JP2000151027A - 半導体光増幅器および光導波路 - Google Patents

半導体光増幅器および光導波路

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JP2000151027A
JP2000151027A JP32417798A JP32417798A JP2000151027A JP 2000151027 A JP2000151027 A JP 2000151027A JP 32417798 A JP32417798 A JP 32417798A JP 32417798 A JP32417798 A JP 32417798A JP 2000151027 A JP2000151027 A JP 2000151027A
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sch
cladding
cladding layer
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Tatsuya Takeshita
達也 竹下
Kiyoyuki Yokoyama
清行 横山
Mitsuo Fukuda
光男 福田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来材料の枠組みの中で、シングルモードフ
ァイバとの高結合効率を有する半導体光増幅器または光
導波路を提供する。 【解決手段】 本発明の光増幅器または光導波路は、深
さ方向の光強度分布を上部(リッジ方向)に引き上げる
ために、第1のクラッド層と第1のSCH層の間にその
両者よりも低屈折率層を挿入したもの、2のクラッド層
と第2のSCH層との間にその両者よりも高い屈折率層
を挿入したもの、あるいは、第1のクラッド層とコア層
の間に低屈折率層を挿入したもの、コア層と第2のクラ
ッド層の間に高屈折率層を挿入したものであり、引っ張
られた分布がリッジを構成する横方向の大きな屈折率差
で整形され真円に近い遠視野像を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信などに用い
られる半導体光増幅器および光導波路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体光増幅器の利得Gは、次式で表さ
れる。
【0003】 GTM=10L{ΓTETE−αi }log(e)・・・・・(1) GTM=10L{ΓTMTM−αi }log(e)・・・・・(2) ただし、ΓTEとΓTMはTE(transverse electric )偏
波面またはTM(transverse magnetic )偏波面の光閉
じ込め係数であり、gTEとgTMはTE偏波面またはTM
偏波面の利得係数、αi は内部損失、Lは素子長であ
る。
【0004】活性層に量子井戸を用いた半導体光増幅器
では、上式のΓTETEとΓTMTMとの差によって偏波利
得差ΔGが生じる。そのため、かかる光増幅器では、光
閉じ込め係数Γと利得係数gとが重要なパラメータであ
り、光増幅器を製造するに当たって、活性層および導波
路を適切に設計することが求められる。
【0005】偏波無依存の半導体光増幅器構造として、
圧縮歪量子井戸および引張り歪量子井戸を用いた構造が
ある。図5は、圧縮歪井戸層と引張り歪井戸層と格子整
合障壁層を活性層とする半導体光増幅器のバンド構造図
である。引張り歪量子井戸層4では、バレンスバンドの
ヘビーホールとライトホールは縮退が解け、さらに、ラ
イトホールの準位は低エネルギー側にシフトし、TMの
利得係数gが高くなる。一方、圧縮歪量子井戸層6で
は、バレンスバンドのヘビーホールとライトホールは縮
退が解け、さらに、ヘビーホールの準位は低エネルギー
側にシフトし、TEの利得係数gが高くなる。なお、活
性層幅2μmの導波路構造を反映し、利得GはTEが高
くなっている。また、量子井戸構造では、gを調整する
ことによって、ΓTEが高くなり、利得Gを一致させる設
計が行われている。
【0006】リッジ型導波路増幅器は活性層の埋め込み
を伴わなく、製造が簡単であり、リーク電流も小さく、
高効率で動作する利点がある。しかしながら、端面をコ
ーティングする前にレーザ動作から遠視野像(Far Fiel
d Pattern :FFP)を測定すると、遠視野像の半値全
幅(Full Width at Half Maximum:FWHM)は、例え
ば、水平12度に対して垂直32度のように、アンバラ
ンスになっていた。これは、近視野像が扁平であること
を意味し、シングルモードファイバとの結合効率が十分
でないということである。このような構造の半導体光増
幅器をシングルモードファイバに高い結合効率で結合さ
せるには、非球面レンズを用いなければならず、モジュ
ールが高価になるという問題点があった。
【0007】なお、活性層をコア層とすることにより、
リッジ導波路が作製される。リッジ導波路の近視野像は
同様に扁平であり、シングルモードファイバとの結合効
率が十分でなく、高い結合効率で結合させるには、非球
面レンズを用いなければならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の半導
体光増幅器または光導波路構造では、シングルモードフ
ァイバと結合して容易に高結合モジュールを実現するこ
とは、困難であった。
【0009】本発明の課題は、このような従来の問題点
を解決することにあり、さらに詳しくは、従来材料の枠
組みの中で深さ方向の層構造を変化させるという容易に
改善可能な方法により、シングルモードファイバとの高
結合効率を有する半導体光増幅器または光導波路を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するに、
本発明は、次のような手段を施した光素子を特徴とす
る。
【0011】(手段1)第1のクラッド層と第1のSC
H(Separate-Confinement Heterostructure:分離閉じ
込めヘテロ構造)層との間にこれら両者よりも屈折率が
低い低屈折率層が設けられていることを特徴とする半導
体光増幅器であること。
【0012】(手段2)第2のクラッド層と第2のSC
H層との間にこれら両者よりも屈折率が高い高屈折率層
が設けられていることを特徴とする半導体光増幅器であ
ること。
【0013】(手段3)第1のクラッド層と第1のSC
H層との間にこれら両者よりも屈折率が低い低屈折率層
が設けられるとともに、第2のクラッド層と第2のSC
H層との間にこれら両者よりも屈折率が高い高屈折率層
が設けられていることを特徴とする光増幅器であるこ
と。
【0014】(手段4)第1のクラッド層とコア層との
間にこれら両者よりも屈折率が低い低屈折率層が設けら
れていることを特徴とする光導波路であること。
【0015】(手段5)コア層と第2のクラッド層との
間にこれら両者よりも屈折率が高い高屈折率層が設けら
れていることを特徴とする光導波路であること。
【0016】(手段6)第1のクラッド層とコア層との
間にこれら両者よりも屈折率が低い低屈折率層が設けら
れるとともに、コア層と第2のクラッド層との間にこれ
ら両者よりも屈折率が高い高屈折率層が設けられている
ことを特徴とする光導波路であること。
【0017】前記手段1,2,3,4,5または6によ
って、近視野像は、このような手段のない場合に比べ、
上部(リッジ方向)に押し下げられ、出射端の近視野像
(NFP:Near Field Pattern)をファイバ中を伝搬す
るガウス型の分布(等方的)に近づく。このことは、遠
視野像が真円に近くなることを意味し、シングルモード
ファイバとの光結合を改善する。
【0018】したがって、本発明の請求項1にかかる半
導体光増幅器は、半導体基板と、この半導体基板の上に
形成された第1のクラッド層と、この第1のクラッド層
の上に形成された第1のSCH層と、この第1のSCH
層の上に形成された活性層と、この活性層上に形成され
た第2のSCH層と、この第2のSCH層の上に形成さ
れた第2のクラッド層とを有し、前記第2のクラッド層
がリッジ型に加工されるか、あるいは前記第2のクラッ
ド層と前記第2のSCH層とがリッジ型に加工されてい
る半導体光増幅器において、前記第1のクラッド層と前
記第1のSCH層との間にこれら両者よりも屈折率が低
い低屈折率層が設けられていることを特徴とする。
【0019】本発明の請求項2にかかる半導体光増幅器
は、半導体基板と、この半導体基板の上に形成された第
1のクラッド層と、この第1のクラッド層の上に形成さ
れた第1のSCH層と、この第1のSCH層の上に形成
された活性層と、この活性層上に形成された第2のSC
H層と、この第2のSCH層の上に形成された第2のク
ラッド層とを有し、前記第2のクラッド層がリッジ型に
形成されるか、または前記第2のクラッド層と前記第2
のSCH層とがリッジ型に加工されている半導体光増幅
器において、前記第2のクラッド層と前記第2のSCH
層との間にこれら両者よりも屈折率が高い高屈折率層が
設けられていることを特徴とする。
【0020】本発明の請求項3にかかる半導体光増幅器
は、前記請求項1の光増幅器において、前記第2のクラ
ッド層と前記第2のSCH層との間にこれらの両者より
も屈折率が高い高屈折率層が設けられていることを特徴
とする。
【0021】また、本発明の請求項4にかかる光導波路
は、半導体基板と、この半導体基板の上に形成された第
1のクラッド層と、この第1のクラッド層の上に形成さ
れたコア層と、このコア層の上に形成された第2のクラ
ッド層とを有し、前記第2のクラッド層がリッジ型に加
工されている光導波路において、前記第1のクラッド層
と前記コア層との間にこれらの両者よりも屈折率が低い
低屈折率層が設けられていることを特徴とする。
【0022】本発明の請求項5にかかる光導波路は、半
導体基板と、この半導体基板の上に形成された第1のク
ラッド層と、この第1のクラッド層の上に形成されたコ
ア層と、このコア層の上に形成された第2のクラッド層
とを有し、前記第2のクラッド層がリッジ型に加工され
た光導波路において、前記コア層と前記第2のクラッド
層との間にこれら両者よりも屈折率が高い高屈折率層が
設けられていることを特徴とする。
【0023】本発明の請求項6にかかる光導波路は、前
記請求項4の光導波路において、前記コア層と前記第2
のクラッド層との間にこれら両者よりも屈折率が高い高
屈折率層が設けられていることを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態例を詳細に説明する。
【0025】(実施形態例1)図1(a)は、本発明に
係るリッジ型半導体光増幅器の一つの実施形態を示す断
面図であり、同図(b)は前記断面図に示した積層に対
応して示した積層中のGa組成の濃度分布を示すグラフ
である。
【0026】本実施形態の半導体光増幅器では、図1
(a)に示すように、n+ −InP基板1上に組成n−
InGaAsP(1.1Q)の第1のクラッド層2が設
けられている。そして、この第1のクラッド層2の上
に、深さ方向の光強度分布を上部に押し上げるために、
n−InP低屈折率層10が設けられ、その上に、第1
のSCH層3が設けられている。この第1のSCH層3
の上には、活性層100が設けられている。この活性層
100は、InGaAsP(1.55Q)引張り歪量子
井戸層4、InGaAsP(1.3Q)障壁層5、およ
びInGaAsP(1.55Q)圧縮歪量子井戸層6と
から構成されている。
【0027】このように、本実施形態の半導体光増幅器
の特徴は、前記第1のクラッド層2と前記第1のSCH
層3との間に、組成n−InPの低屈折率層10を介装
することによって、第1のSCH層3を構成するn−I
nGaAsP(1.3Q)との界面での屈折率差を大き
くした構造にあり、前述のように、活性層100は、第
1のSCH層3の上に位置しており、偏波無依存化のた
めに、InGaAsP(1.55Q)引張り歪量子井戸
層4およびInGaAsP(1.55Q)圧縮歪量子井
戸層6と、これらの間に挟まれたInGaAsP(1.
3Q)障壁層5から構成されているが、格子整合または
引張りバルク構造でも構わない。
【0028】前記活性層100の上部には、組成p−I
nGaAsP(1.3Q)の第2のSCH層7が積層さ
れ、この上に、組成p−InGaAsP(1.1Q)の
第2のクラッド層8と、組成P+ −InGaAsP
(1.5Q)のキャップ層9が積層されている。前記第
2のクラッド層8の一部と、キャップ層9とが、1.5
〜3.5μm程度のリッジを形成している。このような
リッジ部は、キャップ層9,第2のクラッド層8と第2
のSCH層7の一部に形成しても良い。
【0029】また、組成n−InGaAsP(1.1
Q)の第1のクラッド層2と、組成n−InPの低屈折
率層10と、組成n−InGaAsP(1.3Q)の第
1のSCH層3とにおける屈折率の関係は、(層3の屈
折率)>(層2の屈折率)>(層10の屈折率)であれ
ば良い。
【0030】図1に示した本実施形態の素子構造から低
屈折率層10を省いた従来構成の光増幅器においては、
垂直方向と水平方向の遠視野像の半値全幅値の比は2.
5であった。この従来構造における値に対して、図1の
ように低屈折率層10を挿入した本発明の構成では、垂
直方向と水平方向の遠視野像の半値全幅値の比は1.5
に改善した。これらの遠視野像の値は、キャップ層9お
よび第2のクラッド層8のエッチングで残された部分
(リッジ部)の深さに依存する。本実施形態例では、光
強度分布をリッジ方向に引っ張り、引っ張り上げられた
光分布が、横方向に空気、半導体、空気というように、
屈折率差が大きいリッジによって真円に近い遠視野像へ
と整形する。
【0031】シングルモードファイバとの結合効率につ
いては、球面レンズを用いても、70%の結合効率が容
易に得られるようになった。
【0032】以上述べたように、本実施形態例によれ
ば、高結合の半導体光増幅器モジュールを実現すること
ができる。
【0033】(実施形態例2)図2(a)は、本発明に
係るリッジ型半導体光増幅器の一つの実施形態を示す断
面図であり、同図(b)は前記断面図に示した積層に対
応して示した積層中のGa組成の濃度分布を示すグラフ
である。
【0034】本実施形態の半導体光増幅器では、図1
(a)に示すように、n+ −InP基板1上に組成n−
InGaAsP(1.1Q)の第1のクラッド層2が設
けられている。そして、この第1のクラッド層2の上
に、深さ方向の光強度分布を上部に押し上げるために、
組成n−InPの低屈折率層10が設けられ、その上
に、組成n−InGaAsP(1.3Q)の第1のSC
H層3が設けられている。この第1のSCH層3の上に
は、活性層100が設けられている。この活性層100
は、InGaAsP(1.55Q)引張り歪量子井戸層
4、InGaAsP(1.3Q)障壁層5、およびIn
GaAsP(1.55Q)圧縮歪量子井戸層6から構成
されている。
【0035】本実施形態例では、前記第1の実施形態例
でと同様に、第1のクラッド層2と第1のSCH層3と
の間に、組成n−InPの低屈折率層10を介装するこ
とによって、第1のSCH層3を構成するn−InGa
AsP(1.3Q)との界面での屈折率差を大きくした
構造を有している。そして、前述のように、活性層10
0は第1のSCH層層3の上に位置している。本実施形
態例では、活性層100は、偏波無依存化のためInG
aAsP(1.55Q)引張り歪量子井戸層4およびI
nGaAsP(1.55Q)圧縮歪量子井戸層6と、こ
れらの間に挟まれたInGaAsP(1.3Q)障壁層
5から構成されているが、これに限られずに、格子整合
または引張りバルク構造でも構わない。
【0036】前記活性層100の上部には、組成p−I
nGaAsP(1.3Q)の第2のSCH層7が積層さ
れ、この上に、深さ方向の光強度分布を上部に押し上げ
るために、組成p−InGaAsP(1.4Q)の高屈
折率層11が設けられ、さらに、その上に、組成p−I
nGaAsP(1.1Q)の第2のクラッド層8と、組
成P+ −InGaAsP(1.5Q)のキャップ層9が
積層されている。第2のクラッド層8の一部と、キャッ
プ層9とが、1.5〜3.5μm程度のリッジを形成し
ている。このようなリッジ部は、キャップ層9,第2の
クラッド層8と第2のSCH層7の一部に形成しても良
い。
【0037】組成n−InGaAsP(1.1Q)の第
1のクラッド層2と、組成n−InPの低屈折率層10
と、組成n−InGaAsP(1.3Q)の第1のSC
H層3とにおける屈折率の関係は、(層3の屈折率)>
(層2の屈折率)>(層10の屈折率)であれば良い。
そして、組成p−InGaAsP(1.3Q)の第2の
SCH層7と、組成p−InGaAsP(1.4Q)の
高屈折率層11と、組成p−InGaAsP(1.1
Q)の第2のクラッド層8とにおける屈折率の関係は、
(層11の屈折率)>(層7の屈折率)>(層8の屈折
率)であれば良い。
【0038】図2(a)に示した本実施形態例の素子構
造から低屈折率層10と高屈折率層11を省いた従来構
成の光増幅器においては、垂直方向と水平方向の遠視野
像の半値全幅値の比は、2.5であった。この従来構造
における値に対して、図2のように低屈折率層10と高
屈折率層11を挿入した本発明の構成では、垂直方向と
水平方向の遠視野像の半値全幅値の比は、1.3に改善
した。これらの遠視野像の値は、キャップ層9、第2の
クラッド層8および第2のSCH層7のエッチングで残
された部分(リッジ部)の深さに依存する。本実施形態
例では、光強度分布をリッジ方向に引っ張り、引っ張り
上げられた光分布が横方向に空気、半導体、空気という
ように、屈折率差が大きいリッジによって真円に近い遠
視野像へと整形する。
【0039】シングルモードファイバとの結合効率につ
いては、球面レンズを用いても、75%の結合効率が容
易に得られるようになった。
【0040】以上述べたように、本実施形態例によれ
ば、高結合の半導体光増幅器モジュールを実現すること
ができる。
【0041】(実施形態例3)図3(a)は、本発明に
係るリッジ型導波路の一つの実施形態を示す断面図であ
り、同図(b)は前記断面図に示した積層に対応して示
した積層中のGa組成の濃度分布を示すグラフである。
【0042】本実施形態例の光導波路は、図3(a)に
示すように、n+ −InP基板1上に組成InGaAs
P(1.1Q)の第1のクラッド層12が設けられてい
る。そして、この第1のクラッド層12の上に、、深さ
方向の光強度分布を上部に押し上げるために組成InP
の低屈折率層15が設けられ、その上に、組成InGa
AsP(1.3Q)のコア層13が設けられている。
【0043】本実施形態では、前記低屈折率層15を設
けることにより前記コア層13を構成するInGaAs
P(1.3Q)との界面での屈折率差を大きくした構造
に特徴がある。
【0044】前記コア層13上部には組成InGaAs
P(1.1Q)の第2のクラッド層14が設けられてい
る。この第2のクラッド層14の一部が1.5〜3.5
μm程度のリッジを形成している。
【0045】前記組成InGaAsP(1.1Q)の第
1のクラッド層12と、組成InPの低屈折率層15
と、組成InGaAsP(1.3Q)のコア層13とに
おける屈折率の関係は、(層13の屈折率)>(層12
の屈折率)>(層15の屈折率)であれば良い。
【0046】図3(a)に示した本実施形態例の光導波
路構造から低屈折率層15を省いた従来構成の光導波路
においては、垂直方向と水平方向の遠視野像の半値全幅
値の比は2.5であった。この従来構造における値に対
して、図3(a)のように低屈折率層15を挿入した本
発明の構成では、垂直方向と水平方向の遠視野像の半値
全幅値の比は、1.5に改善した。これらの遠視野像の
値は、第2のクラッド層14のエッチングで残された部
分(リッジ部)の深さにも依存する。本実施例では、光
強度分布をリッジ方向に引っ張り、引っ張り上げられた
光分布が横方向に空気、半導体、空気というように、屈
折率差が大きいリッジによって真円に近い遠視野像へと
整形する。
【0047】シングルモードファイバとの結合効率につ
いては、球面レンズを用いても、70%の結合効率が容
易に得られるようになった。
【0048】以上述べたように、本実施例によれば、高
結合の半導体光導波路モジュールを実現することができ
る。
【0049】(実施形態例4)図4(a)は、本発明に
係るリッジ型導波路の他の実施形態を示す断面図であ
り、同図(b)は前記断面図に示した積層に対応して示
した積層中のGa組成の濃度分布を示すグラフである。
【0050】本実施形態例の光導波路は、図3(a)に
示すように、n+ −InP基板1上に組成InGaAs
P(1.1Q)の第1のクラッド層12が設けられてい
る。そして、この第1のクラッド層12の上に、深さ方
向の光強度分布を上部に押し上げるために組成InPの
低屈折率層15が設けられ、その上に、組成InGaA
sP(1.3Q)のコア層13が設けられている。さら
に、このコア層13の上に、深さ方向の光強度分布を上
部に押し上げるために組成InGaAsP(1.4Q)
の高屈折率層16が設けられ、さらに、その上に、組成
InGaAsP(1.1Q)の第2のクラッド層14が
形成されている。前記第2のクラッド層14の一部が
1.5〜3.5μm程度のリッジを形成している。
【0051】本実施形態例では、前記第3の実施形態例
でと同様に、第1のクラッド層12とコア層13との間
に、組成InPの低屈折率層15を介装することによっ
て、コア層13を構成するInGaAsP(1.3Q)
との界面での屈折率差を大きくした構造を有している。
【0052】前記組成InGaAsP(1.1Q)の第
1のクラッド層12と、組成InPの低屈折率層15
と、組成InGaAsP(1.3Q)のコア層13とに
おける屈折率の関係は、(層13の屈折率)>(層12
の屈折率)>(層15の屈折率)であれば良い。
【0053】また、組成InGaAsP(1.3Q)の
コア層13と、組成InGaAsP(1.4Q)の高屈
折率層16と、組成InGaAsP(1.1Q)の第2
のクラッド層14とにおける屈折率の関係は、(層16
の屈折率)>(層13の屈折率)>(層14の屈折率)
であれば良い。
【0054】図4(a)に示した本実施形態例の光導波
路構造から低屈折率層15と高屈折率層16を省いた従
来構成の光導波路においては、垂直方向と水平方向の遠
視野像の半値全幅値の比は2.5であった。この従来構
造における値に対して、図4(a)のように低屈折率層
15と高屈折率層16を挿入した本発明の構成では、垂
直方向と水平方向の遠視野像の半値全幅値の比は、1.
3に改善した。これらの遠視野像の値は、第2のクラッ
ド層14のエッチングで残された部分(リッジ部)の深
さにも依存する。本実施例では、光強度分布をリッジ方
向に引っ張り、引っ張り上げられた光分布が横方向に空
気、半導体、空気というように、屈折率差が大きいリッ
ジによって真円に近い遠視野像へと整形する。
【0055】シングルモードファイバとの結合効率につ
いては、球面レンズを用いても、75%の結合効率が容
易に得られるようになった。
【0056】以上述べたように、本実施形態例によれ
ば、高結合の半導体光導波路モジュールを実現ことがで
きる。
【0057】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
これら実施の形態では、上部リッジ構造部分の周囲は、
空気層とした構成であった。これは、リッジ部分と周囲
との間で屈折率差を生じさせて、素子特性の向上を図る
ためである。この目的を達するために、本発明では、上
部にリッジを形成してものであり、このリッジ部分と屈
折率差を生じさせる周囲の媒質は、空気に限らず、他の
液体や固体材料であっても良い。
【0058】
【発明の効果】以上述べたように、深さ方向の光強度分
布を上部(リッジ方向)に引き上げるために、第1のク
ラッド層と第1のSCH層の間にその両者よりも低屈折
率層を挿入したもの、2のクラッド層と第2のSCH層
との間にその両者よりも高い屈折率層を挿入したもの、
あるいは、第1のクラッド層とコア層の間に低屈折率層
を挿入したもの、コア層と第2のクラッド層の間に高屈
折率層を挿入したものであり、引っ張られた分布がリッ
ジを構成する横方向の大きな屈折率差で整形され真円に
近い遠視野像を実現するものである。遠視野像の水平、
垂直方向の扁平比が小さいために、シングルモードファ
イバとの結合は球面レンズを用いて高効率に行うことが
できる。
【0059】なお、実施例では偏波無依存となる活性層
構造で示したが、偏波依存の活性層を用いても同様の効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は第1の実施の形態にかかる半導体光増
幅器の断面構成図であり、(b)は同半導体光増幅器の
積層構造に対応して示した積層中のGaの組成分布を示
すグラフである。
【図2】(a)は第2の実施の形態にかかる半導体光増
幅器の断面構成図であり、(b)は同半導体光増幅器の
積層構造に対応して示した積層中のGaの組成分布を示
すグラフである。
【図3】(a)は第3の実施の形態にかかる光導波路の
断面構成図であり、(b)は同光導波路の積層構造に対
応して示した積層中のGaの組成分布を示すグラフであ
る。
【図4】(a)は第4の実施の形態にかかる光導波路の
断面構成図であり、(b)は同光光導波路の積層構造に
対応して示した積層中のGaの組成分布を示すグラフで
ある。
【図5】圧縮歪井戸層と引張り歪井戸層と格子整合障壁
層を活性層とする従来の半導体光増幅器のバンド構造図
である。
【符号の説明】
1 n+ −InP基板 2 n−InGaAsP(1.1Q)クラッド層(第1
のクラッド層) 3 n−InGaAsP(1.3Q)SCH層(第1の
SCH導波路層) 4 InGaAsP(1.55Q)引張り歪量子井戸層
(活性層) 5 InGaAsP(1.3Q)障壁層(活性層) 6 InGaAsP(1.55Q)圧縮歪量子井戸層
(活性層) 7 p−InGaAsP(1.3Q)SCH(第2のS
CH導波路層) 8 p−InGaAsP(1.1Q)クラッド層(第2
のクラッド層) 9 p+ −InGaAsP(1.5Q)キャップ層 10 n−InP低屈折率層 11 p−InGaAsP(1.4Q)高屈折率層 12 InGaAsP(1.1Q)クラッド層(第1の
クラッド層) 13 InGaAsP(1.3Q)コア層 14 InGaAsP(1.1Q)クラッド層(第2の
クラッド層) 15 InP低屈折率層 16 InGaAsP(1.4Q)高屈折率層 100 活性層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 光男 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2H047 KA06 NA04 QA02 TA18 TA22 TA27 5F073 AA13 AA45 AA51 AA74 AB27 AB28 CA12 EA20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、この半導体基板の上に形
    成された第1のクラッド層と、この第1のクラッド層の
    上に形成された第1のSCH層と、この第1のSCH層
    の上に形成された活性層と、この活性層上に形成された
    第2のSCH層と、この第2のSCH層の上に形成され
    た第2のクラッド層とを有し、前記第2のクラッド層が
    リッジ型に加工されるか、あるいは前記第2のクラッド
    層と前記第2のSCH層とがリッジ型に加工されている
    半導体光増幅器において、 前記第1のクラッド層と前記第1のSCH層との間にこ
    れら両者よりも屈折率が低い低屈折率層が設けられてい
    ることを特徴とする半導体光増幅器。
  2. 【請求項2】 半導体基板と、この半導体基板の上に形
    成された第1のクラッド層と、この第1のクラッド層の
    上に形成された第1のSCH層と、この第1のSCH層
    の上に形成された活性層と、この活性層上に形成された
    第2のSCH層と、この第2のSCH層の上に形成され
    た第2のクラッド層とを有し、前記第2のクラッド層が
    リッジ型に形成されるか、または前記第2のクラッド層
    と前記第2のSCH層とがリッジ型に加工されている半
    導体光増幅器において、 前記第2のクラッド層と前記第2のSCH層との間にこ
    れら両者よりも屈折率が高い高屈折率層が設けられてい
    ることを特徴とする半導体光増幅器。
  3. 【請求項3】 前記第2のクラッド層と前記第2のSC
    H層との間にこれらの両者よりも屈折率が高い高屈折率
    層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の
    半導体光増幅器。
  4. 【請求項4】 半導体基板と、この半導体基板の上に形
    成された第1のクラッド層と、この第1のクラッド層の
    上に形成されたコア層と、このコア層の上に形成された
    第2のクラッド層とを有し、前記第2のクラッド層がリ
    ッジ型に加工されている光導波路において、 前記第1のクラッド層と前記コア層との間にこれらの両
    者よりも屈折率が低い低屈折率層が設けられていること
    を特徴とする光導波路。
  5. 【請求項5】 半導体基板と、この半導体基板の上に形
    成された第1のクラッド層と、この第1のクラッド層の
    上に形成されたコア層と、このコア層の上に形成された
    第2のクラッド層とを有し、前記第2のクラッド層がリ
    ッジ型に加工された光導波路において、 前記コア層と前記第2のクラッド層との間にこれら両者
    よりも屈折率が高い高屈折率層が設けられていることを
    特徴とする光導波路。
  6. 【請求項6】 前記コア層と前記第2のクラッド層との
    間にこれら両者よりも屈折率が高い高屈折率層が設けら
    れていることを特徴とする請求項4に記載の光導波路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1774628A2 (en) * 2004-06-30 2007-04-18 Finisar Corporation Linear optical amplifier using coupled waveguide induced feedback
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