JP2000147871A - 帯電装置、現像装置および画像形成装置 - Google Patents

帯電装置、現像装置および画像形成装置

Info

Publication number
JP2000147871A
JP2000147871A JP34104798A JP34104798A JP2000147871A JP 2000147871 A JP2000147871 A JP 2000147871A JP 34104798 A JP34104798 A JP 34104798A JP 34104798 A JP34104798 A JP 34104798A JP 2000147871 A JP2000147871 A JP 2000147871A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
discharge
charging device
image
toner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP34104798A
Other languages
English (en)
Inventor
Shota Oba
正太 大場
Akihiko Noda
明彦 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP34104798A priority Critical patent/JP2000147871A/ja
Publication of JP2000147871A publication Critical patent/JP2000147871A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境の変化に影響されることなく、長期間に
わたって安定した帯電を行うことができる帯電装置を提
供する。また、この帯電装置を現像用トナーの帯電装置
又はトナー像の転写装置として用い、像の乱れのない現
像装置又は画像形成装置を提供する。 【解決手段】 絶縁基体1上に放電電極2と制御電極3
とが長手方向に帯状に形成され、これらが交互にほぼ一
定の間隔で配列されている。放電電極2は導電性の給電
電極2aとその表面を被覆する半導電性層2bとからな
り、制御電極3の幅L1 と放電電極2の幅L2 との関係
が、L1 >3×L2 を満足するように設定されている。
放電電極2と導電性基体10との間には、定電流制御に
よって放電開始電圧以上の電圧が印加され、制御電極3
と導電性基体10との間には、定電圧制御によって所定
の電荷を被帯電体層側へ誘導する電界を形成するような
電圧が印加される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリンタ
などの電子写真方式で用いられる帯電装置、該帯電装置
をトナーの帯電に使用した現像装置、および該帯電装置
を転写装置として使用した画像形成装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機、プリンターなどの画
像形成装置においては、感光体などの導電性基体上の被
帯電物に対して帯電を行う装置として、コロトロンやス
コロトロンなどのコロナ放電装置が一般的に用いられて
いる。このコロナ放電装置は、例えば、導電性シールド
内に放電ワイヤが張架されたものであり、該放電ワイヤ
と被帯電物との間に高電圧を印加する。そして、コロナ
放電によって放電ワイヤの周囲にイオンを生じさせ、そ
の移動により被帯電物を帯電する。このようなコロナ放
電装置は、簡単な構造で充分な量の放電電荷を絶縁性の
被帯電体に付与することができる。
【0003】しかし、上記コロナ放電装置では、放電電
荷が被帯電物の載った電極側以外にも向かうためそれを
防止する必要があることと、放電の安定化のために導電
性シールドを設けること等が必要である。このシールド
を放電ワイヤに近づけすぎると両者の間で火花放電が発
生してしまうために、両者の間隔をあまり小さくするこ
とができず、小型化に適していないという欠点がある。
【0004】また、感光体を帯電する他の装置として、
特開昭50−843号公報、特開昭50−13661号
公報、特開昭64−73367号公報、特開昭58−1
50975号公報、特開平4−51266号公報、4−
249270号公報等に開示されているものがある。特
開昭50−843号公報、特開昭50−13661号公
報、特開昭64−73367号公報に開示されている装
置は、抵抗体であるロールを感光体に接触させ、このロ
ールと感光体との間に電圧を印加し、微小間隙内で持続
的な放電を生じさせて帯電を行なうものである。また、
特開昭58−150975号公報、特開平4−5126
6号公報、4−249270号公報等に開示されている
装置は、高抵抗で導電性のフイルムを感光体に接触さ
せ、感光体との間に電圧を印加して微小間隙内での放電
を起こさせるものである。
【0005】このように接触によって帯電させる方式の
装置は、抵抗体に被帯電物の載った電極を近づけ、その
電極に向かう電界によって放電させて電荷の付与を行う
ものである。従って、放電電界を形成するために両者の
間隙を非常に狭くしなければならず、多くの場合は接触
しているため、放電電極側への異物付着によって帯電特
性を乱してしまう。つまり、感光体上に残留するトナー
含有物や紙粉などの付着、又は感光体表面の摩耗によっ
て、帯電特性が変化したり、不均一になってしまうとい
う欠点がある。
【0006】一方、トナーを帯電するための装置として
は、特開昭54−17030号公報、特開昭62−29
1678、特開昭64−62675号公報等に開示され
るものがある。これらの装置は、現像ロール上のトナー
層に、電圧を印加したロール状電極又はブレード状電極
を接触させ、微小間隙で生じる放電によってトナーを帯
電するものである。
【0007】しかし、このようなトナー帯電装置では、
現像ロール上のトナー層が、電極との間で発生する放電
現象の中に存在しており、帯電されたトナ−は所望の極
性に揃わず、いわゆる逆極性トナ−が発生してしまう。
これは以下のような現象により発生するものと考えられ
る。すなわち、電極と現像ロールとの対向位置では、放
電にともなう電離により電子雪崩現象が発生しており、
プラスイオンと電子またはマイナスイオンという相反す
る極性の電荷が発生する。しかも、トナーはその放電領
域に存在するために、プラスイオンと電子又はマイナス
イオンの両者ともがトナーに電荷を付与することにな
り、これにより所望の極性のトナーに混じって逆極性の
トナーが発生する。
【0008】このような問題に対し、トナー等の被帯電
物に対して単極性の電荷を付与する装置として、特開平
10−115969号公報に記載の帯電装置が提案され
ている。この装置は、図12に示すように、絶縁基板1
03上に放電電極101と電界制御電極102とが交互
にほぼ等間隔で配列されており、放電電極101は、導
電性層101aとその表面を被覆する半導電性層101
bとから構成されている。そして、放電電極101に放
電開始電位以上の電位を印加するとともに、電界制御電
極102に現像ロールと放電電極101との間の電位を
印加する。このような帯電装置は、放電電極101と電
界制御電極102との間の微小空間に高電界を発生さ
せ、この微小空間で電離状態を形成し、そこで発生した
両極性の電荷のうち、所望の極性の電荷のみを電界制御
電極と現像ロールとの間に形成される誘導電界によって
現像ロール上のトナー層に誘導するものである。これに
より、トナー層をほぼ均一な極性に帯電することが可能
となる。
【0009】このように、放電電極101と電界制御電
極102とを交互に配置したものは、少ない工程で製造
することが可能であり、低コスト化に適している。さら
に、この帯電装置を画像形成装置内で、感光体の帯電部
分及びトナー像の転写部分に用いることにより、小型で
印加電圧が低いにもかかわらず、ほぼ均一な帯電性能が
得られるという利点もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図12
に示す従来の帯電装置では次のような問題点がある。こ
の帯電装置では、放電電極と電界制御電極との間で放電
を発生させ、そのうちの単極性電荷だけを導電性基体と
の間に形成される誘導電界によって導電性基体上の被帯
電物に付与しているが、火花放電を発生させずに持続的
な放電を生じるために、放電電極と電界制御電極のいず
れか一方は、体積抵抗率が105 〜1010Ω・cm程度
の半導電性である必要がある。特に、高電圧を印加する
放電電極が半導電性であるほうが被帯電物への火花放電
は起こりにくい。このため放電電極としては、例えば、
導電性粉を分散させたSiゴムやEPDMゴムなどの有
機材料からなる半導電性の抵抗体が使用され、体積抵抗
率が上記範囲に、望ましくは106 〜109 Ω・cm程
度に設定されている。また、制御電極としては、シート
抵抗で101 Ω・cm以下の導電性部材などが用いられ
る。
【0011】このような帯電装置は、温度や湿度がほぼ
一定の環境下では、非常に安定して放電が発生するが、
温度や湿度が変動すると放電量が変動してしまう。これ
は、温度変化により上記放電電極に用いられている半導
電性材料の抵抗値が変化することで放電量が変化するこ
とと、湿度の変化により、電離状態が変化することが原
因であると考えられる。例えば、温度が上昇すると、放
電電極の半導電性層の抵抗値が高くなり、放電が生じに
くくなり、また湿度が上昇すると、放電量が低下する。
このように環境の変化により放電量が変動すると、被帯
電物の帯電電位が不均一となり、安定した帯電性能が得
られなくなる。さらに、上記のような半導電性の抵抗体
は、放電時の電子やイオンの衝突により劣化しやすいた
め、帯電電位を長期間にわたってほぼ一定に保つことが
困難である。
【0012】本発明は上記のような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、環境の変化に影響される
ことなく、長期間にわたって安定した帯電を行うことが
できる帯電装置を提供すること、また、この帯電装置を
現像装置内でトナーの帯電に用いる場合に、逆極性のト
ナーの発生を防止して、画質劣化のない良好なトナー像
が得られる現像装置を提供することである。さらに、上
記帯電装置を画像形成装置内でトナー像の転写装置とし
て用いる場合に、長期にわたり安定した高画質の画像が
得られる画像形成装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、 導電性基体上にある被
帯電物と対向するように設けられ、前記導電性基体との
間に電圧が印加される放電電極と、 この放電電極の近
傍に配置され、該放電電極の電位と前記導電性基体の電
位との間の電位が付与されることによって、前記放電電
極との間で放電を生じるとともに、前記導電性基体との
間に、所定の電荷を誘導する電界を形成する制御電極と
を有し、 前記放電電極は、半導電体又は導電体である
給電電極を半導電性層で被覆したものであり、前記導電
性基体との間に、定電流制御によってバイアス電圧が印
加されるものであり、 前記制御電極は導電体からな
り、前記導電性基体との間に、定電圧制御によってバイ
アス電圧が印加されるものであることを特徴とする帯電
装置を提供するものである。
【0014】このような帯電装置では、制御電極として
抵抗値が環境により変化しない導電体を用い、導電性基
体との間に印加されるバイアス電圧を定電圧制御にし、
さらに放電電極として半導電体又は給電電極を半導電性
層で被覆したものを用い、導電性基体との間に印加され
るバイアス電圧を定電流制御にすることで、温度、湿度
などの環境変動に対して、放電状態を安定させることが
可能である。
【0015】すなわち、放電電極と導電性基体との間に
印加されるバイアス電圧を定電流制御とすることによ
り、放電電極と制御電極との間で発生する放電量が安定
化する。例えば、温度が上昇すると、放電電極の半導電
体又は半導電性層の抵抗値が高くなり、放電しにくくな
る傾向にあるが、定電流制御とすることで、印加電圧が
高くなり、放電の低下が抑制される。また、湿度が上昇
すると、放電量が低下する傾向にあるが、定電流制御と
することで、その不足分が補われる。このように放電電
極と制御電極との間に安定した放電が発生すると、放電
による電離が起こり、電子なだれとなって、ほぼ一定量
のプラスイオンと電子又はマイナスイオンが発生する。
【0016】一方、制御電極と導電性基体との間では放
電を生じないような弱電界が形成されるが、制御電極と
導電性基体との間に印加されるバイアス電圧を定電圧制
御とすることにより、両者の間にほぼ一定の電位勾配の
電界が安定して形成される。この電界作用によって、所
望の極性の電荷のみが導電性基体側へ誘導され、導電性
基体上の被帯電物に付与される。このため、環境の変化
にほとんど影響を受けることなく、被帯電物をほぼ均一
な電位に安定して帯電させることが可能となる。
【0017】請求項2に記載の発明は、 前記放電電極
と前記制御電極とは、前記導電性基体と対向して設けら
れた絶縁性基板上に形成されたものであり、 前記放電
電極と前記制御電極とが交互に配列された帯状となって
おり、 前記制御電極の幅は、前記放電電極の幅より大
きくなっていることを特徴とする帯電装置を提供するも
のである。
【0018】請求項3に記載の発明は、 前記制御電極
の幅をL1、前記放電電極の幅をL2としたときに、 L1 >3×L2 の関係となるように前記制御電極と前記放電電極とが形
成されているものとする。
【0019】図2に示すように、制御電極の幅L1が放
電電極の幅L2 より大きくなるにしたがって、被帯電物
から見た帯電装置の電位V(見かけ上の電位)が、放電
電極の電位V2 よりも制御電極の電位V1 に近くなり、
制御電極による制御の影響が大きくなる。例えば、図2
において、L1 >3×L2 とすることにより、帯電装置
の見かけ上の電位Vが制御電極の電位V1 に近似し、放
電電極の電位が多少変化しても電位Vが安定しているこ
とがわかる。
【0020】従って、上記のように放電電極として半導
電体又は給電電極を半導電性層で被覆したものを用い、
放電電極への印加電圧を定電流制御とした場合でも、温
度、湿度などの環境変動に対して、被帯電物から見た帯
電装置の電位Vを安定させることが可能である。このた
め、帯電装置と被帯電物との間に安定した電界を形成す
ることができ、この電界作用により、放電電極と制御電
極との間の放電により発生したイオン又は電子を効率よ
く被帯電物に誘導することができる。
【0021】請求項4に記載の発明は、 前記放電電極
と前記制御電極とは、前記導電性基体と対向して設けら
れた絶縁性基板上に形成されたものであり、 前記制御
電極の面積が、前記放電電極の面積より大きくなってい
ることを特徴とする帯電装置を提供するものである。
【0022】このような帯電装置でも、上記発明と同様
に、被帯電物から見た帯電装置の電位Vが制御電極の電
位V1 に近くなり、制御電極による制御の影響が大きく
なる。このため、放電電極の電位が多少変化しても電位
Vを安定化させることができ、被帯電物との間に安定し
た電界を形成することができる。
【0023】請求項5に記載の発明は、 前記放電電極
の半導電体又は半導電性層は、無機材料からなるバイン
ダー中に導電性材料を分散することによって抵抗を制御
したものであることを特徴とする帯電装置を提供するも
のである。
【0024】このような構成により、放電電極の半導電
体又は半導電性層が、放電時の電子やイオンの衝突によ
り劣化するのを防止することができ、長期間にわたって
安定した放電を得ることができる
【0025】請求項6に記載の発明は、 表面に静電電
位の差による潜像が形成された像担持体と対向する位置
に配置され、現像部材の周回移動する無端状周面に形成
された現像剤層からトナーを前記像担持体に転移して前
記潜像を可視化する現像装置において、 前記現像部材
にトナーを供給する無端状周面を備えた現像剤搬送部材
又は前記現像部材の周面と対向して、請求項1から請求
項5までのいずれかに記載の帯電装置が配置され、 前
記現像部材又は前記現像剤搬送部材上に形成されたトナ
ー層を所定の極性に帯電することを特徴とする現像装置
を提供するものである。
【0026】このような現像装置では、放電電極と制御
電極との微小間隙での放電により電離状態を形成し、制
御電極と現像部材又は現像剤搬送部材との間の電界によ
り、上記電離状態の電界内で発生した所望の極性の電荷
のみをトナー層に誘導することができる。このため、逆
極性のトナー粒子の発生を防止してほぼ均一にトナーを
帯電することができ、画質劣化の発生を防止することが
できる。
【0027】請求項7に記載の発明は、 無端状の周面
に静電電位の差による潜像が形成される像担持体を備
え、前記潜像にトナーを選択的に転移することによって
トナー像を形成する画像形成装置において、 前記像担
持体の周面と対向して、請求項1から請求項5までのい
ずれかに記載の帯電装置が配置され、 前記像担持体の
表面を所定の電位に帯電することを特徴とする画像形成
装置を提供するものである。
【0028】このような画像形成装置では、放電電極と
制御電極との間の放電により電離状態を形成し、この電
離状態の電界内で発生した所望の極性の電荷のみを制御
電極と像担持体との間の電界により像担持体側に誘導す
ることができる。このため、像担持体の表面をほぼ均一
に安定して帯電することができる。
【0029】請求項8に記載の発明は、 無端状の周面
に静電電位の差による潜像が形成される像担持体と、
前記像担持体上の潜像を、トナーの付着により可視化す
る現像装置と、 前記トナーの付着により形成されたト
ナー像を、受像体に転写する転写装置とを有する画像形
成装置において、 前記転写装置は、前記像担持体に前
記受像体が当接される位置で、該像担持体と対向するよ
うに、請求項1から請求項5までのいずれかに記載の帯
電装置を配置したものであることを特徴とする画像形成
装置を提供するものである。
【0030】このような画像形成装置では、転写装置に
より受像体をほぼ均一に帯電することが可能であり、こ
れにより像担持体上のトナー像が安定して受像体に転写
される。このため、受像体上にほぼ均一な転写画像を得
ることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本願に係る発明の実施の形
態を図に基づいて説明する。図1は、請求項1、請求項
2、請求項3又は請求項5に記載の発明の一実施形態で
ある帯電装置を示す概略構成図である。図1(a)はこ
の帯電装置の断面図、図1(b)は平面図である。この
帯電装置は、導電性基体10上の被帯電体層11と近接
・対向するように配置されており、図1(a)及び
(b)に示すように、絶縁基板1上に放電電極2と制御
電極3とが長手方向に帯状に形成され、これらが交互に
配列されている。
【0032】上記放電電極2は、導電性の給電電極2a
とこれを被覆する半導電性層2bとからなり、給電電極
2aには、導電性基体10との間にバイアス電圧を印加
する電源4が接続されている。上記制御電極3は導電体
からなり、この制御電極3には、導電性基体10との間
にバイアス電圧を印加する電源5が接続されている。こ
のとき、制御電極3へ印加されるバイアス電圧を定電圧
制御とし、放電電極2へ印加されるバイアス電圧を定電
流制御とするように設定されている。上記放電電極2に
印加されるバイアス電圧は、例えば−1.0mAとなっ
ており、上記制御電極3に印加されるバイアス電圧は、
例えば−300Vとなっている。
【0033】また、上記制御電極3の長手方向と直角の
方向における幅L1 は、放電電極2の長手方向と直角の
方向における幅L2 よりも大きく形成されている。この
とき、制御電極3の幅L1 と放電電極2の幅L2 との関
係は、 L1 >3×L2 を満足するように設定されている。例えば、放電電極2
の幅L2 は200μmで、制御電極3の幅L1 は700
μmとなっている。
【0034】上記絶縁基板1は、例えばセラミックから
なり、上記放電電極2は、例えば白金ペーストやステン
レス等からなる導電性の給電電極2aに、導電成分を混
入したガラスからなる半導電性層2bを被覆したもので
ある。放電電極2の厚さは50μmであり、半導電性層
2bの体積抵抗率は約106 Ω・cmとなっている。な
お、半導電性層2bとして、上記材料のほかアモルファ
スシリコン等を用いることもできる。上記制御電極3
は、例えば白金ペーストやステンレス等からなり、厚さ
は30μmとなっている。
【0035】このような帯電装置は、導電性基体10上
の被帯電体層11の長手方向のほぼ全域にわたって対向
し、図1(a)に示すようなほぼ均等な断面を有してい
る。このとき放電電極2bと制御電極3との間隔は、長
手方向ににおいてほぼ一定となるように設定されてお
り、本実施形態では80μmとなっている。また、絶縁
基板1上の長手方向と直角方向における両端部には制御
電極3が配置されている。これは、放電電極2と制御電
極3との間の放電効率を考慮したものである。
【0036】上記帯電装置では、放電電極2の半導電性
層2bを構成する材料として無機材料が用いられている
が、一般的には、図12に示す従来の帯電装置のよう
に、有機材料が用いられている。しかし、有機材料から
なる半導電性層は、放電時のイオンや電子の衝突により
劣化し易いという欠点があり、このため本実施形態のよ
うに無機材料を用いることが長期維持性を達成する上で
有効である。無機材料として、例えばセラミック、金属
なども挙げられるが、上記半導電性層2bとしてはアモ
ルファスシリコンやガラス中に導電性物質を混入したも
のが有効である。
【0037】このような帯電装置では、放電電極2と導
電性基体10との間に印加されるバイアス電圧を定電流
制御とすることで、放電電極2と制御電極3との間で持
続的な放電が安定して発生する。この放電により電子な
だれが生じ、電離によりプラス・マイナスのイオンと電
子とが発生する。一方、制御電極3として、抵抗値が環
境により変化しない導電体を用い、この制御電極3と導
電性基体10との間に印加されるバイアス電圧を定電圧
制御とすることで、これらの間にほぼ一定の電位勾配の
電界が安定して形成される。この電界作用によって、所
望の極性の電荷のみが導電性基体10上の被帯電体層1
1に誘導される。このため、温度、湿度などの環境変動
にほとんど影響を受けることなく、所定の極性の電荷を
効率よく導電性基体10側に誘導することができ、被帯
電体層11をほぼ均一な電位に帯電させることができ
る。
【0038】次に、制御電極3の幅L1 と放電電極の幅
L2 との最適条件を調べる実験について説明する。図2
は、制御電極3の幅L1 と放電電極の幅L2 との割合L
1 /L2 と、被帯電体層11から見た帯電装置の見かけ
上の電位Vとの関係を示すグラフである。この図に示す
ように、L1 /L2 <1の場合(制御電極の幅が放電電
極よりも狭い場合)は、Vの変化が大きく、電位の変動
の影響を大きく受けることがわかる。しかしながら、L
1 /L2 >1の場合(制御電極の幅が放電電極よりも広
い場合)、特にL1 /L2 >3の場合では、帯電装置の
見かけ上の電位Vが制御電極の電位V1 に近くなり、制
御電極による制御の影響が大きくなる。したがって、制
御電極の幅L1 と放電電極の幅L2 とをL1 >3×L2
に設定することにより、放電電極の電位V2 が多少変化
しても、帯電装置の見かけ上の電位Vが安定しているこ
とがわかる。
【0039】次に、抵抗値の変動により放電電極に印加
される電圧が10%程度変化したときの電界の状態を調
べる実験について説明する。この実験では、環境の変化
により放電電極の抵抗値が変動する場合を想定し、放電
電極に印加される電圧を意図的に変化させてそれぞれの
電界の状態を調べた。また実験では、制御電極の幅L1
を放電電極の幅L2 と等倍、5倍、50倍に設定した場
合について調査した。それぞれの電界シミュレーション
の結果を図3(a)、図4(a)、図3(b)、図4
(b)、図3(c)、図4(c)に示す。
【0040】ここで、図3(a)、図3(b)、図3
(c)は、制御電極の電位を300V、放電電極の電位
を1300Vに設定したものであり、図4(a)、図4
(b)、図4(c)は、制御電極の電位を300V、放
電電極の電位を1430Vに設定したものである。ま
た、図3(a)及び図4(a)はL1 /L2 =1、図3
(b)及び図4(b)はL1 /L2 =5、図3(c)及
び図4(c)はL1 /L2=50となっている。
【0041】図3(a)及び図4(a)に示すように、
制御電極の幅L1 が放電電極の幅L2 と等しい場合に
は、制御電極に向かう電界が、放電電極にかかるバイア
ス電圧の変化の影響を受け、電位が変化していることが
わかる。
【0042】図3(b)及び図4(b)に示すように、
制御電極の幅L1 が放電電極の幅L2 の5倍大きい場合
には、放電電極の影響が少なく、電圧が変動する前後で
電界に余り変化がないことがわかる。
【0043】図3(c)及び図4(c)に示すように、
制御電極の幅L1 が放電電極の幅L2 の50倍大きい場
合には、放電電極の影響がほとんどなく、電圧が変動す
る前後で電界にほとんど変化がないことがわかる。
【0044】以上のシミュレーションの結果より、制御
電極の幅L1 が放電電極の幅L2 に比べて大きくなるに
したがって、発生した電荷が制御電極に向かう電界が弱
くなり、電荷が効率よく被帯電体層に誘導されるように
なることがわかる。
【0045】次に、上記帯電装置と同様の構成の装置を
用い、環境条件を変化させたときの被帯電物の帯電電位
を調べる実験について説明する。この実験では、帯電装
置20を図5に示すように、アルミニウムプレート26
と対向させ、制御電極23と放電電極22とにバイアス
電圧を印加するものである。そしてアルミニウムプレー
ト26は接地してアースに流れる電流量を測定する電流
計27を設けている。このような実験装置を用いて、3
つの環境条件(室温、高温高湿、低温低湿)で放電テス
トを行い、アルミニウムプレート26に流れる電流値
(Isl)を測定した。
【0046】この実験の諸条件は以下に示すとおりであ
る。 帯電装置20 〈制御電極〉 白金電極 電極幅500μm 印加バイアス:−300V(常に定電圧制御) 〈放電電極〉 a)白金電極上をシート抵抗値1010Ω/□の有機系半
導電性材料で被覆したもの b)白金電極上をシート抵抗値1010Ω/□の無機系半
導電性材料で被覆したもの 電極幅300μm 制御電極と放電電極との間隔:80μm 環境条件 室温(22度、55%) 高温高湿(28度、85%) 低温低湿(10度、30%)
【0047】以上の条件において、各環境下でそれぞれ
1時間放電を行い、アルミニウムプレート26に流れる
電流値(Isl)を測定した。放電電極の半導電性材料
として、従来の帯電装置に用いられているように、ゴム
中に導電性物質を分散させた有機系半導電性材料(a)
を用いたところ、放電による熱や放電生成物などの影響
で次第に劣化し、アルミニウムプレート26に流れる電
流値が低下することがわかった。そこで、ガラスに導電
性物質を分散させた無機系半導電性材料(b)を用いた
ところ、有機系材料に比べて電流値が約10倍程度長く
安定化していることが確認された。
【0048】図6は、半導電性材料に無機系材料を用い
た場合に、各環境下におけるアルミニウムプレートへ流
入する電流値の変化を示したものである。この図におい
て、放電電極へ印加するバイアス電圧を定電圧制御とし
た実験の結果を破線で示すが、電流値が環境の変化によ
り大きく変動していることがわかる。また、放電電極へ
印加するバイアス電圧を定電流制御とした実験の結果を
実線で示すが、環境により電流値が多少変化するもの
の、定電圧制御に比べその差は小さいことが確認され
た。
【0049】次に、上記帯電装置20を用いて、導電性
基体上のトナーを帯電させる実験を行ったところ、放電
電極へ印加するバイアスを定電圧制御とした場合は、ト
ナーの帯電電位が環境の変動により大きく変化したのに
対し、定電流制御とした場合は、環境による影響は多少
残るものの、トナーの帯電電位の変動は大きく改善され
ることが確認された。
【0050】先の実験の図3及び図4に示す電界シミュ
レーションにより、制御電極の幅を放電電極より大きく
すると、電界が安定するという結果が得られているが、
これを検証するために、図5に示す実験装置を用いて、
放電電極に対する制御電極の幅の大きさと放電安定性と
の関係を調べる実験を行った。放電安定性は、アルミニ
ウムプレートに流れる電流値のふれ(ΔI)により評価
する。この電流値のふれ(ΔI)は、図7に示すよう
に、3つの環境のうち一番アルミニウムプレートに流れ
る電流値の大きいものと小さいものとの差である。
【0051】この実験の諸条件は以下に示すとおりであ
る。 帯電装置 〈制御電極〉 白金電極 電極幅:200μm,300μm,500μm,100
0μm(4水準) 印加バイアス:−300V,−1300V定電圧制御
(2水準) 〈放電電極〉 白金電極上をシート抵抗値1010Ω/□の無機系半導電
性ペーストで被覆したもの 電極幅:50μm,100μm,200μm,500μ
m(4水準) 印加バイアス:−1.0mA定電流制御 制御電極と放電電極との間隔:80μm 環境条件 室温(22度、55%) 高温高湿(28度、85%) 低温低湿(10度、30%)
【0052】以上の条件において、制御電極の幅と放電
電極の幅との割合L1 /L2 と電流値のふれ(ΔI)と
の関係について調べた結果を図8に示す。前述の電界シ
ミュレーションの結果と図8に示すグラフにより、制御
電極の幅と放電電極の幅との割合L1 /L2 が大きくな
ると、対向するアルミニウムプレートに流れる電流値の
環境による差(ΔI)が小さくなることがわかる。特に
L1 /L2 >3の範囲では、制御電極の幅が大きくなる
ことで、制御電極による制御の影響が大きくなり、放電
部から被帯電物へ電荷を誘導する電界の変化が小さくな
ると考えられる。従って、環境の変化に対して電界を安
定化させることができる。
【0053】図9は、請求項1又は請求項4に記載の発
明の一実施形態である帯電装置を示す概略構成図であ
る。この帯電装置では、絶縁基板31上にジグザグ状の
放電電極32と制御電極33とが形成され、これらが交
互に配列されている。このとき、制御電極33の面積が
放電電極32の面積より大きくなるように形成されてい
る。本実施形態では、制御電極33の面積S1 と放電電
極の面積S2 とが、S1 >3×S2 の関係を満たすよう
に設定されている。上記放電電極32は、導電性の給電
電極32aとこれを被覆する半導電性層32bとからな
り、制御電極33は導電性材料から形成されている。な
お、この帯電装置の他の構成は図1に示す帯電装置と同
じである。
【0054】このような帯電装置では、単位面積あたり
の放電量が図1に示す帯電装置に比べて多くなる。そし
て、制御電極33の面積を放電電極32の面積より大き
くすることで、被帯電体層からみた帯電装置の電位Vが
制御電極の電位に近くなり、放電電極の電位が多少変化
しても電位Vを安定化させることができる。
【0055】このような帯電装置を図5に示す実験装置
に組み込んで、放電電極の面積に対する制御電極の面積
の大きさ(S2 /S1 )と放電安定性との関係を調べた
ところ、図8に示すグラフと同様の傾向を示し、アルミ
ニウムプレートに流れる電流値の環境による差(ΔI)
が小さくなることが確認された。
【0056】また、請求項1又は請求項4に記載の発明
の他の実施形態として、図10に示すように、絶縁基板
41上に円形の放電電極42が形成され、この放電電極
42の周囲にほぼ一定の間隔をおいて制御電極43が形
成されている。そして、制御電極43の面積が放電電極
42の面積より大きくなるように設定されている。この
ような帯電装置でも上記実施形態と同様に、被帯電体層
から見た帯電装置の電位Vが制御電極の電位に近くな
り、放電電極の電位が多少変化しても電位Vを安定化さ
せることができる。
【0057】図11は、請求項7又は請求項8に記載の
発明の一実施形態である画像形成装置を示す概略構成図
である。この画像形成装置は、一様帯電により像光を照
射して表面に帯電電位の差による潜像を形成する像担持
体51を備えており、この像担持体51の周囲に、像担
持体51の表面をほぼ一様に帯電する帯電装置52と、
像担持体51の表面に画像情報に対応した像光を照射を
する露光装置53と、それぞれイエロー、マゼンタ、シ
アン、ブラックのトナーを収容し、像担持体51上に形
成された潜像を各色トナーの付着により可視化する4台
の現像装置54a,54b,54c,54dと、像担持
体51上に形成されたトナー像を受像体55上に転写す
る転写装置56とを備えている。さらに、転写後に像担
持体51上に残留したトナーを清掃するクリーニング装
置57と、受像体55上のトナー像を定着する定着装置
58とを備えている。
【0058】この画像形成装置では、像担持体51を帯
電する帯電装置52、及びトナー像を転写する転写装置
56として、図1に示す帯電装置と同じ構成のものが用
いられている。上記帯電装置52は、トナーと同極性の
電荷を像担持体51に与え、一方、転写装置56は、受
像体55の背面側(トナーと反対側の面)から、トナー
と逆極性の電荷を受像体55に与えるようになってい
る。
【0059】また、上記現像装置54a,54b,54
c,54dは、請求項6に記載の発明の一実施形態であ
り、各現像装置内には、周面にトナーの薄層を担持しな
がら回転し、像担持体1と対向する現像領域で像担持体
にトナーを転移させる現像ロール61と、この現像ロー
ルにトナーを供給する供給ロール62と、現像ロール上
のトナーを規制してトナーの薄層を形成する層形成部材
63と、現像ロール上のトナーに適切な電荷を付与する
トナー帯電装置64とが備えられている。上記現像ロー
ル61には図示しない電源からバイアス電圧が印加さ
れ、像担持体51との間に電界を形成して電荷を有する
トナーを像担持体に転移させるようになっている。上記
トナー帯電装置64は、図1に示す帯電装置と同じ構成
のものが用いられている。
【0060】上記像担持体51としては、Se系感光体
や有機感光体が用いられ、該像担持体51と現像ロール
61とは接触してもよいし、あるいは100〜400μ
m程度の間隙で対向させてもよい。
【0061】上記現像装置で用いられるトナーは一成分
系のトナーであり、スチレン樹脂、アクリル樹脂及びポ
リエステル樹脂等の各種熱可塑性樹脂中に顔料や含金属
アゾ染料等の極性制御剤を分散し、粉砕、分級により3
〜20μmの大きさにしたもので、電荷制御剤が外添し
てある。電荷制御剤としては、疎水化処理したシリカ、
アルミナ、酸化チタン等の約0.1μm以下の微粒子が
用いられるが、酸化チタンがより好ましい。またトナー
の流動性助剤が外添してある。
【0062】上記現像装置で用いられる層形成部材63
は、厚さ0.03〜0.3mm程度のステンレスの板バ
ネにSiゴムやEPDMゴムを加硫接着したものであ
り、現像ロールへの接触圧力は1〜100gf/cm程
度に設定されている。また、ゴムの硬度は20〜80度
のものが使用可能であり、好ましくは30〜60度のも
のが適している。また、トナー帯電装置64を用いるこ
とにより、従来、層形成ブレードが行っていたトナーへ
の電荷付与(この場合は摩擦帯電)の必要がないことか
ら、層形成部材63の現像ロール61への接触圧力は従
来の1/10程度でよい。
【0063】このような画像形成装置においては、上記
帯電装置52により、マイナスイオンと電子が像担持体
51に誘導され、像担持体51がマイナスにほぼ均一に
帯電される。また、上記転写装置56により、プラスイ
オンが受像体55側へ誘導され、このプラスイオンによ
り受像体55が帯電される。これにより像担持体上のト
ナー像が受像体に安定して転写される。
【0064】さらに、上記現像装置内では、トナー帯電
装置64により、マイナスイオンと電子が現像ロール3
上に薄層となっているトナー粒子に誘導され、トナーが
マイナスに帯電される。その際、トナー帯電装置64か
ら現像ロール61側に移動する電荷はマイナスのイオン
と電子に限られるので、現像ロール上のトナー粒子はほ
とんど全てがマイナスに帯電され、逆極性に帯電したト
ナー粒子がほとんど存在しない状態となる。このように
適切に帯電されたトナーは、現像領域で像担持体1に転
移される。このとき、十分な電荷を有しているので像担
持体1上の潜像に適切な量のトナーが転移し、良好な画
像が形成される。また、逆極性のトナーが背景部に転移
してかぶりを生じることもない。
【0065】上記画像形成装置で用いられる帯電装置5
2、トナー帯電装置64、転写装置56の効果を確認す
るため、下記の条件にて環境条件を変えながら、長時間
のプリントテストを行った。
【0066】この実験の諸条件は以下に示すとおりであ
る。 像担持体 負帯電有機感光体 プロセススピード 200mm/sec 現像ロール φ20mmのアルミニウム製ロール (表面粗さRa=0.5) 供給ロール φ10mmの半導電性スポンジ材料からなるロール 層形成部材 SUS303,0.12mmの板バネに1mm厚のEP DMゴムを接着したもの 接着圧力は約10gf/cm、ゴム硬度50 潜像電位 −100V 白紙部電位 −350V 帯電装置52、トナー帯電装置64、転写装置56 〈制御電極〉 白金電極 電極幅:1000μm 〈放電電極〉 白金電極上をシート抵抗値1010Ω/□の無機系半導電性ペーストで被覆し たもの 電極幅:200μm 制御電極と放電電極との間隔:80μm 帯電装置52 放電電極印加バイアス:−1.6mA(定電流制御) 制御電極印加バイアス:−700V(定電圧制御) トナー帯電装置64 放電電極印加バイアス:−1.0mA(定電流制御) 制御電極印加バイアス:−300V(定電圧制御) 転写装置56 放電電極印加バイアス:+2.0mA(定電流制御) 制御電極印加バイアス:+1000V(定電圧制御) 環境 室温(22度、55%) 高温高湿(28度、85%) 低温低湿(10度、30%)
【0067】上記条件によるプリントテストの結果、地
かぶりや逆極性トナーの発生がなく長期にわたり良好な
画像が得られることが確認された。また、従来のように
層形成ブレードとの摩擦だけでトナーの帯電を行わず
に、トナー帯電装置64によりトナー帯電を行っている
ため、層形成部材63の押し付け圧力を弱くすることが
できる。このため、層形成部材との摩擦による外添剤の
埋まり込み等のトナーの劣化が少なく、維持性に優れて
いることが確認された。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本願に係る発明の
帯電装置では、温度や湿度などの環境の変化により放電
電極の電位や放電状態が変化しても、安定した誘導電界
が形成され、被帯電物を安定して帯電することが可能で
ある。さらに、放電電極を構成する半導電体等を無機材
料で形成することにより、長期間にわたって安定した帯
電特性を得ることができる。また、上記帯電装置をトナ
ーの帯電装置として用いた現像装置では、逆極性のトナ
ーの発生を防止することができ、信頼性の高い装置を実
現できる。さらに、上記帯電装置を像担持体の帯電装置
やトナー像の転写装置として用いた画像形成装置では、
像担持体を安定して帯電し、またトナー像の転写時の画
質劣化を防止することができ、長期間にわたって高品質
な画像を形成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1、請求項2、請求項3又は請求項5に
記載の発明の一実施形態である帯電装置を示す概略構成
図である。
【図2】上記帯電装置で用いられる制御電極の幅と放電
電極の幅との割合と、帯電装置の見かけ上の電位との関
係を示すグラフである。
【図3】上記帯電装置と被帯電体層との対向領域におけ
る電位分布を示す図である。
【図4】上記帯電装置と被帯電体層との対向領域におけ
る電位分布を示す図である。
【図5】上記帯電装置の帯電性能を評価するための実験
装置を示す概略構成図である。
【図6】放電電極への印加電圧を定電流制御、又は定電
圧制御としたときの環境条件による電流量を比較した図
である。
【図7】上記帯電装置の帯電性能を調べる実験であっ
て、環境条件による電流値のふれを示す図である。
【図8】放電電極と制御電極の幅、及び放電電極への印
加電圧を変えたときの電流値の変化を示す図である。
【図9】請求項1又は請求項4に記載の発明の一実施形
態である帯電装置を示す概略構成図である。
【図10】請求項1又は請求項4に記載の発明の他の実
施形態である帯電装置を示す部分構成図である。
【図11】請求項7又は請求項8に記載の発明の一実施
形態である画像形成装置を示す概略構成図、及びこの画
像形成装置内で用いられる現像装置であって、請求項6
に記載の発明の一実施形態である現像装置を示す概略構
成図である。
【図12】従来の帯電装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1、31、41 絶縁基体 2、32、42 放電電極 2a 給電電極 2b 半導電性層 3、33、43 制御電極 4 電源 5 電源 20 帯電装置 22 放電電極 23 制御電極 24 電源 25 電源 26 アルミニウムプレート 27 電流計 51 像担持体 52 帯電装置 53 露光装置 54 現像装置 55 受像体 56 転写装置 57 クリーニング装置 58 定着装置 61 現像ロール 62 供給ロール 63 層形成部材 64 トナー帯電装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上にある被帯電物と対向す
    るように設けられ、前記導電性基体との間に電圧が印加
    される放電電極と、 この放電電極の近傍に配置され、該放電電極の電位と前
    記導電性基体の電位との間の電位が付与されることによ
    って、前記放電電極との間で放電を生じるとともに、前
    記導電性基体との間に、所定の電荷を誘導する電界を形
    成する制御電極とを有し、 前記放電電極は、半導電体又は導電体である給電電極を
    半導電性層で被覆したものであり、前記導電性基体との
    間に、定電流制御によってバイアス電圧が印加されるも
    のであり、 前記制御電極は導電体からなり、前記導電性基体との間
    に、定電圧制御によってバイアス電圧が印加されるもの
    であることを特徴とする帯電装置。
  2. 【請求項2】 前記放電電極と前記制御電極とは、前
    記導電性基体と対向して設けられた絶縁性基板上に形成
    されたものであり、 前記放電電極と前記制御電極とが交互に配列された帯状
    となっており、 前記制御電極の幅は、前記放電電極の幅より大きくなっ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の帯電装置。
  3. 【請求項3】 前記制御電極の幅をL1、前記放電電
    極の幅をL2としたときに、 L1 >3×L2 の関係となるように前記制御電極と前記放電電極とが形
    成されていることを特徴とする請求項2に記載の帯電装
    置。
  4. 【請求項4】 前記放電電極と前記制御電極とは、前
    記導電性基体と対向して設けられた絶縁性基板上に形成
    されたものであり、 前記制御電極の面積が、前記放電電極の面積より大きく
    なっていることを特徴とする請求項1に記載の帯電装
    置。
  5. 【請求項5】 前記放電電極の半導電体又は半導電性
    層は、無機材料からなるバインダー中に導電性材料を分
    散することによって抵抗を制御したものであることを特
    徴とする請求項1に記載の帯電装置。
  6. 【請求項6】 表面に静電電位の差による潜像が形成
    された像担持体と対向する位置に配置され、現像部材の
    周回移動する無端状周面に形成された現像剤層からトナ
    ーを前記像担持体に転移して前記潜像を可視化する現像
    装置において、 前記現像部材にトナーを供給する無端状周面を備えた現
    像剤搬送部材又は前記現像部材の周面と対向して、請求
    項1から請求項5までのいずれかに記載の帯電装置が配
    置され、 前記現像部材又は前記現像剤搬送部材上に形成されたト
    ナー層を所定の極性に帯電することを特徴とする現像装
    置。
  7. 【請求項7】 無端状の周面に静電電位の差による潜
    像が形成される像担持体を備え、前記潜像にトナーを選
    択的に転移することによってトナー像を形成する画像形
    成装置において、 前記像担持体の周面と対向して、請求項1から請求項5
    までのいずれかに記載の帯電装置が配置され、 前記像担持体の表面を所定の電位に帯電することを特徴
    とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】 無端状の周面に静電電位の差による潜
    像が形成される像担持体と、 前記像担持体上の潜像を、トナーの付着により可視化す
    る現像装置と、 前記トナーの付着により形成されたトナー像を、受像体
    に転写する転写装置とを有する画像形成装置において、 前記転写装置は、前記像担持体に前記受像体が当接され
    る位置で、該像担持体と対向するように、請求項1から
    請求項5までのいずれかに記載の帯電装置を配置したも
    のであることを特徴とする画像形成装置。
JP34104798A 1998-11-13 1998-11-13 帯電装置、現像装置および画像形成装置 Withdrawn JP2000147871A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34104798A JP2000147871A (ja) 1998-11-13 1998-11-13 帯電装置、現像装置および画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34104798A JP2000147871A (ja) 1998-11-13 1998-11-13 帯電装置、現像装置および画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000147871A true JP2000147871A (ja) 2000-05-26

Family

ID=18342752

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34104798A Withdrawn JP2000147871A (ja) 1998-11-13 1998-11-13 帯電装置、現像装置および画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000147871A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005099133A (ja) * 2003-09-22 2005-04-14 Ricoh Co Ltd 電子写真用感光体の劣化加速試験方法とそれに用いられる帯電装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005099133A (ja) * 2003-09-22 2005-04-14 Ricoh Co Ltd 電子写真用感光体の劣化加速試験方法とそれに用いられる帯電装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0400996B1 (en) Image forming apparatus
US5761589A (en) Detachable developing device for providing first and second voltages for an image forming apparatus
JPH0815990A (ja) 現像装置
EP0458273A2 (en) Charging device, image forming apparatus with same and a process unit detachable mountable to the image forming apparatus
JP2002333762A (ja) 帯電装置および画像形成装置
US5887233A (en) Photographic developing apparatus and electrifying apparatus
JP3996363B2 (ja) 現像装置
EP0642063B1 (en) charging device and image forming apparatus containing the charging device
JP2000147871A (ja) 帯電装置、現像装置および画像形成装置
JPS6255147B2 (ja)
JP4310152B2 (ja) 画像形成装置における現像装置
JPS62211674A (ja) 現像装置
JP2000122378A (ja) 帯電装置、現像装置および画像形成装置
JP3484935B2 (ja) 帯電装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2887025B2 (ja) 画像形成方法における帯電方法
JP2000187371A (ja) 帯電装置、現像装置および画像形成装置
JP3621320B2 (ja) 転写ローラの電気的特性を決定する方法
JPH10232553A (ja) 現像装置、帯電装置および転写装置
JPS6289975A (ja) 現像装置
JP3376290B2 (ja) 帯電方法、帯電装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
JPH1039624A (ja) 現像装置
JPH1152674A (ja) 帯電装置、現像装置、転写装置および画像形成装置
JP2019053252A (ja) 電子写真装置
JPH1152730A (ja) 現像装置
JPH11119517A (ja) 帯電装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060207