JP2000144723A - 鋼管杭の連結部 - Google Patents

鋼管杭の連結部

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JP2000144723A
JP2000144723A JP10322065A JP32206598A JP2000144723A JP 2000144723 A JP2000144723 A JP 2000144723A JP 10322065 A JP10322065 A JP 10322065A JP 32206598 A JP32206598 A JP 32206598A JP 2000144723 A JP2000144723 A JP 2000144723A
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Japan
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steel pipe
pipe pile
screw
end side
screwless
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JP10322065A
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English (en)
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Nobuaki Umitachi
宣明 海達
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Kubota Corp
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上下に連結する一方の鋼管杭1の一端部に螺
設された雌ネジ部8と、他方の鋼管杭1の他端部に螺設
された雄ネジ部9とを螺合して連結する連結ネジ部7を
備えた鋼管杭の連結部を、鋼管杭の連結部の強度を低下
させることなく短時間で上下の鋼管杭同士を連結できる
ようにする。 【解決手段】 一方の鋼管杭1の一端部側及び他方の鋼
管杭1の他端部側に、互いに嵌合自在なネジ無し部6を
形成してある。尚、連結ネジ部7が多条平行ネジで形成
してあればなおよく、さらに、ネジ無し部6を、他方の
鋼管杭1の雄ネジ部9よりも基端部側に、雄ネジ部9の
山径よりも大径に形成したもの、或いは、一方の鋼管杭
1の雌ネジ部8よりも基端部側に、雌ネジ部8の山径よ
りも小径に形成したものでであってもよく、さらに、ネ
ジ無し部6に一方の鋼管杭1の一端部側が大径になるテ
ーパ面を形成してあればさらによい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼管杭の連結部に
関し、詳しくは、上下に連結する一方の鋼管杭の一端部
に螺設された雌ネジ部と、他方の鋼管杭の他端部に螺設
された雄ネジ部とを螺合して連結する連結ネジ部を備え
た鋼管杭の連結部に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼管杭の連結部においては、図7
に示すように、地中に建て込む下方の鋼管杭1の上側に
位置する他端部の連結ネジ部7に1条山形平行雌ネジを
螺設した雌ネジ部8を備える一端側連結部4を形成し
て、前記建て込んだ下方の鋼管杭1に継杭する上方の鋼
管杭1の下側に位置する他端部の連結ネジ部7に1条山
形平行雄ネジを螺設した雄ネジ部9を備える他端側連結
部5を形成し、前記下方の鋼管杭1の上方から、前記上
方の鋼管杭1を吊り降ろして軸芯回りに回転させ、前記
雌ネジ部8に前記雄ネジ部9を螺合させて、上下の鋼管
杭1同士を連結することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の鋼管杭の連
結部においては、前記連結ネジ部7を平行ネジで形成し
てあるために、吊り降ろした際に、前後左右に振れるこ
とから、前記上方から連結する鋼管杭1を前記下方の鋼
管杭1の軸心に位置合わせすることが困難であり、位置
合わせのための手作業の量が多く、作業の安全上の問題
を有すると同時に、前記上方の鋼管杭1を軸芯回りに回
転させる回転回数が多くなり、作業能率を損ねていると
いう問題を有している。また、上記鋼管杭は、土砂崩れ
防止が主たる用途であり、継杭されて建て込まれた鋼管
杭には、土圧が作用して、曲げ外力を打設後の鋼管杭に
及ぼすようになる。上記従来の連結ネジ部7に関して
は、この曲げ外力は、前記連結ネジ部7を連結した際
に、他端側連結部5の雄ネジ部9の基端部5bに対して
一端側連結部4の先端部4dを充分に押圧して連結して
いなければ、前記下方の鋼管杭1の一端側連結部4に対
して、上方の鋼管杭1の他端側連結部5に形成してある
雄ネジ部9を前記一端側連結部4の雌ネジ部8に嵌入し
てあるから、前記一端側連結部4の内面側から曲げ力を
前記雌ネジ部8に及ぼすことになる。その結果、前記一
端側連結部4の先端部4cには、拡管するような変形を
もたらすことになる。これは、前記雌ネジ部8の山と前
記雄ネジ部9の谷との間、及び前記雄ネジ部9の山と前
記雌ネジ部8の谷との間には隙間があるために、半径方
向には前記雌ネジ部8と前記雄ネジ部9との間の相対偏
位を許容するからである。しかも、前記連結した鋼管杭
に曲げ外力が作用した場合には、曲げの内側(以下、圧
縮側と称する。)には軸方向の圧縮力が作用し、外側
(以下、引張り側と称する。)には軸方向の引張り力が
作用するが、前記連結ネジ部でこの引張り力に対する反
力を生ずるのは、前記雄ネジ部9及び前記雌ネジ部8夫
々の接当するネジ面の間である。この接当するネジ面は
前記雄ネジ部9及び前記雌ネジ部8夫々のネジ山の基端
部側のネジ面であり、前記連結してある鋼管杭1同士が
引張り側で相互に離間し合うようになる。これは、圧縮
側でのネジ面間の面圧力に対する反力によって助長され
る。その結果、前記引張り側で雄ネジ部9の接当するネ
ジ面に沿って雌ネジ部8のネジ面が誘導され、前記基端
部5bに対して前記先端部4dを充分に押圧して連結し
ていなければ、前記雌ネジ部8の引張り側が前記雄ネジ
部9から離間する方向に変形するようになる。このよう
に前記雄ネジ部9と前記雌ネジ部8とが離間すれば、引
張り側の曲げ耐力への寄与は期待できなくなる。
【0004】上記問題の解決の手段として、図8に示す
ように、連結ネジ部7をテーパネジで構成するととも
に、一方の鋼管杭1の一端側に螺設した雄ネジ部9の基
端部にショルダ部1bを設けて、他方の鋼管杭1の他端
側に螺設した雌ネジ部8の先端部の端面1cを接当させ
るように構成することが提案されている(特開平7−8
2738号公報参照)。しかしながら、上記提案による
連結ネジ部7において、前記テーパネジを充分に締め込
んだ状態において、前記端面1cが充分な面圧力を以て
前記ショルダ部1bに接当すれば、曲げ耐力を増強する
ことは可能であるが、前記連結ネジ部7がテーパネジで
構成されている以上、前記テーパネジの加工精度が極め
て高くない限り、その締め込みには限界があり、ネジ山
がネジ谷の底に接するまで締め込んでも前記ショルダ部
1bに前記端面1cが接当するには到らない場合もあ
り、また、前記端面1cが前記ショルダ部1bに接当し
ても前記テーパネジが充分に噛み合っていない場合もあ
る。このようにネジが充分に噛み合っていない状態でさ
らに締め込むと、ネジ山を潰すおそれがある。また、前
者のように、前記ショルダ部1bに前記端面1cが接当
しない場合には、上記従来の連結部と同様の問題を生ず
る上に、前記雄ネジ部9、前記雌ネジ部8共に先端部が
基端部よりも薄肉に形成されているために、上記のよう
な雌ネジ部8の先端部の変形に対する耐力が低下するこ
とは避けられず、上述のような引張り側における雌ネジ
部8の先端部が拡管されるような変形はさらに助長され
る。従って、前記連結ネジ部7において、通常の加工精
度のもとでは、前記雄ネジ部9と前記雌ネジ部8との力
学的な一体化を期待することが困難であり、曲げ耐力の
低下を避けることは容易でないという問題を有してい
る。仮に前記雄ネジ部9と前記雌ネジ部8とを力学的に
一体化可能な程度に前記テーパネジの加工精度を高めよ
うとすれば、ネジ切り加工に要する時間及びコストが非
常に高くなるという問題が生ずる。
【0005】そこで、本発明の鋼管杭の連結部は、上記
の問題点を解決し、鋼管杭の連結部の強度を低下させる
ことなく短時間で上下の鋼管杭同士を連結できる手段を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔特徴構成〕上記の目的
のための本発明の鋼管杭の連結部の第1特徴構成は、請
求項1に記載の如く、一方の鋼管杭の一端部側及び他方
の鋼管杭の他端部側に、互いに嵌合自在なネジ無し部を
形成してある点にある。尚、請求項2に記載の如く、前
記第1特徴構成における連結ネジ部を、多条平行ネジで
形成してある(第2特徴構成)ことが好ましく、また、
請求項3に記載の如く、前記第1特徴構成又は前記第2
特徴構成における前記ネジ無し部が、他方の鋼管杭の雄
ネジ部よりも基端部側に、前記雄ネジ部の山径よりも大
径に形成したもの(第3特徴構成)であればさらに好ま
しく、そして、請求項4に記載の如く、前記第1特徴構
成又は前記第2特徴構成におけるネジ無し部が、一方の
鋼管杭の雌ネジ部よりも基端部側に、前記雌ネジ部の山
径よりも小径に形成したもの(第4特徴構成)であれば
より好ましく、さらに、請求項5に記載の如く、前記第
1特徴構成乃至前記第4特徴構成におけるネジ無し部
に、一方の鋼管杭の一端部側が大径になるテーパ面を形
成してある(第5特徴構成)ことは一層好ましい。
【0007】〔特徴構成の作用及び効果〕上記第1特徴
構成によれば、上下の鋼管杭の連結を短時間で行うこと
ができながら、曲げ外力に対しての耐力を維持できるよ
うになる。つまり、連結部にネジ無し部を設けてあり、
連結ネジ部の長さを短縮してあれば、連結に際する鋼管
杭の所要回転回数を少なくでき、また、ネジ無し部を嵌
合自在に形成してあるから、連結部に曲げ外力が加わっ
たとしても、互いに嵌合した前記ネジ無し部が相互に補
強し合って曲げ耐力を発揮するようになる。尚、前記連
結ネジ部による上下の鋼管杭の連結強度は、下方に吊り
下げられる鋼管杭の重量に耐える程度でよく、そのため
に螺合させる山数が少なくても充分に使用に耐えるので
ある。換言すれば、前記連結部には、曲げ外力に対する
耐力が重要なのである。
【0008】尚、上記第2特徴構成によれば、上下の鋼
管杭の連結が一層容易になる。つまり、連結ネジ部を多
条ネジで形成してあるから、リードを大きくすることが
でき、同じネジ部の長さであっても少ない回転回数で鋼
管杭の連結を行うことができるようになる。また、上記
第3特徴構成によれば、上下の鋼管杭の連結の際に、連
結する上側の鋼管杭の連結部を、下側の鋼管杭の連結部
へ嵌入するに際して、両ネジ部のネジ山の損傷を防止し
ながら、上下の鋼管杭の連結が一層容易になる。つま
り、前記ネジ無し部が、雄ネジ部の基端部側に、前記雄
ネジ部の山径よりも大径に形成してあるから、他方の鋼
管杭のネジ無し部を一方の鋼管杭の雌ネジ部を通じて、
前記他方の鋼管杭の連結部に内嵌しようとする場合に
も、前記雄ネジ部は、前記一方の鋼管杭のネジ無し部の
内面に接することなく前記雌ネジ部にまで挿入すること
が可能であり、しかも、その基端部側にあるネジ無し部
が前記一方の鋼管杭のネジ無し部の内面に案内されるこ
とにより、その後の挿入に際する前記雄ネジ部の前記ネ
ジ無し部への接触は防止され、前記雄ネジ部のネジ山の
損傷することを防止できる。また、上記第4特徴構成に
よっても、上下の鋼管杭同士の連結に際して、両ネジ部
のネジ山の損傷を防止しながら、上下の鋼管杭の連結が
一層容易になる。つまり、前記ネジ無し部を雌ネジ部の
基端部側に形成してあるから、雄ネジ部が前記雌ネジ部
に螺合するに至るまでは前記雄ネジ部のネジ山が一方の
鋼管杭に接することがなく、前記ネジ無し部を、その谷
径よりも小径に形成してあるから、前記鋼管杭同士の連
結における前記ネジ無し部の嵌合に際して、前記両ネジ
部のネジ山が前記ネジ無し部に当たって損傷することを
防止でき、上下の鋼管杭の心合わせを容易にする。しか
も、前記他方の鋼管杭の他端側のネジ無し部を、前記雌
ネジ部の山径よりも小径に形成することによって、雄ネ
ジ部のネジ山とネジ無し部との間隙を大きくとれるか
ら、雄ネジ部の下方の鋼管杭の連結部への嵌装に際し
て、ネジ山の前記ネジ無し部への衝突を防止し易くなる
とともに、上下の鋼管杭の心合わせを容易にする。そし
て、上記第5特徴構成によれば、上下の鋼管杭の連結に
際して、ネジ山の前記ネジ無し部への衝突を防止し易く
なるとともに、ネジ部の心合わせがさらに容易になる。
つまり、ネジ無し部に、一方の鋼管杭の一端部側が大径
になるテーパ面に形成してあるから、雄ネジ部を前記テ
ーパ面に沿って案内して、容易に連結ネジ部の螺合がで
きるようになる。
【0009】その結果、鋼管杭の連結部の強度を低下さ
せることなく短時間で上下の鋼管杭同士を連結できる手
段を提供することが可能になる。
【発明の実施の形態】上記本発明の鋼管杭の連結部の実
施の形態の一例について、以下に、図面を参照しながら
説明する。尚、前記従来の技術において説明した要素と
同じ要素並びに同等の機能を有する要素に関しては、先
の図7及び図8に付したと同一の符号を付し、詳細の説
明の一部は省略する。
【0010】図1は本発明による鋼管杭の連結部の一例
の連結を説明する要部の軸断面図であり、同図(イ)に
連結前の連結部を示し、同図(ロ)に連結後の連結部を
示した。また、図2に前記連結ネジ部のネジ形状の拡大
断面図で、同図(イ)に両ネジ部のネジ形状を拡大して
示し、同図(ロ)に螺合状態を示した。
【0011】図1に示すように、鋼管杭1は、杭本体2
に、別体に形成した連結部3を溶接して接続してあり、
前記連結部3は、下側の鋼管杭1の杭本体2の一端側に
溶接されるべく形成された、雌ネジ部8を備える一端側
連結部4と、上側の鋼管杭1の杭本体2の他端側に溶接
されるべく形成された、雄ネジ部9を備える他端側連結
部5とからなり、前記杭本体2の外周部2aと外径を同
じくした外周部3aを備えて、両者を連結可能に構成し
てあり、連結された鋼管杭1が外周部1aに凹凸を有し
ないように構成してある。
【0012】つまり、鋼管杭1は、杭本体2を遠心力鋳
造鋼管で形成し、連結部3は別途鋳造した別部材を前記
杭本体2に溶接することによって前記鋼管杭1として一
体に構成してある。前記連結部3は、前記杭本体2に溶
接する溶接部11を前記杭本体2と内径を同じくしてあ
り、他の鋼管杭1と連結する側を増厚して増厚部10を
形成してある。そして、前記増厚部10には、ネジ無し
部6と連結ネジ部7とを形成してある。
【0013】前記一端側連結部4には、増厚部10の基
端部4b側(溶接部11側)にネジ無し部6と、先端部
4c側に前記連結ネジ部7として雌ネジ部8を形成し
て、前記雌ネジ部8には、平行多条ネジを螺設し、前記
多条ネジのネジ山13を台形に形成して、前記ネジ無し
部6の内径を、前記雌ネジ部8の谷径に合わせるか、そ
れより大きくする。そして、そのネジ山13について、
前記先端部4c側のネジ面13aのフランク角α1を、
前記基端部4b側のネジ面13bのフランク角α2に比
して大きくした台形ネジで構成する(図2(イ)参
照)。また、前記他端側連結部5には、増厚部10の先
端部5c側にネジ無し部6と、基端部5b側(溶接部1
1側)に前記連結ネジ部7として雄ネジ部9を形成し
て、前記雄ネジ部9にも、前記雌ネジ部8に対して螺合
可能に、多条ネジのネジ山13を台形に形成して、前記
ネジ無し部6の外径を、前記一端側連結部4のネジ無し
部6の内径に合わせるか、それより小さくする。そし
て、そのネジ山13についも、前記先端部5c側のネジ
面13aのフランク角α1を、前記基端部5b側のネジ
面13bのフランク角α2に比して大きくした台形ネジ
で構成する(図2(イ)参照)。尚、ネジ山13の角度
(α1+α2)は、前記連結ネジ部7に曲げ外力が作用
したときに、ネジ山13に作用する剪断応力が、山から
谷にかけてほぼ均一になるように設定することが好まし
く、少なくとも山側のネジ山に作用する剪断応力が谷側
のネジ山に作用する剪断応力に比して大きくないように
することが好ましい。前記ネジ山13の基端部側のネジ
面13bのフランク角α2は、小さくしてあることが好
ましく、小さいほど前記連結部3に曲げ外力が加わった
際に作用する引張り力によって前記雌ネジ部8に作用す
る径方向外方への分力が小さくなり、前記雌ネジ部8が
前記雄ネジ部9から離間させようとすることを抑制可能
になる。
【0014】前記一端側連結部4には、前記増厚部10
の先端部3b側の内周側を、内側段部4aを形成して拡
径したネジ無し部6を形成し、その基端部4b側に前記
雌ネジ部8を連続形成してあり、前記ネジ無し部6の内
周面を、円筒面状に形成した円筒面部6aとして、前記
雌ネジ部8に螺合する前記雄ネジ部9の谷径に合わせた
内径にしてある。そして、前記他端側連結部5には、前
記増厚部10の先端部5c側の外周側を、外側段部5a
を形成して縮径したネジ無し部6を形成して、その先端
部5c側に、前記雌ネジ部8に螺合可能な前記雄ネジ部
9を連続形成するとともに、前記ネジ無し部6の外周面
も、前記一端側連結部4のネジ無し部6に嵌合自在な円
筒面状に形成した円筒面部6aとしてある。尚、前記一
端側連結部4における前記円筒面部6aの径を、前記雌
ネジ部8の山径よりも小径にしてあれば(請求項4に相
当)、前記他端側連結部5のネジ無し部6を前記雌ネジ
部8内に挿入する際に、前記ネジ無し部6と前記雌ネジ
部8のネジ山13との間に間隙を確保できるから、前記
雌ネジ部8の損傷を防止できるようになる。
【0015】前記雄ネジ部9の雄ネジの山径は、前記連
結部3の外周部3aの外径よりも小さくなるようにし、
前記雌ネジ部8の肉厚を確保できるようにして、前記雄
ネジ部9と前記雌ネジ部8の肉厚をほぼ等しくする。前
記内側段部4aが前記一端側連結部4の先端部の端面4
dを接当可能な当たり面12となるように、前記他端側
連結部5のネジ無し部6と雄ネジ部9の長さの合計と、
前記一端側連結部4の雌ネジ部8とネジ無し部6の長さ
の合計を等しく(少なくとも前記他端側連結部5に形成
した外側段部5aから先端部5cの端面までの長さが、
前記一端側連結部4に形成した内側段部4aから端面4
dまでの長さよりも短くならないように)する。このよ
うに構成すれば、前記連結ネジ部7を連結した状態で
は、少なくとも前記一端側連結部4の端面4dが前記他
端側連結部5の外側段部5aに強く押し当てられている
うえに、両連結部4,5の円筒面部6a同士が嵌合して
いるから、上下の鋼管杭1を連結している前記連結部3
に曲げ外力が加わって、引張り側に引張り力が作用して
も、前記円筒面部6a同士が相互に補強し合う上に、前
記引張り側での前記端面4dの前記外側段部5aからの
離間を防止できるので、前記一端側連結部4の先端部4
cが前記他端側連結部5の円筒面部6aから半径方向外
方に離間して曲げ耐力を減殺することを防止できる。
【0016】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。 〈1〉上記実施の形態に於いては、一端側連結部4に
は、増厚部10の基端部4b側にネジ無し部6と、先端
部4c側に雌ネジ部8を形成して、他端側連結部5に
は、増厚部10の先端部5c側にネジ無し部6と、基端
部5b側に雄ネジ部9を形成した例を示したが、前記ネ
ジ無し部6として、前記一端側連結部4の先端部4cに
向けて拡径するテーパ面部6bを備えるようにしてあっ
てもよく(請求項5に相当)、このようにすれば、前記
雄ネジ部9を前記雌ネジ部8に螺合させるのに、前記テ
ーパ面部6bが前記他端側連結部9のネジ無し部6を案
内して、前記雌ネジ部8と前記雄ネジ部9との心合わせ
を容易にする。前記テーパ面部6bは、円筒面部6aに
連続するものであってもよく、例えば図3に示すよう
に、前記一端側連結部4のネジ無し部6を、中間部に基
端部4b側から先端部4c側に向けて拡径するテーパ面
を有するテーパ面部6bに形成し、両側を夫々前記テー
パ面部6bに連続する円筒面部6aにしてあってもよ
い。前記他端側連結部9は、前記一端側連結部8のネジ
無し部6に沿うように、前記他端側連結部5のネジ無し
部6を、中間部に基端部4b側から先端部4c側に向け
て縮径するテーパ面を有するテーパ面部6bに形成し、
両側を夫々前記テーパ面部6bに連続する円筒面部6a
にしてあればよい。 〈2〉上記実施の形態に於いては、一端側連結部4に
は、増厚部10の基端部4b側にネジ無し部6と、先端
部4c側に雌ネジ部8を形成して、他端側連結部5に
は、増厚部10の先端部5c側にネジ無し部6と、基端
部5b側に雄ネジ部9を形成した例を示したが、例えば
図4に示すように、一端側連結部4には、増厚部10の
先端部4c側にネジ無し部6と、基端部4b側に雌ネジ
部8とを連続形成して、前記ネジ無し部6の内径を、前
記雌ネジ部8の山径よりも小さくし、他端側連結部5に
は、増厚部10の基端部5b側にネジ無し部6と、先端
部5c側に雄ネジ部9とを連続形成して(少なくとも前
記ネジ無し部6の径を前記雄ネジ部5の谷径以下とし
て)、前記他端側連結部5のネジ無し部6を、前記一端
側連結部4のネジ無し部6に嵌合自在に構成してあって
もよい(請求項3に相当)。この構成によれば、前記他
端側連結部5のネジ無し部6を前記雌ネジ部8に内挿す
るに際して、前記雄ネジ部9は、前記雌ネジ部8と螺合
するに至るまでは前記一端側連結部4に接することがな
いので、充分に前記雄ネジ部9のネジ山を保護でき、殊
に、前記ネジ無し部6を、前記雄ネジ部9の谷径よりも
小径に形成しておけば、前記他端側連結部5のネジ無し
部6が前記雌ネジ部8のネジ山に接触することを避ける
ことが可能であり、しかも、先に挿入された他端側連結
部5のネジ無し部6が前記一端側連結部4のネジ無し部
6に嵌入して、連結する他方の鋼管杭1を誘導するか
ら、両ネジ部8,9の心合わせが容易になる。例えば、
前記他端側連結部5の先端部5cの外周に角面取りを施
しておけば、両ネジ部8,9の心合わせがさらに容易に
なる。さらに、前記当たり面12の直近にまで雄ネジ部
9が形成されているので、少ない回転回数で連結できな
がら、前記一端側連結部4の端面4dを前記当たり面1
2に強く押し当てることが可能で、連結部3の曲げ耐力
を強化できる。 〈3〉上記実施の形態に於いては、一端側連結部4に
は、増厚部10の基端部4b側にネジ無し部6としての
円筒面部6aと、先端部4c側に雌ネジ部8を連続形成
して、他端側連結部5には、増厚部10の先端部5c側
にネジ無し部6としての円筒面部6aと、基端部5b側
に雄ネジ部9を連続形成した例を示したが、例えば図5
に示すように、前記ネジ無し部6に、前記一端側連結部
4の先端部4cに向けて拡径するテーパ面を有するテー
パ面部6bを形成するようにしてあってもよい。このよ
うに構成すれば、前記テーパ面部6b同士の嵌合が容易
になるのみならず、前記テーパ面が前記雄ネジ部9の先
端を案内して、前記雄ネジ部9の軸心を前記雌ネジ部8
の軸心に合わせる用に誘導するので、前記他端側連結部
5を前記一端側連結部4に挿入するだけで、後は必要回
数だけ他方の鋼管杭1を回転させれば、上下の鋼管杭1
同士の連結ができるようになる。 〈4〉なお、上記〈3〉に示したように、ネジ無し部6
をテーパ面部6bのみで構成する代わりに、例えば図6
に示すように、一端側連結部4の増厚部10の基端部4
b側の内周側を拡径して、内側段部4aを形成し、その
内側段部4aに近接して、前記拡径した内周面に雌ネジ
部8を形成し、これに連続する内周面の先端4c側に向
けて拡径するテーパ面を有するテーパ面部6bと、さら
に前記先端4c側に向けて円筒面状に形成される円筒面
部6aとでネジ無し部6を構成し、他端側連結部5に
は、増厚部10の基端部5b側の外周面を縮径して外側
段部5aを形成し、前記縮径した外周面を円筒状に形成
して円筒面部6aと、前記円筒面部6aに連続し、先端
部5c側に向けて縮径するテーパ面を有するテーパ面部
6bとでネジ無し部6を構成し、前記ネジ無し部6に連
続形成された雄ネジ部9を前記先端部5cに設けるよう
にしてあってもよい。このようにこうせいすれば、上記
〈3〉の作用に加えて、前記雄ネジ部9を前記雌ネジ部
8に向けて案内するのに、前記一端側連結部4の円筒面
部6aが有効に作用するようになる。
【0017】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による鋼管杭の連結部の一例を説明する
要部縦断面説明図
【図2】連結部のネジの詳細を説明する要部縦断面説明
【図3】本発明による鋼管杭の連結部の他の例を説明す
る要部組み立て縦断面図
【図4】本発明による鋼管杭の連結部の他の例を説明す
る要部縦断面説明図
【図5】本発明による鋼管杭の連結部の他の例を説明す
る要部組み立て縦断面図
【図6】本発明による鋼管杭の連結部の他の例を説明す
る要部組み立て縦断面図
【図7】従来の鋼管杭の連結の一例を説明する要部縦断
面説明図
【図8】従来の鋼管杭の連結部の他の例を説明する要部
縦断面図
【符号の説明】
1 鋼管杭 6 ネジ無し部 7 連結ネジ部 8 雌ネジ部 9 雄ネジ部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下に連結する一方の鋼管杭(1)の一
    端部に螺設された雌ネジ部(8)と、他方の鋼管杭
    (1)の他端部に螺設された雄ネジ部(9)とを螺合し
    て連結する連結ネジ部(7)を備えた鋼管杭の連結部で
    あって、 前記一方の鋼管杭(1)の一端部側及び前記他方の鋼管
    杭(1)の他端部側に、互いに嵌合自在なネジ無し部
    (6)を形成してある鋼管杭の連結部。
  2. 【請求項2】 前記連結ネジ部(7)を、多条平行ネジ
    で形成してある請求項1記載の鋼管杭の連結部。
  3. 【請求項3】 前記ネジ無し部(6)は、前記他方の鋼
    管杭(1)の雄ネジ部(9)よりも基端部側に、前記雄
    ネジ部(9)の山径よりも大径に形成したものである請
    求項1又は2に記載の鋼管杭の連結部。
  4. 【請求項4】 前記ネジ無し部(6)は、前記一方の鋼
    管杭(1)の雌ネジ部(8)よりも基端部側に、前記雌
    ネジ部(8)の山径よりも小径に形成したものである請
    求項1又は2に記載の鋼管杭の連結部。
  5. 【請求項5】 前記ネジ無し部(6)に、前記一方の鋼
    管杭(1)の一端部側が大径になるテーパ面を形成して
    ある請求項1〜4の何れか1項に記載の鋼管杭の連結
    部。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2894603A1 (fr) * 2005-12-14 2007-06-15 Jean Marie Renovation Sarl Sar Goujon d'assemblage de micropieux et micropieux comprenant de tels goujons

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