JP2000154382A - アルミン酸塩系蛍光体の製造方法 - Google Patents

アルミン酸塩系蛍光体の製造方法

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JP2000154382A
JP2000154382A JP33172698A JP33172698A JP2000154382A JP 2000154382 A JP2000154382 A JP 2000154382A JP 33172698 A JP33172698 A JP 33172698A JP 33172698 A JP33172698 A JP 33172698A JP 2000154382 A JP2000154382 A JP 2000154382A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉砕が容易で且つ微粒子が少なく、更に発光
特性に優れ、製品歩留りが高く、α−アルミナ粉末の粒
子径を維持したままのアルミン酸塩系蛍光体を得る。 【解決手段】 アルミン酸塩系蛍光体の合成にあたり、
原料アルミナとして予め定められた平均粒子径と粒度分
布とを有するα−アルミナ粉末を用い、各原料を混合し
た後の焼成の際に、α−アルミナ粉末由来の粒子径を維
持しつつ互いのα−アルミナ粉末粒子間での融着を生起
しない量に制限された少量のフラックスの存在下で、且
つ、1600℃以下の焼成温度で焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1600℃以下の
焼成温度でもアルミン酸塩系蛍光体の原料であるα−ア
ルミナ粉末の粒子径を維持したままのアルミン酸塩系蛍
光体を得ることのできるアルミン酸塩系蛍光体の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光ランプは1938年に製造開始されて以
来、発光輝度、発光効率、演色性、寿命などの特性向上がは
かられてきた。近年、450nm(青)、540nm(緑)、610nm(赤)
の各々の波長付近に強く蛍光を集中させることにより、
演色性を改良した自然光に近い蛍光ランプ、所謂「3波
長形蛍光ランプ」が広く使用されている。
【0003】この3波長形蛍光ランプには、例えば、青
色蛍光体としてはバリウム−マグネシウム−アルミネイ
ト蛍光体が、緑色蛍光体としてはセリウム−マグネシウ
ム−アルミネイト蛍光体が、また赤色蛍光体としては酸
化イットリウム蛍光体が使用されてきた。
【0004】例えば、青色蛍光体又は緑色蛍光体のアル
ミン酸塩系蛍光体の製造には、アルミナ粉末に、アルミ
ン酸塩を構成するマグネシウム(Mg)、バリウム(B
a)、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)、亜鉛
(Zn)或いはセリウム(Ce)の化合物粉末を混合し、更
に、発光を生じさせるための付活剤として少量のユーロ
ピウム(Eu)、マンガン(Mn)やテルビウム(Tb)が1
種以上添加混合された原料が用いられる。これら混合原
料は、1,000℃を越える高温にて焼成された後粉砕さ
れ、更に分級、洗浄等の処理が行われ、ランプ用蛍光体
として用いられる。
【0005】一方、夜間表示や夜光時計用として、放射
性物質を蛍光体に添加した自発光性夜光塗料が利用され
てきた。最近に至っては放射性物質を用いない長時間の
残光性を有する蓄光性蛍光体の応用が広く検討されてい
る。蓄光性蛍光体としては、例えばユーロピウム付活ス
トロンチウムアルミネイトが主として検討されている
(特許第2543825号公報)。
【0006】蛍光体の特性は、蛍光体粒子の一次粒子径
に影響を受け、発光効率は蛍光体粒子が大きいほうが高
いことはよく知られているが、一方、実用蛍光体は発光
特性に加え塗布性にも優れていることが必要であり、そ
の点から3波長形蛍光ランプ用蛍光体では、通常4〜10
μmの一次粒子径の蛍光体が使用されている。また、蓄
光性蛍光体では、通常20μm〜50μmの一次粒子径の蛍光
体が使用されている。
【0007】更に、蛍光体の発光特性は微量不純物に大
きく影響を受けることはよく知られている。そのため、
アルミン酸塩系蛍光体の基体となるアルミネイトには、
高純度に精製した高純度α−アルミナ或いは高純度γ−
アルミナ等の高純度アルミナ粉末が主原料として用いら
れる。これら高純度アルミナ粉末は、一次粒子径が微細
で通常1μm未満であり凝集が強いため、焼成後の蛍光
体は堅い凝集粒子を形成する。
【0008】一方、これらの堅い凝集粒子を粉砕するこ
とにより低減することも出来るが、凝集粒子の残留や粉
砕に伴う微粒子の生成により粉砕後の粒度分布は広いも
のとなる。そのためこれらの高純度アルミナ粉末を用い
て合成された蛍光体は、サブミクロンから約100μmの広
い粒度分布からなる粉末となる。
【0009】即ち、アルミン酸塩系蛍光体は、原料アル
ミナとして一次粒子径が1μm未満の微細な高純度アル
ミナ原料を用い、高温焼成によりサブミクロンから約20
0μmの蛍光体粒子に成長する。そのため、焼成後の蛍光
体粒子は粒度分布が広く且つ強く凝集しており粉砕する
必要がある。加えて分級により微粒子及び粗大粒子を除
去することが必須である。その結果、粉砕による一次粒
子の破壊や結晶性の不均一化を原因とする発光特性の低
下、更には蛍光体粒子としての歩留りが低い等大きな問
題があった。
【0010】従って、これまで粉砕が容易で且つ微粒子
が少なく発光特性に優れ、製品歩留りが高いアルミン酸
塩系蛍光体は3波長形蛍光ランプ用蛍光体及び蓄光性蛍
光体では共に未だ得られていない。
【0011】一方、フッ素化合物を添加せず、アルミン
酸塩蛍光体の結晶性を向上させ、粒径及び形状を制御し
たアルミン酸塩蛍光体の製造方法(特開平9−1513
72号公報)、還元性雰囲気中で焼成させることによ
り、粒径及び形状を制御したアルミン酸塩蛍光体の製造
方法(特開平10−110165号公報)が出願されて
いる。しかしながら、粒径及び形状を制御したこれらの
先願においては、焼成温度が1600℃以上と非常に高
い焼成温度であることが求められている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】これら粉砕が容易で且
つ微粒子が少なく発光特性に優れ、製品歩留りが高いア
ルミン酸塩系蛍光体において、更に発光特性に優れたア
ルミン酸塩系蛍光体を得るため鋭意努力を行った結果、
本発明に至った。
【0013】本発明は、1600℃以下の焼成温度でも
アルミン酸系塩蛍光体の原料であるα−アルミナ粉末の
粒子径を維持したままのアルミン酸塩系蛍光体を得るこ
とのできるアルミン酸塩系蛍光体の製造方法を得ること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本請求項1に記載された
発明に係るアルミン酸塩系蛍光体の製造方法では、アル
ミン酸塩系蛍光体の合成にあたり、原料アルミナとして
予め定められた平均粒子径と粒度分布とを有するα−ア
ルミナ粉末を用い、各原料を混合した後の焼成の際に、
α−アルミナ粉末由来の粒子径を維持しつつ互いのα−
アルミナ粉末粒子間での融着を生起しない量に制限され
た少量のフラックスの存在下で、且つ、1600℃以下
の焼成温度で焼成する製造方法である。
【0015】本請求項2に記載された発明に係るアルミ
ン酸塩系蛍光体の製造方法では、請求項1に記載のアル
ミン酸塩系蛍光体が、一般式 aMO・bMgO・cAl で示される複合酸化物基体にユーロピウム単独、又はユ
ーロピウムとマンガンからなる付活剤が添加された化合
物であり、Mがバリウム、ストロンチウム及びカルシ
ウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素
であり、aが0. 5から4. 5、bが0から4、cが
0. 5から20の範囲にある製造方法である。
【0016】本請求項3に記載された発明に係るアルミ
ン酸塩系蛍光体の製造法では、請求項2に記載されたア
ルミン酸塩系蛍光体の製造方法において、原料アルミナ
の粒径が5μm以上の場合に、1.0%以下のフラック
スの存在下で焼成する製造方法である。
【0017】本請求項4に記載された発明に係るアルミ
ン酸塩系蛍光体の製造方法では、請求項1に記載のアル
ミン酸塩系蛍光体が一般式 dCeO1.5・eMO・fAl で示される複合酸化物基体にテルビウム及び/又はマン
ガンからなる付活剤が添加された化合物であり、M
マグネシウム、亜鉛から選ばれる少なくとも1種の金属
元素であり、dが0. 9から1. 1、eが0. 9から
1, 1、fが5. 5である製造方法である。
【0018】本請求項5に記載された発明に係るアルミ
ン酸塩系蛍光体の製造方法では、請求項4に記載された
アルミン酸塩系蛍光体の製造方法において、原料アルミ
ナの粒径が5μm以上の場合に、1.0%以下のフラッ
クスの存在下で焼成する製造方法である。
【0019】本請求項6に記載された発明に係るアルミ
ン酸塩系蛍光体の製造方法では、請求項1に記載のアル
ミン酸塩系蛍光体が、一般式; aMO・Al (Mはストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)、
バリウム(Ba)からなる群から選ばれる少なくとも1
つ以上の金属元素からなる化合物、aは0. 5から1.
1)で示される複合酸化物基体に、付活剤としてのユー
ロピウム(Eu)がMで表わす金属元素に対するモル%
で0.002%以上20%以下添加され、更に、共付活
剤として、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラ
セオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(S
m)、ガドリニウム(Gd)テルビウム(Tb)、ジス
プロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム
(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Y
b)、ルテチウム(Lu)、マンガン(Mn)、スズ
(Sn)、ビスマス(Bi)、スカンジウム(Sc)か
らなる群の少なくとも1つ以上の元素がMで表わす金属
元素に対するモル%で0.002%以上20%以下添加
された残光特性を有するアルミン酸塩系蛍光体化合物で
ある製造方法である。
【0020】本請求項8に記載されたアルミン酸塩系蛍
光体の製造方法では、請求項6に記載されたアルミン酸
塩系蛍光体の製造方法において、原料アルミナの粒径が
5μm以上の場合に、0.1%を下回るフラックスの存
在下で焼成する製造方法である。
【0021】本請求項8に記載された発明に係るアルミ
ン酸塩系蛍光体の製造方法では、請求項1に記載のアル
ミン酸塩系蛍光体が、一般式; (Sr,Eu,Pb,Dy)O・y(Al,Bi)
(但し、0.83≦y≦1.67) で示されるEu2+付活ストロンチウム・アルミネイト
系蛍光体を母体とする残光特性を有するアルミン酸塩系
蛍光体化合物である製造方法である。
【0022】本請求項9に記載された発明に係るアルミ
ン酸塩系蛍光体の製造方法では、請求項8に記載された
アルミン酸塩系蛍光体の製造方法において、原料アルミ
ナの粒径が5μm以上の場合に、0.1%を下回るフラ
ックスの存在下で焼成する製造方法である。
【0023】本請求項10に記載された発明に係るアル
ミン酸塩系蛍光体の製造方法では、請求項1に記載のア
ルミン酸塩系蛍光体が、一般式; (Sr,Eu,Dy)O・Al で示された残光特性を有するアルミン酸塩系蛍光体化合
物であるものである。
【0024】本請求項11に記載された発明に係るアル
ミン酸塩系蛍光体の製造方法では、請求項10に記載さ
れたアルミン酸塩系蛍光体の製造方法において、原料ア
ルミナの粒径が5μm以上の場合に、0.1%を下回る
フラックスの存在下で焼成する製造方法である。
【0025】本請求項12に記載された発明に係るアル
ミン酸塩系蛍光体の製造方法では、請求項1に記載の原
料アルミナ粉末として、一次粒子径が0. 3μm 以上で
30μm 以下の実質的に破砕面を有しないα−アルミナ
粉末を用いる製造方法である。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は粉砕が容易で且つ微粒子が少なく、更に発光特
性に優れ、製品歩留まりがよいアルミン酸塩系蛍光体の
製造方法に関するもので、原料のα−アルミナには一次
粒子径が0. 3μm 以上で30μm 以下の実質的に破砕
面を有しないα−アルミナ粉末を用いる。このα−アル
ミナ粉末には、例えば、住友化学工業株式会社からアド
バンストアルミナの商品名で販売されているα−アルミ
ナを用いることが出来る。
【0027】これら0. 3μm 以上で30μm 以下の実
質的に破砕面を有しないα−アルミナ粉末は凝集粒子が
ほとんど無く、粒度分布がシャープである。驚くことに
このα−アルミナ粒子はアルミン酸塩を構成するマグネ
シウム、バリウム、ストロンチウム、カルシウム、亜鉛
或いはセリウムの化合物と反応し微粒子が少なく、かつ
凝集が少ないアルミン酸塩系蛍光体粒子になることを見
い出した。
【0028】更に、本発明においては、各原料を混合し
た後の焼成の際に、α−アルミナ粉末由来の粒子径を維
持しつつ互いのα−アルミナ粉末粒子間での融着を生起
しない量に制限された少量のフラックスの存在下で、且
つ、1600℃以下の焼成温度で焼成することにより、
α−アルミナ粉末の粒子径を維持しつつ発光特性も増強
することが出来る。
【0029】即ち、電子顕微鏡による観察では、α−ア
ルミナ粉末粒子間での融着を生起しない量に制限された
極少量のフラックスの存在下で、且つ、1600℃以下
の焼成温度で焼成することにより、原料のα−アルミナ
粉末の粒子が殆ど溶融せずに焼成され、原料α−アルミ
ナの粒子径に由来した大きさのアルミン酸塩系蛍光体が
得られ、しかも発光強度がフラックスを添加しないもの
よりも増強されたアルミン酸塩蛍光体が得られることを
確認した。
【0030】言い換えるならば、フッ化アルミニウム等
のフラックス(融剤)を、α−アルミナ粉末粒子間での
融着を生起しない量に制限された極少量添加して焼成し
て得られたアルミン酸塩系蛍光体は、原料のα−アルミ
ナ粉末の粒子径には殆ど変化がない蛍光体として焼成さ
れ、尚且、この蛍光体は、粒子がバラバラ若しくは一部
が容易に解砕できる程度の弱い力で接着している状態で
焼成され、しかも、1600℃以下という低い焼成温度
で焼成することができる。更に、得られた蛍光体は、添
加したフラックスの効果(反応性)より結晶性等が改善
されるため、フラックスを添加していない場合に比べ
て、発光特性が向上する。
【0031】フラックスの添加量はα−アルミナ粉末由
来の粒子径を維持しつつ互いのα−アルミナ粉末粒子間
での融着を生起しない量に制限されればよいが、製造さ
れる蛍光体の種類や、使用されるα−アルミナ粉末の粒
子径等によって相違する。例えば、後述する実施例で詳
細に説明するが、BAM蛍光体であれば、原料アルミナ
が3μmの場合には、フラックスとしてのフッ化アルミ
ニウムの添加量(α−アルミナに対する置換量として)
では、0.5%でも互いのアルミナ粒子が融着してしま
うが、原料アルミナが5μm以上の場合には、フッ化ア
ルミニウムの添加量は0.5%を越えて、1.0%でも
可能である。
【0032】更に、CAT蛍光体、CMZ蛍光体でも同
様に、原料アルミナが5μm以上の場合にフラックスと
してのフッ化アルミニウムの添加量(α−アルミナに対
する置換量として)が0.5%でも可能である。更に、
長残光性蛍光体の場合には、原料アルミナが5μmの場
合には、フラックスとしてのフッ化アルミニウムの添加
量(α−アルミナに対する置換量として)が0.1%で
多くの原料アルミナが融着する現象が確認されているた
め、原料アルミナの粒径が5μm以上の場合には、0.
1%を下回るフラックスの存在下で焼成する必要があ
る。
【0033】尚、本発明でのフラックスとしては、前述
のフッ化アルミニウム(AlF)の他にも、フッ化マ
グネシウム(MgF )を始めとする種々のハロゲン
化物を用いることができるが、この場合には、前述した
フッ化アルミニウムの添加量に対してフラックス1分子
中のハロゲン原子数で換算した量のフラックスを添加す
ることにより同等の効果を得ることができる。例えば、
フッ化マグネシウムを用いる場合では、フッ化アルミニ
ウム1分子中のフッ素原子数は3に対してフッ化マグネ
シウムのそれが2であるため、フッ化マグネシウムをフ
ッ化アルミニウムの場合の1.5モル倍量加えれば同等
の効果となる。
【0034】また、原料α−アルミナ粉末の粒子径は、
蛍光体の製造が困難となる観点から、詳しくはアルミン
酸塩を構成するマグネシウム、バリウム、ストロンチウ
ム、カルシウム、亜鉛或いはセリウムの化合物粉末や付
活剤との反応が困難となるため、30μmを越えること
はできない。また、前述の通り、蛍光体の種類によって
は、添加されるフラックス量とα−アルミナ粉末粒子間
での融着との関係に応じては5μmを下回ることもあ
る。更に、発光特性を高めるためにはα−アルミナのア
ルミナ純度が99. 9重量%以上であることが好まし
い。
【0035】本発明におけるアルミン酸塩系蛍光体は、
構成するマグネシウム、バリウム、ストロンチウム、カ
ルシウム、亜鉛或いはセリウムの化合物粉末としては酸
化物、或いは水酸化物、炭酸塩、硝酸塩など高温で分解
し酸化物になり得るものが使用出来る。例えば、特公平
7−10975号、特願平2−40920号に示された
青色、青緑色或いは緑色発光を示すアルミン酸塩系蛍光
体を含む。
【0036】具体的に本発明では、アルミン酸塩系蛍光
体が、一般式aMO・bMgO・cAlで示さ
れる複合酸化物基体にユーロピウム単独、又はユーロピ
ウムとマンガンからなる付活剤が添加された化合物の場
合、aが0. 5から4. 5、bが0から4、cが0. 5
から20の範囲になるように混合される。
【0037】例えば、アルミン酸塩系蛍光体が一般式a
(Ba,Sr)O・bMgO・cAlで示される
複合酸化物基体にユーロピウム単独、又はユーロピウム
とマンガンからなる付活剤が添加された化合物(BAT
蛍光体)の場合、aが0. 9から1. 7、bが1. 5か
ら2. 1、cが8の範囲にあることが好ましい。
【0038】また例えば、アルミン酸塩系蛍光体が一般
式a(Ba,Ca)O・cAl で示される複合酸
化物基体にユーロピウム単独、又はユーロピウムとマン
ガンからなる付活剤が添加された化合物(BAL蛍光
体)の場合、aが1. 0から1. 5、cが6の範囲にあ
ることが好ましい。
【0039】更に例えば、アルミン酸塩系蛍光体が一般
式aSrO・cAlで示される複合酸化物基体に
ユーロピウムが付活剤として添加された化合物(SAE
蛍光体)の場合、aが3. 9から4. 1、cが7の範囲
にあることが好ましい。
【0040】一方、本発明がアルミン酸塩系蛍光体が一
般式でdCeO1.5・eMO・fAlで示さ
れる複合酸化物基体にテルビウム及び/又はマンガンか
らなる付活剤が添加された化合物の場合、dが0. 9か
ら1. 1、eが0. 9から1.1、fが5. 5の範囲に
あることが好ましい。この化合物の具体的な態様として
は、(Ce0.65,Tb0.35)O1.5・MgO
・ 5.5Al(CAT蛍光体)及びCeO1.5
(Mg0.60,Zn0.20,Mn0.20)O・
5.5Al(CMZ蛍光体)があげられる。
【0041】発光を生じさせるための付活剤となるユー
ロピウム、マンガン、テルビウムの原料としては、酸化
物、或いは水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物な
ど高温で分解し酸化物になりうるものが使用出来る。
【0042】例えば、アルミン酸塩系蛍光体が一般式a
(Ba,Sr)O・bMgO・cAlで示される
複合酸化物基体にユーロピウム単独又はユーロピウムと
マンガンからなる付活剤が添加されたアルミン酸塩系蛍
光体の場合には、ユーロピウムの添加量は0. 01aか
ら0. 15a、マンガンの添加量が0. 15b以下の範
囲にあることが好ましい。
【0043】例えば、アルミン酸塩系蛍光体が一般式a
(Ba,Ca)O・cAlで示される複合酸化物
基体にユーロピウム単独、又はユーロピウムとマンガン
からなる付活剤が添加されたアルミン酸塩系蛍光体の場
合、ユーロピウムの添加量が0. 01aから0. 15
a、マンガンの添加量が0. 20a以下の範囲にあるこ
とが好ましい。
【0044】例えば、アルミン酸塩系蛍光体が一般式a
SrO・cAlで示される複合酸化物基体にユー
ロピウムが付活剤として添加されたアルミン酸塩系蛍光
体の場合、ユーロピウムの添加量が0. 02aから0.
06aの範囲にあることが好ましい。
【0045】例えば、アルミン酸塩系蛍光体が一般式d
CeO1.5・eMO・fAlで示される複合
酸化物基体にテルビウム及び/又はマンガンからなる付
活剤が添加されたアルミン酸塩系蛍光体の場合、テルビ
ウムの添加量が0. 3dから0. 5d、マンガンの添加
量が0. 1eから0.4eの範囲にあることが好まし
い。
【0046】これら原料をボールミル、V型混合機等を
用い混合した後、1100から1600℃にて数時間焼
成する。更に上記方法にて得られた生成物をボールミ
ル、ビーズミル、ジェットミル等を用い解砕した後、必
要に応じ洗浄分級する。
【0047】一次粒子径が0. 3μm 以上で30μm 以
下の実質的に破砕面を有しないα−アルミナ粉末を原料
に用いて得られた本発明によるアルミン酸塩系蛍光体
は、粉砕が容易で且つ微粒子が少ないため発光特性に優
れ、製品歩留まりが高いため3波長形蛍光ランプとして
極めて有用である。また、フッ化アルミニウム等のフラ
ックス(融剤)を、α−アルミナ粉末粒子間での融着を
生起しない量に制限された極少量添加して焼成して得ら
れたアルミン酸塩系蛍光体は、原料のα−アルミナ粉末
の粒子径には殆ど変化がない蛍光体として焼成され、尚
且、この蛍光体は、粒子がバラバラ若しくは一部が容易
に解砕できる程度の弱い力で接着している状態で焼成さ
れ、しかも、1600℃以下という低い焼成温度で焼成
することができる。更に、得られた蛍光体は、添加した
フラックスの効果(反応性)より結晶性等が改善される
ため、フラックスを添加していない場合に比べて、発光
特性が向上する。
【0048】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0049】尚、本発明におけるアルミン酸塩系蛍光体
の特性評価は次のようにして行った。 (1)アルミン酸塩系蛍光体の平均粒子径(D50)及
び粒度分布(D90/D10)は、レーザー散乱法を測
定原理とするSKレーザーミクロンサイザー(セイシン
企業製)を用いて測定した。 (2)アルミン酸塩系蛍光体の粒子形状は走査型電子顕
微鏡(日本電子株式会社製:T−220A)を用いて撮
影した。 (3)アルミン酸塩系蛍光体の発光強度は蛍光分光光度
計(オプトリサーチ社製)を用いて測定した。
【0050】本実施例で用いた一次粒子径が0. 3μm
以上で30μm 以下の実質的に破砕面を有しないα−ア
ルミナ粉末には、住友化学工業株式会社からアドバンス
トアルミナの商品名で販売されているα−アルミナ粉末
を用いた。
【0051】 1.実施例(BAM蛍光体その1) ・実験例1(BAM蛍光体の製造、フラックス無添加) 炭酸バリウム BaCO 酸化ユーロピウム Eu 塩基性炭酸マグネシウム 4MgCO・Mg(OH)・3HO α−アルミナ Al 上記原料を用いて、化学式Ba0.9Eu0.1MgA
1017となるように秤量し、ボールミルで充分に
混合したものを、還元性雰囲気中1500℃で3時間焼
成して、BAM蛍光体を製造した。
【0052】 ・実験例2(BAM蛍光体の製造、フラックス少量添加) 炭酸バリウム BaCO 酸化ユーロピウム Eu 塩基性炭酸マグネシウム 4MgCO・Mg(OH)・3H O α−アルミナ Al フッ化アルミニウム AlF 上記原料を用いて、化学式Ba0.9 Eu0.1 Mg
Al1017 となるように秤量した。但し、フラッ
クスとして使用したフッ化アルミニウムは、α−アルミ
ナの0.5%及び1%(Al原子モル比)を置換した。
ボールミルで充分に混合したものを、還元性雰囲気中1
500℃で3時間焼成して、BAM蛍光体を製造した。
【0053】・結果1 実験例1,実験例2で得られた蛍光体について、ビーズ
ミルで粒子径を揃えたサンプルの特性値を比較した結果
は表1に示す通りである。尚、図1は原料アルミナの粒
子径が5μmでフラックスを添加せずに焼成したBAM
蛍光体の走査型電子顕微鏡写真での粒子形状の図面であ
り、a図は拡大率が2000倍のもの、b図は拡大率が
5000倍のものである。図2は原料アルミナの粒子径
が5μmでフラックスを0.5%添加したBAM蛍光体
の走査型電子顕微鏡写真での粒子形状の図面であり、a
図は拡大率が2000倍のもの、b図は拡大率が500
0倍のものである。図3はフラックスを1.0%添加し
たBAM蛍光体の走査型電子顕微鏡写真での粒子形状の
図面であり、a図は拡大率が2000倍のもの、b図は
拡大率が5000倍のものである。
【0054】
【表1】
【0055】 2.実施例(BAM蛍光体その2) ・実験例3(BAM蛍光体の製造、フラックス無添加) 炭酸バリウム BaCO 酸化ユーロピウム Eu 塩基性炭酸マグネシウム 4MgCO・Mg(OH)・3H O α−アルミナ Al 上記原料を用いて、化学式Ba0.9 Eu0.1 Mg
Al1017 となるように秤量し、ボールミルで充
分に混合したものを、還元性雰囲気中1600℃で3時
間焼成して、BAM蛍光体を製造した。
【0056】 ・実験例4(BAM蛍光体の製造、フラックス少量添加) 炭酸バリウム BaCO 酸化ユーロピウム Eu 塩基性炭酸マグネシウム 4MgCO・Mg(OH)・3H O α−アルミナ Al フッ化アルミニウム AlF 上記原料を用いて、化学式Ba0.9 Eu0.1 Mg
Al1017 となるように秤量した。但し、フラッ
クスとして使用したフッ化アルミニウムは、α−アルミ
ナの0.5%(Al原子モル比)を置換した。ボールミ
ルで充分に混合したものを、還元性雰囲気中1600℃
で3時間焼成して、BAM蛍光体を製造した。
【0057】・結果2 実験例3,実験例4で得られた蛍光体について、ビーズ
ミルでアルミナ原料のサイズ毎に粒子径を揃えたサンプ
ルの特性値を比較した結果は表2に示す通りである。図
4は原料アルミナの粒子径が3μmでフラックスを添加
せずに焼成したBAM蛍光体の走査型電子顕微鏡写真で
の粒子形状の図面であり、a図は拡大率が2000倍の
もの、b図は拡大率が5000倍のものである。図5は
原料アルミナの粒子径が5μmでフラックスを添加せず
に焼成したBAM蛍光体の走査型電子顕微鏡写真での粒
子形状の図面であり、a図は拡大率が2000倍のも
の、b図は拡大率が5000倍のものである。図6は原
料アルミナの粒子径が8μmでフラックスを添加せずに
焼成したBAM蛍光体の走査型電子顕微鏡写真での粒子
形状の図面であり、a図は拡大率が2000倍のもの、
b図は拡大率が5000倍のものである。図7は原料ア
ルミナの粒子径が10μmでフラックスを添加せずに焼
成したBAM蛍光体の走査型電子顕微鏡写真での粒子形
状の図面であり、a図は拡大率が2000倍のもの、b
図は拡大率が5000倍のものである。
【0058】図8は原料アルミナの粒子径が3μmでフ
ラックスを0.5%添加して焼成したBAM蛍光体の走
査型電子顕微鏡写真での粒子形状の図面であり、a図は
拡大率が2000倍のもの、b図は拡大率が5000倍
のものである。図9は原料アルミナの粒子径が5μmで
フラックスを0.5%添加して焼成したBAM蛍光体の
走査型電子顕微鏡写真での粒子形状の図面であり、a図
は拡大率が2000倍のもの、b図は拡大率が5000
倍のものである。図10は原料アルミナの粒子径が8μ
mでフラックスを0.5%添加して焼成したBAM蛍光
体の走査型電子顕微鏡写真での粒子形状の図面であり、
a図は拡大率が2000倍のもの、b図は拡大率が50
00倍のものである。図11は原料アルミナの粒子径が
10μmでフラックスを0.5%添加して焼成したBA
M蛍光体の走査型電子顕微鏡写真での粒子形状の図面で
あり、a図は拡大率が2000倍のもの、b図は拡大率
が5000倍のものである。
【0059】
【表2】
【0060】 3.実施例(CAT蛍光体) ・実験例5(CAT蛍光体の製造、フラックス無添加) 酸化セリウム CeO 酸化テルビウム Tb 塩基性炭酸マグネシウム 4MgCO・Mg(OH)・3H O α−アルミナ Al 上記原料を用いて、化学式Ce0.65Tb0.35
gAl1119 となるように秤量し、ボールミルで
充分に混合したものを、還元性雰囲気中1600℃で3
時間焼成して、CAT蛍光体を製造した。
【0061】 ・実験例6(CAT蛍光体の製造、フラックス少量添加) 酸化セリウム CeO 酸化テルビウム Tb 塩基性炭酸マグネシウム 4MgCO・Mg(OH)・3H O α−アルミナ Al フッ化アルミニウム AlF 上記原料を用いて、化学式Ce0.65Tb0.35
gAl1119 となるように秤量した。但し、フラ
ックスとして使用したフッ化アルミニウムは、α−アル
ミナの0.5%(Al原子モル比)を置換した。ボール
ミルで充分に混合したものを、還元性雰囲気中1600
℃で3時間焼成して、CAT蛍光体を製造した。
【0062】・結果3 実験例5,実験例6で得られた蛍光体について、ビーズ
ミルで粒子径を揃えたサンプルの特性値を比較した結果
は表3に示す通りである。尚、図12は原料アルミナの
粒子径が5μmでフラックスを添加せずに焼成したCA
T蛍光体の走査型電子顕微鏡写真での粒子形状の図面で
あり、a図は拡大率が2000倍のもの、b図は拡大率
が5000倍のものである。図13は原料アルミナの粒
子径が5μmでフラックスを0.5%添加したCAT蛍
光体の走査型電子顕微鏡写真での粒子形状の図面であ
り、a図は拡大率が2000倍のもの、b図は拡大率が
5000倍のものである。
【0063】
【表3】
【0064】 4.実施例(CMZ蛍光体) ・実験例7(CMZ蛍光体の製造、フラックス無添加) 酸化セリウム CeO 炭酸亜鉛 ZnCO 炭酸マンガン MnCO 塩基性炭酸マグネシウム 4MgCO・Mg(OH)・3H O α−アルミナ Al 上記原料を用いて、化学式Ce Zn0.20 Mn
0.20 Mg0.6 Al 1119 となるように秤
量し、ボールミルで充分に混合したものを、還元性雰囲
気中1600℃で3時間焼成して、CMZ蛍光体を製造
した。
【0065】 ・実験例8(CMZ蛍光体の製造、フラックス少量添加) 酸化セリウム CeO 炭酸亜鉛 ZnCO 炭酸マンガン MnCO 塩基性炭酸マグネシウム 4MgCO・Mg(OH)・3H O α−アルミナ Al フッ化アルミニウム AlF 上記原料を用いて、化学式Ce Zn0.20 Mn
0.20 Mg0.6 Al 1119 となるように秤
量した。但し、フラックスとして使用したフッ化アルミ
ニウムは、α−アルミナの0.5%(Al原子モル比)
を置換した。ボールミルで充分に混合したものを、還元
性雰囲気中1600℃で3時間焼成して、CMZ蛍光体
を製造した。
【0066】・結果4 実験例7,実験例8で得られた蛍光体について、ビーズ
ミルで粒子径を揃えたサンプルの特性値を比較した結果
は表4に示す通りである。尚、図14は原料アルミナの
粒子径が5μmでフラックスを添加せずに焼成したCM
Z蛍光体の走査型電子顕微鏡写真での粒子形状の図面で
あり、a図は拡大率が2000倍のもの、b図は拡大率
が5000倍のものである。図15は原料アルミナの粒
子径が5μmでフラックスを0.5%添加したCMZ蛍
光体の走査型電子顕微鏡写真での粒子形状の図面であ
り、a図は拡大率が2000倍のもの、b図は拡大率が
5000倍のものである。
【0067】
【表4】
【0068】5.実施例(長残光性蛍光体) ・実験例9(長残光性蛍光体の製造、フラックス無添
加) 炭酸ストロンチウム SrCO 酸化ユーロピウム Eu 酸化ディスプロシウム Dy α−アルミナ Al 上記原料を用いて、化学式Sr0.97 Eu
0.005 Dy0.025 Al となるように
秤量し、ボールミルで充分に混合したものを、還元性雰
囲気中1500℃で3時間焼成して、長残光性蛍光体を
製造した。
【0069】・実験例10(長残光性蛍光体の製造、フ
ラックス少量添加) 炭酸ストロンチウム SrCO 酸化ユーロピウム Eu 酸化ディスプロシウム Dy α−アルミナ Al フッ化アルミニウム AlF 上記原料を用いて、化学式Sr0.97 Eu
0.005 Dy0.025 Al となるように
秤量した。但し、フラックスとして使用したフッ化アル
ミニウムは、α−アルミナの0.1%(Al原子モル
比)を置換した。ボールミルで充分に混合したものを、
還元性雰囲気中1500℃で3時間焼成して、長残光性
蛍光体を製造した。
【0070】・結果5 実験例9,実験例10で得られた長残光性蛍光体につい
て、解砕後に#100篩い分けしたサンプルの特性値を
比較した結果は表5に示す通りである。尚、図16は原
料アルミナの粒子径が5μmでフラックスを添加せずに
焼成した長残光性蛍光体の走査型電子顕微鏡写真での粒
子形状の図面であり、a図は拡大率が2000倍のも
の、b図は拡大率が5000倍のものである。図17は
原料アルミナの粒子径が5μmでフラックスを0.1%
添加した長残光性蛍光体の走査型電子顕微鏡写真での粒
子形状の図面であり、a図は拡大率が2000倍のも
の、b図は拡大率が5000倍のものである。
【0071】
【表5】
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、粉砕が容易で且つ微粒
子が少なく、更に発光特性に優れ、製品歩留りが高く、
α−アルミナ粉末の粒子径を維持したままのアルミン酸
塩系蛍光体を得ることが出来る。このアルミン酸塩系蛍
光体は3波長形蛍光ランプ又は長残光性蛍光体として工
業上極めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】原料アルミナの粒子径が5μmでフラックスを
添加せずに焼成したBAM蛍光体の走査型電子顕微鏡写
真での粒子形状の図面であり、a図は拡大率が2000
倍のもの、b図は拡大率が5000倍のものである。
【図2】原料アルミナの粒子径が5μmでフラックスを
0.5%添加したBAM蛍光体の走査型電子顕微鏡写真
での粒子形状の図面であり、a図は拡大率が2000倍
のもの、b図は拡大率が5000倍のものである。
【図3】フラックスを1.0%添加したBAM蛍光体の
走査型電子顕微鏡写真での粒子形状の図面であり、a図
は拡大率が2000倍のもの、b図は拡大率が5000
倍のものである。
【図4】原料アルミナの粒子径が3μmでフラックスを
添加せずに焼成したBAM蛍光体の走査型電子顕微鏡写
真での粒子形状の図面であり、a図は拡大率が2000
倍のもの、b図は拡大率が5000倍のものである。
【図5】原料アルミナの粒子径が5μmでフラックスを
添加せずに焼成したBAM蛍光体の走査型電子顕微鏡写
真での粒子形状の図面であり、a図は拡大率が2000
倍のもの、b図は拡大率が5000倍のものである。
【図6】原料アルミナの粒子径が8μmでフラックスを
添加せずに焼成したBAM蛍光体の走査型電子顕微鏡写
真での粒子形状の図面であり、a図は拡大率が2000
倍のもの、b図は拡大率が5000倍のものである。
【図7】原料アルミナの粒子径が10μmでフラックス
を添加せずに焼成したBAM蛍光体の走査型電子顕微鏡
写真での粒子形状の図面であり、a図は拡大率が200
0倍のもの、b図は拡大率が5000倍のものである。
【図8】原料アルミナの粒子径が3μmでフラックスを
0.5%添加して焼成したBAM蛍光体の走査型電子顕
微鏡写真での粒子形状の図面であり、a図は拡大率が2
000倍のもの、b図は拡大率が5000倍のものであ
る。
【図9】原料アルミナの粒子径が5μmでフラックスを
0.5%添加して焼成したBAM蛍光体の走査型電子顕
微鏡写真での粒子形状の図面であり、a図は拡大率が2
000倍のもの、b図は拡大率が5000倍のものであ
る。
【図10】原料アルミナの粒子径が8μmでフラックス
を0.5%添加して焼成したBAM蛍光体の走査型電子
顕微鏡写真での粒子形状の図面であり、a図は拡大率が
2000倍のもの、b図は拡大率が5000倍のもので
ある。
【図11】原料アルミナの粒子径が10μmでフラック
スを0.5%添加して焼成したBAM蛍光体の走査型電
子顕微鏡写真での粒子形状の図面であり、a図は拡大率
が2000倍のもの、b図は拡大率が5000倍のもの
である。
【図12】原料アルミナの粒子径が5μmでフラックス
を添加せずに焼成したCAT蛍光体の走査型電子顕微鏡
写真での粒子形状の図面であり、a図は拡大率が200
0倍のもの、b図は拡大率が5000倍のものである。
【図13】原料アルミナの粒子径が5μmでフラックス
を0.5%添加したCAT蛍光体の走査型電子顕微鏡写
真での粒子形状の図面であり、a図は拡大率が2000
倍のもの、b図は拡大率が5000倍のものである。
【図14】原料アルミナの粒子径が5μmでフラックス
を添加せずに焼成したCMZ蛍光体の走査型電子顕微鏡
写真での粒子形状の図面であり、a図は拡大率が200
0倍のもの、b図は拡大率が5000倍のものである。
【図15】原料アルミナの粒子径が5μmでフラックス
を0.5%添加したCMZ蛍光体の走査型電子顕微鏡写
真での粒子形状の図面であり、a図は拡大率が2000
倍のもの、b図は拡大率が5000倍のものである。
【図16】原料アルミナの粒子径が5μmでフラックス
を添加せずに焼成した長残光性蛍光体の走査型電子顕微
鏡写真での粒子形状の図面であり、a図は拡大率が20
00倍のもの、b図は拡大率が5000倍のものであ
る。
【図17】原料アルミナの粒子径が5μmでフラックス
を0.1%添加した長残光性蛍光体の走査型電子顕微鏡
写真での粒子形状の図面であり、a図は拡大率が200
0倍のもの、b図は拡大率が5000倍のものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 幸江 神奈川県大和市下鶴間2丁目2番1号 株 式会社東京化学研究所内 Fターム(参考) 4H001 CA07 XA08 XA12 XA13 XA20 XA30 XA38 XA56 XA58 XA66 XA82 XA83 YA21 YA25 YA50 YA57 YA58 YA59 YA60 YA62 YA63 YA64 YA65 YA66 YA67 YA68 YA69 YA70 YA71 YA83

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミン酸塩系蛍光体の合成にあたり、 原料アルミナとして予め定められた平均粒子径と粒度分
    布とを有するα−アルミナ粉末を用い、 各原料を混合した後の焼成の際に、α−アルミナ粉末由
    来の粒子径を維持しつつ互いのα−アルミナ粉末粒子間
    での融着を生起しない量に制限された少量のフラックス
    の存在下で、且つ、1600℃以下の焼成温度で焼成す
    ることを特徴とするアルミン酸塩系蛍光体の製造方法。
  2. 【請求項2】 アルミン酸塩系蛍光体が、一般式 aMO・bMgO・cAl で示される複合酸化物基体にユーロピウム単独、又はユ
    ーロピウムとマンガンとからなる付活剤が添加された化
    合物であり、 Mがバリウム、ストロンチウム及びカルシウムからな
    る群から選ばれる少なくとも1種の金属元素であり、 aが0. 5から4. 5、bが0から4、cが0. 5から
    20の範囲にあることを特徴とする請求項1記載のアル
    ミン酸塩系蛍光体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載されたアルミン酸塩系蛍
    光体の製造方法において、 原料アルミナの粒径が5μm以上の場合に、1.0%以
    下のフラックスの存在下で焼成することを特徴とするア
    ルミン酸塩系蛍光体の製造方法。
  4. 【請求項4】 アルミン酸塩系蛍光体が、一般式 dCeO1.5・eMO・fAl で示される複合酸化物基体にテルビウム及び/又はマン
    ガンからなる付活剤が添加された化合物であり、 Mがマグネシウム、亜鉛から選ばれる少なくとも1種
    の金属元素であり、 dが0. 9から1. 1、eが0. 9から1.1、fが
    5. 5であることを特徴とする請求項1記載のアルミン
    酸塩系蛍光体の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載されたアルミン酸塩系蛍
    光体の製造方法において、 原料アルミナの粒径が5μm以上の場合に、1.0%以
    下のフラックスの存在下で焼成することを特徴とするア
    ルミン酸塩系蛍光体の製造方法。
  6. 【請求項6】 アルミン酸塩系蛍光体が、一般式; aMO・Al (Mはストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)、
    バリウム(Ba)からなる群から選ばれる少なくとも1
    つ以上の金属元素からなる化合物、aは0. 5から1.
    1)で示される複合酸化物基体に、付活剤としてのユー
    ロピウム(Eu)がMで表わす金属元素に対するモル%
    で0.002%以上20%以下添加され、更に、共付活
    剤として、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラ
    セオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(S
    m)、ガドリニウム(Gd)テルビウム(Tb)、ジス
    プロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム
    (Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Y
    b)、ルテチウム(Lu)、マンガン(Mn)、スズ
    (Sn)、ビスマス(Bi)、スカンジウム(Sc)か
    らなる群の少なくとも1つ以上の元素がMで表わす金属
    元素に対するモル%で0.002%以上20%以下添加
    された残光特性を有するアルミン酸塩系蛍光体化合物で
    あることを特徴とする請求項1記載のアルミン酸塩系蛍
    光体の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載されたアルミン酸塩系蛍
    光体の製造方法において、 原料アルミナの粒径が5μm以上の場合に、0.1%を
    下回るフラックスの存在下で焼成することを特徴とする
    アルミン酸塩系蛍光体の製造方法。
  8. 【請求項8】 アルミン酸塩系蛍光体が、一般式; (Sr,Eu,Pb,Dy)O・y(Al,Bi)
    (但し、0.83≦y≦1.67)で示されるEu2+
    付活ストロンチウム・アルミネイト系蛍光体を母体とす
    る残光特性を有するアルミン酸塩系蛍光体化合物である
    ことを特徴とする請求項1記載のアルミン酸塩系蛍光体
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載されたアルミン酸塩系蛍
    光体の製造方法において、 原料アルミナの粒径が5μm以上の場合に、0.1%を
    下回るフラックスの存在下で焼成することを特徴とする
    アルミン酸塩系蛍光体の製造方法。
  10. 【請求項10】 アルミン酸塩系蛍光体が、一般式; (Sr,Eu,Dy)O・Al で示された残光特性を有するアルミン酸塩系蛍光体化合
    物であることを特徴とする請求項1記載のアルミン酸塩
    系蛍光体の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載されたアルミン酸塩
    系蛍光体の製造方法において、 原料アルミナの粒径が5μm以上の場合に、0.1%を
    下回るフラックスの存在下で焼成することを特徴とする
    アルミン酸塩系蛍光体の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記原料アルミナ粉末として、一次粒
    子径が0. 3μm 以上で30μm 以下の実質的に破砕面
    を有しないα−アルミナ粉末を用いることを特徴とする
    請求項1記載のアルミン酸塩系蛍光体の製造方法。
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