JP2000144266A - 焼結パレットへの原料装入方法 - Google Patents

焼結パレットへの原料装入方法

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JP2000144266A
JP2000144266A JP10323591A JP32359198A JP2000144266A JP 2000144266 A JP2000144266 A JP 2000144266A JP 10323591 A JP10323591 A JP 10323591A JP 32359198 A JP32359198 A JP 32359198A JP 2000144266 A JP2000144266 A JP 2000144266A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パレット内に堆積した配合原料層の上層部
に、パレット幅方向に少量の炭材を安定して装入させ
る。 【解決手段】 シュートを介して焼結パレットに原料を
装入する方法である。一段シュート12の上方に、パレ
ット6の上面と水平となるよう、長尺パイプ11をパレ
ット6の幅方向に設置する。サージホッパー3から一段
シュート12を介して供給される配合原料1とあわせ
て、長尺パイプ11内に供給した、粒径1mm以下のも
のが50mass%以上存在する乾燥炭材を、長尺パイ
プ11の軸方向に開設した切り出し孔11aから切り出
す。 【効果】 上層部での焼結反応を適正に制御することが
可能となり、使用する鉱石の同化性が変わっても、配合
原料層における高さ方向の焼結反応量(溶融量)を一定
にでき、特に下層部での過溶融状態や下層部を適正溶融
状態にしたときの上層部の溶融不足状態を回避すること
ができ、製品歩留まりが向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドワイトロイド
(以下「DL」という)焼結機を用いて焼結鉱を製造す
るに際し、焼結パレット内に堆積した配合原料層の上層
部に、パレット幅方向に少量の炭材を安定して装入させ
ることができる焼結パレットへの原料装入方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】焼結原料は数種類の鉄鉱石と、CaO源
としての石灰石と、SiO2 及びMgO源としての蛇紋
粉と、燃料としての粉コークス、及び、返鉱等から構成
されている。通常、これらの原料は全てがベルトコンベ
ア上で配合する仕組みになっており、配合後の原料は造
粒機に搬送され、ここで、水分が添加されて造粒が行わ
れる。
【0003】造粒後の原料(以下、「配合原料」とい
う)は、図6に示すように、コンベア2によってサージ
ホッパー3に投入され、ロールフィーダ4によって所定
量切り出され、装入シュート(以下、単に「シュート」
という)5を介して移動する焼結パレット(以下、単に
「パレット」という)6に装入される。装入された配合
原料1はパレット6の移動によって、点火炉7で配合原
料層の最上部に着火され、その後、排風機により吸引さ
れる空気によって、パレット6内に堆積した配合原料1
の上層から下層に向けて焼結反応が進行し、焼結鉱が製
造される。この際、上層部での燃焼反応による熱量の一
部が順次下層へ蓄積されるため、上層部では熱量不足と
なり、下層部では熱量過多になり易くなる。なお、図6
中の8はウインドボックスを示す。
【0004】ところで、上記した焼結鉱の製造において
は、パレットに装入された配合原料がパレット内で堆積
する際、粒度偏析現象によって、下層部には粗粒物が、
また、上層部には細粒物が堆積してゆくが、焼結操業に
おいては、パレット内下層部に堆積する粗粒原料中に、
細粒原料が混入するのを抑制して、配合原料層内の通気
性を確保するようにしている。また、焼結生産性を向上
するため、シュート上部に分級シュートを設置して、粒
度偏析を強化しながら原料をパレット内に装入するもの
もある。
【0005】この際、原料の粒度偏析を強化し、かつ、
炭材を細粒化すれば、上層部に堆積する原料中の炭材濃
度は上昇してゆく。しかしながら、細粒化した炭材は一
部が他の原料と造粒されて粗粒化してしまうので、すべ
てが上層部には堆積しないばかりか、他の原料の内部に
埋没するものもあるため、燃焼性が低下する。従って、
原料の粒度偏析を強化し、かつ、炭材を細粒化するだけ
では、歩留まりの改善に限界がある。このため、焼結操
業においては、配合原料層内の通気性と製品歩留まりの
双方から、総合的に焼結生産性が最も良好となるよう
に、炭材粒度及び配合原料の装入装置仕様を決定して操
業を行っている。
【0006】すなわち、パレット内に装入された配合原
料に粒度偏析をつけた状態で、その上層部にカーボン源
となる炭材を溜まらせ、上層部に熱量を与えることで歩
留まりを向上させることが重要なポイントとなる。
【0007】そこで、より高い生産性を確保するため、
配合原料層内の原料通気性が最良となるように、配合原
料の装入装置の仕様を決定しておき、製品歩留まりが悪
化し易い部位、例えばパレット側壁部近傍やパレット上
層部の歩留まりを改善する方法が実施されてきた。この
方法は、歩留まりが悪い部位すなわち焼結反応による溶
融が不足している部位に、粒度偏析に頼らず熱源を強制
的に投入することで脆弱部の強度を改善しようとするも
のである。
【0008】このうち、パレット側壁部近傍の歩留まり
を改善する方法としては、特開昭61−48538号
に、スローピングシュート上の両端部に配合原料とは別
系統で粉コークスを投入することで、配合原料中に巻き
込まれた粉コークスを、パレット内に堆積した配合原料
のうちのパレット側壁部近傍の上層部に溜めて、その部
位の熱量不足を解消し、パレット側壁部近傍における製
品焼結鉱の歩留まりを改善するものが開示されている。
【0009】この特開昭61−48538号で開示され
ている方法は、パレット側壁部近傍のように、局所的に
炭材を添加する方法としては有効であるものの、パレッ
トの幅が3〜5mもある焼結機において、幅方向全体に
少量の炭材を投入する場合には、配合原料を備蓄するサ
ージホッバーの前部に大きな粉コークス備蓄用ホッパー
を設置する必要があるので、配合原料を切り出す給鉱装
置近傍のメンテナンスが行いにくくなる。
【0010】また、幅方向に均等に粉コークスを切り出
すためには、配合原料を切り出す方法と同じくロールフ
イーダを使用するしかないが、ロールフイーダを使用す
る場合、設備が非常に大がかりなものとなってしまい、
実用性に問題がある。そして、何よりもサージホッパー
からロールフイーダを用いて切り出すには、原料切り出
しゲートが必要であるから、少量の原料を切り出そうと
すると、ゲート開度をかなり閉じなければならず、原料
が安定して切り出せない。そのため、炭材のみを添加す
るのではなく、他の原料(例えば石灰粉、微粉鉄鉱石)
と混合して別系統で添加する原料の全体量をある程度増
やしておく必要がある。従って、例えロールフイーダを
使用しても、少量切り出す場合には問題がある。
【0011】また、配合原料の上層部全体に炭材を添加
する方法として、特開昭55−3405号、特開昭62
−60829号、特開昭62−107032号、特開平
5−98358号、特開平8−73951号では、炭材
濃度を変更した2系統の原料をそれぞれ造粒し、炭材濃
度の高い原料がパレット上層部に装入されるように2層
に装入する方法を提案している。
【0012】この方法を用いた場合には、比較的簡単
に、パレットに装入し、堆積した配合原料層内の上層部
と下層部の炭材濃度を変更することができ、また、幅方
向の炭材濃度の分布も均一である。しかし、この方法で
は、すべての原料処理系統、原料搬送系統、原料装入系
統が2つ必要であり、設備コストが非常に高くなってし
まうという欠点がある。
【0013】そこで、設備費用をできる限り抑えて、配
合原料の上層部へ炭材を均−に歩留まらせる方法とし
て、特開昭58−217642号では、配合原料を備蓄
しておくサージホッパー内のパレット進行方向側に粉コ
ークスを偏在させることで、ロールフィーダから切り出
された配合原料がパレット内に装入される際、上層部に
炭材を多く歩留まらせ、配合原料上層部の炭材濃度を上
昇させようとするものが提案されている。
【0014】特開昭58−217642号で提案された
方法では、前述した方法のように原料処理系統と原料装
入系統の2系統を設ける必要がないから、設備費を低く
抑えることができる。しかし、この方法では、焼結機に
おいてサージホッパーの投入口レベルまで配合原料を搬
送するためのベルトコンベアが必要であるが、このベル
トコンベアの設備コストは決して安価なものではない。
また、工場のレイアウトを変更する可能性がある改造と
なるため、原料搬送ラインを増設することは困難であ
る。
【0015】そこで、2系統の焼結原料装入装置を設け
ず、コスト面から安価に炭材を配合原料の上層部に添加
できる方法として、特開昭61−127827号、特開
平1−52030号、特開平9−31553号では、パ
レット上に堆積した配合原料の上層部にパイプを挿入
し、そのパイプを通して炭材を配合原料中に吹き込み、
堆積した配合原料の高さ方向の炭材濃度を制御する方法
が提案されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】この方法では、設備コ
ストを低く抑えることができるものの、パイプを配合原
料面に差し込むために、その部位の炭材濃度は高くなる
反面、パイプが差し込まれない部位については炭材濃度
は変化しない。従って、パレット幅方向の炭材濃度には
どうしてもばらつきが生じることになる。炭材濃度は焼
結の焼成状態を左右する重要な要因であり、幅方向の炭
材濃度にばらつきが有ると、焼成中に焼けむらを生じさ
せ、歩留まりを低下させる原因となる。
【0017】なお、パレット幅方向における炭材濃度の
ばらつきを抑制するために、配合原料中に炭材を吹き込
むパイプとして、板状でかつラッパ状に形成したものを
使用する場合には、上方から装入されてくる配合原料
を、このパイプが受けとめることになるので、パレット
内部への原料装入が不可能となる。
【0018】従って、幅方向の配合原料にばらつきを生
じさせないような方法で、かつ、設備コストのかからな
い方法で、パレット内に装入される配合原料の上層部
に、炭材(粉コークス、無煙炭、高炉ダスト、EPダス
ト等)をどのように添加するのかが問題となってくる。
【0019】焼結操業において生産性を向上させるため
に歩留まりの改善技術が求められている。そこで、配合
原料層内で特に脆弱である上層部の歩留まり改善を行う
ために、炭材の上層添加が検討されているが、パレット
幅方向へ少量原料を切り出せる方法が無いのが現状であ
る。
【0020】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて
なされたものであり、設備コストをかけず、かつ、パレ
ット内に堆積した配合原料層の上層部に、パレット幅方
向に少量の炭材を安定して装入させることで、製品焼結
鉱の歩留まりを向上させ、生産性を高めることができる
焼結パレットへの原料装入方法を提供することを目的と
している。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る焼結パレットへの原料装入方法
は、一段シュートの上方或いは二段シュートにおける下
段シュートの上方に長尺容器を設置し、サージホッパー
から供給される原料とあわせて、長尺容器に開設した切
り出し孔から、該長尺容器に供給した粒径1mm以下の
ものが50mass%以上存在する乾燥炭材を切り出す
こととしている。そして、このようにすることで、パレ
ット内に堆積した配合原料層の上層部に、パレット幅方
向に少量の炭材を安定して装入させることができるよう
になる。
【0022】
【発明の実施の形態】サージホッパーから切り出され、
パレット内に堆積する配合原料の上層部に、炭材を幅方
向にばらつき無く溜まらせるように装入するためには、
幅方向に安定した状態で炭材を切り出す必要がある。ま
た、通常、焼結操業に必要な炭材添加量は全体焼結原料
の3〜4mass%程度で、その中の5〜20mass
%程度を上層部に別添加するとしても約2〜20kg/
分・m程度であるから、切り出す炭材の量は非常に少量
である。従って、この少量の炭材を安定的に幅方向ヘば
らつき無く切り出す方法が必要となってくる。
【0023】本発明に係る焼結パレットへの原料装入方
法は、このような考え方を基にして少量の炭材を安定的
にパレット幅方向に添加し、かつ、低設備コストで実現
できる方法についてなされたものであり、シュートを介
して焼結パレットに原料を装入する方法において、一段
シュートの上方或いは二段シュートにおける下段シュー
トの上方に、焼結パレットの上面と水平となるよう、長
尺容器を焼結パレットの幅方向に設置し、サージホッパ
ーから一段シュート或いは二段シュートにおける上段分
級シュートを介して供給される原料とあわせて、長尺容
器内に供給した、粒径1mm以下のものが50mass
%以上存在する乾燥炭材を、長尺容器の軸方向に開設し
た切り出し孔から切り出すものであり、その際、パレッ
トに装入され堆積した配合原料の、上層側の配合原料中
の平均炭材濃度が、下層側の炭材濃度の1.2〜1.5
倍となるように乾燥炭材を装入することが望ましい。
【0024】本発明に係る焼結パレットへの原料装入方
法において、配合原料とあわせて乾燥炭材を添加するの
は、(1) 搬送過程において固着を生じず、また、簡易で
コストの安い設備が可能であること。(2) 少量の炭材を
安定かつ均−に切り出すためには、流動性が必要だから
である。一般に、焼結機が設置されているのは、製鉄所
であるので、製鉄所内で発生するコークス炉の乾式消火
設備で発生するコークス粉、高炉ダスト等を使用すれば
特別な乾燥設備が不要である。なお、乾燥炭材の水分
は、極力低い方が望ましい。
【0025】また、本発明に係る焼結パレットへの原料
装入方法において、添加する乾燥炭材の50mass%
以上の粒径を1mm以下としているのは、(1) 添加する
乾燥炭材を確実に上層部に粒度偏析させるため。(2) 切
り出し量が少量であることから、長尺容器の切り出し孔
を小さくする必要があるので、切り出し孔に乾燥炭材が
詰まることを防止するため。(3) 点火炉での着火性は粒
径が小さいほど良いためである。
【0026】また、本発明に係る焼結パレットへの原料
装入方法において、上層側の配合原料中の平均炭材濃度
が、下層側の炭材濃度の1.2〜1.5倍としたのは、
後述する実施例1の結果に基づくものである。すなわ
ち、1 .2倍未満では従来方法との効果の差が小さく、
一方、1 .5 倍を超えると下層側の炭材濃度が低下し、
下層部での歩留まりが低下するからである。
【0027】ただし、炭材濃度は分析に時間を要するた
め、原料性状の変動にリアルタイムで添加量を調整する
のは困難であるので、例えば、排鉱部でのITVによる
温度分布、複数のウインドボックスでのガス温度あるい
はガス分析値等に基づく指標と炭材濃度の比の相関を予
め求めておいて、添加量の制御をすることも可能であ
る。
【0028】上記した本発明に係る焼結パレットへの原
料装入方法によれば、少量の乾燥炭材を配合原料の上層
部におけるパレット幅方向に安定して添加できるので、
上層部での焼結反応(鉱石とフラックスとの溶融反応)
を適正に制御することが可能となり、使用する鉱石の同
化性が変わっても、配合原料層における高さ方向の焼結
反応量(溶融量)を一定にすることができ、特に下層部
での過溶融状態や下層部を適正溶融状態にしたときの上
層部の溶融不足状態を回避することができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明に係る焼結パレットへの原料装
入方法を図1〜図4に示す実施例に基づいて説明する。
図1は一段シュートを使用した場合の本発明に係る焼結
パレットへの原料装入方法の説明図、図2は二段シュー
トを使用した場合の本発明に係る焼結パレットへの原料
装入方法の説明図、図3は本発明に係る焼結パレットへ
の原料装入方法に使用する乾燥炭材の切り出し用長尺容
器としての長尺パイプの説明図、図4は図3の他の例を
示す説明図である。なお、図1〜図4において、図6と
同一部分或いは相当部分は同一番号を付して詳細な説明
を省略する。
【0030】図1〜図4において、11はパレット6の
幅方向に、パレット6の上面と水平状に設置された長尺
パイプであり、図1に示すような一段シュート12を使
用した装入装置の場合には、この一段シュート12の上
方に、また、図2に示すような二段シュート13を使用
した装入装置の場合には、その下段シュート13bの上
方に配置される。
【0031】この長尺パイプ11の軸中心には、図3及
び図4に示すように、例えば螺旋状スクリュー14が回
転可能に設けられており、炭材備蓄用ホッパー15から
長尺パイプ11内に供給された、粒径1mm以下のもの
が50mass%以上存在する乾燥炭材は、この螺旋状
スクリュー14の回転により長尺パイプ11内を、図3
に示す実施例では両端から中央側に、また、図4に示す
実施例では紙面右側から左側に送り出される。
【0032】送り出された乾燥炭材は、図3や図4に示
すように、長尺パイプ11の外壁面軸方向に例えば階段
状に設けられた切り出し孔11aから、これら切り出し
孔11a部に、切り出し孔11aの開口量を調整すべく
設けた、切り出しゲート16の開度調整によって、切り
出し量およぴ炭材粒径を調整されながら切り出される。
長尺パイプ11内の乾燥炭材は、切り出し孔11aから
乾燥炭材が切り出されることで、徐々に充填レベルが下
がって、最後には0になる。
【0033】ところで、切り出し孔11aは長尺パイプ
11に横一線に設置しても構わないが、図3や図4に示
したように、階段状に設置した方が乾燥炭材の切り出し
量の調整を容易に行うことができる。これは、切り出し
孔11aを長尺パイプ11の底部に横一線に設置する
と、切り出しゲート16を同じ開度とした場合、長尺パ
イプ11内に充填されている炭材量から炭材備蓄用ホッ
パー15に近い切り出し孔11aから多くの乾燥炭材が
切り出されてしまうからである。
【0034】従って、切り出し孔11aを長尺パイプ1
1の横一線に設置する場合には、炭材備蓄用ホッパー1
5に近い切り出しゲート16の開度が小さくなるように
調整する必要がある。しかし、このようなゲート調整を
行った場合には、図5に示すように、炭材備蓄用ホッパ
ー15に近い切り出し孔11aから切り出される乾燥炭
材の粒度が細かくなり、反対に、炭材備蓄用ホツパー1
5から離れた切り出し孔11aから切り出される乾燥炭
材の粒度が粗くなると言う現象が起こる可能性が有る。
このような現象が起こると、パレット幅方向の切り出し
量は均等にできても粒度構成が大きく変わり、幅方向で
の乾燥炭材の偏析むらの原因となりかねない。なお、図
5は図3に示した長尺パイプ11を使用した場合の結果
を示した図である。
【0035】また、炭材備蓄用ホッパー15から見て−
番遠い長尺パイプ11部には、その底部に炭材詰まり防
止用切り出し孔11bが設けられている。これは、例え
ば螺旋状スクリュー14を用いて乾燥炭材を送り出した
際、長尺パイプ11内の乾燥炭材を、全量、切り出し孔
11aから切り出せなかった場合に、乾燥炭材が端部で
詰まることを防止するためである。しかし、図4に示す
ような片持ち状に設置された長尺パイプ11では、炭材
詰まり防止用切り出し孔11bを設置せず、炭材備蓄用
ホッパー15が設置されていない方の端部から乾燥炭材
を抜き出すようにしても良い。なお、抜き出した乾燥炭
材を炭材備蓄用ホッパー15ヘ再投入するようにすれ
ば、より原料歩留まりが向上する。
【0036】本発明に係る焼結パレットへの原料装入方
法は、上記したような長尺容器すなわち長尺パイプ11
を使用して、サージホッパー3から図1のような一段シ
ュート12、或いは、図2のような二段シュート13か
ら供給される配合原料とあわせて、パレット6に乾燥炭
材を装入するものである。
【0037】例えば、図1に示す一段シュート12を使
用した装入装置の場合には、パレット6に装入、堆積し
た配合原料層における上層部の炭材濃度を上昇させるた
めに、ロールフィーダ4を介して一段シュート12上に
切り出される配合原料1の上方から、長尺パイプ11の
切り出し孔11aから、細粒の乾燥炭材を、所定量、一
段シュート12上に切り出すことで、一段シュート12
上を流下する乾燥炭材の上に配合原料1がかぶるように
なる。
【0038】このようにすることで、パレット6に配合
原料1が堆積されるとき、添加された乾燥炭材のほとん
どが、粒度偏析により上層部に溜まることになる。これ
により、通常装入では炭材の上層部への留保に限界があ
るために回避できなかった配合原料層の上層部での熱不
足が解消され、製品焼結鉱の上層部歩留まりが好転し、
全体の平均歩留まりが向上する。
【0039】また、図2に示す二段シュート13を使用
した装入装置の場合には、上段分級シュート13aを通
過した配合原料1は、下段シュート13b上を通過し
て、現象上、パレット6の上層部に堆積するので、長尺
パイプ11の切り出し孔11aから、細粒の乾燥炭材
を、所定量、下段シュート13bの上方に切り出すこと
で、下段シュート13b上を流下する乾燥炭材の上に、
上段分級シュート13aを通過した配合原料1がかぶる
ようになる。
【0040】このようにすることで、パレット6に配合
原料1が堆積するとき、上層部にさらに確実に乾燥炭材
を溜まらせることができる。図2に示す二段シュート1
3を使用した装入装置の場合には、例えば、上段分級シ
ュート13aの篩い間隔や角度を変更することで、篩を
通過する配合原料1の量比が変わるので、乾燥炭材の添
加位置を変更することもできる。なお、図1、図2中の
17は長尺パイプ11から切り出された乾燥炭材を、一
段シュート12或いは二段シュート13の下段シュート
13bに案内するシュートを示す。
【0041】これらの方法によって全体の炭材添加比率
とは独立して、上層部に少量の炭材を安定してパレット
幅方向に添加することができる。従って、特に脆弱な上
層部の強度を補填するために、上層部だけ熱レベルを上
昇させることができる。一方、下層部では熱量過多の状
態となり、鉄鉱石およびフラックス(溶剤)の反応が過
多となって過溶融状態となる。
【0042】この現象は、使用する鉄鉱石の種類によっ
て大きく変化し、とくにピソライト鉱石(Fe23
nH2 O)はフラックスとの同化性が良好で、この鉱石
を多配合(新原料ベースで40%以上)すると上述した
現象が特に顕著に起こる。従って、全体の炭材濃度を上
昇させることなく下層部の炭材濃度を下げると、配合原
料層の下層部の過溶融状態が改善され、全体の通気性が
改善されることになり、焼成速度が上昇して生産率が増
加する結果、上層部の歩留まり改善と共に、さらにトー
タル的な生産性が増加する。以上、長尺容器として、長
尺パイプ11を用いた場合について説明したが、樋状の
上部開口容器を使用しても良い。
【0043】次に、本発明に係る焼結パレットへの原料
装入方法の効果を確認するために実施した結果について
説明する。 (実施例1)図1に示した装入装置を用い、パレット6
内に堆積させる配合原料1の上層部に、本発明方法によ
り乾燥炭材を添加して焼結鉱を製造した。その場合の操
業条件を下記に、また、実施結果を下記表1に示す。本
実施例では、全体の炭材量は一定とし、例えば上層部に
乾燥炭材を5mass%添加した場合には、他の炭材添
加量を5mass%減少させた。なお、表1には、比較
として、上層部に乾燥炭材を添加せず、全体に炭材を添
加した従来方法による場合の結果(No.7)を併せて
示す。
【0044】 〔操業条件〕 乾燥炭材:粒径1mm以下のものが82mass%存在する粉コークス 乾燥炭材の切り出し孔のピッチ:100mm 切り出しゲートの開度:5mm DL焼結機:パレット幅 3.8m、有効機長 100m、 パレット速度 2.9m/分、 配合原料切出し量 400ton/時間 配合原料層高さ 400mm(床敷50mmを除く)
【0045】
【表1】
【0046】本発明方法を採用したNo.1〜No.6
の場合には、パレット内に堆積した配合原料層の上層部
に、パレット幅方向に少量の乾燥炭材を安定して装入さ
せることができたので、No.7の従来方法と比較して
上層部の炭材濃度が高くなり、製品歩留まりが向上し
た。そして、上層部に添加する乾燥炭材の量を変化させ
たところ、上層と下層の炭材平均濃度比が1.2〜1.
5程度の場合(No.2〜No.4)に、より製品歩留
まりが良好であった。また、パレット幅方向の両端部へ
の乾燥炭材の添加量を増加した場合(No.6)、脆弱
な側壁部の強度改善により、製品歩留まりの改善効果
は、パレット幅方向に均一に添加した場合よりも大きか
った。また、下層部の炭材濃度の低下と共に、下層部の
過溶融が解消されるので、通気度は上昇し、生産性が向
上した。
【0047】(実施例2)実施例1の操業条件のみ下記
の操業条件に代えて焼結鉱を製造した。その結果を下記
表2に示す。下記表2より明らかなように、長尺パイプ
11の切り出し孔11aのピッチは、200mm以下の
場合(No.8,9)には良好な結果が得られた。反対
に200mmを超えた場合(No.10)には、コーク
スの分布が不均一になり、効果は小さくなった。しかし
ながら、いずれの場合も、比較例(No.11)よりも
良好な結果が得られた。
【0048】 〔操業条件〕 乾燥炭材:粒径1mm以下のものが82mass%存在する粉コークス 乾燥炭材の切り出し孔のピッチ:100mm、200mm、300mm 切り出しゲートの開度:5mm DL焼結機:パレット幅 3.8m、有効機長 100m、 パレット速度 2.9m/分、 配合原料切出し量 400ton/時間 配合原料層高さ 400mm(床敷50mmを除く)
【0049】
【表2】
【0050】(実施例3)実施例1の操業条件のみ下記
の操業条件に代えて焼結鉱を製造した。その結果を下記
表4に示す。下記表4より明らかなように、添加する乾
燥炭材の粒径を下記表3のように変化させたところ、粒
径1mm以下のものが50mass%以上でない乾燥炭
材を添加した場合(No.12)には、切り出し孔の閉
塞があり、切り出しが安定しなかった。反対に粒径1m
m以下のものが50mass%以上存在する乾燥炭材を
添加した場合(No.13,14)には、切り出し孔の
閉塞もなく、安定した切り出しが行えた。しかしなが
ら、いずれの場合も、比較例(No.15)よりも良好
な結果が得られた。
【0051】 〔操業条件〕 乾燥炭材:粉コークス 乾燥炭材の粒径:表3参照 乾燥炭材の切り出し孔のピッチ:100mm 切り出しゲートの開度:5mm DL焼結機:パレット幅 3.8m、有効機長 100m、 パレット速度 2.9m/分、 配合原料切出し量 400ton/時間 配合原料層高さ 400mm(床敷50mmを除く)
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】本発明に係る焼結パレットへの原料装入方
法において、上層側の原料中の平均炭材濃度が、下層側
の炭材濃度の1.2〜1.5倍となるように乾燥炭材を
装入するに際しては、例えば螺旋状スクリューの回転数
を調整するなど適宜の方法が採用できる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る焼結
パレットへの原料装入方法によれば、少量の乾燥炭材を
配合原料の上層部におけるパレット幅方向に安定して添
加できるので、上層部での焼結反応を適正に制御するこ
とが可能となる。従って、使用する鉱石の同化性が変わ
っても、配合原料層における高さ方向の焼結反応量(溶
融量)を一定にすることができ、特に下層部での過溶融
状態や下層部を適正溶融状態にしたときの上層部の溶融
不足状態を回避することができ、製品歩留まりが向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一段シュートを使用した場合の本発明に係る焼
結パレットへの原料装入方法の説明図である。
【図2】二段シュートを使用した場合の本発明に係る焼
結パレットへの原料装入方法の説明図である。
【図3】本発明に係る焼結パレットへの原料装入方法に
使用する乾燥炭材の切り出し用長尺容器としての長尺パ
イプの説明図である。
【図4】図3の他の例を示す説明図である。
【図5】図3に示す長尺容器に設ける炭材切り出し孔
を、直線状に設けた場合と、階段状に設けた場合におけ
る、パレット幅方向の乾燥炭材の平均粒径を調べた結果
を示した図である。
【図6】DL焼結機における一般的な原料装入方法の説
明図である。
【符号の説明】
1 配合原料 3 サージホッパー 6 パレット 11 長尺パイプ 11a 切り出し孔 12 一段シュート 13 二段シュート 13a 上段分級シュート 13b 下段シュート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シュートを介して焼結パレットに原料を
    装入する方法において、一段シュートの上方或いは二段
    シュートにおける下段シュートの上方に、焼結パレット
    の上面と水平となるよう、長尺容器を焼結パレットの幅
    方向に設置し、サージホッパーから一段シュート或いは
    二段シュートにおける上段分級シュートを介して供給さ
    れる原料とあわせて、長尺容器内に供給した、粒径1m
    m以下のものが50mass%以上存在する乾燥炭材
    を、長尺容器の軸方向に開設した切り出し孔から切り出
    すことを特徴とする焼結パレットへの原料装入方法。
  2. 【請求項2】 焼結パレットに装入され堆積した原料
    の、上層側の原料中の平均炭材濃度が、下層側の炭材濃
    度の1.2〜1.5倍となるように乾燥炭材を装入する
    ことを特徴とする請求項1記載の焼結パレットへの原料
    装入方法。
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