JP2000147377A - 投写用レンズ装置及びこれを用いた背面投写型画像ディスプレイ装置 - Google Patents

投写用レンズ装置及びこれを用いた背面投写型画像ディスプレイ装置

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JP2000147377A
JP2000147377A JP35545899A JP35545899A JP2000147377A JP 2000147377 A JP2000147377 A JP 2000147377A JP 35545899 A JP35545899 A JP 35545899A JP 35545899 A JP35545899 A JP 35545899A JP 2000147377 A JP2000147377 A JP 2000147377A
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lens
projection
screen
optical axis
refractive power
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English (en)
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Koji Hirata
浩二 平田
Naoyuki Ogura
直之 小倉
Shigeru Mori
繁 森
Takahiko Yoshida
隆彦 吉田
Kazunari Nakagawa
一成 中川
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】背面投写型画像ディスプレイ装置に用いる投写
用レンズ装置において、大口径比(低F値)、ハイフォ
ーカス、広画角でかつ、十分な周辺光量比を有する投写
用レンズ装置を低コストで実現する。 【解決手段】投写管パネル(8)上に表示された映像を拡
大してスクリーンに投写するための複数のレンズ素子
(1〜6)を備えた投写用レンズ装置において、前記複数
のレンズ素子のうち投写管に最も近い位置に配置された
レンズ(6)が、前期スクリーン側に凹面を向けた負の屈
折力を持つ凹メニスカスレンズであり、該凹メニスカス
レンズの光軸に平行な断面が変曲点を有する形状とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投写型画像表示装
置に係り、特に画面周辺までフォーカス性能が優れた明
るい画像が得られ、かつ、安価な硝材を使用し、投写距
離が短い広画角な投写用レンズ装置とこれを用いたコス
トパフォーマンスに優れた投写型画像表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、家庭用の画像表示装置としてのテ
レビジョンセットは、画面の横長ワイド化に伴って大画
面化が進んでいる。この家庭用の画像表示装置として
は、ブラウン管を用いた直視型と、7インチ程度の小型
投写管上の画像を投写レンズによりスクリーン上に拡大
投写するいわゆる投写型の2種類があるが、セットのコ
ンパクト性と重量の制約から、37インチを超える画面
サイズでは、投写型の画像表示装置が主流となってい
る。
【0003】当初、この投写型画像表示装置は、画面明
るさとフォーカス性能が、直視型に比べて劣っていた。
しかしながら、近年、投写レンズ、スクリーン、投写管
などの構成部品個々の性能向上によって、画面明るさ、
フォーカス性能共に直視型に近づきつつある。
【0004】投写型画像表示装置の性能向上過程におい
て、キーデバイスである投写用レンズ装置については、
種々の技術開発がなされた。まず、第一ステップとして
直視型と同等以上の画面明るさを得るために、米国特許
USP4682862号の公報に開示されているよう
に、プラスチック非球面レンズを多用することでF値の
低減が試みられてきた。
【0005】次に、第二ステップとして、画面明るさの
向上とフォーカス性能向上を同時に実現する投写用レン
ズ装置が開発された。この投写用レンズ装置としては、
特開平3−137610号公報に開示されているよう
に、プラスチック非球面レンズと、ダブレットのガラス
レンズを使用する例もある。この結果、現流の投写型テ
レビジョン受像機においてはf/1.1程度の投写レン
ズが使用され、画面全般において、実用上問題のないレ
ベルの明るさとフォーカス性能が確保されている。
【0006】第三ステップとして、そして現在では、コ
ンパクトなセットが実現できる投写距離の短い広画角な
投写用レンズ装置が開発の主流と成りつつある。画面明
るさ、特に画面周辺部の明るさとフォーカス性能を低下
させることなく、広画角な投写用レンズ装置を実現する
具体的な技術と実際の投写用レンズ装置を開示する文献
として、特開平4−5608号公報が挙げられる。以
下、第一の従来技術と記述する。
【0007】ここに開示された該第一の従来技術は、6
群構成の投写用レンズ装置で、プラスチック非球面レン
ズとガラスレンズを効果的に組み合わせることにより、
上述した課題を解決している。さらに、ガラスレンズに
投写用レンズ装置のほとんど全ての正屈折力を分担し、
プラスチック非球面レンズにはほとんど持たせない構成
として、プラスチック非球面レンズ特有の温度変化によ
るフォーカス性能の変動を低減している。
【0008】この第一の従来技術においては、投写管螢
光面の形状を電子銃側に凸となるように曲率を持たせて
いる。この結果、画面周辺部における螢光面の法線が、
投写用レンズ装置の入射瞳の方向を向くような構成とな
り、平面螢光面に比べて、より多くの映像光を取り込む
ことが可能となるので、広画角化しても実用上問題のな
いレベルの周辺光量を得ることができる。
【0009】また、第6レンズ群のレンズ(以下、第6
群レンズという)によって像面湾曲の補正を行っている
が、投写管螢光面を、電子銃側に凸となるように曲率を
持たせることで、像面湾曲の発生量そのものを低減し、
画面周辺のフォーカス性能を向上させている。
【0010】さらに、画面周辺部の明るさを低下させる
ことなく、より優れたフォーカス性能を実現した広画角
な投写用レンズ装置と、これを実現するための具体的技
術を開示する技術文献として、米国特許USP5272
540号の公報が挙げられる。以下第二の従来技術と記
述する。
【0011】この第二の従来技術においては、5群6枚
構成の投写レンズが開示されており、物点である投写管
螢光面の形状を、電子銃側に凸となるように曲率を持た
せ、光軸近傍の曲率に比べて周辺部の曲率が小さくなる
ような変曲点を有する非球面としている。これにより、
像面湾曲と非点収差の高精度な補正を両立し、スクリー
ン画面周辺において良好なフォーカス性能と実用上十分
な周辺光量を確保している。
【0012】また、この投写用レンズ装置は、レンズ全
系のほとんどの屈折力を分担する第3レンズ群のレンズ
(以下、第3群レンズという)を、高分散ガラスの凹レ
ンズと低分散ガラスの凸レンズを貼りあわせることで得
る構成として、色収差を補正し、大口径比(F値が0.
96)と高いフォーカス性能を両立している。
【0013】一方、プラスチックレンズ固有の課題であ
った温度変化と湿度変化によるフォーカス性能の低下
は、第1レンズ群のレンズ(以下、第1群レンズとい
う)と第2レンズ群のレンズ(以下、第2群レンズとい
う)を組合せることで、それぞれのレンズで発生するフ
ォーカス性能の低下を相殺する構成となっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記した第一の従来技
術による6群構成の投写用レンズ装置には、解決すべき
幾つかの課題が存在する。
【0015】まず、第1の課題は、レンズ構成によって
生じる課題である。前記投写用レンズ装置において、レ
ンズ全系の正屈折力のほとんどを分担する第4レンズ群
のレンズ(以下、第4群レンズという)のスクリーン側
に、弱い負の屈折力を有する第3群レンズが配置されて
いる。この第3群レンズによって球面収差とコマ収差を
補正している。
【0016】このため、レンズ全系の入射瞳位置が、第
4群レンズの中心からスクリーン側に移動する。この結
果、前記したレンズ構成のままで、いっそうの広画角化
(投写距離の短縮)を実現しようとすると、歪曲収差、
非点収差の補正が困難となる。
【0017】次に、第2の課題は、このレンズ構成にお
いて、投写用レンズ装置のF値を低減(口径比の拡大)
しかつ、十分な周辺光量比を得ようとすると第1群レン
ズ、第2群レンズと第3群レンズの口径が大きくなり、
生産コストが増加する。
【0018】また、前記投写用レンズ装置の収差補正に
おいて個々のレンズ群の補正分担は次の通りである。第
1群レンズは、正の屈折力を有するメニスカス形状の球
面レンズで、球面収差とコマ収差を補正している。第2
群レンズは、弱い正の屈折力を有するメニスカス形状の
プラスチック非球面レンズとして、球面収差とコマ収差
を補正している。第3群レンズは、弱い発散作用を有す
る球面レンズで球面収差とコマ収差を補正する。第4群
レンズは、強い集光作用を有する両凸のガラス球面レン
ズである。さらに、第5レンズ群のレンズ(以下、第5
群レンズという)は、弱い正の屈折力を有するメニスカ
ス形状のプラスチック非球面レンズで、非点収差、歪曲
収差、コマ収差を補正する。第6群レンズは、スクリー
ン側に凹面を向け、冷却液(A)と共に負の屈折力を有
し、像面湾曲の補正を行う構成となっている。
【0019】このうち、第2群レンズと第5群レンズ
は、プラスチック非球面レンズで、共に弱い正の屈折力
を有するメニスカス形状のある。このように、プラスチ
ック製のレンズに屈折力をほとんど持たせない構成とし
て、プラスチック非球面レンズ特有の温度変化によるフ
ォーカス性能の変動を低減している。
【0020】以上述べたように、第一の従来技術を用い
たプラスチック非球面レンズでは、取り得るレンズ形状
に制約があり、収差補正能力を十分に活用できないとい
う第3の課題がある。
【0021】また、ガラスレンズが4枚含まれているた
めコストが高くなるという第4の課題がある。
【0022】さらに、第5群レンズの非球面量が少ない
こと、第6群レンズがガラスレンズでスクリーン側レン
ズ面が、球面であるので非点収差の補正と像面湾曲の補
正が両立しない。このため、第5の課題として画面周辺
部の非点収差の補正がある。
【0023】第二の従来技術による5群6枚構成の投写
用レンズ装置の解決すべき課題は、コストの低減であ
る。
【0024】この投写用レンズ装置のコストアップの要
因は、次の2つである。
【0025】第1のコストアップ要因は、投写管の螢光
面形状にある。現在、投写管の螢光面形状の主流は球面
螢光面であるが、この投写用レンズ装置を適用すると螢
光面形状を非球面とする必要があり、投写管が特別仕様
となるためセットのコストアップ要因となる。
【0026】第2のコストアップ要因は、この投写レン
ズが大口径比(F値が0.96)を実現しかつ、色収差
を良好に補正するため、第3群レンズに、大口径の高分
散凹レンズと大口径の低分散凸レンズを貼りあわせたダ
ブレットレンズ使用していることである。
【0027】一般に、光学ガラスの価格は、屈折率が高
いほど、また分散が小さいほど高価である。第二の従来
技術において、実施例1で開示されている投写レンズの
第3群レンズに使用されている光学ガラスは、高分散ガ
ラスがSF11、低分散ガラスがSK16である。これ
らの光学ガラスの価格は、投写レンズに使用される光学
ガラスの代表であるSK5を基準(1.0)にするとS
F11は(2.3)SK16は(2.1)と2倍以上と
なる。
【0028】そこで本発明の目的は、上記した従来技術
の投写用レンズ装置が持つ課題を解決し、廉価な光学ガ
ラスを使用し、画面周辺までフォーカス性能が優れ、か
つ明るい画像が得られ、投写距離が短い広画角な投写用
レンズ装置と、これを用いたコストパフォーマンスに優
れた投写型画像表示装置を得ることである。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の投写用レンズ装置には、以下に述べるよう
な技術手段を用いる。
【0030】まず第一の従来技術の第1の課題及び第2
の課題を解決するために、レンズ全系の正屈折力のほと
んどをガラスレンズ(以下、ガラスパワーレンズと記述
する。)により分担する。この時、ガラスパワーレンズ
を含むレンズ群のスクリーン側には、負の屈折力を有す
るレンズを配置せず、光軸近傍で弱い正の屈折力を有す
るプラスチック非球面レンズを配置する。この結果、入
射瞳がガラスパワーレンズからスクリーン側に動かない
ので、第1の課題を解決でき、広画角な投写用レンズ装
置が実現できる。
【0031】さらに、ガラスパワーレンズを含むレンズ
群を通過した映像光束は収束しながらスクリーン側に位
置するレンズ群に入射するので、これらのレンズ個々の
口径を出来るだけ小さくすることができ第2の課題を解
決できる。
【0032】本発明の投写用レンズ装置は、温度、湿度
変化に対するフォーカス性能の低下を軽減するため、プ
ラスチック非球面レンズの光軸近傍の屈折力をガラスパ
ワーレンズに比べて30%以下にする。また、開口に依
存する収差の補正は、光軸から隔たった部分(レンズの
周辺部)の非球面形状によって補正する。このレンズ周
辺部の非球面形状により得られる局部的な屈折力につい
ての温度、湿度変化による変動は、複数枚のプラスチッ
ク非球面レンズを組合せることで相殺する構成とするの
で収差補正に影響を与えずレンズ形状が決定でき、第3
の課題を解決できる。
【0033】また、上述した技術手段によって、非球面
量の大きなプラスチック非球面レンズが多用できるた
め、ガラスレンズの枚数が低減でき、第4の課題が解決
できる。
【0034】第5の課題を解決するために、映像光源で
ある投写管に最も近い位置に、スクリーン側に凹面を向
けた負の屈折力を持つレンズを設け、このレンズのスク
リーン側レンズ面を非球面として、画面周辺の非点収差
を低減する。さらに、このレンズのスクリーン側に配置
したレンズにおいて、投写管側レンズ面の形状を光軸近
傍においては投写管側に凸の形状とし、周辺部では、投
写管側に凹の形状とすることで、より高精度に画面周辺
の非点収差を低減することができる。
【0035】第二の従来技術における構成の投写レンズ
の課題であるコスト低減を実現するため、次の2つの手
段を用いる。
【0036】第1の手段は、投写用レンズ装置に適用す
る投写管の螢光面を球面螢光面とすることである。第二
の従来技術の実施例1において開示された5群6枚構成
投写レンズの螢光面を、そのまま球面に変更すると、螢
光面上の画面周辺部の物点から第5群の凹レンズ出射面
までの光路長が球欠的(サジタル)面と子午的(メリデ
ィオナル)面で異なるため、画面周辺部で非点収差が発
生しサジタル方向とメリディオナル方向のフォーカス性
能に大きな差が生じる。この傾向は、画面コーナーに対
して90%以上の周辺部で特に顕著となる。
【0037】そこで、本発明においては、第6群の負の
屈折力を持つレンズのスクリーン側レンズ面を、レンズ
の光軸近傍に比べて、螢光面上の画面周辺部の物点から
の映像光束が通過するレンズ領域のレンズ作用(発散作
用)が弱くなる形状とすることで、前述したサジタル面
とメリディオナル面の光路長差を小さくする。さらに、
前記負の屈折力を持つレンズのスクリーン側に配置した
レンズにおいて、投写管側レンズ面の形状を、光軸近傍
においては投写管側に凸の形状とし、周辺部において
は、投写管側に凹の形状とすることで、上記光路長差を
より小さくでき画面周辺の非点収差を大幅に低減するこ
とができる。
【0038】第2の手段は、第3群レンズを廉価な光学
ガラスに変更することである。
【0039】このため、色収差の補正を高分散のプラス
チック凹レンズと廉価な低分散ガラス凸レンズにより実
現する。
【0040】また、投写用レンズ装置を構成するレンズ
の少なくとも1枚以上のレンズに、図6に示すように蛍
光体の発光スペクトルのうち主波長545nm成分(図
6は一般的な緑蛍光体の発光スペクトルを示す)以外の
スプリアス成分をカットするフィルターを設け、発生す
る色収差そのものを低減することも有効である。
【0041】さらに、大口径化を実現するため、前述し
た高分散のプラスチック凹レンズを強度非球面形状とし
て、より高精度に収差補正を行う。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について説
明する。図1は本発明の一実施例としての投写用レンズ
装置のレンズ主要部を示す断面図である。図1において
1は投写管(ブラウン管)螢光面、8は投写管パネ
ル、7は冷却液、6は第6群レンズ、5は第5群レン
ズ、4は第4群レンズ、3は第4群レンズ、2は第2群
レンズ、1は第1群レンズである。第1群レンズから第
5群レンズまでを内鏡筒9に組み込み固定ねじ12で外
鏡筒10に固定する。さらに、この外鏡筒10を固定板
13を介してブラケット11へねじ(図示せず)止め固
定する。そして、物体面である投写管螢光面P1上の画
像を、スクリーン14上に拡大投写する構成である。
【0043】本発明の実施例において、第6群レンズの
焦点距離は、投写管パネル8、冷却液7、螢光面P1
含めて計算している。
【0044】図2は、本発明の一実施例としての投写用
レンズ装置の構成と光線追跡の結果を示す図で、表1に
具体的なレンズデータを示す。図3は、本発明の他の実
施例としての投写用レンズ装置の構成と光線追跡の結果
を示す図で、表7に具体的なレンズデータを示す。図4
は、図1と同じ実施例構成と光線追跡の結果を示す図
で、表10に具体的なレンズデータを示す。図2から図
4に示した投写用レンズ装置の構成においては、レンズ
鏡筒他の構造部品は説明の都合上省略してある。
【0045】本発明の実施例の投写用レンズ装置は、投
写管螢光面P1上に5.3インチのラスターを表示し、
スクリーン上に60インチに拡大投写した場合に最良の
性能が得られるように構成している。投写レンズの半画
角は36度で、高画角を実現しており、図5に示すよう
に折り返しミラー15が1枚の投写型テレビジョン装置
においても、十分コンパクトなセットが実現できる。
【0046】本発明にかかる投写用レンズ装置の取り得
る具体的なレンズデータを表1乃至表10に示すので参
照されたい。
【0047】次に、このレンズデータの読み方を表1を
基に説明しておく。表1は、主に光軸近傍のレンズ領域
を扱う球面系とその外周部についての非球面系とにデー
タを分けて示してある。
【0048】まず、スクリーンは曲率半径が無限大(即
ち平面)であり、スクリーンから第1群レンズ1の面S
1までの光軸上の距離(面間隔)が1042.6mm、
その間の媒質の屈折率が1.0であることが示されてい
る。またレンズ面S1の曲率半径が、91.403mm
(曲率中心が、映像発生源側)であり、レンズ面S
1と、S2の光軸上の距離(面間隔)が8.874mm
で、その間の媒質の屈折率が1.49334であること
が示されている。以下、同様にして最後は、投写管パネ
ル8の螢光面P1の曲率半径が350mm、投写管パネ
ルの光軸上の厚さが11.49mm、屈折率が1.56
232であることが示されている。第1群レンズ1の面
1、S2、第2群レンズ2の面S3、S4、第4群レンズ
4の面S7、S8、第5群レンズ5の面S9、S10、第6
群レンズの面S11については非球面係数が示してある。
【0049】ここで、非球面係数とは、レンズ面形状を
次式で表現した時の係数である。
【0050】ただし、ここで、Z(r)はレンズ形状の
定義説明図である図7及び図8に見られる如く、スクリ
ーンから映像発生源に向かう光軸方向をZ軸にとり、レ
ンズの半径方向をr軸にとった時のレンズ面の高さを表
している。rは半径方向の距離を表し、RDは曲率半径
を示している。従って、CC、AE、AF、AG、AH
などの各係数が与えられれば、上記式に従ってレンズ面
の高さ(以下サグ量と記述)、つまり形状が定まる。
【0051】図8は、非球面As(r)の説明図で、上
記非球面の項にそれぞれの値を代入すれば、球面系のみ
のレンズ面Ss(r)から(As(r)−Ss(r))
だけずれたレンズ面が得られる。またこの比率(As
(r)/Ss(r))の絶対値が大きいほど非球面の程
度が強い。
【0052】以上が表1に示したデータの読み方であ
る。表2から表10までは、他の実施例に対応したデー
タを示しているが、読み方は同様である。
【0053】次に本発明の投写用レンズ装置の各レンズ
群の作用について説明する。
【0054】第1群レンズ1は、図2、図3、図4に示
すように周辺部が凹形状で、軸上の物点Aから映像光束
(上限光線RAY1、下限光線RAY2)に対しては球
面収差を、画面周辺部の物点Bから映像光束(上限光線
RAY3、下限光線RAY4)に対してはコマ収差を補
正する。上限光線RAY3が通過する場所付近について
は、(スクリーン側レンズ面の光軸から離れたレンズ周
辺部)スクリーン側に凹となるような非球面形状となっ
ている。また、下限光線RAY4が通過する場所付近に
ついても、主光線(図示せず)が通過する位置を基準に
すれば、局部的にスクリーン側に凹となるような非球面
形状となっている。
【0055】第2群レンズ2は、非点収差とコマ収差を
補正する為、図2、図3、図4に示すように、スクリー
ン側レンズ面の光軸から離れたレンズ周辺部がスクリー
ン側に凸となるような非球面形状となっている。また、
このレンズは第1群レンズ1と組み合わせた場合には、
第1群レンズ1の周辺部レンズ形状(凹)に基づく負の
屈折力と、第2レンズの周辺部レンズ形状(凸)に基づ
く正の屈折力が相殺する構成となるので、両レンズをプ
ラスチック成形品としても、温度や吸湿量の変化によっ
て生じる投写用レンズ装置のフォーカス性能低下を、極
力押さえられる。
【0056】第3群レンズ3は、温度変化によるフォー
カス性能のドリフトを低減するためにガラスとし、かつ
正の屈折力を出来るだけ大きくしている。また、実施例
においては、投写レンズの製造コストを低減するため廉
価な光学ガラスであるSK5を用いている。
【0057】第4群レンズ4は、図2、図3、図4に示
すように、中心部がスクリーン側に凹のメニスカス形状
または、両凹のレンズ(表6、表7の実施例)形状で、
レンズ周辺部では、スクリーン側に凹のメニスカス形状
となる非球面形状である。
【0058】軸上の物点Aから映像光束(上限光線RA
Y1、下限光線RAY2)に対してはレンズ周辺部の凹
形状で球面収差補正を行いかつ、アッベ数が45以下の
高分散材を使用することで、第3群レンズ3と組み合わ
せて色収差を低減している。
【0059】一方、本発明の第4群レンズ4は、前述し
たように中心部がスクリーン側に凹のメニスカス形状ま
たは、両凹のレンズ(表6、表7の実施例)形状で、レ
ンズ周辺部ではスクリーン側に凹のメニスカス形状とな
る非球面形状であるため全体的に、均一な肉厚のレンズ
となり、たとえば、成形時に流動性が悪いPC(ポリカ
ーボネイト)などのプラスチック材料を使用しても、高
い形状精度が得られる。
【0060】第5群レンズ5は、図2、図3、図4に示
すように、画面周辺部の物点Bからの映像光束(上限光
線RAY3、下限光線RAY4)で発生する高次のコマ
収差を補正するため、下限光線RAY4が通過する場所
付近については、(映像発生源である投写管側レンズ面
の周辺部の形状)投写管側に凹となるような非球面形状
となっている。また、上限光線RAY3が通過する場所
付近についても、主光線(図示せず)が通過する位置を
基準にすれば、局部的にスクリーン側に凹となるような
非球面形状となっている。
【0061】このため、このレンズの投写管側レンズ面
は、全体的には光軸近傍が投写管側に凸、周辺部は投写
管側に凹の非球面形状となっている。また、温度や吸湿
量の変化に伴って生じる投写レンズのフォーカス性能の
低下を極力抑えるため、屈折力をできるだけ小さくして
いる。
【0062】第6群レンズ6は、螢光面P1と共に像面
湾曲の補正を行っている。また従来例2とは異なり螢光
面P1が球面螢光面であるため、図2、図3、図4に示
すように、第6群レンズ6のスクリーン側レンズ面の非
球面形状が、光軸近傍の屈折力に比べ、画面周辺部の物
点Bからの映像光束(上限光線RAY3、下限光線RA
Y4)が通過する領域においては屈折力が弱くなる形状
として、非点収差の補正も同時に行っている。
【0063】図7は、第6群レンズ6のスクリーン側の
非球面形状を表す関数を2次微分して得られた関数に、
光軸からの距離rを代入して得られた値をグラフ化した
ものである。前述した第一の従来技術(従来例1)及び
第二の従来技術(従来例2)によるレンズ面では、レン
ズの光軸から周辺部にかけて単調に増加している。これ
により、レンズの屈折作用が光軸近傍から周辺部にかけ
て単調に増加していることが判る。一方、本発明の実施
例においては、同様にして得られた値が、実施例8のよ
うに変曲点を持ったり、実施例9、実施例10のように
有効径の70%を超える領域で減少する。この結果、レ
ンズの屈折作用が光軸近傍から周辺部にかけて、一旦は
強くなり、その後弱くなっていることが判る。
【0064】図10及び図11は第6群レンズ6のスク
リーン側レンズ面の非球面形状が、球面系のみのレンズ
面Ss(r)からどれだけ離れているかを計算により求
めたものである。それぞれの図の横軸は、前記距離rの
レンズ有効径に対する相対値であり、図10の縦軸はA
s(r)とSs(r)の差、図11の縦軸はそれぞれの
レンズデータにおけるAs(r)とSs(r)の差を最
大値で正規化したものである。第一の従来技術(図中、
従来例1)に比べて、本発明の実施例はAs(r)とS
s(r)の差が1/2以下と小さく、第6群レンズ6の
周辺部が厚くならず、均一な肉厚となるので、良好な成
形性が得られる。
【0065】次に、以上説明した本発明にかかる投写用
レンズ装置を用いて投写管螢光面上に5.33インチの
ラスターを映しだし、スクリーン上に拡大投写(60イ
ンチ)した場合のMTF(Modulation Tr
ansfer Function)によるフォーカス性
能の評価結果を図12から図21に示す。
【0066】ここで、図12は、表1に対応した特性
図、図13は、表2に対応した特性図図14は、表3に
対応した特性図であり、以下、同様に、図21は表10
に対応した特性図である。尚、評価周波数としては、ス
クリーン上で白、黒の縞信号として300TV本を取っ
た場合について示している。図12から図21までに示
したように、本構成によれば、良好なMTF特性が得ら
れる。
【0067】表1から表10に示した本発明の実施例に
ついて、投写用レンズ装置全系の焦点距離をf0、第1
群レンズ1、第2群レンズ2、第3群レンズ3、第4群
レンズ4、第5群レンズ5、第6群レンズ6の、それぞ
れの焦点距離を、f1、f2、f3、f4、f5、f6とした
時、表11に示した関係が成立している。すなわち、 0.24<f0/f1<0.34 0.0 <f0/f2<0.18 0.78<f0/f3<0.91 −0.20<f0/f4<−0.0 0.0 <f0/f5<0.21 −0.61<f0/f6<−0.55 である。本実施例では、投写用レンズ装置全系の正屈折
力の大部分を、ガラスレンズである第3群レンズによっ
て分担することで、フォーカス性能の温度ドリフトを低
減している。
【0068】次に、レンズ面の形状について説明する。
第1群レンズ1のスクリーン側レンズ面S1、第4群レ
ンズ4の映像発生源側レンズ面S8、第5群レンズ5の
映像発生源側レンズ面S10、第6群レンズ6のスクリー
ン側レンズ面S11の非球面形状について次のことがいえ
る。以下図8を用いて説明する。
【0069】図8は、すでに述べたように、スクリーン
から映像発生源に向かう光軸方向をZ軸にとり、レンズ
の半径方向をr軸にとった時のレンズ面の高さ(サグ
量)は球面系すなわちRDのみの場合をSs(r)、C
C、AE、AF、AG、AHなどの各非球面係数を前記
数1に代入した場合をAs(r)とすると、rにレンズ
有効半径の値を代入すれば、非球面の程度(As/Ss
の絶対値)を求めることができる。
【0070】第1群レンズ1のスクリーン側レンズ面S
1の上記AsとSsの比率は、表13に示すように、 −0.1<(As/Ss) の関係が成り立っている。
【0071】さらに、第4群レンズ4の映像発生源側レ
ンズ面S8上記AsとSsの比率は、表13に示すよう
に、 −21.2<(As/Ss) の関係が成り立っている。
【0072】第1群レンズ1と第2群レンズ2との間の
光軸上の距離(面間隔)をL12とすると投写用レンズ装
置全系の焦点距離f0との比率は、画面中域の光量に関
係し、表14に示すように、 L12/(f0<0.25) の関係が成り立っている。この範囲以下では、画面中域
の周辺光量比が低下する。
【0073】また、第1群レンズ1と第2群レンズ2と
の間の光軸上の距離(面間隔)L12と第2群レンズ2と
第3群レンズ3との間の光軸上の距離(面間隔)L23
比率は収差補正のバランスにより定まり表14に示すよ
うに、 1.3<(L12/L23) の関係が成り立っている。この範囲以下では、良好なフ
ォーカス性能が得られない。
【0074】第3群レンズ3のスクリーン側レンズ面S
5の曲率半径Ra3の絶対値と第3群レンズ3の映像発生
源側レンズ面S6の曲率半径Rb3の絶対値の間に │Ra3│<│Rb3│ の関係成り立っている。これは、第3群レンズ3で発生
する球面収差とコマ収差を低減するためである。
【0075】第4群レンズ4のスクリーン側レンズ面S
7の曲率半径Ra4の絶対値と第4群レンズ4の映像発生
源側レンズ面S8の曲率半径Rb4の絶対値の間に │Ra4│<│Rb4│ の関係成り立っている。これは、第3群レンズ3への正
屈折力担の軽減と色収差及び球面収差の補正をバランス
させるためである。また、第4群レンズ4をアッベ数4
5以下の材料を用いることで色収差を低減できる。
【0076】以上、本発明の実施例としての投写用レン
ズ装置のレンズデータを基に、その特徴を述べた。
【0077】本実施例においては、10次の非球面系数
AHまで使用した非球面について述べたが、この他、1
2次以上の高次の係数が含まれている場合の構成も、本
発明に含まれることは言うまでもない。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、 (1)投写用レンズ装置全系の正屈折力のほとんどを有
する第3群レンズのスクリーン側に凹レンズを配置しな
い構成のため、広画角化しても歪曲収差、非点収差の補
正が可能でハイフォーカスと広画角が両立できる。
【0079】(2)正屈折力を有する第3群レンズと、
最もスクリーン側に近い第1群レンズの間に、凹レンズ
を配置しない構成のため、この間で画面周辺部に結像す
る光線が発散しない。このため、光線高さを低くでき、
良好な周辺光量比を実現できる。
【0080】(3)投写用レンズ装置全系の正屈折力の
ほとんどを第3群レンズで分担し、かつ、第1群レンズ
と第2群レンズの局部的な非球面形状の組合せによって
温度や吸湿量の変動によるフォーカス性能の低下を軽減
できる。
【0081】(4)第6群レンズとして、映像光源であ
る投写管に最も近い位置に、スクリーン側に凹面を向け
た負の屈折力を持つレンズを設け、このレンズのスクリ
ーン側レンズ面をレンズの光軸近傍に比べて、螢光面上
の画面周辺部の物点からの映像光束が通過する領域のレ
ンズ屈折力が弱くなる形状とすることで、サジタル面と
メリディオナル面の光路長差を小さくする。
【0082】さらに、前記負の屈折力を持つレンズのス
クリーン側に配置したレンズにおいて、投写管側レンズ
面の形状を、光軸近傍においては投写管側に凸の形状と
し、周辺部においては、投写管側に凹の形状とすること
で、上記光路長差をさらに小さくでき、画面周辺の非点
収差をより高精度に補正する。
【0083】(5)第3群レンズを廉価な低分散ガラス
凸レンズとして、投写用レンズ装置全体のコストを低減
する。また、色収差を補正するために、第4群レンズを
高分散のプラスチック凹レンズとして、第3群レンズと
組み合わせる。
【0084】さらに、投写用レンズ装置を構成するレン
ズの少なくとも1枚以上のレンズに蛍光体の発光スペク
トルの主波長成分以外のスプリアス成分をカットするフ
ィルターを、設けることで、発生する色収差そのものを
低減している。
【0085】(6)また、大口径化を実現するため、前
述した第4群レンズを高分散のプラスチック凹レンズと
し、その形状を強度非球面形状とすることで高精度に収
差を補正できる。
【0086】以上述べた投写用レンズ装置を用いれば、
画面の全領域にわたって明るく、ハイフォーカスな画像
が得られかつ、コンパクトな背面投写型ディスプレイ装
置が実現できる。
【0087】本発明の投写用レンズ装置を適用すれば、
第1群レンズの最もスクリーンに位置するレンズのスク
リーン側レンズ面先端から、透過型スクリーンまでの距
離(投写距離)L(mm)と透過型スクリーンの対角有
効サイズM(インチ)の間には、 17.3<(L/M)<17.6 の関係が成り立ち、コンパクトなセットを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての投写用レンズ装置を
示す断面図である。
【図2】本発明の一実施例としての投写用レンズ装置を
示す断面図である。
【図3】本発明の一実施例としての投写用レンズ装置を
示す断面図である。
【図4】本発明の一実施例としての投写用レンズ装置を
示す断面図である。
【図5】投写型画像装置としての背面投写型画像ディス
プレイ装置の主要部を示す画面垂直方向断面図である。
【図6】緑蛍光体の発光スペクトル特性図である。
【図7】レンズ形状の定義を説明するために用いる説明
図である。
【図8】レンズ形状の定義を説明するために用いる説明
図である。
【図9】レンズ形状の特徴を示した特性図である。
【図10】レンズ形状の特徴を示した特性図である。
【図11】レンズ形状の特徴を示した特性図である。
【図12】本発明の実施例として示した表1の投写用レ
ンズ装置のMTF特性図である。
【図13】本発明の実施例として示した表2の投写用レ
ンズ装置のMTF特性図である。
【図14】本発明の実施例として示した表3の投写用レ
ンズ装置のMTF特性図である。
【図15】本発明の実施例として示した表4の投写用レ
ンズ装置のMTF特性図である。
【図16】本発明の実施例として示した表5の投写用レ
ンズ装置のMTF特性図である。
【図17】本発明の実施例として示した表6の投写用レ
ンズ装置のMTF特性図である。
【図18】本発明の実施例として示した表7の投写用レ
ンズ装置のMTF特性図である。
【図19】本発明の実施例として示した表8の投写用レ
ンズ装置のMTF特性図である。
【図20】本発明の実施例として示した表9の投写用レ
ンズ装置のMTF特性図である。
【図21】本発明の実施例として示した表10の投写用
レンズ装置のMTF特性図である。
【符号の説明】
1…第1群レンズ、 2…第2群レンズ、 3…第3群レンズ、 4…第4群レンズ、 5…第5群レンズ、 6…第6群レンズ、 7…冷却液、 8…投写管パネル、 9…内鏡筒、 10…外鏡筒、 11…ブラケット、 12…固定ねじ、 13…固定板、 14…スクリーン、 15…光路折り返しミラー、 16…スクリーン、 17…投写用レンズ装置、 18…ブラケット、 20…映像光束、 21…筐体、 P1…螢光面、 A…光軸上の物点、 B…画面周辺の物点。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 繁 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所情報映像事業部内 (72)発明者 吉田 隆彦 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所情報映像事業部内 (72)発明者 中川 一成 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所情報映像事業部内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】映像発生源に表示された原画像をスクリー
    ンに拡大投影する投写用レンズ装置であって、該投写用
    レンズ装置は、正の屈折力を有する第1のレンズと、収
    差補正用の第2のレンズと、スクリーン側に凹面を向け
    たレンズ面を有する負の屈折力を持つ第3のレンズとを
    有し、 前記第3のレンズは、前記投写用レンズ装置の光軸から
    の距離(r)の関数Z(r)で与えられる前記光軸に軸
    対称な面形状を成し、かつ前記関数は、変曲点を有する
    ことを特徴とする投写用レンズ装置。
  2. 【請求項2】映像発生源に表示された原画像をスクリー
    ンに拡大投影する投写用レンズ装置であって、スクリー
    ン側から順に、(a)正の屈折力を有しその中心部分の
    形状がスクリーン側に凸のメニスカスレンズを含む第1
    レンズ群と、(b)中心部分の形状が映像発生源側に凸
    のレンズ面を有するレンズを含む第2レンズ群と、
    (c)正の屈折力を有するレンズを含む第3レンズ群
    と、(d)負の屈折力を持ちスクリーン側に凹のレンズ
    面を有したレンズを含む第4レンズ群と、(e)正の屈
    折力を持ち中心部分の形状が投写管側に凸のレンズ面を
    有するレンズを含む第5レンズ群と、(g)前記投写用
    レンズ装置の光軸からの距離(r)の関数Z(r)で与
    えられる前記光軸に軸対称な面形状を成し、かつ前記関
    数が変曲点を持つ形状を成すスクリーン側に凹のレンズ
    面を有する負の屈折力を持つレンズと、前記映像発生源
    を冷却するための冷却液と、前記映像発生源の螢光面ガ
    ラスとを含む第6レンズ群と、 を配置したことを特徴とする投写用レンズ装置。
  3. 【請求項3】映像発生源に表示された原画像をスクリー
    ンに拡大投影する投写用レンズ装置であって、正の屈折
    力を有する第1のレンズと、収差補正用の第2のレンズ
    と、負の屈折力を持ちスクリーン側に凹のレンズ面を有
    する第3のレンズを有し、 前記第3のレンズは前記投写用レンズ装置の光軸からの
    距離(r)の関数Z(r)で与えられる前記光軸に軸対
    称な面形状を成し、前記関数を2次微分して得られる関
    数に、前記光軸からの距離を代入して得られる値の絶対
    値が、前記光軸からの距離により変化し、この変化が前
    記光軸の近傍から中域にかけては増加し、中域からレン
    ズ有効径に至る領域では減少することを特徴とする投写
    用レンズ装置。
  4. 【請求項4】映像発生源に表示された原画像をスクリー
    ンに拡大投影する投写用レンズ装置であって、スクリー
    ン側から順に、(a)正の屈折力を有し、その中心部分
    の形状がスクリーン側に凸のメニスカスレンズを含む第
    1レンズ群、(b)中心部分の形状が投写管側に凸のレ
    ンズ面を有するレンズを含む第2レンズ群、(c)正の
    屈折力を有するレンズを含む第3レンズ群、(d)負の
    屈折力を持ちスクリーン側に凹のレンズ面を有するレン
    ズを含む第4レンズ群、(e)正の屈折力を持ち中心部
    分の形状が映像発生源側に凸のレンズ面を有するレンズ
    を含む第5レンズ群、(f)前記投写用レンズ装置の光
    軸からの距離(r)の関数Z(r)で与えられる前記光
    軸に軸対称な面形状を成し、前記関数を2次微分して得
    られる関数に、前記光軸からの距離を代入して得られる
    値の絶対値が、前記光軸からの距離により変化し、この
    変化が前記光軸の近傍から中域にかけては増加し、中域
    からレンズ有効径に至る領域では減少する形状を成すス
    クリーン側に凹のレンズ面を有する負レンズと、前記投
    写管の冷却液と、前記投写管の螢光面ガラスとを含む第
    6レンズ群、とを配置したことを特徴とする投写用レン
    ズ装置。
  5. 【請求項5】映像発生源に表示された映像を拡大してス
    クリーンに投写するための複数のレンズ素子を備えた投
    写用レンズ装置において、前記複数のレンズ素子のうち
    前記映像発生源に最も近い位置に配置されたレンズが、
    前期スクリーン側に凹面を向けた負の屈折力を持つ凹メ
    ニスカスレンズであって、該凹メニスカスレンズの光軸
    に平行な断面が変曲点を有する形状であることを特徴と
    する投写用レンズ装置。
  6. 【請求項6】前記映像発生源は、螢光面ガラスの曲率中
    心がスクリーン側に存在する投写管であることを特徴と
    する請求項1乃至5のいずれかに記載の投写用レンズ装
    置。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれかに記載の投写用
    レンズ装置を、前期映像発生源の前方に配置し、該レン
    ズ装置の前方の結像面に、透過型スクリーンを配置して
    構成したことを特徴とする背面投写型画像ディスプレイ
    装置。
  8. 【請求項8】前記投写用レンズ装置を構成する第1レン
    ズ群のレンズのうちスクリーン側に位置するレンズのス
    クリーン側レンズ面から前記透過型スクリーンに至るま
    での距離L(mm)と、前記透過型スクリーンの有効対
    角長M(インチ)の間に、次の関係が成り立つようにし
    たことを特徴とする請求項2または4に記載の背面投写
    型画像ディスプレイ装置。 17.3<(L/M)<17.6
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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