JP2000158963A - 作業用車両 - Google Patents

作業用車両

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JP2000158963A
JP2000158963A JP10331435A JP33143598A JP2000158963A JP 2000158963 A JP2000158963 A JP 2000158963A JP 10331435 A JP10331435 A JP 10331435A JP 33143598 A JP33143598 A JP 33143598A JP 2000158963 A JP2000158963 A JP 2000158963A
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Yasuhiko Miyamoto
康彦 宮本
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無段変速機を搭載した作業用車両において、
作業機が車両の走行速度に対応して駆動されると共に、
車両停止時においても作業機の動作チェックを実行し得
る作業用車両を提供する。 【解決手段】 エンジン1の出力を自動変速装置7を介
してプロペラシャフト8に伝達して走行し、油圧モータ
5によって駆動されるスプレッダ2により各種作業を行
う作業用車両であって、油圧モータ5は、プロペラシャ
フト8を動力源として駆動される第1油圧ポンプ11
と、エンジン1によって直接駆動される第2油圧ポンプ
13により駆動される。油圧モータ5は、車両停止時は
第2油圧ポンプに13より駆動され、車両走行時には第
1および第2油圧ポンプ11, 13により駆動される。
第1油圧ポンプ11からの油圧は、第2油圧ポンプ13
からの油圧よりも大きく、油圧モータ5は概ね車速に比
例して駆動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばゴルフ場に
おける草刈りや目土散布、肥料散布等に用いられる作業
用車両に関し、特に、その動力伝達装置として自動変速
装置を用いた作業用車両に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ゴルフ場や庭園等において草
刈りや液剤散布等に使用される自律走行作業車や、草刈
り機、除雪機、建設機械等の各種作業用車両において
は、エンジンやモータ等の原動機の出力をクラッチ、ト
ランスミッションを介して走行駆動系に伝達する構成が
広く用いられている。この場合、草刈り等の各種作業に
用いられる作業機もまた前記原動機によって駆動され、
作業用車両の分野では、このように1つのエンジンによ
って走行駆動系と作業駆動系の両方を駆動するいわゆる
メーンエンジン方式が一般的となっている。
【0003】ところが、前述のようなマニュアルトラン
スミッションによる作業用車両では、クラッチ操作ミス
による急発進やシフトチェンジにより車輪が空転してし
まう場合がある。このため、かかる作業用車両を例えば
ゴルフ場や庭園などの作業車として用いると、車輪の空
転により芝をかきむしるなどの事態が生じ、芝管理車等
の作業用車両としては好ましくないという問題があっ
た。
【0004】そこで、作業用車両においても、車輪の空
転を防止すると共に、登坂走行等の負荷変動により原動
機に過負荷を与えることなくそのトルクを最大限に活用
すべく、静油圧無段変速装置(HST)あるいはベルト
式無段変速装置(CVT)などの自動変速装置を備えた
ものが種々提案されている。
【0005】例えば、特開平5―302672号公報に
は、静油圧無段変速装置を用いたものが開示されてお
り、そこでは通常走行時には、エンジン負荷に応じてス
ロットル開度を可変設定することでエンジン回転数が定
格回転を維持するように制御する。その一方、スロット
ル全開でもエンジンが定格回転に至らないときには、過
負荷と判断して静油圧無段変速装置のポンプ流量を制限
することで、車速を減速制御して、過負荷を回避すると
共にエンジン回転を定格運転に戻すようにしている。
【0006】また、特開平5―65036号公報には、
ベルト式無段変速装置を用いたものが開示されており、
そこではエンジンとトランスミッションとの間に、ベル
ト式無段変速装置を介装し、走行時の負荷に応じてベル
ト式無段変速装置の減速比を可変設定する。また、それ
と共に車速を常時検出し、ベルト式無段変速装置にて設
定された減速比により車速が変化したときには、スロッ
トル開度を調整してエンジン回転数を車速が一定となる
方向へ制御している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ここで、前述のような
作業用車両では、例えば目土散布や薬剤散布のような面
作業においては、目土等を単位面積当たりに均等に撒く
必要がある。この場合、前述のマニュアルトランスミッ
ション式の作業用車両では、原動機の回転数とギア比を
定めれば車両の走行速度は一定となる。また、作業機も
原動機によって直接的に駆動されるため、原動機の回転
数が定まればこれも一定の動作回転数で駆動される。従
って、車両と作業機とは常に所定の速度関係で駆動さ
れ、作業面にアップダウンがある場合であっても、エン
ジン負荷の変動は生じるものの目土等の散布に偏りを生
じることはない。
【0008】一方、前述のような自動変速装置を用いた
場合には、地表面のアップダウン等によりエンジン負荷
に変動が生じるとギア比が適宜変化する。すなわち、登
り坂では自動的にシフトダウンして減速され、下り坂で
はシフトアップして増速される。この場合、車両低速時
には作業機が軽負荷、すなわち目土等の散布であればそ
の散布量が減少して単位面積当たりの散布量を均一化す
るのが望ましい。同様に、車両高速時には作業機が高負
荷、すなわち目土等の散布量が増加するようになるのが
望ましく、偏りのない作業のためには作業量を車両の走
行速度に合わせて調整することが求められる。
【0009】しかしながら、従来の自動変速装置付きの
作業用車両では、自動変速装置によって車速が適宜変化
するのに対し、作業機側はかかる速度変動とは無関係に
原動機によって直接的に駆動されるようになっている。
従って、作業機の動作は車速の変化によらずエンジン回
転数の変化のみに対応するため、変速動作に追従して作
業量が調整されず、減速状態では散布過多となり、増速
状態では散布過少となる傾向がある。このため、地表面
の起伏によって単位面積当たりの散布量が不均一とな
り、目土等の散布状態に偏りが生じるという問題があっ
た。また、作業の均一化のためには走行速度を常に一定
に保つような運転が要求され、作業者による作業の質の
バラツキや、作業者の負担増につながり、その改善が望
まれていた。
【0010】そこで本発明者らは、作業機の動作を車速
に対応させるようにすれば、このような問題を解決でき
ることに想到し、車速対応の作業機を搭載した車両を試
作した。ところが、一般に作業用車両では、実際の作業
を開始する前に散布装置やスプレー等の作業機が正常に
作動するか否かの点検が行われており、この際、車速対
応の作業機では、車両停止状態にてかかる点検作業が行
えないという問題が生じた。また、作業用車両では、作
業中も随時車両を停止させて作業機の点検が行われてお
り、車速対応の作業機はこれらのチェック作業を車両停
止状態で行えないという問題もあった。
【0011】本発明の目的は、無段変速機を搭載した作
業用車両において、作業機が車両の走行速度に対応して
駆動されると共に、車両停止時においても作業機の動作
チェックを実行し得る作業用車両を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の作業用車両は、
原動機の出力を自動変速装置を介して走行駆動系に伝達
して走行し、車両搭載の作業機により各種作業を行う作
業用車両であって、前記作業機は、前記走行駆動系を動
力源として駆動されることを特徴としている。
【0013】そしてこれにより、作業機を車両の走行速
度に応じて駆動することが可能となり、車速の変化に応
じて作業量を調整することができる。従って、例えば肥
料や目土の散布作業を行う場合に、地表面の起伏により
自動変速装置の作用によって車速が適宜変化しても、そ
の車速に合わせて肥料等の散布量が調整され、均等な施
肥や目土散布を行うことができる。
【0014】また、本発明の作業用車両は、原動機の出
力を自動変速装置を介して走行駆動系に伝達して走行
し、車両搭載の作業機により各種作業を行う作業用車両
であって、前記作業機は、前記原動機および前記走行駆
動系を動力源として駆動されることを特徴としている。
【0015】これにより、車速の変化に応じて作業量を
調整することができるのみならず、車両停止時において
も作業機を駆動させることが可能となる。従って、均等
な施肥等の作業が行えることに加え、作業前や作業中に
おいて車両を停止させた状態で作業機の動作チェックを
行うことができる。
【0016】さらに、本発明の作業用車両は、油圧モー
タによって駆動される作業機と、原動機の出力を走行駆
動系に伝達する自動変速装置とを搭載した作業用車両で
あって、前記走行駆動系を動力源として駆動される第1
油圧ポンプと、前記原動機によって直接駆動される第2
油圧ポンプとを有し、前記油圧モータは、車両停止時は
前記第2油圧ポンプにより駆動され、車両走行時には前
記第1油圧ポンプおよび前記第2油圧ポンプにより駆動
されることを特徴としている。
【0017】そしてこれにより、作業機を車両の走行速
度に応じて駆動することが可能となり、車速の変化に応
じて作業量を調整することができる。また、車両停止時
においても作業機を駆動させることが可能となる。従っ
て、例えば肥料や目土の散布作業を行う場合に、地表面
の起伏により自動変速装置の作用によって車速が適宜変
化しても、その車速に合わせて肥料等の散布量が調整さ
れ、均等な施肥や目土散布を行うことができるのみなら
ず、作業前や作業中において車両を停止させた状態で作
業機の動作チェックを行うことが可能となる。
【0018】この場合、前記第1油圧ポンプから前記油
圧モータに供給される油圧を、前記第2油圧ポンプから
前記油圧モータに供給される油圧よりも大きくするよう
にしても良く、例えば、第2油圧ポンプからの油圧を第
1油圧ポンプからの油圧の1/2〜1/3に設定するこ
とも可能である。
【0019】そしてこれにより、油圧モータに供給され
る油圧のうち、車速に応じて供給されるものの割合が、
エンジン回転数に応じて供給されるものに比して大きく
なるため、油圧モータが概ね車速に比例して作動するこ
ととなり、作業量をより車速の変化に対応させることが
可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形
態である作業用車両の全体構成を示す説明図である。
【0021】本実施の形態の作業用車両は、例えばゴル
フ場での芝管理用等に用いられる自律走行車両であり、
芝上を走行しつつ肥料や目土等の散布作業を行えるよう
になっている。この場合、当該作業用車両は、いわゆる
メーンエンジン方式を採用しており、図1に示すよう
に、中央にエンジン(原動機)1を配し、このエンジン
1によって車両後部のスプレッダ2と駆動輪3の両方を
駆動するようになっている。
【0022】ここで、スプレッダ2は肥料や目土等を芝
上に散布する作業機であり、被散布物である肥料や目土
等が収容されるホッパ4が設けられている。また、スプ
レッダ2には、エンジン1によって駆動される油圧モー
タ5が設けられており、この油圧モータ5によってホッ
パ4下部に配設された散布装置6が駆動される。そし
て、この散布装置6により、車両下部に設けた図示しな
い散布口から地表面に肥料等が散布される。
【0023】また、当該作業用車両では、前述のように
エンジン1によってスプレッダ2と共に駆動輪3も駆動
される。図2は図1の作業用車両の動力伝達系の概要を
示す説明図である。図2に示したように、ここではエン
ジン1からの出力は自動変速装置7に入力され、そこか
らプロペラシャフト8などの走行駆動系に伝達される。
そして、プロペラシャフト8の回転は、車両の前後にそ
れぞれ設けられたディファレンシャル装置9を介して駆
動輪3に伝達され、これにより車両が走行するようにな
っている。
【0024】この際、本発明による作業用車両では、エ
ンジン1に20馬力(15馬力以上)の出力を持つ原動
機が配され、その回転はスチールベルト式の無段変速機
(CVT)が用いられた自動変速装置7によって適宜変
速される。すなわち、本発明においては、従来、自動車
用とされていたスチールベルト式のCVTを作業用車両
に適用し、これにより高馬力のエンジンを高変速比(i
=5. 0程度)にて使用するようにしている。従って、
当該作業用車両では、CVTの採用により急発進やシフ
トチェンジ時の駆動輪3の空転による芝の損傷を防止し
つつ作業性を向上し、かつ、高馬力エンジンによるゆと
りある作業環境を実現することが可能となっている。
【0025】一方、スプレッダ2を駆動する油圧モータ
5には、2系統の油圧回路を介して油圧が供給される。
すなわち、走行駆動系のひとつであるプロペラシャフト
8の回転により駆動される第1油圧ポンプ11と、エン
ジン1のクランク軸によって駆動される第2油圧ポンプ
13とから油圧が供給される。この場合、第1油圧ポン
プ11からは第1油圧回路12を介して、また、第2油
圧ポンプ13からは第2油圧回路14を介して油圧が供
給される。さらに、各油圧回路12, 14には、図示し
ないスプレッダ作動スイッチによって操作される制御弁
15, 16および、逆止弁17, 18が設けられてい
る。そして、この制御弁15, 16により、第2油圧回
路14から供給される油量が、油圧モータ5に供給され
る油量全体の約1/3〜1/4となるよう調整されてい
る。
【0026】なお、この比率は制御弁15, 16の開度
を調整することにより外部より適宜変更可能である。ま
た、前記の比はこれに限定されるものではなく、第2油
圧回路14から供給される油量が、第1油圧回路12か
ら供給される油量よりも少なくなるように調整されてい
れば任意の比率を採用することが可能である。
【0027】このように、前記第1および第2油圧ポン
プ11, 13によって、油圧モータ5に油圧を供給する
ことにより、エンジン1の回転のみならず、車速Vに対
応した油量が油圧モータ5に供給されることになる。従
って、地面の起伏等により車速Vに変化が生じた場合で
も、スプレッダ2の動作をそれに追従させて変化させる
ことが可能となる。このため、肥料や薬剤など、地表面
に対し均一に散布を行う必要がある作業においても、散
布量を車速Vに応じて調整することができ散布の偏りを
避けることが可能となる。
【0028】次に、当該作業用車両における動力伝達系
の内部構造について説明する。図3はその内部の構成を
示す説明図である。図3に示したように、エンジン1の
図中左方側(車両後方側)には、トルクコンバータ2
2、前後進切換装置23および無段変速機24からなる
自動変速装置7が設けられている。そして、エンジン1
のクランク軸21は、トルクコンバータ22および前後
進切換装置23を介して、無段変速機24に接続されて
いる。また、エンジン1の図中右方側には、第2油圧ポ
ンプ13が配設されており、クランク軸21の右端側は
第2油圧ポンプ13と接続されている。すなわち、第2
油圧ポンプ13はエンジン1によって直接駆動されるこ
とになる。
【0029】無段変速機24は、互いに平行な入力軸2
5と出力軸26とに、それぞれ溝幅を可変自在とするプ
ライマリプーリ27とセカンダリプーリ28とが軸支さ
れ、この両プーリ27, 28間にスチールベルト29が
掛け渡されている。この場合、スチールベルト29は、
多数のスチール製コマ40をスチールバンド41にて挟
持して形成されている。すなわち、ここではゴムベルト
と異なりスチール製コマ40の押圧力により動力伝達を
行うようになっており、高馬力のエンジン1の動力をセ
カンダリプーリ28に円滑に伝達できるようになってい
る。そして、無段変速機24の出力軸26は、終減速歯
車群35を介してプロペラシャフト8の入力ギア30に
接続されている。
【0030】無段変速機24のプライマリプーリ27と
セカンダリプーリ28にはそれぞれ、各プーリ27, 2
8の溝幅を可変作動させる油圧シリンダ31, 32が連
設されている。そして、両油圧シリンダ31, 32に供
給される油圧を適宜調圧することで、無段変速機24に
よる変速比が制御される。すなわち、プライマリプーリ
27の油圧シリンダ31に供給されるプライマリ圧PP
を低下させると、プライマリプーリ27の溝幅が増加し
てプライマリプーリ27に対するスチールベルト29の
巻付き径が減少する。また、これと共にプライマリプー
リ27からスチールベルト29を介して回転駆動される
セカンダリプーリ28の溝幅が減少し、セカンダリプー
リ28に対するスチールベルト29の巻付き径が増加す
る。そしてこれにより、無段変速機24の変速比が増加
してロー側に変速される。
【0031】これとは逆に、油圧シリンダ31に供給さ
れるプライマリ圧PP を上昇させると、プライマリプー
リ27の溝幅が減少してプライマリプーリ27に対する
スチールベルト29の巻付き径が増加する。また、これ
と共にプライマリプーリ27からスチールベルト29を
介して回転駆動されるセカンダリプーリ28の溝幅が逆
に増加し、セカンダリプーリ28に対するスチールベル
ト29の巻付き径が減少する。そしてこれにより、無段
変速機24の変速比が減少してハイ側に変速される。な
お、セカンダリプーリ28の油圧シリンダ32にはライ
ン圧PL が供給されており、このライン圧PL により、
セカンダリプーリ28には、スチールベルト29との接
触によるトルク伝達が可能な押圧力が与えられる。
【0032】一方、プロペラシャフト8の入力ギア30
からは、第1油圧ポンプ11の動力が取られている。す
なわち、入力ギア30は、第1油圧ポンプ11の駆動軸
33に設けられた駆動ギア34と噛み合っており、第1
油圧ポンプ11はプロペラシャフト8と同期して駆動さ
れる。従って、第1油圧ポンプ11からは、車速Vに応
じた油圧が第1油圧回路12を介して油圧モータ5に供
給され、これにより、スプレッダ2は車速Vに応じて駆
動されることになる。
【0033】さらに、本発明による作業用車両における
作用について説明する。まず、エンジン1を駆動させる
と、そのクランク軸21が回転しそれと共に第2油圧ポ
ンプ13が駆動される。これにより、第2油圧回路14
に油圧が供給され制御弁15、逆止弁17を介して油圧
モータ5に対し油圧が供給される。この場合、エンジン
アイドリング時(例えば、1200rpm)において第
2油圧ポンプ13から供給される油圧は、エンジン1の
最大使用回転数(例えば、3600rpm)における油
圧モータ5の定格回転数の約1/3程度となる回転数を
入力する油圧であるが、スプレッダ2をテスト作動させ
るには十分な油圧が確保されている。このため当該作業
用車両では、作業開始に当たりスプレッダ作動スイッチ
を投入すれば、油圧モータ5に油圧が供給されてスプレ
ッダ2が作動し、その動作を事前にチェックすることが
できる。また、車両停止時においても油圧モータ5に対
し油圧が供給されるため、作業途中に車両を停止させて
スプレッダ2の動作チェックを行うこともできる。
【0034】次に、前後進切換装置23を中立位置から
前進側(または後進側)に切り換えると、無段変速機2
4の入力軸25にエンジン回転が伝達され、プライマリ
プーリ27が回転する。このプライマリプーリ27の回
転は、スチールベルト29によりセカンダリプーリ28
に伝達され、さらに、出力軸26から終減速歯車群35
を介してプロペラシャフト8の入力ギア30に入力され
る。これにより、プロペラシャフト8以下の走行駆動系
に動力が伝達され、プロペラシャフト8が回転し、その
回転がディファレンシャル装置9を介して駆動輪3に伝
達され車両が走行する。
【0035】また、入力ギア30の回転はさらに、駆動
ギア34を介して第1油圧ポンプ11の駆動軸33にも
伝達される。このため、第1油圧ポンプ11はプロペラ
シャフト8と同期して駆動され、第1油圧ポンプ11か
らは車速Vに応じた油量が油圧モータ5に供給される。
【0036】一方、前後進切換装置23を切り換えて車
両を発進させた後、図示しないアクセルを踏み込んでエ
ンジン回転数を上昇させると、それに伴って車速Vも増
加する。この場合、車速Vは、負荷に応じて無段変速機
24のプライマリ圧PP を適宜制御することにより、前
述のようなプーリ動作にて変速され適宜変化する。この
際、当該作業用車両では無段変速機24としてスチール
ベルト29を用いたCVTが用いられており、高馬力
(15馬力以上)のエンジンとCVTを組み合わせて使
用できるようになっている。従って、当該作業用車両に
あっては、駆動輪3の空転による芝の損傷を防止しつつ
作業を行うことができ、かつ、その変速比を高く設定す
ることができるため操作性の向上を図ることが可能とな
る。さらに、高出力エンジンを使用できることから、作
業機の駆動力をエンジンから得るメーンエンジン方式の
作業用車両においても、その供給動力に余裕があり、走
行性や作業性の向上を図ることが可能となる。
【0037】また、車速Vの増加に応じて第1油圧ポン
プ11から供給される油圧も増加し、油圧モータ5の出
力も増加する。この場合、エンジン1の回転数の増加と
共に第2油圧ポンプ13から供給される油圧も増加する
が、第1油圧ポンプ11からの供給油圧の上昇の方が第
2油圧ポンプ13からの供給油圧よりも大きいため、油
圧モータ5の出力は概ね車速Vに対応して変化する。従
って、スプレッダ作動スイッチをONすると、車速Vに
応じた量の目土等が散布されることになる。
【0038】図4は、車速Vとスプレッダ2の動作回転
数NS との関係を示す説明図である。図4に示したよう
に、スプレッダ2は車速V=0の場合(停止時)におい
ては、エンジン1のアイドリングにより第2油圧ポンプ
13から供給される油圧によって初期回転数NS0にて回
転する。そして、このときには前述のようにスプレッダ
2の動作チェックを行うことができる。次に車両が走行
すると、スロットル開度に応じてエンジン回転数NE
増加(1200〜3600rpm)し、車速Vもまた増
加する。なお、実際の走行時には、車速Vは負荷に応じ
て無段変速機24の作用により適宜変化する。
【0039】このように車速Vが増加すると、図4に示
したようにスプレッダ2の動作回転数NS もまた増加す
る。この際、エンジン回転数NE の変化量は車速Vの変
化量に比して小さく、さらに、第1油圧ポンプ11から
供給される油圧は第2油圧ポンプ13からの油圧に比し
て2〜3倍となる。このため、スプレッダ2の動作回転
数NS は、図示したように、専ら車速Vに対応して変化
する。
【0040】すなわち、車両が登り勾配区間に差し掛か
り、無段変速機24の作用により車速Vが低下すると、
スプレッダ2の動作回転数NS もそれに応じて低下し、
目土等の散布量もまた減少する。一方、車両が下り勾配
区間に差し掛かり、無段変速機24の作用により車速V
が増加すると、スプレッダ2の動作回転数NS もそれに
応じて増加し、目土等の散布量は増加する。従って、当
該作業用車両では、車速Vが変化してもそれに応じて目
土等の散布量も自動的に変化し、これにより目土等を単
位面積当たり均等に散布することが可能となる。
【0041】また、前述のように、作業中にスプレッダ
2の動作状況を確認することも可能である。すなわち、
車両を一旦停止させ、そこでスプレッダ作動スイッチを
ONすると、エンジン1のアイドリングによって第2油
圧ポンプ13から油圧モータ5に油圧が供給される。従
って、これによりスプレッダ2が作動しその動作チェッ
クを行うことができる。
【0042】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更
可能であることは言うまでもない。
【0043】例えば、前述の実施の形態における作業用
車両は、前後輪を共に駆動させる4WD構成となってい
るが、前輪または後輪のみを駆動させる2WD方式を採
用することも可能である。また、エンジン1も、その回
転数をスロットル操作によって変化させるようにしてい
るが、エンジン回転数を一定にしても良い。さらに、エ
ンジン1の出力や回転数も前述のものには限定されず、
種々の出力値を採用し得ることは言うまでもない。
【0044】加えて、作業機としてスプレッダ2を用い
て肥料や目土の散布を行う例を示したが、作業形態とし
てはこれに限定されず、液剤(消毒薬、農薬)散布や草
刈り、耕耘、作付(田植え、種蒔き等)、収穫、あるい
はエアレータ作業、作業台等の上下降、ブロア作業、資
材運搬等の各種作業を行う種々の作業用車両に適用可能
である。また、その作業対象もゴルフ場には限定され
ず、庭園や農作地等、オフロード作業車として広く適用
可能である。
【0045】さらに、前述の実施の形態では、自動変速
装置にCVTを用いた例を示したが、それに代えて静油
圧無段変速装置(HST)や、自動車用として多く用い
られているトルクコンバータと遊星歯車装置とによるオ
ートマチックトランスミッション(AT)などを用いる
ことも可能である。
【0046】また、前述の実施の形態では、走行駆動系
のひとつであるプロペラシャフト8から第1油圧ポンプ
11の駆動力を得ているが、例えば駆動輪3の車軸等、
他の走行駆動系をその動力源とすることも可能である。
【0047】
【発明の効果】本発明の作業用車両は、自動変速装置を
備えた作業用車両において、車両搭載の作業機を走行駆
動系を動力源として駆動するようにしたことにより、作
業機を車両の走行速度に応じて駆動することができる。
従って、車速の変化に応じて作業量を調整することが可
能となり、例えば、肥料や目土の散布作業を行う場合
に、地表面の起伏により車速が適宜変化しても、それに
合わせて肥料等の散布量を調整でき、均等な施肥や目土
散布を行うことが可能となる。
【0048】また、本発明の作業用車両は、自動変速装
置を備えた作業用車両において、車両搭載の作業機をエ
ンジンおよび走行駆動系を動力源として駆動するように
したことにより、作業機を車両の走行速度に応じて駆動
することができるのみならず、車両停止時においても作
業機を駆動させることが可能となる。従って、車速の変
化に応じて作業量を調整して均等な施肥等の作業が行え
ることに加え、作業前や作業中に車両を停止させて作業
機の動作チェックを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である作業用車両の全体
構成を示す説明図である。
【図2】図1の作業用車両の動力伝達系の概要を示す説
明図である。
【図3】図1の作業用車両の動力伝達系の内部構成を示
す説明図である。
【図4】車速とスプレッダの動作回転数との関係を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 エンジン(原動機) 2 スプレッダ(作業機) 5 油圧モータ 7 自動変速装置 8 プロペラシャフト(走行駆動系) 11 第1油圧ポンプ 12 第1油圧回路 13 第2油圧ポンプ 14 第2油圧回路 24 無段変速機

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機の出力を自動変速装置を介して走
    行駆動系に伝達して走行し、車両搭載の作業機により各
    種作業を行う作業用車両であって、前記作業機は、前記
    走行駆動系を動力源として駆動されることを特徴とする
    作業用車両。
  2. 【請求項2】 原動機の出力を自動変速装置を介して走
    行駆動系に伝達して走行し、車両搭載の作業機により各
    種作業を行う作業用車両であって、前記作業機は、前記
    原動機および前記走行駆動系を動力源として駆動される
    ことを特徴とする作業用車両。
  3. 【請求項3】 油圧モータによって駆動される作業機
    と、原動機の出力を走行駆動系に伝達する自動変速装置
    とを搭載した作業用車両であって、 前記走行駆動系を動力源として駆動される第1油圧ポン
    プと、 前記原動機によって直接駆動される第2油圧ポンプとを
    有し、 前記油圧モータは、車両停止時は前記第2油圧ポンプに
    より駆動され、車両走行時には前記第1油圧ポンプおよ
    び前記第2油圧ポンプにより駆動されることを特徴とす
    る作業用車両。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の作業用車両において、前
    記第1油圧ポンプから前記油圧モータに供給される油圧
    が、前記第2油圧ポンプから前記油圧モータに供給され
    る油圧よりも大きいことを特徴とする作業用車両。
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