JP2000137352A - 現像方法 - Google Patents

現像方法

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JP2000137352A
JP2000137352A JP31103798A JP31103798A JP2000137352A JP 2000137352 A JP2000137352 A JP 2000137352A JP 31103798 A JP31103798 A JP 31103798A JP 31103798 A JP31103798 A JP 31103798A JP 2000137352 A JP2000137352 A JP 2000137352A
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carrier
magnetic
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Yuzo Tokunaga
雄三 徳永
Yoshinobu Baba
善信 馬場
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小粒径のトナーと磁性キャリアを用いる二成
分現像方式で、充分な画像濃度の達成とキャリア付着抑
制等の特性を耐久維持できる現像方法の提供。 【解決手段】 トナーと磁性キャリアを有する二成分系
現像剤を現像剤担持体上に担持して現像部へと搬送し、
現像部で、現像剤担持体上に二成分系現像剤の磁気ブラ
シを形成し、該磁気ブラシを潜像担持体に接触させて潜
像担持体上の静電潜像を現像する現像方法において、ト
ナーの重量平均粒子径が1〜6μmであり、磁性キャリ
アの個数平均粒子径が5〜35μmであり、且つ、キャ
リアの磁気特性が、10万エルステッドの磁場における
飽和磁化が170〜250emu/cm3、及び残留磁化が2
5〜70emu/cm3であり、現像剤担持体が、円筒状の非
磁性スリーブと該スリーブに内包された回転駆動する磁
石とを有する現像方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を用
いた複写機、プリンター、ファクシミリ及び製版システ
ム等に広く用いることの出来る二成分系現像剤を用いた
現像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法において、潜像担持体上に形
成される静電潜像は、トナーにより現像され、その後、
転写紙上に転写され定着される。この場合における現像
方法としては、現在、現像剤としてトナーと磁性キャリ
アとからなる二成分系現像剤を用いる二成分系現像方式
や、キャリアを用いない一成分系現像剤を用いる一成分
系現像方式等が知られているが、より高画質や高速が求
められる場合には、二成分系現像方式が好適に用いられ
ている。そして、二成分系現像方式では、トナーと磁性
キャリアとからなる二成分系現像剤が、現像剤担持体上
で現像磁気ブラシと呼ばれる穂立ちを形成するが、この
現像磁気ブラシが、現像工程において潜像担持体に接触
する、所謂、接触現像と、接触しないまま現像が行なわ
れる、所謂、非接触現像が知られている。通常、高画質
や高濃度が求められる場合には、前者の接触現像が用い
られることが多い。
【0003】一方、現像剤に関する最近の技術の代表的
なものとして、トナー及び磁性キャリアの粒径を小さく
する方法が挙げられる。例えば、特開昭58−1841
57号公報では、二成分系現像剤磁気ブラシが潜像担持
体の表面を摺擦する現像プロセスにおいて、平均粒径1
0μm以下のトナーと、平均粒径5〜30μmの磁性キ
ャリアとを用いるときに充分な高画質化を達成できると
している。ところが、トナーの粒径が小さい場合には、
その帯電量が大きくなり、更に、ファンデルワールス力
等によるキャリアに対する付着力も大きくなるため、現
像時にトナーがキャリアから離れにくくなって、結果と
して画像濃度が薄くなるという問題が生じる。
【0004】こういった問題を解決するために、現像剤
担持体内部に配置された磁石を回転することによって二
成分系現像剤を現像部へ搬送する現像方法を用い、且
つ、キャリアとしてある程度の残留磁化をもつものを選
択すると、現像磁気ブラシが現像剤担持体上で回転しつ
つ現像が行なわれるため、現像効率が高められ、画像濃
度を高めることができることが知られている。
【0005】一方、磁性キャリアとしては、従来は、鉄
粉やフェライト等の磁性体単体からなるものが用いられ
てきたが、小粒径化の要求等から、例えば、特公昭59
−224416号公報等にみられるように、磁性体分散
型の樹脂キャリアの開発がなされている。しかし、キャ
リアを製造する場合に、磁性微粒子とバインダー樹脂を
混練して粉砕するような製法を用いると、バインダー樹
脂として熱可塑性のものを用いなければならないので、
キャリアの機械的強度が弱くなり、耐久後にキャリアが
破損したり磨耗したりする結果、キャリアが微粉化する
ことが生じ、これらの微粉砕物によるキャリア付着を起
こすことがあった。特に、残留磁化を持つキャリアを用
いた場合には、現像剤担持体による磁場によるものだけ
ではなく、現像剤担持体の磁場を離れたところでもキャ
リア同士の磁気的引力が働くため、更に耐久性能が悪く
なる場合があった。又、キャリアの飽和磁化を充分に高
めることができず、小粒径であるときは更にキャリア付
着の問題が生じ易くなる場合があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、二成分系現像方式において、小粒径のトナー及び磁
性キャリアを用いたときに、キャリア付着の発生がな
く、充分な画像濃度を有する高品位画像が得られ、しか
も、その特性を耐久維持できる現像方法を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、下記の本
発明によって、達成される。即ち、本発明は、少なくと
もトナー及び磁性キャリアを有する二成分系現像剤を現
像剤担持体上に担持して現像部へと搬送し、該現像部に
おいて、現像剤担持体上に二成分系現像剤の磁気ブラシ
を形成し、該磁気ブラシを潜像担持体に接触させて潜像
担持体上に形成されている静電潜像を現像する現像方法
において、上記トナーの重量平均粒子径が1〜6μmで
あり、上記磁性キャリアの個数平均粒子径が5〜35μ
mであり、且つ、その磁気特性が、10,000エルス
テッドの磁場における飽和磁化が170〜250emu
/cm3、及び残留磁化が25〜70emu/cm3であ
り、上記現像剤担持体が、円筒状の非磁性スリーブと該
非磁性スリーブに内包されている磁石とを有し、且つ、
該磁石が回転駆動するように構成されていることを特徴
とする現像方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。本発明者ら
は、上記した従来技術の課題について鋭意検討の結果、
二成分系現像方式において、小粒径のトナーと磁性キャ
リアとからなる二成分系現像剤を用いる場合に、キャリ
アとして特有の磁気特性を有する磁性キャリアを用い、
且つ、磁石が内包され、該磁石が回転駆動するように構
成されている現像剤担持体を用いれば、充分な画像濃度
が得られ、キャリア付着の発生がなく、しかも、その特
性を耐久維持できる現像方法が得られることを知見して
本発明に至った。更に、上記特有の磁気特性を有する磁
性キャリアとしては、熱硬化性のバインダー樹脂を用い
て重合法によって得られる球形の樹脂キャリアであっ
て、且つ、磁気特性の異なる2種以上の磁性金属酸化物
を組み合わせて用い、これらが分散した状態の磁性体分
散型樹脂キャリアを使用することが有効であることもわ
かった。以下、これらについて更に詳細に説明する。
【0009】先ず、トナーと磁性キャリアとからなる二
成分系現像剤を使用した現像方法について本発明者らが
詳細に検討した結果、重量平均粒径が1〜6μmである
小粒径トナーを用いる場合は、これと共に使用する磁性
キャリアとしては、個数平均粒径が5〜35μmのもの
を使用することが好適であることがわかった。即ち、こ
の場合に、個数平均粒径が5μmよりも小さい磁性キャ
リアを使用すると、現像磁気ブラシが潜像担持体に接触
しつつ現像が行なわれる、所謂、接触現像を行なったと
きに、後述する本発明で採用する磁気特性を有する磁性
キャリアを使用したとしてもキャリア付着を免れること
ができない。一方、個数平均粒径が35μmよりも大き
い磁性キャリアを用いた場合には、磁性キャリアの表面
積が小さくなるために、キャリア表面を好ましいトナー
濃度で保持することができなくなる結果、トナーカブリ
の原因となったり、充分な画像濃度が得られない場合が
ある。
【0010】更に、前述したように、上記のような小粒
径のトナーを用いる場合には、現像剤担持体内部に配置
されている磁石が回転駆動して二成分系現像剤を現像部
へと搬送する構成の現像方法を用いることによって、充
分な画像濃度が得られることが知られているが、本発明
者らの更なる検討の結果、このときに、磁気特性を適宜
に制御した磁性キャリアを使用すれば、高い画像濃度を
保ちつつ、キャリア付着の発生を有効に防止でき、しか
も、その性能を耐久維持できることがわかった。そし
て、キャリアの磁気特性としては、具体的に、10,0
00エルステッドの磁場における飽和磁化が170乃至
250emu/cm3の範囲内、残留磁化が25乃至7
0emu/cm3の範囲内にあるものを使用することが
有効であることを見いだした。
【0011】即ち、飽和磁化の値が170emu/cm
3よりも低いと、バイアス条件等にもよるが、キャリア
付着を免れることができない場合があり、一方、飽和磁
化が250emu/cm3よりも高いと、現像剤担持体
近傍での磁性キャリア同士、及び磁性キャリアと現像剤
担持体との間の磁気的シェアが大きくなって、トナーを
劣化させ、画像濃度等の耐久性能を悪くする場合があ
る。又、使用する磁性キャリアの残留磁化が25emu
/cm3よりも低い場合は、二成分系現像剤が現像剤担
持体上で良好に転がることができず、本発明の所期の目
的である画像濃度の向上を達成することができなくな
り、一方、磁性キャリアの残留磁化が70emu/cm
3よりも高い場合には、現像剤担持体の磁場から離れた
ところでもキャリア同士の磁化による凝集が大きいた
め、トナーの劣化が避けられず、耐久特性が悪くなる。
【0012】そして、本発明者らの更なる検討によれ
ば、上記のような特有の磁気特性を有し、且つ、本発明
の所期の目的を容易に達成し得る磁性キャリアを効率的
に得るためには、少なくとも磁性体を含む磁性金属酸化
物粒子をバインダー樹脂に分散させた、所謂、磁性体分
散型の樹脂キャリアを用い、その構成材料として、熱硬
化性のバインダー樹脂と磁気特性の異なる2種以上の磁
性金属酸化物を少なくとも用い、重合法によって作製す
ることが有効であることがわかった。
【0013】そして、上記2種以上の磁性金属酸化物の
組み合わせとして、残留磁化が小さい、所謂、軟磁性で
比較的飽和磁化の高い磁性金属酸化物粒子と、残留磁化
が大きい、所謂、硬磁性の磁性金属酸化物粒子を混合し
て用いることが有効であることを見いだした。更に、こ
れらの磁性体を分散させるバインダー樹脂として、フェ
ノール樹脂やメラミン樹脂等の熱硬化性の樹脂を用い、
且つ、重合法によって作製した磁性キャリアを用いるこ
とが有効であることがわかった。即ち、かかる磁性キャ
リアは、硬く強度に優れ、しかも球形であるので、この
ような磁性キャリアを用いれば、現像器内での磁気的シ
ェア等によるキャリア破壊が有効に防止されて、キャリ
ア付着の発生が抑制され、又、その形状が球形であるた
めに、現像剤担持体上で転がり易く、トナーを良好な状
態で現像部に供給することが可能となるため、本発明の
所期の目的である画像濃度の向上を更に達成できる。
【0014】以下、本発明の現像方法において好適に使
用できる上記のような態様の磁性キャリアについて説明
する。この場合に用いることができる金属酸化物として
は、軟磁性体粒子として、例えば、MO・Fe23又は
MFe24の一般式で表される、マグネタイト、ソフト
フェライト等を好ましく用いることができる。式中のM
としては、2価或いは1価の金属イオン、例えば、M
n、Fe、Ni、Co、Cu、Mg、Zn、Cd、Li
等が相当し、更に、Mは、単独或いは複数の金属として
用いることができる。このようなものとしては、例え
ば、マグネタイト、γ酸化鉄、Mn−Zn系フェライ
ト、Ni−Zn系フェライト、Mn−Mg系フェライ
ト、Ca−Mg系フェライト、Li系フェライト、Cu
−Zn系フェライトと言った鉄系磁性酸化物を挙げるこ
とができる。
【0015】又、上記した軟磁性の金属酸化物粒子と共
に用いる硬磁性金属酸化物粒子としては、例えば、Ba
Fe1219、SrFe1219で表されるバリウムフェラ
イト、ストロンチウムフェライト等を挙げることができ
る。更に、磁気特性や電気抵抗等の調整のために、上記
金属酸化物以外にも、Mg、Al、Si、Ca、Sc、
Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Z
n、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Cd、Sn、Ba、
Pb等の金属を、単独或いは複数用いた非磁性の金属酸
化物を併用することもできる。尚、上記で言うソフトフ
ェライトとは、軟磁性のフェライトであって、その保磁
力Hcが100エルステッド以下のものを意味する。
【0016】上述した本発明の現像方法において好適に
使用し得る磁性体分散型樹脂キャリアを製造する方法と
しては、少なくとも重合性モノマーと2種以上の磁性金
属酸化物とを含む組成物を混合して造粒し、モノマーを
重合させて、直接、キャリアを得る方法がある。重合に
用いられる重合性モノマーとしては、先に挙げたフェノ
ール樹脂やメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂原料であるビ
ニル系モノマー、例えば、フェノール樹脂の場合は、フ
ェノール類とアルデヒド類、尿素樹脂の場合は、尿素と
アルデヒド類、メラミン樹脂の場合は、メラミンとアル
デヒド類や、その他の、エポキシ樹脂の出発原料となる
ビスフェノール類とエピクロルヒドリン等が用いられ
る。例えば、硬化系フェノール樹脂を用いた磁性キャリ
アの具体的な製造方法としては、水性媒体中で、重合性
モノマーであるフェノール類とアルデヒド類を、塩基性
触媒の存在下、先に挙げたような磁性金属酸化物、好ま
しくは親油化処理した磁性金属酸化物を入れて、単量体
モノマーを重合させることによって、直接、磁性体分散
型の球状の樹脂キャリアを得る。
【0017】本発明の現像方法に好適に用いることので
きる上記したような形態の磁性キャリアは、キャリアと
共に用いるトナーの帯電量に合わせて、更に、その表面
が適当なコート樹脂で被覆されているものであることが
好ましい。この際に使用するコート樹脂としては、絶縁
性樹脂であることが好ましい。この場合に使用し得る絶
縁性樹脂としては、熱可塑性の樹脂であっても熱硬化性
樹脂であってもよい。具体的には、例えば、熱可塑性の
樹脂としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレー
トやスチレン−アクリル酸共重合体等のアクリル樹脂、
スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリフッ
化ビニリデン樹脂、フルオロカーボン樹脂、パーフロロ
カーボン樹脂、溶剤可溶性パーフロロカーボン樹脂、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニ
ルピロリドン、石油樹脂、セルロース、酢酸セルロー
ス、硝酸セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメ
チルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース等のセルロース誘導体、ノボラ
ック樹脂、低分子量ポリエチレン、飽和アルキルポリエ
ステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリアリレートと言った芳香族ポリ
エステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポ
リスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポ
リエーテルケトン樹脂等を挙げることができる。
【0018】又、熱硬化性樹脂としては、具体的には、
例えば、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、マレイ
ン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、
或いは、無水マレイン酸とテレフタル酸と多価アルコー
ルとの重縮合によって得られる不飽和ポリエステル、尿
素樹脂、メラミン樹脂、尿素−メラミン樹脂、キシレン
樹脂、トルエン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン−グア
ナミン樹脂、アセトグアナミン樹脂、グリプタール樹
脂、フラン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド、ポリア
ミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリウレタ
ン樹脂等を挙げることができる。上述した樹脂は、単独
でも使用できるが、夫々を混合して使用してもよい。
又、熱可塑性樹脂に硬化剤等を混合し硬化させて使用す
ることもできる。
【0019】更に、本発明の現像方法で使用する磁性キ
ャリアとしては、形状係数SF1が、1.0〜1.4、
SF2が1.1〜2.5の範囲のものが好適に用いられ
る。即ち、SF1が、1.4よりも大きい場合には、キ
ャリアの磁気特性にもよるが、二成分系現像剤が現像剤
担持体上で良好に転がることができない場合がある。
又、SF2が、1.0〜1.1未満の場合には、特に、
重合法によって得られる形状係数SF1が1.0〜1.
4、SF2が1.1〜2.5の範囲にあるようなトナー
との組み合わせでは、摩擦帯電量の立ち上がりが悪くな
る。一方、SF2が2.5よりも大きい場合には、樹脂
キャリア中に分散されている磁性体粒子が表面から剥れ
る等、キャリアの強度面で問題を生じる場合がある。
【0020】更に、本発明の現像方法においては、真比
重が2.0〜4.5g/cm3の磁性キャリアを好適に
用いることができる。即ち、真比重が2.0g/cm3
である磁性キャリアは、実質的に、キャリアの重量に占
める樹脂の割合が50%以上であるような樹脂分の多い
キャリアを意味しており、強度面で問題を生じる場合が
ある。一方、真比重が4.5g/cm3より大きい場合
には、キャリアの磁気特性にもよるが、現像器内でのト
ナーに与えるシェアが大きくなる傾向があり、耐久時に
トナー劣化を引き起こす恐れがある。
【0021】本発明の現像方法において、上記した構成
の磁性キャリアと共に用いるトナーは、重量平均粒子径
が1〜6μmの小粒径のトナーであれば、いずれのもの
でもよい。しかし、このような小粒径のトナーを効率的
に得るためには、懸濁重合や乳化重合、分散重合等の重
合法を用いてトナーを製造することが好ましい。
【0022】以下に、本発明で用いる測定方法について
述べる。トナーの粒径については、コールターカウンタ
ーTA−II型を用い、電解水溶液100〜150ml中
に分散剤として界面活性剤(好ましくは、アルキルベン
ゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加え、更に、測
定試料を2〜20mg加えて測定用サンプル液を調製す
る。この試料が懸濁したサンプル液(電解液)を超音波
分散器で約1〜3分間分散処理を行なった後、前記コー
ルターカウンターTA−II型によりアパーチャーとして
100μmアパーチャーを用いて、トナーの体積、個数
を測定して体積分布と個数分布とを算出する。そして、
得られた体積分布から重量基準の重量平均径を求めた。
この際、0.6μm以上のトナー粒子の重量平均粒子粒
径をもってトナーの平均粒径とした。
【0023】磁性キャリアの粒径については、走査電子
顕微鏡(100〜5,000倍)によりランダムに粒径
0.1μm以上の磁性キャリア粒子を300個以上抽出
し、ニレコ社(株)製の画像処理解析装置Luzex3
により解析し、個数平均の水平方向フェレ径をもってキ
ャリアの個数平均粒子径とした。
【0024】又、磁性キャリアの磁気特性は、理研電子
(株)製の振動磁場型磁気特性自動記録装置BHV−3
0を用いて測定した。キャリア粉体の磁気特性値は、1
0キロエルステッドの外部磁場を作り、飽和磁化、及び
そこから0エルステッドに戻したときの残留磁化を求め
た。磁性キャリアの測定用サンプルは、円筒状のプラス
チック容器に充分密になるようにパッキングした状態で
作製する。この状態で磁化モーメントを測定し、更に、
上記で充填した試料の実際の重量を測定して磁化の強さ
(emu/g)を求める。次いで、キャリア粒子の真比
重を、乾式自動密度計アキュピック1330(島津製作
所(株)社製)により求め、磁化の強さ(emu/g)
に真比重を掛けることで、本発明で規定する単位体積あ
たりの磁化の強さ(emu/cm3)を求める。
【0025】磁性キャリア球形度の測定は、走査電子顕
微鏡(100〜5,000倍)によりランダムに粒径
0.1μm以上の磁性キャリア粒子300個以上抽出
し、ニレコ社(株)の画像処理解析装置Luzex3に
より、下記式により導かれる形状係数を求めることで行
った。ここで、SF1は、1に近いほど真球形に近いこ
とを意味し、SF2は、1に近い程、キャリア表面の凸
凹が少ない、滑らかな形状となる。
【数1】
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。 (トナーの製造) [トナー1] ・スチレン 77重量部 ・n−ブチルアクリレート 22重量部 ・ベンゾイルパーオキサイド 1.4重量部 ・ジビニルベンゼン 0.2重量部 四つ口フラスコに、窒素置換した水180重量部とポリ
ビニルアルコール1%水溶液20重量部を投入した後、
上記処方を加え、攪拌して重合性モノマーを含む懸濁液
とした。この後、フラスコ内を窒素で置換した後に80
℃に昇温し、同温度に10時間保持して重合反応を行っ
た。得られた重合体を水洗した後に、温度を65℃に保
ちつつ、減圧環境にて乾燥して樹脂を得た。この樹脂を
88重量部、着色剤としてC.I.ピグメントブルー1
5:3を7重量部、荷電制御剤としてアセチルアセトン
金属化合物5重量部、低分子量ポリプロピレン3重量部
を固定槽式乾式混合機により混合し、ベント口を吸引ポ
ンプに接続し吸引しつつ、二軸押し出し機にて溶融混練
を行った。
【0027】この溶融混練物を、ハンマーミルにて粗砕
し、1mmメッシュパスのトナー組成物の粗砕物を得
た。更に、この粗砕物を機械式粉砕機により、体積平均
径20〜30μmまで粉砕を行った後、旋回流中の粒子
間衝突を利用したジェットミルにて粉砕を行った後、多
段割分級機により分級を行ってシアン着色粒子を得た。
得られた粒子は、重量平均粒径4.2μmであった。
又、このトナー組成物100重量部に対して、BET法
による比表面積が200m2/gである疎水性シリカを
外添して粉砕法によって製造されたトナー1を得た。
【0028】[トナー2]イオン交換水710重量部
に、0.1M−Na3PO4水溶液450重量部を投入
し、60℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機
化工業製)を用いて、12,000rpmにて攪拌し
た。これに1.0M−CaCl2水溶液75重量部を徐
々に添加し、均一且つ微細に分散された状態のCa3(P
4)2を含む水系媒体を調製した。
【0029】 ・スチレン 160重量部 ・n−ブチルアクリレート 35重量部 ・C.I.ピグメントブルー15:3 15重量部 ・サリチル酸金属化合物 15重量部 ・飽和ポリエステル(酸価14、ピーク分子量;8000) 10重量部 ・エステルワックス(融点70℃) 50重量部 一方、上記材料を混合してを60℃に加温し、TK式ホ
モミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12,000
rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)10重量部を溶解し、重合性モノマーを含む組成物
を調製した。
【0030】次に、前記で予め調製しておいた水系媒体
中に、得られた重合性モノマーを含む組成物を投入し、
60℃のN2雰囲気下において、TK式ホモミキサーに
て10,000rpmで10分間攪拌して、該組成物を
造粒した。その後、パドル攪拌翼で攪拌しつつ、80℃
に昇温し、10時間反応させた。重合反応終了後、減圧
下で残存モノマーを留去し、冷却後、塩酸を加えてリン
酸カルシウムを溶解させた後、ろ過、水洗、乾燥をし
て、シアン着色懸濁粒子を得た。その後、多段割分級機
により分級を行った。得られた粒子は重量平均粒径3.
3μmであった。この着色粒子100重量部に対して、
BET法による比表面積が200m2/gである疎水性
シリカを3.5重量部外添して、重合法により製造され
たトナー2を得た。
【0031】[トナー3]トナー1の多分割分級機によ
る分級条件を変化させること以外はトナー1と同様にし
てシアン着色粒子を製造した。得られた粒子の重量平均
粒径は、5.8μmであった。このシアン着色粒子10
0重量部に対して、BET法による比表面積が200m
2/gである疎水性シリカを1.8重量部外添して、粉
砕法により製造されたトナー3を得た。
【0032】(キャリアの製造) [キャリア1]先ず、個数平均粒径0.25μmのマグ
ネタイト粉と、個数平均粒径0.25μmのバリウムフ
ェライト粉に対して、夫々4.8重量%のシラン系カッ
プリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピル)
ジメトキシシラン)を加え、容器内で100℃以上で高
速混合撹拌して金属酸化物微粒子の親油化処理を行っ
た。
【0033】 ・フェノール 10重量部 ・ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、 水50%) 6重量部 ・親油化処理したマグネタイト 50重量部 ・親油化処理したバリウムフェライト 50重量部 上記材料と、28%アンモニア水5重量部、水10重量
部をフラスコに入れ、攪拌、混合しながら40分間で8
5℃まで昇温・保持し、3時間重合反応させて硬化させ
た。その後、30℃まで冷却し、更に水を添加した後、
上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した後、風乾した。次
いで、これを減圧下(5mmHg以下)、50〜60℃
の温度で乾燥して、球状のキャリアコアを得た。
【0034】更に、上記で得られたキャリアコア粒子の
表面に、以下の方法で熱硬化性のシリコーン樹脂をコー
トした。その際、キャリアコア粒子表面のコート樹脂量
が1.5重量%になるように、トルエンを溶媒として1
0重量%のキャリアコート溶液を作製した。このコート
溶液を剪断応力を連続して加えながら溶媒を揮発させ
て、キャリアコア表面へのコートを行った。このコート
磁性キャリア粒子を200℃で1時間熱処理し、解砕し
た後、200メッシュの篩で分級して、キャリア1を得
た。上記で得られたキャリア1の個数平均粒径は25.
0μmであり、SF1は1.05、SF2は1.20で
あった。更に、得られたキャリアを10キロエルステッ
ドの磁場中で磁化した後、その磁気特性を測定した。1
0キロエルステッドにおける飽和磁化は213.5em
u/cm3であり、残留磁化は48.3emu/cm3
あった。又、キャリアの真比重は3.6g/cm3であ
った。
【0035】[キャリア2]キャリア1の材料であるバ
リウムフェライト粉を個数平均粒径0.27μmのスト
ロンチウムフェライト粉に変更すること以外は、処方、
製法を全てキャリア1と同様にしてキャリア粒子を作製
してキャリア2とした。得られたキャリア2の個数平均
粒径は25.2μmであり、SF1は1.08、SF2
は1.22であった。更に、得られたキャリアを10キ
ロエルステッドの磁場中で磁化した後、磁気特性を測定
した。10キロエルステッドにおける飽和磁化は21
7.0emu/cm3であり、残留磁化は49.0em
u/cm3であった。又、キャリアの真比重は3.5g
/cm3であった。
【0036】[キャリア3]個数平均粒径0.26μm
のCu−Zn系フェライト粉に、4.8重量%のシラン
系カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロ
ピル)ジメトキシシラン)を加え、容器内で100℃以
上で高速混合撹拌して、金属酸化物微粒子の親油化処理
を行った。
【0037】 ・フェノール 10重量部 ・ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、 水50%) 6重量部 ・親油化処理したCu−Zn系フェライト 60重量部 ・親油化処理したバリウムフェライト(キャリア1で用いたもの) 40重量部 上記材料を用いて、それ以外はキャリア1と全て同様に
してキャリア粒子を作製し、キャリア3とした。得られ
たキャリア粒子の個数平均粒径は24.9μmであり、
SF1は1.05、SF2は1.15であった。又、得
られたキャリアを10キロエルステッドの磁場中で磁化
した後、その磁気特性を測定した。この結果、10キロ
エルステッドにおける飽和磁化は235.0emu/c
3であり、残留磁化は35.3emu/cm3であっ
た。又、キャリアの真比重は3.6g/cm3であっ
た。
【0038】[キャリア4]個数平均粒径0.25μm
のマグネタイト粉と、個数平均粒径0.25μmのバリ
ウムフェライト粉に対し、夫々3.8重量%のシラン系
カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピ
ル)ジメトキシシラン)を加え、容器内で100℃以上
で、高速混合撹拌して金属酸化物微粒子の親油化処理を
行った。 ・フェノール 11重量部 ・ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、 水50%) 7重量部 ・親油化処理したマグネタイト 30重量部 ・親油化処理したバリウムフェライト 70重量部
【0039】上記材料と、28%アンモニア水5重量
部、水10重量部をフラスコに入れ、攪拌、混合しなが
ら40分間で85℃まで昇温・保持して、3時間で反応
・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、更に水を添
加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗し、風乾し
た。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜
60℃で乾燥して、球状のキャリアコアを得た。
【0040】更に、上記で得られたキャリアコア粒子の
表面に、以下の方法で熱硬化性のシリコーン樹脂をコー
トした。その際、キャリアコア粒子表面のコート樹脂量
が2.5重量%になるように、トルエンを溶媒として1
0重量%のキャリアコート溶液を作製した。このコート
溶液を剪断応力を連続して加えながら溶媒を揮発させ
て、キャリアコア表面へのコートを行った。このコート
磁性キャリア粒子を200℃で1時間熱処理し、解砕し
た後、200メッシュの篩で分級して、キャリア4を得
た。上記で得られたキャリア4の個数平均粒径は19.
8μmであり、SF1は1.10、SF2は1.23で
あった。更に、得られたキャリアを10キロエルステッ
ドの磁場中で磁化した後、その磁気特性を測定した。1
0キロエルステッドにおける飽和磁化は191.0em
u/cm3であり、残留磁化は66.0emu/cm3
あった。又、キャリアの真比重は3.4g/cmであ
った。
【0041】[キャリア5]個数平均粒径0.25μm
のマグネタイト粉と、個数平均粒径0.25μmのバリ
ウムフェライト粉に対し、夫々6.5重量%のシラン系
カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピ
ル)ジメトキシシラン)を加え、容器内で100℃以上
で、高速混合撹拌して金属酸化物微粒子の親油化処理を
行った。 ・フェノール 9重量部 ・ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、 水50%) 5重量部 ・親油化処理したマグネタイト 30重量部 ・親油化処理したバリウムフェライト 70重量部 上記材料と、28%アンモニア水5重量部、水10重量
部をフラスコに入れ、攪拌、混合しながら40分間で8
5℃まで昇温・保持して、3時間で反応・硬化させた。
その後、30℃まで冷却し、更に水を添加した後、上澄
み液を除去し、沈殿物を水洗し、風乾した。次いで、こ
れを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥し
て、球状のキャリアコアを得た。
【0042】更に、上記で得られたキャリアコア粒子の
表面に、以下の方法で熱硬化性のシリコーン樹脂をコー
トした。その際、キャリアコア粒子表面のコート樹脂量
が1.2重量%になるように、トルエンを溶媒として1
0重量%のキャリアコート溶液を作製した。このコート
溶液を剪断応力を連続して加えながら溶媒を揮発させ
て、キャリアコア表面へのコートを行った。このコート
磁性キャリア粒子を200℃で1時間熱処理し、解砕し
た後、200メッシュの篩で分級して、キャリア5を得
た。上記で得られたキャリア5の個数平均粒径は33.
5μmであり、SF1は1.07、SF2は1.21で
あった。更に、得られたキャリアを10キロエルステッ
ドの磁場中で磁化した後、その磁気特性を測定した。1
0キロエルステッドにおける飽和磁化は214.0em
u/cm3であり、残留磁化は48.8emu/cm3
あった。又、キャリアの真比重は3.5g/cm3であ
った。
【0043】 [キャリア6] ・フェノール 10重量部 ・ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、 水50%) 6重量部 ・親油化処理したバリウムフェライト(キャリア1で用いたもの) 100重量部 上記材料を用いてキャリア1と全て同様にしてキャリア
粒子を作製し、キャリア6とした。得られたキャリア粒
子の個数平均粒径は24.9μmであり、SF1は1.
05、SF2は1.28であった。得られたキャリアを
10キロエルステッドの磁場中で磁化した後、磁気特性
を測定した。10キロエルステッドにおける飽和磁化は
161.3emu/cm3であり、残留磁化は140.
3emu/cm3であった。キャリアの真比重は3.6
g/cm3であった。
【0044】 [キャリア7] ・フェノール 10重量部 ・ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、 水50%) 6重量部 ・親油化処理したCu−Zn系フェライト(キャリア1で用いたもの) 90重量部 ・親油化処理したバリウムフェライト(キャリア1で用いたもの) 10重量部 上記材料を用いて、キャリア1と全て同様にしてキャリ
ア粒子を作製し、キャリア7とした。得られたキャリア
粒子の個数平均粒径は25.5μmであり、SF1は
1.02、SF2は1.15であった。更に、得られた
キャリアを10キロエルステッドの磁場中で磁化した
後、その磁気特性を測定した。10キロエルステッドに
おける飽和磁化は241.3emu/cm3であり、残
留磁化は24.1emu/cm3であった。キャリアの
真比重は3.4g/cm3であった。
【0045】[キャリア8]個数平均粒径0.25μm
のマグネタイト粉と、個数平均粒径0.25μmのバリ
ウムフェライト粉に対し、夫々7.0重量%のシラン系
カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピ
ル)ジメトキシシラン)を加え、容器内で100℃以上
で、高速混合撹拌して金属酸化物微粒子の親油化処理を
行った。 ・フェノール 9重量部 ・ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、 水50%) 5重量部 ・親油化処理したマグネタイト 50重量部 ・親油化処理したバリウムフェライト 50重量部 上記材料と、28%アンモニア水5重量部、水10重量
部をフラスコに入れ、攪拌、混合しながら40分間で8
5℃まで昇温・保持して、3時間で反応・硬化させた。
その後、30℃まで冷却し、更に水を添加した後、上澄
み液を除去し、沈殿物を水洗し、風乾した。次いで、こ
れを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥し
て、球状のキャリアコアを得た。
【0046】更に、上記で得られたキャリアコア粒子の
表面に、以下の方法で熱硬化性のシリコーン樹脂をコー
トした。その際、キャリアコア粒子表面のコート樹脂量
が1.2重量%になるように、トルエンを溶媒として1
0重量%のキャリアコート溶液を作製した。このコート
溶液を剪断応力を連続して加えながら溶媒を揮発させ
て、キャリアコア表面へのコートを行った。このコート
磁性キャリア粒子を200℃で1時間熱処理し、解砕し
た後、200メッシュの篩で分級して、キャリア8を得
た。上記で得られたキャリア8の個数平均粒径は37.
8μmであり、SF1は1.10、SF2は1.21で
あった。更に、得られたキャリアを10キロエルステッ
ドの磁場中で磁化した後、その磁気特性を測定した。1
0キロエルステッドにおける飽和磁化は214.0em
u/cm3であり、残留磁化は48.2emu/cm3
あった。又、キャリアの真比重は3.5g/cm3であ
った。
【0047】<実施例1>トナー1とキャリア1を、ト
ナー濃度5%となるように混合し、二成分系現像剤を作
製した。このとき、トナーの帯電量は−45.8μC/
gであった。この二成分系現像剤を用いて、キヤノン
(株)製フルカラー複写機CLC500の改造機で画像
出し試験を行なった。図1に、本実施例で用いた現像装
置の概略図を示す。図中、11は感光ドラム、12は現
像スリーブ、13は、現像スリーブ12内に回転可能な
状態で配置されたマグネットローラ、14は現像剤を現
像スリーブ12に一定厚さに供給するための規制ブレー
ド、15は現像剤を現像スリーブ12から剥がすために
配置された剥離ブレード、16は撹拌スクリュー、17
はトナーを供給するホッパーである。
【0048】又、現像スリーブ12は、感光ドラム11
に対する再近接距離が500μmになるように配設さ
れ、現像剤が感光ドラム11に対して接触する状態で現
像できるように構成されている。現像スリーブ12は外
径30mmであり、内部のマグネットローラ13は各極
1000ガウスの磁力で8極が、ほぼ均等な位置に配置
されている。感光ドラム11は、矢印方向に160mm
/secで回転する。又、マグネットローラ13は、矢
印方向に2500r.p.mで高速回転する。又、現像
スリーブ12は、マグネットローラ13とは逆の矢印方
向に100mm/secで回転し、トナー1とキャリア
1とを含む二成分系現像剤は、現像スリーブ12上で転
がりつつ、現像スリーブ回転方向に搬送される。
【0049】現像スリーブ12には、直流電圧及び交流
電圧が重畳して印加される。本実施例では、直流電圧V
dc=−450Vに対して、交流電圧Vpp=2,000
V、Vf=2,000Hzを重畳したものを現像バイア
スとした。又、カブリとりバイアスVbackを150Vと
して、画出し試験を行なった。画像出し試験の結果、キ
ャリア付着やカブリ等の画像汚れがなく、画像濃度が充
分である良好な結果が得られた。更に、1万枚の画像出
し耐久試験を行なったが、性能の変化は見られなかっ
た。
【0050】<実施例2>トナー1とキャリア2を用い
て、実施例1と同様にして二成分系現像剤を作製した。
トナー帯電量は−49.3μC/gであった。実施例1
と全て同じ条件で画像出し試験を行なったところ、実施
例1と同様にキャリア付着やカブリ等の画像汚れがな
く、画像濃度が充分である良好な結果が得られた。又、
画像出し耐久試験の結果も良好なものであった。
【0051】<実施例3>トナー1とキャリア3を用い
て、実施例1と同様にして二成分系現像剤を作製した。
トナー帯電量は−46.4μC/gであった。実施例1
と全て同じ条件で画像出し試験を行なったところ、実施
例1に比較して少し画像濃度が薄かったが充分な濃さで
あり、実施例1と同様にキャリア付着やカブリ等の画像
汚れがない良好な結果が得られた。又、画像出し耐久試
験の結果も良好なものであった。
【0052】<実施例4>トナー2とキャリア4を用い
て、実施例1と同様にして二成分系現像剤を作製した。
トナー帯電量は−62.1μC/gであった。実施例1
と全て同じ条件で画像出し試験を行なったところ、少量
のキャリア付着が見られたが問題ないレベルであり、実
施例1と同様にカブリもなく画像濃度が充分である良好
な結果が得られた。又、画像出し耐久試験の結果も良好
なものであった。
【0053】<実施例5>トナー3とキャリア5を用い
て、実施例1と同様にして二成分系現像剤を作製した。
トナー帯電量は−28.4μC/gであった。実施例1
と全て同じ条件で画像出し試験を行なったところ、少量
のトナーカブリがみられたが問題ないレベルであり、実
施例1と同様にキャリア付着がなく、画像濃度が充分で
ある良好な結果が得られた。又、画像出し耐久試験の結
果も良好なものであった。
【0054】<比較例1>トナー1とキャリア6を用い
て、実施例1と同様にして二成分系現像剤を作製した。
トナー帯電量は−42.6μC/gであった。実施例1
と全て同じ条件で画像出し試験を行なったところ、カブ
リはなく画像濃度は充分なレベルであったが、初期から
非画像部にキャリア付着による汚れが発生した。
【0055】<比較例2>トナー1とキャリア7を用い
て、実施例1と同様にして二成分系現像剤を作製した。
トナー帯電量は−46.3μC/gであった。実施例1
と全て同じ条件で画像出し試験を行なったところ、キャ
リア付着やカブリはなかったが、極度に画像濃度の薄い
画像しか得られなかった。現像部を観察すると、現像剤
がうまく搬送されておらず、現像部に充分な量が供給さ
れていなかった。
【0056】<比較例3>トナー3とキャリア8を用い
て、実施例1と同様にして二成分系現像剤を作製した。
トナー帯電量は−25.0μC/gであった。実施例1
と全て同じ条件で画像出し試験と画像出し耐久試験を行
なったところ、50枚程度からトナーカブリによる画像
汚れが発生し、回復することはなかった。
【0057】<比較例4>実施例1と同じ二成分系現像
剤を用いて、図1のマグネットローラ13を回転させず
に、現像スリーブ12の回転速度を260mm/sec
に早めて画像出し試験と画像出し耐久試験を行なったと
ころ、かなり薄い画像濃度しか得られなかった。表1
に、実施例及び比較例で用いた二成分系現像剤を構成す
るトナーとキャリアの諸物性をまとめて示した。
【0058】実施例及び比較例で使用したトナー及び磁
性キャリアの物性値を、下記の表1にまとめて示した。
【表1】表1 実施例及び比較例で使用したトナー及び
磁性キャリアの物性値
【0059】[評価]実施例及び比較例で使用した表1
に示した物性を有するトナー及び磁性キャリアからなる
二成分系現像剤を用いて行なった画出し試験の評価は、
下記の方法及び下記の基準で行なった。 (1)キャリア付着:ベタ白画像を画出しし、現像部と
クリーナ部との間の感光ドラム上の部分を透明な接着テ
ープを密着させてサンプリングし、5cm×5cm中の
感光ドラム上に付着していた磁性キャリア粒子の個数を
カウントし、1mm2あたりの付着キャリアの個数を算
出した。
【数2】
【0060】(2)画像濃度:画像濃度は、SPIフィ
ルターを装着したマクベス社製マクベスカラーチェッカ
ーRD−1255を使用して、普通紙上に形成されたベ
タ画像の相対濃度として測定した。
【数3】
【0061】(3)カブリ:画出し前の普通紙の平均反
射率Dr(%)を、東京電色株式会社製デンシトメータ
TC−6MCによって測定した。一方、普通紙上にベタ
白画像を画出しし、次いでベタ白画像の反射率Ds
(%)を測定した。カブリ(%)は、これらの測定値か
ら、下記式によって算出し、下記の基準で評価した。
【数4】
【0062】評価結果は、下記の表2にまとめて示し
た。
【表2】表2 評価結果
【0063】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、現像剤担持体に内包させたマグネットローラが回転
する方式の現像方法と、特有の磁気特性を有する磁性キ
ャリアを用いることで、キャリア付着の発生が有効に防
止されると共に、小粒径トナーを使用した場合の画像濃
度の低さの問題が同時に解決された現像方法が提供され
る。又、本発明によれば、磁性キャリアとして、熱硬化
性のバインダー樹脂を用いて重合法により得られる略球
形の磁性体分散型の樹脂キャリアを使用することで、更
に、高い画像濃度を得ることができ、上記した優れた性
能を耐久維持することが可能な現像方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において用いた二成分系現像装
置の説明に用いた概略図である。
【符号の説明】
11. 感光ドラム 12. 現像スリーブ 13. マグネットローラ 14. 規制ブレード 15. 剥離ブレード 16. 撹拌スクリュー 17. ホッパー
フロントページの続き Fターム(参考) 2H005 BA03 BA06 CB03 CB04 EA02 EA05 FA02 2H031 AC08 AC23 AD01 BA09 2H077 AD02 AD06 AD13 AD18 BA03 EA03 FA19

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともトナー及び磁性キャリアを有
    する二成分系現像剤を現像剤担持体上に担持して現像部
    へと搬送し、該現像部において、現像剤担持体上に二成
    分系現像剤の磁気ブラシを形成し、該磁気ブラシを潜像
    担持体に接触させて潜像担持体上に形成されている静電
    潜像を現像する現像方法において、上記トナーの重量平
    均粒子径が1〜6μmであり、上記磁性キャリアの個数
    平均粒子径が5〜35μmであり、且つ、その磁気特性
    が、10,000エルステッドの磁場における飽和磁化
    が170〜250emu/cm3、及び残留磁化が25
    〜70emu/cm3であり、上記現像剤担持体が、円
    筒状の非磁性スリーブと該非磁性スリーブに内包されて
    いる磁石とを有し、且つ、該磁石が回転駆動するように
    構成されていることを特徴とする現像方法。
  2. 【請求項2】 磁性キャリアが、少なくとも熱硬化性の
    バインダー樹脂と磁気特性の異なる2種以上の磁性金属
    酸化物とを構成材料とし、且つ、重合法を用いて作製さ
    れたものである請求項1に記載の現像方法。
  3. 【請求項3】 磁性金属酸化物が、少なくとも、マグネ
    タイト又はソフトフェライトのいずれかと、バリウムフ
    ェライト又はストロンチウムフェライトのいずれかとを
    含む請求項1に記載の現像方法。
  4. 【請求項4】 磁石が現像剤担持体上の二成分系現像剤
    の搬送方向と逆方向に回転するように構成されている請
    求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の現像方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7226713B2 (en) 2003-01-31 2007-06-05 Ricoh Company, Ltd. Carrier, developer including the carrier and image forming apparatus using the developer
JP2008040207A (ja) * 2006-08-08 2008-02-21 Konica Minolta Business Technologies Inc 二成分現像剤
JP2010078872A (ja) * 2008-09-25 2010-04-08 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷現像用キャリア、静電荷現像用現像剤、静電荷現像用現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置

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