JP2000140647A - 光触媒保持体およびその製造方法 - Google Patents

光触媒保持体およびその製造方法

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JP2000140647A
JP2000140647A JP10319476A JP31947698A JP2000140647A JP 2000140647 A JP2000140647 A JP 2000140647A JP 10319476 A JP10319476 A JP 10319476A JP 31947698 A JP31947698 A JP 31947698A JP 2000140647 A JP2000140647 A JP 2000140647A
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photocatalyst
substance
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surface layer
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JP10319476A
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English (en)
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Kenichiro Suzuki
賢一郎 鈴木
Hiroyuki Kawaura
宏之 川浦
Hiroshi Kawahara
博 川原
Hiroaki Hayashi
宏明 林
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Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 種々の材質の固体状基材に制限なく適用し得
る光触媒保持体製造方法および該方法によって製造され
る光触媒反応が長期間安定して行われる光触媒保持体を
提供すること。 【解決手段】 上記課題を解決する光触媒保持体は、固
体状基材3の表層部3aの少なくとも一部に、光触媒か
ら実質的に構成された物質2が該基材外部からの光を受
光可能な状態で分散して埋め込まれている光触媒保持体
1である。前記物質の平均粒径は0.01μm〜100
μmであり、ブラスト法の如き機械的エネルギーを利用
した方法により、ステンレス鋼等の基材に埋め込まれ
る。ブラスト処理の場合の投射速度は20〜240m/
秒が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒反応を誘起
し得る物質を有する固体形状の光触媒保持体に関し、そ
のような光触媒保持体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】種々の建材や日用品の消臭処理、殺菌処
理等に光触媒反応を利用することが期待されている。こ
の反応を利用すれば、支持体に共存させている光触媒反
応を誘起し得る物質(以下「光触媒」という。)に対し
て光を照射することのみによって、当該光照射部分にお
いて消臭、殺菌処理等を行うことができ、あるいは支持
体周囲の大気を浄化することが可能である。また、光触
媒が支持体に存在する限り、永続的に当該支持体におい
て光触媒反応を発現させることができる。
【0003】従来、上記支持体として種々の建材や日用
品等の固体物(以下「基材」という。)に上記光触媒を
付着させて当該基材を光触媒担持体とすることが行われ
ている。例えば、特開平9−157891号公報には、
いわゆる陽極酸化法によって、基材であるチタン板の表
面に典型的な光触媒である酸化チタンの皮膜層を形成し
たことが記載されている。このような陽極酸化法による
ものの他、基材表面に酸化チタン等の光触媒からなる層
を形成する手段として、ゾル・ゲルコーティング法(浸
漬法、スピンコート法等)や気相蒸着法(PVD法、イ
オンプレーティング法等)がある。あるいは、光触媒を
含む塗料その他の液状被覆材料を基材表面に塗布する方
法(以下「塗布法」という。)がある。これら方法は、
基材の材質に関してあまり制限がないことから、光触媒
保持体を作製する汎用的な方法として広く用いられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
方法に基づく光触媒保持体の作製には、以下のような問
題点があった。すなわち、陽極酸化法はそれを適用し得
る基材および光触媒の範囲が非常に狭く、汎用性のある
方法ではない。気相蒸着法は、基材の材質に関する制限
はほとんどないものの平坦な基板表面に成膜するのが原
則であり比較的複雑な形状の基材表面への成膜には不適
である。また、作業領域を真空にする必要があることか
ら本法を実施するには特別な装置・環境が必要であり、
さらには使用する原料の利用効率も低いため、他の方法
を実施した場合に比べて著しくコスト高となる。他方、
ゾル・ゲルコーティング法や塗装法によれば、通常、基
材表面に光触媒がコーティングされた後に高温乾燥や焼
結等の熱処理を必要とする。このため、耐熱性の低い基
材(例えば熱可塑性樹脂製の基材)に適用することがで
きない。また、本法が適用可能な耐熱性基材を用いる場
合であっても熱処理を実施することに伴いコストが上昇
する。
【0005】さらに、図1に模式的に示すように、ゾル
・ゲルコーティング法や塗布法によって得られる光触媒
からなる皮膜層12は、光触媒担持体10の基材13表
面に単に積層されているに過ぎない。このため、両者の
間には明確な境界面12aが存在しており、皮膜層12
と基材13の結合は弱い。このため、皮膜形成後の乾燥
・焼結工程時あるいは作製された光触媒担持体が受け得
る外的影響(例えば異物の衝突や高温多湿環境に曝され
ること)によって、当該得られた皮膜が割れたり基材表
面から剥離したりするおそれがある。このことは安定し
た光触媒保持体を提供するという観点から好ましいこと
ではない。
【0006】そこで、本発明は、光触媒保持体の作製に
おいて用いられている上記従来の各方法および該方法に
よって得られた光触媒担持体の問題点を根本から解決す
るために創出されたものであり、その目的とするところ
は、種々の材質の基材に制限なく適用し得る光触媒保持
体の製造方法、およびそのような方法によって得られ
る、光触媒反応が長期間安定して行われる光触媒保持体
を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、固体状基材の表層部の少なくとも一部
に、光触媒から実質的に構成された物質が受光可能な状
態で埋め込まれている光触媒保持体を提供する。
【0008】本明細書において「光触媒」とは、光を吸
収してそのエネルギーを他の反応物に与えて種々の化学
反応を起こさせる物質、すなわち光触媒反応を誘起し得
る物質をいう。「光触媒反応」とは、そのような光触媒
と反応物とが共存する環境下において、光が照射された
際に当該反応物に起こる種々の化学反応をいう。従っ
て、酸化チタン等の光触媒上で起こる酸素の吸着・脱離
や活性酸素(O2 - 、OHラジカル等)の生成は光触媒反応
に包含される典型例である。また、本明細書において上
記「埋め込まれている」とは、上記物質がその全体を基
材の表面より内部に完全に進入した状態で存在する場合
のほか、該物質がその一部分を基材表面に露出しつつ基
材表層部にいわゆるめり込んでいる状態をも包含する用
語である。
【0009】上述したように特定される光触媒担持体で
ある本発明の光触媒保持体は、光触媒から実質的に構成
された物質即ち光触媒物質が基材の表層部分に基材外部
から照射される光を受光可能に埋め込まれている。この
ため、光触媒物質に存在する光触媒は、従来の光触媒担
持体における皮膜層12(図1参照)のように基材表面
から一度に多量に剥離するおそれはなく、基材表層部分
において光触媒反応を持続的に発現することができる。
また、本発明の光触媒保持体では、基材表面のみでな
く、上記粒子が基材外部からの光を受光可能に埋め込ま
れている限りにおいて基材表層部深部でも光触媒反応を
起こさせることができる。このため、基材表面上でのみ
平面的に光触媒反応が発生していた従来の光触媒担持体
と比較して、光触媒反応発現可能部分を実質的に増大さ
せることができる。また、何らかの外力の作用による欠
落や摩耗によって基材表面の一部分が損傷した場合であ
っても、当該損傷部分周囲(上記表層部に含まれる部
分)に光触媒物質が埋め込まれて存在している限り、当
該損傷部表面において損傷前と同様の光触媒反応を持続
することができる。
【0010】さらに好ましい本発明の光触媒保持体は、
光触媒が粒子状であり、該粒子の平均粒径が0.01μ
m〜100μmの範囲内で分散している光触媒保持体で
ある。かかる平均粒径の粒子の採用によって、分散効率
が向上して基材単位面積当たりの埋め込み粒子量が増大
した実用的な光触媒保持体が提供される。また、特に好
ましい本発明の光触媒保持体は、平均粒径が1μm〜3
0μmの範囲内にある粒子を基材の表面に対して機械的
エネルギーを付与することによって得られた光触媒保持
体である。かかる平均粒径の粒子が機械的エネルギーを
付与されたものでは基材単位面積当たりの埋め込まれる
光触媒を作用する物質の量がさらに増大するため、実用
性に優れる光触媒保持体が提供される。
【0011】また、本発明は、上記本発明の光触媒保持
体を製造するための方法として、以下の工程:(a).光触
媒から実質的に構成された物質を供給する工程;および
(b).該供給された物質を機械的エネルギーによって固体
状基材の表層部の少なくとも一部に埋め込み、該表層部
の少なくとも一部において受光可能な状態とする工程;
を包含する、該基材の表層部の少なくとも一部に、該物
質が受光可能な状態で埋め込まれている光触媒保持体の
製造方法を提供する。かかる本発明の光触媒保持体製造
方法によって、上記本発明の光触媒保持体を製造するこ
とができる。
【0012】また、この発明の光触媒保持体の製造方法
において、上記物質の平均粒径が0.01μm〜100
μmの範囲内である光触媒保持体の製造方法を提供す
る。かかる平均粒径の物質を用いることにより、分散効
率が向上し、基材単位面積当たりの埋め込まれる物質の
量を増大させることができる。このため、より実用的な
光触媒保持体を製造することができる。また、この発明
の光触媒保持体の製造方法において、上記物質の平均粒
径が1μm〜30μmの範囲内であり、上記(b).工程が
当該物質を上記基材の表面に対してブラスト処理するこ
とによって行われる光触媒保持体の製造方法を提供す
る。かかる平均粒径の物質をブラスト処理することによ
って、分散効率が向上し、基材単位面積当たりの埋め込
まれる物質量すなわち光照射部分に占める物質の存在部
分をさらに増大させることができる。このため、より実
用性に優れる光触媒保持体が提供される。ここで特に好
ましい方法は、上記ブラスト処理が行われる際、上記物
質の投射速度を20〜240m/秒の範囲内とする光触
媒保持体の製造方法である。投射速度が20m/秒未満
では、基材の表層部への光触媒物質の埋め込み力が小さ
いため、光触媒物質の脱落のおそれがある。また、24
0m/秒を超える場合には、均一に分散して光触媒物質
を埋め込むことが難しい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は典型的には以下のように
実施され得る。
【0014】本発明の光触媒保持体の製造方法では、機
械的エネルギー(即ち物体に関する位置エネルギーと運
動エネルギーとの和)によって上記物質を基材表面層に
埋め込ませるため、ゾル・ゲルコーティング法、塗布法
等の従来の方法におけるように光触媒を基材に付着させ
るのに高熱処理を行う必要がない。このため、使用する
基材の材質に関して特に制限はない。従って、鉄、アル
ミニウム、一般的なステンレス鋼等の金属材料に限られ
ず、セメント、コンクリート、モルタル、ガラス、レン
ガ等の無機系材料、あるいはポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ABS樹
脂、ポリスチレン、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリビ
ニルアルコール、ポリカーボネート、ポリアミド等の熱
可塑性樹脂から成る基材、フェノール樹脂、尿素樹脂、
エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱
硬化性樹脂から成る基材、さらには木材や紙等の天然セ
ルロース系材料も本発明の基材となり得る。
【0015】また、本発明では、後述する各種物質を基
材表層部に埋め込むのに機械的エネルギーによっている
ため、従来の気相蒸着法におけるように、基材表面が厳
密な平坦である必要はなく、基材表面の形状に厳しい制
限はない。従って、上記各種材質から製造されているも
の、例えば、金属製医療用具(鉗子、ハサミ等)や食器
類(スプーン、ナイフ等)、自動車用品(アルミホイー
ル、樹脂バンパー、ダッシュボード等)、住宅用品(窓
ガラス、アルミサッシ、便器、壁紙等)、建築材料(モ
ルタルスレート、ALC板、フレキシブルボード、防音
壁等)、種々のプラスチック成型品(パソコン等電気製
品の本体枠やキーボード、電車の吊り輪、農業用または
家庭用プラスチックフィルム等)を本発明における基材
として利用し得る。すなわち、これら器物の表層部に上
記物質を分散状態で埋め込むことによって、これら器物
を本発明の光触媒保持体とすることができる。
【0016】他方、本発明の光触媒保持体を製造するた
めに使用される光触媒は、光触媒反応を誘起し得る物質
のものであればよく、特に限定されない。好ましくは固
体形状のものがよい。一般に光触媒として知られている
化合物(例えば金属酸化物半導体、化合物半導体として
知られるもの)が使用し得る。典型的には酸化チタン
(TiO2;アナターゼ型がよい)であるが、酸化亜鉛(Zn
O) 、酸化鉄(FeO) 、チタン酸ストロンチウム(SrTi
O3)、酸化ニオブ(Nb2O5) 、酸化タングステン(WO3) 等
の酸化物、硫化カドミウム(CdS) 、硫化亜鉛(ZnS) 等の
硫化物、あるいはリン化ガリウムやいわゆるVI族半導体
(セレン化物、テルル化物)等が使用し得る。
【0017】本発明の光触媒保持体を製造するために使
用される供給物質は、上述の光触媒の1種または2種以
上から実質的に構成されたものであればよく、使用する
物質は1種に限られない。例えば、主要構成要素である
光触媒が相互に異なる同形状の物質を2種以上使用して
もよく、あるいは主要構成要素である光触媒は同じもの
であるが物質の性状(形状、質量、硬度等)が相互に異
なる2種以上の光触媒物質を使用してもよい。光触媒か
ら実質的に構成される物質の形態は、粉末状(粒子
状)、フィルム状、ガス、液体であってもよい。これら
1種または2種以上の形態で供給することができる。供
給物質が粉末の場合には100μm以下が好ましい。供
給粉末の粒径が100μmより大きくなると、機械的エ
ネルギーを付与しても供給粉末によってエネルギーが吸
収されるため、上記表面層形成が難しくなる。供給粉末
は小さくて数が多いほど、機械的エネルギーを付与した
ときの部材との接触面積、回数が大きくなるため、効果
的に上記表面層の形成を促進する。上記粒子は、鉄工
業、窯業等の分野で周知のとおり、原料物質にか焼、粉
砕、造粒等の加工処理を施すことによって調製され得
る。あるいは窯業加工業者等から所望する粒径の粒子
(例えば酸化チタン粒)を調達してもよい。上記粒子の
粒径は、機械的エネルギーによって上述の各基材表面に
埋め込み得る質量や硬度を有するものであればよく、特
に制限はない。基材の材質(表面硬度)および/または
粒子の密度や硬度、あるいは付与する機械的エネルギー
の強弱によって適宜異なり得るが、平均粒径が0.01
μm〜100μmの範囲内にあるものが好ましい。TiO2
等から成る光触媒粒子の場合、表面硬度が比較的高い金
属等を基材とする場合には平均粒径が5〜30μmであ
るもの、表面硬度が比較的低い合成樹脂等を基材とする
場合には平均粒径が1〜20μmであるものが特に好ま
しい。供給物質がフィルムの場合には、厚さが10μm
以下が好ましい。フィルムの厚さが10μmより厚くな
ると、機械的エネルギーを付与しても供給粉末によって
エネルギーが吸収されるため、上記表面層の形成が難し
くなる。供給物質がガスや液体の場合には、形状を特に
限定しない。
【0018】また、当該物質に光触媒反応を誘起し得る
波長(例えばTiO2の場合で400nm以下)の光が照射
された際に当該物質上で光触媒反応が発現する限り、そ
の他の成分、不純物を多少有するものであってもよい。
例えば、光触媒物質を構成する副成分として無機顔料を
添加することによって、所望する彩色を基材表面に施す
ことができる。これにより、得られた光触媒保持体の製
品(日用品、建材等)としての意匠効果を高めることが
できる。なお、酸化チタン等は、それ独自が色彩(いわ
ゆる金属色)を有しているため、別途顔料を添加しない
場合にも酸化チタン等から成る光触媒物質を分散状態で
基材表層部に埋め込むことによって当該部分を当該酸化
チタン等の金属色で彩ることができる。
【0019】次に上記光触媒物質を基材表面に埋め込む
のに好適な実施形態について説明する。本発明の光触媒
保持体を製造するために供給された上記物質は、種々の
方法によって機械的エネルギーを付与して基材表層部に
分散して埋め込む。上記機械的エネルギーの付与形態
は、具体的には高速で粒子を繰り返し衝突させる方法、
あるいは剛性の高いブラシ状のもので基材表面に供給物
質を繰り返したたく方法等があげられる。繰り返し粒子
を衝突させて機械的にエネルギーを付与する場合におい
て、供給粉末をエネルギー付与のための粒子として用い
てもよい。この場合の粉末の硬さは基材と同等若しくは
それより高いことが望ましい。供給粉末の硬さが基材よ
りも低い場合には、粉末を高速で付着させた後に機械的
エネルギーを付与してもよい。供給物質の形態が、ガス
あるいは液体である場合には、エネルギー付与粒子を搬
送するための媒体として用いてもよい。例えば、供給物
質の形態がガスである場合には、ブラスト処理において
圧縮空気の代わりに供給物質からなるガスを用いてもよ
く、供給物質の形態が液体である場合には、エネルギー
付与粒子とともに吹き付ける方法を用いてもよい。ま
た、粒子分散体の形成を促進させるための方法として、
機械的エネルギー付与時に基材を加熱してもよい。加熱
は粒子分散体を形成させるための機械的エネルギーを小
さくすることができる。例えば、高圧に圧縮した空気と
ともに上記物質を基材表面に吹き付けることで、基材表
層部に所望する物質を分散させた状態で埋め込むことが
できる。あるいは、高速回転によって生じる遠心力によ
り、上記粒子を基材表面にたたき付けることで、基材表
層部に所望する物質を分散させた状態で埋め込むことが
できる。特に好ましい物質の基材表面への分散埋め込み
手段は、ブラスト処理によるものである。ここで「ブラ
スト処理」とは、基材表面に粒子を高速度でたたきつけ
る処理をいう。従って、一般にショットブラスト、ショ
ットピーニングとして知られている処理は本明細書にお
けるブラスト処理に包含される。以下、ブラスト処理の
好適例について説明する。
【0020】ブラスト処理を行う装置としては、市販さ
れている一般的な機構のもの、例えば、直圧式、サイホ
ン式等の圧縮空気式のものあるいは遠心型のものが好適
に使用し得る。例えば、噴射ノズルを備えた圧縮空気式
の装置を用いる場合、ホッパ等の貯留槽から供給された
粒子と別途高圧に調整された圧縮空気とを適当に混合し
たものを当該噴射ノズルから基材表面に高速で投射する
ことによって当該基材表面に分散状態で埋め込むことが
できる。かかるブラスト処理を行う場合、供給物質の平
均粒径は1μm〜30μm若しくは5μm〜30μmの
範囲内であることが好ましい。この範囲であると噴射ノ
ズルから投射された際に良好な分散状態を得ることがで
きる。
【0021】また、供給物質の投射速度は、供給された
物質の粒径や質量、硬度等を考慮して適宜異なり得るも
のであり、特に限定するものではないが、例えば1μm
〜30μm若しくは5μm〜30μmの平均粒径を有す
る粒子(典型的にはTiO2を主体とするもの)をブラスト
処理する場合、20〜240m/秒の速度が好ましい。
この範囲の速度であると、分散状態と受光可能な埋め込
み状態を良好にすることができる。また、上記好ましい
平均粒径の粒子(例えばTiO2を主体とするもの)をブラ
スト処理する場合、表面硬度が比較的高い金属等を基材
として供する場合、その投射速度は150〜240m/
秒(投射圧力4〜6kgf/cm2 )であることが特に
好ましく、表面硬度が比較的低い合成樹脂等を基材とし
て供する場合、その投射速度は50〜150m/秒(投
射圧力2〜4kgf/cm2 )であることが特に好まし
い。
【0022】なお、光触媒物質を分散状態で埋め込む際
の程度(埋め込み層の深さ)に関しては、概ね、基材表
面から少なくとも0.1μm以上好ましくは30μmま
での表層部において分散状態で埋め込まれるのが好まし
い。かかる深さの表層部に分散された状態で埋め込まれ
た物質群は、当該基材表面に照射された光を効率よく受
光することができる。このため、基材表面当たりの光触
媒反応効率および活性を向上させることができる。
【0023】また、異なる2種以上の物質を使用する場
合、予めそれらを混合して一度にブラスト処理してもよ
く、あるいは、供給物質の形状に応じて投射速度等の条
件を変えて別個にブラスト処理してもよい。また、比較
的多量の光触媒物質を受光可能な範囲(好ましくは30
μmまでの表層部)に良好な分散状態で埋め込むため
に、条件(例えば噴射ノズルからの投射速度)を変えた
ブラスト処理を複数回行ってもよい。例えば、第一の埋
め込み工程として比較的低投射速度(即ち比較的低い機
械的エネルギー)でブラスト処理を行って基材表面近く
の表層部に多量に供給物質を分散させて埋め込む工程を
行った後、第二の埋め込み工程としてさらに高投射速度
(即ちより高い機械的エネルギー)で基材のやや深い表
層部に供給物質を分散させて埋め込んでもよい。あるい
は第一第二の埋め込み工程を逆に行ってもよい。このよ
うに、付与する機械的エネルギーに差(強弱)をつけて
多段階に埋め込み工程を実施することにより、基材表層
部における表面近くの浅い部分とより深い内層部分との
間で、埋め込んだ供給物質の分散状態に粗密あるいはグ
ラジエント(濃淡)を設けることができる。
【0024】以上に説明したブラスト処理を行うことに
よって(後述の各実施例参照)、図2に模式的に示すよ
うに、種々の材質からなる基材3の表層部3aの少なく
とも一部(図面では表層部3a全体)において光触媒か
ら実質的に構成された物質2が外部から受光可能な状態
で分散して埋め込まれている光触媒保持体1を得ること
ができる。このように、本発明の光触媒保持体1では、
供給物質2を分散して含む表層部3aが基材3と一体で
あるので、上述の図1に示すゾル・ゲルコーティング法
等によって得られた従来の光触媒担持体10と異なり、
基材表面付近に光触媒を含む層と含まない層との間に明
確な境界面(図1の符号12a参照)が存在しない。こ
のため、光触媒からなる皮膜が剥離するということはな
く、さらに基材3の表面の一部分が何らかの外力によっ
て欠落したり摩耗したりして損傷した場合であっても、
表層部3aに分散して埋め込まれていた上記供給物質2
の存在によって、当該損傷部分(即ち新たに表面に露出
した部分)においても光触媒反応を引き続き安定して行
うことができる。
【0025】さらに、TiO2等の光触媒における光触媒活
性を高め得る物質(以下「光触媒反応促進物質」とい
う。)を当該光触媒とともに基材表層部に導入すること
が本発明の実施にあたり特に好ましい。かかる光触媒反
応促進物質としては、例えば、白金、金、パラジウム、
銀、銅、ニッケル、コバルト、ロジウム、ニオブ、ス
ズ、酸化ルテニウムが挙げられる。これら光触媒反応促
進物質の1種または2種以上を光触媒とともに基材表層
部に分散状態で埋め込むことによって、当該基材におけ
る光触媒反応効率をさらに向上させることができる。こ
れら光触媒反応促進物質は、上記光触媒から実質的に構
成された物質に担持させることにより、ブラスト処理等
を用いて光触媒とともに基材表層部に分散状態で埋め込
むことができる。あるいは、光触媒反応促進物質のみか
ら調製された物質と、光触媒から構成された光触媒物質
(この場合には光触媒反応促進物質は含まれない)とを
別個に調製・供給し、これら二種類の粒子を一緒にある
いは別々にブラスト処理して基材表層部に受光可能にそ
れぞれ分散させて埋め込んでもよい。
【0026】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明する。本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0027】<実施例1>ステンレス鋼(SUS30
4)からなる板状の基材(20mm×50mm×4m
m)を調製した。この基材にアナターゼ型酸化チタン(T
iO2)からなる微粒子(平均粒径:10μm)をショット
ブラスト装置(直圧型圧縮空気方式のもの)に装填し、
当該基材表面(約10cm2 )の全体に投射(噴射)圧
力が4kgf/cm2 (投射速度:約150m/秒)で
ショットブラスト処理を行い、当該基材からなる光触媒
保持体を作製した。
【0028】<実施例2>鉄材(SPCC)からなる板
状の基材(20mm×50mm×4mm)を調製した。
この基材に上記実施例1と同様の微粒子およびショット
ブラスト装置を用いて、基材表面(約10cm2 )の全
体に投射圧力4kgf/cm2 (投射速度:約150m
/秒)でショットブラスト処理を行い、当該基材からな
る光触媒保持体を作製した。
【0029】<実施例3> (光照射に伴う汚染除去試験)上記各実施例で得られた
光触媒保持体における光触媒反応による汚染除去能力を
評価した。すなわち、人体などで生成される脂肪分とし
て代表的なステアリン酸を汚染物として採用し、ステア
リン酸5gをエタノール500mlに溶解させた脂肪酸
溶液を調製した。次いで、上記実施例1および実施例2
で得られた各光触媒保持体を上記脂肪酸溶液に浸漬し、
ブラスト処理した表面にステアリン酸を付着させた。乾
燥後、360nmに最大波長を持つ紫外線ランプ(ULTR
A-VIOLET PRODUCTS社製品)を用いて、上記ステアリン
酸を付着させた表面に紫外光を照射した。而して、光照
射後における汚染状態の経時変化を当該ステアリン酸を
付着させた表面の状態を目視することによって確認し
た。あわせて、上記実施例1および実施例2で使用した
ステンレス製板状基材および鉄製板状基材をそれぞれ比
較例1および比較例2として同様の浸漬処理および光照
射処理を行い、光照射後における汚染状態の経時変化を
同様に調べた。結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】表中のプラス記号(+)は光照射前を基準
時としてステアリン酸の付着の痕跡(以下、単に「付着
痕」という。)が認められるものを指しており、プラス
マイナス記号(±)は、当該付着痕が基準時よりも薄く
なったものを指しており、マイナス記号(−)は付着痕
がほぼ消失して肉眼で確認するのが困難となったものを
指している。表1に示すように、実施例1および実施例
2で得られた光触媒保持体は、光照射後10分で既に付
着痕が薄くなってきており、光照射から20分経過時
(実施例1)あるいは30分経過時(実施例2)には、
目視し得ない程度に消失したことが確認された。このこ
とは、本発明によって製造された光触媒保持体の光触媒
反応活性が極めて高いことを示している。一方、ブラス
ト処理を施していない各比較例の板状基材については、
光照射後30分を経過した時点においても、付着痕の状
態が光照射前とまったく異ならなかった。
【0032】<実施例4>フッ素樹脂シート(ニチアス
製テフロンシート(TOMBO9000) )からなる板状の基材
(40mm×50mm×1mm)を調製した。この基材
に上記実施例1と同様の微粒子およびショットブラスト
装置を用いて基材表面(約20cm2 )の全体に投射圧
力4kgf/cm2 (投射速度:約150m/秒)でシ
ョットブラスト処理を行い、当該基体からなる光触媒保
持体(光触媒粒子分散体)を作製した。なお、ここで得
られた光触媒保持体のFE−SEM像を調べたところ、
均一な粒子径のTiO2が表面全体に分散・担持されている
ことが確認された(図示せず)。
【0033】次に、実施例3と同様のステアリン酸に該
光触媒保持体を浸漬し、ブラスト処理した表面にステア
リン酸を付着させた。比較のため、本板状基材のみにつ
いてもステアリン酸を付着させた。大気中にて乾燥後、
360nmに最大波長を持つ超高圧水銀ランプ(ウシオ
電機製USH-500D:光強度が360nmで40mW/cm
2 )を用いて上記ステアリン酸を付着させた表面に光を
照射した。而して、光照射後における汚染状態の経時変
化を、当該ステアリン酸を付着させた表面の状態を水の
接触角の経時変化を測定することにより確認した。水の
接触角は接触角測定器(協和科学社製品;CA-DS )によ
り測定した。結果を図3に示す。図3から明らかなよう
に、ブラスト処理を施していない板状基材(図中□で示
す)については光照射後30分を経過した時点において
も水との接触角には殆ど変化がみられなかった。一方、
本実施例で得られた光触媒保持体(図中○で示す)は光
照射に応じて水との接触角が低下した。このように水と
の接触角が低下するのは、光照射により光触媒保持体の
酸化チタン原子に結合したステアリン酸の有機基が光触
媒作用によって分解・脱離し、水が水酸基(OH- )の形
で化学吸着されることにより、表面が親水化するためと
考えられる。このように、本発明によって製造された光
触媒保持体の光触媒反応活性が極めて高いことが示され
た。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、種々の材質の基材に制
限なく適用し得る光触媒保持体の製造方法、および、そ
のような方法によって得られる光触媒保持体を提供する
ことができる。本発明の光触媒保持体の製造方法によっ
て得られる光触媒保持体は、その表層部に光触媒物質が
外部から受光可能な状態で分散して埋め込まれている結
果、当該表層部において光触媒反応を長期間安定して発
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基材の表面に光触媒からなる皮膜が形成された
従来の光触媒保持体を模式的に示した断面図である。
【図2】基材の表層部に光触媒粒子が分散して埋め込ま
れている本発明の光触媒保持体を模式的に示した断面図
である。
【図3】実施例4における接触角の変化を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 光触媒保持体 2 光触媒物質 3,13 基材 3a 表層部 10 光触媒担持体 12 皮膜層 12a 境界面
フロントページの続き (72)発明者 川原 博 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 林 宏明 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 4G047 CA02 CD04 CD07 4G069 AA01 AA03 BA04A BA04B BA04C BB02B CA01 CA07 CA10 CA17 DA06 EA01X EA01Y FA04 FB80

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体状基材の表層部の少なくとも一部
    に、光触媒から実質的に構成された物質が受光可能な状
    態で埋め込まれている光触媒保持体。
  2. 【請求項2】 前記物質の平均粒径が0.01μm〜1
    00μmの範囲内である請求項1に記載の光触媒保持
    体。
  3. 【請求項3】 平均粒径が1μm〜30μmの範囲内に
    ある前記物質に機械的エネルギーを付与することによっ
    て該物質を前記基材の表層部の少なくとも一部に埋め込
    むことによって得られた請求項1に記載の光触媒保持
    体。
  4. 【請求項4】 以下の工程: (a).光触媒から実質的に構成された物質を供給する工
    程;および(b).該供給された物質を機械的エネルギーに
    よって固体状基材の表層部の少なくとも一部に埋め込
    み、該表層部の少なくとも一部において受光可能な状態
    とする工程;を包含する、該基材の表層部の少なくとも
    一部に、該物質が受光可能な状態で埋め込まれている光
    触媒保持体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記物質の平均粒径が1μm〜30μm
    の範囲内であり、前記(b).工程が該物質を前記基材の表
    面に対してブラスト処理することによって行われる請求
    項4に記載の光触媒保持体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記物質の投射速度を20〜240m/
    秒の範囲内として前記ブラスト処理が行われる請求項5
    に記載の光触媒保持体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002274965A (ja) * 2001-03-12 2002-09-25 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd ポーラスコンクリート
JP2006102567A (ja) * 2004-09-30 2006-04-20 Ohbayashi Corp 光触媒の担持方法及び光触媒を担持した多孔質材
JP2010094678A (ja) * 2010-02-01 2010-04-30 Ohbayashi Corp 光触媒の担持方法及び光触媒を担持した多孔質材

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JP2006102567A (ja) * 2004-09-30 2006-04-20 Ohbayashi Corp 光触媒の担持方法及び光触媒を担持した多孔質材
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