JP2000154050A - 軽量珪酸カルシウム板の製造方法 - Google Patents

軽量珪酸カルシウム板の製造方法

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JP2000154050A
JP2000154050A JP10327389A JP32738998A JP2000154050A JP 2000154050 A JP2000154050 A JP 2000154050A JP 10327389 A JP10327389 A JP 10327389A JP 32738998 A JP32738998 A JP 32738998A JP 2000154050 A JP2000154050 A JP 2000154050A
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calcium silicate
green sheet
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slurry
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Yoshinori Hado
美徳 羽藤
Kohei Ota
耕平 太田
Hirobumi Ueda
博文 上田
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Asano Slate Co Ltd
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/18Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing mixtures of the silica-lime type
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2103/00Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
    • C04B2103/0004Compounds chosen for the nature of their cations
    • C04B2103/0021Compounds of elements having a valency of 3

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量珪酸カルシウム板の製造方法において、
余剰の水からなる空隙間を少なくし、取り込まれる空気
を減少させて、板の層間の強度を向上させ、不良品を防
ぐこと。 【解決手段】 珪酸質原料、石灰質原料、補強繊維を含
有する原料スラリーにセメント、アルミニウム化合物原
料および二水石膏原料を配合し、このスラリーを抄造し
てグリーンシートを得、グリーンシートを水熱合成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽量であり、層間
の密着性が良く、加工性に富む軽量珪酸カルシウム板の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】珪酸カルシウム板は、軽量、不燃であ
り、切断、ビス打ち等の加工性に優れていることから、
間仕切壁、天井等の内装および外壁、軒天井等の外装に
広く用いられる。また、白色に近い色合いをもつので、
内装に使用する際に、素地のまま使用したり、直接ペイ
ントあるいはクロス仕上げされる。この珪酸カルシウム
板は、一般に、珪酸質原料、石灰質原料等の無機質粉末
と補強繊維、無機充填材および予め水熱合成した原料を
配合したスラリーを抄造成形したのちに水熱合成し、乾
燥および定尺に切断して製品とする。製品は、軽量であ
ることが望まれるので、原料配合スラリー一から出来る
だけ軽量なグリーンシートを抄き上げる必要がある。こ
のため、特公昭55−49023には、珪酸カルシウム
結晶性スラリーを配合することが開示されている。一
方、軽量な成形体とするために、層間強度が弱くなり、
また含水量が多いために、オートクレーブ養生におい
て、余剰水の蒸気圧が高まり、残存空気が膨脹して、製
品にフクレや層間剥離等の不良を生じるおそれがある。
このため、特開平9−20576には、無水石膏と硬化
促進剤を併用し、二水石膏を作成することが提案されて
いる。また、珪酸カルシウム板に無水石膏を含有するも
のは、特開平6−305807に開示されている。耐火
性を向上させるために、製品には無水石膏を含有させる
ことが必須であるとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】建築工法が合理化され
ていく中で、最終の仕上げ材となる珪酸カルシウム板の
施工性もより効率化が要求される。製品は、人手によっ
て施工されるので、基本的な性能として、軽量であるこ
と、施工時の切断、ビス打ち等の加工性に優れているこ
とが要求される。このため原料スラリーから出来るだけ
軽量なグリーンシートを抄き上げる必要があり、これ
は、基本的に気泡となる空隙、特に水の存在する水隙を
多くすることで達成される。しかし、後工程のハンドリ
ング中、オートクレーブ養生の昇圧、降圧、釜の出し入
れ時あるいは乾燥工程等で層間に剥離が生じることがあ
り、特に過剰の水あるいは層間に取り込まれた空気がオ
ートクレーブ養生の際に膨脹して、板の層間の剥離を生
じさせる。このために、余剰の水を含む空隙を少なく
し、取り込まれた空気を減少させて層間の強度を向上さ
せ、不良品を防ぐ必要がある。グリーンシートは、丸網
抄造機、長網抄造機等を用い薄いフイルムを抄造して作
られ、メーキングロールによって巻き取られる。板の寸
法は、3×6尺、4×8尺あるいは1×2mを基準とし
て、それ以上のものも製造される。板の製造寸法を大き
くし、かつ、薄いフイルムを抄造しようとすると、板に
抄き厚むら、あるいは製造フェルト、金網面の凹凸が生
じ、最終的に製品表面に不陸を生じたり、部分的な凹凸
が生じたりする。建築材料として、素地使用あるいはペ
イント仕上げするためには、板の平面性が高度に要求さ
れる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、こうした
課題を達成するために鋭意研究を行った結果、配合面お
よび製造面から、その解決方法を見出して本発明を完成
した。本発明の要旨は、珪酸質原料、石灰質原料に、補
強繊維および/または無機充填材等を含む原料(以下珪
酸カルシウム原料という)スラリーを用いてなる珪酸カ
ルシウム板において、前記スラリーに特定量のセメン
ト、アルミニウム化合物原料および二水石膏原料を配合
することにある。また、予め珪酸質原料、石灰質原料、
繊維質物等を水熱合成した固形物の粉砕品(以下固形物
粉末という)に、セメント、アルミニウム化合物原料、
二水石膏原料を配合し、この配合物に水を加えてスラリ
ーとし、このスラリーを抄造してグリーンシートを得、
このシートを面プレスした後に水熱合成する軽量珪酸カ
ルシウム板の製造方法である。本発明によれば、抄造し
たグリーンシートに余剰な水分、余剰な空隙を多く存在
させることなく、軽量化を達成することができる。ま
た、余剰な水分、余剰な空隙が増加すると、層間の密着
性が悪くなる。この水分および空隙を増加させないで、
密着性を改善することができる。
【0005】本発明は、原料の一部にセメント、アルミ
ニウム化合物原料および二水石膏を配合して、配合スラ
リー中にエトリンガイトを生成させる。スラリーは抄き
上げるまで、25℃〜50℃の温度で、約10〜60分
間保持される。エトリンガイトは、セメント、アルミニ
ウム化合物、石膏および水との反応から生成し、3Ca
O・A12 3 ・3CaSO4 ・32H2 Oの分子式で
示され、針状結晶の形態である。この針状結晶は、繊維
と同様に、抄造する薄いフイルムの表面に濾過されて残
る。次いでその面同士が重ね合わされるが、その層間に
おいて、上記結晶が絡み合って密着性が向上する。面プ
レスを行うことにより、密着性がさらに向上する。ま
た、プレス時の水割れを防ぐ効果も向上する。グリーン
シートには、エトリンガイトの32モルの結晶水が取り
込まれている。このエトリンガイトは、概ね、スラリー
段階から面プレスまでの間に生成されるが、残りの一部
は蒸気養生の間までにその反応を終了させる。この生成
物:エトリンガイトは、水熱合成の間に分解し、軽量化
に寄与する。アルミナ分は珪酸カルシウムの一部に、石
膏分は無水石膏(一部は半水石膏あるいは二水石膏とな
る)に、結晶水は最終工程の乾燥により蒸発して空隙と
なり軽量となる。
【0006】セメントは、エトリンガイト生成ならびに
大気圧下における水和を目的として、層間密着の補助的
な役割のために配合する。珪酸質および石灰質原料のみ
を各々配合しても、常温あるいは蒸気養生においては水
和せずに層間剥離の危険性があるからである。セメント
の配合量は、珪酸カルシウム原料に対して、外割で5〜
50重量部(以下、各添加原料は珪酸カルシウム原料に
対して外割の重量部で示す)である。セメントの種類
は、ポルトランドセメント類、高炉セメント、フライア
ッシュセメント、アルミナセメント等を単独あるいは併
用して用いる。セメント量が増加すると、軽量性を阻害
するので、50重量部以下とする。50重量部を越える
と、加工性を阻害し、白色性にも問題を生じる。
【0007】アルミニウム化合物原料は、エトリンガイ
ト生成の目的で配合する。その配合量は、含有されるア
ルミナ分によって定められる。アルミナ分の量は2.0
〜15.0重量部である。アルミナ分は、アルミニウム
化合物の場合、これが反応して生成するアルミナの量に
よって測定する。アルミニウム化合物原料としては、水
酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウ
ム、塩化アルミニウム、珪酸アルミニウム、アルミン酸
ソーダ、アルミノシリカゲル、カリミョウバン等を単独
あるいは併用して用いる。また、アルミニウム化合物を
含有する産業廃棄物類も用いられる。アルミニウム化合
物原料は、エトリンガイト生成に寄与し、層間密着強度
を改善する。アルミナ分が多すぎると水熱反応を阻害す
るので、配合量は15.0重量部以下である。
【0008】二水石膏は、エトリンガイトの生成を主目
的として、5〜60重量部配合する。二水石膏の溶出が
アルミニウム化合物より遅れるので、若干、過剰に配合
する。その量が、60重量部を越えると、軽量化の効果
がなくなり、曲げ強度が低下し、層間密着にも悪影響を
及ぼす。二水石膏の粒度は、0.6mm網目を90%通
過し、粉末度は、ブレーン値で2,000cm2 /g以
上であることが必要である。また、珪酸質原料、石灰質
原料、およびアルミニウム化合物原料、石膏原料、また
は繊維質を含む原料を用いて予め水熱合成した固形原料
を粉砕し、これを10〜60重量部配合することができ
る。この原料は、抄造したグリーンシートの軽量化を達
成することに役立つ。すなわち、新たに配合する同質原
料と粉砕物中に含有される未反応のアルミニウム化合物
と石膏が反応し、エトリンガイトを生成し、より軽量化
が図れる。上記粉砕物の粒度は、1.2mm網目通過が
95%以上程度のものである。その量が60重量部を越
えると、軽量化の効果が少なくなり、また、曲げ強度の
低下、層間密着に悪影響を及ぼす。無機充填材として、
スラグ、石灰石、フライアッシュ、ワラストナイト、マ
イカ、カオリン、ゼオライト、その他の粘土類等の無機
質粉未を必要に応じて配合する。これらの原料と珪酸質
原料、石灰質原料、予め水熱合成した合成物スラリーか
らなる配合物(珪酸カルシウム原料)に水を加えスラリ
ーとすることができる。
【0009】このスラリーを丸網抄造機、長網抄造機、
フローオン抄造機等を用いて抄造し、薄いフイルムをメ
ーキングロールによって巻き取り、グリーンシートを製
造する。板厚は4〜20mm程度に調整する。メーキン
グロールを使用しないで、所定の厚みに抄き上げる場合
もある。抄造したグリーンシートに面プレスを行う。面
プレスは、グリーンシートの上下面を平滑な磨き鉄板で
挟み込んで、加圧し、保持する。その保持圧力は、1.
0〜7.0N/mm2 である。保持圧力までの到達時間
は5〜30分程度にする。圧力を1.0N/mm2 以上
にすることで、全体あるいは、一部に偏在する余剰な水
隙、空隙を排除し、後工程における層間剥離の不良の割
合を少なくする。また、製造フェルト、金網面の凹凸の
問題を解決することができ、表面の平滑性を向上させる
ことができる。特に、グリーンシートの表面が、磨き鉄
板の表面を写して鏡面状で密実なものとなる。板の白色
度はより向上し、表面研削する必要がなくなる。圧力が
7.0N/mm2 を越えると、板の質量が重くなり過ぎ
て、軽量化の目的を達成できなくなる。軽量珪酸カルシ
ウム板の目標比重は、1.2未満程度である。
【0010】加圧スピードは、グリーンシートの含水率
が高いために製造上の重要なポイントである。含水率は
固形物分に含まれる水分量である。保持圧力までの到達
時間が5分未満であると、未硬化のシート内の弱点部分
に欠陥を生じる。また層間に剥離を生じたりあるいは板
内の水の絞り速度が速すぎて、ひび割れ様の水割れを多
数生じることになる。脱水の際に、鉄板の間に金網を介
すると、水割れは防止できるが、表面性が損なわれる。
グリーンシートは製板後に30〜80℃の温度におい
て、1〜10時間蒸気養生を行ない、セメントおよび残
余の水和の遅いエトリンガイトの反応を進行させる。こ
の残余のエトリンガイトは余剰の水隙、空隙内に成長
し、層間密着性の向上に寄与する。
【0011】その後、オートクレーブによる水熱合成を
行う。オートクレーブ温度は160〜190℃程度で、
5〜20時間あるいはそれ以上の時間行われる。オート
クレーブ養生により、セメントを含む珪酸質原料、石灰
質原料、および粉砕物の水熱合成未反応部分等から、珪
酸カルシウムの水和物が生成する。セメント、アルミニ
ウム化合物、二水石膏等から生成したエトリンガイト
は、この養生において分解して結晶水が水隙として板体
中に残り、後の乾燥により蒸発して空隙となり、軽量化
に寄与する。表面は、面プレスによって平滑、かつ密実
となり、内部はこうした乾燥工程で生じた空隙および珪
酸カルシウム結晶、水熱合成物あるいは珪酸カルシウム
粉砕物(固形分粉末)等が存在して軽量化ならびに層間
密着性を向上し、加工性が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】珪酸質原料としては、珪藻土、珪
石、シリカフューム等の粉末15〜50重量部が用いら
れる。石灰質原料としては、石灰、生石灰、消石灰等の
粉末15〜50重量部が用いられる。予め合成した水熱
合成物スラリーは、上記の珪藻土、珪石、シリカフュー
ム等の各種の珪酸質および石灰原料と過剰の水を原料と
して得られる。原料の種類および合成する圧力が、常圧
か高圧蒸気雰囲気かによって、非結質スラリーあるいは
結晶質スラリーとなる。補強繊維としては、パルプを主
体として、その他のポリプロピレン、レーヨン、各種麻
類、また、ガラス繊維、耐アルカリガラス繊維等の有機
および無機繊維2〜15重量部が用いられる。さらに、
無機充填材0〜40重量部が必要に応じて配合される。
これら原料スラリーには予め合成された結晶質あるいは
非晶質の水熱合成物スラリーが含まれたものとなる。
【0013】セメント、アルミニウム化合物原料、二水
石膏原料を所定量配合する。さらに、珪酸質原料、およ
び/またはアルミニウム化合物原料、石膏原料等からな
る水熱合成した固形物の粉砕品をも配合する。セメント
類は珪酸・石灰質原料の一種類として利用することがで
きる。それらを含めて、珪酸質と石灰質の比率は、0.
5〜2.0程度である。これらの原料配合物を水で混練
してスラリーとし、丸網式抄造機、長網式抄造機、フロ
ーオン抄造機等の一般に用いられる抄造機によって抄造
される。得られた抄造板を所定の圧力下でプレスに掛け
てグリーンシートを得る。このグリーンシートに、所定
の蒸気養生およびオートクレーブ養生を行う。
【0014】
【実施例】実施例1〜15は、表1に示す原料配合およ
び製造条件に基づいて製造した。原料配合の割合は重量
%で示した。通常の丸網式抄造機によって抄造し、メー
キングロールに4層巻き取り、厚さ6mm、大きさ91
0×1820mmのグリーンシートを得る。このシート
に所定の昇圧スピード、保持圧力にて面プレスを実施
し、60℃、3時間蒸気養生を行ったのちに、175
℃、15時間のオートクレーブ養生を行った。この板を
乾燥して試験を行い、結果を表2に示す。同様に比較例
1〜8を表3に示す原料配合および製造条件に基づいて
製造し、結果を表4に示した。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【表3】
【0018】
【表4】 セメント:普通ポルトランドセメント;CaO,64.
2%、SiO2 ,22.2%、A12O3,5.5%、 粉末珪石:秩父鉱業社品・ブレーン値3600cm2
g 生石灰 :奥多摩工業社品 二水石膏:排脱石膏・ブレーン値3200m2 /g Al2 3 :硫酸アルミニウム,17%、水酸化アルミ
ニウム(アルミスラッジ),48%、 水熱合成スラリー:生石灰質/珪酸質比,0.90、固
形物/水比,0.10、 固形物粉末A:実施例2の粉砕物・粒度,1.2mm通
過が100%、 固形物粉末B:比較例4の粉砕物・粒度,1.2mm通
過が100%、 プレス圧力:N/mm2 昇圧時間:プレスの加圧のスタートから保持までの時間
(分一圧力を保持する時間は4分間) プレス後含水率:プレス後のグリーンシートの測定値
(%) 比重:JIS A5430にて測定 曲げ強度:JIS A5430にて測定(N/mm2 ) 長さ変化率:JlS A5430にて測定(%) 層間強度:40mm角切断試験体の面方向引張強度(N
/mm2 ) 表面性:表面に凹凸がなく平滑性が良いO、若干悪い
△、悪い×、 水割性:両サイド付近にひび割れ(水割れ)なしO、若
干あり△、あり×、 剥離性:3×6尺板10枚を中央部から切断し、層間部
剥離等、板の密着具合を観察(乾燥後の硬化体にて確
認) 剥離なしO、剥離数が2〜3枚以下で軽微な状態△、剥
離があるが軽微な剥離数が5枚以上×、
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、珪酸カルシウム板を製
造する際に、原料配合物スラリー中にエトリンガイト結
晶を生成させ、このエトリンガイトを繊維とともに抄造
する薄フイルムの表面に濾別させ、その面同士を重ね合
わせる層間において、これらの結晶を絡み合わせ密着性
を向上させることができる。エトリンガイトは一般に3
2モルの結晶水をもつが、オートクレーブ養生により分
解され、その後の乾燥により蒸発して空隙が形成され、
軽量化に寄与する。混合したセメントは、エトリンガイ
ト生成ならびに大気圧下において水和して、層間密着の
補助的な効果を発揮する。面プレスを行うことにより、
さらに層間剥離の不良の割合を少なくすることができ、
また、製造フェルト、金網面の凹凸の発生を解消して、
表面の平滑性を向上させることができた。特に、磨き鉄
板の表面を写して、グリーンシートの表面が鏡面状で密
実となる。製品の白色度はより向上し、表面研削する必
要性がなくなった。また、製造における剥離不良率が大
幅に減少し、生産性が向上した。さらに、建築材料とし
て、不燃性であり、切断、ビス打ち等の加工性に優れ、
素地のまま直接ペイントあるいはクロス仕上げが可能と
なった。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年11月30日(1998.11.
30)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【発明の実施の形態】珪酸質原料としては、珪藻土、珪
石、シリカフューム等の粉末15〜50重量部が用いら
れる。石灰質原料としては、石灰、生石灰、消石灰等の
粉末15〜50重量部が用いられる。予め合成した水熱
合成物スラリーは、上記の珪藻土、珪石、シリカフュー
ム等の各種の珪酸質および石灰質原料と過剰の水を原料
として得られる。原料の種類および合成する圧力が、常
圧か高圧蒸気雰囲気かによって、非結質スラリーあるい
は結晶質スラリーとなる。補強繊維としては、パルプを
主体として、その他のポリプロピレン、レーヨン、各種
麻類、また、ガラス繊維、耐アルカリガラス繊維等の有
機および無機繊維2〜15重量部が用いられる。さら
に、無機充填材0〜40重量部が必要に応じて配合され
る。これら原料スラリーには予め合成された結晶質ある
いは非晶質の水熱合成物スラリーが含まれたものとな
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】
【表4】 セメント:普通ポルトランドセメント;CaO,64.
2%、SiO2,22.2%、Al23,5.5%、 粉末珪石:秩父鉱業社品・ブレーン値3600cm2
g 生石灰 :奥多摩工業社品 二水石膏:排脱石膏・ブレーン値3200cm2/g Al23:硫酸アルミニウム,17%、水酸化アルミニ
ウム(アルミスラッジ),48%、 水熱合成スラリー:生石灰質/珪酸質比,0.90、固
形物/水比,0.10、 固形物粉末A:実施例2の粉砕物・粒度,1.2mm通
過が100%、 固形物粉末B:比較例4の粉砕物・粒度,1.2mm通
過が100%、 プレス圧力:N/mm2 昇圧時間:プレスの加圧のスタートから保持までの時間
(分一圧力を保持する時間は4分間) プレス後含水率:プレス後のグリーンシートの測定値
(%) 比重:JIS A5430にて測定 曲げ強度:JIS A5430にて測定(N/mm2) 長さ変化率:JIS A5430にて測定(%) 層間強度:40mm角切断試験体の面方向引張強度(N
/mm2) 表面性:表面に凹凸がなく平滑性が良い○、若干悪い
△、悪い×、 水割性:両サイド付近にひび割れ(水割れ)なし○、若
干あり△、あり×、 剥離性:3×6尺板10枚を中央部から切断し、層間部
剥離等、板の密着具合を観察(乾燥後の硬化体にて確
認) 剥離なし○、剥離数が2〜3枚以下で軽微な状態△、剥
離があるが軽微な剥離数が5枚以上×、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 38/00 301 C04B 38/00 301C 301D 40/02 40/02 // C04B 103:60 111:20 (72)発明者 上田 博文 東京都港区芝大門二丁目12番10号 浅野ス レート株式会社内 Fターム(参考) 4G012 PA04 PA22 PA24 PB03 PB05 PB10 PB11 PE03 PE04 PE08 RB01 4G019 BA03 CB03 CB06 CC01 CC02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 珪酸質原料、石灰質原料、補強繊維、を
    含有する原料スラリーを抄造し、その抄造板を水熱合成
    して得られる珪酸カルシウム板の製造方法において、上
    記原料100重量部にセメント、アルミニウム化合物原
    料および二水石膏からなる添加原料10〜100重量部
    を配合し、このスラリーを抄造してグリーンシートを
    得、グリーンシートを水熱合成することを特徴とする軽
    量珪酸カルシウム板の製造方法。
  2. 【請求項2】 珪酸質原料、石灰質原料、補強繊維、無
    機質充填材を含有する原料スラリーを抄造し、その抄造
    板を水熱合成して得られる珪酸カルシウム板の製造方法
    において、上記原料100重量部にセメント、アルミニ
    ウム化合物原料、二水石膏原料および水熱合成した珪酸
    カルシウム固形物の粉砕物からなる添加原料を20〜1
    70重量部を配合し、このスラリーを抄造してグリーン
    シートを得、グリーンシートをプレスした後に水熱合成
    することを特徴とする軽量珪酸カルシウム板の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 上記原料に対して、セメントが5〜50
    重量部であることを特徴とする請求項1または2に記載
    の軽量珪酸カルシウム板の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記原料に対して、アルミニユウム化合
    物原料からのアルミナ分量が2〜15重量部であること
    を特徴とする請求項1または2に記載の軽量珪酸カルシ
    ウム板の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記原料に対して、二水石膏が5〜60
    重量部であることを特徴とする請求項1または2に記載
    の軽量珪酸カルシウム板の製造方法。
  6. 【請求項6】 水熱合成した珪酸カルシウム固形物の粉
    砕物が珪酸質原料、石灰質原料、補強繊維の含有物から
    なり、その配合量が上記原料に対して、10〜60重量
    部であることを特徴とする請求項2に記載の軽量珪酸カ
    ルシウム板の製造方法。
  7. 【請求項7】 水熱合成した珪酸カルシウム固形物の粉
    砕物が珪酸質原料、石灰質原料、補強繊維、石膏、およ
    びアルミナ分として1.0〜7.0重量%の含有物から
    なり、その配合量が上記原料に対して、10〜60重量
    部であることを特徴とする請求項2に記載の軽量珪酸カ
    ルシウム板の製造方法。
  8. 【請求項8】 グリーンシートに1.0〜7.0N/m
    2 の圧力の面プレスを行うことを特徴とする請求項1
    または2に記載の軽量珪酸カルシウム板の製造方法。
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