JP2000143993A - アスファルト用添加剤組成物 - Google Patents
アスファルト用添加剤組成物Info
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Abstract
せ、且つその効果が即効的に発現するアスファルト用の
添加剤を提供する。 【解決手段】 (A) 特定の酸性リン酸化合物と、(B) 鉱
油、炭素数8〜18のアルコール並びに炭素数8〜18のカ
ルボン酸及びそのトリグリセライドからなる群から選ば
れる一種以上とを(A) 成分100 重量部に対して(B) 成分
25〜400 重量部の割合で含有するアスファルト用添加剤
組成物。
Description
添加剤組成物に関する。
ァルトによる道路舗装は、骨材とアスファルトを加熱混
合し施工するが、無極性で疎水性のアスファルトは、親
水性の骨材へは付着が充分でなく、降雨や地下水等の水
の介入作用によってアスファルトが骨材から剥離すると
いう欠点がある。
題はアスファルト舗装の性能向上のため極めて重要な問
題であり、その解決のための方法が種々提案されてい
る。例えば、特開昭60-188462 号公報や米国特許明細書
第2693425 号には、特定の酸性有機リン化合物を高温の
アスファルトに用いることが記載されている。これらに
よれば付着性、剥離効果は向上するものの、市場が要求
する即効性という点で問題を残している。すなわち、高
温のアスファルトへ添加後、付着性及び剥離防止効果を
有効に発現させるためには充分均一混合する必要があ
り、そのために充分効果を発揮するまでに時間を要す
る。
離防止効果が高く、かつその即効性をも兼備したアスフ
ァルト用添加剤組成物を提供することである。
成物の(A) 成分は、P-OH基を有することが必須である。
更に(A) 成分は、単独でも2種以上の混合物であっても
良い。
素基であり、好ましくは炭素数10〜20のアルキル基、ア
ルケニル基、アルキルフェニル基、更に好ましくは炭素
数10〜18のアルキル基である。R1はメチル基等の分岐鎖
を有していてもよい。具体的には、例えば、2-エチルヘ
キシル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデ
シル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキ
サデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、オキソ法アル
コールのアルキル残基等のアルキル基、これらの混合物
であるヤシ油アルコール由来のアルキル基、オクチルフ
ェニル、ノニルフェニル等のアルキルフェニル基が挙げ
られる。
ル数を表すm は0〜4の数であり、好ましくは0〜3の
数であり、更に好ましくは0〜2の数である。一般式
(1) 中のオキシエチレンの平均付加モル数を表すn は0
〜6の数であり、好ましくは0〜5、更に好ましくは、
0〜4の数である。特に好ましくはm =n =0である。
また、オキシプロピレン及びオキシエチレンの付加され
る順序は何れでもよく、付加形態もブロック付加でもラ
ンダム付加でも何れでも良い。
ましくは1〜1.5 、特に好ましくは1.0 である。y は x
+y が3となる数である。すなわち、一般式(1) の化合
物は、リン酸のモノエステル又はジエステル、あるいは
それらの混合物であり、それらの混合比率は任意であ
り、何れを使用しても剥離防止の効果が得られる。
原子が相互に縮合してP-O-P 結合により多量体(例えば
二量体、三量体)になったものが混入したものでもよ
い。
るものではないが、炭素数8〜22の1価ヒドロキシ化合
物又はこれに公知の方法でプロピレンオキシド及び/又
はエチレンオキシドを付加重合させて得られた化合物
を、リン酸エステル化する方法が一般的である。リン酸
エステル化は公知の方法でよく、例えば上記の化合物を
無水リン酸、オキシ3塩化リン又は3塩化リンと反応さ
せることにより行うことができる。
トラセン油、クレオソート油等が好ましく、特に灯油、
軽油が好ましい。また、炭素数8〜18のアルコールは2-
エチルヘキサノール、トリデカノール、オクタデセノー
ル等が好ましい。また、炭素数8〜18のカルボン酸はオ
レイン酸、リノレン酸、2-エチルヘキサン酸、これらの
混合物からなるトール油脂肪酸等が好ましく、該カルボ
ン酸のトリグリセライドは大豆油、トール油、牛脂等が
好ましく、中でも大豆油、トール油が好ましい。(B) 成
分としては、凝固点もしくは流動点が20℃以下、更に0
℃以下のものが好ましく、特にこの条件を満たす鉱油、
トリグリセライド、具体的には灯油、大豆油、トール油
が好ましい。なお、凝固点はJIS K 0065に、流動点はJI
S K 2269に基づき測定されたものである。
相溶性を適度に向上させ、(A) 成分をより早く効率的に
アスファルトと骨材との界面に配向させる働きがあるも
のと考えられる。
0 重量部に対して、25〜400 重量部、好ましくは50〜30
0 重量部、更に好ましくは100 〜300 重量部配合され
る。この範囲で(B) 成分による(A) 成分のアスファルト
との相溶性を適度に向上させる効果が発揮され、アスフ
ァルトと骨材との界面への(A) 成分の配向性が向上し剥
離防止効果及びその即効性が十分発揮される。
体、ペーストの何れでも良いが、付着性と剥離防止効果
の即効性と作業性の面から25℃での粘度が3000mPa ・S
以下がより好ましく、更に好ましくは2000mPa ・S 以
下、特に好ましくは500mPa・S以下である。なお、粘度
はJIS Z 8803に基づき測定されたものである。
アスファルトに対して0.05〜3.0 重量%、好ましくは0.
1 〜2.0 重量%、更に好ましくは0.15〜1.5 重量%の割
合で用いられる。この範囲でアスファルト−骨材間の付
着と剥離防止に対して優れた効果が発揮される。
高温の、例えば100 〜250 ℃のアスファルトに対して0.
05〜3.0 重量%の割合で添加することで、アスファルト
組成物が調製される。本発明の添加剤組成物のアスファ
ルトへの添加方法は特に限定されるものではないが、例
えば、タンク中あるいはタンクローリー中で加熱溶融し
た100 〜250 ℃のアスファルトに所定量添加すればよ
い。また、上述したようにアスファルトとの相溶性、親
和性が良いため、混合しなくても熱対流あるいは運搬時
の振動程度で充分均一混合されるため、撹拌はなくても
良いが、更なる即効性が要求されるときは攪拌すること
が好ましい。
石油ストレートアスファルト、セミブローンアスファル
ト、カットバックアスファアルト、天然アスファルト、
石油タール、ピッチあるいは溶剤脱瀝から生成した瀝青
質を道路舗装用アスファルトの規格に適するように軟化
剤を入れて製造したアスファルト等が挙げられる。更
に、上記のアスファルトに天然ゴム類、合成ゴム類、熱
可塑性エラストマー類あるいはこれらを併用し、アスフ
ァルトのコンシステンシーを大きくした改質アスファル
トにも使用できる。本発明に使用されるアスファルトに
はそれぞれの目的に応じて、炭酸カルシウム、消石灰、
セメント、活性炭等の無機充填材及び有機充填材、各種
の可塑剤及びイオウ等を添加することができる。
アスファルト組成物は、ケイ素質の酸性骨材から石灰質
で塩基性の骨材までのいかなる種類の骨材に対しても良
く付着し、優れた剥離防止性を示す。
ファルト皮膜の剥離試験に準じた方法を実施した。
と葛生産の骨材(石灰岩)の目開き13mmフルイを通過し
目開き5mmフルイを通過しない粒度のものを各々100 g
をとり、よく洗浄し次に300ml の金属製容器に入れて乾
燥させる。これを予め150 ℃の温度に保ってある恒温乾
燥機に入れて1時間加熱する。一方、アスファルト組成
物を180 ℃の恒温乾燥機中で2時間又は48時間加熱した
後、その5.5 gを上記の骨材に加え、アスファルト組成
物が完全に骨材表面を被覆するように2〜3分ヘラで良
く攪拌する。次にこれをガラス板上に広げ1時間放置し
室温まで冷却してアスファルトを硬化させる。上記のア
スファルト被覆骨材を80℃に保った恒温水槽の温水中に
90分間浸漬した後、上方より水中の被覆骨材を観察し、
アスファルト膜の骨材よりの剥離面積百分率を肉眼判定
し、これを剥離率として表す。その結果を表1に示し
た。
熱溶融したストレートアスファルト(針入度60〜80)
に、表1記載のアスファルト用添加剤組成物を、表1に
示す量で加え、180 ℃でタービン型攪拌羽根を用いて所
定時間混合することにより得た。
は「ダイヤドール 115」(トリデカノール、三菱化学株
式会社製、分岐鎖としてメチル基を平均1個有す
る。)、「トリデシル(3) 」は「トリデカノール」(ト
リデカノール、協和発酵工業株式会社製、分岐鎖として
メチル基を平均3個有する。)にそれぞれ由来する総炭
素数13の基である。組成物の配合量はアスファルトに対
する重量%である。混合時間は組成物をアスファルトに
添加した後の混合時間である。剥離率における「2時
間」「48時間」時間はアスファルト組成物の加熱時間で
ある。また、剥離率における「5未満」は「0<剥離面
積(%)<5」の意味である。これらは実施例2でも同
様である。
のアスファルト用添加剤組成物は、従来使用されていた
アミン系の添加剤(比較品11、12)と比較し、短時間の
混合で酸性岩及び塩基性岩の何れの骨材に対しても強固
な付着性を示し、長時間の加熱によっても効果を失うこ
とがない。一方、比較品2、3から、(A) 成分、(B) 成
分は単独では付着性には全く効果を示さないが、本発明
品1〜10から、両者を併用することにより、剥離効果が
向上していることがわかる。また、比較品13から、(B)
成分を従来使用されているアミン系添加剤組成物に併用
してもその効果は向上せず、本発明の添加剤組成物の効
果は特異的であると言える。特に、本発明品1、2と本
発明品3の対比、あるいは本発明品4〜6と本発明品7
の対比から、(B)成分として凝固点もしくは流動点が0
℃以下の灯油、軽油、大豆油、トール油が好ましいこと
がわかる。また、本発明品6と比較品4〜5の対比、あ
るいは本発明品8〜10と比較品6〜7の対比から、(B)
成分の配合量が(A) 成分100 重量部に対して25〜400 重
量部の範囲で良好な結果が得られることが分かる。
例1と同様の試験を行った。結果を表2に示す。
々の(A) 成分と(B) 成分の併用により、短時間の混合
で、剥離率の低い、即ち剥離防止効果の高いアスファル
ト用添加剤組成物が得られる。また、本発明品25、26と
比較品14の対比より、一般式(1) 中のmが0〜4の範囲
で良好な結果が得られることが分かる。また、本発明品
27と比較品15の対比より、一般式(1) 中のn が0〜6の
範囲で良好な結果が得られることが分かる。
は、アスファルトと骨材の付着性を強固にし、アスファ
ルトに極めて優れた剥離防止効果を発現させる。しかも
この効果は高温のアスファルトに添加後、速やかに発現
するため、実用上も極めて有用である。
Claims (4)
- 【請求項1】 (A) 下記一般式(1) で表される化合物
と、(B) 鉱油、炭素数8〜18のアルコール並びに炭素数
8〜18のカルボン酸及びそのトリグリセライドからなる
群から選ばれる一種以上とを、(A) 成分100 重量部に対
して(B) 成分25〜400 重量部の割合で含有するアスファ
ルト用添加剤組成物。 [R1O-(PO)m(EO)n]xP(=O)-(OH)y (1) 〔式中、POはオキシプロピレン基、m はその平均付加モ
ル数を示し0〜4の数である。EOはオキシエチレン基、
n はその平均付加モル数を示し0〜6の数である。R1は
炭素数8〜22の炭化水素基を表し、x は1〜2、y は x
+y が3となる数である。〕 - 【請求項2】 25℃での粘度が3000mPa ・S 以下である
請求項1記載のアスファルト用添加剤組成物。 - 【請求項3】 (A) 成分が一般式(1) 中のR1がアルキル
基の化合物であり、(B) 成分の凝固点もしくは流動点が
20℃以下である請求項1又は2記載のアスファルト用添
加剤組成物。 - 【請求項4】 アスファルト及び該アスファルトに対し
て0.05〜3.0 重量%の請求項1〜3の何れか1項記載の
アスファルト用添加剤組成物を含有するアスファルト組
成物。
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- 1999-07-16 JP JP20281099A patent/JP2000143993A/ja active Pending
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