JP2000150071A - 基板用コネクタ - Google Patents

基板用コネクタ

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JP2000150071A
JP2000150071A JP10315051A JP31505198A JP2000150071A JP 2000150071 A JP2000150071 A JP 2000150071A JP 10315051 A JP10315051 A JP 10315051A JP 31505198 A JP31505198 A JP 31505198A JP 2000150071 A JP2000150071 A JP 2000150071A
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映二 児嶋
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肇 岡田
Koichi Shiromizu
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 端子金具と基板とを固定させる部分に大きな
力が掛かることを回避することができる基板用コネクタ
を提供すること。 【解決手段】 ハウジング3とリテーナ4との間には、
がたつき許容空間28が設けられている。また、ハウジ
ング3とリテーナ4との間には、樹脂ばね部20が備え
られている。基板用コネクタ1が基板12に組み付けら
れて、相手側端子金具7と端子金具2とが連結された後
に、ハウジング3とリテーナ4とが相対的にがたつくこ
とがある。そのような場合には、樹脂ばね部20がその
がたつきを解消する方向に付勢する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板用コネクタに
関する。
【0002】
【従来の技術】図17〜図19には、特開平10−79
269号に開示された基板用コネクタを示した。この基
板用コネクタは、ハウジング100と、このハウジング
100に収容される端子金具101とから構成される。
【0003】図17に示す端子金具101は、先端側
(図17中、左下側)に相手側端子金具を挿入可能な連
結部102を備えている。連結部102の上面には、係
止孔102Aが穿孔されており、端子金具101をハウ
ジング100のキャビティ103内に挿入すると、キャ
ビティ103内に突出するランス104が係合し、端子
金具101がキャビティ103に対して抜け止めされる
ようになっている。また、連結部102の後端には、帯
状をなしてハウジング100の外方へ延びる基板固定部
105が連接されている。この基板固定部105は、図
17における下側へ膨出するように湾曲した形状をな
し、端子金具101の前後方向に撓み変形可能な撓み変
形部105Aと、プリント基板に半田付けされる半田付
け部105Bとを備えて構成される。
【0004】一方、ハウジング100の内部には、図1
8に示すように、端子金具101を収容可能なキャビテ
ィ103が角孔をなして形成されており、その奥端には
相手側の端子金具を挿入するための挿入孔106が形成
され、入口端には端子金具101を挿入するための組付
口107が形成されている。また、キャビティ103の
中央やや前方よりの上壁面からは、撓み変形可能なラン
ス104が延設されている。
【0005】端子金具101をハウジング100に組み
付ける作業手順について述べると、次のようである。端
子金具101をその連結部102側からハウジング10
0の組付口107に挿入する。連結部102を底面に沿
って斜めにして押し込みを開始し、キャビティ103の
中央付近に近づいたら水平にしてさらに奥側へと運び入
れる(図18を参照)。そして、連結部102の係止孔
102Aにランス104が組み付いたところで、端子金
具101が正規の組み付け位置に挿入される。そして、
半田付け部105Bが基板108のスルーホール110
に挿通された後に、半田付け109されることで基板用
コネクタと基板108とが固定される(図19を参
照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】その後、図19におい
て左側から相手側コネクタ(図示せず)が基板用コネク
タに嵌合されてくる。両コネクタが嵌合した状態では、
両端子金具の接合位置と基板108とが離間する距離
は、ハウジング100の高さ(図中のRである。以下、
「距離R」という。)となる。この距離Rは、端子金具
101のほぼ全長の長さと同等である。
【0007】両コネクタが嵌合された後に、両コネクタ
が互いに別々の振動をした場合(例えば、これらのコネ
クタが自動車に装備されている場合に、自動車の揺れ具
合によっては、このような状況となることがあり得
る。)には、両端子金具の接触部に掛かる力は半田付け
109により受け止められる。半田付け部分109に掛
かる力(モーメント)は、距離Rに比例するが、この基
板用コネクタでは端子金具101のほぼ全長とならざる
を得ず、大きな力が半田付け109に掛からざるを得な
い。また、両端子金具の接触部に振動が加わると、接触
状態が悪くなってしまう可能性がある。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、端子金具と基板とを固定させる部分に
大きな力が掛かることを回避することができる基板用コ
ネクタを提供するところにある。また、他の目的は、端
子金具同士の接触部分に過度の振動が加わることを規制
できる基板用コネクタを提供するところにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの請求項1の発明に係る基板用コネクタは、相手側端
子金具と電気的に接続可能な連結部と、この連結部に一
端側が接続され他端側は基板に設けられたスルーホール
に差し込みかつ固定可能な基板固定部とを備えた端子金
具を内部に収容するコネクタであって、このコネクタ
は、上側ハウジングと、この上側ハウジングに組み付け
られることで前記端子金具の抜け止めを行う下側ハウジ
ングとからなり、前記上側ハウジングと下側ハウジング
との間には、前記両ハウジングが前記端子金具同士の接
続方向と直交する方向へのがたつきを許容するがたつき
許容空間が保有されていることを特徴とする。
【0010】請求項2の発明は、請求項1に記載のもの
であって、前記上側ハウジングと前記下側ハウジングと
の対向面には、これらが相対的にがたついたときに戻し
方向に付勢する弾性部が介在されていることを特徴とす
る。
【0011】請求項3の発明は、請求項1または2のい
ずれかに記載のものであって、前記相手側端子金具と前
記基板とは、前記端子金具に対してそれぞれ逆方向から
組み付けられるとともに、前記基板固定部は、前記連結
部の側面から側方へ偏位して配されることで連結部に対
し長さ方向に所定の重なり代をもつようにしてあること
を特徴とする。
【0012】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ
かに記載のものであって、前記基板固定部には、この基
板固定部の弾性的な変位を許容することで、前記両ハウ
ジングの相対的ながたつきに伴う前記端子金具のがたつ
きを受ける弾性撓み部が設けられていることを特徴とす
る。
【0013】
【発明の作用および効果】請求項1の発明によれば、が
たつき許容空間が設けられているため、上側ハウジング
と下側ハウジングとは端子金具の連結方向に対して直交
する方向にがたつくことができる。このため、端子金具
の基板固定部と基板との固定部分にかかる力を軽減させ
ることができる。
【0014】請求項2の発明によれば、上側ハウジング
と下側ハウジングとの間に、端子金具の連結方向に対し
て直交する方向へ相対的ながたつきを生じたときには、
弾性部がこのがたつき動作を吸収する。このため、両端
子金具の接触部分に、がたつきに伴う力が直接に作用す
ることが回避され、両端子金具の良好な接触状態を維持
できる。
【0015】請求項3の発明によれば、基板固定部は連
結部の側面から側方へ偏位して配されているため、端子
金具の全長を短くすることができる。このため、従来に
比べると、端子金具同士が接触する位置と基板との距離
を短くすることができ、両端子金具の位置ずれによって
生じ得る力によって、基板固定部と基板との固定部分に
掛かる力を小さくできる。
【0016】請求項4の発明によれば、両ハウジングが
相対的にがたついたときには、基板固定部の弾性撓み部
が弾性的に変位することで端子金具のがたつきを受け
る。このため、基板固定部と基板との固定部分に掛かる
力を小さくできる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態につい
て、図1〜図16を参照しつつ詳細に説明する。図1に
は、基板用コネクタ1の組付け前の様子を示した。この
基板用コネクタ1は、端子金具2と、この端子金具2を
収容可能なハウジング3(本発明の上側ハウジングに相
当する。)と、ハウジング3に組付け可能なリテーナ4
(本発明の下側ハウジングに相当する。)とから構成さ
れている。
【0018】端子金具2は、図2〜図4に示すように、
導電性板材を折曲げることで形成されており、略角筒状
の連結部5と、この連結部5のほぼ中央から延設される
基板固定部10とが備えられている。連結部5は、図2
において左右両端部に接続口5A,5Bが開口されてお
り、そのいずれの側からも相手側端子金具7が挿入可能
とされている(なお、以下において、図2における左側
のものを上側接続口5Aをいい、右側のものを下側接続
口5Bという。)。また、図4において連結部5内部の
下側中央には、撓み変形可能な弾性接触片8が設けられ
ており、相手側端子金具7を適度な圧力で上側の壁面と
の間で挟み付けるようになっている。
【0019】また、連結部5の側面9(図2における上
面)の中央からは、基板固定部10が延設されている。
基板固定部10は、図2において斜め上方へ偏位し、略
S字状に折曲げられた後、連結部5の軸線に並行に延設
されている。こうして、連結部5と基板固定部10と
は、連結部5の長さ方向に所定の重なり代(図2中、F
で示す。)をもつようにしてある。端子金具2の全長
は、この重なり代Fの分だけ、従来の端子金具101の
全長よりも短く構成されている。また、基板固定部10
において、上記の略S字状に折り曲げられた部分は、適
度な弾性をもって撓み変形可能な弾性撓み部11とされ
ている。この弾性撓み部11は、連結部5の軸線(両接
続口5A,5Bを結んだ仮想線のこと。図4においてG
で示す。)に対して近接または離間する方向(図2中の
矢印の方向)に弾性変形することができる。この弾性変
形により、端子金具2が基板12に固定された後にも、
端子金具2の他の部分に過大な応力が生じることを防止
するようになっている。また、基板固定部10におい
て、弾性撓み部11よりも先端は、基板12のスルーホ
ール13に挿入される挿入端10Aとされている。挿入
端10Aの左右両側縁は、図2において略直角に上方に
折り曲げられており、全体として断面チャネル状とされ
ることで、挿入端10Aの剛性を高めている。
【0020】ハウジング3は、図5〜図8に示すよう
に、合成樹脂により一体に成形されており、その内部に
は端子金具2が収容可能とされている。ハウジング3
は、全体として細長く形成されており、複数の端子金具
2を横一列にして収容することができる。ハウジング3
の内部には、端子金具2を収容可能なキャビティ14が
凹設されている(なお正確には、キャビティ14は、図
5においてハウジング3の左右端部のそれぞれ3個の大
きなものと、その中間にある小さなものとの二種類が設
けられている。当然に、端子金具2にも、大きなキャビ
ティに装着されるものと、小さなキャビティに装着され
るものとの二種類がある。本実施形態では、二種類のキ
ャビティと、二種類の端子金具とには、実質的な相違は
ないため、一種類のものについてのみ説明する。)。
【0021】このキャビティ14は、端子金具2の長さ
に合わせて構成されているため、従来のものに比べて重
なり代Fの長さ分だけ浅く形成でき、もってハウジング
3の高さ(図7における上下長さ)を低くすることがで
きる。キャビティ14の内部は、端子金具2の連結部5
を収容する主室14Aと、この主室14Aの高さ方向の
ほぼ中央から側方に設けられる副室14Bとに分かれて
いる。副室14Bには、基板固定部10の弾性撓み部1
1が撓み変形するのに十分な空間を確保した状態で収容
される。また、キャビティ14の奥端部(図7におい
て、上端部分)には、ハウジング3の上面15に開放す
る連結孔16が設けられている。この連結孔16には、
相手側端子金具7が挿入可能とされている。連結孔16
の開口縁には、案内面16Aが形成されており、相手側
端子金具7の挿入が円滑に進むようになっている。ま
た、キャビティ14の下端側は、端子金具2を装着する
差込み口24として大きく開放されている。
【0022】さて、図6におけるハウジング3の前側の
壁(以降、側壁3Aという。)には、所定の間隔を隔て
て三個の係合片18が突設されている。係合片18は、
ハウジング3の側壁3Aから外方に延出され、側壁3A
から所定の間隔を隔てつつ、下方に垂下されている。係
合片18は、ハウジング3の幅方向(図7における左右
方向)に拡開変形可能とされているとともに、その中央
には係合孔18Aが設けられている。この係合孔18A
には、リテーナ4側の係合突起19が嵌まり込み可能と
されており、この係合によりハウジング3とリテーナ4
とが抜止状態に保持される。なお、係合片18は、ハウ
ジング3を挟んで両幅方向(図7における左右方向)に
対称的に設けられており、合計6個のものが備えられて
いる。
【0023】また、側壁3Aには、隣り合う係合片18
の中間に樹脂ばね部20(本発明の弾性部に相当す
る。)が設けられている。樹脂ばね部20は、ハウジン
グ3の側壁3Aの下端縁から斜め上方に向かって延出さ
れており、図7における下端部分を支点として、ハウジ
ング3の幅方向に撓み変形可能とされている。また、各
樹脂ばね部20の左右には、一対の過度撓み規制突部2
1が、樹脂ばね部20とほぼ同じ位置までハウジング3
の外方に突設されている。樹脂ばね部20とこの樹脂ば
ね部20の両脇の過度撓み規制突部21と(以下におい
て、「樹脂ばね部20等」と略することがある。)は、
ハウジング3とリテーナ4との組付けによって、後述す
るリテーナ4のばね受け凹部25に収容される。
【0024】さらに、図6におけるハウジング3の左右
両側壁3Bの下端にも樹脂ばね部22(本発明の弾性部
に相当する。)が設けられている。この樹脂ばね部22
は、側壁3Bの下端縁から斜め上方に延出されており、
下端部分を支点として、ハウジング3の長さ方向(図6
における左右方向)に撓み変形可能とされている。ま
た、この樹脂ばね部22の両脇には、樹脂ばね部22と
ほぼ同等の位置まで突設された過度撓み規制突部23が
設けられている。樹脂ばね部22と一対の過度撓み規制
突部23とは、ハウジング3とリテーナ4との組付けに
よって、リテーナ4のばね受け凹部26に収容される。
【0025】次に、図9〜図12を参照しつつ、リテー
ナ4について説明する。リテーナ4は、合成樹脂により
ハウジング3の下端部分を収容可能に形成されている。
つまり、図9においてリテーナ4の上下及び左右の側壁
の内側は、凹状の組付け凹部29とされており、この組
付け凹部29内にハウジング3が装着されるようになっ
ている。図9における上下のリテーナ4の両側壁27に
は、ハウジング3の係合片18の係合孔18Aに係合可
能な係合突起19が突設されている。係合突起19の上
面には、案内面19Aが形成されており、係合突起19
が係合孔18Aに嵌まり込むときに、係合片18の下縁
部分を押し広げて、係合操作が円滑に進むようにされて
いる。また、リテーナ4の側壁27において、ハウジン
グ3における樹脂ばね部20等に対応する位置には、ば
ね受け凹部25が設けられている。ばね受け凹部25
は、組付け凹部29からさらに外側に向かって広げられ
た状態とされており、樹脂ばね部20等が収容可能とさ
れている。ばね受け凹部25は、中央のばね当接部25
Aと、その両脇に位置する一対の突部当接部25Bとに
分かれている。このうち、突部当接部25Bは、ばね当
接部25Aよりも深くされている。
【0026】ハウジング3とリテーナ4とが組み付けら
れると、樹脂ばね部20等がばね受け凹部25に装着さ
れる。このとき、ハウジング3とリテーナ4とが外力を
受けない正規位置にあるときには、樹脂ばね部20の外
縁が、ばね当接部25Aに僅かに接した状態となる。一
方、このときには、過度撓み規制突部21は、突部当接
部25Bに対して所定のがたつき許容空間28(図16
にのみ示す。)を確保した状態で、離間している。ハウ
ジング3とリテーナ4とが、樹脂ばね部20の撓み方向
にがたついたときには、樹脂ばね部20がばね当接部2
5Aに当接して撓み変形し、がたつきを戻す方向に付勢
する。また、樹脂ばね部20に対して、所定の撓み幅を
越えて過度に撓ませようとする程度の力が働いたときに
は、過度撓み規制突部21が突部当接部25Bに当接す
ることで、過度撓みを規制するようになっている。
【0027】また、図9における組付け凹部29の左右
端部には、ハウジング3における樹脂ばね部22とこの
樹脂ばね部22の両脇の一対の過度撓み規制突部23
(以下において、「樹脂ばね部22等」と略することが
ある。)に対応する位置には、ばね受け凹部26が設け
られている。このばね受け凹部26も、中央のばね当接
部26Aと、その両脇の一対の突部当接部26Bとに分
かれており、このうち突部当接部26Bが、ばね当接部
26Aよりも左右方向に深くされている。樹脂ばね部2
2等は、ばね受け凹部26に装着可能とされており、ハ
ウジング3とリテーナ4とが正規位置に組み付けられた
ときには、樹脂ばね部22の外縁がばね当接部26Aに
僅かに接した状態となる。また、このときには過度撓み
規制突部23と、突部当接部26Bとは、所定のがたつ
き許容空間30(図15にのみ示す。)を確保しつつ離
間している。ハウジング3とリテーナ4とが、樹脂ばね
部22の撓み方向にがたついたときには、樹脂ばね部2
2がばね当接部26Aに当接して撓み変形し、がたつき
を戻す方向に付勢する。また、樹脂ばね部22に対し
て、所定の撓み幅を越えて過度に撓ませようとする程度
の力が働いたときには、過度撓み規制突部23が突部当
接部26Bに当接することで、過度撓みを規制するよう
になっている。
【0028】さて、リテーナ4の上面側(図9に示す面
側)において、ハウジング3のキャビティ14に対応す
る位置には、端子金具2を抜止めするための構成が形成
されている。すなわち、連結部5の下側接続口5Bの開
口縁が当接するところは、僅かに盛り上げられて端子保
持部31が形成されている。この端子保持部31のほぼ
中央には、相手側端子金具7を挿入可能な連結孔32が
開口されている。また、端子保持部31のうち、図11
において右側の縁部には、端子押さえ突部33が突設さ
れている。この端子押さえ突部33は、端子金具2の連
結部5の側面9を押さえて、端子金具2の位置決めをす
るとともに、そのがたつきを押さえる。また、図11に
おいて端子保持部31の右側には、端子金具2の連結部
5の軸線Gから偏位した位置にリテーナ4を上下に貫通
する通し孔34が開口されている。通し孔34は、リテ
ーナ4の長さ方向(図9における上下方向)に延びる長
孔状とされており、所定の数の端子金具2の基板固定部
10が一つの通し孔34を挿通した状態で組み付けられ
る。基板固定部10が通し孔34を挿通することによ
り、挿入端10Aの位置決めがなされ、基板用コネクタ
1を基板12に組付ける際に、挿入端10Aがスルーホ
ール13の開口縁部に当接することなく、その挿入操作
が円滑に行われる。また、通し孔34が長孔状とされる
ことで、基板固定部10が通し孔34に沿って変移を許
容されるようになっている。
【0029】また、リテーナ4は、図10における左右
両端部分において、中央部分よりも僅かに下方に突設さ
れて取付用突部35とされている。取付用突部35の下
面中央には、取付孔部35Aが凹設されている。この取
付孔部35Aには、基板12に突設される取付ピン(図
示せず)が嵌め込まれることで、基板用コネクタ1が基
板12に固定されるようになっている。
【0030】次に、上記のように構成された本実施形態
の作用および効果について説明する。まず、基板用コネ
クタ1を組付ける手順について説明すると、次のようで
ある。図1に示すように、ハウジング3を差込み口24
を上方に向けた状態としておき、各キャビティ14に端
子金具2の基板固定部10の挿入端10Aを上方に向け
て、自重により落とし入れる。
【0031】次に、ハウジング3の上方から、リテーナ
4を組付ける。リテーナ4の通し孔34に、所定の端子
金具2の基板固定部10を通しながら、リテーナ4をハ
ウジング3に押し付ける。すると、リテーナ4の係合突
起19の案内面19Aが、ハウジング3の係合片18を
拡開方向に撓ませながら組付けが進行する。係合突起1
9が係合片18を乗り越えて係合孔18Aに嵌まり込む
と、係合片18が復帰変形して、ハウジング3とリテー
ナ4とが抜止状態で保持される。このとき、端子金具2
は、上側接続口5Aをキャビティ14の奥端面に当接さ
せ、下側接続口5Bをリテーナ4の端子保持部31に当
接させた状態で、抜止保持されている(図16を参
照)。また、このとき、樹脂ばね部20等はばね受け凹
部25に、樹脂ばね部22等はばね受け凹部26にそれ
ぞれ収容されている。
【0032】このようにして、基板用コネクタ1の組付
けが完了した後に、ハウジング3とリテーナ4との係合
を解除したときの様子を示したものが、図13および図
14である。このとき基板固定部10は、所定の通し孔
34を上下に貫通した状態とされている。しかしなが
ら、基板固定部10は、基板用コネクタ1の組付け後に
も、通し孔34の延びる方向に沿ってスライド変移可能
とされている。
【0033】次に、基板用コネクタ1を基板12に組付
ける。なお、基板用コネクタ1の組付けは、基板12に
おいて熱膨張が起こると予想される方向と、リテーナ4
の通し孔34の延びる方向(本実施形態においては、基
板用コネクタ1の長さ方向と同じ方向である。)とが一
致した状態となるようにして行われる。基板12の所定
の場所に開口されたスルーホール13に、所定の基板固
定部10の挿入端10Aを挿入した後、基板12の裏面
(図15において下側の面)から、半田付け36(本発
明の固定部位に相当する。)により端子金具2と基板1
2とを固定する(図15を参照)。
【0034】こうして、基板用コネクタ1と基板12と
が固定された後には、基板用コネクタ1の端子金具2に
相手側端子金具7が連結される。図16には、基板用コ
ネクタ1の上方から相手側端子金具7が挿入され、上側
接続口5Aと連結した様子を示した。
【0035】この状態では、ハウジング3とリテーナ4
との間には、所定のがたつき許容空間28,30が確保
されており、所定のがたつきが許容されている。また、
端子金具2が図16中の矢印方向に変位したときには、
基板固定部10の弾性撓み部11がその変位を弾性的に
吸収できるようにされている。
【0036】このように両端子金具2,7が連結された
状態においては、その設置場所(例えば、自動車の内部
等)によっては、図16に矢印で示すように、両端子金
具2,7がそれぞれ異なる方向に振動することがあり得
る。このとき、本実施形態によれば、ハウジング3とリ
テーナ4との間にがたつき許容空間28が設けられてい
るため、ハウジング3とリテーナ4とは、両端子金具
2,7の連結方向に対して直交する方向にがたつくこと
ができる。このため、端子金具2の基板固定部10と基
板12との半田付け36にかかる力を軽減させることが
できる。
【0037】また、ハウジング3とリテーナ4との間
に、両端子金具2,7の連結方向に対して直交する方向
へ相対的ながたつきを生じたときには、樹脂ばね部2
0,22がこのがたつき動作を吸収する。このため、両
端子金具2,7の接触部分に、がたつきに伴う力が直接
に作用することが回避され、両端子金具2,7の良好な
接触状態を維持できる。
【0038】さらに、基板固定部10は連結部5の側面
9から側方へ偏位して配されているため、端子金具2の
全長を短くすることができる。このため、従来に比べる
と、両端子金具2,7が接触する位置と基板12との距
離を短くすることができ、両端子金具2,7の位置ずれ
によって生じ得る力によって、基板固定部10と基板1
2との半田付け36に掛かる力を小さくできる。
【0039】また、ハウジング3とリテーナ4とが相対
的にがたついたときには、基板固定部10の弾性撓み部
11が弾性的に変位することで端子金具2のがたつきを
受ける。このため、基板固定部10と基板12との半田
付け36に掛かる力を小さくできる。
【0040】加えて、樹脂ばね部20,22が所定の撓
み幅以上に撓むような力が加わった場合には、過度撓み
規制突部21,23と突部当接部25B,26Bとで構
成される過度撓み規制部によって、樹脂ばね部20,2
2の撓みが規制されるようになっている。こうして、樹
脂ばね部20,22の変形、破損が回避できる。
【0041】また、樹脂ばね部20,22がハウジング
3と一体に形成されているため、ハウジング3と別体の
弾性部(例えば、金属ばね、スポンジ等)を使用する場
合に比べると、部品点数が少なくて済む。
【0042】また、ハウジング3に装着される端子金具
2が雌側のものであるため、ハウジング3を下側にし
て、端子金具2を装着したときに、ハウジング3の上面
から端子金具2が突出することがない。このため、ハウ
ジング3とリテーナ4とを組付け操作する場合に、机等
の平面にハウジング3の上面を押さえつけながら、リテ
ーナ4を押圧できるため、組付け操作性が良好となる。
【0043】また、通し孔34が基板12の熱膨張の方
向に合致した方向の長孔状に形成されているため、基板
12が熱膨張したときに基板固定部10が通し孔34の
延出方向に沿って変位することが許容され、これによっ
て基板12と基板固定部10との固定部分に無理な力が
作用する事態を回避できる。
【0044】本発明は前記実施形態に限定されるもので
はなく、例えば次に記載するようなものも本発明の技術
的範囲に含まれる。 (1)本実施形態では、基板用コネクタには雌側の端子
金具が装着されていたが、本発明によれば雄側の端子金
具でもよい。 (2)本実施形態では、上側ハウジングであるハウジン
グに端子金具を収容可能なキャビティを設けて、下側ハ
ウジングであるリテーナにより、このキャビティを覆う
構成としてある。しかし、本発明によれば、下側ハウジ
ングに端子金具を収容可能なキャビティを設けておき、
上側ハウジングでこれを覆う構成としてもよい。さら
に、本発明によれば、上側ハウジングと下側ハウジング
とのそれぞれにキャビティの一部を構成しておき、両ハ
ウジングの係合によって完全なキャビティが形成される
ようにしておいてもよい。 (3)本実施形態では、弾性部である樹脂ばねをハウジ
ングと一体に形成したが、本発明によれば、ハウジング
とは別体の金属ばねやスポンジ等を弾性部として使用し
てもよい。このようにすれば、適当な弾性力を発揮でき
るものを選択できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の基板用コネクタの分解斜視図
【図2】端子金具の側面図
【図3】端子金具の平面図
【図4】図3におけるA−A断面図
【図5】ハウジング本体の平面図
【図6】ハウジング本体の正面図
【図7】図5におけるB−B断面図
【図8】図5におけるC−C断面図
【図9】リテーナの平面図
【図10】リテーナの正面図
【図11】図9におけるD−D断面図
【図12】図9におけるE−E断面図
【図13】基板用コネクタの組付け後に、ハウジング本
体とリテーナとを離間させたときの斜視図
【図14】図13において、端子金具とリテーナとの組
付けの様子を示す一部切り欠き斜視図
【図15】基板用コネクタを基板に組み付けたときの正
面図
【図16】基板に組み付けられた基板用コネクタに相手
側端子金具が組み付けられたときの側断面図
【図17】従来例における基板用コネクタに収容される
端子金具の斜視図
【図18】従来例のハウジングに端子金具を収容中の側
断面図
【図19】従来例の基板用コネクタの側断面図
【符号の説明】
1…基板用コネクタ 2…端子金具 3…ハウジング(上側ハウジング) 4…リテーナ(下側ハウジング) 5…連結部 7…相手側端子金具 10…基板固定部 12…基板 13…スルーホール 20,22…弾性部 28,30…がたつき許容空間 F…重なり代
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 肇 三重県四日市市西末広町1番14号 住友電 装株式会社内 (72)発明者 白水 浩一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 5E021 FA05 FB20 FC29 5E077 BB21 DD01 FF11 JJ05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相手側端子金具と電気的に接続可能な連
    結部と、この連結部に一端側が接続され他端側は基板に
    設けられたスルーホールに差し込みかつ固定可能な基板
    固定部とを備えた端子金具を内部に収容するコネクタで
    あって、 このコネクタは、上側ハウジングと、この上側ハウジン
    グに組み付けられることで前記端子金具の抜け止めを行
    う下側ハウジングとからなり、 前記上側ハウジングと下側ハウジングとの間には、前記
    両ハウジングが前記端子金具同士の接続方向と直交する
    方向へのがたつきを許容するがたつき許容空間が保有さ
    れていることを特徴とする基板用コネクタ。
  2. 【請求項2】 前記上側ハウジングと前記下側ハウジン
    グとの対向面には、これらが相対的にがたついたときに
    戻し方向に付勢する弾性部が介在されていることを特徴
    とする請求項1に記載の基板用コネクタ。
  3. 【請求項3】 前記相手側端子金具と前記基板とは、前
    記端子金具に対してそれぞれ逆方向から組み付けられる
    とともに、前記基板固定部は、前記連結部の側面から側
    方へ偏位して配されることで連結部に対し長さ方向に所
    定の重なり代をもつようにしてあることを特徴とする請
    求項1または2のいずれかに記載の基板用コネクタ。
  4. 【請求項4】 前記基板固定部には、この基板固定部の
    弾性的な変位を許容することで、前記両ハウジングの相
    対的ながたつきに伴う前記端子金具のがたつきを受ける
    弾性撓み部が設けられていることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の基板用コネクタ。
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