JP2000138122A - 静止誘導機器 - Google Patents

静止誘導機器

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JP2000138122A
JP2000138122A JP10308448A JP30844898A JP2000138122A JP 2000138122 A JP2000138122 A JP 2000138122A JP 10308448 A JP10308448 A JP 10308448A JP 30844898 A JP30844898 A JP 30844898A JP 2000138122 A JP2000138122 A JP 2000138122A
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JP
Japan
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heat pipe
stationary induction
main body
plate heat
induction device
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Pending
Application number
JP10308448A
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English (en)
Inventor
Masahiro Hamaguchi
昌弘 浜口
Yoshifumi Nakahama
敬文 中濱
Takeyoshi Maya
岳良 真屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成を複雑化することなく冷却性能を向上さ
せて小形化を図る。 【解決手段】 変圧器を、変圧器本体11及びこの変圧
器本体11を冷却及び絶縁するためのSF6ガス12を
タンク13内に収容して構成する。変圧器本体11は、
鉄心16とこの鉄心16に同心円状に巻き付けられた導
体からなる巻線17から構成されている。前記巻線17
のうち高圧層と低圧層との層間にプレートヒートパイプ
22の集熱部22aを挿入する。一方、プレートヒート
パイプ22の放熱部22bをタンク13の内面部に密着
する。これにより、巻線17で発生した熱は、プレート
ヒートパイプ22を介してタンク13に伝達され、外部
に放熱される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却性能の向上を
図った静止誘導機器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】一般に、静止誘導機器
例えば変圧器においては、変圧器本体及びこの変圧器本
体を絶縁且つ冷却する冷却媒体(絶縁媒体)をタンクの
内部に収容して構成されている。ここで、冷却性能の向
上を図るためには、巻線の電流密度を下げたり、冷却媒
体の量を増やしたりする等の対策が必要となるが、この
場合は、機器の大形化、重量増加を招くという問題があ
った。特に、近年では変圧器を設置するスペース上の制
約から、小形化及び軽量化が最優先の課題であり、その
ために、変圧器の冷却性改善が望まれている。
【0003】また、ガス絶縁変圧器は油入変圧器に比べ
て冷却性が低下するが、信頼性の点から可燃性の鉱物油
に代えて不燃性のSF6ガスが冷却媒体として多く用い
られてきている。そのため、ガス絶縁変圧器において
は、冷却性能のより一層の改善が強く望まれている。
【0004】このような課題に対して、従来よりヒート
パイプを用いて冷却性能の向上を図った提案がなされて
いる。例えば、図8は、ヒートパイプを用いた油入変圧
器の構成を示している。この図8において、タンク1の
内部には、変圧器本体2及び絶縁油3が収容されてい
る。また、前記タンク1には、当該タンク1を貫通する
ようにヒートパイプ4が配設されている。前記ヒートパ
イプ4のうち前記タンク1内の絶縁油3内に位置する下
端部には、集熱板5が取付けられ、一方、前記タンク1
の外部に位置する上端部には、放熱フィン6が設けられ
ている。尚、前記放熱フィン6には、冷却ファン7から
の風が吹き付けられるように構成されている。
【0005】上記構成において、変圧器本体2で発生し
た熱は、絶縁油3を介して集熱板5に伝達される。この
結果、ヒートパイプ4内の作動液が蒸発・凝縮すること
によって、ヒートパイプ4の下端部から上端部に向かっ
て熱が伝達され、放熱フィン6から外部に放出される。
【0006】ところが、上記構成においては、ヒートパ
イプ4の上端部がタンク1の外部に突出して設けられて
いる分、変圧器の構成が大きくなり、十分に小形化を図
ることができなかった。また、前記ヒートパイプ4が前
記タンク1を貫通しているため、この貫通部分から絶縁
油3が漏出することを防止するためのシール部材を特別
に設ける必要があり、構成が複雑化するという問題もあ
った。
【0007】そこで、本発明の目的は、構成を複雑化す
ることなく冷却性能を向上させて小形化を図ることがで
きる静止誘導機器を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の静止
誘導機器は、高熱伝導性を有する材質からなり、静止誘
導機器本体を収容する容器と、一端部の集熱部が前記静
止誘導機器本体の内部に配置され、他端部の放熱部が前
記容器の内面部に密着されたプレートヒートパイプとを
具備することを特徴とする。
【0009】前記プレートヒートパイプは、例えば特開
平8−219665号公報に記載されているように、中
空状プレートの内部に作動液を封入して構成したもの
で、作動液の核沸騰による蒸発・凝縮により発生する作
動液の振動によって集熱部から放熱部に向かって熱を伝
達するものである。この場合、前記プレートヒートパイ
プは、冷却パイプに比べてその厚み寸法を小さくするこ
とができることがわかっている。本発明は、このような
プレートヒートパイプを用いて静止誘導機器本体の熱を
前記容器を介して外部に伝達するように構成したもので
ある。
【0010】即ち、前記プレートヒートパイプの集熱部
を静止誘導機器本体の内部に配置したことにより、集熱
部と静止誘導機器本体との間に十分な接触面積を得るこ
とができ、前記静止誘導機器本体から前記集熱部へ熱を
伝わり易くできる。また、前記プレートヒートパイプは
厚み寸法が小さいため、を静止誘導機器本体の内部に挿
入することによる前記静止誘導機器本体の大形化も極力
抑えることができる。更に、前記プレートヒートパイプ
の放熱部を容器の内面部に密着させたため、前記放熱部
から容器へ効率良く熱を伝達することができる。従っ
て、プレートヒートパイプを容器の内部に収容した構成
としながら冷却効率が十分に向上し、静止誘導機器全体
の小形化を図ることができる。また、上記構成によれ
ば、前記プレートヒートパイプの集熱部を静止誘導機器
本体の内部に配置し、他端部を容器の内面部に密着させ
るだけであるから、構成が複雑化することもない。
【0011】また、請求項2の静止誘導機器は、静止誘
導機器本体及びこの静止誘導機器本体を冷却するための
冷却媒体を収容する容器と、一端部の集熱部が前記静止
誘導機器本体の内部に配置され、他端部の放熱部が前記
容器内に配置されたプレートヒートパイプとを具備する
ことを特徴とする。
【0012】上記構成によれば、静止誘導機器本体の熱
は、直接的に冷却媒体に伝達される他、プレートヒート
パイプの集熱部に伝達される。プレートヒートパイプの
集熱部に伝達された熱は、放熱部に向かって輸送されて
放熱される。このとき、前記放熱部が容器の内面部に接
触している場合には前記容器に伝達された後、外部に放
熱され、前記放熱部が前記容器の内面部と離間している
場合には前記冷却媒体に伝達された後、容器を介して外
部に放熱される。特に、プレートヒートパイプと容器と
を密着させた場合は、プレートヒートパイプと容器との
間を絶縁する必要があるが、プレートヒートパイプの放
熱部を容器から離間させて配置した場合には、絶縁のた
めの特別な部材が不要となり、構成を一層、簡単にする
ことができる。
【0013】この場合、プレートヒートパイプの放熱部
は、集熱部よりも上方に配置することが好ましい(請求
項3の発明)。このような構成によれば、プレートヒー
トパイプは所謂「ボトムヒートモード」で熱を輸送する
ことになるため、熱輸送特性が向上する。そのため、冷
却性能の一層の向上を図ることができる。
【0014】また、前記プレートヒートパイプの集熱部
は、前記静止誘導機器本体の巻線の内部に挿入すると共
に、前記プレートヒートパイプの集熱部と前記巻線との
間に、高透磁性部材を介装することが好ましい(請求項
4の発明)。このような構成によれば、漏れ磁束の大部
分を高透磁性部材に通すことができ、プレートヒートパ
イプに漏れ磁束が通ることによって渦電流が流れ、発熱
することを極力防止できる。
【0015】更に、前記プレートヒートパイプの集熱部
を前記静止誘導機器本体の鉄心の内部に挿入すると共
に、前記プレートヒートパイプのうち少なくとも前記鉄
心の端面よりも外方に突出する部分の周囲部を高透磁性
部材で覆うと良い(請求項5の発明)。大容量の静止誘
導機器の場合、鉄心の周辺にも大きな漏れ磁束が通る
が、上記構成によれば、漏れ磁束を高透磁性部材に通す
ことができ、プレートヒートパイプに渦電流が流れて発
熱することを防止できる。
【0016】更にまた、静止誘導機器本体を、鉄心及び
この鉄心に巻装された巻線とを備えて構成すると共に、
前記巻線の少なくとも一部は、プレートヒートパイプか
ら構成することも良い構成である(請求項6の発明)。
このような構成によれば、静止誘導機器本体の内部にプ
レートヒートパイプを挿入することにより前記静止誘導
機器本体が大形化することを防止できる。
【0017】また、容器の外部に設けられ、前記容器か
ら流入する冷却媒体を冷却して前記容器内に戻す熱交換
部を備える場合、プレートヒートパイプのうち静止誘導
機器本体の外部に位置する部分を、前記冷却媒体を前記
熱交換部に案内するように構成することが好ましい(請
求項7の発明)。上記構成によれば、プレートヒートパ
イプによって冷却媒体は効率良く前記熱交換部に案内さ
れるため、より一層の冷却性能の向上を図ることができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を変圧器に適用した
第1の実施例(請求項1及び2に対応)を図1及び図2
を参照しながら説明する。図1は、変圧器の縦断面図を
示しており、この図1において変圧器は、例えば三相用
の変圧器本体11(静止誘導機器本体に相当)及びこの
変圧器本体11を冷却及び絶縁するための冷却媒体たる
SF6ガス12が容器たるタンク13内に収容して構成
されている。
【0019】前記タンク13の外周部には、上部開口部
13a及び下部開口部13bによって前記タンク13に
連通された例えば2個の熱交換部14が取付けられてい
る。前記熱交換部14は、例えば複数のフィンを備えて
構成されている。更に、前記タンク13の上部には、ブ
ッシング15が配設されている。
【0020】前記変圧器本体11は、例えば積層鋼板か
らなる三脚鉄心16の各脚に巻線17が巻装されて構成
されている(尚、図1では変圧器本体11は簡略化して
示している。)。前記巻線17は、図2に示すように、
例えばアルミニウム製の導体18を前記鉄心16に同心
円状に巻付けることにより構成されている。前記導体1
8の外周部には、所定の厚さの絶縁層(図示せず)が設
けられている。尚、前記絶縁層は高熱伝導率を有する材
料から形成することが好ましい。
【0021】また、前記巻線17のうち高圧層と低圧層
との層間19には、絶縁紙20を介してスペーサ21が
挿入されている。これによって前記層間19に所定のギ
ャップが設けられている。更に、前記層間19のうち前
記スペーサ21よりも上部には、プレートヒートパイプ
22の一端部たる集熱部22aが挿入されている。前記
プレートヒートパイプ22は、幅寸法に比べて厚み寸法
が非常に小さい例えばアルミニウム製の中空状プレート
の内部に作動液が封入されて構成されている。この場
合、前記プレートヒートパイプ22の一端部のうち前記
層間19に位置する部分の周囲には、例えばけい素鋼板
からなる高透磁性部材23が設けられている。尚、前記
高透磁性部材23は、高熱伝動性のものが用いられてい
る。
【0022】この場合、前記プレートヒートパイプ22
を前記層間19内に挿入したとき、前記巻線17、絶縁
紙20、高透磁性部材23、プレートヒートパイプ22
それぞれの間にはほとんど隙間が生じないように構成さ
れている。また、前記プレートヒートパイプ22の他端
部たる放熱部22bは、前記タンク13のうち前記熱交
換部14が設けられた部分の内面部に押し当てられて密
着されている。尚、図示はしないが、前記プレートヒー
トパイプ22の他端部と前記タンク13の内面部との間
には、高熱伝導率を有する材料から形成された絶縁部材
が介在されている。また、前記プレートヒートパイプ2
2は、成形型を用いて形成されたもので、本実施例にお
いては断面略Z字状をなしている。
【0023】さて、前記プレートヒートパイプ22は、
内部の作動液の核沸騰による蒸発・凝縮により発生する
作動液の軸方向振動によって一定方向、即ち集熱部22
aから放熱部22bに向かって熱を伝達するものであ
る。この場合、集熱部22aと放熱部22bとの温度差
が数10℃あれば、数10cmの幅で数100Wの熱量
を伝達できることが判っている。本実施例の変圧器にお
いては、巻線17とタンク13との温度差は数10℃以
上あることが判っており、従って、巻線17で発生した
熱はプレートヒートパイプ22の集熱部22aに伝達さ
れた後、作動液の軸方向振動によって放熱部22bに向
かって輸送される。
【0024】特に、前記プレートヒートパイプ22はプ
レート状をなしており、集熱部22bを巻線17の内部
に挿入したとき、巻線17との間に十分な接触面積を得
ることができる。そのため、集熱部22aにおいて巻線
17の熱が効率良く伝達されるようになる。
【0025】また、プレートヒートパイプ22の放熱部
22bに輸送された熱は、タンク13に伝達された後、
外部に放熱される。このとき、本実施例においては、前
記プレートヒートパイプ22の放熱部22bを、タンク
13のうち前記熱交換部14に対応する部分の内面部に
密着させた。そのため、タンク13に伝達された熱は熱
交換部14における放熱作用によって効率良く外部に放
熱される。また、前記プレートヒートパイプ22はタン
ク13を貫通していないため、タンク13を貫通するよ
うにヒートパイプを設けていた従来の変圧器において必
要であった特別なシール部材を不要とすることができ
る。
【0026】更に、本実施例においては、タンク13内
にSF6ガス12を収容した。そのため、変圧器本体1
1で生じた熱により温められたSF6ガス12は、自然
対流の作用によって上部開口部13aから熱交換部14
に流入して冷却された後、下部開口部13bからタンク
13内に流入するという動作を繰り返すことによって変
圧器本体11を冷却する。従って、プレートヒートパイ
プ22単独で変圧器本体を冷却する場合に比べて冷却性
能が向上する。
【0027】更にまた、本実施例においては、前記プレ
ートヒートパイプ22の放熱部22bを集熱部22aよ
りも上方に配置した。そのため、集熱部22aにて蒸発
した作動液は、放熱部22bにて凝縮し、重力作用によ
り下方へ流下して再び集熱部22aに戻るいわゆる「ボ
トムヒートモード」となる。そのため、熱輸送特性を向
上させることができ、ひいては、全体の構成を小形化す
ることができる。
【0028】ところで、導体18に大きな電流が流れて
層間19に大きな漏れ磁束が生じた場合にその漏れ磁束
が前記プレートヒートパイプ22を通ると、前記プレー
トヒートパイプ22に渦電流が流れて発熱する。このよ
うにプレートヒートパイプ22が発熱すると、エネルギ
ー損失を増加させるだけでなく、冷却性能の低下を招
く。これに対して、本実施例においては、漏れ磁束の大
部分は高透磁性部材23を通るため、プレートヒートパ
イプ22に渦電流が流れて発熱することを極力防止でき
る。尚、前記高透磁性部材23は、層間19のうちのプ
レートヒートパイプ22部分にのみ配置されているの
で、巻線17全体の磁束分布には余り影響が及ばない。
【0029】また、巻線17の層間19に、内部に冷媒
が封入された冷却ダクトの集熱部を配設して、巻線17
を冷却することが従来より行われている。しかし、前記
冷却ダクトの場合は、厚み寸法を10mm程度にしなけ
れば十分な熱伝達特性は期待できないという事情があ
る。これに対して、上記プレートヒートパイプ22は、
2mm程度の厚み寸法で十分な熱伝達特性を得ることが
できるため、この点からも小形化を図ることができる。
【0030】図3は、本発明の第2の実施例を示してお
り、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、第1
の実施例と同一部分には同一符号を付している。この第
2の実施例は、小容量変圧器に好適する実施例であり、
この実施例においては、上記プレートヒートパイプ22
に代えてプレートヒートパイプ26の集熱部26aが前
記巻線17の層間19に挿入されている。また、前記プ
レートヒートパイプ21は、前記巻線17から上方に向
かって延びており、その放熱部26bは、前記タンク1
3の内面部から離間した状態で前記タンク13内に配置
されている。
【0031】上記構成においては、前記プレートヒート
パイプ26の集熱部26aから放熱部26bに向かって
輸送された熱は、タンク13内のSF6ガス12に放射
伝達されることになる。そして、SF6ガス12は、自
然対流の作用によって熱交換部14に流入し、冷却され
た後、再びタンク13内に流入する。この結果、前記変
圧器本体11が冷却される。
【0032】このような構成によれば、プレートヒート
パイプ26の放熱部26bを直接タンク13の内面部に
密着させた第1の実施例の構成に比べて、放熱効率がや
や低下するが、プレートヒートパイプ26とタンク13
との絶縁を図る必要がなく、構成を簡単に済ませること
ができる。特に、小容量変圧器の場合は、巻線17で発
生する熱量も小さいため、上記第2の実施例の構成で
も、十分に変圧器本体11を冷却できる。
【0033】図4及び図5は本発明の第3の実施例を示
すものであり、第2の実施例と異なるところを説明す
る。尚、第2の実施例と同一部分には同一符号を付して
いる。この第3の実施例においては、巻線17の層間に
プレートヒートパイプ21を挿入することに代えて、巻
線17の一部をプレートヒートパイプ31から構成して
いる。
【0034】即ち、図5に示すように、巻線17は、例
えばアルミニウム製のシート状導体32とプレートヒー
トパイプ31とを溶接により繋いで構成された導体33
の外周面上に所定の厚さの絶縁層を設けて構成されてい
る。この場合、前記プレートヒートパイプ31は、前記
シート状導体32の幅寸法の約2倍の長さ寸法を有して
おり、前記プレートヒートパイプ31のうちの集熱部3
1a側が前記シート状導体32に溶接されている。ま
た、前記プレートヒートパイプ31は、導体33のうち
の複数か所に配置されている。従って、上記導体33を
鉄心16に巻付けたとき、複数のプレートヒートパイプ
31の集熱部31aは、巻線17の内部に配置され、放
熱部31bは巻線17よりも上方に突出してタンク13
内部に配置される。
【0035】巻線17の内部に挿入されるプレートヒー
トパイプ31の数が多いと、その分、冷却性能が向上す
る。しかし、プレートヒートパイプを巻線17とは別に
構成した場合、高圧層と低圧層との層間19のように所
定の幅寸法を存する部位以外にプレートヒートパイプを
挿入すると、プレートヒートパイプの厚みの分だけ巻線
17が大形化してしまう。これに対して、本実施例にお
いては、プレートヒートパイプ31を巻線17の一部と
したので、多くのプレートヒートパイプ31を巻線17
の内部に配置しても巻線17が大形化することがなく、
また、巻線17内部の適宜の部位にプレートヒートパイ
プ31を配置させることができ、冷却性能を向上させる
ことができる。
【0036】尚、上記した以外の構成は第2の実施例と
同様であるため、本実施例においても第2の実施例と同
様の作用効果を得ることができる。また、上記第3の実
施例においては、プレートヒートパイプ31の放熱部3
1aはタンク13から離間させたが、タンク13の内面
部に密着させても良い。このような構成によれば、冷却
性能の一層の向上を図ることができる。
【0037】更に、上記第3の実施例においては、プレ
ートヒートパイプ31を巻線17の一部として構成した
が、例えば巻線17の巻回数が数ターン程度の小容量変
圧器の場合は、プレートヒートパイプだけで巻線17を
構成しても良い。この場合は、プレートヒートパイプの
形状を上記した導体33と同様の形状に構成する。
【0038】図6は、本発明の第4の実施例を示すもの
であり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、
第1の実施例と同一部分には同一符号を付している。こ
の第4の実施例においては、変圧器本体11のうちの鉄
心16の内部にプレートヒートパイプ22の集熱部22
aが挿入されている。この場合、前記鉄心16には、前
記プレートヒートパイプ22の外形状とほぼ同じ形状の
孔部(図示せず)が形成されており、この孔部内に前記
プレートヒートパイプ22が嵌挿されている。
【0039】また、前記プレートヒートパイプ22のう
ち前記鉄心16の上端面よりも上方の突出する部分、こ
の場合、所定寸法だけ突出する部分の周囲部には、例え
ばけい素鋼板からなる高透磁性部材51が施されてい
る。尚、図示はしないが、前記プレートヒートパイプ2
2の放熱部が22bが位置する上端部は、第1の実施例
と同様にタンク13の内面部に密着されている。
【0040】このような実施例においては、変圧器本体
11のうち鉄心16で発生した熱は、プレートヒートパ
イプ22の集熱部22aに伝達された後、作動液によっ
て放熱部22bに向かって輸送される。そして、放熱部
22bからタンク13に伝達され、以て外部に放熱され
る。従って、変圧器本体11のうち特に鉄心16を効率
良く冷却することができる。
【0041】ところで、大容量変圧器の場合、鉄心16
の周辺にも大きな漏れ磁束が通るが、上記構成によれ
ば、前記漏れ磁束の多くは高透磁性部材51を通ること
になる。そのため、プレートヒートパイプ22に渦電流
が流れて発熱することを防止できる。
【0042】尚、小容量の変圧器の場合は、前記プレー
トヒートパイプ22の放熱部をタンク13から離間させ
て前記タンク13内部に配置しても良く、また、前記高
透磁性部材51を省略しても良い。
【0043】図7は、本発明の第5の実施例を示すもの
であり、この第5の実施例においては、巻線17の内部
にプレートヒートパイプ61が配置されていると共に鉄
心16の内部にプレートヒートパイプ62が配置されて
いる。ここでは詳しい説明は省略するが、前記プレート
ヒートパイプ61は、例えば上記第3の実施例にて説明
したように、巻線17の一部を構成している。また、前
記プレートヒートパイプ62は、上記第4の実施例と同
様の方法で鉄心16の内部に配置されている。従って、
図示はしないが、上記第4の実施例と同様に前記プレー
トヒートパイプ62のうち鉄心16の上端面よりも上方
の突出する部分の周囲部は、高透磁性部材51で覆われ
ている。
【0044】また、前記プレートヒートパイプ61,6
2のうち巻線17及び鉄心16の上端面よりも上方に突
出する上半部は、前記巻線17及び鉄心16から前記タ
ンク13の上部開口部13aに向かうようにアーチ状に
湾曲した形状をなしている。特に、本実施例において
は、前記プレートヒートパイプ61,62の上端面部
は、前記タンク13の内面部に図示しない絶縁部材を介
して接続されている。
【0045】上記構成によれば、変圧器本体11(巻線
17及び鉄心16)で発生した熱が前記プレートヒート
パイプ61,62を介してタンク13に伝達されること
に加えて次のような作用効果を奏する。即ち、自然対流
の作用によってSF6ガス12が上部開口部13aから
熱交換部14に流入する際に、前記プレートヒートパイ
プ61,62のアーチ状部分に案内されて上部開口部1
3aに向かいやすくなる。そのため、SF6ガス12が
タンク13及び熱交換部14の内部を効率良く循環する
ようになるため、冷却作用が向上する。
【0046】尚、上記第5の実施例においては、前記プ
レートヒートパイプ61,62の上端面部をタンク13
の内面部に接続したが、プレートヒートパイプ61,6
2の上半部がSF6ガス12を上部開口部13aに導く
形状であればタンク13の内面部から離間させても良
い。
【0047】また、本発明は上記した実施例に限定され
るものではなく、例えば次のような変形が可能である。
上記各実施例においては、プレートヒートパイプの熱輸
送特性の点からプレートヒートパイプの集熱部を放熱部
よりも下方に配置した。しかし、上記プレートヒートパ
イプは、集熱部を放熱部の上方に配置した場合、熱輸送
特性が1/1.5程度に低下するものの、集熱部から放
熱部に向かって熱を輸送することができることが判って
いる。従って、静止誘導機器の構成上、放熱部を集熱部
よりも上方に配置できない等の場合には、集熱部と放熱
部とを同じ高さ位置に配置したり、集熱部を放熱部の上
方に配置しても良い。
【0048】上記第1及び第2の実施例においてプレー
トヒートパイプと巻線との間に設けた高透磁性部材2
3、或いは、第4の実施例においてプレートヒートパイ
プの周囲部に設けた高透磁性部材51は、例えば小容量
の静止誘導機器の場合には省略しても良い。
【0049】タンク13の内部に、SF6ガス12を強
制的に循環させるファンを設けても良い。この場合、S
F6ガス12の循環がより一層効率良く行われるため、
冷却性能が一層向上する。プレートヒートパイプの放熱
部を容器の内面部に密着させる構成の場合は、容器内に
収容される媒体として空気を用いる乾式変圧器に適用す
ることが可能である。また、この場合は、容器の外周部
に熱交換器を設けることを省略しても良い。更に、プレ
ートヒートパイプは、高圧層と低圧層との層間以外の層
間に配置しても良い。また、冷却媒体としてはSF6ガ
スに限定されるものではない。また、本発明は、油入変
圧器にも適用できる。更に、リアクトル等、変圧器以外
の静止誘導機器にも適用しても良い。
【0050】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の請求項1記載の静止誘導機器によれば、プレートヒー
トパイプの集熱部を静止誘導機器本体の内部に配置する
と共に、放熱部を高熱伝導性を有する材質から構成され
た容器の内面部に密着させたので、静止誘導機器本体で
発生した熱は、プレートヒートパイプの集熱部に効率良
く伝達された後、放熱部から容器に伝達されて外部に放
熱される。従って、前記プレートヒートパイプを容器の
内部に収容した構成としながら冷却性能が十分に向上
し、静止誘導機器全体の小形化を図ることができる。し
かも、構成が複雑化することがない。
【0051】また、本発明の請求項2記載の静止誘導機
器によれば、静止誘導機器本体及びこの静止誘導機器本
体を冷却するための冷却媒体を収容する容器を備え、プ
レートヒートパイプの集熱部を前記静止誘導機器本体の
内部に配置すると共に、放熱部を前記容器内に配置した
ので、静止誘導機器本体の熱は、冷却媒体に直接的に伝
達される他、プレートヒートパイプを介して冷却媒体或
いは容器に伝達され、外部に放熱される。従って、前記
プレートヒートパイプを容器の内部に収容した構成とし
ながら冷却性能が十分に向上し、静止誘導機器全体の小
形化を図ることができる。しかも、構成が複雑化するこ
とがない。特に、プレートヒートパイプと容器とを密着
させた場合はプレートヒートパイプ及び容器間の絶縁の
ための特別な部材が必要となるが、プレートヒートパイ
プの放熱部を容器から離間させて配置した場合は、その
ような絶縁部材が不要となるため、構成を簡単に済ませ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す変圧器の縦断面図
【図2】巻線の層間周辺部分を拡大して示す縦断面図
【図3】本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【図4】本発明の第3の実施例を示す図1相当図
【図5】シート状導体とプレートヒートパイプとの関係
を示す斜視図
【図6】本発明の第4の実施例を示すものであり、鉄心
の内部に挿入されたプレートヒートパイプを示す図
【図7】本発明の第5の実施例を示す図1相当図
【図8】従来構成を示す変圧器の縦断正面図
【符号の説明】
図中、11は、変圧器本体(静止誘導機器本体)、12
はSF6ガス(冷却媒体)、13はタンク(容器)、1
4は熱交換部、16は鉄心、17は巻線、22,26,
31はプレートヒートパイプ,23,51は高透磁性部
材を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 真屋 岳良 三重県三重郡朝日町大字繩生2121番地 株 式会社東芝三重工場内 Fターム(参考) 5E043 AA02 AB02 DA06 DB10 5E050 HA06 HA09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高熱伝導性を有する材質からなり、静止
    誘導機器本体を収容する容器と、 一端部の集熱部が前記静止誘導機器本体の内部に配置さ
    れ、他端部の放熱部が前記容器の内面部に密着されたプ
    レートヒートパイプとを具備することを特徴とする静止
    誘導機器。
  2. 【請求項2】 静止誘導機器本体及びこの静止誘導機器
    本体を冷却するための冷却媒体を収容する容器と、 一端部の集熱部が前記静止誘導機器本体の内部に配置さ
    れ、他端部の放熱部が前記容器内に配置されたプレート
    ヒートパイプとを具備することを特徴とする静止誘導機
    器。
  3. 【請求項3】 プレートヒートパイプの放熱部は、集熱
    部よりも上方に配置されていることを特徴とする請求項
    1または2記載の静止誘導機器。
  4. 【請求項4】 プレートヒートパイプの集熱部は、静止
    誘導機器本体の巻線の内部に挿入され、 前記プレートヒートパイプの集熱部と前記巻線との間に
    は、高透磁性部材が介装されていることを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれかに記載の静止誘導機器。
  5. 【請求項5】 プレートヒートパイプの集熱部は、静止
    誘導機器本体の鉄心の内部に挿入され、 前記プレートヒートパイプのうち少なくとも前記鉄心の
    端面よりも外方に突出する部分の周囲部は、高透磁性部
    材で覆われていることを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれかに記載の静止誘導機器。
  6. 【請求項6】 静止誘導機器本体は、鉄心及びこの鉄心
    に巻装された巻線とを備えて構成され、 前記巻線の少なくとも一部は、プレートヒートパイプか
    ら構成されていることを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれかに記載の静止誘導機器本体。
  7. 【請求項7】 容器の外部に設けられ、前記容器から流
    入する冷却媒体を冷却して前記容器内に戻す熱交換部を
    備え、 プレートヒートパイプのうち静止誘導機器本体の外部に
    位置する部分は、前記冷却媒体を前記熱交換部に案内す
    るように構成されていることを特徴とする請求項2記載
    の静止誘導機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009117714A (ja) * 2007-11-08 2009-05-28 Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd 変圧器
JP2010182941A (ja) * 2009-02-06 2010-08-19 Denso Corp リアクトル
KR20230003866A (ko) * 2021-06-30 2023-01-06 송암시스콤 주식회사 판형 히트파이프를 포함한 고효율 변압기

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