JP2000138199A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置

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JP2000138199A
JP2000138199A JP10313411A JP31341198A JP2000138199A JP 2000138199 A JP2000138199 A JP 2000138199A JP 10313411 A JP10313411 A JP 10313411A JP 31341198 A JP31341198 A JP 31341198A JP 2000138199 A JP2000138199 A JP 2000138199A
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Japan
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gas
vapor
gas supply
ipa
substrate
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JP10313411A
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English (en)
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Masahiro Motomura
雅洋 基村
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 IPA等の有機溶剤を含む雰囲気における有
機溶剤濃度を均一かつ安定なものとした基板処理装置を
提供する。 【解決手段】 ガス導入管56からガス導入口33に流
入したIPA蒸気のガス流は、広い緩衝空間37によっ
て急激に減速され、ガス流という形態を維持できず、通
常の拡散運動のみを行う気体に変化する。通常の気体に
変化したIPA蒸気は、新たに流入したIPA蒸気によ
って押し上げられ、やがてガス供給口35から湧き出す
ようにして押し出される。これにより、ガス供給口35
から湧き出す単位面積当たりのIPA蒸気の量は均一と
なる。また、ガス導入口33の断面積よりもガス供給口
35の断面積の方が著しく広いため、ガス供給口65か
らはIPAの蒸気が吐出してガス流を形成することはな
く、処理槽20の上方に形成されたIPAの蒸気を含む
雰囲気がガス流によってかき乱されるおそれもない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、純水による浸漬洗
浄処理が終了した半導体基板、液晶表示装置用ガラス基
板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等
(以下、単に「基板」と称する)をイソプロピルアルコ
ール(以下、「IPA」と称する)等の有機溶剤の蒸気
を含む雰囲気中に移動させることによって乾燥処理を行
う基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、上記基板の製造工程において
は、フッ酸等の薬液による処理および純水による洗浄処
理を順次行った後、純水から基板を引き出しつつIPA
の蒸気を基板の周辺に供給して乾燥処理を行う基板処理
装置が用いられている。
【0003】しかし、従来から用いられているこのよう
な基板処理装置は、大量のIPAを消費するのに加え
て、スループットも低いものであった。
【0004】このため、本願発明者は、IPAを供給す
るノズルを下方に配置するとともに、IPAの蒸気を上
方に向けて供給し、洗浄処理を行う槽の上方にIPAの
蒸気を含む雰囲気を形成して当該雰囲気中に基板を移動
させることによって乾燥処理を行う技術について案出し
た。この技術によれば、IPAの消費量増加を抑制する
ことができるとともに、スループットも向上させること
ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、IPAを供
給するノズルを下方に配置した装置においては以下のよ
うな問題が生じる。図7は、IPA供給ノズルを下方に
配置した基板処理装置におけるIPA供給の様子を説明
する図である。
【0006】処理槽102は、薬液および純水によって
複数の基板に表面処理を行う槽である。IPA供給ノズ
ル101は、処理槽102の側方であって処理槽102
の上端よりも下方に配置されている。IPA供給ノズル
101には、複数の吐出孔がその上側に設けられてい
る。そして、図外のIPA供給源よりIPA供給ノズル
101に導かれたIPAの蒸気が複数の吐出孔よりガス
流として上方へ吐出され、その吐出されたIPA蒸気に
よって処理槽102の上方にIPAの蒸気を含む雰囲気
が形成される。
【0007】処理槽102における純水による洗浄処理
が終了した基板は、処理槽102から引き揚げられ、I
PAの蒸気を含む雰囲気中に移動され、基板面に付着し
た水滴がIPAによって置換される。その後、基板の周
辺が減圧雰囲気とされることによって、基板が完全に乾
燥される。
【0008】しかしながら、図7に示すように、IPA
供給ノズル101からIPAの蒸気を吐出するときに、
各吐出孔から吐出されるIPAの蒸気量は一定ではな
く、IPA供給ノズル101の先端に近い吐出孔ほど吐
出量が多くなるという傾向が生じる。また、吐出孔から
吐出されるIPAの蒸気は上向きのガス流を形成するた
め、そのガス流によってIPAの蒸気を含む雰囲気がか
き乱される。
【0009】従って、処理槽102の上方に形成された
IPAの蒸気を含む雰囲気内のIPAの濃度は均一では
なく、しかもその濃度はIPAの蒸気のガス流によって
絶えず変化しているのである。その結果、基板の乾燥処
理が安定性を欠くこととなり、乾燥ムラが生じるという
問題が発生する。
【0010】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、IPA等の有機溶剤を含む雰囲気における有機
溶剤濃度を均一かつ安定なものとした基板処理装置を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、純水による浸漬洗浄処理が終了
した基板を有機溶剤の蒸気を含む雰囲気中に移動させる
ことによって前記基板の乾燥処理を行う基板処理装置で
あって、(a) 純水を貯留し、基板の前記浸漬洗浄処理を
行う処理槽と、(b) 前記処理槽を収容する外槽と、(c)
前記基板処理装置外部から前記外槽内に有機溶剤の蒸気
を導くガス導入管と、(d) 前記処理槽外部であって前記
処理槽の上端よりも下方に配置され、前記ガス導入管に
接続されるガス導入口と、前記外槽内に有機溶剤の蒸気
を供給するガス供給口とを有し、前記ガス導入管から前
記ガス導入口を経て導かれた有機溶剤の蒸気を前記ガス
供給口から供給して前記外槽内に前記有機溶剤の蒸気を
含む雰囲気を形成するガス供給部と、(e) 前記浸漬洗浄
処理が終了した前記基板を前記処理槽から前記有機溶剤
の蒸気を含む雰囲気中に引き揚げる引き揚げ手段と、を
備え、前記ガス供給部に、その内部に前記ガス導入管か
ら導入された有機溶剤の蒸気の流速を減速させる緩衝空
間を持たせ、前記ガス導入口の断面積よりも前記ガス供
給口の断面積の方を広くし、前記ガス導入口を前記ガス
供給部の底部に設け、前記ガス供給口を前記ガス供給部
の上部に設けている。
【0012】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
にかかる基板処理装置において、前記ガス導入口を前記
ガス供給部の底部の中心部に設けている。
【0013】また、請求項3の発明は、請求項1または
請求項2の発明にかかる基板処理装置において、前記ガ
ス供給部に、前記緩衝空間に前記ガス導入管から導入さ
れた有機溶剤の蒸気を前記ガス供給口に均一に導く整流
部材を備えさせている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0015】<1.第1実施形態>図1は本発明に係る
基板処理装置の正面図であり、図2、図3はそれぞれ基
板処理装置の平面図、側面図である。なお、図1および
以下の各図には、それらの方向関係を明確にするため、
XYZ直交座標系を適宜付している。
【0016】本発明に係る基板処理装置は大別して、外
槽10と、処理槽20と、供給ダクト30と、昇降機構
40とを備えている。
【0017】処理槽20は、フッ酸等の薬液または純水
(以下、これらを総称して「処理液」とする)を貯留し
て基板に順次表面処理を行う槽であり、外槽10の内部
に収容されている。処理槽20には、図外の処理液供給
源から供給管(図示省略)を介して処理液を供給するこ
とができる。なお、処理液は処理槽20の底部から供給
されて処理槽20の上部から溢れ出るようにされてい
る。
【0018】昇降機構40は、処理槽20に貯留されて
いる処理液に複数の基板Wを浸漬させる機構である。昇
降機構40は、リフター41と、リフターアーム42
と、基板Wを保持する3本の保持部43、44、45と
を備えている。3本の保持部43、44、45のそれぞ
れには基板Wの外縁部がはまり込んで基板Wを起立姿勢
にて保持する複数の保持溝が所定間隔にてX方向に配列
して設けられている。それぞれの保持溝は、Y方向に沿
って形成された切欠状の溝である。3本の保持部43、
44、45はリフターアーム42に固設され、リフター
アーム42はリフター41によって鉛直方向(Z方向)
に昇降可能に設けられている。
【0019】このような構成により、昇降機構40は3
本の保持部43、44、45によってX方向に相互に平
行に配列されて保持された複数の基板Wを処理槽20に
貯留されている処理液に浸漬する位置(図1の実線位
置)とその処理液から引き揚げた位置(図1の1点鎖線
位置)との間で昇降させることができる。なお、リフタ
ー41には、リフターアーム42を昇降させる機構とし
て、ボールネジを用いた送りネジ機構やプーリとベルト
を用いたベルト機構など種々の機構を採用することが可
能である。また、昇降機構40が図1の1点鎖線位置に
おいて、装置外部の基板搬送ロボットと基板Wの受け渡
しが行えるように、外槽10の上部にはスライド式開閉
機構(図示省略)が設けられている。
【0020】供給ダクト30は、処理槽20の上端より
も下方に配置されている。第1実施形態においては、供
給ダクト30は外槽10内であって処理槽20の下方か
ら側方周囲全体を覆うように配置されている。供給ダク
ト30は、処理槽20に近い側から順に、内側壁31と
外側壁32とで構成されている。
【0021】供給ダクト30の底部、すなわち外側壁3
2の底部であってその中心部にはガス導入口33が形成
されている。ガス導入口33には、ガス導入管56が接
続されており、そのガス導入管56は外槽10の槽壁を
貫通して装置外部のIPA供給源55に接続されてい
る。IPA供給源55は、IPAの蒸気を発生させて、
その蒸気を供給する処理部である。IPA供給源55か
ら供給されたIPA蒸気はガス導入管56を介してガス
導入口33に導かれる。
【0022】内側壁31は、四角柱形状の上部と四角錐
形状の下部とを接続した形状を有している。内側壁31
には処理槽20から溢れ出た処理液が落下するため、内
側壁31はその溢れ出た処理液を回収する役割をも有し
ている。なお、内側壁31によって回収された処理液
は、図示を省略する廃液管によって装置外部に排出され
る。
【0023】内側壁31と外側壁32との間には、ガス
導入管56から導入されたIPAの蒸気の流速を減速さ
せるための緩衝空間37が形成されている。緩衝空間3
7によってIPA蒸気の流速を減速させる意義について
は後述する。
【0024】また、供給ダクト30の上部には、内側壁
31および外側壁32のそれぞれの上端部の隙間がガス
供給口35を形成している。ガス導入口33に導かれた
IPAの蒸気は、緩衝空間37を通過してガス供給口3
5から外槽10内に供給される。ガス供給口35からの
IPA蒸気供給態様についても後述する。
【0025】ここで、第1実施形態においては、図2に
示すように、処理槽20の全周囲にガス供給口35が形
成されるのであり、ガス導入口33の断面積よりもガス
供給口35の断面積の方が相当に広いものとなる。
【0026】本実施形態においては、供給ダクト30が
ガス供給部に相当し、昇降機構40が引き揚げ手段に相
当する。
【0027】次に、上記の基板処理装置における処理の
手順について簡単に説明する。上記基板処理装置におい
て基板Wに処理を行うときは、まず、昇降機構40が図
外の基板搬送ロボットから複数の基板Wを受け取る。そ
して、外槽10が密閉されるとともに、昇降機構40が
X方向に平行配列させて保持した基板Wを降下させて処
理槽20に貯留された純水中に浸漬させる。この段階に
おいては、処理槽20に純水が供給され続けており、処
理槽20の上端からは純水が溢れ出し続けている。処理
槽20から溢れ出した純水は内側壁31に落下して回収
され、装置外に排出される。
【0028】次に、処理槽20に貯留された純水に複数
の基板Wを浸漬した状態を維持しつつ、処理槽20に薬
液または純水を順次供給することによりエッチングや洗
浄処理を予め定められた順序に従って進行させる。この
段階においては、処理槽20の上端から薬液または純水
が溢れ出し続けており、溢れ出した処理液は内側壁31
に落下して回収される。
【0029】基板Wに対する表面処理が進行すると、や
がて最終の仕上洗浄処理に至る。仕上洗浄処理も通常の
洗浄処理と同じく、処理槽20内を純水に置換すること
によって行われる。そして、処理槽20内における浸漬
処理を終了して昇降機構40が基板Wを純水から引き上
げる前に、供給ダクト30からのIPA蒸気の供給を開
始するのである。
【0030】上述の如く、IPAの蒸気はIPA供給源
55からガス導入管56を介してガス導入口33に導か
れ、その導入されたIPAの蒸気は供給ダクト30の内
部、すなわち緩衝空間37に流入する。ガス導入管56
を通過中のIPA蒸気は、一定の速度を有するガス流を
形成している(図1、図3中の実線矢印)のであるが、
IPA蒸気のガス流が緩衝空間37に流入すると、その
流速が急激に減速される。これは、IPA蒸気の通過可
能な断面積がガス導入管56よりも緩衝空間37におけ
る方が著しく大きいからである。つまり、ガス導入管5
6に沿って一方向に流れていたIPA蒸気のガス流は、
緩衝空間37に流入した時点で横方向(進行方向と垂直
な方向)にも拡がることとなり、その結果急激に減速さ
れるのである(図1、図3中の点線矢印)。
【0031】そして、緩衝空間37にて減速されたIP
Aの蒸気は、「ガス流」という形態を維持できず、通常
の拡散運動のみを行う気体となるのである。もっとも、
ガス導入口33からは、連続的にIPA蒸気が流入し続
けるため、その新たに流入したIPA蒸気によって緩衝
空間37内のIPA蒸気は順次ガス供給口35から押し
出されることとなる。このときに、ガス導入口33の断
面積よりもガス供給口35の断面積の方が著しく広いた
め、緩衝空間37内のIPA蒸気は、ガス導入口33に
おける流入速度よりも著しく低い速度にて徐々にガス供
給口35から押し出されるのである。
【0032】すなわち、供給ダクト30のガス供給口3
5からのIPA蒸気の供給は、ガス流を吐出するという
のではなく、IPA蒸気をガス供給口35から上向きに
徐々に湧き出させるという態様によって行われるのであ
る。
【0033】このようにして供給ダクト30のガス供給
口35から供給されたIPA蒸気は、徐々に外槽10内
を満たし、やがて処理槽20の上方に穏やかなIPAの
雰囲気を形成するのである。
【0034】処理槽20の上方にIPAの蒸気を含む雰
囲気が形成された後、昇降機構40が複数の基板Wを処
理槽20内の純水から引き揚げ、IPAの蒸気を含む雰
囲気まで移動させる。この時点においても、供給ダクト
30からはIPA蒸気が供給され続けている。やがて、
基板Wはその全体がIPAの蒸気を含む雰囲気中に曝さ
れることとなり、基板Wの表面にはIPA蒸気が凝縮
し、当該表面に付着していた水滴と置換する。
【0035】その後、基板Wが図1中の1点鎖線位置に
まで到達した時点で、基板Wの引き揚げが完了する。ま
た、供給ダクト30からはIPA蒸気の供給および処理
槽20への純水供給が停止されるとともに、処理槽20
内に貯留されていた純水は、図示を省略する急速排出機
構によって急速排水される。その後、外槽10内を減圧
雰囲気とすることにより、基板Wの表面に凝縮していた
IPAが完全に乾燥する。減圧乾燥処理後の基板Wは基
板搬送ロボットに渡されて一連の処理が終了する。な
お、基板Wを引き揚げた時点で、その基板Wの清浄度が
十分でない場合は、処理槽20内に再び純水を貯留し、
上記各工程を繰り返すことも可能である。
【0036】以上説明したように、第1実施形態の基板
処理装置においては、緩衝空間37にて、IPA蒸気が
「ガス流」という形態を維持できず、通常の拡散運動の
みを行う気体となる。従って、緩衝空間37内における
IPA蒸気の濃度は均一なものとなり、ガス供給口35
から湧き出す単位面積当たりのIPA蒸気の量も均一と
なる。
【0037】また、IPA蒸気は、外側壁32の底部の
中心部に設けられたガス導入口33から流入するため、
ガス供給口35から湧き出す単位面積当たりのIPA蒸
気量はより均一なものとなる。さらに、ガス導入口33
から流入したIPA蒸気は、四角錐形状の内側壁31下
部によって四方に均等に分流されるため、ガス供給口3
5から湧き出すIPA蒸気量の均一性は安定したものと
なる。つまり、第1実施形態の内側壁31は、緩衝空間
37にガス導入管56から導入されたIPA蒸気をガス
供給口35に均一に導く整流部材としての役割を果たし
ているのである。
【0038】ガス供給口35から湧き出す単位面積当た
りのIPA蒸気の量が均一になると、処理槽20の上方
に形成されたIPA蒸気を含む雰囲気内のIPAの濃度
も均一になる。
【0039】しかも、ガス導入口33の断面積よりもガ
ス供給口35の断面積の方が著しく広いため、ガス供給
口35からはIPAの蒸気が吐出してガス流を形成する
ことはなく、IPAの蒸気が徐々に湧き出ているという
状態を維持できるのである。その結果、処理槽20の上
方に形成されたIPAの蒸気を含む雰囲気がガス供給口
35から吐出したガス流によってかき乱されるおそれは
ない。
【0040】従って、処理槽20の上方に形成されたI
PAの蒸気を含む雰囲気内のIPAの濃度は常に均一で
あり、その均一性は非常に安定した状態に保てるのであ
る。そのような均一かつ安定したIPAの蒸気を含む雰
囲気内にて基板Wの乾燥処理を行う結果、基板の乾燥処
理が安定したものとなり、乾燥ムラの発生を防止するこ
とができる。
【0041】また、処理槽20よりも下方から上方に向
けてIPAの蒸気を供給しているため、IPAの消費量
増加を抑制することができる。
【0042】<2.第2実施形態>次に、本発明に係る
基板処理装置の第2実施形態について、図4〜図6を参
照しつつ説明する。図4は第2実施形態の基板処理装置
の正面図であり、図5は基板処理装置の平面図である。
また、図6は第2実施形態の供給ダクトを示す図であ
る。
【0043】第2実施形態の基板処理装置は大別して、
外槽10と、処理槽20と、供給ダクト60と、昇降機
構40とを備えている。これらのうち、外槽10、処理
槽20および昇降機構40については、上記第1実施形
態と同様であり、同じ符号を付してその説明を省略して
いる。第2実施形態の基板処理装置が第1実施形態と構
成上異なるのは、ガス供給部たる供給ダクト60の構成
および外槽10内に側壁10aを設けている点である。
【0044】第2実施形態の供給ダクト60は、処理槽
20の上端よりも下方に配置されている。そして、第2
実施形態の供給ダクト60は外槽10内であって処理槽
20のY方向の側方両側に配置されている。
【0045】図6に示すように、供給ダクト60は、X
方向に沿って延びる直方体形状の上部と三角柱形状の下
部とを接続した形状を有している。供給ダクト60の底
部(三角柱形状の底部)であってその中心部には、ガス
導入口63が形成されている。ガス導入口63には、ガ
ス導入管56が接続されており、そのガス導入管56は
外槽10の槽壁を貫通して装置外部のIPA供給源55
に接続されている。第1実施形態と同様に、IPA供給
源55から供給されたIPA蒸気はガス導入管56を介
してガス導入口63に導かれる。
【0046】また、供給ダクト60の上部は、その全体
がガス供給口65を形成している。第2実施形態におい
ても、図6から明らかなように、ガス導入口63が供給
ダクト60の底部の一部に形成されているのに対してガ
ス供給口65は供給ダクト60の上部全体に形成されて
いるものであり、ガス導入口63の断面積よりもガス供
給口65の断面積の方が広い。
【0047】さらに、供給ダクト60は、その内部にパ
ンチング板61と複数の仕切り板62とを有している。
パンチング板61は、上記直方体形状の上部と三角柱形
状の下部との接続部近傍にその法線方向をZ方向にして
設けられており、平板に多数の孔61aを設けた多孔板
である。仕切り板62は供給ダクト60の上部に、その
法線方向をX方向にして設けられた平板である。図6に
示すように、複数の仕切り板62の長さは、供給ダクト
60のX方向中心部近傍に位置するものほど(ガス導入
口63に近いものほど)長くなっており、供給ダクト6
0の端部に近づくに従って(ガス導入口63から遠くな
るに従って)短くなる。なお、ガス供給口65は複数の
仕切り板62によって分割されることとなるが、本明細
書においては、供給ダクト60の上部全体を1つのガス
供給口65として扱う。
【0048】供給ダクト60の内部には、第1実施形態
と同様に、ガス導入管56から導入されたIPAの蒸気
の流速を減速させるための緩衝空間67が形成されてい
る。ガス導入口63に導かれたIPAの蒸気は、緩衝空
間67およびパンチング板61の孔61aを通過してガ
ス供給口65から外槽10内に供給される。
【0049】次に、第2実施形態の基板処理装置におけ
る処理について説明する。基板Wに対する表面処理を順
次行い、最終の仕上洗浄処理を施した後に供給ダクト6
0からのIPA蒸気の供給を開始する手順自体は第1実
施形態と同じである。なお、第2実施形態の基板処理装
置においては、処理槽20から溢れ出した処理液は外槽
10の底部に落下して回収され、装置外に排出される。
【0050】第1実施形態と異なるのは、供給ダクト6
0内におけるIPA蒸気の挙動についてである。IPA
の蒸気はIPA供給源55からガス導入管56を介して
ガス導入口63に導かれ、その導入されたIPAの蒸気
は緩衝空間67に流入する。ガス導入管56を通過中の
IPA蒸気は、一定の速度を有するガス流を形成してい
る(図6の実線矢印)のであるが、IPA蒸気のガス流
が緩衝空間67に流入すると、その流速が急激に減速さ
れる(図6の実線矢印)。その理由は、上記第1実施形
態におけるのと同じである。但し、第1実施形態におい
ては、緩衝空間37に流入したIPA蒸気が3次元的に
拡がるのに対して、第2実施形態ではXZ面内にて2次
元的に拡がる点が異なる。
【0051】緩衝空間67にて減速されたIPAの蒸気
は、「ガス流」という形態を維持できず、通常の拡散運
動のみを行う気体となる。ガス導入口63からは、連続
的にIPA蒸気が流入し続けるため、その新たに流入し
たIPA蒸気によって緩衝空間67内のIPA蒸気は順
次パンチング板61の孔61aから押し出され、やがて
ガス供給口65から放出されることとなる。このとき
に、ガス導入口63の断面積よりもガス供給口65の断
面積の方が著しく広いため、供給ダクト60内のIPA
蒸気は、ガス導入口63における流入速度よりも著しく
低い速度にて徐々にガス供給口35から押し出されるの
である。なお、IPA蒸気がパンチング板61を通過す
るときにガス流を形成しないようにする必要があるた
め、パンチング板61に設けられた複数の孔61aの総
面積もガス導入口63の断面積より広くしておく方が好
ましい。
【0052】従って、第2実施形態においても、供給ダ
クト60のガス供給口65からのIPA蒸気の供給は、
ガス流を吐出するというのではなく、IPA蒸気をガス
供給口65から上向きに徐々に湧き出させるという態様
によって行われるのである。
【0053】図4に示すように、外槽10内において側
壁10aの上方は開放されており、処理槽20の両側に
設けられた供給ダクト60のそれぞれから供給されたI
PA蒸気は側壁10aの上方を通過して、処理槽20の
上方に至り、やがて処理槽20の上方に穏やかなIPA
の雰囲気を形成するのである。
【0054】処理槽20の上方にIPAの蒸気を含む雰
囲気が形成された後、処理槽20から複数の基板Wが引
き揚げられ、さらにその後減圧乾燥処理が行われる工程
は第1実施形態と同じである。
【0055】第2実施形態の基板処理装置においても、
緩衝空間67にて、IPA蒸気が「ガス流」という形態
を維持できず、通常の拡散運動のみを行う気体となる。
従って、緩衝空間67内におけるIPA蒸気の濃度は均
一なものとなり、ガス供給口65から湧き出す単位面積
当たりのIPA蒸気の量も均一となる。
【0056】また、IPA蒸気は、供給ダクト60の底
部の中心部に設けられたガス導入口63から流入するた
め、ガス供給口65から湧き出す単位面積当たりのIP
A蒸気量はより均一なものとなる。
【0057】また、IPA蒸気がパンチング板61を通
過するときに、複数の孔61aに均等に分流されるた
め、ガス供給口65から湧き出すIPA蒸気量の均一性
は安定したものとなる。つまり、第2実施形態のパンチ
ング板61は、緩衝空間67にガス導入管56から導入
されたIPA蒸気をガス供給口65に均一に導く整流部
材としての役割を果たしているのである。
【0058】また、第2実施形態の供給ダクト60にお
いては、ガス供給口65のうちガス導入口63の直上の
領域へのIPA蒸気到達量が多くなる可能性もあるが、
ガス導入口63に近い仕切り板62ほど長くしているた
め、供給ダクト60の中心部近傍ほどIPA蒸気が通過
する抵抗が大きくなり、その結果、ガス供給口65から
湧き出す単位面積当たりのIPA蒸気量は均一なものと
なる。すなわち、仕切り板62はIPA蒸気の通過抵抗
部材としての機能を有しているのである。もっとも、パ
ンチング板61を設けていれば、複数の仕切り板62は
必ずしも必要ではない。
【0059】ガス供給口65から湧き出す単位面積当た
りのIPA蒸気の量が均一になると、処理槽20の上方
に形成されたIPA蒸気を含む雰囲気内のIPAの濃度
も均一になるのは第1実施形態と同様である。
【0060】そして、ガス導入口63の断面積よりもガ
ス供給口65の断面積の方が著しく広いため、ガス供給
口65からはIPAの蒸気が吐出してガス流を形成する
ことはなく、IPAの蒸気が徐々に湧き出ているという
状態を維持できるのである。その結果、処理槽20の上
方に形成されたIPAの蒸気を含む雰囲気がガス供給口
65から吐出したガス流によってかき乱されるおそれは
ない。
【0061】また、第2実施形態においては、供給ダク
ト60と処理槽20の上方とが側壁10aによって遮蔽
されているため、処理槽20の上方に形成されたIPA
の蒸気を含む雰囲気がガス供給口65から湧き出したI
PA蒸気によってかき乱されるというおそれは全くな
い。
【0062】従って、処理槽20の上方に形成されたI
PAの蒸気を含む雰囲気内のIPAの濃度は常に均一で
あり、その均一性は非常に安定した状態に保てるのであ
る。そのような均一かつ安定したIPAの蒸気を含む雰
囲気内にて基板Wの乾燥処理を行う結果、基板の乾燥処
理が安定したものとなり、乾燥ムラの発生を防止するこ
とができる。
【0063】また、処理槽20よりも下方から上方に向
けてIPAの蒸気を供給しているため、IPAの消費量
増加を抑制することができる。
【0064】<3.変形例>以上、本発明の実施の形態
について説明したが、この発明は上記の例に限定される
ものではない。例えば、上記実施形態においては、1つ
の処理槽で薬液に処理および純水による洗浄処理の双方
を行う、いわゆるワンバス式の処理装置であったが、本
発明に係る基板処理装置は、薬液処理および純水洗浄処
理を異なる処理槽で行ういわゆる多槽式の処理装置であ
っても適用可能である。多槽式の処理装置に適用する場
合は、最終の仕上水洗槽に適用することとなる。
【0065】また、上記実施の形態では、有機溶剤の蒸
気としてIPAの蒸気を使用したが、これに限らず、有
機溶剤の蒸気として、エタノールやメタノール等その他
の有機溶剤を用いてもよい。
【0066】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1の発明
によれば、ガス供給部がその内部にガス導入管から導入
された有機溶剤の蒸気の流速を減速させる緩衝空間を有
するとともに、ガス導入口の断面積よりもガス供給口の
断面積の方が広く、ガス導入口はガス供給部の底部に設
けられ、ガス供給口はガス供給部の上部に設けられてい
るため、ガス供給口から供給される単位面積当たりの有
機溶剤蒸気の量は均一になるとともに、ガス供給口から
有機溶剤のガス流が吐出されることはなく、その結果、
有機溶剤の蒸気を含む雰囲気における有機溶剤濃度を均
一かつ安定なものとすることができる。
【0067】また、請求項2の発明によれば、ガス導入
口はガス供給部の底部の中心部に設けられているため、
ガス供給口から供給される単位面積当たりの有機溶剤蒸
気量はより均一なものとなり、有機溶剤の蒸気を含む雰
囲気における有機溶剤濃度の均一性をさらに向上するこ
とができる。
【0068】また、請求項3の発明によれば、ガス供給
部は緩衝空間にガス導入管から導入された有機溶剤の蒸
気をガス供給口に均一に導く整流部材を備えているた
め、ガス供給口から供給される有機溶剤蒸気量の均一性
を安定したものとすることができ、有機溶剤の蒸気を含
む雰囲気における有機溶剤濃度の均一性をさらに向上す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板処理装置の一例の正面図であ
る。
【図2】図1の基板処理装置の平面図である。
【図3】図1の基板処理装置の側面図である。
【図4】本発明に係る基板処理装置の他の例の正面図で
ある。
【図5】図4の基板処理装置の平面図である。
【図6】図4の基板処理装置の供給ダクトを示す図であ
る。
【図7】IPA供給ノズルを下方に配置した基板処理装
置におけるIPA供給の様子を説明する図である。
【符号の説明】
10 外槽 20 処理槽 30、60 供給ダクト 33、63 ガス導入口 35、65 ガス供給口 37、67 緩衝空間 40 昇降機構 56 ガス導入管 61 パンチング板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純水による浸漬洗浄処理が終了した基板
    を有機溶剤の蒸気を含む雰囲気中に移動させることによ
    って前記基板の乾燥処理を行う基板処理装置であって、 (a) 純水を貯留し、基板の前記浸漬洗浄処理を行う処理
    槽と、 (b) 前記処理槽を収容する外槽と、 (c) 前記基板処理装置外部から前記外槽内に有機溶剤の
    蒸気を導くガス導入管と、 (d) 前記処理槽外部であって前記処理槽の上端よりも下
    方に配置され、前記ガス導入管に接続されるガス導入口
    と、前記外槽内に有機溶剤の蒸気を供給するガス供給口
    とを有し、前記ガス導入管から前記ガス導入口を経て導
    かれた有機溶剤の蒸気を前記ガス供給口から供給して前
    記外槽内に前記有機溶剤の蒸気を含む雰囲気を形成する
    ガス供給部と、 (e) 前記浸漬洗浄処理が終了した前記基板を前記処理槽
    から前記有機溶剤の蒸気を含む雰囲気中に引き揚げる引
    き揚げ手段と、を備え、 前記ガス供給部は、その内部に前記ガス導入管から導入
    された有機溶剤の蒸気の流速を減速させる緩衝空間を有
    し、 前記ガス導入口の断面積よりも前記ガス供給口の断面積
    の方が広く、 前記ガス導入口は前記ガス供給部の底部に設けられ、前
    記ガス供給口は前記ガス供給部の上部に設けられている
    ことを特徴とする基板処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の基板処理装置において、 前記ガス導入口は前記ガス供給部の底部の中心部に設け
    られていることを特徴とする基板処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の基板処
    理装置において、 前記ガス供給部は、前記緩衝空間に前記ガス導入管から
    導入された有機溶剤の蒸気を前記ガス供給口に均一に導
    く整流部材を備えることを特徴とする基板処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018113362A (ja) * 2017-01-12 2018-07-19 株式会社デンソー ウェットエッチング装置

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