JP2000158809A - 記録媒体 - Google Patents

記録媒体

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JP2000158809A
JP2000158809A JP11330248A JP33024899A JP2000158809A JP 2000158809 A JP2000158809 A JP 2000158809A JP 11330248 A JP11330248 A JP 11330248A JP 33024899 A JP33024899 A JP 33024899A JP 2000158809 A JP2000158809 A JP 2000158809A
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blooming
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Jose E Valentini
ホセ・エステバーン・ヴァレンティーニ
Jose A Siquiera
ホセ・エイ・シキエラ
John Thomas Chandler
ジョン・トマス・チャンドラー
Joseph T Guy
ジョウゼフ・ティー・ガイ
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Agfa Gevaert NV
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 相変化インキを使用して記録するための記録
媒体の提供。 【解決手段】 この媒体は支持体層と接着性層とが上に
コートされた基材からなる。10mg/dm2以下のコーテ
ィング重量で上記支持体層上にコートされた接着性層は
ブルーミング架橋剤を含み、また相変化インキ中に可溶
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は改良された記録媒体に関する。
より特定的には、本発明は相変化インキ印刷に使用する
のに特に好適な改良された記録媒体に関する。
【0002】
【発明の背景】情報を表示する透明フイルムは異なる多
くの産業でまた多くの応用のために広汎に使用されてい
る。典型的にポジ画像は透明なプラスチックシート上に
インキまたは顔料を付着させることによって形成され
る。次いで画像は透過光を投影することによって表示さ
れる。相変化インキ印刷に好適な媒体は本出願人に譲渡
された米国特許第5,756,226号および第5,75
3,360号中に記載されている。これらの特許で教示
されている媒体は当該分野で利用できる技術と比較する
と、接着の点で一層優れている。この媒体の鮮明度およ
びくもりに関しては、なお一層の改良が望まれる。
【0003】
【発明の概要】改良された記録媒体を提供することが本
発明の目的である。相変化インキ印刷法に使用する場合
に特に有利である記録媒体を提供することが本発明の更
なる目的である。本発明の特別な利点は、こすり傷(sc
uffing marks)がなく透明度が改善されて得られる本発
明の媒体によって接着の改善が実現されることである。
本発明のさらに別な特定の利点は、透明なインキで印刷
される時に媒体に認められる透明度である。
【0004】これらのそして他の利点は、相変化インキ
による記録のための基材を包含する記録媒体で提供され
る。この基材には少なくとも0.5mg/dm2から10mg/
dm2以下のコーティング重量で支持体層がコーティング
される。支持体層はバインダーをそして場合によっては
ブルーミング架橋剤を含む。支持体層上には10mg/dm
2以下のコーティング重量で接着性層がコーティングさ
れる。接着性層はブルーミング架橋剤を含みまた接着性
層は相変化インキ中に可溶である。好ましい態様は相変
化インキによる記録のための、基材を包含する記録媒体
の形で提供される。基材上には少なくとも0.5mg/dm2
から10mg/dm2のコーティング重量で支持体層がコー
ティングされる。支持体層はブルーミング架橋剤とバイ
ンダーとを含むのが好ましく、このバインダーはポリビ
ニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロ
リドン、ポリウレタンおよびゼラチンからなる群から選
択される少なくとも一つの化合物を含む。支持体層には
10mg/dm2以下のコーティング重量で接着性層がコー
ティングされる。接着性層は第2のブルーミング架橋剤
とワックスに可溶な網状構造になる低分子量ポリマーと
を含む。
【0005】本発明は、記録媒体上に画像を形成するた
めの方法として用いられるのが好ましい。本方法は、 a)記録媒体を印刷領域に移送し; b)印刷領域内の上記記録媒体に融解した相変化インキ
を像様のパターンで施し;そして c)融解したこの相変化インキを冷却して、上記の記録
媒体上に上記の像様パターンで固化した相変化インキを
形成する工程からなる。記録媒体は支持体層と接着性層
とが上にコーティングされた基材からなる。支持体層は
バインダーと第1のブルーミング架橋剤を含みまた接着
性層は第2のブルーミング架橋剤を含む。接着性層は相
変化インキ中にやはり可溶である。
【0006】
【発明に関する詳述】本発明の媒体は基材、場合によっ
ては下地層、これらの上にコーティングされた支持体
層、支持体層の上にコーティングされた接着性層、そし
て支持体層と接着性層とを相互に結合するブルーミング
架橋剤を包含する。支持体層はバインダーを含む。バイ
ンダーはポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、
メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、
ポリウレタンおよびアクリレートからなる群から選択さ
れる化合物を少なくとも一つ含むのが好ましい。バイン
ダーはポリビニルアルコール、ポリアクリルアミドおよ
びポリビニルピロリドンからなる群から選択される構成
要素を少なくとも一つ含むのが好ましい。最も好ましい
バインダーは加水分解度が70〜100%であるポリビ
ニルアルコールである。
【0007】支持体層のコーティング重量は少なくとも
0.5mg/dm2そして10.0mg/dm2以下であるのが好ま
しい。支持体層のコーティング重量は少なくとも1mg/
dm2そして5mg/dm2以下であるのが一層好ましい。少な
くとも2mg/dm2そして4mg/dm2以下である支持体層の
コーティング重量が最も好ましい。接着性層はブルーミ
ング架橋剤と、場合によっては、これによって架橋され
る時にワックス可溶性の網状構造となる低分子量ポリマ
ーとを含む。接着性層は光で活性化されるブルーミング
架橋剤を含むのが好ましい。光で活性化されるブルーミ
ング架橋剤の最も好ましいものはグリセロールアルキレ
ンオキシド−シンナメートおよびグリセロールアルコキ
シレートトリアクリレートである。
【0008】接着性層中のブルーミング架橋剤の量はブ
ルーミング架橋剤とバインダーとの全重量に基づき少な
くとも1.0モル%であるのが好ましい。接着性層中の
ブルーミング架橋剤はブルーミング架橋剤とバインダー
との全重量の少なくとも20モル%であるのが好まし
い。支持体層中のブルーミング架橋剤はブルーミング架
橋剤とバインダーとの全重量に基づき少なくとも50モ
ル%であるのが一層好ましい。接着性層中のブルーミン
グ架橋剤はブルーミング架橋剤とバインダーとの全重量
に基づき少なくとも80モル%であるのが最も好まし
い。
【0009】好ましいワックスは炭素が少なくとも10
個の脂肪族アルコールと炭素が少なくとも10個の脂肪
酸とのエステルからなり、少なくとも37℃の融点と1
00℃以下の沸点を有する。ブルーミング架橋剤によっ
て架橋される時にワックス可溶性網状構造になる低分子
量ポリマーは相変化インキとの相互作用によって画定さ
れまた相変化インキを可溶化するのに十分である。
【0010】特に好ましいのは式1
【化7】 によって定義される低分子量ポリマーを含む接着性層で
ある。
【0011】式1において、R1、R2、R3およびR
4は、水素、炭素1〜5個のアルキル、炭素1〜5個の
置換アルキル、炭素が6、10または14個のアリール
あるいは炭素が6、10または14個の置換アリールを
表わすが、ただしR1、R2、R3およびR4の少なくとも
二つが独立して、-(OCH2CH2)aH;-(OCH2CH2CH2)bH;-(O
CHCH3CH2)cH;-(OCH2CH2)d(OCH2CH2CH2)eH;-(OCH2CH2)
f(OCHCH3CH2)gH;-OCO(CH 2)hCH3;および-O(CH2)jCH3
からなる群から選択される。
【0012】添字a、b、c、d、e、fおよびgは独
立して1〜40の整数を表わす。a、b、c、d、e、
fおよびgは独立して1〜20の整数を表わすのが一層
好ましい。a、b、c、d、e、fおよびgは独立して
1〜5の整数を表わすのが最も好ましい。hおよびjは
独立して1〜20の整数を表わす。hおよびjは独立し
て10〜20の整数を表わすのが好ましい。hおよびj
は14〜18の整数を表わすのが一層好ましい。
【0013】特に好ましい低分子量ポリマーは、
【化8】 である。
【0014】本発明において基質中の相変化インキの溶
解度は、a)支持体層と同じ組成からなる物質の試料を
アルミニウム皿に入れそして乾燥するまで80℃のオー
ブン内に置き;b)乾燥された支持体層上に、接着性層
を含む溶液を注ぎそして乾燥するまで試料を80℃のオ
ーブンに戻し;c)相変化インキの小片を接着性層上に
置きそしてインキが融解して活性層の上面にインキの均
一な層が形成されるまで試料を98℃のオーブンに戻
し;そしてd)試料を放置して周囲温度まで冷却した
後、複合物のマイクロトーム断面を500〜1500倍
の倍率で電子顕微鏡で観察する工程によって定義され
る。相変化インキが接着性層中に可溶であるならば、イ
ンキ層と接着性層との間の境界は認められないが、代り
に徐々に移行する領域が認められる。相変化インキが可
溶性でないならば、相変化インキの層と接着性層とは離
れておりまた境界が識別可能である。
【0015】接着性層のコーティング重量は少なくとも
0.5mg/dm2そして10.0mg/dm2以下であるのが好ま
しい。接着性層のコーティング重量は少なくとも1mg/
dm2、そして8mg/dm2以下であるのが好ましい。少なく
とも5mg/dm2そして7mg/dm2以下の接着性層のコーテ
ィング重量が最も好ましい。ブルーミング架橋剤は一つ
の層のバインダーと反応して結合を形成する化学的置換
基であり、その一部は第2の層へとブルームしてあるい
は移行して追加的な結合を形成する。好適なブルーミン
グ架橋剤には、熱、光によりあるいは化学的に賦活され
る架橋剤が含まれる。
【0016】ブルーミング架橋剤にはペプチドカップラ
ー、アジリデンおよびエポキシドがある。本記載の教示
に従って使用するのに好適な、カルボキシル活性化剤と
も称されるペプチドカップラーは多数ある。典型的な例
は米国特許第4,942,068号中で教示されており、
そして下記のものが含まれるがこれに限らない。
【0017】
【化9】 式(a)においてR1はアルキル、アリールまたはアリー
ルアルキルを表わす。R2はR1と同じ意味をもつかある
いはアルキレン、アリーレン、アラルキレンまたはアル
クアラルキレンを表わし、第2の結合は下記の式に相当
する基に結合する。
【0018】
【化10】 1およびR2はまた一緒になって、場合によっては置換
されている複素環を完成するのに必要な原子を表わすこ
とができる。典型的な例には場合によっては、例えばC
1〜C3アルキルまたはハロゲンによって置換されている
ピペリジン環、ピペラジン環またはモルホリン環があ
る。R3は水素、アルキル、アリール、アルコキシ、−
NR4−COR5−、−(CH 2)m−NR89、−(CH2)n
−CONR1314または
【化11】 を表わす。R3は架橋要素またはポリマー鎖への直接結
合を表わしてもよい。
【0019】R4、R6、R7、R9、R14、R15、R17
18およびR19は水素またはC1〜C4アルキルを表わ
す。R5は水素、C1〜C4アルキルまたはNR67を表
わす。R8はCOR10を表わす。R10はNR1112を表
わす。R11はC1〜C4アルキルまたはアリール、一層好
ましくはフェニルを表わす。R12は水素、C1〜C4アル
キルまたはアリール、一層好ましくはフェニルを表わ
す。R13は水素、C1〜C4アルキルまたはアリール、一
層好ましくはフェニルを表わす。R16は水素、C1〜C4
アルキル、COR18またはCONHR19を表わす。mは
1〜3である。nは0〜3である。pは2〜3である。
YはOまたはNR17を表わす。
【0020】R13およびR14はまた一緒になって、置換
されたまたは未置換の複素環を完成するのに必要な原子
を表わしてよい。典型的な例には、場合によっては、例
えばC1〜C3アルキルまたはハロゲンによって置換され
たピペリジン環、ピペラジン環またはモルホリン環があ
る。Zは場合によっては結合する、ベンゼン環とともに
5員または6員の芳香族複素環を完成するのに必要な炭
素原子を表わす。X-は陰イオンであり、これは分子の
残りの部分に陰イオン基がすでに結合しているならば、
脱落する。
【0021】
【化12】 式(b)において、R1、R2、R3およびX-は式(a)に関
する定義と同じ意味をもつ。
【0022】
【化13】 式(c)においてR20、R21、R22、R23は置換されてい
ないか、ハロゲン、スルホ、C1〜C20アルコキシ、N,
N−ジ−C1〜C4−アルキル−置換カルバモイルによっ
て、そしてアラルキルおよびアリールの場合にはC1
20アルキルによって置換されているC1〜C20アルキ
ル、C6〜C20アラルキル、C5〜C20アリールを表わ
す。R24は親核性剤によって離脱可能な基である。X-
は式(a)に関する定義と同じ意味を表わす。式(c)にお
いてR20、R21、R22およびR23の置換基のうちの二つ
または四つは、窒素原子または基
【化14】 と一緒になり、場合によってはOまたはNのような異種
原子がさらに含められて、飽和した5〜7員の環を一つ
または二つ生成してよい。
【0023】R25−N=C=N−R26 (d) 式(d)においてR25はC1〜C10アルキル、C5〜C8
クロアルキル、C3〜C 10アルコキシアルキルまたはC7
〜C15アラルキルを表わす。
【0024】R26はR25と同じ意味を有するかあるいは
【化15】 (式中、R27はC2〜C4アルキレンである)に相当する
基を表わす。
【0025】R28、R29およびR30はC1〜C6アルキル
を表わすかあるいは基R28、R29およびR30の一つはカ
ルバモイル基またはスルホ基によって置換されてよくま
た基R28、R29およびR30のうち二つは、窒素原子とと
もに結合されて場合によっては置換された複素環を形成
してもよい。例には例えばC1〜C3アルキルまたはハロ
ゲンによって置換されていてよいピロリジン環、ピペラ
ジン環またはモルホリン環がある。X-は式(a)に関す
る定義と同じ意味を有する。
【0026】
【化16】 式(e)においてX-は式(a)に関する定義と同じ意味を
もつ。R24は式(c)に関する定義と同じ意味をもつ。R
31は置換されていないかあるいはカルバモイル、スルフ
ァモイルまたはスルホによって置換されているC1〜C
10アルキル、C6〜C15アリールまたはC7〜C15アラル
キルを表わす。R32およびR33は水素、ハロゲン、アシ
ルアミノ、ニトロ、カルバモイル、ウレイド、アルコキ
シ、アルキル、アルケニル、アリールまたはアラルキル
を表わし、あるいは環、一層特定的にはベンゼン環の、
残りの要素とともにピリジニウム環へと縮合する。R24
がスルホニルオキシ基である場合R24およびR31は互い
に結合してよい。
【0027】
【化17】 式(f)において、R1、R2およびX-は式(a)に関する
定義と同じ意味をもつ。R34はC1〜C10アルキル、C6
〜C14アリールまたはC7〜C15アラルキルを表わす。
【0028】
【化18】 式(g)においてR1、R2およびX-は式(a)に関する定
義と同じ意味をもつ。R35は水素、アルキル、アラルキ
ル、アリール、アルケニル、R38O−、R3940N−、
4142C=N−またはR38S−を表わす。R36および
37はアルキル、アラルキル、アリール、アルケニル、
43−C(O)−、R44−SO2またはR45−N=N−を
表わす。R36およびR37は窒素原子と一緒になって複素
環または基
【化19】 の残りの要素を表わしてもよい。
【0029】R38、R39、R40、R41、R42、R43、R
44およびR45はアルキル、アラルキル、アルケニルを表
わし、さらにR41およびR42は水素を表わしてよい。R
39とR40またはR41とR42は一緒になって、5員または
6員の飽和した炭素環または複素環の残りの要素を表わ
す。
【0030】
【化20】 式(h)においてR46は水素、アルキルまたはアリールを
表わす。R47はアシル、カルボアルコキシ、カルバモイ
ルまたはアリールオキシカルボニルを表わす。R48は水
素またはR47を表わす。R49およびR50はアルキル、ア
リール、アラルキルを表わすかあるいは、窒素原子とと
もに、場合によっては置換されている複素環、例として
は、例えばC1〜C3アルキルまたはハロゲンによって置
換されていてよいピペリジン環、ピペラジン環またはモ
ルホリン環の残りの要素を表わす。X-は式(a)に関す
る定義と同じ意味を表わす。
【0031】特に好ましいペプチドカップラーは、参照
によってその開示が本記載に加入されている米国特許第
5,601,971号に記載されておりまた下記を含む。
【0032】
【化21】 式(j)においてR52、R53、R54およびR55は独立し
て、炭素原子1〜3個の置換されたまたは未置換のアル
キル基、炭素6〜14個の置換されたまたは未置換のア
リール基、炭素7〜20個の置換されたまたは未置換の
アリールアルキル基を表わす。R52とR53またはR54
55は一緒になって、炭素、酸素、窒素またはこれらの
組み合わせを含む置換されたまたは未置換の飽和した5
員環または6員環を表わしてよい。X-は陰イオンであ
る。イミダゾール環は炭素原子1〜3個のアルキル基で
置換されていてよい。有用な他のカルボキシル活性化剤
には、米国特許第5,073,480号、米国特許第4,
877,724号中に記載されまたSpringer-Verlagによ
り1984年に刊行のM. Bodanszky著のPrinciples of
Peptide Synthesis中で論じられている活性化剤が含ま
れるが、これらに限定されない。
【0033】アジリデン架橋剤は
【化22】 (式中、R11およびR12は独立して炭素原子1〜6個の
置換されていないアルキル基あるいは−OHまたはハロ
ゲン化物で置換されている炭素が1〜6個のアルキルを
表わす。R13は水素あるいは、炭素が1〜6個のアルキ
ルを表わす。pは0または1の整数を表わす。R14は炭
素が2〜6個のアルキルである。R15およびR16は独立
して水素あるいは、炭素が1〜6個のアルキルを表わ
す)からなる群から選択されるのが好ましい。好ましい
エポキシド架橋化合物は、ヒドロキシル基またはエーテ
ル基を含む化合物である。エポキシド架橋剤に関する典
型的な教示は米国特許第5,098,822号に開示され
ている。
【0034】特に好ましいエポキシド架橋剤は
【化23】
【0035】
【化24】 である。
【0036】特に好ましいブルーミング架橋剤にはグリ
セロールエーテルおよび下式のポリエチレンオキシドが
ある。
【化25】
【0037】光で活性化されるブルーミング架橋剤に
は、アリール、ピリジニウムまたはカルボキシルのよう
な電荷を非局在化する基と共役結合するアルケンがあ
る。特に好ましい光で活性化されるブルーミング架橋剤
は R5−HC=CH−R6 (式中、R5はアリール、ステアリル、ラウリル、トリ
デシルまたはCOOR7を表わし;R6は水素、アリール
またはピリジニウムを表わし;またR7はポリビニルア
ルコール、ポリアルキレンオキシドおよびアクリレート
を含む重合されたアルケンを表わす)によって定義され
る。
【0038】特に好ましい光で活性化するブルーミング
架橋剤には、以下が含まれる。
【化26】
【0039】
【化27】
【0040】
【化28】
【0041】
【化29】
【0042】熱で活性化されるブルーミング架橋剤には
ワックスが含まれる。好ましいワックスにはポリエチレ
ンオキシドワックスがある。特に好ましいワックスには
ポリ(エチレンオキシド−プロピレンオキシド)、プロ
ピレンジグリシジルエーテルおよびポリ(プロピレング
リコール)ジグリシジルエーテルがある。特に好ましい
ブルーミング架橋剤はイソシアネートおよび以下の式 NCO−R8−NCO (式中R8は炭素が2〜6個のアルキルまたは炭素が2
〜6個の置換されたアルキルである)のグリセロールエ
ーテルである。
【0043】ブルーミング架橋剤は支持体層に添加され
るのが好ましい。支持体層中のブルーミング架橋剤の量
はブルーミング架橋剤とバインダーとの全重量に基づき
少なくとも2モル%であるのが好ましい。支持体層中の
ブルーミング架橋剤はブルーミング架橋剤とバインダー
との全重量の20モル%以下であるのが好ましい。支持
体層中のブルーミング架橋剤はブルーミング架橋剤とバ
インダーとの全重量に基づき少なくとも2モル%そして
10モル%以下であるのが一層好ましい。
【0044】下地層は下地用バインダーと無機粒状物質
とからなる。下地用バインダーは少なくとも一つの水溶
性ポリマーを含む。好ましい水溶性ポリマーは、低いイ
オン含有率およびシリカに接着することのできる基の存
在を基礎として選定される。水溶性ポリマーはポリビニ
ルアルコール、アクリレート、加水分解されたポリアク
リルアミド、メチルセルロース、ポリビニルピロリド
ン、ゼラチンおよびこれらのコポリマーから選択される
のが最も好ましい。コポリマーおよびグラフトコポリマ
ーは、それらが水溶性または水分散性でありまたクリア
コートに対して乾いている限り好適である。特に好適な
コポリマーにはアクリル酸/ビニルピロリドンコポリマ
ーおよびウレタン/アクリレートコポリマーがある。下
地用バインダーは、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドンおよびゼラチンからなる群から選択される少
なくとも一つのポリマーを含むのが一層好ましい。下地
用バインダーはビニルアルコール、アクリルアミド、ビ
ニルピロリドンおよびこれらの組み合わせから選択され
る重合されたモノマーを含むのが最も好ましい。
【0045】無機粒状物質は悪影響を与えずにコーティ
ング性能を増強するのに十分な量で支持体層に添加され
てよい。場合によって使用される無機粒状物質はコロイ
ド状のシリカおよびアルミナからなる群から選ばれるの
が好ましい。好ましい無機粒状物質の水中の流体力学的
径が0.3μm以下であるシリカである。無機粒状物質は
0.1μm以下の水中の流体力学径を有するのが一層好ま
しい。粒状物質としてやはり好ましいのは、水中の流体
力学的径が約0.05μm以下であるシリカである。シリ
カは少なくとも0.005μmであるのが好ましい。0.
005〜0.030μmの水中の流体力学的径および10
0〜300m2/gの比表面積がより良い接着性にとって
特に有利である。接着の点で一層好ましいのは水中の流
体力学的径が0.010〜0.020μmで、表面積が2
00〜300m2/gであるシリカである。擦過抵抗は、
水中の流体力学的径が0.01〜0.015μmでありま
た比表面積が200〜250m2/gであるシリカによっ
て最もよく改善される。多球面状に結び付きおよび/ま
たは分岐しているコロイド状シリカは本発明で使用する
のに好適である。特定的な例は、球状のコロイド状シリ
カが多球面状に結合している長い鎖状構造を有するコロ
イド状シリカ粒子である。結合したシリカが分岐してい
るコロイド状シリカもまた好ましい。多球面状に結合し
ているコロイド状シリカは、2価またはそれ以上の原子
価を有する金属イオンを球状のシリカ粒子の間に散在さ
せることにより、球状シリカの1次粒子間に粒子−粒子
結合を形成することで得られる。多球面的に結合された
コロイド状シリカは、少なくとも三つの粒子が互いに結
合しているのが好ましい。多球面的に結合しているコロ
イド状シリカは少なくとも5つの粒子が互いに結合して
いるのが一層好ましくまた多球面的に結合しているコロ
イド状シリカは少なくとも7つの粒子が互いに結合して
いるのが最も好ましい。無機粒状物質の水中の流体力学
的径は、問題とする試料と同一である流体力学的特性を
有する球状粒子の直径として決定される。例をあげるな
ら、大体0.150μm×0.014μmの寸法を有する繊
維状のシリカ粒子は、水中の流体力学的径約0.035
μmを示す。
【0046】本明細書で用いる「ゼラチン」という用語
は、コラーゲンから誘導される蛋白質物質を指す。本発
明の趣旨から「ゼラチン」は、ゼラチンの合成類似化合
物も指す。一般にゼラチンはアルカリゼラチン、酸性ゼ
ラチンまたは酵素ゼラチンに分類される。アルカリゼラ
チンは例えば水酸化カルシウムのような塩基でコラーゲ
ンを処理することで得られる。酸性ゼラチンは例えば塩
酸のような酸の中でコラーゲンを処理することで得られ
るゼラチンであり、また酵素ゼラチンはコラーゲンを加
水分解酵素で処理して生成される。本発明の教示はゼラ
チンの種類またはその分子量によって制約を受けない。
【0047】支持体層に他の物質を添加して、コーティ
ングを助けそしてコーティング溶液または乾燥した層の
レオロジー特性を変化させることができる。相変化イン
キプリンター中を通過するのを助けるためにポリメチル
メタクリレートの微小球を添加することができる。相変
化インキの基材への接着が悪化しないことを確実にする
のに十分に低い水準に微小球の量がまちがいなく保たれ
るように注意を払わねばならない。微小球はこれを受容
する層の約1.0重量%以下に相当するのが好ましい。
コーティングの質を改善するためにコーティング溶液に
界面活性剤を添加することは慣用的である。界面活性剤
および慣用のコーティング助剤は本発明に適合する。
【0048】好ましい基材はジオールとジカルボン酸と
の縮重合から得られるポリエステルである。好ましいジ
カルボン酸には、テレフタレート酸、イソフタル酸、フ
タル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸およびセ
バシン酸がある。好ましいジオールにはエチレングリコ
ール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコ
ールおよびシクロヘキサンジメタノールが含まれる。本
発明で使用するのに好適な特定のポリエステルはポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレン−p−ヒドロキシ
ベンゾエート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチ
レンテレフタレートおよびポリエチレン−2,6−ナフ
タレンカルボキシレートである。ポリエチレンテレフタ
レートはより優れた耐水性、優れた耐薬品性物質特性お
よび耐久性のために基材にとって最も好ましいポリエス
テルである。ポリエステル基材の厚さは1〜10ミルで
あるのが好ましい。ポリエステル基材の厚さは3〜8ミ
ルであるのが一層好ましくまたポリエステル基材の厚さ
は3.5〜4.6ミルまたは6〜8ミルであるのが最も好
ましい。受容層は紙などのようなセルロースをベースと
する媒体に施されてもよい。
【0049】下塗り層は支持体層と基材との間の接着性
を増強するように支持体層と基材との間に含められるの
が好ましい。好ましい下塗り層は樹脂層または静電防止
層である。樹脂および静電防止下塗り層は、例えば米国
特許第3,567,452号、第4,916,011号、第
4,701,403号、第4,891,308号および第
4,225,665号および第5,554,447号中に記
載されている。
【0050】下塗り層は典型的に、ポリエステル基材を
製造する際に施されまた乾燥硬化される。ポリエチレン
テレフタレートが写真基材として使用するように製造さ
れる場合、ポリマーはフイルムとして流延され、混合ポ
リマー下塗り層組成物は片面または両面に施され次いで
構造物は2軸延伸され、場合によって、2軸延伸の後、
ゼラチン下地層または静電防止層のいずれかがコートさ
れる。延伸が終了しそして下塗り層組成物を施す際に、
ガラスのアニーリングに相当する熱処理によって基材の
歪および張力を除去することが必要である。この熱処理
のために100℃〜160℃の空気温度が典型的に用い
られる。
【0051】基材上のコーティングの質を改善するため
にコーティングに先立って基材の表面を活性化するのが
好ましい。活性化はコロナ放電、グロー放電、紫外線ま
たは火焔処理によって達成し得る。コロナ放電が好まし
く、1平方メートルあたり1ミリワットから1キロワッ
トのエネルギーを与えて実施することができる。一層好
ましいのは1平方メートルあたり0.1〜5ワットのエ
ネルギーである。
【0052】バクテリアの増殖を防止するために場合に
よっては受容層または下塗り層に殺菌剤が添加される。
好ましいものはKathonR、ネオマイシンサルフェートお
よび当該分野で知られた他のものである。ねじれを減少
し、着色し、移送を助けまた当該分野で普通にみられる
他の性質のために、随意的であるが好ましい裏打ち層が
本発明の層の反対側に付加されることができる。裏打ち
層はより強い基質を形成するのを助けるために架橋剤を
含んでよい。裏打層のための好ましい架橋剤はWeatherh
illの米国特許第5,391,477号に定義されたカル
ボキシル活性化剤である。最も好ましいのはFodorらの
米国特許第5,459,029号、第5,378,842
号、第5,591,863号および第5,601,971号
に定義されているイミダゾリウム硬化剤である。アジリ
ジンおよびエポキシ架橋剤もまた好適な架橋剤である。
裏打層はポリメチルメタクリレートのような移送用の微
小球も含んでよい。コーティングの質を改善するために
種々の界面活性剤を添加することが当該分野で知られて
いる。このような教示は本発明の裏打層に該当する。
【0053】相変化インキは周囲温度で固相にとどまり
また印刷ヘッド内の高められた温度では液相にとどまる
性質によって部分的に特徴づけられる。インキは液相に
加熱されまた液体インキの液滴が印刷ヘッドから噴射さ
れる。インキの液滴が印刷媒体の表面と接触する時、液
滴は迅速に固化し、固体のインキ滴のパターンが形成さ
れる。この方法は直接インキジェット印刷として知られ
る。他の機器では、相変化インキの融点の直下に保たれ
ている加熱されたドラムに液体のインキ滴が供給され
る。パターン化されたインキは次いで圧力下でドラムか
らゴム状で媒体に転写される。この方法は間接印刷とし
て知られる。
【0054】相変化インキ組成物は相変化インキ担持物
と相溶性着色剤との組み合わせを含有する。この担持物
の熱機械的特性は印刷のモードに従ってそしてさらにプ
リンターの設計に関する明確なパラメータに合致するよ
うに調整される。従って個々のプリンターの設計には最
適化されて適合するインキがある。
【0055】典型的な相変化インキの着色剤は、(a)第
3級アルキル第1級アミンと(b)遊離酸の形の酸官能性
の懸垂基を少なくとも一つ有する染料発色団との、相変
化インキに可溶な複合体からなる。相変化インキ着色剤
を製造するのに使用される染料発色団の各々は、(1)化
学的に変性された染料発色団を形成するのに使用される
変性されていない対応する染料発色団は相変化インキ担
持体組成物中の溶解度が限られており、(2)化学的に変
性された染料発色団は遊離酸基を少なくとも一つ有しま
た(3)化学的に変性された染料発色団は第3級アルキル
第1級アミンとの相変化インキに可溶な複合体を形成す
る、ことを特徴とする。例えば変性された相変化インキ
着色剤は酸性染料および直接染料と称されるColor Inde
x染料の部類のような変性されていない染料発色団から
製造できる。これらの変性されていない染料発色団は相
変化インキ担持体中の溶解度に限りがあるのでこの担持
体から製造されるインキからは十分な色彩が得られな
い。変性された染料発色団はキサンテン染料の遊離酸誘
導体を含むのが好ましい。
【0056】第3級アルキル第1級アミンは典型的に、
炭素原子を全部で12〜22個そして好ましくは12〜
14個の炭素原子を有するアルキル基を含む。特に興味
深い第3級アルキル第1級アミンはテキサス州Houston
のRohm and Haas, Inc.によってPrimene JMTおよびPrim
ene 81-Rの商標名で製造されている。Primene 81-Rが好
ましい物質である。本発明の第3級アルキル第1級アミ
ンには構造式:
【化30】 (式中、xは0〜18の整数であり、yは0〜18の整
数であり;そしてzは0〜18の整数であるが、ただし
整数x、yおよびzはx+y+z=8〜18の関係に従
って選ばれる)によって表わされる化合物が含まれる。
【0057】典型的な相変化インキ担持体は脂肪族アミ
ドを含む物質を一般に含有する。相変化インキ担持体組
成物の脂肪族アミドを含む物質はテトラアミド化合物か
らなるのが好ましい。相変化インキ担持体組成物を製造
するための好ましいテトラ−アミド化合物は、脂肪酸、
ジアミン例えばエチレンジアミンおよび二量体酸の反応
生成物を含むのが好ましい二量体酸をベースとするテト
ラ−アミドである。二量体酸をベースとするテトラ−ア
ミドを生成するには炭素原子を10〜22個含む脂肪酸
を使用するのが好ましい。この二量体酸をベースとする
テトラアミドはUnion Campによって製造され、またエチ
レンジアミン、二量体酸およびデカン酸、ミリスチン
酸、ステアリン酸およびドカサン酸から選択される脂肪
酸の反応生成物からなる。二量体酸をベースとする好ま
しいテトラアミドはそれぞれの化学量論比が1:2:2
である二量体酸、エチレンジアミンおよびステアリン酸
の反応生成物である。ステアリン酸の二量体酸およびエ
チレンジアミンとの付加物は二量体酸をベースとするテ
トラ−アミドのうち最も小さい粘度を有するので、ステ
アリン酸は好ましい脂肪酸反応体である。
【0058】脂肪族アミドを含む物質にはモノ−アミド
も含まれてよい。実際、好ましい場合には、相変化イン
キ担持体組成物にはテトラ−アミド化合物とモノ−アミ
ド化合物との双方を含む。モノ−アミド化合物は典型的
に第1級または第2級のモノ−アミドのいずれかを含む
が、第2級モノ−アミドであるのが好ましい。第1級モ
ノ−アミドのうちWitco Chemical Companyによって製造
されるKemamide Sのようなステアルアミドを使用するこ
とができる。第2級モノ−アミドについては、ベヘニル
ベヘムアミドおよびステアリルステアルアミドが極めて
有用なモノ−アミドである。
【0059】第2級モノ−アミド化合物について記述す
るための別の方法は構造式による。一層詳細には、好適
な第2級モノ−アミド化合物は構造式: Cxy−CO−NHCab (式中、xは5〜21の整数であり、yは11〜43の
整数であり、aは6〜22の整数であり、またbは13
〜45の整数である)によって表わされる。
【0060】脂肪族アミドを含む好ましい物質には、相
互に物理的に融和する多数の脂肪族アミド物質が含まれ
る。相変化インキ担持体組成物を製造するのに脂肪族ア
ミドを含有する化合物が複数使用される場合でさえ、担
持体組成物は一般に実質的に単一な融点変化を有する。
相変化インキ担持体組成物の融点は少なくとも約70℃
であるのが好ましく、少なくとも80℃であるのが一層
好ましくまた少なくとも85℃であるのが最も好まし
い。
【0061】好ましい相変化インキ担持体組成物はテト
ラ−アミドとモノ−アミドとを含む。好ましい場合のテ
トラ−アミドとモノ−アミドとの重量比は約2:1〜
1:10でありまた好ましくは約1:1〜1:3であ
る。可撓性および接着性を増大するために担持体組成物
に変性剤が添加されてよい。好ましい変性剤は粘着化剤
である。好適な粘着化剤は脂肪族アミドを含有する物質
との相溶性があり、またこれには、Hercules Chemical
Companyによってともに製造されるForal 85、つまり水
素化アビエチン酸のグリセロールエステルおよびForal
105、つまりヒドロアビエチン酸のペンタエリスリトー
ルエステル;Neville Chemical Companyによって製造さ
れる合成ポリテルペン樹脂であるNevtac 100およびNevt
ac 80、Goodyear Chemical Companyによって製造される
変性された合成ポリテルペン樹脂であるWingtack 86お
よびArakawa Chemical Companyによって製造されるロジ
ンエステルであるArakawa KE 311がある。
【0062】可撓性を増大させまた融解物の粘度を低下
させるために、相変化インキ担持体に場合によっては、
また好ましくは可塑化剤が添加される。特に好適な可塑
化剤には、Monsanto Chemical Companyによってすべて
製造されるジオクチルフタレート、ジウンデシルフタレ
ート、アルキルベンジルフタレート(Santicizer 278)
およびトリフェニルホスフェート;FMC Corporationに
よって製造されるトリブトキシエチルホスフェート(KP-
140);Morflex Chemical Company Inc.によって製造さ
れるジシクロヘキシルフタレート(Morflex 150)およ
びKodakによって製造されるトリオクチルトリメリテー
トがある。
【0063】相変化インキ担持体組成物には他の物質が
添加されてよい。典型的な相変化インキ化学組成物で
は、担持体組成物の変色を防止するために酸化防止剤が
添加される。好ましい酸化防止物質にはCiba Geigyによ
って製造されるIrganox1010;およびUniroyal Chemical
Companyによって製造されるNaugard 76、Naugard 512
およびNaugard 524があり、最も好ましい酸化防止剤はN
augard 524である。特に好適な相変化インキ担持体組成
物はテトラ−アミドおよびモノ−アミド化合物、粘着化
剤、可塑化剤および粘度変更剤を含む。この相変化イン
キ担持体組成物の好ましい組成範囲はテトラアミド化合
物は約10〜50重量%、モノ−アミド化合物は約30
〜80重量%、粘着化剤は約0〜25重量%、可塑化剤
は約0〜25重量%そして粘度変更剤は約0〜10重量
%である。
【0064】好ましい相変化インキは、厚さが実質的に
均一である薄いフィルム中で利用される場合に、明る
さ、色度および直進性の光透過性を高度に示すので、オ
ーバーヘッド投与技術を用いて着色画像を示すことがで
きる。インキ担持体の好ましい別の特性は、割れを生じ
ることなく印刷した後あるいは再配向(reorientatio
n)のために典型的に使用されるローラー上に移した
後、薄いフィルムへと再配向される能力である。相変化
インキで印刷された基材は典型的にドロップ−オン−デ
マンド(drop-on-demand)インキジェットプリンターで
作成される。相変化インキは固化した液滴の所定のパタ
ーンの形で基材の少なくとも一つの面に施される。基材
の表面に衝突する時、飛翔中に本質的に球状であるイン
ク液滴が液体から固体への相変化を起こし、基材を濡ら
しそして基材に接着する。基材表面の滴状物はそれぞれ
厚さが均一でなくまた光線を非直線状の経路で透過させ
る。
【0065】しかし、固化された相変化インキの滴状物
のパターンは、透過分光光度計で測定する時に、高水準
の明度および彩度を有し、また実質的に直線状の経路で
光線を透過させる光透過性の相変化インキの膜を基材上
に形成するように再配向されることができる。再配向の
段階は、厚さが実質的に均一な相変化インキの層が制御
されて形成されることからなる。再配向の後、光透過性
インキの層は実質的に直線状の経路で光を透過させる。
インキが施される基材もまた透光性であり、再配向され
て印刷された基材を通じて光線束が投射される時に、鮮
明な可視性のある強力な色彩を有して投影される画像が
形成されることができる。
【0066】コーティング重量は重量測定により計測さ
れる。試料は10cm×10cmの正方形に切り出されそし
て較正された分析用天秤で0.1ミリグラムの精度で秤
量される。切り出された試料は次いでアセトンまたは他
の好適な溶媒中に浸漬され、コーティングが軟化されそ
して遊離した膜として持ち上げられる。強力に接着した
コーティングはすべてアセトンで浸された払拭材で除去
する。次いで試料を乾燥しそして再び秤量し差をとるこ
とによってコーティング重量をミリグラム/平方デシメ
ートル単位で算出する。
【0067】コーティングされた媒体の全体的な曇り、
透明度および透過性は、透明度およびゼロ較正標準につ
いて較正されたGardner Haze-gard Plus Systemを使用
して測定した。以下の実施例は本発明を例示するもので
あって、本発明の範囲を限定するものではない。
【0068】比較例 1 約11.6重量%のポリビニルアルコール、約85.4重
量%のスチレンアクリレートコポリマーおよび約3重量
%のシリカを含有するコーティング溶液を製造した。ポ
リビニルアルコールはデラウェア州、WilmingtonのE.I.
duPont de NemoursからElvanol 90〜50として入手し
た。スチレン−アクリレートコポリマーの分散体は、23
01 Wilroy Road, Suffolk, VA 23439のAllied Colloid
s, Inc.からGlascol RP6の商標名で入手した。シリカは
ニューヨーク州ニューヨークのNissan Chemical Indust
ry, Ltd.からSnowtex-UPとして入手した。
【0069】コーティング溶液は、コーティング厚さを
変化させるように溶液分析値を変化させ、コーティング
速度を変化させて、スライドコーターを使用して、約4
0mg/dm2のコーティング重量を得るようにコーティン
グした。コーティングの後、乾燥した時点で基材の温度
を25〜29℃とするように乾燥速度を調整して、フロ
ータードライヤーを使用することによってフィルムを乾
燥した。
【0070】比較例 2 約12重量%のポリビニルアルコールと約88重量%の
シリカとを含むコーティング溶液を製造した。ポリビニ
ルアルコールはデラウェア州、WilmingtonのE.I. du Po
nt de NemoursのElvanol 90〜50として入手した。シリ
カはニューヨーク州、ニューヨークのNissan Chemical
Industry, Ltd.からSnowtex-OUPとして入手した。コー
ティング溶液は、空気/ナイフコーティング機を使用
し、空気ナイフの圧力、コーティング速度および溶液の
粘度を変化させて、約9mg/dm2のコーティング重量を
得るようにコーティングした。コーティングの後、フロ
ータードライヤーを使用してフィルムを基材温度約25
〜29℃で乾燥した。
【0071】比較例 3 約12重量%のポリビニルアルコールと88重量%のシ
リカとを含有する底部層のためのコーティング溶液を製
造した。ポリビニルアルコールはデラウェア州、Wilmin
gtonのE.I. duPont de NemoursのElvanol 90〜50として
入手した。シリカはニューヨーク州、ニューヨークのNi
ssan Chemical Industry, Ltd.からSnowtex-OUPとして
入手した。約35重量%のポリビニルアルコール、50
重量%のシリカおよび15重量%のナトリウムアクリレ
ートポリマーを含有する頂部層のためのコーティング溶
液を製造した。ポリビニルアルコールはデラウェア州、
WilmingtonのE.I. du Pontde NemoursのElvanol 90〜50
として入手した。シリカはニューヨーク州、ニューヨー
クのNissan Chemical Industry, Ltd.からSnowtex-OUP
として入手し、そしてナトリウムアクリレートはバージ
ニア州、SuffolkのAllied Colloidsから入手した。
【0072】両方の層は、空気/ナイフコーティング機
を使用し、空気ナイフの圧力、コーティング速度および
溶液の粘度を変化させて、底部層については約9mg/dm
2のまた頂部層については2〜5mg/dm2のコーティング
重量を得た。コーティングの後、フロータードライヤー
を使用してフィルムを基材温度約25〜29℃で乾燥し
た。
【0073】発明実施例 1 約88重量%のポリビニルアルコールと約12重量%の
シリカとからなる2mg/dm2の下地層を有するポリエチ
レンテレフタレート支持体からなる本発明の試料を製造
した。約96重量%のPVA/N−メチル−4−(p−ホ
ルミル−スチリル)ピリジニウムメトサルフェートと約
4重量%のシリカ微小球とを含む支持体層とを下地層上
にコートした。支持体層のコーティング重量は約4mg/
dm2であった。約98重量%のグリセロールプロピレン
オキシド−シンナメートと約2重量%のポリメチルメタ
クリレート微小球とを含む接着性層を支持体層上にコー
トした。コートした試料を強度が約100ミリジュール
/cm2の320nmの紫外線に約2分間曝露した。
【0074】発明実施例 2 発明実施例1について述べたように本発明の試料を製造
したが、ただし接着性層は、約88重量%のグリセロー
ルプロポキシレートトリアクリレート、約10重量%の
ベンゾフェノンおよび約2重量%のポリメチルメタクリ
レート微小球からなった。
【0075】発明実施例 3 発明実施例1について述べたように本発明の試料を製造
したが、ただし接着性層は、約88重量%のグリセロー
ルプロポキシレート/エトキシレートトリアクリレー
ト、約10重量%のベンゾフェノンおよび約2重量%の
ポリメチルメタクリレート微小球からなった。
【0076】発明実施例 4 発明実施例1について述べたように本発明の試料を製造
したが、ただし接着性層は、約88重量%のグリセロー
ルエチレンオキシド/プロピレンオキシド、約10重量
%のベンゾフェノンおよび約2重量%のポリメチルメタ
クリレート微小球からなった。比較例および発明実施例
の試料にTektronix, Inc.から入手できるPhaser 340を
使用して印刷した。印刷した媒体の曇りおよび透明度を
各試料について測定しそして結果を表1に記載した。印
刷されていない媒体の曇りおよび透明度、テープ試験お
よび耐久性は表2に記載した。
【0077】発明実施例 5 ポリエチレンテレフタレートシート上に支持体層を4mg
/dm2のコーティング重量でコートした。支持体層は約
96重量%のポリビニルアルコール/N−メチル−4−
(p−ホルミル−スチリル)ピリジニウムメトサルフェ
ートを約4重量%のシリカ微小球からなった。接着性層
は約4mg/dm2のコーティング重量で支持体層上にコー
トした。接着性層は約38重量%のポリビニルアルコー
ル/N−メチル−4−(p−ホルミル−スチリル)ピリ
ジニウムメトサルフェート、約60重量%の、比率が
3:1のポリ(エチレンオキシド−プロピレンオキシ
ド)および約2重量%のポリメタクリレート微小球から
なった。試料を強度が100ミリジュール/cm2の32
0nmの紫外線に約1秒間曝露した。
【0078】発明実施例 6 支持体層を約4mg/dm2のコーティング重量でポリエチ
レンテレフタレートシート上にコートした。支持体層は
約96重量%のポリビニルアルコール/N−メチル−4
−(p−ホルミル−スチリル)ピリジニウムメトサルフ
ェートと約4重量%のシリカ微小球とからなった。支持
体層上に接着性層を約4mg/dm2のコーティング重量で
コートした。接着性層は約50重量%のプロピレンオキ
シドグリシジルエーテル、約38重量%のヘキサメチル
ジイソシアネートおよび約2重量%のポリメチルアクリ
レート微小球からなった。試験に先立って試料を反応さ
せた。
【0079】
【表1】 表1の結果は印刷された媒体で得られる曇りおよび透明
度の改善および得られるコーティング重量の減少を明ら
かに示す。
【0080】
【表2】
【0081】表2の結果は印刷されていない媒体の曇り
および透明度の改善そしてテープ試験の改善そして固体
インキを施した時に得られる耐久性を明らかに示す。固
体インキジェット画像形成に特別に重点をおいて本発明
を説述しまた例示した。本明細書に記載されそして特許
請求される媒体処方物は静電プリンター、溶媒をベース
とするインキなどの広汎な種類の印刷技術にとって好適
であることは当業者にとって明らかであろう。本明細書
に記載されている好ましい態様からの変更は添付する請
求の範囲に記載されている本発明の趣意または範囲から
逸脱することなく行うことができることは当業者にとっ
て容易に明らかであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ホセ・エイ・シキエラ アメリカ合衆国ノースカロライナ州28731. フラットロック.タラゴンプレイス2 (72)発明者 ジョン・トマス・チャンドラー アメリカ合衆国ノースカロライナ州28712. ブレヴァード.ピー・オー・ボックス1702 (72)発明者 ジョウゼフ・ティー・ガイ アメリカ合衆国ノースカロライナ州28739. ヘンダーソンビル.ウェストブリッジドラ イブ20

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材;少なくとも0.5mg/dm2から10
    mg/dm2以下までのコーティング重量で上記基材上にコ
    ーティングされた支持体層であってバインダーを含むも
    の;10mg/dm2以下のコーティング重量で上記の支持
    層上にコーティングされた接着性層であって、第1のブ
    ルーミング架橋剤を含みまた相変化インキ中に可溶であ
    るものからなる、相変化インキによって記録を行うため
    の記録媒体。
  2. 【請求項2】 支持体層が第2のブルーミング架橋剤と
    バインダーとの全重量に基づき少なくとも2モル%の第
    2のブルーミング架橋剤をさらに含む、請求項1記載の
    相変化インキで記録するための記録媒体。
  3. 【請求項3】 バインダーがポリビニルアルコール、ポ
    リアクリルアミド、メチルセルロース、ポリビニルピロ
    リドン、ゼラチン、ポリウレタンおよびアクリレートか
    らなる群から選択される化合物を少なくとも一つ含む請
    求項1記載の記録媒体。
  4. 【請求項4】 バインダーがポリビニルアルコール、ポ
    リアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリウレタ
    ンおよびゼラチンからなる群から選択される化合物を少
    なくとも一つ含む請求項3記載の記録媒体。
  5. 【請求項5】 バインダーが、加水分解度が70〜10
    0%であるポリビニルアルコールである請求項4記載の
    記録媒体。
  6. 【請求項6】 支持体層が第2のブルーミング架橋剤と
    バインダーとの全重量の20モル%以下の第2のブルー
    ミング架橋剤を含む請求項2記載の記録媒体。
  7. 【請求項7】 支持体層が、第2のブルーミング架橋剤
    とバインダーとの全重量に基づき少なくとも2モル%か
    ら10モル%以下の第2のブルーミング架橋剤を含む請
    求項6記載の記録媒体。
  8. 【請求項8】 支持体層が、少なくとも1mg/dm2そし
    て5mg/dm2以下であるコーティング重量でコーティン
    グされている請求項1記載の記録媒体。
  9. 【請求項9】 第1のブルーミング架橋剤が接着性層の
    少なくとも1モル%である請求項1記載の記録媒体。
  10. 【請求項10】 第1のブルーミング架橋剤が接着性層
    の少なくとも20モル%である請求項9記載の記録媒
    体。
  11. 【請求項11】 第1のブルーミング架橋剤が接着性層
    の少なくとも80モル%である請求項10記載の記録媒
    体。
  12. 【請求項12】 接着性層がワックス可溶性の網状構造
    になる低分子量ポリマーをさらに含む請求項1記載の記
    録媒体。
  13. 【請求項13】 低分子量のポリマーが、少なくとも1
    0個の炭素を含む脂肪族アルコールと少なくとも10個
    の炭素を含む脂肪酸とのエステルからなる群から選択さ
    れる少なくとも一つの化合物からなる請求項12記載の
    記録媒体。
  14. 【請求項14】 低分子量のポリマーにおいてワックス
    が少なくとも37℃の融点と少なくとも100℃の沸点
    とを有する請求項12記載の記録媒体。
  15. 【請求項15】 低分子量のポリマーが 【化1】 (式中、R1、R2、R3およびR4が独立して、水素、炭
    素1〜5個のアルキル、炭素1〜5個の置換アルキル、
    炭素が6、10または14個のアリールあるいは炭素が
    6、10または14個の置換アリールを表わすが、ただ
    しR1、R2、R3およびR4の少なくとも二つが独立し
    て、-(OCH2CH2)aH;-(OCH2CH2CH2)bH;-(OCHCH3CH2)
    cH;-(OCH2CH2)d(OCH2CH2CH2)eH;-(OCH2CH2)f(OCHCH3C
    H2)gH;-OCO(CH 2)hCH3;および-O(CH2)jCH3;からなる
    群から選択され;a、b、c、d、e、fおよびgは、
    独立して1〜40の整数を表わし、そしてhおよびjは
    独立して1〜20の整数を表わす)によって定義される
    請求項12記載の記録媒体。
  16. 【請求項16】 a、b、c、d、e、fおよびgが独
    立して1〜20の整数を表わす請求項15記載の記録媒
    体。
  17. 【請求項17】 a、b、c、d、e、fおよびgが独
    立して1〜5の整数を表わす請求項16記載の記録媒
    体。
  18. 【請求項18】 hおよびjが独立して14〜18の整
    数を表わす請求項15記載の記録媒体。
  19. 【請求項19】 第1のブルーミング架橋剤または第2
    のブルーミング架橋剤が、ペプチドカップラー、アジリ
    デンおよびエポキシドからなる群から選択される請求項
    2記載の記録媒体。
  20. 【請求項20】 第1のブルーミング架橋剤または第2
    のブルーミング架橋剤が R5−HC=CH−R6 (式中R5はアリールまたはCOOR7を表わし、 R6は水素、アリールまたはピリジニウムであり;また
    7はポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド
    およびアクリレートを表わす)によって定義される請求
    項2記載の記録媒体。
  21. 【請求項21】 第1のブルーミング架橋剤または第2
    のブルーミング架橋剤が、 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 からなる群から選択される請求項20記載の記録媒体。
  22. 【請求項22】 第1のブルーミング架橋剤または第2
    のブルーミング架橋剤が 【化6】 からなる群から選択される請求項21記載の記録媒体。
  23. 【請求項23】 接着性層が少なくとも0.5mg/dm2
    コーティング重量でコーティングされる請求項1記載の
    記録媒体。
  24. 【請求項24】 接着性層が8mg/dm2以下のコーティ
    ング重量でコーティングされる請求項23記載の記録媒
    体。
  25. 【請求項25】 基材;少なくとも0.5mg/dm2から1
    0mg/dm2以下までのコーティング重量で上記基材上に
    コーティングされた支持体層であって、第1のブルーミ
    ング架橋剤とバインダーを含み、このバインダーがポリ
    ビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピ
    ロリドン、ポリウレタンおよびゼラチンからなる群から
    選択される少なくとも一つの化合物を含むもの;10mg
    /dm2以下のコーティング重量で上記の支持体層上にコ
    ーティングされた接着性層であって、第2のブルーミン
    グ架橋剤とワックス可溶性の網状構造になる低分子量の
    ポリマーを含むものからなる、相変化インキで記録する
    ための記録媒体。
  26. 【請求項26】 第1のブルーミング架橋剤または第2
    のブルーミング架橋剤が R5−HC=CH−R6 (式中R5はアリールまたはCOOR7を表わし、 R6は水素、アリールまたはピリジニウムであり;また
    7はポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド
    およびアクリレートを表わす)によって定義される請求
    項25記載の記録媒体。
  27. 【請求項27】 記録媒体を印刷領域に移送し;この印
    刷領域内の上記記録媒体に融解した相変化インキを像様
    のパターンで施し;そして融解したこの相変化インキを
    冷却して、上記の記録媒体上に上記の像様パターンで固
    化した相変化インキを形成する工程からなり、上記の記
    録媒体が、 基材;この基材上にコーティングされ、バインダーと第
    1のブルーミング架橋剤とを含む支持体層;この支持体
    層上にコーティングされ、第2のブルーミング架橋剤を
    含みまた上記の相変化インキ中に可溶である接着性層を
    含む、記録媒体上に画像を形成する方法。
JP11330248A 1998-11-20 1999-11-19 記録媒体 Pending JP2000158809A (ja)

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