JP2000151432A - 無線送信装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 規定された所定電力以上の出力電力とならな
いように制御を行うことができる無線送信装置を実現す
る。 【解決手段】 増幅器１における入力信号あるいは増幅
された信号のレベルを判別する判別手段と、その判別手
段によりそのレベルが所定のレベル以下と判別した結
果、増幅器１に入力される制御信号を一定レベルの信号
とし、また、そのレベルが所定のレベルより上と判別し
た結果、増幅器１に入力される制御信号をＡＧＣ回路５
から出力される信号とする切り換え手段とを有し、その
判別手段の出力信号を一定期間遅延させるタイマ手段と
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は所定の電力でもって
無線送信を行うようにする無線送信装置に係わり、特
に、その装置における送信電力制御の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の技術を用いた無線送信装置のブロ
ック構成例を図２に示す。この図において、１は、入力
信号を増幅する増幅器である。２は、増幅器１で増幅さ
れた信号を所定の送信電力で送信するための電力増幅を
行う電力増幅器である。３は方向性結合器で、電力増幅
器の出力信号を分岐し、分岐された一方の信号は出力信
号としてこの無線送信装置の後段（図示せず）へ出力さ
れる。４は検波器で、方向性結合器３で分岐されたもう
一方の信号を入力し、その入力された信号を検波して直
流の検波電圧を出力する。５はＡＧＣ（オートゲインコ
ントロール）回路で、検波器４からの検波電圧出力を入
力し、その電圧値に応じて、その電圧値が一定の値に近
づくように増幅器１のゲインをフィードバック制御する
ための制御信号を出力する。

【０００３】この無線送信装置において、上述の検波電
圧出力が所定の電圧値よりも低い場合は、増幅器１のゲ
インがより増大するように、また、上述の検波電圧出力
が所定の電圧値よりも高い場合は、増幅器１のゲインが
より減少するように上記制御信号が増幅器１のゲインを
制御するようにされる。その結果、この無線送信装置か
らの出力信号の送信電力が一定に保たれるようにされ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術では、
電源投入時に、あるいは入力信号レベルが極めて小さい
か、または入力されていない場合に、検波器４で検波し
た電圧も極めて小さなレベルとなってしまう。そのた
め、ＡＧＣ回路５は、増幅器１のゲインが最大となるよ
うに制御するような制御信号を出力する。そのため、増
幅器１の出力信号レベルが過大となり、さらに、電力増
幅器２の出力は数秒間の間に飽和出力に達してしまい、
過大な電力の信号を出力する場合が生じてしまう。

【０００５】本発明は、上記の欠点を取り除くため、規
定された所定電力以上の出力電力とならないように出力
電力制御を行うとした無線送信装置を実現することであ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するため、増幅器１における入力信号あるいは増幅さ
れた信号のレベルを判別する判別手段と、その判別手段
によりそのレベルが所定のレベル以下と判別した結果、
増幅器１に入力される制御信号を一定レベルの信号に切
り換え、また、その判別手段によりそのレベルが所定の
レベルより上と判別した結果、増幅器１に入力される制
御信号をＡＧＣ回路５からの信号に切り換えるとした切
換手段とを有するものである。

【０００７】さらに本発明は、その判別手段の出力信号
を一定期間遅延させるタイマ手段とを有するものであ
る。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図を用いて説明する。図１は本発明に関わる無線送
信装置のブロック構成例を示す図である。この図におい
て、１は、入力信号を増幅する増幅器である。２は、増
幅器１で増幅された信号を所定の送信電力で送信するた
めの電力増幅を行う電力増幅器である。３は方向性結合
器で、電力増幅器の出力信号を分岐し、分岐された一方
の信号は出力信号としてこの無線送信装置の後段（図示
せず）へ出力される。４は検波器で、方向性結合器３で
分岐されたもう一方の信号を入力し、その入力された信
号を検波して直流の検波電圧を出力する。５はＡＧＣ
（オートゲインコントロール）回路で、検波器４からの
検波電圧出力を入力し、その電圧値に応じて、その電圧
値が一定の値に近づくように増幅器１のゲインをフィー
ドバック制御するための制御信号を出力する。６は切換
器で、半固定抵抗器１０で設定された一定電圧値の信号
と、ＡＧＣ回路５からの制御信号とを入力し、そのいず
れかを選択切り換えして、増幅器１へ出力する。８は増
幅器１の入力信号あるいは増幅器１で増幅された信号の
レベルを判別し所定レベル以下か否かに応じて、高レベ
ルまたは低レベルの判別信号を出力する判別回路、７は
判別回路８からの判別信号のレベルの切り替わりタイミ
ングを所定期間遅延させるためのタイマ回路である。

【０００９】このタイマ回路７で遅延された判定信号
は、切換器６に入力され、切換器６は判別信号が上記所
定レベル以下と判定したことを表す信号レベルの場合は
半固定抵抗器１０からの信号を増幅器１へ切換出力し、
また、判定信号が上記所定レベルよりも上であると判定
したことを表す信号レベルの場合はＡＧＣ回路５からの
制御信号を増幅器１へ切換出力する。

【００１０】そうすることで、電源投入時に電力増幅器
２の出力電力が極端に低い場合、検波器４の電圧値がほ
ぼ０のため、ＡＧＣ回路５の出力は、増幅器１の出力が
最大となるような値の制御信号となっている。しかしな
がら、切換器６においては、この無線送信装置の電源が
ＯＦＦの時、あるいは増幅器１で増幅された信号のレベ
ルが極端に低い場合は、半固定抵抗器１０の出力が増幅
器１に制御信号として入力させるよう動作するので、そ
の時の増幅器１のゲインは、一定となり、かつ、規定の
出力電力に応じたゲインとなるような制御信号値として
あるので、過大な出力電力でもって出力信号が出力され
ることがない。

【００１１】また、切換器６では、判別回路８により判
別された信号がタイマ回路７で５〜１０秒間遅延されて
入力されるため、例えば、電源投入後この無線送信装置
の各部の動作状態が過大電力送信を引き起こさないレベ
ル範囲の値になってから、半固定抵抗器１０の出力から
ＡＧＣ回路５の出力に切り換わって増幅器１に制御信号
として入力されるので、一瞬といえども過大出力電力と
なることがない。

【００１２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電源投入時や入力信号を断にした時に過大電力送信出力
の発生を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に関わる無線送信装置の一ブロック構成
例を示す図。

【図２】従来の技術による無線送信装置のブロック構成
の例を示す図。

【符号の説明】

１：増幅器、２：電力増幅器、３：方向性結合器、４：
検波器、５：ＡＧＣ回路、６：切換器、７：タイマ回
路、８：判別回路、１０：半固定抵抗器。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入力された信号を電力増幅し、該電力増
   幅された信号の検波レベルに応じて前記増幅器の出力レ
   ベルを一定の値に保つようにするフィードバック制御手
   段を有する無線送信装置において、増幅器の入力信号あ
   るいは該第１の増幅器で増幅された信号のレベルを判別
   する判別手段と、該判別手段から出力される判定信号に
   より前記レベルが第１の所定のレベル以下と判別された
   場合は前記増幅器に入力される制御信号を第２の所定レ
   ベルの信号に切り換え、また、前記レベルが第１の所定
   のレベルより上と判別された場合は前記増幅器に入力さ
   れる制御信号を前記フィードバック手段からの信号に切
   り換えるとした切換手段とを有することを特徴とする無
   線送信装置。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の無線送信装置におい
   て、さらに前記判別手段から出力される前記判定信号を
   所定期間遅延させるタイマ手段を有することを特徴とす
   る無線送信装置。