JP2000143286A - 鉛溶出の少ない管ガラス - Google Patents
鉛溶出の少ない管ガラスInfo
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- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明の目的は、従来の照明ガラス、排気管
ガラス、照明用ステム管ガラスあるいは半導体封入用ガ
ラスに比べて鉛が溶出しにくい管ガラスを提供すること
である。 【解決手段】 PbOを18〜75重量%、TiO2を
0.5〜10重量%、Fe2O3を0.01〜2重量%含
有してなることを特徴とする。
ガラス、照明用ステム管ガラスあるいは半導体封入用ガ
ラスに比べて鉛が溶出しにくい管ガラスを提供すること
である。 【解決手段】 PbOを18〜75重量%、TiO2を
0.5〜10重量%、Fe2O3を0.01〜2重量%含
有してなることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉛(PbO)を多量に
含有しながら、鉛溶出の少ない管ガラスに関し、より具
体的には、照明ガラス、排気管ガラス、照明用ステム管
ガラスあるいは半導体封入用ガラスとして適した管ガラ
スに関するものである。
含有しながら、鉛溶出の少ない管ガラスに関し、より具
体的には、照明ガラス、排気管ガラス、照明用ステム管
ガラスあるいは半導体封入用ガラスとして適した管ガラ
スに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に蛍光灯等の照明器具に用いられる
照明ガラスとしては、ダンナー法等の公知の製造方法で
管引きしたガラス管をそのままの形で用いる直管ガラス
と、管引きしたガラス管を加熱し環状に曲げ加工して用
いる環状管ガラスとの2種類が製造されている。
照明ガラスとしては、ダンナー法等の公知の製造方法で
管引きしたガラス管をそのままの形で用いる直管ガラス
と、管引きしたガラス管を加熱し環状に曲げ加工して用
いる環状管ガラスとの2種類が製造されている。
【0003】従来より、直管ガラスの材質としては、ソ
ーダライム系ガラスが用いられているが、環状管ガラス
の材質としては、化学的耐久性、電気的絶縁性、曲げ加
工性に優れた高鉛ガラスが主に用いられている。
ーダライム系ガラスが用いられているが、環状管ガラス
の材質としては、化学的耐久性、電気的絶縁性、曲げ加
工性に優れた高鉛ガラスが主に用いられている。
【0004】PbOを多量に含有するこの種のガラス
は、環状曲げ加工の際、アルカリ金属酸化物がガラス管
表面に析出することが少ないため、蛍光体の劣化に起因
する輝度の低下が極めて少なく、また曲げ加工温度が低
いため、曲げ加工作業を短時間で容易に行うことができ
て生産性が良いという利点を有している。
は、環状曲げ加工の際、アルカリ金属酸化物がガラス管
表面に析出することが少ないため、蛍光体の劣化に起因
する輝度の低下が極めて少なく、また曲げ加工温度が低
いため、曲げ加工作業を短時間で容易に行うことができ
て生産性が良いという利点を有している。
【0005】このような照明ガラスの一部に取り付けら
れ、その内部を減圧排気した後、封止される排気管ガラ
スや、金属と封止される照明用ステム管ガラスにも、電
気抵抗が高く、熱加工性に優れていることが要求される
ため、高鉛ガラスが使用されている。
れ、その内部を減圧排気した後、封止される排気管ガラ
スや、金属と封止される照明用ステム管ガラスにも、電
気抵抗が高く、熱加工性に優れていることが要求される
ため、高鉛ガラスが使用されている。
【0006】また、半導体封入ガラスとしては、ダンナ
ー法、ダウンドロー法、リドロー法等の公知の方法で製
造された管ガラスが使用されている。この半導体封入ガ
ラスは、シリコンダイオード、発光ダイオード、サーミ
スタ等の素子とそれに電気的に接続するジュメット線や
モリブデン線等の電極材料を気密封入するのに用いられ
ている。
ー法、ダウンドロー法、リドロー法等の公知の方法で製
造された管ガラスが使用されている。この半導体封入ガ
ラスは、シリコンダイオード、発光ダイオード、サーミ
スタ等の素子とそれに電気的に接続するジュメット線や
モリブデン線等の電極材料を気密封入するのに用いられ
ている。
【0007】PbOを多量に含有するこの種のガラス
は、封入加工の際、封入温度が低いため、半導体の電気
的特性が気密封入時の熱で損なわれずに済み、また封入
作業が短時間で容易に行うことができて生産性が良いと
いう利点を有している。
は、封入加工の際、封入温度が低いため、半導体の電気
的特性が気密封入時の熱で損なわれずに済み、また封入
作業が短時間で容易に行うことができて生産性が良いと
いう利点を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、照明ガラ
ス、排気管ガラス、照明用ステム管ガラス、半導体封入
用ガラスを廃棄処分する方法の一つとして、粉砕して地
中に埋めることが行われているが、ガラスに含有されて
いるPbOが長年月の間に地中に溶出する可能性があ
る。鉛は、人体にとって有害であり、溶出した鉛によっ
て環境が汚染されることが懸念されている。
ス、排気管ガラス、照明用ステム管ガラス、半導体封入
用ガラスを廃棄処分する方法の一つとして、粉砕して地
中に埋めることが行われているが、ガラスに含有されて
いるPbOが長年月の間に地中に溶出する可能性があ
る。鉛は、人体にとって有害であり、溶出した鉛によっ
て環境が汚染されることが懸念されている。
【0009】本発明の目的は、従来の照明ガラス、排気
管ガラス、照明用ステム管ガラスあるいは半導体封入用
ガラスに比べて鉛が溶出しにくい管ガラスを提供するこ
とである。
管ガラス、照明用ステム管ガラスあるいは半導体封入用
ガラスに比べて鉛が溶出しにくい管ガラスを提供するこ
とである。
【0010】
【課題を解決するための手段】鉛の溶出量を低減するに
は、ガラス中のPbOの含有量を少なくすれば良いが、
PbOを一定量以上減らすと、所望の化学的耐久性、電
気的絶縁性、加工性が得られなくなる。
は、ガラス中のPbOの含有量を少なくすれば良いが、
PbOを一定量以上減らすと、所望の化学的耐久性、電
気的絶縁性、加工性が得られなくなる。
【0011】そこで本発明者は、種々の実験を重ねた結
果、ガラス中に一定量のTiO2とFe2O3を共存させ
ることによって、鉛が溶出しにくい管ガラスが作製でき
ることを見いだし、本発明を提案するに至った。
果、ガラス中に一定量のTiO2とFe2O3を共存させ
ることによって、鉛が溶出しにくい管ガラスが作製でき
ることを見いだし、本発明を提案するに至った。
【0012】すなわち本発明の鉛溶出の少ない管ガラス
は、PbOを18〜75重量%、TiO2を0.5〜1
0重量%、Fe2O3を0.01〜2重量%含有してなる
ことを特徴とするものであり、特に照明ガラス、排気管
ガラス、照明用ステム管ガラス、半導体封入用ガラスと
して適している。
は、PbOを18〜75重量%、TiO2を0.5〜1
0重量%、Fe2O3を0.01〜2重量%含有してなる
ことを特徴とするものであり、特に照明ガラス、排気管
ガラス、照明用ステム管ガラス、半導体封入用ガラスと
して適している。
【0013】
【作用】本発明の管ガラスは、TiO2を0.5〜10
重量%、Fe2O3を0.01〜2重量%(好ましくはT
iO2を1〜5重量%、Fe2O3を0.02〜1重量
%)共存させているため、PbOの含有量を減らすこと
なく、良好な化学的耐久性、電気的絶縁性、加工性を維
持しながら、鉛溶出量を大幅に低減することが可能であ
る。
重量%、Fe2O3を0.01〜2重量%(好ましくはT
iO2を1〜5重量%、Fe2O3を0.02〜1重量
%)共存させているため、PbOの含有量を減らすこと
なく、良好な化学的耐久性、電気的絶縁性、加工性を維
持しながら、鉛溶出量を大幅に低減することが可能であ
る。
【0014】本発明において、PbO量を18〜75重
量%とした理由は、18重量%より少ないと、所望の化
学的耐久性、電気的絶縁性、加工性が得られ難くなるた
めであり、75重量%より多くなると、PbO自体の低
融性から溶融時に他の成分より早く溶けて分離し、ガラ
ス自身の失透性が悪化して均質なガラスが得られ難くな
るためである。
量%とした理由は、18重量%より少ないと、所望の化
学的耐久性、電気的絶縁性、加工性が得られ難くなるた
めであり、75重量%より多くなると、PbO自体の低
融性から溶融時に他の成分より早く溶けて分離し、ガラ
ス自身の失透性が悪化して均質なガラスが得られ難くな
るためである。
【0015】PbOの溶出量削減のために含有するTi
O2とFe2O3は、地中に溶出しても環境を汚染するも
のではない。それらの含有量を上記のように限定した理
由は、TiO2が0.5重量%、Fe2O3が0.01重
量%より少ないと、顕著な鉛溶出の抑制効果が得られ
ず、またTiO2が10重量%、Fe2O3が2重量%よ
り多いと、ガラスの失透により成形が困難になるためで
ある。尚、原料コストを考慮すると、TiO2に比べて
Fe2O3の方が安価であるため、できるだけFe2O3を
多く使用することが望ましいが、Fe2O3が多くなるほ
ど、溶融ガラスの赤外線透過率が低下し、特に大型タン
クで溶融する場合、ガラスの溶融性が悪化し、ブツ等が
発生しやすくなるため、両者の割合は、コストや生産性
を考慮して調整する必要がある。
O2とFe2O3は、地中に溶出しても環境を汚染するも
のではない。それらの含有量を上記のように限定した理
由は、TiO2が0.5重量%、Fe2O3が0.01重
量%より少ないと、顕著な鉛溶出の抑制効果が得られ
ず、またTiO2が10重量%、Fe2O3が2重量%よ
り多いと、ガラスの失透により成形が困難になるためで
ある。尚、原料コストを考慮すると、TiO2に比べて
Fe2O3の方が安価であるため、できるだけFe2O3を
多く使用することが望ましいが、Fe2O3が多くなるほ
ど、溶融ガラスの赤外線透過率が低下し、特に大型タン
クで溶融する場合、ガラスの溶融性が悪化し、ブツ等が
発生しやすくなるため、両者の割合は、コストや生産性
を考慮して調整する必要がある。
【0016】本発明の照明ガラス、排気管ガラス、照明
用ステム管ガラスとしては、PbOを18〜40重量
%、TiO2を0.5〜10重量%、Fe2O3を0.0
1〜2重量%含有するガラスを使用することが好まし
い。より具体的には、重量百分率で、SiO2 48〜
68%、Al2O3 0〜5%、PbO 18〜40%、
Na2O 5〜15%、K2O 0〜6%、Sb2O3 0
〜1%、TiO2 0.5〜10%、Fe2O3 0.0
1〜2%であり、特に、SiO2 50〜66%、Al2
O3 0.1〜4%、PbO 20〜38%、Na2O
6〜14%、K2O1〜5%、Sb2O3 0〜0.6
%、TiO2 1〜5%、Fe2O3 0.02〜1%の
組成を有するガラスが好適である。
用ステム管ガラスとしては、PbOを18〜40重量
%、TiO2を0.5〜10重量%、Fe2O3を0.0
1〜2重量%含有するガラスを使用することが好まし
い。より具体的には、重量百分率で、SiO2 48〜
68%、Al2O3 0〜5%、PbO 18〜40%、
Na2O 5〜15%、K2O 0〜6%、Sb2O3 0
〜1%、TiO2 0.5〜10%、Fe2O3 0.0
1〜2%であり、特に、SiO2 50〜66%、Al2
O3 0.1〜4%、PbO 20〜38%、Na2O
6〜14%、K2O1〜5%、Sb2O3 0〜0.6
%、TiO2 1〜5%、Fe2O3 0.02〜1%の
組成を有するガラスが好適である。
【0017】半導体封入用ガラスとしては、PbOを4
0〜75重量%、TiO2を0.5〜10重量%、Fe2
O3を0.01〜2重量%含有するガラスを使用するこ
とが好ましい。より具体的には、重量百分率で、SiO
2 20〜40%、Al2O30〜10%、B2O3 0〜
20%、PbO 40〜75%、K2O 0〜10%、
Cs2O3 0〜10%、TiO2 0.5〜10%、F
e2O3 0.01〜2%、Na2O 0〜0.1%の組
成を有するガラスが好適である。電極材料にジュメット
線を用いる場合、ガラスに83〜93×10-7/℃(3
0〜380℃)の熱膨張係数が要求されるため、重量百
分率で、SiO2 26〜40%、Al2O3 3〜10
%、B2O3 0〜5%、PbO 50〜73%、K2O
0〜6%、Cs2O3 0〜5%、TiO2 0.5〜
10%、Fe2O3 0.01〜2%、Na2O 0〜
0.1%の組成を有するガラスが好適である。電極材料
にモリブデン線を用いる場合、ガラスに45〜55×1
0-7/℃(30〜380℃)の熱膨張係数が要求される
ため、重量百分率で、SiO2 22〜38%、Al2O
3 0〜8%、B2O3 5〜15%、PbO 40〜5
0%、K2O 0〜5%、Cs2O3 0〜5%、TiO2
0.5〜10%、Fe2O3 0.01〜2%、Na2
O 0〜0.1%の組成を有するガラスが好適である。
0〜75重量%、TiO2を0.5〜10重量%、Fe2
O3を0.01〜2重量%含有するガラスを使用するこ
とが好ましい。より具体的には、重量百分率で、SiO
2 20〜40%、Al2O30〜10%、B2O3 0〜
20%、PbO 40〜75%、K2O 0〜10%、
Cs2O3 0〜10%、TiO2 0.5〜10%、F
e2O3 0.01〜2%、Na2O 0〜0.1%の組
成を有するガラスが好適である。電極材料にジュメット
線を用いる場合、ガラスに83〜93×10-7/℃(3
0〜380℃)の熱膨張係数が要求されるため、重量百
分率で、SiO2 26〜40%、Al2O3 3〜10
%、B2O3 0〜5%、PbO 50〜73%、K2O
0〜6%、Cs2O3 0〜5%、TiO2 0.5〜
10%、Fe2O3 0.01〜2%、Na2O 0〜
0.1%の組成を有するガラスが好適である。電極材料
にモリブデン線を用いる場合、ガラスに45〜55×1
0-7/℃(30〜380℃)の熱膨張係数が要求される
ため、重量百分率で、SiO2 22〜38%、Al2O
3 0〜8%、B2O3 5〜15%、PbO 40〜5
0%、K2O 0〜5%、Cs2O3 0〜5%、TiO2
0.5〜10%、Fe2O3 0.01〜2%、Na2
O 0〜0.1%の組成を有するガラスが好適である。
【0018】また本発明においては、上記成分以外に
も、ガラスの特性を損なわない範囲で他の成分を含有さ
せることが可能であり、例えばZrO2、CeO2、Li
2O、V2O5等の成分を合量で3重量%まで含有させて
も良い。但し、ガラスを地中に埋めた時、環境を汚染す
る可能性のあるCr2O3、CdO、As2O3等の成分の
添加は避けるべきである。
も、ガラスの特性を損なわない範囲で他の成分を含有さ
せることが可能であり、例えばZrO2、CeO2、Li
2O、V2O5等の成分を合量で3重量%まで含有させて
も良い。但し、ガラスを地中に埋めた時、環境を汚染す
る可能性のあるCr2O3、CdO、As2O3等の成分の
添加は避けるべきである。
【0019】
【実施例】以下、本発明の管ガラスを実施例と比較例に
基づいて詳細に説明する。
基づいて詳細に説明する。
【0020】表1は、本発明の実施例(試料No.1〜
5)と、比較例(試料No.6)をそれぞれ示してい
る。
5)と、比較例(試料No.6)をそれぞれ示してい
る。
【0021】
【表1】 (重量%)
【0022】各試料は、次のようにして調製した。
【0023】まず表中の組成となるように調合した原料
バッチを白金ルツボに入れ、約1480℃で4時間溶融
した。尚、均質なガラスを得るため、途中で白金攪拌棒
を使って3分間攪拌して脱泡を行った。その後、溶融ガ
ラスを金型に流し出して徐冷することによって試料を作
製した。
バッチを白金ルツボに入れ、約1480℃で4時間溶融
した。尚、均質なガラスを得るため、途中で白金攪拌棒
を使って3分間攪拌して脱泡を行った。その後、溶融ガ
ラスを金型に流し出して徐冷することによって試料を作
製した。
【0024】こうして得られた各試料について、軟化温
度、鉛溶出量及び熱膨張係数を求め、表に示した。
度、鉛溶出量及び熱膨張係数を求め、表に示した。
【0025】表から明らかなように、本発明の実施例で
あるNo.1〜5の各試料は、軟化温度が655℃以下
と低いため、曲げ加工性が良好であり、しかも鉛溶出量
が0.2〜0.7mg/lと少なかった。これに対して
比較例であるNo.6の試料は、軟化温度は低かった
が、鉛溶出量が1.0mg/lと多かった。
あるNo.1〜5の各試料は、軟化温度が655℃以下
と低いため、曲げ加工性が良好であり、しかも鉛溶出量
が0.2〜0.7mg/lと少なかった。これに対して
比較例であるNo.6の試料は、軟化温度は低かった
が、鉛溶出量が1.0mg/lと多かった。
【0026】また各試料の30〜380℃における熱膨
張係数は、93〜105×10-7/℃であり、既存の照
明ガラス、排気管ガラスあるいは照明用ステム管ガラス
と同等であった。
張係数は、93〜105×10-7/℃であり、既存の照
明ガラス、排気管ガラスあるいは照明用ステム管ガラス
と同等であった。
【0027】尚、上記の軟化温度は、107.6dPa・
sの粘度を示すものであり、この値が小さいほど曲げ加
工性に優れていることになる。
sの粘度を示すものであり、この値が小さいほど曲げ加
工性に優れていることになる。
【0028】また鉛溶出量は、次のようにして求めた。
【0029】まずガラス試料を破砕して分級し、目開き
420ミクロンの篩を通過するが、目開き250ミクロ
ンの篩は通過しない破砕物だけを取り出した。次にこの
破砕物を水洗し、ビーカーに移し、乾燥器内で乾燥させ
た。更にこの破砕物10gを純水100mlと共に三角
フラスコに入れ、121℃、60分間の条件でオートク
レーブ処理した。その後、この溶液中のPbを、ICP
−AES法で定量し、鉛溶出量を求めた。
420ミクロンの篩を通過するが、目開き250ミクロ
ンの篩は通過しない破砕物だけを取り出した。次にこの
破砕物を水洗し、ビーカーに移し、乾燥器内で乾燥させ
た。更にこの破砕物10gを純水100mlと共に三角
フラスコに入れ、121℃、60分間の条件でオートク
レーブ処理した。その後、この溶液中のPbを、ICP
−AES法で定量し、鉛溶出量を求めた。
【0030】さらに熱膨張係数は、ディラトメーターに
よって30〜380℃における平均熱膨張係数を測定し
たものである。
よって30〜380℃における平均熱膨張係数を測定し
たものである。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明の管ガラスは、Pb
Oを18〜75重量%含有していながら、TiO2とF
e2O3を共存し、鉛溶出量が非常に少ないため、環境上
好ましく、特に照明ガラス、排気管ガラス、照明用ステ
ム管ガラス、半導体封入用ガラスとして好適である。
Oを18〜75重量%含有していながら、TiO2とF
e2O3を共存し、鉛溶出量が非常に少ないため、環境上
好ましく、特に照明ガラス、排気管ガラス、照明用ステ
ム管ガラス、半導体封入用ガラスとして好適である。
Claims (9)
- 【請求項1】 PbOを18〜75重量%、TiO2を
0.5〜10重量%、Fe2O3を0.01〜2重量%含
有してなることを特徴とする鉛溶出の少ない管ガラス。 - 【請求項2】 PbOを18〜40重量%、TiO2を
0.5〜10重量%、Fe2O3を0.01〜2重量%含
有してなることを特徴とする請求項1記載の鉛溶出の少
ない管ガラス。 - 【請求項3】 重量百分率で、SiO2 48〜68
%、Al2O3 0〜5%、PbO 18〜40%、Na
2O 5〜15%、K2O 0〜6%、Sb2O30〜1
%、TiO2 0.5〜10%、Fe2O3 0.01〜
2%からなることを特徴とする請求項1又は2記載の鉛
溶出の少ない管ガラス。 - 【請求項4】 照明ガラスとして用いられてなることを
特徴とする請求項1〜3記載の鉛溶出の少ない管ガラ
ス。 - 【請求項5】 排気管ガラスとして用いられてなること
を特徴とする請求項1〜3記載の鉛溶出の少ない管ガラ
ス。 - 【請求項6】 照明用ステム管ガラスとして用いられて
なることを特徴とする請求項1〜3記載の鉛溶出の少な
い管ガラス。 - 【請求項7】 PbOを40〜75重量%、TiO2を
0.5〜10重量%、Fe2O3を0.01〜2重量%含
有してなることを特徴とする請求項1記載の鉛溶出の少
ない管ガラス。 - 【請求項8】 重量百分率で、SiO2 20〜40
%、Al2O3 0〜10%、B2O3 0〜20%、Pb
O 40〜75%、K2O 0〜10%、Cs2O3 0
〜10%、TiO2 0.5〜10%、Fe2O3 0.
01〜2%、Na 2O 0〜0.1%からなることを特
徴とする請求項1又は7記載の鉛溶出の少ない管ガラ
ス。 - 【請求項9】 半導体封入用ガラスとして用いられてな
ることを特徴とする請求項1、7又は8記載の鉛溶出の
少ない管ガラス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11235166A JP2000143286A (ja) | 1998-09-04 | 1999-08-23 | 鉛溶出の少ない管ガラス |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10-251522 | 1998-09-04 | ||
JP25152298 | 1998-09-04 | ||
JP11235166A JP2000143286A (ja) | 1998-09-04 | 1999-08-23 | 鉛溶出の少ない管ガラス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000143286A true JP2000143286A (ja) | 2000-05-23 |
Family
ID=26531987
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11235166A Pending JP2000143286A (ja) | 1998-09-04 | 1999-08-23 | 鉛溶出の少ない管ガラス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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1999
- 1999-08-23 JP JP11235166A patent/JP2000143286A/ja active Pending
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