JP2000136543A - 建設機械 - Google Patents

建設機械

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JP2000136543A
JP2000136543A JP10324548A JP32454898A JP2000136543A JP 2000136543 A JP2000136543 A JP 2000136543A JP 10324548 A JP10324548 A JP 10324548A JP 32454898 A JP32454898 A JP 32454898A JP 2000136543 A JP2000136543 A JP 2000136543A
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switch
hydraulic
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロッドを自重によって自由落下させることに
よって、下部走行体に対して上部旋回体をロックする。 【解決手段】 上部旋回体にはロッド15Cが下側に向
いた状態で油圧シリンダ15を取付ける。そして、自由
落下モードにおいて油圧シリンダ15のロッド15Cを
下降させるときには、主切換弁24がロッド下降側位置
(ハ)に切換わり、自由落下用切換弁30,31が連通
位置(ホ)に切換わると共に、自由落下開始用切換弁3
2が連通位置(ト)に切換わる。これにより、ロッド1
5Cは自重によって降下する。一方、油圧落下モードに
おいて油圧シリンダ15のロッド15Cを下降させると
きには、主切換弁24がロッド下降側位置(ハ)に切換
わると共に、自由落下用切換弁30,31が遮断位置
(ニ)に切換わる。これにより、ロッド15Cは油圧ポ
ンプ21からの圧油によって降下する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下部走行体上に旋
回可能な上部旋回体が搭載された、例えばアースドリ
ル、杭打機、油圧ショベル等の建設機械に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、下部走行体と、この下部走行体
上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、この上部旋回
体に設けられた油圧シリンダのロッド先端を下部走行体
の凹陥部内に挿入することによって上部旋回体の旋回を
ロックする旋回ロック装置と、この旋回ロック装置の駆
動を制御する制御手段からなる建設機械が知られている
(例えば、特開平3−151423号公報等)。
【0003】このような従来技術による建設機械では、
油圧シリンダに圧油を給,排することによって油圧シリ
ンダのロッドを上昇,下降させ、上部旋回体の旋回を許
可,禁止(ロック)するものである。
【0004】また、他の従来技術として、上部旋回体に
は手動操作によって上,下方向に移動可能なロックピン
と、下部走行体にはこのロックピンに対応した位置に凹
陥部が設けられたものが知られている(例えば、実開昭
61−76866号公報等)。
【0005】このような他の従来技術による建設機械で
は、作業者は、ロックピンを下部走行体に向けて付勢し
つつ上部旋回体をゆっくりと旋回させる。これによっ
て、ロックピンが下部走行体の凹陥部に位置合せされた
ときに、ロックピンが凹陥部内に挿入され、上部旋回体
がロックされるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による建設機械では、油圧シリンダに圧油を供給
することによって、ロッドを下降させ上部旋回体の旋回
をロックするものである。しかし、このような建設機械
では、ロッドと凹陥部との位置合せを行わなければなら
ず、他の従来技術に示すような手動操作に慣れた熟練し
た作業者にとっては、却って上部旋回体の旋回をロック
する作業が煩わしくなるという問題がある。
【0007】また、上述した建設機械では、油圧シリン
ダのロッドを確実に凹陥部内に挿入するために、上部旋
回体の旋回速度等からロッドを下降させるタイミングを
演算している。このため、旋回速度等を検出するための
センサ等を別途設ける必要があり、製造コストが高いと
いう問題もある。
【0008】一方、上述した他の従来技術にあっては、
ロックピンを手動操作するためにロックピンを運転室近
傍に配置しなければならず、旋回ロック装置の取付け自
由度が低いという問題がある。
【0009】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は、ロッドをその自重によって下
降させることによって下部走行体に対して上部旋回体を
ロックすることができる建設機械を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明は、下部走行体と、前記下部走
行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、シリンダ
内を2つの油室に画成するピストンにロッドが下側を向
く状態で前記上部旋回体に取付けられ、ロッドの下降と
上昇に応じて下部走行体に対して上部旋回体のロックと
ロック解除を行う油圧シリンダと、前記油圧シリンダに
圧油の給,排を行うことにより、ロッドの上昇,下降を
切換える主切換弁と、前記油圧シリンダのロッドを自由
落下させるとき、前記2つの油室をそれぞれタンクに連
通させる自由落下用切換弁とから構成したことにある。
【0011】このように構成したことにより、上部旋回
体をロックするときには、自由落下用切換弁をタンク連
通側に切換える。このとき、油圧シリンダの2つの油室
がタンクに連通し、油圧シリンダのロッドが自由落下す
る。一方、上部旋回体のロックを解除するときには、主
切換弁をロッド上昇側に切換える。このとき、油圧シリ
ンダに圧油が供給され、油圧シリンダのロッドが上昇す
る。これにより、主切換弁と自由落下用切換弁とによっ
て上部旋回体のロックとロック解除とを行うことができ
る。
【0012】また、請求項2の発明は、油圧落下モード
スイッチと自由落下モードスイッチとを備え、油圧落下
モードスイッチを選択したときには、前記主切換弁のみ
をロッド下降側に切換え、自由落下モードスイッチを選
択したときには、前記主切換弁をロッド下降側に切換え
ると共に、自由落下用切換弁をタンク連通側に切換える
構成としたことにある。
【0013】これにより、油圧落下モードスイッチを選
択したときには、主切換弁のみをロッド下降側に切換
え、油圧シリンダから圧油を排出する。このため、油圧
シリンダのロッドは油圧によって下降する。一方、自由
落下モードスイッチを選択したときには、主切換弁をロ
ッド下降側に切換えると共に、自由落下用切換弁をタン
ク連通側に切換える。このため、油圧シリンダの2つの
油室はタンクに連通し、油圧シリンダのロッドはその自
重によって下降する。
【0014】また、請求項3の発明は、油圧シリンダの
ロッドを上昇させる上昇スイッチと、油圧シリンダのロ
ッドを下降させる下降スイッチとを備えると共に、油圧
シリンダのロッド側油室をタンクに連通させるロッド側
の自由落下用切換弁と直列に自由落下開始用切換弁を設
け、前記自由落下開始用切換弁は、下降スイッチと自由
落下モードスイッチとを選択したときのみタンク連通側
に切換わる構成としたことにある。
【0015】このように構成したことにより、自由落下
モードスイッチを選択し、さらに下降スイッチを選択し
たときのみ油圧シリンダの2つの油室をタンクに連通さ
せることができる。これにより、自由落下モードスイッ
チのみを選択したときに、油圧シリンダの2つの油室を
タンクに連通し、作業者の意思に反して油圧シリンダが
下降するのを防止することができる。
【0016】また、請求項4の発明は、油圧シリンダの
ロッドが最も上昇した状態を検出する最上昇検出スイッ
チと、前記最上昇検出スイッチによってロッドが最も上
昇した状態であることを表示する最上昇表示手段と、油
圧シリンダのロッドが最も下降した状態を検出する最下
降検出スイッチと、前記最下降検出スイッチによってロ
ッドが最も下降した状態であることを表示する最下降表
示手段とを設けたことにある。
【0017】これにより、最上昇表示手段によって油圧
シリンダのロッドが最上昇したことを表示し、最下降表
示手段によって油圧シリンダのロッドが最下降したこと
を表示し、油圧シリンダのロッドが最上昇側,最下降側
のストロークエンドに達したことを作業者に認識させる
ことができる。
【0018】また、請求項5の発明は、油圧シリンダ
は、シリンダと、前記シリンダ内に摺動可能に設けられ
ボトム側油室とロッド側油室とを画成するピストンと、
一端が前記ピストンに固着され他端がシリンダ外に突出
したロッドとからなる単動油圧シリンダによって構成
し、ボトム側油室にはロッドを下降側に付勢するばねを
設けたことにある。
【0019】これにより、油圧シリンダのロッドを自由
落下させるときでも、ばねによって油圧シリンダのロッ
ドの下降側に付勢し、ロッドを確実に下降させることが
できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
建設機械を図1ないし図9に従って詳述する。
【0021】ここで、図1ないし図7は第1の実施の形
態による建設機械として杭打機を例に挙げて説明する。
【0022】1は下部走行体で、この下部走行体1はト
ラックフレーム2と、このトラックフレーム2の左,右
両側に設けられ、前,後に延びる履帯3,3とによって
構成され、下部走行体1上には上部旋回体4が旋回可能
に搭載されている。
【0023】ここで、上部旋回体4は、旋回フレーム5
と、この旋回フレーム5上に設けられた建屋6とによっ
て構成されている。そして、建屋6内には駆動源となる
エンジン、油圧源等が配設されている。また、上部旋回
体4には、旋回フレーム5の前側にフロントブラケット
7が設けられている。そして、フロントブラケット7
は、リーダ8の下端側を支持することによりバックステ
ー9と共にリーダ8をほぼ直立状態に保っている。
【0024】10はリーダ8に昇降可能に吊下されたフ
ロントアタッチメントで、このフロントアタッチメント
10は、削孔用のスクリュー11と、このスクリュー1
1を回転駆動する駆動源(図示せず)を備えたオーガ装
置12とから構成されている。そして、フロントアタッ
チメント10は、オーガ装置12の駆動源によりスクリ
ュー11を回転させ、リーダ8に沿って昇降することに
より、スクリュー11による削孔作業を行うものであ
る。
【0025】13は下部走行体1と上部旋回体4との間
に設けられた旋回ロック装置で、この旋回ロック装置1
3は、トラックフレーム2の上面側に位置して設けられ
た1個または複数個のブロック14(一個のみ図示)
と、旋回フレーム5に設けられた油圧シリンダ15とに
よって構成されている。そして、ブロック14はトラッ
クフレーム2から略三角状に突出して設けられ、その中
央部には凹陥部14Aが凹設されている。
【0026】また、油圧シリンダ15は、シリンダ15
Aと、このシリンダ15A内に摺動可能に設けられロッ
ド側油室Aとボトム側油室Bとを画成するピストン15
Bと、一端がこのピストン15Bに固着され他端がシリ
ンダ15A外に突出したロッド15Cからなる単動油圧
シリンダによって構成されている。そして、油圧シリン
ダ15はロッド15Cが下側を向く状態で旋回フレーム
5に取り付けられている。このため、ロッド15Cの他
端となる先端側がブロック14の凹陥部14A内に挿入
されることによって、下部走行体1に対して上部旋回体
4がロックされ、ロッド15Cの先端側を凹陥部14A
内から抜き出すことによって上部旋回体4のロックが解
除されるものである。
【0027】なお、旋回ロック装置13は、例えば図1
および図2に示すように上部旋回体4のフロントブラケ
ット7が下部走行体1の前側中央に位置したときに、油
圧シリンダ15のロッド15C先端がブロック14の凹
陥部14A内に挿入可能となるものである。このため、
作業者は、上部旋回体4のフロントブラケット7が下部
走行体1の前側中央となるように、上部旋回体4を旋回
駆動させることによって、油圧シリンダ15とブロック
14とを略位置合せしておく。
【0028】16は油圧シリンダ15のボトム側油室B
内に設けられたばねで、このばね16は油圧シリンダ1
5のロッド15Cを下降側に付勢している。
【0029】次に、図4に基づき油圧シリンダ15を駆
動するための油圧回路について説明する。
【0030】21は上部旋回体4に設けられエンジン等
の駆動源によって駆動する油圧ポンプで、この油圧ポン
プ21はタンク22と共に油圧源を構成し、主管路23
A,23Bを通じて油圧シリンダ15に接続されてい
る。そして、主管路23Aは油圧シリンダ15のロッド
側油室Aに開口し、主管路23Bは油圧シリンダ15の
ボトム側油室Bに開口している。
【0031】24は主管路23A,23Bの途中に設け
られた主切換弁で、この主切換弁24は4ポート3位置
の電磁パイロット式方向切換弁によって構成されてい
る。そして、主切換弁24は、ソレノイド24Aに電流
を供給することによって中立位置(イ)から油圧シリン
ダ15のロッド15Cを上昇させるロッド上昇側位置
(ロ)に切換操作され、ソレノイド24Bに電流を供給
することによって中立位置(イ)から油圧シリンダ15
のロッド15Cを下降させるロッド下降側位置(ハ)に
切換操作されるものである。また、主切換弁24の上流
側にはリリーフ弁25が接続されている。
【0032】26は主切換弁24の下流側に位置して主
管路23A,23Bの途中に設けられたパイロット式チ
ェック弁で、このパイロット式チェック弁26は、主管
路23A,23Bに設けられたチェック弁27A,27
Bと、このチェック弁27A,27Bと主管路23B,
23Aとを接続するパイロット管路28A,28Bとに
よって構成されている。そして、パイロット管路28
A,28Bは、主管路23B,23A内の圧油をパイロ
ット圧としてチェック弁27A,27Bに導き、チェッ
ク弁27A,27Bを開弁するものである。
【0033】29A,29Bは基端側がパイロット式チ
ェック弁26の下流側に位置して主管路23A,23B
から分岐した分岐管路で、この分岐管路29A,29B
の先端側はタンク22に接続されている。
【0034】30,31は分岐管路29A,29Bの途
中に接続して設けられた自由落下用切換弁で、この自由
落下用切換弁30,31は2ポート2位置の電磁パイロ
ット式方向切換弁によって構成されている。そして、油
圧シリンダ15のロッド側油室Aに連通する分岐管路2
9Aに接続されたロッド側の自由落下用切換弁30は、
常時は油圧シリンダ15のロッド側油室Aとタンク22
との連通を遮断する遮断位置(ニ)にあり、ソレノイド
30Aに電流を供給することによってロッド側油室Aと
タンク22とを連通させる連通位置(ホ)に切換操作さ
れる。また、分岐管路29Bに接続されたボトム側の自
由落下用切換弁31も、自由落下用切換弁30と同様
に、常時は遮断位置(ニ)にあり、ソレノイド31Aに
電流を供給することによってボトム側油室Bとタンク2
2とを連通させる連通位置(ホ)に切換操作されるもの
である。
【0035】32は自由落下用切換弁30とタンク22
との間に位置して分岐管路29Aに接続して設けられた
自由落下開始用切換弁で、この自由落下開始用切換弁3
2は3ポート2位置の電磁パイロット式方向切換弁によ
って構成されている。また、分岐管路29Aの途中には
自由落下開始用切換弁32とタンク22との間に位置し
てチェック弁33が接続されると共に、このチェック弁
33に並列に自由落下開始用切換弁32とタンク22と
を接続するバイパス管路34が設けられている。
【0036】また、自由落下開始用切換弁32は、チェ
ック弁33を通じて分岐管路29Aをタンク22に接続
する逆止位置(ヘ)と、バイパス管路34を通じて分岐
管路29Aをタンク22に接続する連通位置(ト)とを
有している。そして、自由落下開始用切換弁32は、ソ
レノイド32Aに電流を供給することによって、逆止位
置(ヘ)から連通位置(ト)に切換操作され、油圧シリ
ンダ15のロッド15Cが自由落下するのを許可するも
のである。
【0037】35は油圧シリンダ15のロッド15Cが
最も下降した状態のストロークエンドを検出する最下降
検出スイッチで、この最下降検出スイッチ35は後述す
る最下降表示手段としての最下降表示ランプ49を点灯
させるものである。また、36は油圧シリンダ15のロ
ッド15Cが最も上昇した状態のストロークエンドを検
出する最上昇検出スイッチで、この最上昇検出スイッチ
36は後述する最上昇表示手段としての最上昇表示ラン
プ50を点灯させるものである。
【0038】次に、図5に基づき主切換弁24、自由落
下用切換弁30,31、自由落下開始用切換弁32を切
換操作し、油圧シリンダ15を駆動するための制御回路
について説明する。
【0039】41A,41Bは制御回路用の電源端子
で、この電源端子41A,41Bはバッテリ(図示せ
ず)の+側端子,−側端子にそれぞれ接続されている。
また、一方の電源端子41Aには油圧シリンダ15の駆
動を開始,停止させるための駆動用スイッチ42が設け
られている。
【0040】R1 は油圧シリンダ15のロッド15Cが
自重によって自由落下するのを許す自由落下モードを選
択するための自由落下モードスイッチ43と、自由落下
モードであることを表示する自由落下モード表示ランプ
44とに直列接続されたリレーで、このリレーR1 は、
常開接点R1-1 ,R1-2 ,R1-3 ,R1-5 と、常閉接点
R1-4 とを有している。
【0041】R2 はロッド15Cを上昇させるための上
昇スイッチ45に直列接続されたリレーで、このリレー
R2 は常開接点R2-3 と、常閉接点R2-1 ,R2-2 とを
有している。また、R3 はロッド15Cを下降させるた
めの下降スイッチ46に直列接続されたリレーで、この
リレーR3 は常開接点R3-1 ,R3-2 を有している。
【0042】R4 は油圧シリンダ15のロッド15Cを
油圧ポンプ21からの圧油によって落下させる油圧落下
モードを選択するための油圧落下モードスイッチ47
と、油圧落下モードであることを表示する油圧落下モー
ド表示ランプ48とに直列接続されたリレーで、このリ
レーR4 は常開接点R4-2 と、常閉接点R4-1 とを有し
ている。R5 は最下降検出スイッチ35とロッド15C
が最も下降した状態を示す最下降表示ランプ49とに直
列接続されたリレーで、このリレーR5 は常閉接点R5-
1 を有している。さらに、R6 は最上昇検出スイッチ3
6とロッド15Cが最も上昇した状態を示す最上昇表示
ランプ50とに直列接続されたリレーで、このリレーR
6 は常閉接点R6-1 を有している。
【0043】そして、接点R1-1 は接点R4-1 に直列接
続されると共に、接点R1-1 ,R4-1 は自由落下モード
スイッチ43に並列接続され、自由落下モードを保持す
るための自己保持回路を形成している。
【0044】また、接点R1-4 は接点R4-2 に直列接続
されると共に、接点R1-4 ,R4-2は油圧落下モードス
イッチ47に並列接続され、油圧落下モードを保持する
ための自己保持回路を形成している。
【0045】一方、接点R1-2 は、接点R2-1 とロッド
側の自由落下用切換弁30のソレノイド30Aとに直列
接続されている。接点R1-3 は、接点R2-2 とボトム側
の自由落下用切換弁31のソレノイド31Aとに直列接
続されている。接点R2-3 は、接点R6-1 と主切換弁2
4のソレノイド24Aとに直列接続されている。接点R
3-1 は、接点R5-1 と主切換弁24のソレノイド24B
とに直列接続されている。さらに、接点R1-5 は、接点
R3-2 と自由落下開始用切換弁32のソレノイド32A
とに直列接続されている。
【0046】また、自由落下モードスイッチ43、油圧
落下モードスイッチ47、上昇スイッチ45、下降スイ
ッチ46は、運転室内に設けられ、運転室内の作業者に
よって操作可能となっている。さらに、自由落下モード
表示ランプ44、油圧落下モード表示ランプ48、最下
降表示ランプ49、最上昇表示ランプ50も運転室内に
設けられている。このため、作業者は、自由落下モード
表示ランプ44、油圧落下モード表示ランプ48を目視
することによって、旋回ロック装置13が自由落下モー
ド、油圧落下モードのいずれの動作状態にあるのかを認
識することができると共に、最下降表示ランプ49、最
上昇表示ランプ50を目視することによって、上部旋回
体4の旋回がロックされた状態か否かを認識することが
できる。
【0047】本実施の形態による杭打機は上述の如き構
成を有するもので、この杭打機を用いて削孔作業(杭打
作業)を行うときには、旋回ロック装置13の油圧シリ
ンダ15を駆動することによって上部旋回体4の旋回を
ロックする。そこで、次に油圧シリンダ15の作動につ
いて図6および図7を参照しつつ説明する。
【0048】まず、油圧シリンダ15のロッド15Cの
自重とばね16のばね力によってロッド15Cを降下さ
せる自由落下モードについて説明する。
【0049】ここで、初期時において、油圧シリンダ1
5のロッド15Cは最も上昇した最上昇位置にあり、上
部旋回体4は旋回可能な状態にあるものとする。このと
き、最上昇検出スイッチ36は閉成しているから、最上
昇表示ランプ50は点灯している。
【0050】この状態で、上部旋回体4の旋回をロック
するロック動作を行うときには、作業者は、上部旋回体
4を旋回駆動し、フロントブラケット7を下部走行体1
の前側中央に配置する。これにより、油圧シリンダ15
のロッド15Cとブロック14の凹陥部14Aとが略位
置合せされる。
【0051】次に、作業者は、運転室内に設けられた駆
動用スイッチ42を閉成すると共に、自由落下モードス
イッチ43を閉成する。これにより、リレーR1 が励磁
され、その接点R1-1 が閉成して自己保持されると共
に、自由落下モード表示ランプ44が点灯する。このと
き、接点R1-2 ,R1-3 が閉成してソレノイド30A,
31Aに電流が流れるから、2つの自由落下用切換弁3
0,31はいずれも遮断位置(ニ)から連通位置(ホ)
に切換わる。また、接点R1-5 が閉成するものの、接点
R3-2 が開成しているため、自由落下開始用切換弁32
は逆止位置(ヘ)に保持されている。このため、油圧シ
リンダ15のロッド側油室A内から油液が漏れ出すこと
はなく、ロッド15Cは最上昇した状態で維持される。
さらに、接点R1-4 が開成し、油圧落下モード表示ラン
プ48は消灯した状態で保持される。
【0052】次に、作業者は下降スイッチ46を閉成す
る。これにより、リレーR3 が励磁され、その接点R3-
1 が閉成するから、主切換弁24のソレノイド24Bに
電流が供給され、主切換弁24は中立位置(イ)からロ
ッド下降側位置(ハ)に切換わる。このとき、接点R3-
2 も閉成して自由落下開始用切換弁32のソレノイド3
2Aに電流が流れるから、自由落下開始用切換弁32は
逆止位置(ヘ)から連通位置(ト)に切換わる。
【0053】これにより、油圧ポンプ21から主切換弁
24、パイロット式チェック弁26を通じて油圧シリン
ダ15に圧油が供給されるものの、油圧シリンダ15の
ロッド側油室Aは分岐管路29A、自由落下用切換弁3
0、自由落下開始用切換弁32を通じてタンク22に連
通され、ボトム側油室Bは分岐管路29B、自由落下用
切換弁31を通じてタンク22に連通されている。この
結果、油圧シリンダ15は、ボトム側油室B内に油圧ポ
ンプ21からの油液を自給し、ロッド側油室A内の油液
を分岐管路29Aを通じてタンク22へと排出する。こ
のため、ロッド15Cは、その自重とばね16のばね力
とによって自由降下すると共に、最上昇検出スイッチ3
6が開成し、最上昇表示ランプ50は消灯する。
【0054】このとき、例えば油圧シリンダ15とブロ
ック14の凹陥部14Aとが正確に位置合せされていな
いときには、作業者は操作レバー(図示せず)を操作
し、上部旋回体4をゆっくりと僅かに旋回させる。そし
て、油圧シリンダ15と凹陥部14Aとが位置合せされ
たときには、ロッド15Cの先端が凹陥部14A内に挿
入されるから、上部旋回体4の旋回がロックされる。
【0055】そして、ロッド15Cが凹陥部14A内の
底部側に達すると、ロッド15Cが最下降した状態とな
るから、最下降検出スイッチ35が閉成する。これによ
り、最下降表示ランプ49が点灯すると共に、リレーR
5 が励磁され、接点R5-1 が開成する。この結果、ソレ
ノイド24Bへの電流の供給が停止するから、主切換弁
24はロッド下降側位置(ハ)から中立位置(イ)に切
換わり、油圧シリンダ15は停止する。
【0056】一方、上部旋回体4を旋回駆動するためロ
ック解除動作を行うときには、作業者は上昇スイッチ4
5を閉成する。これにより、リレーR2 が励磁され、そ
の接点R2-1 ,R2-2 が開成するから、ソレノイド30
A,31Aへの電流の供給が停止され、2つの自由落下
用切換弁30,31はいずれも連通位置(ホ)から遮断
位置(ニ)に切換わる。このとき、接点R2-3 が閉成し
て主切換弁24のソレノイド24Aに電流が流れるか
ら、主切換弁24は中立位置(イ)からロッド上昇側位
置(ロ)に切換わる。
【0057】これにより、油圧ポンプ21から主切換弁
24、パイロット式チェック弁26を通じて油圧シリン
ダ15に圧油が供給される。このとき、2つの自由落下
用切換弁30,31はいずれも遮断位置(ニ)にあるか
ら、油圧ポンプ21から吐出された圧油は主管路23A
を通じてロッド側油室Aに供給されると共に、ボトム側
油室B内の油液は主管路23Bを通じてタンク22に向
けて排出される。この結果、油圧シリンダ15のロッド
15Cは、ばね16のばね力に抗して上昇するから、最
下降検出スイッチ35が開成し、最下降表示ランプ49
は消灯する。
【0058】そして、ロッド15Cが油圧シリンダ15
のボトム側に達すると、ロッド15Cが最上昇した状態
となるから、最上昇検出スイッチ36が閉成する。これ
により、最上昇表示ランプ50が点灯すると共に、リレ
ーR6 が励磁され、接点R6-1 が開成する。この結果、
ソレノイド24Aへの電流の供給が停止するから、主切
換弁24はロッド上昇側位置(ロ)から中立位置(イ)
に切換わり、油圧シリンダ15は停止する。
【0059】次に、油圧シリンダ15のロッド15Cを
油圧ポンプ21からの油圧によって降下させる油圧落下
モードについて説明する。
【0060】まず、ロック動作を行うときには、作業者
は、上部旋回体4を旋回駆動させて油圧シリンダ15の
ロッド15Cとブロック14の凹陥部14Aとを正確に
位置合せする。
【0061】次に、作業者は、運転室内に設けられた駆
動用スイッチ42を閉成すると共に、油圧落下モードス
イッチ47を閉成する。これにより、リレーR4 が励磁
され、その接点R4-1 が開成すると共に、接点R4-2 が
閉成するから、リレーR4 を自己保持すると共に、油圧
落下モード表示ランプ48が点灯する。
【0062】次に、作業者は下降スイッチ46を閉成す
る。これにより、リレーR3 が励磁され、その接点R3-
1 が閉成するから、主切換弁24のソレノイド24Bに
電流が供給され、主切換弁24は中立位置(イ)からロ
ッド下降側位置(ハ)に切換わる。なお、このとき接点
R3-2 も閉成するものの、接点R1-5 が開成しているた
め、ソレノイド32Aに電流が供給されることはない。
【0063】これにより、油圧ポンプ21から主切換弁
24、パイロット式チェック弁26を通じて油圧シリン
ダ15に圧油が供給される。このとき、2つの自由落下
用切換弁30,31はいずれも遮断位置(ニ)にあるか
ら、油圧ポンプ21から吐出された圧油は主管路23B
を通じてボトム側油室Bに供給されると共に、ロッド側
油室A内の油液は主管路23Aを通じてタンク22に向
けて排出される。この結果、油圧シリンダ15のロッド
15Cは下降するから、最上昇検出スイッチ36が開成
し、最上昇表示ランプ50は消灯する。
【0064】そして、ロッド15Cの先端がブロック1
4の凹陥部14A内に挿入され、上部旋回体4が旋回で
きない状態でロックされたときには、ロッド15Cが油
圧シリンダ15のロッド側に達するから、ロッド15C
が最下降した状態となって最下降検出スイッチ35が閉
成する。これにより、最下降表示ランプ49が点灯する
と共に、リレーR5 が励磁され、接点R5-1 が開成す
る。この結果、ソレノイド24Bへの電流の供給が停止
するから、主切換弁24はロッド下降側位置(ハ)から
中立位置(イ)に切換わり、油圧シリンダ15は停止す
る。
【0065】一方、ロック解除動作を行うときには、作
業者は上昇スイッチ45を閉成する。これにより、リレ
ーR2 が励磁され、その接点R2-1 ,R2-2 が開成する
ものの、接点R1-2 ,R1-3 が既に開成しているから、
2つの自由落下用切換弁30,31はいずれも遮断位置
(ニ)で保持される。このとき、接点R2-3 が閉成して
主切換弁24のソレノイド24Aに電流が流れるから、
主切換弁24は中立位置(イ)からロッド上昇側位置
(ロ)に切換わる。
【0066】このため、自由落下モードの場合と同様
に、油圧シリンダ15には主切換弁24、パイロット式
チェック弁26を通じて油圧ポンプ21からの圧油が供
給されるから、油圧シリンダ15のロッド15Cは、ば
ね16のばね力に抗して上昇する。これにより、最下降
検出スイッチ35が開成し、最下降表示ランプ49は消
灯する。また、ロッド15Cが油圧シリンダ15のボト
ム側に達すると、最上昇検出スイッチ36が閉成して最
上昇表示ランプ50が点灯すると共に、リレーR6 が励
磁され、接点R6-1 が開成する。この結果、ソレノイド
24Aへの電流の供給が停止するから、主切換弁24は
ロッド上昇側位置(ロ)から中立位置(イ)に切換わ
り、油圧シリンダ15は停止する。
【0067】なお、油圧落下モードでは、ブロック14
の凹陥部14A内にグリース、土砂等が付着して、ロッ
ド15Cが凹陥部14A内に円滑に降下しないときで
も、ロッド15Cを油圧によって強制的に降下させ、凹
陥部14A内の土砂等を排除することができる。
【0068】かくして、本実施の形態によれば、油圧シ
リンダ15に圧油を給排することによってロッド15C
の上昇,下降を切換える主切換弁24と、油圧シリンダ
15のロッド15Cを自由落下させるさせるとき、2つ
の油室A,Bをそれぞれタンク22に連通させる自由落
下用切換弁30,31を設けたから、主切換弁24と自
由落下用切換弁30,31とを切換操作することによっ
てロッド15Cを自由落下させることができる。これに
より、ロッド15Cの先端をブロック14に沿って移動
させつつロッド15C先端と凹陥部14Aとを位置合せ
し、ロッド15C先端を凹陥部14A内に挿入すること
ができる。このため、ロッド15Cの先端を凹陥部14
A内に容易に挿入でき、上部旋回体4の旋回をロックす
ることができる。
【0069】また、上部旋回体4の位置、旋回速度等を
検出するセンサ等を別途設ける必要がなく、製造コスト
を低減することができる。しかも、油圧シリンダ15と
ブロック14とによって旋回ロック装置13を構成する
から、手動操作によるロックピン等を用いて旋回をロッ
クするときに比べ、旋回ロック装置13を運転室近傍に
設ける必要がなく、旋回ロック装置13の取付け自由度
を増すことができる。
【0070】また、制御回路には、油圧落下モードスイ
ッチ47と自由落下モードスイッチ43とを設け、油圧
落下モードスイッチ47を選択したときには主切換弁2
4のみをロッド下降側位置(ハ)に切換え、自由落下モ
ードスイッチ43を選択したときには主切換弁24をロ
ッド下降側位置(ハ)に切換えると共に、自由落下用切
換弁30,31を連通位置(ホ)に切換える構成として
いる。このため、上部旋回体4をロックするときには、
杭打機の作業状況や作業者の好みに応じて、作業者は、
油圧落下モードスイッチ47,自由落下モードスイッチ
43を選択し、油圧落下モード,自由落下モードを選択
することができる。
【0071】また、制御回路には、上昇スイッチ45と
下降スイッチ46とを設けると共に、ロッド側の自由落
下用切換弁30と直列に自由落下開始用切換弁32を設
け、下降スイッチ46と自由落下モードスイッチ43と
を選択したときのみ、自由落下開始用切換弁32を連通
位置(ト)に切換える構成としている。このため、自由
落下モードスイッチ43のみを選択したときには、自由
落下開始用切換弁32は逆止位置(ヘ)に保持されるか
ら、作業者の意図に反して油圧シリンダ15のロッド1
5Cが降下することがなくなる。
【0072】また、最下降検出スイッチ35によって点
灯する最下降表示ランプ49と最上昇検出スイッチ36
によって点灯する最上昇表示ランプ50とを設けてい
る。このため、作業者は、最下降表示ランプ49を目視
することによって、油圧シリンダ15のロッド15Cが
ロッド側のストロークエンドに達し、最下降した状態で
あることを認識できると共に、最上昇表示ランプ50を
目視することによって、油圧シリンダ15のロッド15
Cがボトム側のストロークエンドに達し、最上昇した状
態であることを認識することができる。
【0073】これにより、作業者は、最下降表示ランプ
49、最上昇表示ランプ50を目視することによって、
上部旋回体4が旋回可能か否かを容易に識別することが
でき、上部旋回体4がロックされた状態で旋回装置を作
動させる等の誤操作を防止できる。
【0074】また、油圧シリンダ15のボトム側油室B
内にはロッド15Cの下降をするばね16を設けたか
ら、ばね16によってロッド15Cの下降を補助し、自
由落下モードにおいてロッド15Cを自由落下させると
きであっても、ロッド15Cを確実に降下させ、その先
端をブロック14の凹陥部14A内に挿入することがで
きる。
【0075】次に、図8および図9は本発明による第2
の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、上部旋回
体の旋回をロックするときには、油圧シリンダのロッド
は自重によって降下させる構成のみとしたことにある。
なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と
同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略す
るものとする。
【0076】図8は本実施の形態による旋回ロック装置
の油圧シリンダ15を駆動するための油圧回路を示し、
この油圧回路は、図4に示す第1の実施の形態による油
圧回路とほぼ同様に構成されている。しかし、油圧回路
中において、主管路23Aから分岐した分岐管路29
A′の途中に補助切換弁、チェック弁が設けられていな
い点で第1の実施の形態とは異なるものである。
【0077】次に、図9に基づき油圧シリンダ15を駆
動するための制御回路について説明する。
【0078】61A,61Bは制御回路用の電源端子
で、この電源端子61A,61Bはバッテリ(図示せ
ず)の+側端子,−側端子にそれぞれ接続されている。
また、一方の電源端子61Aには油圧シリンダ15の駆
動を開始,停止させるための駆動用スイッチ62が設け
られている。
【0079】R7 はロッド15Cを上昇させるための上
昇スイッチ63に直列接続されたリレーで、このリレー
R7 は常閉接点R7-1 ,R7-2 と常開接点R7-3 とを有
している。R8 はロッド15Cを下降させるための下降
スイッチ64に直列接続されたリレーで、このリレーR
3 は常開接点R8-1 を有している。R9 は最下降検出ス
イッチ35とロッド15Cが最も下降した状態を示す最
下降表示ランプ65とに直列接続されたリレーで、この
リレーR9 は常閉接点R9-1 を有している。さらに、R
10は最上昇検出スイッチ36とロッド15Cが最も上昇
した状態を示す最上昇表示ランプ66とに直列接続され
たリレーで、このリレーR10は常閉接点R10-1を有して
いる。
【0080】そして、接点R7-1 ,R7-2 はソレノイド
30A,31Aに直列接続されている。また、接点R7-
3 は接点R10-1と主切換弁24のソレノイド24Aとに
直列接続され、接点R8-1 は接点R9-1 と主切換弁24
のソレノイド24Bとに直列接続されている。
【0081】かくして、本実施の形態でも第1の実施の
形態とほぼ同様の作用効果を得ることができるが、本実
施の形態では、油圧シリンダ15のロッド15Cは自重
によってのみ降下する構成としたから、油圧回路、制御
回路の構成を簡略化することができ、製造コストを低減
することができる。
【0082】なお、前記各実施の形態では、油圧シリン
ダ15にはロッド15Cを下降側に付勢するばね16を
設ける構成としたが、ロッドの重量が重いときには、油
圧シリンダからばねを除いた構成としてもよい。
【0083】また、前記各実施の形態では、建設機械と
して杭打機を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限
るものではなく、例えば、アースドリル、油圧ショベ
ル、油圧クレーン等の建設機械に適用してもよく、これ
らの運搬時に上部旋回体の旋回をロックする構成として
もよい。
【0084】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に記載の発
明によれば、油圧シリンダに圧油を給,排することによ
ってロッドの上昇,下降を切換える主切換弁と、油圧シ
リンダのロッドを自由落下させるさせるとき、2つの油
室をそれぞれタンクに連通させる自由落下用切換弁を設
けたから、主切換弁と自由落下用切換弁とを切換操作す
ることによってロッドを自由落下させ、上部旋回体をロ
ックすることができる。また、上部旋回体の位置、旋回
速度等を検出するセンサ等を別途設ける必要がなく、製
造コストを低減することができる。しかも、油圧シリン
ダを運転室近傍に設ける必要がなく、油圧シリンダの取
付け自由度を増すことができる。
【0085】また、請求項2の発明によれば、油圧落下
モードスイッチと自由落下モードスイッチとを備え、油
圧落下モードスイッチを選択したときには主切換弁のみ
をロッド下降側に切換え、自由落下モードスイッチを選
択したときには主切換弁をロッド下降側に切換えると共
に、自由落下用切換弁をタンク連通側に切換える構成と
している。このため、上部旋回体をロックするときに
は、建設機械の作業状況や作業者の好みに応じて、作業
者は、油圧落下モードスイッチ,自由落下モードスイッ
チを選択し、油圧落下モード,自由落下モードを選択す
ることができる。
【0086】また、請求項3の発明によれば、上昇スイ
ッチと下降スイッチとを設けると共に、ロッド側の自由
落下用切換弁と直列に自由落下開始用切換弁を設け、下
降スイッチと自由落下モードスイッチとを選択したとき
のみ自由落下開始用切換弁をタンク連通側に切換える構
成としている。このため、自由落下モードスイッチのみ
を選択したときに、作業者の意図に反して油圧シリンダ
のロッドが降下することがなくなる。
【0087】また、請求項4の発明によれば、最上昇検
出スイッチによって油圧シリンダのロッドが最も上昇し
た状態であることを表示する最上昇表示手段と、最下降
検出スイッチによって油圧シリンダのロッドが最も下降
した状態であることを表示する最下降表示手段とを設け
たから、最上昇表示手段、最下降表示手段によって油圧
シリンダのロッドがストロークエンドに達したことを作
業者に認識させることができ、作業者は容易に上部旋回
体が旋回可能か否かを識別することができる。
【0088】さらに、請求項5の発明によれば、油圧シ
リンダにはロッドを下降側に付勢するばねを設けたか
ら、ばねによってロッドの下降を補助することができ
る。このため、油圧シリンダのロッドを自由落下させる
ときであっても、ロッドを確実に降下させ、上部旋回体
をロックすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による杭打機を示す
正面図である。
【図2】第1の実施の形態による杭打機を示す右側面図
である。
【図3】第1の実施の形態による油圧シリンダ等を示す
断面図である。
【図4】第1の実施の形態による油圧シリンダ、油圧ポ
ンプ、主切換弁、自由落下用切換弁、自由落下開始用切
換弁等を示す油圧回路図である。
【図5】第1の実施の形態による制御回路を示す電気回
路図である。
【図6】自由落下モードにおける制御回路の動作を示す
動作説明図である。
【図7】油圧落下モードにおける制御回路の動作を示す
動作説明図である。
【図8】第2の実施の形態による油圧シリンダ、油圧ポ
ンプ、主切換弁、自由落下用切換弁等を示す油圧回路図
である。
【図9】第2の実施の形態による制御回路を示す電気回
路図である。
【符号の説明】
1 下部走行体 4 上部旋回体 15 油圧シリンダ 15A シリンダ 15B ピストン 15C ロッド 16 ばね 21 油圧ポンプ 24 主切換弁 30,31 自由落下用切換弁 32 自由落下開始用切換弁 35 最下降検出スイッチ 36 最上昇検出スイッチ 43 自由落下モードスイッチ 45,63 上昇スイッチ 46,64 下降スイッチ 47 油圧落下モードスイッチ 49 最下降表示ランプ(最下降表示手段) 50 最上昇表示ランプ(最上昇表示手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部走行体と、前記下部走行体上に旋回
    可能に搭載された上部旋回体と、シリンダ内を2つの油
    室に画成するピストンにロッドが下側を向く状態で前記
    上部旋回体に取付けられ、ロッドの下降と上昇に応じて
    下部走行体に対して上部旋回体のロックとロック解除を
    行う油圧シリンダと、前記油圧シリンダに圧油の給排を
    行うことにより、ロッドの上昇,下降を切換える主切換
    弁と、前記油圧シリンダのロッドを自由落下させると
    き、前記2つの油室をそれぞれタンクに連通させる自由
    落下用切換弁とから構成してなる建設機械。
  2. 【請求項2】 油圧落下モードスイッチと自由落下モー
    ドスイッチとを備え、油圧落下モードスイッチを選択し
    たときには、前記主切換弁のみをロッド下降側に切換
    え、自由落下モードスイッチを選択したときには、前記
    主切換弁をロッド下降側に切換えると共に、自由落下用
    切換弁をタンク連通側に切換える構成としてなる請求項
    1に記載の建設機械。
  3. 【請求項3】 前記油圧シリンダのロッドを上昇させる
    上昇スイッチと、前記油圧シリンダのロッドを下降させ
    る下降スイッチとを備えると共に、油圧シリンダのロッ
    ド側油室をタンクに連通させるロッド側の自由落下用切
    換弁と直列に自由落下開始用切換弁を設け、前記自由落
    下開始用切換弁は、下降スイッチと自由落下モードスイ
    ッチとを選択したときのみタンク連通側に切換わる構成
    としてなる請求項1または2に記載の建設機械。
  4. 【請求項4】 前記油圧シリンダのロッドが最も上昇し
    た状態を検出する最上昇検出スイッチと、前記最上昇検
    出スイッチによってロッドが最も上昇した状態であるこ
    とを表示する最上昇表示手段と、前記油圧シリンダのロ
    ッドが最も下降した状態を検出する最下降検出スイッチ
    と、前記最下降検出スイッチによってロッドが最も下降
    した状態であることを表示する最下降表示手段とを設け
    てなる請求項1,2または3に記載の建設機械。
  5. 【請求項5】 前記油圧シリンダは、シリンダと、前記
    シリンダ内に摺動可能に設けられボトム側油室とロッド
    側油室とを画成するピストンと、一端が前記ピストンに
    固着され他端がシリンダ外に突出したロッドとからなる
    単動油圧シリンダによって構成し、ボトム側油室にはロ
    ッドを下降側に付勢するばねを設けてなる請求項1,
    2,3または4に記載の建設機械。
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