JP2000146862A - Ptpシートおよびptpシートの外観検査装置 - Google Patents

Ptpシートおよびptpシートの外観検査装置

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JP2000146862A
JP2000146862A JP10317191A JP31719198A JP2000146862A JP 2000146862 A JP2000146862 A JP 2000146862A JP 10317191 A JP10317191 A JP 10317191A JP 31719198 A JP31719198 A JP 31719198A JP 2000146862 A JP2000146862 A JP 2000146862A
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tablet
sealing film
ptp sheet
film
capsule
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 錠剤またはカプセルと密封用フィルムの判別
が容易な外観検査装置、および、外観検査が容易なPT
Pシートを提供すること。 【解決手段】 PTPシートの密封フィルムの閉塞側の
面に着色を施し、撮像装置にフィルタを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、錠剤またはカプセ
ルを包装したプレス・スルー・パックシート(以下、P
TPシートと表記する)および、その外観を検査するP
TPシートの外観検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】PTPシートは衛生的で、内容物が外部
から見えて確認しやすく、内容物の取り出しが容易で、
多数の内容物を整然とまとめて収容、保管できる等の特
徴を持っていることから、薬品の錠剤やカプセルの包装
手段として広く用いられている。PTPシートは、ポケ
ット部である凹部が成形された透明プラスチックの容器
フィルムと、ポケット部の開口部を密閉的に閉塞する形
で接合されるアルミニウム箔の密封用フィルムとからな
る。そのポケット部の凹部に、錠剤またはカプセルが収
容された後に、密封用フィルムによる閉塞、接合が行わ
れる。容器フィルムはポリ塩化ビニルフィルム(PV
C)あるいはポリプロピレン(PPまたはCPP若しく
はOPP)が用いられ、燃焼時にダイオキシンが発生し
ない点でポリプロピレンが優れている。また、容器フィ
ルムにはポケット部が縦横に成形され錠剤またはカプセ
ルが収容されている。透明な容器フィルムを通して、ポ
ケット部に収容された錠剤またはカプセルと密封用フィ
ルムが、上面から観察することができる。容器フィルム
と密封用フィルムの接合部は、アルミ材の地色である銀
色であり、さらに、固着強度を増すために網目状の紋様
が刻まれている。なお、各ポケット部間にはPTPシー
トに収容された錠剤を個々に分離可能にするための切断
用のスリット部が容器フィルムに設けられている。
【0003】以上のようなPTPシートでは、錠剤の欠
け、カプセルの変形または欠錠、あるいは、錠剤上の異
物、シート上の粉噛みなどの不良が生じ得る。その一般
的な検査装置として、従来のPTPシートの外観検査装
置について説明する。従来の外観検査装置は、照明装置
により検査すべきPTPシートを上方から均一な光で照
射し、撮像装置により上方から撮像し、撮像装置から出
力される映像信号を画像処理装置に入力する。画像処理
装置では、まず、錠剤またはカプセルからの反射光と、
背景の密封用フィルムからの反射光との光量の差を利用
して、映像信号を第1の閾値により2値化することによ
り、錠剤またはカプセルの領域と、それ以外の背景であ
る密封用フィルムの領域とを区別する。一般に錠剤また
はカプセルは白色または高い明度の色であるから映像信
号のレベルが高く、密封用フィルムは網目状の紋様が刻
まれているため、映像信号は大きくばらついてはいる
が、アルミ地色は一般に錠剤またはカプセルよりも低い
レベルの映像信号となる。そこで、錠剤またはカプセル
の映像信号のレベルと、密封用フィルムの映像信号のレ
ベルとの間に設定した閾値により、2値化して両者を区
別する。
【0004】区別した錠剤またはカプセルの領域の形
状、面積などから欠錠、欠け、変形等を検査する。ま
た、同領域について映像信号を、第2の閾値で2値化す
ることにより、錠剤またはカプセル上の汚れ、異物を検
査する。さらに、第1の閾値により区別した背景の密封
用フィルムの領域について、映像信号を第3の閾値で2
値化することにより、背景の密封用フィルムと容器フィ
ルムとの間の粉噛みを検査する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、画像処
理をする上で錠剤またはカプセルの映像信号のレベルと
密封用フィルムの映像信号のレベルの差は小さく、余裕
を持った2値化レベルを設定することは困難であった。
また、錠剤またはカプセルが色付きの場合には、更に差
が小さくなり、錠剤またはカプセルの色が暗い場合は、
密封用フィルムの映像信号のレベルの方が高くなり、錠
剤またはカプセルの領域を判別することができなくなる
虞もあった。また、容器フィルムの材質がポリプロピレ
ンの場合は、材質の特性から密封用フィルムの明度が上
がり、たとえ白または白に近い色の錠剤またはカプセル
であっても、判別することが困難となる。材質としては
環境面で優れているという利点を持ちながら、撮像装置
による自動検査ができないことが製造上の問題となり、
普及の障害となっていた。そこで、本発明は、錠剤また
はカプセルと背景のシートを安定して区別でき、たとえ
錠剤またはカプセルに色が付いていても、また、容器フ
ィルムがポリプロピレンであっても、錠剤またはカプセ
ルの領域と背景を安定して区別することができる、PT
PシートとPTPシートの外観検査装置を提供すること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
になされた請求項1に係るPTPシートの外観検査装置
は、透明で凹部を有する容器フィルムと、前記凹部に収
納された錠剤またはカプセルと、前記容器フィルムの凹
部を密封するアルミ製の密封用フィルムからなり、密封
用フィルムの閉塞側の面に着色が施されているPTPシ
ートを、前記容器フィルム側から照射する照明手段と、
前記容器フィルム側から撮像する撮像手段と、前記撮像
手段から出力される映像信号を処理する画像処理手段を
有するPTPシートの外観検査装置において、PTPシ
ートと撮像手段との間に前記密封用フィルムに施された
着色の光を減衰させるフィルターを設けたことを特徴と
する。
【0007】また、請求項2に係るPTPシートの外観
検査装置は、透明で凹部を有する容器フィルムと、前記
凹部に収納された錠剤またはカプセルと、前記容器フィ
ルムの凹部を密封するアルミ製の密封用フィルムからな
り、密封用フィルムの閉塞側の面に着色が施されている
PTPシートを、前記容器フィルム側から照射する照明
手段と、前記容器フィルム側から撮像する撮像手段と、
前記撮像手段から出力される映像信号を処理する画像処
理手段を有するPTPシートの外観検査装置において、
前記照明手段は前記密封用フィルムに施された着色と異
なる色の波長の光を主に照射することを特徴とする。
【0008】また、請求項3に係るPTPシートの外観
検査装置は、透明で凹部を有する容器フィルムと、前記
凹部に収納された錠剤またはカプセルと、前記容器フィ
ルムの凹部を密封するアルミ製の密封用フィルムからな
り、密封用フィルムの閉塞側の面に着色が施されている
PTPシートを、前記容器フィルム側から照射する照明
手段と、前記容器フィルム側から撮像する撮像手段と、
前記撮像手段から出力される映像信号を処理する画像処
理手段を有するPTPシートの外観検査装置において、
PTPシートと照明手段との間に前記密封用フィルムに
施された着色の色の光を減衰させるフィルターを設けた
ことを特徴とする。
【0009】また、請求項4に係るPTPシートの外観
検査装置は、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記
載のPTPシートの外観検査装置において、前記密封用
フィルムに施した着色は、前記錠剤またはカプセルと異
なる色であることを特徴とする。
【0010】また、請求項5に係るPTPシートの外観
検査装置は、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記
載のPTPシートの外観検査装置において、前記錠剤ま
たはカプセルの色が青または紫以外であり、前記密封用
フィルムに施した着色が青または紫であることを特徴と
する。
【0011】また、請求項6に係るPTPシートの外観
検査装置は、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記
載のPTPシートの外観検査装置において、前記容器フ
ィルムがポリプロピレンであることを特徴とする。
【0012】また、請求項7に係るPTPシートは、透
明で凹部を有する容器フィルムと、前記凹部に収納され
た錠剤またはカプセルと、前記容器フィルムの凹部のを
密封するアルミからなる密封用フィルムからなるPTP
シートにおいて、前記密封用フィルムの閉塞側の面に着
色したことを特徴とする。
【0013】また、請求項8に係るPTPシートは、請
求項7記載のPTPシートにおいて、前記密封用フィル
ムに施した着色は、前記錠剤またはカプセルと異なる色
であることを特徴とする。
【0014】また、請求項9に係るPTPシートは、請
求項7記載のPTPシートにおいて、前記密封用フィル
ムに施した着色は、前記錠剤またはカプセルの明度より
も低い明度であることを特徴とする。
【0015】また、請求項10に係るPTPシートは、
請求項7乃至請求項9のいずれか一つに記載のPTPシ
ートにおいて、前記容器フィルムがポリプロピレンであ
ることを特徴とする。
【0016】このような構成を有する本発明の外観検査
装置では、密封用フィルムの閉塞側の面に着色が施され
ているPTPシートを、密封用フィルムに施された着色
の光を減衰させるフィルターを通して撮像するので、照
明手段から密封用フィルムに到達した光は、密封用フィ
ルムにより着色された色に関する波長の光のみが反射
し、その他の波長の光は吸収され、さらに反射した光は
フィルターにより減衰する。その結果、撮像手段により
撮像される密封用フィルムの映像は、大きく減衰した低
いレベルの映像信号となる。一方、錠剤またはカプセル
から反射する光は、フィルターの波長と一致する一部の
光は減衰するが、他の多くの波長の光は減衰しないの
で、全体的な光量としては小さな減衰、あるいは、減衰
しないで撮像手段に到達する。従って、撮像手段から出
力される映像信号は、背景の密封用フィルムについては
大きく減衰した低いレベルの映像信号となり、錠剤また
はカプセルについては減衰の小さい比較的高いレベルの
映像信号となる。両者の映像信号の差が明確になるの
で、後の2値化等の処理が容易であり、錠剤またはカプ
セルと背景の密封用フィルムの区別等の画像処理が容易
であるとともに安定する。
【0017】また、密封用フィルムの閉塞側の面に着色
が施されているPTPシートを、密封用フィルムに施さ
れた着色と異なる色の波長の光を主に照射する照明手段
により照射するので、照明手段から密封用フィルムに到
達した光は、密封用フィルムに吸収される。その結果、
撮像手段により撮像される密封用フィルムの映像は、大
きく減衰した低いレベルの映像信号になる。一方、照明
手段から錠剤またはカプセルに到達した光は、反射され
て撮像手段に到達する。従って、撮像手段から出力され
る映像信号は、背景の密封用フィルムについては大きく
減衰した低いレベルの映像信号となり、錠剤またはカプ
セルについては減衰の小さい比較的高いレベルの映像信
号となる。両者の映像信号の差が明確になるので、後の
2値化等の処理が容易であり、錠剤またはカプセルと背
景の密封用フィルムの区別等の画像処理が容易であると
ともに安定する。
【0018】また、密封用フィルムの閉塞側の面に着色
が施されているPTPシートを、PTPシートと照明手
段の間に、密封用フィルムに施された着色の色の光を減
衰させるフィルターを設けて照明するようにしたので、
照明手段からの光はフィルターにより、密封用フィルム
に施された着色の色は減衰され、他の色はそのままの強
さで密封用フィルムに到達する。しかし、他の色の光は
密封用フィルムにより吸収されることから、撮像手段に
撮像される密封用フィルムの映像は、大きく減衰した低
いレベルの映像信号になる。一方、照明手段から発せら
れ、フィルターを介して錠剤またはカプセルへ照射され
た光は、ほとんど吸収されないで反射されるので、減衰
しないで撮像手段に到達する。従って、撮像手段から出
力される映像信号は、背景の密封用シートについては大
きく減衰した低いレベルの映像信号となり、錠剤または
カプセルについては減衰の小さい比較的高いレベルの映
像信号となる。両者の映像信号の差が明確になるので、
後の2値化等の処理が容易であり、錠剤またはカプセル
と背景の密封用フィルムの区別等の画像処理が容易であ
るとともに安定する。
【0019】特に、密封用フィルムに施した着色の色
が、錠剤またはカプセルと異なる色であれば、錠剤また
はカプセルからの反射光を減衰させることなく密封用フ
ィルムからの反射光を減衰させることができ、両者の映
像信号の差が明確となる。従って、後の2値化等の処理
が容易であり、錠剤またはカプセルと背景の密封用フィ
ルムの区別等の画像処理が容易であるとともに安定す
る。
【0020】また、錠剤またはカプセルの色が青または
紫以外の色、さらに、密封用フィルムに施した着色が青
または紫であると、撮像手段として最もよく用いられる
CCDカメラの感度は、赤色乃至赤外光にピークがあり
青および紫についは比較的低いことから、両者の映像レ
ベルの差はより明確となる。従って、後の2値化等の処
理が容易であるとともに、錠剤またはカプセルと背景の
密封用フィルムの区別等の画像処理が容易であるととも
に安定する。
【0021】また、容器フィルムの材質がポリプロピレ
ンであっても、錠剤またはカプセルと密封用フィルムの
映像信号の差は明確となるため、環境性に優れたPTP
シートの外観を外観検査装置により検査することが可能
となる。
【0022】また、このような構成を有する本発明のP
TPシートでは、密封用フィルムの閉塞側の面に着色を
施したため、撮像手段により撮像し外観の良否を検査す
る外観検査装置により検査をする場合、照明手段から照
射された光は着色を施した色の波長の光のみが密封用フ
ィルムから反射して撮像手段に至り、その他の波長の光
は密封用フィルムに吸収される。その結果、無着色の場
合に比べ、密封用フィルムからの反射光の光量は小さく
なる。また、密封用フィルムからの反射光が特定の波長
となるので、光学フィルタなどにより容易に除去でき
る。従って、外観検査装置により、錠剤またはカプセル
と密封用フィルムとを区別するなどの画像処理が容易と
なり、外観検査装置による検査に適したPTPシートを
提供することができる。
【0023】特に、密封用フィルムに施した着色の色
が、錠剤またはカプセルと異なる色であれば、光学フィ
ルタ等により、錠剤またはカプセルからの反射光を減衰
させることなく、密封用フィルムからの反射光を減衰さ
せることができ、後に、外観検査装置により検査する場
合、両者の映像信号の差が明確となる。従って、外観検
査装置により、錠剤またはカプセルと密封用フィルムと
を区別するなどの画像処理が容易となり、外観検査装置
による検査に適したPTPシートを提供することができ
る。
【0024】また、密封用フィルムに施した着色が錠剤
またはカプセルよりも低い明度であれば、錠剤またはカ
プセルからの反射光に比べ密封用フィルムからの反射光
をより減衰させることができ、後に、外観検査装置によ
り検査する場合、両者の映像信号の差が明確となる。従
って、外観検査装置により、錠剤またはカプセルと密封
用フィルムとを区別するなどの画像処理が容易となり、
外観検査装置による検査に適したPTPシートを提供す
ることができる。
【0025】また、容器フィルムの材質がポリプロピレ
ンであっても、後に、外観検査装置により検査する場
合、錠剤またはカプセルと密封用フィルムとの映像レベ
ルの差は明確となる。従って、外観検査装置により検査
することが可能で、なおかつ、焼却時にダイオキシンを
発生しない対環境性に優れたPTPシートを提供するこ
とができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図と共に以
下に説明する。 (実施形態1)実施形態1として、本発明にかかる外観
検査装置について、図面を参照して説明する。本実施の
形態では図2に示すように、PTPシートの外観検査装
置10をブリスタシート包装機30に装備することによ
って、ブリスタシート包装機30内でPTPシートの外
観検査を実施している。
【0027】まず、PTPシートの外観検査が実施され
るブリスタシート包装機30について、簡単に説明す
る。ブリスタシート包装機30は、錠剤等をPTPシー
トに自動的に包装するものである。具体的には、まず、
ポリプロピレン、PVC、などの容器フィルム40を、
フィルム送りロール33とテンションロール31、32
で、加熱板50と成形板51に送り込み、錠剤などが充
填されるポケット部44(図3参照)を容器フィルム4
0に成形する。そして、容器フィルム40にポケット部
44(図3参照)が成形されたもの41が、錠剤投入シ
ャッター52の下にまで送られてくると、錠剤投入シャ
ッター52が各ポケット部44(図3参照)に錠剤など
を自動的に充填する。ここでは、錠剤1が各ポケット部
44(図3参照)に充填される。
【0028】さらに、各ポケット部44(図3参照)に
錠剤1が充填された容器フィルム41の上に、アルミ製
の密封用フィルム42をテンションロール34、35を
介して送り込み、一対のシールロール36で固着させ
る。これによって、錠剤1が各ポケット部44(図3参
照)に充填された、フィルム状のPTPシート43が製
造される。アルミ製の密封用フィルム42は、閉塞側つ
まり容器フィルムと接する側に着色が施されている。こ
の着色は、錠剤またはカプセルと異なる色である。かか
るフィルム状のPTPシート43はシート状に裁断され
た後に、図示しない不良シート排出機構やブリスタシー
ト集積機構などへ順に送られる。
【0029】次に、PTPシートの外観検査装置10に
ついて、図4のブロック図を用いて説明する。外観検査
装置10は、A/D変換器3、シェーディング補正手段
14、画像メモリ16、シェーディング補正テーブル1
8、CPU20、判定用メモリ22、入出力インターフ
ェース23、外観検査結果及び統計データメモリ24、
カメラタイミング制御手段26、撮像手段であるCCD
カメラ11、図4のブロック図には記載されていないが
照明手段である照明12、などから構成される。尚、C
CDカメラ11と照明12は、図2と図3では、ブリス
タシート包装機30内に描かれているが、外観検査装置
10を構成するものの一つである。
【0030】A/D変換器3は、CCDカメラ11で撮
像した一次元イメージデータを、アナログ信号からデジ
タル信号に変換するものである。ここで、CCDカメラ
11について説明すると、図3に示すように、照明12
の光13でPTPシート43を照らし、PTPシート4
3をその幅方向に一次元撮像するものである。したがっ
て、PTPシート43の幅方向に一列に成形された複数
のポケット部44及び、各ポケット部44に充填された
錠剤1を同時に撮像することができる。このとき、固定
ロール37に密着した状態のPTPシート43を撮像し
ているので、フィルム状のPTPシート43が揺れて撮
像に悪影響が及ぶことはない。また、CCDカメラに
は、密封用フィルムの閉塞側つまり容器フィルムと接す
る側に施された着色の色の波長を、減衰させるフィルタ
が装着されている。
【0031】図4に戻り、画像メモリ16は、A/D変
換された一次元イメージデータを順次記憶して、PTP
シートの二次元イメージデータとして記憶するものであ
る。なお、一次元イメージデータを画像メモリ16に記
憶する前に、シェーディング補正テーブル18のデータ
に従って、シェーディング補正手段14によりシェーデ
ィング補正している。尚、シェーディング補正はPTP
シート43全体を照明12の光13で一様に照らすこと
は技術的に限界があることから、かかる位置の違いによ
る照明の明暗により生じる映像データの照度のばらつき
を補正している。
【0032】CPU20は、色々の画像処理プログラム
を実行するためのものであり、判定用メモリ22などを
使用して実行する。入出力インターフェース23は、ブ
リスタシート包装機30に制御信号を送信又は受信する
ためのものである。これによって、例えば、ブリスタシ
ート包装機30の不良シート排出機構などを制御するこ
とができる。また、モニタ25に表示データを送信する
ためのものでもあり、1次元イメージデータや外観検査
結果などをモニタ25に表示させることができる。尚、
モニタ25は、図4では外観検査装置10外に描かれて
いるが、外観検査装置10を構成するものの一つであ
る。
【0033】外観検査結果及び統計データメモリ24
は、外観検査結果データや外観検査結果データを確率統
計的に処理した統計データを記憶するものである。これ
らの外観検査結果データや統計データは、モニタ25に
表示させることができる。また、これらの外観検査結果
データや統計データに基づいて、ブリスタシート包装機
30に制御信号を送信することもできる。カメラタイミ
ング制御手段26は、CCDカメラ11が撮像する一次
元イメージデータを、A/D変換器3に取り込むタイミ
ングを制御するものである。かかるタイミングは、ブリ
スタシート包装機30に設けられたエンコーダ(図示せ
ず)からの信号に基づいて行われる。
【0034】次に、PTPシートの外観検査の処理の手
順を図1のフローチャート図に基づいて説明する。かか
る、PTPシートの外観検査の処理は、画像メモリ16
上の二次元化された濃淡画像に対して行われるものであ
る。
【0035】まず、ステップ1により、画像メモリ16
に記憶されたPTPシートの映像信号を第1の閾値によ
り2値化し、錠剤またはカプセルの領域と密封用フィル
ムの領域とを区別する。 第1の閾値は、良品であるP
TPシートにおける、錠剤またはカプセルの周縁部の映
像信号の最小値よりも小さく、密封用フィルムの映像信
号の最大値よりも大きく設定されている。従って、閾値
よりも高い映像信号の領域、および、同領域で囲まれた
領域は錠剤またはカプセルの領域であり、その他の領域
は密封用フィルムの領域である。閾値よりも高い映像信
号の領域に囲まれた領域とは、錠剤またはカプセルの表
面に存在する捺印や異物あるいは汚れなどの領域であ
る。捺印や異物あるいは汚れなどがある領域は、錠剤の
通常の表面である領域よりも映像信号が低くなるので、
第1の閾値よりも小さくなることがある。
【0036】次に、ステップ2において、ステップ1に
おいて区別した錠剤またはカプセルの領域について、画
像メモリ16に記憶されたPTPシートの映像信号を、
第2の閾値により2値化して、錠剤またはカプセルの形
状、異物、汚れを検査する。錠剤またはカプセルの映像
信号は比較的安定しているので第2の閾値は第1の閾値
よりも高い値とすることができる。
【0037】そして、ステップ3において、ステップ1
において区別した密封用フィルムの領域について、画像
メモリ16に記憶されたPTPシートの映像信号を、第
3の閾値により2値化して、密封用フィルム上の粉噛み
を検査する。粉噛みの映像信号は錠剤の映像信号よりも
低いので、第3の閾値は第1の閾値よりも低い値が選択
される。
【0038】ここで、CCDカメラ11に装着されるフ
ィルタの特性について説明する。CCDカメラの一つの
画素についての映像信号のレベルを示す映像信号Xは、
光の波長をλ、CCDカメラの感度を波長の関数として
K(λ)、照射光を波長の関数としてP(λ)、被写体
のその画素に対応する部分の反射率を波長の関数として
r(λ)、CCDカメラに装着したフィルターの透過率
を波長の関数としてF(λ)、CCDカメラの感度領域
をλ=aからλ=bとすると、
【数1】 となる。
【0039】ここで、錠剤またはカプセルからの反射率
をrj(λ)とする。例えば錠剤が理想的な白色だとす
れば、rj(λ)は波長λに依存しない定数となり、か
つ、大きい値となる。また、理想的なグレーであれば、
同じく定数であり白の場合に比べて小さな値となる。
【0040】ここで理想的な赤い錠剤の場合を仮定する
と、赤の波長であるλ=λ(red)においては、rj
(λ(red))は一定の値rj(red)を取るが、
その他の波長(λ≠λ(red))においては、0つま
り光は吸収されることとなる。また、同様に密封用フィ
ルムからの反射率をrm(λ)とする。ここで理想的な
青い密封用フィルムの場合を仮定すると、青の波長であ
るλ=λ(blue)においては、rm(λ(blu
e))は一定の値rm(blue)を取るが、その他の
波長(λ≠λ(blue))においては、0つまり光は
吸収されることとなる。便宜上、ここでは照射光を理想
的な白色光源とすると、P(λ)は波長λに依存しない
ので一定値Pとなり、また、CCDカメラも理想的なC
CDカメラと仮定すると、K(λ)は波長λに依存しな
いので一定値Kとなる。さらに、CCDカメラの感度領
域であるλ=aからλ=bは可視光の範囲と一致すると
仮定する。
【0041】この場合において、錠剤の映像信号Xj
は、 Xj=K・P・rj(red)・F(red) (2) と表される。一方、密封用フィルムの映像信号Xmは、 Xm=K・P・rm(blue)・F(blue) (3) と表される。ここで、CCDカメラに装着されたフィル
タを、波長λ=redにてF(red)=1、波長λ=
blueにてF(blue)=0、であるものを選べ
ば、錠剤の映像信号Xjは Xj=K・P・rj(red) (4) 密封用フィルムの映像信号Xmは Xm=0 (5) となり、Xjと0の間に第1の閾値を選択することによ
り、容易にかつ確実に錠剤またはカプセルの領域と、密
封用フィルムの領域を区別することができる。
【0042】このように、CCDカメラに装着するフィ
ルタは、密封用フィルムの反射率rmが高い波長におい
て透過率Fが小さく、さらに、錠剤またはカプセルの反
射率rjが高い波長、または、密封用フィルムの反射率
rmが低い波長において透過率Fを大きく選択すると良
い。
【0043】このフィルタは、被撮像物であるPTPシ
ートとCCDカメラの間に限らず照明装置とPTPシー
トの間に設けて、PTPシートを照射する光から、密封
用フィルムの反射率rm(λ)が高い波長λを除去して
も同様である。また、ここまでは光源を理想的な白色光
源と仮定していたが、光源に、密封用フィルムの反射率
rm(λ)の高い波長λの成分が、少ないまたは無い様
な特性を持たせたとしても、同様であることは上記
(1)式から明らかである。この場合は、フィルタを用
いなくても良いことは明らかである。
【0044】また、先に、CCDカメラは理想的なCC
Dカメラを仮定して、K(λ)は波長λに依存しないと
したが、現実にはCCDカメラの感度は赤色乃至赤外光
にピークがあり青および紫についは比較的低い。従っ
て、錠剤またはカプセルの色が青または紫以外の色、さ
らに、密封用フィルムに施した着色が青または紫である
と、両者の映像信号の差はより明確となる。さらり、錠
剤またはカプセルの色が赤色であれば、さらに、両者の
映像信号の差は明確になる。
【0045】(実施形態2)つぎに、本発明にかかるP
TPシートについて、第2の実施形態として図面を参照
して説明する。本実施の形態では、図6に示すように、
PTPシート110は、ポケット部115である凹部が
成形された、透明プラスチックの容器フィルム117
と、ポケット部115の開口部を、密閉的に閉塞する形
で接合されるアルミニウム箔の密封用フィルム114と
からなり、そのポケット部115の凹部に錠剤またはカ
プセル116が収容された後に、密封用フィルム114
による閉塞、接合が行われる。ここで容器フィルムには
ポリ塩化ビニルフィルム(PVC)あるいはポリプロピ
レン(PPまたはCPP若しくはOPP)が用いられ
る。燃焼時にダイオキシンが発生しない点で、ポリプロ
ピレンが優れている。また図5に示すように、容器フィ
ルムにはポケット部115が縦横に成形され、錠剤また
はカプセル116が収容されている。透明な容器フィル
ムを通して、ポケット部115に収容された錠剤または
カプセル116と密封用フィルム114が、上面から観
察することができる。容器フィルムと密封用フィルム1
14の接合部は、固着強度を増すために網目状の紋様が
刻まれている。なお、各ポケット部115の間には、P
TPシートに収容された錠剤を個々に分離可能にするた
めの切断用のスリット部が、容器フィルム117に設け
られている。
【0046】ここで、密封用フィルム114は容器フィ
ルムとの接合部側に着色が施されている。着色の色は、
CCDカメラを含む撮像装置により撮像したときに、映
像信号のレベルが、錠剤またはカプセルの場合よりも低
くなる色、つまり低い明度の色である。映像信号のレベ
ルが低くなる色とは、撮像装置が受光した光を各波長に
よって積分した結果、その積分値が小さいことを言う
が、厳密には、撮像素子の感度が全ての波長に対して均
一ではないので、撮像素子の感度の高い波長の影響は大
きく、感度の低い波長の影響は小さくなる。例えば、一
般にCCD素子は赤乃至近赤外の領域に強い感度を持
ち、青から紫の感度は低い。従って、波長をλ、受光素
子の感度を波長の関数としてK(λ)、照射光を波長の
関数としてP(λ)、反射率を波長の関数としてr
(λ)、撮像装置の感度を有する帯域をλ=aからλ=
bとすると、映像信号Xは、
【数2】 となる。ここで錠剤またはカプセルの映像信号をXj、
密封用フィルムの映像信号をXmとすると、Xjが十分
にXmよりも小さくなるように密封用フィルムの色を選
択すれば、錠剤またはカプセルよりも密封用フィルムの
方が、撮像装置により撮像したときに映像信号のレベル
が低くなる。なお、ここで撮像装置の感度領域aからb
は、通常のカメラでは可視光の範囲とほぼ一致している
ので、可視光の範囲と考えても差し支えない。赤外線カ
メラなど、可視光と異なる波長を対象とする場合は、そ
れに対応してaおよびbを設定する。式1において照射
光P(λ)および感度K(λ)は、撮像対象に影響され
ないので、錠剤またはカプセルの映像信号Xjを算出す
る場合も、密封用フィルムの映像信号Xmを算出する場
合も変わりはない。ここで、照射光P(λ)および感度
K(λ)の波長に対する依存が十分小さければ、照射光
P(λ)と感度K(λ)の積は定数Cと近似できる。便
宜上、波長に対し出力が一定な理想的な白色照明を光源
とし、波長に対し一定の感度を有する理想的な撮像手段
により撮像すると仮定して、Cを定数として取り扱う。
【0047】錠剤の反射率をrj(λ)、密封用フィル
ムの反射率をrm(λ)、錠剤またはカプセルの反射率
の撮像装置の撮像可能波長帯域における波長λにより積
分した値Rj、密封用フィルムの反射率の撮像装置の撮
像可能波長帯域における波長λにより積分した値Rmと
すると、
【数3】
【数4】 と表すことができる。錠剤またはカプセルも密封用フィ
ルムも、表面は均一でなく反射率は位置に依存するか
ら、位置を表すxとyを用いXj、rj、Rj、Xm、
rm、Rmを位置の関数として表した。良品であるとこ
ろの錠剤またはカプセルのRj(x,y)の最小値MI
N(Rj(x,y))が、良品である密封用フィルムの
Rm(x,y)の最大値MAX(Rm(x,y))より
も大きくなるように、rm(λ)を選択することによ
り、錠剤またはカプセルの映像信号Xjは密封用フィル
ムの映像信号Xmよりも常に大きくなり、後の2値化等
の処理により容易に両者を区別することができることと
なる。ただし、錠剤またはカプセルの最小値MIN(R
j(x,y))は、捺印が存在する場合は捺印を除いて
演算する。捺印部は密封用フィルムよりも反射率が低い
場合があるからである。具体的には、錠剤またはカプセ
ルが青色に対し、密封用フィルムは濃いグレー若しくは
黒に着色されていても良いし、濃く明度の低い色であれ
ば、青若しくは赤または他の色に着色されていても良
い。
【0048】(実施形態3)つぎに、本発明にかかるP
TPシートについて、第3の実施形態を説明する。本実
施の形態では、第2の実施形態のPTPシートに対し密
封用フィルム114のみが異なる。密封用フィルム11
4の容器フィルムとの接合部側は、錠剤またはカプセル
の色と異なる色で着色されている。異なる色であること
により、上記(7)式における錠剤またはカプセルの反
射率rj(λ)と、上記(8)式における密封用フィル
ムの反射率rm(λ)の差をD(λ)とすると、差D
(λ)は一定ではなく、波長λに関する関数となる。 rj(λ)−rm(λ)=D(λ) (9) ここで、少なくとも一つの波長λにおいて差D(λ)が
正となるように、密封用フィルムに施す色、つまり密封
用フィルムの反射率rm(λ)を選択する。そして、差
D(λ)が正となる波長の間についてのみ、また、差D
(λ)が大きな正の値となる範囲についてのみ、上記
(6)式における積分を行えば、錠剤またはカプセルの
映像信号Xjは、密封用フィルムの映像信号Xmよりも
大きくなる。積分域を制限するとは、具体的にはフィル
タを設ける、あるいは照明手段の波長を制限するなどし
て撮像手段の実質的な感度領域を制限することを意味す
る。
【0049】例えば、aからbの範囲内のある波長λ=
cのみにおいて、rjがrmより小さくなる場合は、こ
のcの波長を除いて上記(6)式における積分をする。
つまり、波長cをカットするフィルターを光学的経路に
設ける等することにより、錠剤またはカプセルの映像信
号Xjは密封用フィルムの映像信号Xmよりも常に大き
くなり、後の2値化等の処理により容易に両者を区別す
ることが可能となる。これを、式で表わすと、λ=cに
おいて0、λ≠cにおいて1である関数F(λ)により
フィルターを表せば、錠剤またはカプセルの映像信号X
jおよび密封用フィルムの映像信号Xmは
【数5】
【数6】 となり、f=c以外において、rj(λ)はrm(λ)
より大きく、また、λ=cにおいてXj(c)=Xm
(c)=0であるから、XjはXmより大きくなる。従
って、後の2値化等の処理により容易に錠剤またはカプ
セルと密封用フィルムを区別することが可能となる。例
えば、錠剤またはカプセルが赤色で、密封用フィルムは
青に着色されていても良いし、緑または黄色に着色され
ていても良い。撮像手段として最もよく用いられるCC
Dカメラにおいて、青または紫は比較的感度が低い領域
であるから、密封用フィルムを青または紫、錠剤または
カプセルをそれ以外の色にする事は効果的である。ま
た、CCDカメラは赤乃至近赤外の感度が比較的高いの
で、錠剤またはカプセルを赤色にすることも効果的であ
る。また、第3の実施例にかかるPTPシートを、第1
の実施例におけるPTPシートの外観検査装置により検
査をすることがより効果的である。
【0050】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のP
TPシートの外観検査装置では、密封用フィルムの閉塞
側の面に着色が施されているPTPシートを、密封用フ
ィルムに施された着色の光を減衰させるフィルターを通
して撮像するので、照明手段から密封用フィルムに到達
した光は、密封用フィルムにより着色された色に関する
波長の光のみが反射し、その他の波長の光は吸収され、
さらに反射した光はフィルターにより減衰する。その結
果、撮像手段により撮像される密封用フィルムの映像
は、大きく減衰した低いレベルの映像信号となる。一
方、錠剤またはカプセルから反射する光は、フィルター
の波長と一致する一部の光は減衰するが、他の多くの波
長の光は減衰しないので、全体的な光量としては小さな
減衰、あるいは、減衰しないで撮像手段に到達する。従
って、撮像手段から出力される映像信号は、背景の密封
用フィルムについては大きく減衰した低いレベルの映像
信号となり、錠剤またはカプセルについては減衰の小さ
い比較的高いレベルの映像信号となる。両者の映像信号
の差が明確になるので、後の2値化等の処理が容易であ
り、錠剤またはカプセルと背景の密封用フィルムの区別
等の画像処理が容易であるとともに安定する。
【0051】また、密封用フィルムの閉塞側の面に着色
が施されているPTPシートを、密封用フィルムに施さ
れた着色と異なる色の波長の光を主に照射する照明手段
により照射するので、照明手段から密封用フィルムに到
達した光は、密封用フィルムに吸収される。その結果、
撮像手段により撮像される密封用フィルムの映像は、大
きく減衰した低いレベルの映像信号になる。一方、照明
手段から錠剤またはカプセルに到達した光は、反射され
て撮像手段に到達する。従って、撮像手段から出力され
る映像信号は、背景の密封用フィルムについては大きく
減衰した低いレベルの映像信号となり、錠剤またはカプ
セルについては減衰の小さい比較的高いレベルの映像信
号となる。両者の映像信号の差が明確になるので、後の
2値化等の処理が容易であり、錠剤またはカプセルと背
景の密封用フィルムの区別等の画像処理が容易であると
ともに安定する。
【0052】また、密封用フィルムの閉塞側の面に着色
が施されているPTPシートを、PTPシートと照明手
段の間に、密封用フィルムに施された着色の色の光を減
衰させるフィルターを設けて照明するようにしたので、
照明手段からの光はフィルターにより、密封用フィルム
に施された着色の色は減衰され、他の色はそのままの強
さで密封用フィルムに到達する。しかし、他の色の光は
密封用フィルムにより吸収されることから、撮像手段に
撮像される密封用フィルムの映像は、大きく減衰した低
いレベルの映像信号になる。一方、照明手段から発せら
れ、フィルターを介して錠剤またはカプセルへ照射され
た光は、ほとんど吸収されないで反射されるので、減衰
しないで撮像手段に到達する。従って、撮像手段から出
力される映像信号は、背景の密封用シートについては大
きく減衰した低いレベルの映像信号となり、錠剤または
カプセルについては減衰の小さい比較的高いレベルの映
像信号となる。両者の映像信号の差が明確になるので、
後の2値化等の処理が容易であり、錠剤またはカプセル
と背景の密封用フィルムの区別等の画像処理が容易であ
るとともに安定する。
【0053】特に、密封用フィルムに施した着色の色
が、錠剤またはカプセルと異なる色であれば、錠剤また
はカプセルからの反射光を減衰させることなく密封用フ
ィルムからの反射光を減衰させることができ、両者の映
像信号の差が明確となる。従って、後の2値化等の処理
が容易であり、錠剤またはカプセルと背景の密封用フィ
ルムの区別等の画像処理が容易であるとともに安定す
る。
【0054】また、錠剤またはカプセルの色が青または
紫以外の色、さらに、密封用フィルムに施した着色が青
または紫であると、撮像手段として最もよく用いられる
CCDカメラの感度は、赤色乃至赤外光にピークがあり
青および紫についは比較的低いことから、両者の映像レ
ベルの差はより明確となる。従って、後の2値化等の処
理が容易であるとともに、錠剤またはカプセルと背景の
密封用フィルムの区別等の画像処理が容易であるととも
に安定する。
【0055】また、容器フィルムの材質がポリプロピレ
ンであっても、錠剤またはカプセルと密封用フィルムの
映像信号の差は明確となるため、環境性に優れたPTP
シートの外観を外観検査装置により検査することが可能
となる。
【0056】また、本発明のPTPシートでは、密封用
フィルムの閉塞側の面に着色を施したため、撮像手段に
より撮像し外観の良否を検査する外観検査装置により検
査をする場合、照明手段から照射された光は着色を施し
た色の波長の光のみが密封用フィルムから反射して撮像
手段に至り、その他の波長の光は密封用フィルムに吸収
される。その結果、無着色の場合に比べ、密封用フィル
ムからの反射光の光量は小さくなる。また、密封用フィ
ルムからの反射光が特定の波長となるので、光学フィル
タなどにより容易に除去できる。従って、外観検査装置
により、錠剤またはカプセルと密封用フィルムとを区別
するなどの画像処理が容易となり、外観検査装置による
検査に適したPTPシートを提供することができる。
【0057】特に、密封用フィルムに施した着色の色
が、錠剤またはカプセルと異なる色であれば、光学フィ
ルタ等により、錠剤またはカプセルからの反射光を減衰
させることなく、密封用フィルムからの反射光を減衰さ
せることができ、後に、外観検査装置により検査する場
合、両者の映像信号の差が明確となる。従って、外観検
査装置により、錠剤またはカプセルと密封用フィルムと
を区別するなどの画像処理が容易となり、外観検査装置
による検査に適したPTPシートを提供することができ
る。
【0058】また、密封用フィルムに施した着色が錠剤
またはカプセルよりも低い明度であれば、錠剤またはカ
プセルからの反射光に比べ密封用フィルムからの反射光
をより減衰させることができ、後に、外観検査装置によ
り検査する場合、両者の映像信号の差が明確となる。従
って、外観検査装置により、錠剤またはカプセルと密封
用フィルムとを区別するなどの画像処理が容易となり、
外観検査装置による検査に適したPTPシートを提供す
ることができる。
【0059】また、容器フィルムの材質がポリプロピレ
ンであっても、後に、外観検査装置により検査する場
合、錠剤またはカプセルと密封用フィルムとの映像レベ
ルの差は明確となる。従って、外観検査装置により検査
することが可能で、なおかつ、焼却時にダイオキシンを
発生しない環境性に優れたPTPシートを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】PTPシートの外観検査装置の実施例の動作を
示すフローチャート
【図2】本発明のPTPシートの外観検査装置の全体構
成を示すブロック図である。
【図3】ブリスタシート包装機の一部を示した斜視図で
あり、搬送中のPTPシートのポケット部に充填された
錠剤またはカプセルの外観を撮像する部分を示した図で
ある。
【図4】本発明のPTPシートの外観検査装置の機能構
成を示すブロック図である。
【図5】PTPシートの平面図
【図6】PTPシートの断面図
【符号の説明】
1 錠剤 3 A/D変換器 10 PTPシートの外観検査装置 11 CCDカメラ 12 照明 13 光 14 シェーディング補正手段 16 画像メモリ 18 シェーディング補正テーブル 20 CPU 22 判定用メモリ 23 入出力インターフェース 24 統計データメモリ 25 モニタ 26 カメラタイミング制御手段 30 ブリスタシート包装機 31、32、34、35 テンションロール 33 フィルム送りロール 36 シールロール 37 固定ロール 40 容器フィルム 42 密封用フィルム 43 ブリスタシート 44 ポケット部 50 加熱板 51 成形板 52 錠剤投入シャッター 110 PTPシート 114 密封用フィルム 115 ポケット部 116 錠剤またはカプセル 117 容器フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA49 BB05 BB13 BB15 BB22 CC00 CC02 EE04 FF42 FF67 GG21 JJ02 JJ25 LL22 NN20 PP16 QQ03 QQ06 QQ23 QQ24 QQ41 SS03 SS04 SS13 TT03 2G051 AA32 AA41 AA90 AB01 AB02 AB20 BA04 BB07 CA03 CB01 DA01 DA06 EA11 EA12 EA14 EA16 EA25 EB01 EC02 3E067 AA11 AB81 AC04 AC12 BA26A BB12A BB14A BB16A CA11 EB07 EC07 EE01 FB04 GD10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明で凹部を有する容器フィルムと、前
    記凹部に収納された錠剤またはカプセルと、前記容器フ
    ィルムの凹部を密封するアルミ製の密封用フィルムから
    なり、密封用フィルムの閉塞側の面に着色が施されてい
    るPTPシートを、前記容器フィルム側から照射する照
    明手段と、前記容器フィルム側から撮像する撮像手段
    と、前記撮像手段から出力される映像信号を処理する画
    像処理手段を有するPTPシートの外観検査装置におい
    て、PTPシートと撮像手段との間に前記密封用フィル
    ムに施された着色の光を減衰させるフィルターを設けた
    ことを特徴とするPTPシートの外観検査装置。
  2. 【請求項2】 透明で凹部を有する容器フィルムと、前
    記凹部に収納された錠剤またはカプセルと、前記容器フ
    ィルムの凹部を密封するアルミ製の密封用フィルムから
    なり、密封用フィルムの閉塞側の面に着色が施されてい
    るPTPシートを、前記容器フィルム側から照射する照
    明手段と、前記容器フィルム側から撮像する撮像手段
    と、前記撮像手段から出力される映像信号を処理する画
    像処理手段を有するPTPシートの外観検査装置におい
    て、前記照明手段は前記密封用フィルムに施された着色
    と異なる色の波長の光を主に照射することを特徴とする
    PTPシートの外観検査装置。
  3. 【請求項3】 透明で凹部を有する容器フィルムと、前
    記凹部に収納された錠剤またはカプセルと、前記容器フ
    ィルムの凹部を密封するアルミ製の密封用フィルムから
    なり、密封用フィルムの閉塞側の面に着色が施されてい
    るPTPシートを、前記容器フィルム側から照射する照
    明手段と、前記容器フィルム側から撮像する撮像手段
    と、前記撮像手段から出力される映像信号を処理する画
    像処理手段を有するPTPシートの外観検査装置におい
    て、PTPシートと照明手段との間に前記密封用フィル
    ムに施された着色の色の光を減衰させるフィルターを設
    けたことを特徴とするPTPシートの外観検査装置。
  4. 【請求項4】 前記密封用フィルムに施した着色は、前
    記錠剤またはカプセルと異なる色であることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載のPTP
    シートの外観検査装置。
  5. 【請求項5】 前記錠剤またはカプセルの色が青または
    紫以外であり、前記密封用フィルムに施した着色が青ま
    たは紫であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の
    いずれか一つに記載のPTPシートの外観検査装置。
  6. 【請求項6】 前記容器フィルムがポリプロピレンであ
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一
    つに記載のPTPシートの外観検査装置。
  7. 【請求項7】 透明で凹部を有する容器フィルムと、前
    記凹部に収納された錠剤またはカプセルと、前記容器フ
    ィルムの凹部のを密封するアルミからなる密封用フィル
    ムからなるPTPシートにおいて、前記密封用フィルム
    の閉塞側の面に着色したことを特徴とするPTPシー
    ト。
  8. 【請求項8】 前記密封用フィルムに施した着色は、前
    記錠剤またはカプセルと異なる色であることを特徴とす
    る請求項7記載のPTPシート。
  9. 【請求項9】 前記密封用フィルムに施した着色は、前
    記錠剤またはカプセルの明度よりも低い明度であること
    を特徴とする請求項7記載のPTPシート。
  10. 【請求項10】 前記容器フィルムがポリプロピレンで
    あることを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか
    一つに記載のPTPシート。
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WO2004052747A1 (ja) * 2002-12-10 2004-06-24 Ckd Corporation 包装体及び異物検査方法
JP2006214814A (ja) * 2005-02-02 2006-08-17 Ckd Corp 検査装置及びptp包装機
CN104417788A (zh) * 2013-08-23 2015-03-18 天津森茂科技有限公司 一种具有质量追溯功能的小袋包装横封检测方法及检测系统

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