JP2000143997A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JP2000143997A JP32479398A JP32479398A JP2000143997A JP 2000143997 A JP2000143997 A JP 2000143997A JP 32479398 A JP32479398 A JP 32479398A JP 32479398 A JP32479398 A JP 32479398A JP 2000143997 A JP2000143997 A JP 2000143997A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工性、浮き出し性、顔料の分散性等が著し
く改善された熱可塑性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂100重量部に対し、平均
粒子径が4μm以下であり、かつ粒子径が10μmより
も大きい粒子の全体に対する含有量が4重量%以下であ
る脂肪酸金属塩を、0.01〜5重量部添加した熱可塑
性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂肪酸金属塩を含
む熱可塑性樹脂組成物に関し、詳しくは熱可塑性樹脂組
成物の加工性、浮き出し性、顔料の分散性等が著しく改
善された熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂の成形加工に際し、
熱安定性および加工性を向上させるためにフェノール
系、有機リン系の酸化防止剤と共に脂肪酸金属塩が使用
されている。現在使用されている代表的な脂肪酸金属塩
としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウ
ム、ステアリン酸リチウム等がある。しかし、これら従
来の脂肪酸金属塩を使用しても熱可塑性樹脂の成形加工
の際に生じる押出し成形時の目やに現象、フィルム成形
時のフィッシュアイ現象、顔料使用時の分散不良現象、
滑性の低下による流動性の低下現象等のトラブルに対し
ていまだ解決できていない。これらは脂肪酸金属塩の粒
子径が大きく、かつ不揃いであるため、熱可塑性樹脂へ
の分散が不均一となり、不均一部分での樹脂粘度もしく
は脂肪酸金属塩濃度の部分的な上昇などにより、樹脂の
性状が変化することが原因である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】今までこれらの減少を
防止するために多くの添加剤が提案されてきたが、いま
だ充分には改善されていない。そのため、成型機の運転
を一時停止し、トラブルの発生箇所を清掃した後、再運
転しているのが現状である。このため、長時間の連続成
型加工ができず、作業性及び経済性の低下をもたらして
いる。また成型品の品質低下にも影響し、これら諸問題
の解決が急がれていた。さらに技術の進歩により、現在
よりも複雑な形状の射出成型物もしくは樹脂の薄膜など
を製造しようとした場合、添加剤の分散不良が発生する
と、製造が困難になる。本発明の目的は、熱可塑性樹脂
組成物の加工性、浮き出し性、顔料の分散性等が著しく
改善された熱可塑性樹脂組成物を提供することである。
【0004】
【問題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
(1)熱可塑性樹脂100重量部に対し、平均粒子径が
4μm以下であり、かつ粒子径が10μmよりも大きい
粒子の全体に対する含有量が4重量%以下である脂肪酸
金属塩を、0.01〜5重量部添加した熱可塑性樹脂組
成物、(2)脂肪酸金属塩の30%粒径RAと70%粒
径RCとの差RC−RAが3μm以下である、(1)記載
の熱可塑性樹脂組成物、(3)脂肪酸金属塩の50%粒
径RBと95%粒径RDとの差RD−RBが6μm以下であ
る、(1)または(2)記載の熱可塑性樹脂組成物であ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に使用する熱可塑性樹脂と
は熱可塑性を有する樹脂であり、例えばポリ塩化ビニ
ル、塩素化ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、塩化
ビニル・酢酸ビニル共重合体およびそれら樹脂と他樹脂
との共重合体ならびにポリマーブレンド等の塩素含有樹
脂;低密度ポリオレフィン、高密度ポリエチレン、直鎖
低密度ポリエチレン、ポリプロピレンおよび樹脂相互、
α−オレフィンまたは他樹脂との共重合体ならびにポリ
マーブレンド等のポリオレフィン樹脂;ポリスチレン、
耐衝撃性ポリスチレン、ABS樹脂および他樹脂との共
重合体ならびにポリマーブレンド等のスチレン樹脂;ポ
リエステルおよび他樹脂との共重合体ならびにポリマー
ブレンド等のポリエステル樹脂;ポリアセタールおよび
他樹脂との共重合体ならびにポリマーブレンド等のポリ
アセタール樹脂;その他各種のエンジニアリングプラス
チック等が挙げられる。
【0006】本発明の脂肪酸金属塩を構成する脂肪酸と
しては、炭素数4〜30の天然油脂由来もしくは合成脂
肪酸の1種または2種以上であり、飽和、不飽和のいず
れであっても良く、また直鎖状、分岐状のいずれであっ
ても良く、構造中に水酸基、アルデヒド基、エポキシ基
等があっても良い。この様な脂肪酸の例としては、カプ
ロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリス
チン酸、ミリストオレイン酸、パルミチン酸、パルミト
オレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、
リノレン酸、アラキン酸、ベヘニン酸、エルカ酸、ヒド
ロキシステアリン酸、モンタン酸、イソステアリン酸、
エポキシステアリン酸等が挙げられる。また、その一部
を脂肪族カルボン酸もしくはジカルボン酸に置き換えて
も良い。
【0007】脂肪酸金属塩を構成する金属としては、マ
グネシウム、カルシウム、バリウムなどのアルカリ土類
金属、チタン、亜鉛、鉄、マンガン、カドミウム、水
銀、ジルコニウム、鉛、銅、コバルト、ニッケル、銀、
リチウムなどを挙げる事ができる。これらの金属の1種
また2種以上を組み合わせて使用しても良い。熱可塑性
樹脂100重量部に対する脂肪酸金属塩の添加量は、
0.01〜5重量部で、好ましくは0.05〜3重量部
である。0.01重量部未満であると成形加工性が低減
し、5重量部より多いと脂肪酸塩が樹脂より浮き出し、
トラブルの原因となる。
【0008】本発明における脂肪酸金属塩の粒度とは、
脂肪酸金属塩の代表的長さを持って定義される。測定方
法としては、例えば、気相沈降法、液相沈降法、光透過
法、顕微鏡法、光走査法、レーザー回折散乱法などが挙
げられる。その中で精度よく測定が可能である光走査
法、レーザー回折散乱法等が好適に使用される。
【0009】脂肪酸金属塩の平均粒子径は4μm以下で
あり、かつ10μmよりも大きい粒子の含有量が4重量
%以下であり、好ましくは平均粒子径が3.5μmであ
り、かつ10μmよりも大きい粒子の含有量が3.5重
量%以下である。平均粒子径が4μmより大きいか、も
しくは10μmよりも大きい粒子の含有量が4重量%を
越えると、熱可塑性樹脂への分散速度の低下、および熱
可塑性樹脂中での脂肪酸金属塩の偏在などの原因とな
る。ここで、30%粒径RA、50%粒径RB、70%粒
径RCおよび95%粒径RDは、図1に示す一般的なステ
アリン酸亜鉛において、粒子の累積値がそれぞれ30、
50、70、95重量%となる粒子径を示している。な
お、図1における30%粒径RA、50%粒径RB、70
%粒径RC、95%粒径RDは、それぞれ4.2、6.
7、10.4、19.3μmとなる。従ってRC−RA
よびRD−RBは、それぞれ6.2、12.6μmとな
る。RC−RAおよびRD−RBの各々の値が低いほど、脂
肪酸金属塩の粒度の範囲が狭く、シャープになる。本発
明に使用する脂肪酸金属塩の粒度は、RC−RAが3μm
以下またはRD−RBが6μm以下であることが好まし
く、RC−RAが3μm以下かつRD−RBが6μm以下で
あることがより好ましい。
【0010】使用する脂肪酸金属塩は、脂肪酸と金属の
酸化物もしくは水酸化物を直接反応するか、もしくは脂
肪酸のナトリウム塩と金属の塩化物、硫酸塩、硝酸塩と
を反応して、得られた生成物を衝撃式粉砕機、気流式粉
砕機、媒体ミル、湿式粉砕機等を使用して、その平均粒
径を4μmにする方法もあるが、粉砕時に得られる10
μm以下の粒子の含有率が低くため、分級によって得ら
れる粒子の歩留りが低く、生産性が悪い上、粉砕による
破断面が生じ、熱可塑性樹脂への分級不良の原因と成る
場合がある。
【0011】製造方法として、好ましくは脂肪酸のアル
カリ金属塩もしくはアンモニウム塩0.001〜20重
量%を含有する水溶液(A)と無機金属塩0.001〜
50重量%を含有する水溶液もしくは分散液とを、生成
する脂肪酸金属塩の結晶転移開始温度以下の温度で反応
して、脂肪酸金属塩水分散液を調整し、ついでこの分散
液を脂肪酸金属塩の結晶転移開始温度以下の温度で脱水
および乾燥処理を行い、目的とする粒度の製品を得るこ
とによって、粉砕による破断面のない、熱可塑性樹脂も
しくは顔料等に良好に分散する脂肪酸金属塩を効率的に
得ることができる。
【0012】ここで、脂肪酸金属塩の結晶転移開始温度
とは、脂肪酸の結晶構造が転移を開始する温度で、示差
熱分析装置を使用して求めることができる。例えば図2
の一般的なステアリン酸亜鉛の場合では、結晶転移によ
る吸熱前の勾配の延長線Cと、吸熱開始後の勾配の延長
線Dとの交点Eの温度を結晶転移開始温度とする。この
場合、ステアリン酸亜鉛の結晶転移開始温度は102
℃、図3の一般的なステアリン酸カルシウムの結晶転移
開始温度Hは80℃、図4の一般的なステアリン酸マグ
ネシウムの結晶転移開始温度Kは73℃となる。実際の
混合時の温度は、得られる脂肪酸金属塩の脂肪酸および
金属によって異なるが、例えばステアリン酸カルシウム
の場合では60℃〜80℃、好ましくは70℃〜80℃
である。60℃未満で反応を行うと、脂肪酸のアルカリ
金属もしくはアンモニウム塩の溶解度が低下し、目標物
質は得られるが、最終的に得られる脂肪酸金属塩の量が
反応に使用する液に対して低く、生産効率が低下する。
また、80℃を超える温度で反応を行うと、脂肪酸金属
塩同士が熱によって融着し、平均粒子径が大きくなる。
同様に、ステアリン酸亜鉛の場合では60℃〜90℃、
好ましくは70℃〜90℃、ステアリン酸マグネシウム
の場合は60℃〜75℃、好ましくは65〜70℃であ
る。
【0013】脂肪酸アルカリ金属もしくはアンモニウム
塩溶液と金属の硫酸塩、塩化物、硝酸塩との反応は、反
応機中で回分式の反応を行ってもよく、また、配管中に
スタティックミキサ、インラインミキサ、もしくはそれ
に類する撹拌混合装置を用いて連続的に反応を行っても
よい。好ましくは配管中に連続的に混合できる混合装置
を取付け、反応物を連続的に生成させることによって目
的とする粒度の製品を連続的に得ることができる。得ら
れた脂肪酸金属塩分散体は、遠心脱水機、フィルタープ
レス、真空回転ろ過機などを使用して、脂肪酸金属塩と
溶媒とをろ別し、必要であれば洗浄を行い、副生する無
機塩を除去する。この場合、洗浄に使用する水もしくは
その他の溶媒の温度は、得られる脂肪酸金属塩の結晶転
移開始温度より低いことが好ましい。
【0014】脱水された脂肪酸金属塩、または脂肪酸金
属塩分散体そのものは、回転乾燥装置、気流乾燥装置、
通気式乾燥装置、噴霧式乾燥装置、流動層型乾燥装置な
どを使用して連続または回分式で常圧または真空下で乾
燥を行う。この場合、乾燥する雰囲気の温度は脂肪酸金
属塩の結晶転移開始温度以下であることが好ましい。結
晶転移開始温度以上の雰囲気で乾燥を行った場合、粒子
同士が融着し粒子径が大きくなる場合がある。あるい
は、低沸点溶剤などで脂肪酸金属塩脱水物を洗浄し、溶
剤を置換した後に乾燥操作を行ってもよい。この場合に
使用される低沸点溶剤としては、脂肪酸金属塩脱水物か
ら水を効率よく除去できるものが好ましく、例えばメタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセト
ンなどが挙げられる。また、必要であれば、乾燥した粉
末を粉砕機を用いて粉砕し、さらに気流式分級機もしく
は、篩機などを使用して凝集した粒子を除去してもよ
い。
【0015】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、本発明の
脂肪酸金属塩以外の添加剤、例えば可塑剤、充填剤、安
定剤、フェノール系、有機リン系等の酸化防止剤、ベン
ゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミ
ン系等の紫外線吸収剤、β−ジケトン化合物、β−ジケ
トン金属塩等の初期着色防止剤、顔料、滑剤、帯電防止
剤、難燃剤、抗菌剤、防カビ剤、発泡剤、エポキシ化合
物、加工助剤等を適宜添加してもよい。
【0016】
【発明の効果】本発明の脂肪酸金属塩を添加した熱可塑
性樹脂は、顔料の分散性、成形加工性に優れに極めて優
れており、装置の清掃等を行う事なく、連続した運転が
可能となり、樹脂加工のコストダウンに大きく貢献でき
る。
【0017】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。熱可塑性樹脂に添加する脂肪酸金属塩を以
下の製造例にしたがって調製した。
【0018】製造例1 硝子製ビーカー中で直径6cmのタービン羽根を350
r.p.mで回転し、反応容器とした。ここに80℃に
調節した5%ステアリン酸ナトリウム水溶液750部お
よび1%塩化カルシウム水溶液658部を同時に投入
し、80℃で10分間撹拌を継続した。その後、吸引ろ
過を行い、1Lの水で2回洗浄を行った。得られたステ
アリン酸カルシウム脱水物を送風乾燥機で80℃、24
時間乾燥した。
【0019】製造例2 硝子製ビーカー中で直径6cmのタービン羽根を350
r.p.mで回転し、反応容器とした。ここに90℃に
調節した5%ステアリン酸ナトリウム水溶液750部お
よび1%塩化亜鉛水溶液809部を同時に投入し、90
℃で10分間撹拌を継続した。その後、吸引ろ過を行
い、1Lの水で2回洗浄を行った。得られたステアリン
酸亜鉛脱水物を送風乾燥機で80℃、24時間乾燥し
た。
【0020】製造例3 直径6cmのタービン羽根を有する攪拌装置付きの2リ
ットルの反応槽を用意し、タービン羽根を350rpm
で回転させた。この反応槽に、75℃に調節した2%ス
テアリン酸ナトリウム水溶液を100ml/分、75℃
に調節した0.5%塩化カルシウム水溶液を70ml/
分で同時に投入した。反応槽からオーバーフローしたも
のを吸引ろ過し、ステアリン酸カルシウム脱水物を得
た。得られた脱水物100部を再度1000部の精製水
中に分散し、ろ過することで洗浄工程とした。この際得
られたステアリン酸カルシウム脱水物を送風乾燥機中で
75℃、24時間乾燥した。
【0021】製造例4 直径6cmのタービン羽根を有する攪拌装置付きの2リ
ットルの反応槽を用意し、タービン羽根を350rpm
で回転させた。この反応槽に、70℃に調節した2%ス
テアリン酸ナトリウム水溶液を100ml/分、70℃
に調節した0.5%硫酸マグネシウム水溶液を155m
l/分で同時に投入した。反応槽からオーバーフローし
たものを吸引ろ過し、ステアリン酸マグネシウム脱水物
を得た。得られた脱水物100部を再度500部の精製
水とメタノール500部の混合溶媒中に分散し、ろ過す
ることで洗浄工程とした。この際得られたステアリン酸
マグネシウム脱水物を送風乾燥機中で60℃、24時間
乾燥した。
【0022】製造例5 ステアリン酸カルシウム(商品名カルシウムステアレー
トGP 日本油脂株式会社製)を、気流式粉砕装置を使
用して粉砕を行い、空気分級機で分級を行って、10μ
m以上の粒子を除去した。この時、仕込量に対する10
μm以下の粒子の歩留まりは12%であった。製造例1
〜5で得られた脂肪酸金属塩、および比較例として使用
した比較脂肪酸金属塩1〜2の組成、結晶転移開始温
度、および粒度分布を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】実施例1 下記の配合物をタンブラーミキサーで10分間混合した
後、射出成形機にかけ、ノズル温度230℃、金型温度
40℃で所定の試験片を作成し、評価を行った。その結
果を表2に示した。顔料の分散性の評価は下記に示す基
準で行った。 <配合物の組成> ABS樹脂 100重量部 酸化チタン 2重量部 フタロシアニン系顔料 0.2重量部 脂肪酸金属塩 0.5重量部 <顔料の分酸性の基準> ○:分散不良が認められない。 △:分散不良が少し認められる。 ×:分散不良が認められる。
【0025】
【表2】
【0026】実施例2 下記配合物をタンブラーミキサーで10分間混合し、2
30℃に加熱した、スクリュー径が20mmφ、L/D
16.5の単軸押出機にかけ、75μmのスクリーン
を通過した後に、5mmダイスより12時間連続押し出
しを行い、金型への目やにの付着量、およびスクリーン
への目詰まり量を目測し、その結果を表3に示した。目
やに量と目詰まり量の評価は以下の基準で行った。 <配合物の組成> 未安定化高密度ポリエチレン樹脂 100重量部 フェノール系酸化防止剤 0.1重量部 リン系酸化防止剤 0.1重量部 脂肪酸金属塩 0.2重量部 <目やに量および目詰まり量の評価基準> ○:なし △:やや多い ×:多い
【0027】
【表3】
【0028】実施例3 下記配合物をタンブラーミキサーで10分間混合し、2
6mmφ、L/D16.5の単軸押出機(シリンダー温
度C1 150℃、C2 210℃、ダイス230℃、回
転数40r.p.m、スクリーン200メッシュ、T型
ダイス30mm幅、1mm厚) で16時間連続押し出し
を行い、さらに延伸を行って50μmのフィルムを成型
し、T型ダイスでの目やに量及びフィルムのフィッシュ
アイ量を計測し、その結果を表4に示した。T型ダイス
での目やに量及びフィッシュアイ量の評価は以下の基準
で行った。 <配合物の組成> 未安定化ポリプロピレン 100重量部 フェノール系酸化防止剤 0.1重量部 リン系酸化防止剤 0.1重量部 脂肪酸金属塩 0.2重量部 <目やに量の評価基準> ◎:なし ○:少ない △:やや多い ×:多い <フィッシュアイ量の評価基準> ◎:確認されない ○:少ない △:やや多い ×:多い
【0029】
【表4】
【0030】実施例1〜3より本発明の脂肪酸金属塩を
添加した熱可塑性樹脂組成物は、顔料の分散性、成形加
工性に極めて優れていることが分かる。比較脂肪酸金属
塩1〜2を用いた熱可塑性樹脂組成物では、脂肪酸金属
塩の粒子が大きく、またその粒子形状が不揃いであるた
め、分散時にムラが生じ、顔料の分散性、成形加工性に
劣っている。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なステアリン酸亜鉛の粒径の頻度および
累積を示す。
【図2】一般的なステアリン酸亜鉛の結晶転移開始温度
の示差熱分析による測定結果を示す。
【図3】一般的なステアリン酸カルシウムの結晶転移開
始温度の示差熱分析による測定結果を示す。
【図4】一般的なステアリン酸マグネシウムの結晶転移
開始温度の示差熱分析による測定結果を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂100重量部に対し、平均
    粒子径が4μm以下であり、かつ粒子径が10μmより
    も大きい粒子の全体に対する含有量が4重量%以下であ
    る脂肪酸金属塩を、0.01〜5重量部添加した熱可塑
    性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 脂肪酸金属塩の30%粒径RAと70%
    粒径RCとの差RC−RAが3μm以下である、請求項1
    記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 脂肪酸金属塩の50%粒径RBと95%
    粒径RDとの差RD−RBが6μm以下である、請求項1
    または請求項2記載の熱可塑性樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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