が高くなるため取
扱いがきわめて容易にもなる。
【0097】又、ワニス(粉蒔用又は押え用)に平均粒
径1μ以下、好ましくは1μm以下に分級された微粉ガ
ラスフラックスを10〜20重量%添加させることによ
り、転写性そして焼成後の絵具の発色(艶)が向上でき
る。
【0098】全く同様にスクリーン印刷法によっても同
じ転写紙が製造できる。この時はメジューム(ニワニ
ス)分のみを印刷し、次いで本件発明絵具を散布する。
スクリーン印刷の場合、厚いメジューム(上、下)が可
能であるため、30〜70重量%も上述の微粉ガラスフ
ラックスを含有させることができる。
【0099】平版印刷(オフセット印刷)されたワニス
面に本発明による絵具を粉蒔する方法と、従来のメジュ
ームと絵具を混合した絵具ペーストを用いるスクリーン
印刷法とを併用して転写紙上の絵具層を形成すると、一
段と効果的な発色が達成できる。
【0100】次に分級点が3μm、5μm、さらにこれ
らより大きな粒よりなる時の例を示す。絵具は黄色絵具
粉末(No.7730)で前記と同じであるが製造ロッ
ト(Lot)が違っている。これらの粉末を用いて、転
写紙をつくり、その色彩と色差を同様に測定した。用い
た黄色絵具粉末の各種粒径を表9に、色彩と色差の測定
結果を表10にそれぞれ示す。
【0101】
【表9】黄色絵具粉末の各種粒径
【0102】なお、表9におけるNo.58、59、6
0は、各々#325〜#270、#270〜#200、#
00〜#120のフルイ間の分級粉である。
【0103】
【表10】黄色絵具粉末の色彩、色差の関係
【0104】この結果から絵具粉末に含有される最小粒
径が3μm以上になると発色が明瞭になるが、粉末が4
0μm以上でかつ鋭い分布を有するいわば単一の粗粒で
は、粉蒔にムラが発生しやすく、セラミック素地の影響
を受けやすい。No.58、60がNo.6に比してΔ
Eが低くなっているのはこのことによるものと思われ
る。但し、これらの欠点は微粉をさらにこの上から粉蒔
することにより改善されている。
【0105】
【発明の効果】請求項1〜4のセラミックス粉蒔加飾用
絵具は、粘着面への粉蒔により前記粘着面に付着する絵
具粉末粒子の大多数が粒径3μm以上の絵具粉末粒子で
ある程度に、粒径3μm以上の絵具粉末粒子の含有率が
高く、粒径3μm未満の絵具粉末粒子の含有率が低いの
で、次のような基本的な効果を奏することができる。
【0106】従来の絵具粉末を含有するペーストのス
クリーン印刷による転写紙を用いて得られた加飾部の色
調と同程度の鮮明な色調の加飾部を得ることができる。
絵具は粉末の状態で保存することができるので、残っ
た絵具の長期保存が可能となる。
【0107】請求項2〜4のセラミックス加飾用絵具
は、上記構成に加えて前記それぞれの請求項で特定する
構成をさらに具備するので、上記基本的な効果がより一
層顕著である。
【0108】さらに、本発明の絵具を使用する場合に
は、次のような効果を奏することができる。
【0109】高精細転写印刷画付セラミックスの製造
が可能となる。 スクリーン印刷では色分解線数は80〜120線/イン
チで、オフセット印刷の色分解線数133〜200線/
インチに比べて解像度が劣る。オフセット印刷で色分解
線数200線/インチの印刷版を使って、本発明の分級
した粗粒絵具を粉蒔することにより、普通オフセット印
刷程度の濃度と解像度の高精細転写画付セラミックスが
得られた。
【0110】粉蒔き印刷の品質が向上した。 従来の絵具は平均粒径が4μmでも1μm以下の粒径の
絵具粉末を多く含有している。そのため初期の蒔き始め
は微粒子がより多く付着し、300〜500枚印刷後に
は微粒子がより多く消費されて少なくなり、この結果、
粗粒子がより多く付着するため、初期と終期の発色濃度
の差が著しく発生する。本発明の分級粉末絵具を使用す
る事によりこのような連続的多数印刷の場合でも発色濃
度差が減少して品質が向上した。
【0111】多色印刷効果に優れる。 粉蒔きワニスにフラックスを添加した中間層を本発明の
絵具により形成した絵具層の間に設けることにより、重
版部分の絵具の窯変を防ぐ事ができ、より鮮明な発色が
期待できる。このようにして本発明の絵具を多色印刷す
る事により、絵具層が厚くなり絵具表面の光沢が向上す
る。本発明の絵具を粘着面に粉蒔する場合、絵具粉末を
含有するペーストのスクリーン印刷に比べ、形成される
絵具層が薄い故、より多重版印刷が可能となる。
【0112】請求項5の転写紙は、本発明のセラミック
ス粉蒔加飾用絵具の絵具層と、前記絵具層を支持する支
持体を有するので、次のような効果を奏することができ
る。
【0113】従来の絵具粉末を含有するペーストのス
クリーン印刷による転写紙を用いて得られた加飾部の色
調と同程度の鮮明な色調の加飾部を得ることができる。 転写紙の製造コストは30〜50%低減することがで
き、特に、少量印刷及び多色印刷の場合にはコストダウ
ンがより一層顕著になる。
【0114】絵具粉末を含有するペーストのスクリー
ン印刷により絵具層を形成する場合に比べ、印刷版の製
作費用が30%以下となる。その理由は、本発明の転写
紙における絵具層は、印刷版を用いて形成する場合であ
っても、スクリーン印刷以外の印刷方法で用いる安価な
印刷版を製作して台紙に粘着層を印刷し前記粘着層の粘
着面に、本発明の絵具を粉蒔して形成することができる
からである。また、絵具をペーストにする必要がないた
め、ペーストにするための製造費用が不要になるからで
ある。
【0115】請求項6〜7の加飾セラミックスの製造方
法は、絵具粉末粒子を付着させた絵具粉末粒子付着セラ
ミック素地を焼成する焼成工程を含み、前記絵具粉末粒
子付着セラミック素地として、請求項1〜4のいずれか
に記載のセラミックス粉蒔加飾用絵具の絵具粉末粒子を
セラミック素地の粘着面に散布して付着させて得られた
絵具粉末粒子付着セラミック素地、又は、請求項5の転
写紙の前記絵具層を付着させて得られた絵具粉末粒子付
着セラミック素地を用いるので、次の基本的な効果を奏
することができる。
【0116】従来の絵具粉末を含有するペーストのス
クリーン印刷による転写紙を用いて得られた加飾部の色
調と同程度に加飾部の色調が鮮明な加飾セラミックスを
製造することができる。 多大の費用を要することなく加飾セラミックスを少量
生産(特に、多品種少量生産)することができる。 加飾部を多色化した加飾セラミックスを短時間で製造
することができる。
【0117】コストダウンを図ることができる。即
ち、本発明の製造方法では、本発明の絵具の絵具粉末粒
子をセラミック素地の粘着面に散布して付着させて得ら
れた絵具粉末粒子付着セラミック素地を焼成するので、
絵具ペーストを製造する必要がないから絵具ペースト製
造費用が不要となる。 少量印刷及び多色印刷の場合にはコストダウンが顕著
になる。
【0118】請求項7の加飾セラミックスの製造方法
は、上記構成に加えて前記請求項で特定する構成をさら
に具備するので、上記基本的な効果が顕著である。特
に、請求項7の加飾セラミックスの製造方法は、上記
の効果がより一層顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、青色絵具粉のボールミル粉砕品(青色
原粉)の粒径分布図である。
【図2】図2は、前記青色原粉を分級点5μmで分級し
た分級粉:1の粒径分布図である。
【図3】図3は、分級粉:1をさらに造粒した粉末(造
粒分級粉:1)の粒径分布図である。
【図4】図4は、分級粉:2を造粒した粉末(分級造粒
粉:2)の粒径分布図である。
【図5】図5は、青色絵具(No、12317)の粒径
(平均粒径)とΔEの関係を示したグラフである。
【図6】図6は、3色転写紙の厚さ方向の断面図であ
る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粘着面への粉蒔により前記粘着面に付着す
    る絵具粉末粒子の大多数が粒径3μm以上の絵具粉末粒
    子である程度に、粒径3μm以上の絵具粉末粒子の含有
    率が高く、粒径3μm未満の絵具粉末粒子の含有率が低
    いことを特徴とするセラミックス粉蒔加飾用絵具。
  2. 【請求項2】粒径4〜100μmの絵具粉末粒子の含有
    率が最も高いことを特徴とする請求項1に記載のセラミ
    ックス粉蒔加飾用絵具。
  3. 【請求項3】粒径5〜50μmの絵具粉末粒子の含有率
    が最も高いことを特徴とする請求項1〜2のいずれか一
    に記載のセラミックス粉蒔加飾用絵具。
  4. 【請求項4】粒径3μm以上の絵具粉末粒子の含有率が
    90%以上であり、粒径3μm未満の絵具粉末粒子の含
    有率が10%以下であることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか一に記載のセラミックス粉蒔加飾用絵具。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか一に記載のセラミ
    ックス粉蒔加飾用絵具の絵具層と、前記絵具層を支持す
    る支持体を有することを特徴とする転写紙。
  6. 【請求項6】絵具粉末粒子を付着させた絵具粉末粒子付
    着セラミック素地を焼成する焼成工程を含み、 前記絵具粉末粒子付着セラミック素地として、請求項1
    〜4のいずれかに記載のセラミックス粉蒔加飾用絵具の
    絵具粉末粒子をセラミック素地の粘着面に散布して付着
    させて得られた絵具粉末粒子付着セラミック素地、又
    は、請求項5の転写紙の前記絵具層を付着させて得られ
    た絵具粉末粒子付着セラミック素地を用いることを特徴
    とする加飾セラミックスの製造方法。
  7. 【請求項7】前記絵具粉末粒子付着セラミック素地とし
    て、セラミック素地の粘着面に請求項1〜4のいずれか
    に記載のセラミックス粉蒔加飾用絵具の絵具粉末粒子を
    散布した後の前記粘着面に、前記絵具粉末粒子の最小粒
    径の1/2以下の絵具粉末粒子を含むセラミックス加飾
    用絵具を散布して得られた絵具粉末粒子付着セラミック
    素地を用いることを特徴とする請求項6に記載の加飾セ
    ラミックスの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20160028555A (ko) * 2014-09-03 2016-03-14 (주)엘지하우시스 천연석 외관을 구현하는 다공성 세라믹 타일 및 그의 제조방법

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