JP2000154096A - SiC結晶の液相エピタキシャル成長方法 - Google Patents
SiC結晶の液相エピタキシャル成長方法Info
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Abstract
プ、ポリタイプの混在等の結晶欠陥が無く、結晶の電気
的特性に大きく影響を与える残留不純物濃度も大幅に低
減された高品質でかつ大型のSiC結晶を育成可能なS
iC結晶の液相エピタキシャル成長方法を提供する。 【解決手段】 この液相エピタキシャル成長方法は、S
i−Cの2成分系状態図に示される包晶点と共晶点間の
組成を有するSi−C系融液を原料融液とし、この原料
融液とSi基板若しくはSi基板上に設けられたSiC
膜とを接触させて上記Si基板上若しくはSiC膜上に
SiC結晶をエピタキシャル成長させることを特徴とす
る。
Description
ス、パワーデバイス、耐放射線デバイス等の材料として
期待されているSiC結晶の育成方法に係り、特に、デ
バイス動作不良の原因となるマイクロパイプ、ポリタイ
プの混在等の結晶欠陥が無く、結晶の電気的特性に大き
く影響を与える残留不純物濃度も大幅に低減された高品
質でかつ大型のSiC結晶を育成可能なSiC結晶の液
相エピタキシャル成長方法に関するものである。
は、エネルギーギャップが約3eVと大きい上に、化学
結合力が強固であるため物理的、化学的に安定で、耐熱
性、耐放射線性に優れた材料である。更に、p、n両伝
導型の制御が可能であることやキャリアの移動度がSi
結晶並に大きいこと等から、次世代送電システム、電
車、電気自動車などや、航空、原子力、宇宙科学などの
分野で要求される高耐圧パワーデバイス、高温動作デバ
イス、耐放射線デバイス等、従来におけるSi等の半導
体材料ではその物性値から実現不可能であった過酷な環
境下でも使用できる電子デバイスの材料として最も期待
されている。
いため、バルク結晶の育成は非常に困難である。そし
て、SiC結晶の育成方法としては、SiO2 とコーク
スを高温で反応させるアチソン法が古くから知られてい
る。このアチソン法では、研磨剤、耐火材等の一般工業
用SiC結晶が製造されているが、偶発的に径が10m
m程度の六角板状単結晶が得られる。しかし、このアチ
ソン法では、単結晶の成長を制御することは不可能であ
るため、再現性が無く高純度で大型結晶を育成すること
はできない。
ー法(昇華法)、すなわち、グラファイト製容器内にお
いて2000℃以上の高温でSiC粉末を昇華再結晶さ
せる方法も、結晶核の発生を制御することが困難なため
大型のSiC結晶を育成することは難しかった。
部に平板結晶を設置しこの平板結晶を種結晶としてSi
Cの昇華ガスを再結晶化させる改良型レイリー法(昇華
法)が1978年にロシアのYu.M.Tairov等によって提
唱され、SiC結晶の大型化に向けて大きく進展した。
ー法は、図4(A)〜(B)に示すように円筒形のグラ
ファイトからなる容器1内の一方に原料となるSiC粉
末2を収容し、もう一方に種結晶3となる平板状のSi
C単結晶を配置し、Ar等の不活性ガス雰囲気中で高周
波誘導加熱コイルあるいは抵抗加熱ヒータ等の加熱手段
(図示せず)によって容器1を2300〜2700K程
度に加熱して行われている。
昇華した気体が容器1内で温度が最も低く設定されてい
る種結晶3部に集まり、種結晶3上で結晶成長が行わ
れ、種結晶3と同一結晶方位のSiCバルク結晶4が得
られている。
径6インチ、8インチが既に実用化されているSi結晶
を基板として適用し、CVD法、MBE法等の気相成長
法により上記Si結晶基板上にSiC膜をエピタキシャ
ル成長させる方法も研究されている。
レイリー法(昇華法)を適用した場合、研究レベルで直
径50mm程度のSiC結晶は得られているが、現実的
にある程度の再現性を持って得られる結晶のサイズは直
径30mm程度であり、実用的なサイズである結晶径5
0mm以上の大型結晶を再現性よく育成することは困難
であった。
たSiC結晶には、マイクロパイプ、ポリタイプの混在
など、デバイス特性に大きな影響を与え半導体基板とし
て本質的に存在してはならない重大な結晶欠陥が存在す
る。そして、マイクロパイプは、電子デバイスにおいて
リーク電流を発生させる原因となり、マイクロパイプが
存在する領域は基板材料として使用することができな
い。ポリタイプは、ポリタイプが異なるとバンドギャッ
プが異なるため、これ等ポリタイプが存在する領域もデ
バイス作製には適用することができない。
常用いられるSiC粉末は上述したアチソン法で合成さ
れたものが一般的であり、SiC粉末の純度は高々98
%程度である。このため、改良型レイリー法による育成
中に、原料のSiC粉末に含まれる不純物元素も昇華し
結晶中に取り込まれてしまう。従って、この方法で育成
されたSiC結晶に含まれる残留不純物濃度は1017〜
1018/cm2 以上となる。そして、この高い残留不純
物濃度は結晶の電気的特性に大きな影響を与えることか
ら、改良型レイリー法では、電子デバイス用材料として
所望の電気的特性を有する結晶を得ることは非常に困難
となる。
ソン法以外の方法で合成された高純度品を適用すること
もできるが、原料粉末の生産性が悪いことから原料コス
トがアチソン法の100倍以上と高くなる問題があり、
更に、アチソン法以外の方法で得られたSiC原料粉末
でさえも純度は99.5%程度であり、半導体結晶を育
成するための原料として期待される6N(99.999
9%)あるいは7N(99.99999%)という値と
比較すると十分な純度ではない。
成長法においては、上記マイクロパイプの結晶欠陥はみ
られないが、その成長速度がせいぜい2〜3μm/h
r.と上記改良型レイリー法の数百〜数千μm/hr.
に較べて生産性が非常に劣る問題点を有している。ま
た、成長温度が1000〜1100℃程度で行われるた
めに、低温安定型でエネルギーバンドギャップがSiC
ポリタイプの中で最も狭い3Cタイプの結晶しか得られ
ていないのが現状である。
たもので、その課題とするところは、デバイス動作不良
の原因となるマイクロパイプ、ポリタイプの混在等の結
晶欠陥が無く、結晶の電気的特性に大きく影響を与える
残留不純物濃度も大幅に低減された高品質でかつ大型の
SiC結晶を育成可能なSiC結晶の液相エピタキシャ
ル成長方法を提供することにある。
る発明は、SiC結晶の液相エピタキシャル成長方法を
前提とし、Si−Cの2成分系状態図に示される包晶点
と共晶点間の組成を有するSi−C系融液を原料融液と
し、この原料融液とSi基板若しくはSi基板上に設け
られたSiC膜とを接触させて上記Si基板上若しくは
SiC膜上にSiC結晶をエピタキシャル成長させるこ
とを特徴とし、請求項2に係る発明は、請求項1記載の
発明に係るSiC結晶の液相エピタキシャル成長方法を
前提とし、上記Si基板の温度をSi−C系の共晶点の
温度1404℃以上でSiの融点1414℃未満に設定
し、かつ、Si−C系融液内における最も高温部の温度
をSiの融点1414℃以上に設定することを特徴と
し、また、請求項3に係る発明は、請求項1または2記
載の発明に係るSiC結晶の液相エピタキシャル成長方
法を前提とし、Si−C系融液内における最も高温部に
C供給源となるグラファイトを配置しかつSi−C系融
液内における最も低温部にSi基板若しくはSiC膜が
設けられたSi基板を配置させると共に、Si−C系融
液の温度分布を保持してSiC結晶をエピタキシャル成
長させることを特徴とする。
載の発明に係るSiC結晶の液相エピタキシャル成長方
法を前提とし、成長容器内の上方側にSi基板若しくは
SiC膜が設けられたSi基板を配置しかつ成長容器内
の下方側にSi原料とグラファイトを配置する工程と、
成長容器内を加熱してSi融液を得ると共に、Si融液
上に配置されたグラファイトから供給されるSi−C系
融液内におけるC濃度が平衡状態に達するまで加熱を継
続させる工程と、Si−C系融液内におけるC濃度が平
衡状態に達した後、Si−C系融液の温度とSi基板の
温度がSi−C系の共晶点の温度1404℃〜Siの融
点1414℃の範囲内で、かつ、(Si基板の温度)<
(Si−C系融液の温度)の関係を満たすと共に、Si
−C系融液内においてグラファイトとの接触部の融液温
度が最も低温となるように成長容器内の温度分布を変更
させる工程と、Si−C系融液におけるグラファイトと
の接触部の温度が、(Si基板の温度)<(Si−C系
融液におけるグラファイトとの接触部の温度)<(Si
の融点1414℃)の関係を満たすまで降下した後、S
i−C系融液全体の温度をグラファイトとの接触部の融
液温度と等しくなるように変更させる工程と、Si基板
温度とSi−C系融液温度を安定させた後、成長容器の
上下を反転させてSi−C系融液とSi基板若しくはS
iC膜とを接触させると共に、Si基板の温度を保持し
たままグラファイトが浮かぶSi−C系融液上面側の温
度をSiの融点1414℃よりも高温に設定してSi−
C系融液の上記温度分布を形成させる工程、の各工程を
具備することを特徴とするものである。
iC結晶の液相エピタキシャル成長方法によれば、Si
−Cの2成分系状態図に示される包晶点と共晶点間の組
成を有するSi−C系融液を原料融液とし、この原料融
液とSi基板若しくはSi基板上に設けられたSiC膜
とを接触させて上記Si基板上若しくはSiC膜上にS
iC結晶をエピタキシャル成長させているため、従来よ
り大型で、かつ、マイクロパイプ等の結晶欠陥が少な
く、しかもポリタイプが電子デバイス用材料として必要
とされている4H(六方晶系)あるいは6H(六方晶
系)タイプのSiC結晶を簡便に得ることが可能とな
る。
いないため上述した改良型レイリー法(昇華法)で得ら
れたSiC結晶よりも残留不純物濃度の低いSiC結晶
を得ることができ、かつ、その成長速度も、成長温度や
Si−C系融液内の温度勾配等に依存するが、数百μm
/hr.以上とSi基板を用いた上述の気相成長法の百
倍以上であり、高速でかつ再現性よくSiC結晶を得る
ことが可能となる。
て詳細に説明する。
状態図である。この2成分系状態図で示されるようにS
i単体の融点は1414℃であるが、Si−Cの2成分
系は2545±40℃で包晶点を、また、1404±5
℃で共晶点を持つ。包晶点での組成は、Siが73at
%、Cが27at%であり、共晶点での組成は、Siが
99.25±0.5at%、Cが0.75±0.5at
%である。
有するSi−C系融液、例えば、図2において始めに点
Aの状態にある融液を徐冷すると、融液の温度がTとな
り、液相線上の点Bに到達した後は、Si−C系融液は
SiC結晶を晶出しながら組成を液相線に沿って変化さ
せる。温度降下に伴ってSi−C系融液の組成が液相線
に沿って変化しても、晶出する結晶は常にSiCであ
る。この状態は、Si−C系融液の組成が共晶点に到達
するまで続く。そして、共晶点温度よりも低温では、も
はや液相は存在せずに共晶点に達するまでに晶出したS
iCと共晶組成のSiとSiCの混合物から成る固相と
なる。
間の組成を有するSi−C系融液がSiC結晶を晶出す
る反応を、種結晶基板としてのSi基板上若しくはSi
基板に設けられたSiC膜上で行わせればエピタキシャ
ル成長が起こり、Si基板上若しくはSiC膜上にSi
C結晶を育成させることが可能となる。
i基板上若しくはSiC膜上で行わせるために、Si−
C系融液内にSi基板側が最も低温となる温度勾配を設
定する。晶出反応は、この温度勾配を保持したままでS
i−C系融液全体の温度を降下させることで起こすこと
ができるが、Si−C系融液内における最も高温部にC
供給源となるグラファイトを配置しかつSi−C系融液
内における最も低温部にSi基板若しくはSiC膜が設
けられたSi基板を配置させると共に、基板側低温−C
供給源側高温の上記Si−C系融液の温度分布を保持す
ることでも晶出反応を起こすことが可能である。これ
は、高温部で平衡濃度となったSi−C系融液中のC
が、融液中のC濃度の差による拡散で基板が設置されて
いる低温部に達すると過飽和状態となり、基板部の温度
で平衡状態に近付こうとするときにSiCを晶出し、最
も低温に保たれているSi基板上若しくはSiC膜上で
SiCのエピタキシャル成長が行われる(すなわち温度
差を利用した晶出方法)。また、他の方法として、Si
−C系融液内の温度分布は一定に保ったままで溶媒であ
るSiを蒸発させ、Si−C系融液内をC過剰の過飽和
状態とすることでSiCの晶出反応を起こすこともでき
る。
利用した晶出方法では、基板側低温−C供給源側高温の
Si−C系融液の温度分布を保持する方法であることか
ら、結晶育成中、常に温度が一定に保たれる上に、溶媒
Siを蒸発させることなく成長が行われるため、温度変
化によるポリタイプ変化等の結晶欠陥の発生を抑制でき
るだけでなくCの供給がなくなるまでSiCの成長を行
うことが可能であり、十分な厚さのSiC結晶が得られ
る利点を有する。
ャル成長の基板とし、上記温度差法によりSiC結晶を
育成する方法について具体的に説明する。尚、SiC結
晶の育成を行う際には、Si基板の温度を、Si−C系
の共晶点温度1404℃以上Si単体の融点温度141
4℃未満に保持し、かつ、Si−C系融液内の少なくと
も一部はSi単体の融点1414℃よりも高い温度とな
るように成長容器内の温度分布を設定する。
0内に、基板となるSi単結晶ウェハ20と、溶融して
溶媒となりかつSi−C系融液の原料となるSi多結晶
体31と、融液にCを供給する原料となるグラファイト
32を配置する。
雰囲気中で高周波誘導加熱法あるいは抵抗加熱法等によ
って昇温する。このとき、Si多結晶体31とグラファ
イト32の設置部は、Si単体の融点Tm 以上の温度
(例えば、図3のT)に昇温されるが、Si単結晶ウェ
ハ20の設置部は、Si単結晶ウェハ20が融解しない
ようにSi単体の融点Tm を越えないように調整するこ
とが必要である。更に、図1(B)に示すように、Si
単結晶ウェハ20と、Si多結晶体31の融液31’が
接触しないようにそれぞれ配置する。この配置で成長容
器10内の温度を保持することによりSi−C系融液中
のC濃度を平衡状態に近付ける。
態に達したら、Si−C系融液の温度とSi単結晶ウェ
ハ20の温度が、共に図3で示すSi−C系の共晶点の
温度Tu とSi単体の融点Tm の範囲内で、かつ、(S
i単結晶ウェハ20の温度)<(Si−C系融液の温
度)の関係となるように成長容器10内の温度分布を変
更する。この際、Si−C系融液内においては、Cの供
給源であるグラファイト32との接触部の融液温度が最
も低温となるようにSi−C系融液内部に温度勾配を設
ける。これは、Si−C系融液温度を低下させることで
融液中のC濃度が過飽和となり、SiCが析出する反応
を全てグラファイト32表面で行わせるためである(す
なわちグラファイト32との接触部以外のSi−C系融
液中におけるSiCの析出を行わせないためである)。
ファイト32との接触部の温度が、(Si単結晶ウェハ
20の温度)<(Si−C系融液の温度)<(Si単体
の融点Tm )の関係を満たすまで降下したら、Si−C
系融液全体の温度をグラファイト32との接触部の融液
温度と等しくなるように変更する。この条件でSi単結
晶ウェハ20の温度とSi−C系融液温度が安定した
ら、成長容器10の上下を反転させて図1(C)に示す
ようにSi−C系融液とSi単結晶ウェハ20とを接触
させ、図1(C)の配置となったら、Si単結晶ウェハ
20の温度を保持したままグラファイト32が浮かぶS
i−C系融液上面側の温度をSi単体の融点Tm よりも
高温となるように変更する。
度分布は、Si単結晶ウェハ20側が最も低温に、Cの
供給源であるグラファイト32側が高温となり、上述し
た温度差法によりSi単結晶ウェハ20上にエピタキシ
ャル成長が起こり、SiC結晶を得ることができる。
する。
ト製成長容器10内の上方側に、図1(A)に示すよう
に基板となるSi単結晶ウェハ20を配置しかつ成長容
器10内の下方側にSi多結晶体31とグラファイト3
2をそれぞれ配置した。
気中で、Si多結晶体31とグラファイト32の設置部
が1430℃、Si単結晶ウェハ20の設置部が140
0℃となるように高周波誘導加熱法により加熱し、図1
(B)に示すようにグラファイト32が浮かぶSi−C
系融液を得た。
ることによりSi−C系融液中のC濃度を平衡状態に近
付け、かつ、C濃度が平衡状態に達したら、Si−C系
融液の温度とSi単結晶ウェハ20の温度が、共に図3
で示すSi−C系の共晶点の温度1404℃(Tu )と
Si単体の融点1414℃(Tm )の範囲内で、かつ、
(Si単結晶ウェハ20の温度)<(Si−C系融液の
温度)の関係となるように成長容器10内の温度分布を
変更する。すなわち、Si単結晶ウェハ20の温度を1
405℃に設定すると共に、グラファイト32との接触
部の融液温度:1410℃、融液の最高温度:1413
℃となるようにSi−C系融液内部に温度勾配を設け
る。
ファイト32との接触部の温度が、(Si単結晶ウェハ
20の温度)<(Si−C系融液の温度)<(Si単体
の融点Tm )の関係を満たす1410℃まで降下した
ら、Si−C系融液全体の温度をグラファイト32との
接触部の融液温度と等しくなるように変更する。この条
件でSi単結晶ウェハ20の温度とSi−C系融液温度
が安定したら、成長容器10の上下を反転させて図1
(C)に示すようにSi−C系融液とSi単結晶ウェハ
20とを接触させ、図1(C)の配置となったら、Si
単結晶ウェハ20の温度を保持したままグラファイト3
2が浮かぶSi−C系融液上面側の温度をSi単体の融
点Tm よりも高温(1430℃)となるように変更す
る。
度分布は、Si単結晶ウェハ20側が最も低温に、Cの
供給源であるグラファイト32側が高温となり、温度差
法によりSi単結晶ウェハ20上にエピタキシャル成長
が起こり、SiC結晶を得ることができた。
晶の液相エピタキシャル成長方法によれば、Si−Cの
2成分系状態図に示される包晶点と共晶点間の組成を有
するSi−C系融液を原料融液とし、この原料融液とS
i基板若しくはSi基板上に設けられたSiC膜とを接
触させて上記Si基板上若しくはSiC膜上にSiC結
晶をエピタキシャル成長させているため、従来より大型
で、かつ、マイクロパイプ等の結晶欠陥が少なく、しか
もポリタイプが電子デバイス用材料として必要とされて
いる4H(六方晶系)あるいは6H(六方晶系)タイプ
のSiC結晶を簡便に得ることが可能となる。
いないため上述した改良型レイリー法(昇華法)で得ら
れたSiC結晶よりも残留不純物濃度の低いSiC結晶
を得ることができ、かつ、その成長速度も、成長温度や
Si−C系融液内の温度勾配等に依存するが、数百μm
/hr.以上とSi基板を用いた上述の気相成長法の百
倍以上であり、高速でかつ再現性よくSiC結晶を得る
ことが可能となる。
キシャル成長方法の工程を示す説明図。
の部分拡大図。
(昇華法)の工程説明図。
Claims (4)
- 【請求項1】SiC結晶の液相エピタキシャル成長方法
において、 Si−Cの2成分系状態図に示される包晶点と共晶点間
の組成を有するSi−C系融液を原料融液とし、この原
料融液とSi基板若しくはSi基板上に設けられたSi
C膜とを接触させて上記Si基板上若しくはSiC膜上
にSiC結晶をエピタキシャル成長させることを特徴と
するSiC結晶の液相エピタキシャル成長方法。 - 【請求項2】上記Si基板の温度をSi−C系の共晶点
の温度1404℃以上でSiの融点1414℃未満に設
定し、かつ、Si−C系融液内における最も高温部の温
度をSiの融点1414℃以上に設定することを特徴と
する請求項1記載のSiC結晶の液相エピタキシャル成
長方法。 - 【請求項3】Si−C系融液内における最も高温部にC
供給源となるグラファイトを配置しかつSi−C系融液
内における最も低温部にSi基板若しくはSiC膜が設
けられたSi基板を配置させると共に、Si−C系融液
の温度分布を保持してSiC結晶をエピタキシャル成長
させることを特徴とする請求項1または2記載のSiC
結晶の液相エピタキシャル成長方法。 - 【請求項4】成長容器内の上方側にSi基板若しくはS
iC膜が設けられたSi基板を配置しかつ成長容器内の
下方側にSi原料とグラファイトを配置する工程と、 成長容器内を加熱してSi融液を得ると共に、Si融液
上に配置されたグラファイトから供給されるSi−C系
融液内におけるC濃度が平衡状態に達するまで加熱を継
続させる工程と、 Si−C系融液内におけるC濃度が平衡状態に達した
後、Si−C系融液の温度とSi基板の温度がSi−C
系の共晶点の温度1404℃〜Siの融点1414℃の
範囲内で、かつ、(Si基板の温度)<(Si−C系融
液の温度)の関係を満たすと共に、Si−C系融液内に
おいてグラファイトとの接触部の融液温度が最も低温と
なるように成長容器内の温度分布を変更させる工程と、 Si−C系融液におけるグラファイトとの接触部の温度
が、(Si基板の温度)<(Si−C系融液におけるグ
ラファイトとの接触部の温度)<(Siの融点1414
℃)の関係を満たすまで降下した後、Si−C系融液全
体の温度をグラファイトとの接触部の融液温度と等しく
なるように変更させる工程と、Si基板温度とSi−C
系融液温度を安定させた後、成長容器の上下を反転させ
てSi−C系融液とSi基板若しくはSiC膜とを接触
させると共に、Si基板の温度を保持したままグラファ
イトが浮かぶSi−C系融液上面側の温度をSiの融点
1414℃よりも高温に設定してSi−C系融液の上記
温度分布を形成させる工程、の各工程を具備することを
特徴とする請求項3記載のSiC結晶の液相エピタキシ
ャル成長方法。
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---|---|---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006001788A (ja) * | 2004-06-17 | 2006-01-05 | Hitachi Chem Co Ltd | フッ化カルシウム結晶育成ルツボ、フッ化カルシウム結晶の製造方法及びフッ化カルシウム結晶 |
JP2015086122A (ja) * | 2013-11-01 | 2015-05-07 | 株式会社豊田自動織機 | 化合物半導体結晶の製造方法 |
-
1998
- 1998-11-12 JP JP33850698A patent/JP3752868B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2015086122A (ja) * | 2013-11-01 | 2015-05-07 | 株式会社豊田自動織機 | 化合物半導体結晶の製造方法 |
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JP3752868B2 (ja) | 2006-03-08 |
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