JPH09151455A - 杭埋設機及びその負荷トルク制御方法 - Google Patents

杭埋設機及びその負荷トルク制御方法

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Publication number
JPH09151455A
JPH09151455A JP3538696A JP3538696A JPH09151455A JP H09151455 A JPH09151455 A JP H09151455A JP 3538696 A JP3538696 A JP 3538696A JP 3538696 A JP3538696 A JP 3538696A JP H09151455 A JPH09151455 A JP H09151455A
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JP
Japan
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rod
container
swivel
pile
motor
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Withdrawn
Application number
JP3538696A
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English (en)
Inventor
Yukio Moriya
幸雄 森谷
Makoto Sugimura
眞 杉村
Shuji Yoshida
周司 吉田
Hiroyuki Umeda
博之 梅田
Hideki Sugawara
英樹 菅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Publication date
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  • Placing Or Removing Of Piles Or Sheet Piles, Or Accessories Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 輸送姿勢の車体高さを低くでき、掘削トルク
に充分に対応できる強度を持った架台上にガイドフレー
ム及びロッドコンテナを設け、架台の移動機構の耐久性
を向上する。 【解決手段】 レボフレーム2上にラジエータ11、エ
ンジン12、油圧ポンプ13、作動油タンク14及び燃
料タンク15が配設され、これらの上方には作業台16
を配設し、レボフレーム上の中央前部にはスライドベー
ス4を移動自在に配設し、スライドベースには、杭を回
転させるパワースイベル55を昇降自在に支持するガイ
ドフレーム54と、ロッドを所定本数格納してパワース
イベルにロッドを供給するロッドコンテナ57とを起伏
自在に取着し、レボフレーム内の中央後部には油圧回路
の各バルブ等を配設し、さらに、レボフレーム2上の左
後端部にクレーン59、コントローラ18及び操作ボッ
クス17を配設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地面の所定位置に
掘削ロッドによって穴を掘削し、この穴に建築物の基礎
となる杭を埋設するための杭埋設機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】地面の所定位置に掘削ロッドによって穴
を掘削し、この穴に建築物の基礎となる杭を埋設する作
業を、一台の機械で行なうための杭埋設機が開発されて
いる。このような杭埋設機は、例えば実開昭62−12
9442号の公報によって提案され、図25のような外
観で示されている。下部走行体51上に架台52が設け
られ、架台52の前後部の左右にはアウトリガー53が
設けられて架台52の作業姿勢の安定性を保持できるよ
うになっている。
【0003】架台52の上部前方には掘削及び杭埋設用
のガイドフレーム54を設け、ガイドフレーム54には
掘削用ロッドや杭を回転させるためのパワースイベル5
5を上下方向の移動自在に設けている。このパワースイ
ベル55は、ガイドフレーム54の上端部に設けられた
給進装置56によって上下に駆動される。
【0004】架台52の上部で、かつ、パワースイベル
55の下方にはロッドコンテナ57が設けられる。この
ロッドコンテナ57は水平面内に回動自在な回動機構を
有し、この回動機構内にロッド又は杭を所定本数保持し
ており、この回動機構を回動することによってロッド又
は杭をパワースイベル55の回転軸の真下に位置決め
し、供給される。
【0005】掘削時には、給進装置56によってパワー
スイベル55を下降させ、このパワースイベル55の回
転軸に掘削用ロッドを取着し、パワースイベル55を回
転させながら給進装置56によって下方に推進させて掘
削する。また杭埋設時には、パワースイベル55の回転
軸に杭を取着し、同じ給進装置56によって上記掘削し
た穴に埋設する。
【0006】また、架台52の上部側方の長手方向略中
央にオペレータが操作するための運転室58が設けら
れ、運転室58の後方にはクレーン59が設けられる。
クレーン59は、ロッド又は杭をロッドコンテナ57に
取付け、又は取外しを行なうときに使用される。また、
架台52の上部後方の左右方向略中央には、各種シリン
ダ等を制御するための各種制御弁等を収容する弁収容部
61が設けられ、架台52の上部後方の右側面端部に
は、上記制御弁の制御用油タンク60が設けられてい
る。
【0007】杭埋設位置を正確にするために、上記架台
52は下部架台52aとその上部に設けられた上部架台
52bとから構成され、上部架台52bの上にガイドフ
レーム54が設けられる。図26及び図27は、下部架
台52aと上部架台52bの構成を平面図及び側面図で
示している。下部架台52aには、少なくとも一本(図
では2本)の案内ロッド70a、70bが前後方向に取
着される。案内ロッド70a、70bの後方の端部は軸
ピン71a、71bによって下部架台52aに取着さ
れ、軸ピン71bの回りに回動自在になっており、また
軸ピン71aでは摺動自在になっている。
【0008】案内ロッド70a、70bは下部架台52
aに設けられた孔74a、74b内を貫通しており、こ
の孔74a、74b内で左右方向に回動可能なように下
部架台52aに支持されている。また、案内ロッド70
bの前方の端部は回動シリンダ73の一端側に取着さ
れ、回動シリンダ73の他端側は下部架台52aの前端
部に取着されている。
【0009】案内ロッド70a、70bにそれぞれ保持
リング75a、75bが通され、これらの保持リング7
5a、75b上に上部架台52bが固着されている。下
部架台52aの前後方向の中間に設けられた補強片77
と上部架台52bの前方端部との間に前後方向の移動用
シリンダ72が取着される。この移動用シリンダ72の
伸縮によって保持リング75a、75bは案内ロッド7
0a、70b上を摺動し、よって上部架台52bは下部
架台52aに対して前後方向の移動が可能となってい
る。また、回動シリンダ73の伸縮によって、案内ロッ
ド70bが軸ピン71bの回りに回動し、同じく案内ロ
ッド70aも軸ピン71bの回りに回動し、これに伴い
軸ピン71aで摺動する。よって、上部架台52bが下
部架台52aに対して左右方向に回動できる。
【0010】スイベルマウント80はガイドフレーム5
4に上下方向に移動自在に取着されていて、パワースイ
ベル55の油圧モータ81はスイベルマウント80上に
取着される。図28は、パワースイベル55を詳細に表
した図である。油圧モータ81の回転軸に歯車82が取
着され、歯車82は歯車83と噛み合っており、歯車8
3の回転軸がスイベル回転軸84と連結されている。従
って、油圧モータ81の回転によって、スイベル回転軸
84が減速回転される。この時の回転量及び回転速度
は、歯車82と連結されたロータリエンコーダ85によ
って測定できるようになっている。
【0011】ロッドで掘削時には、掘削用ロッドの先端
に装着されたビット78の回転によって掘削すると共
に、掘削液を先端から高圧噴射して掘削している。この
ために、スイベル回転軸84は図28に示すように二重
管とされ、その中心に孔を有する内管86が通ってい
て、内管86と外管87との間に筒状通路88が形成さ
れる。また、歯車83のケース91より上方に外管87
が突出し、その突出端部にスイベル部89が回動自在に
被されている。すなわち、外管87とスイベル部89と
の間にはベアリング113及びシール114が設けられ
ている。内管86及び筒状通路88内にそれぞれ上記掘
削液を外部から供給するために、スイベル部89上端に
高圧管連結部90a及びスイベル部89の側面部に低圧
管連結部90bがそれぞれ設けられている。
【0012】このように、内管86に例えば泥水等の高
圧掘削液を高圧管連結部90aから供給し、筒状通路8
8に低圧で大量の周辺固定液やセメントミルク等が供給
される。この内管86内の高圧掘削液及び筒状通路88
内の周辺固定液やセメントミルク等を通すために、掘削
用ロッド内も二重管構造(図示せず)になっていて、上
記掘削液やセメントミルク等がロッドの先端のビット7
8に供給される。
【0013】パワースイベル55のスイベル回転軸84
には、掘削用ロッドを連結して掘削したり、杭を連結し
てこの掘削穴内に埋設する。このため、パワースイベル
55の下方には、掘削用ロッド又は杭を供給するための
ロッドコンテナ57が設けられている。ロッドコンテナ
57は、作業を効率良く行えるように、所定本数のロッ
ドを保持してこのロッドを順次水平面内に回転させて所
定の位置に供給できるようになっている。
【0014】実開昭62−129442号の公報には、
回転用シリンダを使用してロッドを順次水平面内に回転
させて所定の位置に位置決めする構造が示されている。
すなわち、コンテナシャフトの下部の円形支持板上に等
間隔に設けたロッド受け口にロッドを挿入し、回転用シ
リンダによってコンテナシャフトを所定角度だけ回転さ
せるものである。
【0015】また同様に、特開平4−108992号の
公報に回転用シリンダによってコンテナシャフトを回転
させる例が示されており、図29はこの例のロッドコン
テナ57の下部のロッド受け機構部を示している。鉛直
方向を向いたコンテナシャフト92はロッドコンテナ5
7の略中央にこの軸中心に回動自在に支持されていて、
コンテナシャフト92の下方に円形支持板93を設けて
いる。円形支持板93の上には、コンテナシャフト92
の回動中心軸の回りに等間隔に上向きカップ状のロッド
受け口94をロッド保持本数に対応して設けている。円
形支持板93の内部は中空管93aを有していて、中空
管93aはコンテナシャフト92の回転軸内部に設けら
れた管92aに通じており、管92aはコンテナシャフ
ト92の回転軸の下端部から外部へ通じている。上記ロ
ッド受け口94の下部には円形支持板93の中空管93
aに通じる孔94aを設けていて、ロッド受け口94に
挿入したロッドから流出したセメントミルク等は孔94
a、中空管93a、管92aを経由して外部へ排出され
るようになっている。
【0016】コンテナシャフト92の回動軸に歯車95
が取着され、歯車95は歯車96と噛み合っており、歯
車96の回転軸がピニオン軸97と連結されている。ま
た、ロッド回転用のシリンダ(図示せず)等によって駆
動されるラック98とピニオン軸97とが噛み合ってい
る。従って、ロッド回転用のシリンダの駆動によって、
コンテナシャフト92が減速回転され、これに伴ってロ
ッド受け口94に挿入されたロッドが順次所定の位置に
回動する。この時の回転量は、歯車96と連結されたロ
ータリエンコーダ99によって測定できるようになって
いる。
【0017】特開平4−108992号の公報では、図
30に示すように、ガイドフレーム54にロッドを任意
の時に供給し易くするために、ロッドコンテナ57はガ
イドフレーム54とは別々に単独で起伏できるようにな
っている。すなわち、ガイドフレーム54を直立させて
掘削しているときに、ロッドコンテナ57に掘削用のロ
ッドを装着するため、ロッドコンテナ57のみを略水平
に伏せることができるようになっている。これによっ
て、クレーン59で掘削用のロッドを吊り上げてロッド
コンテナ57に装着するのが非常に容易となり、作業性
を向上できるようになっている。
【0018】このガイドフレーム54及びロッドコンテ
ナ57は、それぞれ同一の軸芯101を有する3本の軸
ピンの回りに回動自在になっている。図31は、同一の
軸芯101を有する3本の軸ピンを詳細に表した図30
のY視図を示している。上部架台52b上に取着された
ブラケット102の上端部左右にガイドフレーム54と
の連結用のブラケット103a、103bを設け、また
ブラケット102の上端部のブラケット103a、10
3bの内側左右にロッドコンテナ57との連結用のブラ
ケット104a、104bを設けている。ガイドフレー
ム54はブラケット103a、103bとそれぞれ軸ピ
ン105a、105bによって回動自在に連結されてお
り、ロッドコンテナ57はブラケット104a、104
bと軸ピン106によって回動自在に連結されている。
そして、ガイドフレーム54及びロッドコンテナ57
は、それぞれ起伏用油圧シリンダ107、108によっ
て上記軸ピンを中心に起伏する。
【0019】また、特開平7−11643号公報には、
杭を埋設する穴の深さを所定の深さに設定して掘削でき
るようにし、この穴に杭を埋設したときに、最終埋設杭
の上端部が設定深さから突出したり、また必要以上に深
く掘削し過ぎることがないようにした杭埋設装置が示さ
れている。所定の深さに杭を埋設できるようにするた
め、長さの異なる埋設杭を選択的に組み合わせて順次連
結しながら埋設して行き、埋設杭の深さを小刻みに調整
可能としている。同公報によって提案された杭埋設機は
図30と同一の側面図で表され、このときのロッドコン
テナ57は図32に示されている。図32は、ロッドコ
ンテナ57の一部断面図を表している側面図である。同
図によると、ロッドコンテナ57の中心に位置するコン
テナシャフト92には、その上方に短い杭を載せて受け
る短杭受け部材212が、また下方に長い杭を載せて受
ける長杭受け部材213が設けられている。そして、長
杭を埋設するときに短杭受け部材212が干渉しないよ
うに、短杭受け部材212は軸ピン211の回りに上方
に回動可能になっており、折り畳み可能になっている。
【0020】杭を埋設するときは、ロッドコンテナ57
を軸ピン106(図31の軸ピン106と同一)の回り
に回動させて水平状態にし、埋設する杭の長さに合うよ
うに短杭受け部材212を回動させる。(短杭の場合
は、短杭受け部材212がコンテナシャフト92に対し
て直角になるようにする。)クレーン59で埋設する短
杭又は長杭を吊り、水平に寝かせてロッドコンテナ57
の杭長さに合った上記杭受け部材にセットする。そし
て、図示していないリテーナレバーによって杭が倒れな
いようにしながら、ロッドコンテナ57を回動して直立
させる。この後、ロッドコンテナ57の杭はパワースイ
ベル55に供給されて連結され、掘削された穴の中に埋
設される。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上記の様な従来の杭埋
設機において、以下のような問題点があり、改善が望ま
れている。パワーユニット関係のエンジン、油タンク6
0、弁収納部61等が架台52上に散らばって位置して
いるので、これらを接続する配管、配線が非常に複雑に
なる。このため、配管、配線作業が繁雑となり、この保
守点検時の作業性が余り良くない。また、架台52上で
クレーン等を操作するときの作業エリアが少ないので、
操作性が良くない。さらに、上記のパワーユニット関係
の配管、配線等をカバーするものが無いので、外観的に
好ましくない。
【0022】また、上部架台52bの前後方向の移動は
下部架台52aの案内ロッド70a、70b上を摺動し
ているので、ゴミやセメントミルク等が摺動部に付着し
たとき摺動部を傷付けやすく、磨耗し易い。よって、摺
動部の寿命が短くなる傾向があり、保守性の改善が望ま
れる。
【0023】掘削時は、掘削に要する大きなトルクが上
部架台52b及び下部架台52aに掛かるので、上部架
台52b及び下部架台52aにはこれに耐えられる強度
が必要となる。しかしながら、前述のように積み重ね構
造であるので、上部架台52b及び下部架台52aのみ
で掘削トルクに耐える必要があるため、この強度を強く
し難い。
【0024】また、車体側面から見て下部架台52a及
び上部架台52bが積み重ね式になっているので、ガイ
ドフレーム54及びロッドコンテナ57を車体中央部に
水平に倒して輸送姿勢にしたとき、車体全体の高さが高
くなる傾向がある。また、車体中央には弁収納部61等
が設けられているので、ガイドフレーム54等を水平に
した状態はこの弁収納部61等の高さに影響を受けて低
くできない。トレーラー車等で輸送する場合の車体高さ
規制があるため、本杭埋設機の下部走行体の大きさ及び
これに伴ってガイドフレーム54及びロッドコンテナ5
7等が制約を受けて余り大きくできない。よって、作業
時の車体の安定性を充分に満足するには、ガイドフレー
ム54及びロッドコンテナ57を大型化し難くなってい
る。
【0025】ガイドフレーム54及びロッドコンテナ5
7は、それぞれ別々の軸ピン105a、105b及び1
06の回りに回動するようになっているので、回動中心
が一致するように加工し、組み立てるのが困難であっ
た。このため、回動中心がズレ易いので、ロッドコンテ
ナ57からのロッドの取り込み位置がズレ易く、取り込
み時にしばしば失敗することもある。
【0026】掘削が完了した後、ロッドを順次回収する
ため、各ロッドの接続を切り離して行く。切り離された
各ロッドは、ロッドコンテナ57のロッド受け口94に
挿入されてロッドコンテナ57内に順次収納される。こ
の切り離し及び回収作業のとき、ロッドから流出したセ
メントミルク等が、円形支持板93の中空管93a内及
びコンテナシャフト92の回転軸内部の管92a内を通
じて外部へ排出される。ところが、これらの内部の壁に
付着して残っていたセメントミルクが固まってしまい、
徐々に上記通路がつまって来てセメントミルク等が流れ
なくなってしまう。このため、ロッド内及びロッド受け
口94内につまったセメントミルクが放出され、外部に
漏れ出してしまうことがある。この漏れたセメントミル
クが、コンテナシャフト92の下方の駆動シリンダや駆
動モータ、駆動ギア95、96、97、98部及びロー
タリエンコーダ99等に付着し、最悪の場合にはその内
部に進入することがある。このため、コンテナシャフト
92の駆動ができなくなったり、位置決め制御が不能に
なったりすることもしばしばである。
【0027】さらに、ロッドを回収した後ロッド内部を
清水で洗浄するときに出る排水が、上記同様に駆動シリ
ンダや駆動モータ、駆動ギア95、96、97、98部
及びロータリエンコーダ99等に付着したり、またこれ
らのギア部に装着されたベアリング及びシールの部分に
溜まることがある。この結果、ベアリング及びシール等
の損傷を招き、コンテナシャフト92を駆動できなくな
るときがある。
【0028】また、ロッド回収時にロッドがロッド受け
口94内にうまく挿入されずにロッド受け口94よりも
外部に外れることがある。このとき、ロッドがロッド受
け口94のカップ端面に当たるので、相方が傷付き易
い。また、この状態ではロッドがカップ端面を滑らない
ので、人力によってロッドを押してもロッド受け口94
内に挿入できない。よって、これを修正するために、ロ
ッドをハンマー等で叩いて無理やりにロッド受け口94
内に挿入している。このため、修正作業に手間取って作
業性が良くなく、またロッドを傷付け易いという問題も
ある。
【0029】ロッドをスイベル回転軸84の先端に接続
するときは、スイベル回転軸84を上下に移動させる。
このため、スイベル部89の下方に位置する外管87に
はスイベル回転軸84が上下に摺動できるような結合部
(図示せず)を有している。この結合部は、例えばスプ
ライン結合のようなものである。ところが、パワースイ
ベル55の上部に位置するスイベル部89から掘削液や
セメントミルクが漏れ出したとき、これらの掘削液やセ
メントミルクがスイベル部89の下部の上記結合部に浸
入することがある。これによって、この結合部が損傷を
受け易く、寿命が低下する。また、スイベル部89の直
ぐ下方のギア82、83を保護するためのシール109
部まで進入することがある。このため、シール109が
損傷し易くなり、寿命が著しく低下する可能性が大きく
なる。よって、シール109の保守点検の頻度を多くす
る必要があり、杭埋設機の稼働効率を低下させる。さら
に、スイベル部89内に残ったセメントが固まってしま
う場合が多く、このときシール交換作業が困難で時間が
かかり、作業性が良くない。
【0030】また、上記ギア82、83部を保護してい
る油溜まり部屋110の油量が少なくなると、ギア8
2、83の上部にあるベアリング111や112等が油
切れを起こし易くなる。このため、ベアリング111や
112が焼き付きを起こす可能性が高くなり、スイベル
回転軸の制御が不能となることもある。
【0031】パワースイベル55の上部のスイベル部8
9に設けたベアリング113やシール114等にグリー
ス潤滑をするため、図28のようにグリスニップル11
5を設けている。しかし、このグリースが不足しがちに
なり、ベアリング113やシール114の寿命に影響を
与えている。シール114が磨耗したままで使用を続け
ると、上記のようにスイベル部89から掘削液やセメン
トミルクが漏れ出し、ベアリング113を損傷してしま
う。このとき、このシール114の磨耗を検出し難いの
で、ベアリング113を損傷し易い。
【0032】さらに、スイベル部89の内部に残ってい
るセメントミルクが固まってしまい、スイベル部89の
分解が困難になる場合がある。このとき、ベアリング1
13やシール114の交換作業に時間がかかり、最悪の
ケースではパワースイベル55の全体を交換する必要が
ある。このために、保守点検時の作業性及び保守費用の
改善が強く望まれている。
【0033】また、このような杭埋設機においては、前
述のように数多くの油圧アクチュエータを使用してい
る。これらのアクチュエータを駆動するための切換弁を
各アクチュエータに対応してそれぞれ設け、油圧ポンプ
から吐出された圧油を流量及び方向を制御して各アクチ
ュエータへ供給している。通常、油圧ポンプの近傍に上
記各切換弁が配設されているので、各切換弁から対応す
るアクチュエータへの油圧の配管長さが長くなってい
る。さらに、この配管の数も上記のように多いので配管
が複雑になる。このため、配管作業が繁雑で困難になる
と同時に、これらの油圧回路の保守点検時の作業性も著
しく悪くなる。
【0034】また、給進装置56は、掘削だけでなくロ
ッドや杭をパワースイベル55下部のスイベル回転軸8
4の先端部に接続する際にも使用される。この接続のと
き、パワースイベル55の自重によってパワースイベル
55が高速で下降し、ロッドや杭のネジ部を破損させて
しまう恐れがある。よって、ロッド接続のためパワース
イベル55を下降させるときには、上記ネジ部を破損さ
せないような微妙な接続の押しつけ力が必要になり、こ
のための油圧制御回路が必要になる。また、掘削時にお
いては、掘削用ロッドの回転を制御するパワースイベル
55の油圧モータ81、及びパワースイベル55を上下
させて掘削用ロッドの推進を制御する給進装置56は、
お互いに単独で、かつ一定の回転数で制御されている。
このため、掘削時の負荷変動があっても、これに打ち勝
つだけの回転トルクを発生させることができず、油圧モ
ータ81の回転が停止してしまうような場合があった。
これによって、掘削作業の中断を余儀なくさせられ、作
業の効率が損なわれている。
【0035】また、短杭受け部材212はコンテナシャ
フト92に取着されているので、杭埋設作業時に短杭受
け部材212が周囲のロッドによって隠されてしまい、
短杭受け部材212の状態を操作ボックス62の場所か
ら視認しにくい。このとき作業者は、短杭受け部材21
2が見え易い位置、例えば架台52上に移動して短杭受
け部材212の状態を視認した後、この状態が埋設杭の
長さに対応してない場合は対応するように操作ボックス
62において操作スイッチにより短杭受け部材212を
回動させる必要がある。このために、杭埋設時の作業性
が良くない。
【0036】さらに、短杭受け部材212は回動するコ
ンテナシャフト92に折り畳み可能に取着されているの
で、短杭受け部材212を駆動するための機構が複雑に
なってしまう。すなわち、回動するコンテナシャフト9
2に折り畳み用の油圧シリンダを設けるとすると、これ
に圧油を供給するための油圧スイベルを設ける必要があ
り、また折り畳み用の駆動部をコンテナシャフト92の
回転に対して独立となるようにすると、この駆動部から
短杭受け部材212の回動部への駆動力伝達機構が複雑
になる。このために、杭埋設機全体として機構が複雑化
し、信頼性や保守性を損なう可能性がある。また、重量
のある杭をコンテナシャフト92によって受けることに
なるので、コンテナシャフト92の強度を大きくする必
要があり、装置が大型化することになる。
【0037】本発明は、以上説明したような従来の問題
を鑑みてなされたものであり、輸送姿勢の車体高さを低
くでき、掘削トルクに充分に対応できる強度を持った架
台上にガイドフレーム及びロッドコンテナを設け、架台
の移動機構の耐久性を向上すると共に、掘削液やセメン
トミルクの漏れに対するスイベル部やコンテナシャフト
部のベアリング、シール、アクチュエータ及びセンサ等
の寿命の改善や、保守点検時の作業性の向上を図り、ま
た掘削負荷の変動に対して駆動モータの停止を防止して
掘削作業効率を改善し、杭埋設作業の効率化が図れる杭
埋設機を提供することを目的としている。
【0038】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる杭埋設機
は、下部走行体51上にレボフレーム2を設け、レボフ
レーム2上の前方を向いて右側部にはラジエータ11、
エンジン12、油圧ポンプ13、作動油タンク14及び
燃料タンク15を有するパワーユニット10を配設し、
パワーユニット10の上方には作業台16を配設し、レ
ボフレーム2上の中央前部にはスライドベース4を前後
方向及び左右方向に移動自在に配設し、スライドベース
4には、ロッド29又は杭を回転させるパワースイベル
55を昇降自在に支持するガイドフレーム54と、ロッ
ド29を所定本数格納してパワースイベル55にロッド
を供給するロッドコンテナ57とを起伏自在に取着し、
レボフレーム2内の中央後部には油圧回路のバルブブロ
ック23を配設し、さらに、レボフレーム2上の左後端
部にクレーン59を配設し、クレーン59の前部にコン
トローラ18及び操作ボックス17を配設している。
【0039】また、前記パワーユニット10は、レボフ
レーム2上の前方を向いて右後端部から右側前方へラジ
エータ11、エンジン12、油圧ポンプ13、作動油タ
ンク14及び燃料タンク15の順に配設され、前記作業
台16の上面には手すりが配設され、前記バルブブロッ
ク23には各アクチュエータを駆動するための方向切換
弁171〜175…及びメインバルブ161、181、
201…が配設された方が好ましい。
【0040】また、本杭埋設機は、レボフレーム2上の
後端部にカウンタウェイト用のケース19を配設し、こ
のケース19の側面及び底面に、ラジエータ11用の吸
気孔19aを設けた方が好ましい。
【0041】本杭埋設機は、下部走行体51と、下部走
行体51上に設けられたレボフレーム2と、ロッド29
又は杭を回転させるパワースイベル55を昇降自在に支
持するガイドフレーム54と、ロッド29を所定本数格
納してパワースイベル55にロッド29を供給するロッ
ドコンテナ57と、レボフレーム2上を前後方向及び左
右方向に移動自在に配設され、かつ、ガイドフレーム5
4及びロッドコンテナ57が起伏自在に取着された架台
52とを備えた杭埋設機において、架台52は、レボフ
レーム2上に、コの字の開口部をお互いに対向させて前
後方向に固設されたコの字型のスライドベースガイド3
と、スライドベースガイド3のコの字の開口部に挿入さ
れ、かつ、前後方向に回転自在なガイドローラ5と、左
右に取着したガイドローラ5によってスライドベースガ
イド3に沿って前後方向に移動自在にされると共に、ガ
イドフレーム54及びロッドコンテナ57が起伏自在に
取着されたスライドベース4とを備えている。
【0042】また、上記杭埋設機の前記架台52は、左
右両側に前記ガイドローラ5を回動自在に取着し、スラ
イドベース4の前部又は後部の内少なくとも一方に配設
されたローラシャフト6と、ローラシャフト6の軸線方
向に摺動自在にローラシャフト6に取着されると共に、
ガイドフレーム54及びロッドコンテナ57が起伏自在
に取着された起伏ブラケット4aとを備えている。
【0043】そして、上記杭埋設機は、前記コの字型の
スライドベースガイド3がレボフレーム2と一体になる
ように固設されている。
【0044】上記杭埋設機は、下部走行体51と、下部
走行体51上に設けられたレボフレーム2と、ロッド2
9又は杭を回転させるパワースイベル55を昇降自在に
支持するガイドフレーム54と、ロッド29を所定本数
格納し、パワースイベル55にロッド29を供給するロ
ッドコンテナ57と、レボフレーム2上を前後方向及び
左右方向に移動自在に配設され、かつ、ガイドフレーム
54及びロッドコンテナ57が起伏自在に取着された架
台52とを備えた杭埋設機において、ガイドフレーム5
4とロッドコンテナ57とは同一の枢軸ピン20によっ
て起伏自在に架台52に支持されている。
【0045】また、下部走行体51と、下部走行体51
上に設けられたレボフレーム2と、ロッド29又は杭を
回転させるパワースイベル55を昇降自在に支持するガ
イドフレーム54と、ロッド29を所定本数格納し、コ
ンテナシャフト27を回動させてパワースイベル55に
ロッド29を供給するロッドコンテナ57と、レボフレ
ーム2上を前後方向及び左右方向に移動自在に配設さ
れ、かつ、ガイドフレーム54及びロッドコンテナ57
が起伏自在に取着された架台52とを備えた杭埋設機に
おいて、ロッドコンテナ57が略直立している状態にお
いて、コンテナシャフト27の上方にコンテナシャフト
27を回動させる油圧モータ25及びギアボックス26
を配設した方が好ましい。
【0046】また、ロッドコンテナ57の下部のロッド
受けプレート30の下方に、ロッド洗浄時の排水を受け
る排水とよ36を着脱自在に設けた方が好ましい。
【0047】また、コンテナシャフト27とロッドコン
テナ57下部のプレート57cとの間にベアリング32
を挿入すると共に、ベアリング32の外径側をコンテナ
シャフト27側で保持し、内径側をロッドコンテナ57
側のコンテナ側軸受け部材33で保持した方が好まし
い。
【0048】また、コンテナシャフト27の下方に設け
たロッドコンテナ57側のコンテナ側軸受け部材33内
部にコンテナシャフト27の回転位置を検出するロータ
リエンコーダ99を設けた方が好ましい。
【0049】さらに、コンテナシャフト27の下部に取
着されたロッド受けプレート30に設けられたロッド受
け用のテーパ状の孔30aと、孔30aの下方に設けら
れたロッド受けカップ35とを備えた方が好ましい。
【0050】また、下部走行体51と、下部走行体51
上に設けられたレボフレーム2と、コンクリートミルク
や掘削液のスイベル部89が装着され、ロッド29又は
杭を回転させるパワースイベル55と、パワースイベル
55を昇降自在に支持するガイドフレーム54と、ロッ
ド29を所定本数格納してパワースイベル55にロッド
29を供給するロッドコンテナ57と、レボフレーム2
上を前後方向及び左右方向に移動自在に配設され、か
つ、ガイドフレーム54及びロッドコンテナ57が起伏
自在に取着された架台52とを備え、ロッド29の先端
から前記コンクリートミルクや掘削液を噴射しながらロ
ッド29を回転させて地面を掘削する杭埋設機におい
て、スイベル部89の回転接触面へコンクリートミルク
や掘削液が浸入するのを防止する回転シール137と、
回転シール137の潤滑用グリスを注入するためのグリ
ス注入口135a、135b、135cと、グリス注入
口135a、135b、135cの近傍に、又はグリス
注入口135a、135b、135cと共用して設けら
れ、回転シール137から漏れたコンクリートミルクや
掘削液をスイベル部89の外部に導く漏れ検出口138
a、138b、138cと、漏れ検出口138a、13
8b、138cに設けられたコック139とを備えた方
が好ましい。
【0051】また、前記スイベル部89の下面外周側
に、下方に突出した鍔126を設け、スイベル部89か
ら漏れたコンクリートミルクや掘削液がスイベル部89
の内部回転部材44aと外部回転部材44bとの間の結
合部127に浸入することを防止した方が好ましい。
【0052】また、前記スイベル部89を、2分割以上
の分割スイベル部89a、89b、89c、89dに分
割可能にした方が良い。
【0053】また、パワースイベル55の上部にコンク
リートミルクや掘削液のスイベル部89を有し、パワー
スイベル55の下部に接続されたロッド29の先端から
上記コンクリートミルクや掘削液を噴射しながら、パワ
ースイベル55によってギア42を介してロッド29を
回転させて地面を掘削する杭埋設機において、スイベル
部89の下方で、かつ、ギア42のオイルシール49の
上方に配設され、外周に沿って下方に突出した鍔48a
を有する鍔状部材48と、鍔48aの内側と当接する突
出部47aを有する傘状のプレート47とを備え、スイ
ベル部89から漏れたコンクリートミルクや掘削液がギ
ア42のオイルシール49部に浸入することを防止した
方が好ましい。
【0054】また、パワースイベル55の下部に設けた
ロッドチャック用の把持部材141の把持動作に伴って
摺動する摺動部材148と、摺動部材148の突出部1
48aが前記摺動時にピストン動作する油溜まり部屋1
49aと、油溜まり部屋149aから前記ギア42のベ
アリング43の上方に通じる通路153、154とを備
え、把持部材141の把持動作に伴う摺動部材148の
ピストン動作によって、油溜まり部屋149aに溜まっ
た潤滑油を通路153、154を介してベアリング43
に噴射する方が好ましい。
【0055】また、油圧ポンプ13からの圧油の方向を
切り換えることにより複数の油圧アクチュエータ7,
8,21,25,177,…を制御するそれぞれに対応
した方向切換弁171〜175を備えた杭埋設機におい
て、対応する各油圧アクチュエータ7,8,21,2
5,177,…の近傍に設けられた複数の方向切換弁1
71〜175,…と油圧ポンプ13との間に設けられる
と共に、外部からの信号によって流量を制御する一つの
メインバルブ161と、メインバルブ161と複数の方
向切換弁171〜175との間に設けられ、外部からの
信号によって圧力を制御する一つの圧力制御バルブ16
2と、各アクチュエータ7,8,21,25,177,
…を制御するときは、それぞれに対応した指令流量及び
許容圧力になるようにメインバルブ161及び圧力制御
バルブ162にそれぞれ制御信号を出力するコントロー
ラ18とを備えた方が好ましい。
【0056】また、パワースイベル部55を下降させて
パワースイベル部55のスイベル回転軸(84)の先端にロ
ッド29又は杭を接続する油圧駆動の給進モータ186
と、油圧ポンプ13から給進モータ186への圧油の方
向及び流量を制御するメインバルブ181と、メインバ
ルブ181及び給進モータ186の間に設けられ、パワ
ースイベル部55の自然落下を防止するチェック弁18
3aを有するカウンタバランス弁183とを備えた杭埋
設機において、給進モータ186と並列に設けられ、外
部からの信号によってオン/オフする切換弁188と、
切換弁188を介して入力した給進モータ186の入出
力間の圧力を、外部からの信号により設定された圧力以
下に制御する可変圧力リリーフ弁190と、パワースイ
ベル部55を下降させる方向へ給進モータ186を回転
させるとき、切換弁188と可変圧力リリーフ弁190
へ制御指令を出力して、給進モータ186とカウンタバ
ランス弁183との間の圧力値が所定の圧力値以下にな
るように制御するコントローラ18とを設けた方が好ま
しい。
【0057】また、本発明に係わる杭埋設機は、パワー
スイベル55を上昇又は下降させる油圧駆動の給進モー
タ186と、油圧ポンプ13から給進モータ186に供
給する圧油の方向及び流量を制御するメインバルブ18
1と、パワースイベル55の下部のスイベル回転軸84
に接続されたロッド29を回転させ、かつ、外部からの
容量制御信号に応じてモータ容量を可変できる可変容量
型のドリルモータ40と、油圧ポンプ13からドリルモ
ータ40に供給する圧油の方向を制御するメインバルブ
201とを備え、給進モータ186によってパワースイ
ベル55を下降させながら、ドリルモータ40によって
ロッド29を回転させて地面を掘削する杭埋設機におい
て、給進モータ186の入出力の圧力を検出する圧力検
出器198、199と、給進モータ186の実負荷の給
進速度を検出するエンコーダ185と、ドリルモータ4
0の入出力の圧力をそれぞれ検出する圧力検出器20
5、206と、ドリルモータ40の実負荷のドリル回転
数を検出するエンコーダ209と、外部からの指令信号
に基づいて、ドリルモータ40へ容量制御信号を出力す
るモータ容量制御手段と、圧力検出器198、199か
ら入力した圧力値の差から実負荷の給進力を演算し、圧
力検出器205、206から入力した圧力値の差から実
負荷のドリルトルクを演算し、演算した実負荷のドリル
トルクが現在の指令されたモータ容量における許容ドリ
ルトルクTk に達したとき、又は、演算した実負荷の給
進力が限界給進力FL に達したときは、モータ容量を上
げる指令信号をモータ容量制御手段に出力して許容ドリ
ルトルクTk を上げると同時にメインバルブ181に制
御指令を出力して給進速度を下げて掘削負荷を緩和させ
るようにし、また、前記実負荷のドリルトルクが許容ド
リルトルクTk より小さいとき、かつ演算した実負荷の
給進力が限界給進力FL より小さいときは、ドリルモー
タ40及び給進モータ186を許容最大速度まで増速す
る制御指令をそれぞれモータ容量制御手段及びメインバ
ルブ181に出力するコントローラ18とを備えた方が
好ましい。
【0058】また、本発明に係わる杭埋設機の負荷トル
ク制御方法は、可変容量型のドリルモータ40の負荷ト
ルクと回転数、及び給進モータ186の給進速度を制御
する杭埋設機の負荷トルク制御方法において、実負荷の
ドリルトルクが現在の指令されたモータ容量における許
容ドリルトルクTk に達したとき、又は、実負荷の給進
力が限界給進力FL に達したときは、ドリルモータ40
のモータ容量を上げて許容ドリルトルクTk を増加する
と同時に給進速度を下げて掘削負荷を緩和し、また、実
負荷のドリルトルクが許容ドリルトルクTk より小さい
とき、かつ実負荷の給進力が限界給進力FL より小さい
ときは、ドリル回転数及び給進速度をそれぞれ許容最大
速度まで増速する負荷トルク制御方法としている。
【0059】また、本発明に係わる杭埋設機は、下部走
行体51により走行可能なレボフレーム2上を前後方向
及び左右方向に移動自在に配設された架台52と、架台
52上に起伏自在に装着され、かつ長さの異なる杭を供
給するロッドコンテナ57とを備え、ロッドコンテナ5
7によって供給された杭を連結して回転させるパワース
イベル55を昇降して杭を埋設する杭埋設機において、
水平状態のロッドコンテナ57の上面部に設けられたロ
ッドコンテナフレーム57dに回動自在に装着されて折
り畳み可能で、かつ短杭を載せて支持可能な短杭受け部
材212を備えた構成としている。
【0060】
【作用】レボフレーム上の前方を向いて右側部にラジエ
ータ、エンジン、油圧ポンプ、作動油タンク、燃料タン
クを有するパワーユニット関係がまとめて配設されるの
で、配管や配線がコンパクトになる。また、このパワー
ユニット関係の上方には、平坦な上面に手すりを設けて
作業台として使用可能なカバーが取着される。よって、
作業台が広くなり、安全性が向上される。レボフレーム
上の中央部の前部にはガイドフレーム及びロッドコンテ
ナが起伏自在に取着されたスライドベースを左右方向に
移動自在に配設し、レボフレーム内の中央後部に油圧回
路の各バルブ等を設ける。これによって、レボフレーム
上の中央部が低くなり、ガイドフレーム及びロッドコン
テナを運搬姿勢の略水平状態に伏せた場合でも、車体全
体の車高が低く抑えられる。さらに、レボフレーム上の
左側部にクレーン、コントローラ、操作ボックスが配設
される。よって、電気系機器が片側にまとめられたの
で、配線量及び工数が軽減され、同時に油圧配管との交
差が少なくなる。
【0061】レボフレーム上の後方にカウンタウェイト
用のケースを配設し、このケースを吸気用のダクトとし
て使用している。すなわち、このケースには内部充填を
せずに、ケースの側面及び底面にラジエータの吸気孔を
設けた。このため、車体外観がきれいにおさまる。ま
た、吸気孔が側面及び底面にあるので、騒音が直接後方
に出て行くことがない。よって、低騒音の車両となる。
【0062】レボフレームにコの字型の2本のスライド
ベースガイドをコの字の開口部をお互いに対向させ、前
後方向に平行に固設する。スライドベースガイドのコの
字の開口部に、スライドベースのカイドローラを前後方
向に回動自在に挿入する。カイドローラは、スライドベ
ースガイドのコの字の開口部に沿って回動でき、よって
スライドベースは前後方向に移動自在となる。スライ
ドベース上に設けられたガイドフレーム及びロッドコン
テナは、前後移動可能となる。このとき、スライドベー
スガイドにセメントミルク等が付着した状態でガイドロ
ーラが回動しても、ガイドローラ及びスライドベースガ
イドは損傷を受け難くなる。また、コの字型の2本のス
ライドベースガイドはレボフレームと一体に固設されて
いるので、ガイドフレーム及びロッドコンテナに掘削時
にかかるトルクをスライドベースガイドとレボフレーム
が一体になって受けることができる。
【0063】ローラシャフトの左右の端部に前記ガイド
ローラを回動自在に装着し、このローラシャフトを前記
スライドベースの前部及び後部に少なくとも2本設け
る。また、このローラシャフト上に軸線方向に摺動自在
な起伏ブラケットを設け、起伏ブラケットにガイドフレ
ーム及びロッドコンテナを起伏自在に取着している。よ
って、ガイドフレーム及びロッドコンテナは前後方向及
び左右方向に移動可能となる。このとき、ローラシャフ
ト及びガイドローラがスライドベースガイドのコの字の
開口部高さ以内に収まるので、スライドベースの全体の
高さが低くなる。よって、輸送姿勢での車高を低くする
ことができる。
【0064】ガイドフレームとロッドコンテナは同一の
枢軸ピン20の回りに起伏するので、ガイドフレームと
ロッドコンテナとのお互いの位置関係はずれ難くなる。
よって、ロッドコンテナがガイドフレームのスイベル回
転軸84の真下にロッドを供給するとき、ロッドの位置
ズレが生じにくくなっている。
【0065】ロッドコンテナが略直立している状態にお
いて、コンテナシャフト27の上部に回動用の油圧モー
タ及びギアボックスを配設した。よって、ロッドを切り
離したとき出るセメントミルクや掘削液等が上記油圧モ
ータ及びギアボックス等に付着することがない。このた
め、油圧モータ及びギアボックスの寿命が向上する。
【0066】また、ロッドを切り離してロッド内部を清
水で洗浄するとき出る排水は、ロッドコンテナの下部の
ロッド受けプレートの下方に設けた排水とよに流れ込
む。排水とよは、ロッドコンテナを直立しているときに
はこの排水を車体の前方に流出し、またロッドコンテナ
を伏せているときにはこの排水を車体の下方に流出す
る。よって、コンテナシャフトの下方に配設されたロー
タリエンコーダやギア、ベアリング等を排水から保護で
きる。このとき、排水とよを分割可能に及び着脱自在に
設けているので、排水とよの清掃や交換等の保守が容易
となる。
【0067】また、さらにコンテナシャフトの下方に軸
受けとして設けたコンテナシャフト側の軸受けアウター
レースの内側にベアリングを配設した。このベアリング
を介してコンテナ側軸受け部材と連結し、このコンテナ
側軸受け部材の内側にロータリエンコーダを配設した。
よって、上記排水及びセメントミルク等がロータリエン
コーダやベアリングに浸入し難い。
【0068】ロッドがロッド受けカップ内にうまく挿入
されなかったとき、ロッドの先端部はロッド受けプレー
ト上に乗っている。ロッド受けプレートにはテーパ状の
孔が開いていて、この孔の下方にロッド受けカップが設
けられている。よって、ロッドの先端部をロッド受けプ
レート上に滑らせながら押して行き、ロッド受けカップ
内に収めることが可能となる。したがって、この修正作
業が容易となる。
【0069】スイベル部にシール部潤滑用のグリス注入
口を設け、このグリス注入口の近傍に回転シールから漏
れたコンクリートミルクや掘削液をスイベル部の外部に
導く漏れ検出口を設けた。回転シールが磨耗したり寿命
になったとき、回転シールからコンクリートミルクや掘
削液が漏れて来て、漏れ検出口から漏れる。したがっ
て、漏れ検出口を監視することによって、回転シールの
磨耗や寿命の検出が可能となる。また、漏れ検出口にコ
ックを備え、グリス注入時にはこのコックを閉じておく
ので、グリスの圧入ができる。
【0070】スイベル部89の側面に沿って流れて来た
コンクリートミルクや掘削液は、スイベル部89の下部
に設けた鍔126を伝って下方に垂れる。鍔126の位
置は内部回転部材44aと外部回転部材44bとの間の
結合部127より外周側に設けているので、上記の垂れ
たコンクリートミルクや掘削液が結合部127に浸入し
難くなる。
【0071】スイベル部を分割可能とした。よって、ス
イベル部のセメントミルクが固まったとき、スイベル部
を分割してシールを交換できる。
【0072】パワースイベルのギア部の上部に設けられ
たシールにスイベル部から垂れたコンクリートミルクや
掘削液が、上記シールの上方に配設された鍔状部材の上
面に落ちる。落ちたコンクリートミルクはこの鍔状部材
の上面から鍔の外面に垂れ、傘状のプレートの上面に落
ちる。この傘状のプレートは、上記鍔状部材の鍔の内側
と接触する突出部を有しているので、落ちたコンクリー
トミルクが傘状のプレートの内側に浸入することがな
い。よって、コンクリートミルク等からシールやギア等
を保護できる。
【0073】パワースイベルの下部に設けたロッドチャ
ック用の把持部材の把持動作に伴って、摺動部材の突出
部がピストン動作によって油溜まり部屋内の潤滑油を上
方に上げ、パワースイベルの上部に設けられたベアリン
グの上方から噴出する。これによって、油切れを起こし
易いベアリングを潤滑できるので、ベアリングの寿命が
向上する。
【0074】各油圧アクチュエータの近傍に、それぞれ
の油圧アクチュエータを制御する方向切換弁を設ける。
各方向切換弁には、メインバルブから共通の配管によっ
て圧油を供給する。各油圧アクチュエータを駆動すると
きは、それぞれの油圧アクチュエータの指令流量の圧油
を対応する方向切換弁に供給する。また、このときの供
給圧を各方向切換弁及び油圧アクチュエータに許容され
る圧力に制御する圧力制御弁を設けている。そして、各
アクチュエータの駆動時は、各アクチュエータに対応し
て許容圧力及び指令流量を切り換えて制御する。このよ
うな複合配列操作弁構造としたので、アクチュエータの
数が多くても最小限の配管数で制御ができる。
【0075】油圧ポンプから給進モータへ圧油を供給す
る油圧回路の途中に、給進モータの下降方向へカウンタ
バランス弁を設ける。これにより、パワースイベル部の
自重による落下を防止し、下降方向への回転をスムーズ
にしている。また、給進モータには、並列に切換弁を介
して可変圧力リリーフ弁を設け、この可変圧力リリーフ
弁の設定圧を制御すると、上記給進モータへの入出力管
路の圧力を制御できる。コントローラは、上記リリーフ
圧を任意の値に制御することによって、パワースイベル
部の給進力を制御できる。また、ロッドや杭の接続時に
も、この圧力を制御することでパワースイベル部の自重
による保持圧をリリーフすることができ、ロッドや杭の
ネジ部に無理な力をかけずに接続することが可能とな
る。
【0076】また、コントローラは、可変容量型のドリ
ルモータの入出力間の圧力差から実負荷のドリルトルク
を演算し、給進モータの入出力間の圧力差から実負荷の
給進力を演算する。そして、演算した実負荷ドリルトル
ク及び実負荷の給進力、また検出したドリル回転数及び
給進速度に基づいて、負荷トルクを制御している。すな
わち、実負荷のドリルトルクが許容ドリルトルクTk に
達したとき、又は、実負荷の給進力が限界給進力FL に
達したときは、モータ容量を上げて許容ドリルトルクT
k を増加すると同時に給進速度を下げる。これによっ
て、掘削負荷が緩和されると共に、ドリルトルクが増加
し、さらに掘削を継続することが可能となる。また、実
負荷のドリルトルクが許容ドリルトルクTk より小さ
く、かつ、実負荷の給進力が限界給進力FL より小さい
ときは、ドリル回転数N及び給進速度Vを許容最大速度
まで増速し、作業量を増加させている。このようにし
て、許容できる負荷トルク及び給進力以内で最大限の掘
削速度及び掘削能力を引き出すように、ドリルモータの
実負荷トルク及び給進モータの実負荷の給進速度を制御
している。
【0077】また、水平状態のロッドコンテナ57の上
面部に設けられたロッドコンテナフレーム57dに短杭
受け部材212を回動自在に装着し、これを折り畳み可
能としている。長さの異なる杭をロッドコンテナ57に
載せるときは、それぞれの杭の長さに対応させて短杭受
け部材212を回動させ、最適な位置で杭を受けること
が可能となる。このとき、短杭受け部材212がロッド
コンテナ57の上面部に設けられているので、短杭受け
部材212の回動状態を操作ボックスから容易に視認で
き、作業性が向上される。また、短杭受け部材212は
ロッドコンテナフレーム57dに装着されるので、杭を
載せて支持する強度を容易に保持することが可能とな
る。さらに、短杭受け部材212の回動機構が簡略化さ
れる。
【0078】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の杭埋設機の外観
を表した斜視図である。下部走行体51の上部に旋回自
在な上部旋回体2(以後、レボフレーム2と呼ぶ)を有
し、レボフレーム2の前後部の左右にアウトリガー53
を備えている。レボフレーム2の前部中央には、前後方
向及び左右方向に移動自在な架台52を設け、この架台
52上にガイドフレーム54及びロッドコンテナ57を
起伏自在に設けている。この架台52は、以下のような
一対のスライドベースガイド3、スライドベース4、ガ
イドローラ5及びローラシャフト6を備えている。
【0079】レボフレーム2の左右方向の中央線を挟ん
で、左右に対向してコの字型のスライドベースガイド3
をレボフレーム2と一体に固設する。スライドベースガ
イド3のコの字の開口部は、お互いに向き合っている。
この内側にガイドローラ5を前後左右の4か所に有する
スライドベース4を設け、ガイドローラ5はスライドベ
ースガイド3のコの字の開口部に前後方向に移動自在に
挿入されている。また、スライドベース4には左右のガ
イドローラ5を回動自在に連結してスライドベース4を
支持するローラシャフト6を設け、スライドベース4は
ローラシャフト6上を左右方向に移動可能になってい
る。
【0080】スライドベース4の前端部上部に、同一の
枢軸ピン20の回りに起伏自在なガイドフレーム54及
びロッドコンテナ57を設けている。ガイドフレーム5
4には上下方向に移動自在にパワースイベル55を設
け、ガイドフレーム54の上端部に設けた給進装置56
によってパワースイベル55は上下方向の移動が可能と
なっている。また、レボフレーム2内の中央後部には、
作業機や杭埋設機の各アクチュエータを制御するバルブ
等が配設されたバルブブロック23を配設している。
【0081】レボフレーム2の上部で、車体前方を見て
スライドベース4の左側前方には、本杭埋設機の各操作
を行えるスイッチ等を備えた操作ボックス17を設け、
この後方には操作ボックス17からの各操作信号に従っ
て対応するアクチュエータを制御するコントローラ18
を設けている。また、レボフレーム2の上部左側の後端
部にはクレーン59を設けている。
【0082】さらに、レボフレーム2の車体前方を見て
右側面端部には、パワーユニット10が前後方向に並ん
で配設されている。パワーユニット10として例えば、
車体後部から順に、ラジエータ11、エンジン12、油
圧ポンプ13、作動油タンク14及び燃料タンク15等
がレボフレーム2の下端部材上に配設されており、高さ
方向が低くなるようにしている。これらのパワーユニッ
ト10全体の上面及び側面を覆うようにして、作業台1
6となる平坦な床部材及びこの床部材を支持する側面部
材を有するカバーがレボフレーム2上に設けられる。作
業台16の上部に側面端の外周に沿って手すりを所定高
さに設け、オペレータが作業台16上でクレーンをリモ
ート操作したり、その他の作業時の安全性を図ってい
る。
【0083】作業台16の後部には、パワーショベル等
のカウンタウェイトに使用するケース19を採用してい
る。このケース19の側面及び底面にラジエータ11へ
の通気を行なう吸気孔19aを設け、ケース19及び作
業台16を吸気ダクトとして兼用している。このため
に、車体後方での騒音が低下される。また、作業台16
によって上記のようにパワーユニット10全体を覆い、
入り込んだ配管や配線及びパワーユニット10の各装置
の凸凹等を滑らかな外観のカバー内に収納している。ケ
ース19によって、同じく後部の外観が良くなってい
る。
【0084】図2及び図3はそれぞれスライドベースガ
イド3とスライドベース4との関係を詳細に表した側面
図及び平面図である。また、図4はローラシャフト6の
取り付け部の詳細を示した図2のX視図である。以下、
図2〜図4を参照して説明する。レボフレーム2の最下
端部材2a上に、2本のコの字型のスライドベースガイ
ド3を前後方向に平行にして固設する。両スライドベー
スガイド3の内側に、スライドベース4を設ける。スラ
イドベース4は、左右の対向する一対の起伏ブラケット
4aとスライドフレーム4bとを備えている。左右の起
伏ブラケット4a及びスライドフレーム4bは、それぞ
れ同一の軸芯を持つ左右方向の孔を前部及び後部に有
し、この孔をローラシャフト6が貫通している。
【0085】ローラシャフト6の外周上には摺動自在な
摺動部材6aが備わっており、左右の起伏ブラケット4
aはこの摺動部材6a上に固着されている。左右の起伏
ブラケット4aのさらに外側でローラシャフト6の両端
部近傍にはスライドフレーム4bの側面部が固着され、
さらにローラシャフト6の両端部にはガイドローラ5が
回動自在に取着されている。ガイドローラ5はスライド
ベースガイド3のコの字型の部分に挿入されていて、ス
ライドベースガイド3に沿って前後方向に回動自在とな
っている。
【0086】スライドフレーム4bの後端部には前後シ
リンダ7のロッド側が取着され、前後シリンダ7のチュ
ーブ側はレボフレーム2に取着されている。前後シリン
ダ7の伸縮によってガイドローラ5がスライドベースガ
イド3に沿って回動し、左右の起伏ブラケット4a及び
スライドフレーム4bは共に前後方向に移動する。
【0087】図5は、図3におけるA−A断面図を表し
ている。スライドフレーム4bの外側にガイドローラ9
が左右にそれぞれ2個ずつ回動自在に取着されており、
このガイドローラ9の回動中心軸はスライドベースガイ
ド3の前後方向に対して垂直になっている。左右のガイ
ドローラ9はスライドベースガイド3の内側の面に当接
していて、スライドベースガイド3の前後方向に沿って
回動自在になっている。また、左右の起伏ブラケット4
aの後部側を連結するプレート4cの下面には左右シリ
ンダ8のチューブの一端が取着され、左右シリンダ8の
ロッド側はスライドフレーム4bの側面の内側に取着さ
れている。左右シリンダ8が伸縮すると、スライドフレ
ーム4bに取着された左右のガイドローラ9はスライド
ベースガイド3から反力を受けるので、起伏ブラケット
4aはローラシャフト6の外周上の摺動部材6aによっ
て左右方向に摺動する。このとき、起伏ブラケット4a
はスライドベースガイド3に対して左右方向に移動でき
る。
【0088】このようにして、左右の起伏ブラケット4
aはガイドローラ5によってスライドベースガイド3に
沿って前後方向に移動でき、またローラシャフト6の外
周上の摺動部材6aによって左右方向に移動できる。
【0089】左右の起伏ブラケット4aの前端上部に
は、レボフレーム2の左右方向に向かって水平な枢軸ピ
ン20を設けており、ガイドフレーム54及びロッドコ
ンテナ57は左右の起伏ブラケット4aによって枢軸ピ
ン20の回りに回動自在に支持されている。図6は、図
2に於けるB−B断面図であり、枢軸ピン20の部分を
詳細に表している。左右の起伏ブラケット4aの外側に
ガイドフレーム54を支持する左右の掘削ガイドフレー
ム54aを配設し、また左右の起伏ブラケット4aの内
側にロッドコンテナ57を支持する左右のロッドコンテ
ナフレーム57aを配設している。そして、左右の掘削
ガイドフレーム54a及び左右のロッドコンテナフレー
ム57aの各下端部には同一の軸芯を持つ貫通穴を設け
る。枢軸ピン20をこの貫通孔に挿入し、左右の起伏ブ
ラケット4a、左右の掘削ガイドフレーム54a及び左
右のロッドコンテナフレーム57aをそれぞれ回動自在
に連結している。
【0090】左右の起伏ブラケット4aの前部を連結す
るプレート4dを設け、プレート4dとロッドコンテナ
57との間にロッドコンテナ起伏シリンダ22を設けて
いる。また、左右の起伏ブラケット4aの外側に設けら
れブラケット4eとガイドフレーム54との間に掘削ガ
イド起伏シリンダ21を設けている。掘削ガイド起伏シ
リンダ21を伸縮すると、ガイドフレーム54は起伏ブ
ラケット4aに対して枢軸ピン20の回りに回動する。
また、同様にロッドコンテナ起伏シリンダ22を伸縮す
ると、ロッドコンテナ57は起伏ブラケット4aに対し
て枢軸ピン20の回りに回動する。
【0091】次に、図7〜図9を参照して、ロッドコン
テナ57のロッド回転機構について説明する。図7はロ
ッドコンテナ57の上部の側面図を示しており、図8は
ロッドマガジン28の平面図である。ロッドコンテナ5
7の上面プレート57bの下部にブラケット24を固設
し、ブラケット24によってギアボックス26を支持し
ている。ロッドコンテナ57の上面プレート57bとギ
アボックス26との間に油圧モータ25を設け、油圧モ
ータ25の出力軸25aをギアボックス26の入力軸2
6aに取着している。また、ギアボックス26の出力軸
26bはブラケット28aを介してロッドマガジン28
に取着される。ブラケット28aの下部にコンテナシャ
フト27を固設し、コンテナシャフト27の軸線はギア
ボックス26の出力軸26b及びブラケット28aの回
転中心線と一致するように設けられる。
【0092】図8のように、ロッドマガジン28の周囲
には所定本数のロッド29を保持できるような窪み部2
8bを有している。ロッド29を使用して掘削するとき
は、油圧モータ25によってコンテナシャフト27を介
してロッドマガジン28を回転させ、掘削位置29aに
ロッド29を持って来る。この掘削位置29aは、スイ
ベル回転軸84の先端部の真下にある。この後、スイベ
ル部89の上部に取着されたスイベル昇降シリンダ(図
示せず)によってスイベル部89が下降し、スイベル回
転軸84の先端部がロッド29の上端部に接触する。ス
イベル回転用のドリルモ−タ(ここでは、図示せず)に
よってスイベル回転軸84の先端部を回転させ、この先
端部に掘削用のロッド29を接続する。そして、接続し
たロッド29の上端部をスイベル回転軸84の先端部に
ある把持手段によって把持し、給進装置56を下降さ
せ、ドリルモ−タを回転させながら掘削する。このとき
は、ロッドコンテナ57は伏せておく。この状態で所定
距離を掘削し終わったら、再びロッドコンテナ57を起
こし、次の別のロッド29を掘削位置29aに持って来
て先のロッド29の上端側に連結し、同様にして掘削を
進める。このようにして、ロッドマガジン28の回転を
制御しながら、ロッド29を順次スイベル回転軸84の
先端部に供給して連結することにより、掘削深さを深く
して行く。
【0093】図9は、ロッドコンテナ57の下部に設け
ているロータリーエンコーダ99の取り付け部詳細図で
ある。ロータリーエンコーダ99は上記ロッドマガジン
28の回転角度を検出するものであり、この角度信号は
図1に示されたコントローラ18に入力される。コント
ローラ18は上記角度信号に基づいて油圧モータ25
(図7参照)の回転を制御し、ロッドマガジン28の回
転角度を制御する。
【0094】コンテナシャフト27の下端にシャフト側
軸受け部材31を固着し、シャフト側軸受け部材31に
ロッド受けプレート30を取着している。コンテナシャ
フト27の周囲のロッド受けプレート30の所定の位置
には、上方に開いたテーパ状の孔30aが設けられる。
この孔30aの下部にロッド受けカップ35が取着さ
れ、ロッド受けカップ35の底部中央には孔35aが設
けられる。ロッドマガジン28に保持されたロッド29
の下部は孔30aに挿入され、ロッド受けカップ35に
よって支持される。よって、ロッドマガジン28の窪み
部28bの位置と孔35a及びロッド受けカップ35の
位置とは対応するようにそれぞれ取着されている。尚、
ロッド受けカップ35の底部の孔35aは、ロッド29
を洗浄したり、または連結したロッド29を分割したと
きに出る排水や掘削液、コンクリートミルク等を排出す
る孔である。
【0095】シャフト側軸受け部材31は内部下方に空
間を有する円筒形の中空部材であり、この中空の内面に
下方からベアリング32の外径側が挿入され、そしてベ
アリング32の内径側にコンテナ側軸受け部材33の上
部が挿入されている。そして、コンテナ側軸受け部材3
3はロッドコンテナ57の支持用のプレート57cに取
着されて支持されている。したがって、コンテナシャフ
ト27の下部及びシャフト側軸受け部材31は、ベアリ
ング32、コンテナ側軸受け部材33及びプレート57
cを介してロッドコンテナ57に支持される。また、コ
ンテナシャフト27及びシャフト側軸受け部材31は、
ベアリング32によってコンテナ側軸受け部材33に対
して水平面内に回動自在となっている。
【0096】コンテナ側軸受け部材33の内部は中空に
なっていて、この内部にロータリーエンコーダ99が取
着されている。ロータリーエンコーダ99の回転軸線
は、コンテナシャフト27及びシャフト側軸受け部材3
1の回転軸線と略一致するようになっている。この回転
軸線にそってコンテナ側軸受け部材33の上部に孔を設
けており、この孔にシャフト34aを回動自在に貫通さ
せている。シャフト34aの上端側はシャフト側軸受け
部材31の中空の内面上部に取着され、シャフト34a
の下端側はカップリング34bを介してロータリーエン
コーダ99の回転軸に取着される。シャフト34aの軸
線も、上記シャフト側軸受け部材31の回転軸線と略一
致するようになっている。
【0097】ロッド受けプレート30のさらに下方に
は、ロッド受けカップ35の底部の孔35aから排出さ
れた前記排水や掘削液、コンクリートミルク等を本運搬
機外に排出するための排水とよ36を設けている。図1
0及び図11は、それぞれ排水とよ36の一例を表す側
面図及び底面図であり、図12は図10におけるZ視図
である。排水とよ36は容易に着脱できるように分割可
能な構造になっていて、例えば本実施例では3分割され
た排水とよ分割部材36a、36b、36cによって構
成されている。各分割部材36a、36b、36cはネ
ジ39等の取着手段により隣接部材同士で連結されると
共に、ロッドコンテナ57の下部に設けた支持用のプレ
ート57cの上面に、それぞれ取り付けブラケット38
a、38b、38cを介して取着される。
【0098】本実施例の排水とよ36は、図12に示す
ように上方に開放した溝を有している。この溝はコンテ
ナシャフト27の周囲に配列されたロッド受けカップ3
5の列に沿って配設されていて、ロッド受けカップ35
の底部の孔35aから排出された前記排水や掘削液、コ
ンクリートミルク等を受け易くなっている。この溝の底
面は後部から前部に向けてなだらかに傾斜して低くなっ
ており、また、前部側の溝側面は無くなっており、前方
開口部36dを有している。よって、上記受けた排水や
掘削液、コンクリートミルク等は溝の底面の傾斜で排水
とよ36の前部側へ自然に流れて行き、前方開口部36
dから車体の前方外部に排出される。
【0099】また、排水とよ36の後部側の側面には排
水孔36eを設け、排水孔36eから後方に向かって排
水口36fを設けている。排水口36fには排水ホース
37の一端が装着され、排水ホース37の他端は本杭埋
設機の下部走行体下方に導かれる。これによって、ロッ
ドコンテナ57を前記枢軸ピン20の回りに回動して後
方に伏せたときに、排水とよ36内に残っている前記排
水、掘削液、コンクリートミルク等が排水ホース37を
通じて自然に車体外に排出される。
【0100】このようにして、ロッドを洗浄したときに
出る排水や、ロッド連結を分割したときに出る掘削液、
コンクリートミルク等をロッド受けカップ35及び排水
とよ36によって受けて自然に車体外に排出する。よっ
て、前述したシャフト側軸受け部材31の内部に取着さ
れたベアリング32やコンテナ側軸受け部材33の内部
に取着されたロータリーエンコーダ99に排水や掘削液
等が付着しない。この結果、ベアリング32やロータリ
ーエンコーダ99の故障頻度が減少するので、信頼性が
向上する。また、コンテナシャフト27の回転用の油圧
モータ25及びギアボックス26をロッドコンテナ57
の上部に配設したので、上記と同様に油圧モータ25に
排水や掘削液等が付着する可能性が低くなる。よって、
同様にして信頼性の向上が図れる。
【0101】掘削液やセメントミルクをロッドに供給す
るパワースイベル55は、ガイドフレーム54の左右の
掘削ガイドフレーム54aに昇降自在に支持されてい
る。パワースイベル55の上下移動は、掘削ガイドフレ
ーム54aの上端部に設けられた給進装置56によって
駆動されている。図13は、パワースイベル55の回路
ブロック図を表している。ドリルモータ40はスイベル
回転軸84の先端部に連結されたロッドや杭を回転させ
るための油圧モータであり、本実施例では斜板式の可変
容量型のものである。ドリルモータ40の出力軸はギア
41及びギア42を介してスイベル回転軸84に連結さ
れており、さらにギア42の上部には掘削液やセメント
ミルクをロッドに供給するスイベル部89が取着されて
いる。
【0102】図14は、そのスイベル部89の詳細を示
しており、以下、図14に基づいて詳細に説明する。ギ
ア42は回転部材44に装着され、回転部材44はスイ
ベル回転軸84に回転トルクを伝達している。本実施例
では、回転部材44は内部回転部材44aと外部回転部
材44bとから構成されており、両者はスプライン結合
によって結合されている。内部回転部材44aは内部の
中央が回転の軸線に沿って中空になっており、さらにこ
の中空の内部には長手方向の軸線に沿って貫通孔45a
を有する筒状部材45を設けている。外部回転部材44
bの外側には、ベアリング43を介してケース46が装
着され、このベアリング43及びケース46の上面には
蓋状のプレート47が取着される。また、ベアリング4
3の上部で、かつ、プレート47と外部回転部材44b
との間には、オイルシール49を設けている。さらに、
ケース46とギア41,42の間に潤滑油が充填されて
いる油溜まり部屋46aを設け、ギア41,42及びベ
アリング43の潤滑をしている。
【0103】内部回転部材44a及び筒状部材45の上
部は共にプレート47の上方に突出していて、この突出
した内部回転部材44a及び筒状部材45の上部にスイ
ベル部89が取着される。スイベル部89は分割可能な
構造になっていて、本実施例では例えば4分割が可能な
例を示している。図14において、各分割スイベル部8
9a、89b、89c、89dの分割線をそれぞれB
1,B2,B3で表している。最も下部に設けられる分
割スイベル部89aは、プレート47の上方で、かつ、
ベアリング121を介して内部回転部材44aの外側に
装着される。その分割スイベル部89aの上部に、順に
分割スイベル部89b、89c、89dが装着される。
【0104】分割スイベル部89b及び分割スイベル部
89cは内部回転部材44aの外側に装着されている。
筒状部材45の上端部には中心部材122aが固着され
ていて、中心部材122aでは貫通孔45aが塞がれた
状態になっている。また、分割スイベル部89cはベア
リング123を介して内部回転部材44aに連結され
る。プレート124は、ベアリング123及び中心部材
122aが上方に抜けないように、内部回転部材44a
の上面に取着される。そして、各分割スイベル部89
a、89b、89c、89dはお互いを連結するために
着脱自在に締め付けられる。例えば本実施例では、分割
スイベル部89dの上面にスタッドボルト125によっ
て締め付けられている。
【0105】分割スイベル部89dの上端部は、スイベ
ル昇降シリンダ128を介して掘削ガイドフレーム54
aに取着されている。スイベル昇降シリンダ128のロ
ッドは鉛直線方向に伸縮し、チューブ側はガイドフレー
ム54aに取着されている。このように、ドリルモータ
40の回転に伴ってギア41,42を介して、回転部材
44、筒状部材45及び中心部材122aは回転する。
尚、スイベル昇降シリンダ128は、ロッドをスイベル
回転軸84の先端に接続するときに、スイベル部89を
昇降させるものである。このため、スイベル部89のす
ぐ下方には、内部回転部材44aと外部回転部材44b
との間に例えばスプライン結合のような結合部127が
あって、内部回転部材44aと外部回転部材44b間は
昇降可能となっている。
【0106】また、分割スイベル部89bにはセメント
ミルクの注入口130を設け、注入口130から内部回
転部材44aの側面まで孔130aを設ける。分割スイ
ベル部89bの内面には、孔130aと同じ高さ位置に
全周にわたって溝130bを設ける。内部回転部材44
aの側面には、この溝130bと連通する位置に、内部
の中空に貫通する孔44cを設ける。これによって、回
転部材44が回転しているときでも、注入口130から
注入されたセメントミルクは、孔130a、溝130b
及び孔44cを通じて、内部回転部材44aの内面と筒
状部材45とに挟まれた通路131に送給される。そし
て、スイベル回転軸84の下部に連結されたロッド29
の内部のセメントミルク用の通路を介して、最下端部の
ロッドからセメントミルクが噴射される。
【0107】分割スイベル部89cには掘削用の泥水や
洗浄用の清水の注入口132を設け、注入口132から
中心部材122aの側面まで孔132aを設ける。分割
スイベル部89cの内面には、孔132aと同じ高さ位
置に全周にわたって溝132bを設ける。中心部材12
2aの側面には、この溝132bと連通する位置に、回
転軸に垂直な方向に貫通する孔122cを設ける。ま
た、孔122cから筒状部材45の中心の貫通孔45a
に通じる孔122dを設ける。これによって、中心部材
122a及び筒状部材45が回転しているときでも、注
入口132から注入された上記泥水や清水は、孔132
a、溝132b、孔122c及び孔122dを通じて、
筒状部材45の貫通孔45aに送給される。そして、ス
イベル回転軸84の下部に連結されたロッド29の内部
の泥水用の通路を介して、最下端部のロッドから泥水や
清水が噴射される。
【0108】また、各分割スイベル部89a、89b、
89cの中心部の内部回転部材44aが回転する時の回
転接触面に注入口130及び注入口132の各溝130
b及び孔132bからセメントミルクや掘削用泥水が浸
入しないようにするために、それぞれの溝130b、1
32bの上下の回転接触面には回転シール137を設け
ている。そして、各回転シール137の回転接触面を潤
滑するグリスを注入するために、グリス注入口135
a、135b、135cを設けている。また、スイベル
部89の下部のベアリング121及び上部のベアリング
123を潤滑するために、グリス注入口136a、13
6bを設けている。尚、図14では、代表的に一部の回
転シール137にのみ記号を記している。
【0109】また、各分割スイベル部89a、89b、
89cには、各グリス注入口135a、135b、13
5cの近傍に、セメントミルクや掘削用泥水の漏れ検出
口138a、138b、138cを設けている。この漏
れ検出口138a、138b、138cは、通常はグリ
ス注入時に押し出されたグリスを見てグリスの注入量を
判定するのに使用できる。しかし、前述のような各回転
シール137が磨耗してセメントミルクや掘削用泥水が
グリス面(回転接触面)に進入したときは、漏れ検出口
138a、138b、138cからセメントミルクや掘
削用泥水が流れ出る。これによって、回転シール137
の磨耗具合を早期に検出できるので、ベアリング12
1、123や上記回転接触面の損傷を防止できる。
【0110】グリスを加圧して注入したいときは、上記
の漏れ検出口138a、138b、138cを閉じる必
要がある。このために、例えば各漏れ検出口に開閉用の
コック139を設け、このコック139の外側に透明な
チューブ等を装着しても良い。そして、加圧注入時はこ
のコック139を閉じて注入すれば良く、運転時は漏れ
検出のためにコック139を開いていて、上記透明なチ
ューブ等からのセメントミルクや掘削用泥水の流出を監
視することができる。
【0111】尚、図14に於いては、漏れ検出口138
a、138b、138c用の溝を、グリス注入口135
a、135b、135c用の溝と共用することも可能で
ある。このとき、上記漏れ検出口とグリス注入口とは別
々の孔にしてそれぞれコック139及びグリス注入用ニ
ップルを備えても良い。あるいは、一つの孔を漏れ検出
口及びグリス注入口として共用しても良いが、この場合
は、この共用する孔にコック139及びグリス注入用ニ
ップルを共に備えるか、又はグリス注入用ニップルのみ
備えて漏れ検出時にこのニップルを外すようにしても良
い。
【0112】注入しているセメントミルクや掘削用泥水
の一部が、注入口130、132又は漏れ検出口138
a、138b、138c等から漏れたとき、漏れたセメ
ントミルク等がスイベル部89の外周表面を伝って下方
に垂れてゆくことがある。このとき、セメントミルク等
が回転中心方向に垂れて来て、内部回転部材44aと外
部回転部材44bとの前記結合部127内に進入した
り、スイベル部89の下方にあるプレート47と外部回
転部材44bとの接触面の隙間から進入する可能性があ
る。このため、結合部127やオイルシール49を損傷
したり、ベアリング43やギア42等を損傷させる可能
性がある。
【0113】これを防止するために、スイベル部89の
下部を鍔構造にして、この鍔の先端から上記漏れたセメ
ントミルク等が下方に垂れるようにした。また、垂れた
セメントミルク等がプレート47と外部回転部材44b
との接触面の隙間から進入し難いように、鍔状部材48
をプレート47の上部に設け、プレート47の形状をこ
の鍔状部材48に合わせて傘状にした。
【0114】図15は、このスイベル部89の下部と、
鍔状部材48及びプレート47の詳細説明図である。分
割スイベル部89aの下端の面は、内部回転部材44a
から離れた側面側が下方に突出した鍔126を有してい
る。このために、側面を伝って来たセメントミルク等は
鍔126部から下方に垂れ落ちる。よって、このセメン
トミルク等は回転中心方向に垂れ難くなり、結合部12
7内には進入し難くなる。
【0115】また、鍔状部材48はオイルシール49の
上方で、かつ、外部回転部材44bの外周に設けてい
る。その鍔状部材48の上面は外側になだらかに下降し
ている傾斜を有していて、外部回転部材44bから離れ
た側面部は外周に沿って下方に突出した鍔48aを有し
ている。プレート47の外部回転部材44b側はオイル
シール49に当接していて、この当接部の上面はオイル
シール49の外周に沿って上方に突出した突出部47a
を有している。そして、この突出部47aは鍔状部材4
8の鍔48aの内側に当接している。鍔126部から垂
れたセメントミルク等は、鍔状部材48の上面の傾斜部
又はプレート47の上面に落ちる。よって、セメントミ
ルク等がプレート47の突出部47aを越えてオイルシ
ール49側に進入し難くなる。
【0116】また、油溜まり部屋46aに充填されてい
る潤滑油の液面レベルが下がって来ると、ベアリング4
3が油切れを起こし易くなるので、これを防ぐための機
構を設けている。図16は、この油切れ防止機構の説明
図であり、この図に基づいて次に説明する。スイベル回
転軸84の先端部に、ロッド29を把持するチャック機
構が備えてある。この機構は、ロッド29の上端部外面
を把持しながらロッド29を回転させて掘削するための
ものである。外部回転部材44bの下端部近傍の外周に
半径方向の貫通孔142を所定個数だけ設け、この貫通
孔142にチャック機構の把持部材141が半径方向に
移動自在に挿入されている。把持部材141の内面はロ
ッド29の外面と同じ曲面を有しており、この内面には
把持用の刻み143が設けられている。把持部材141
の外面144は回転軸方向に傾斜している面を有してい
て、この傾斜はスイベル回転軸84の先端側(ロッドコ
ンテナ57が倒立状態のとき下側)の半径が基端側(同
じく上側)の半径より小さくなるようになっている。
【0117】外部回転部材44bの下端部外周には、円
筒部材145が挿入されている。円筒部材145は、回
転軸方向には移動自在に、また回転軸回りには外部回転
部材44bと共に回転するように挿入されている。円筒
部材145が回転軸方向に移動するときに円筒部材14
5の内面が把持部材141の外面144と当接する箇所
には、外面144の傾斜面と全面にわたって接触する傾
斜面を有している。すなわち、円筒部材145が上記移
動範囲の最下端位置にあるときは、把持部材141が半
径方向外側に移動して把持用の刻み143の位置が外部
回転部材44bの内面より外側にある状態で、円筒部材
145の内面が把持部材141の外面144と当接す
る。また、円筒部材145が上記移動範囲の最上端位置
にあるときは、把持部材141が半径方向内側に移動し
て把持用の刻み143の位置が外部回転部材44bの内
面より内側にある状態で当接する。
【0118】円筒部材145の外周に沿って窪み部14
5aを設け、この窪み部145aにベアリング146、
147をお互いに距離を置いて装着している。ベアリン
グ146、147の中間に、摺動部材148の突出部1
48aが挿入されている。窪み部145aに当接してい
るベアリング146、147の回転部材は、円筒部材1
45と共に回動する。
【0119】摺動部材148はケース46の内部に設け
られた摺動室149内に挿入されており、その摺動部材
148の回転中心側に上記突出部148aを設け、さら
に外周側に突出部148bを設けている。また、ケース
46の表面から摺動室149に貫通する次のような孔を
設けている。孔151は摺動部材148の突出部148
bの下端側に通じていて、孔152は突出部148bの
上端側に通じている。さらに、摺動室149の上部にあ
る油溜まり部屋149aから、ケース46の内部を通っ
てベアリング43の上部にあるプレート47に至る通路
153を設けている。この油溜まり部屋149aは、摺
動部材148の上部の突出部148cによって摺動室1
49の下部とは分離されており、前述のギア42部の油
溜まり部屋46aに通じている。
【0120】前述のギア42及びベアリング43の上部
にあるプレート47には、上記ケース46の通路153
からベアリング43の上部に貫通する通路154を設け
ている。尚、通路154と上記の通路153とを例えば
チューブ等で連通させても良い。
【0121】孔151に外部から油を注入すると、この
油が摺動部材148の突出部148bの下端側を押し上
げ、摺動部材148が摺動室149内を上昇する。ま
た、孔152に油を注入すると、この油が突出部148
bの上端側を押し下げ、摺動部材148が摺動室149
内を下降する。摺動部材148の上昇及び下降に伴っ
て、突出部148aがベアリング146、147を介し
て円筒部材145を上下に移動させる。この結果、把持
部材141が半径方向に移動し、回転部材44bの内面
より内側にあるロッドを把持したり解放したりする。
【0122】摺動部材148が上記のように上昇すると
き、摺動部材148の上部の突出部148cが油溜まり
部屋149a内に溜まっている潤滑油を通路153から
押し出し、この潤滑油がチューブ155を通じて通路1
54に導かれる。そして、この潤滑油はベアリング43
に噴射され、さらにこの下方のギア42に導かれる。よ
って、把持部材141がロッドを把持するときに、自動
的に上部のベアリング43等に潤滑油が導かれるので、
ベアリング43等の油切れを防止できる。
【0123】また、このような杭埋設機は、数多くのア
クチュエータを使用している。例えば、これまで説明し
たスライドベース4の前後シリンダ8、起伏ブラケット
4aの左右シリンダ7、掘削ガイドフレーム54aの掘
削ガイド起伏シリンダ21、コンテナシャフト27の油
圧モータ25、アウトリガー53のアウトリガーシリン
ダ177等があり、その他に上部旋回体の旋回モータ、
スライドベース4のロッドホルダや杭ホルダ、ロッドコ
ンテナ57のグリッパや杭受け等がある。以下に、これ
らのアクチュエータの複合配列操作弁の構造をとって配
管の簡単化を図っている制御回路について、図17によ
って説明する。尚、図17では説明を簡単にするために
主なアクチュエータの回路のみを示しているが、他のア
クチュエータの回路についても同様である。
【0124】メインバルブ161は各アクチュエータへ
の流量を制御するソレノイド式流量制御弁であり、ソレ
ノイド部161cに入力される電流信号の大きさに比例
して出力の流量を制御する。圧力制御バルブ162はメ
インバルブ161から出力された圧油の圧力を所定のリ
リーフセット圧に制御するものであり、ソレノイド部1
62aに入力される電流信号の大きさに比例して上記圧
力を制御する。
【0125】コントローラ18は、メインバルブ161
及び圧力制御バルブ162のそれぞれのソレノイド部1
61c、162aに制御信号を出力し、油圧回路の流量
及び圧力を各アクチュエータに適合するように制御する
ものである。また、コントローラ18は各アクチュエー
タの方向切換弁に対しても切換制御信号を出力し、駆動
すべきアクチュエータの選択及びその方向切換制御を行
なう。コントローラ18は、例えば一般的なマイクロコ
ンピュータ(以下、CPUと呼ぶ)を採用したマイクロ
コンピュータシステムによって構成しても良い。
【0126】コントローラ18からソレノイド部161
cに入力した電流信号が0Aのときは、メインバルブ1
61は位置161b側にある。このときは、本実施例で
は、油圧ポンプ13からの吐出油はメインバルブ161
を介してそのままタンク164にドレーンされ、出力ポ
ートに接続された管路165及び管路166の油は、メ
インバルブ161によって停止するようになっている。
圧力制御バルブ162の入力ポートは管路165に接続
され、圧力制御バルブ162の出力ポートはタンク16
4に接続されている。また、管路165及び管路166
はそれぞれ1本の配管で順々に、各アクチュエータの近
傍にそれぞれ設けられた方向切換弁171〜175等の
入力ポートに接続されている。そして、各方向切換弁1
71〜175等の出力ポートはそれぞれ対応するアクチ
ュエータに接続されている。
【0127】コントローラ18からソレノイド部161
cに入力した電流信号が所定の大きさのとき、メインバ
ルブ161は位置161a側に切り換わり、油圧ポンプ
13から吐出された圧油を上記電流信号の大きさに比例
した流量だけ管路165に送出する。このとき、管路1
65の油圧は、コントローラ18からソレノイド部16
2aに入力した電流信号の大きさに比例したセットリリ
ーフ圧になっている。管路165に送出された圧油は、
各方向切換弁171〜175等の入力ポートに導かれ
る。コントローラ18から駆動すべきアクチュエータに
対応する方向切換弁の切換制御信号を出力すると、この
切換制御信号を入力した上記方向切換弁は切換制御信号
に相当する方向に上記圧油を出力する。これによって、
アクチュエータがこの切換制御信号に対応して駆動され
る。
【0128】このように、メインバルブ161によって
アクチュエータ駆動に必要な流量が制御され、圧力制御
バルブ162によって必要な圧力に制御され、また、各
方向切換弁によって各アクチュエータの作動方向が制御
される。
【0129】このときの、コントローラ18のCPUの
制御手順は次のように行なう。 1)駆動すべきアクチュエータに対応する圧力制御信号を
圧力制御バルブ162に出力し、またこのとき必要な流
量になるように流量制御信号をメインバルブ161に出
力する。 2)上記1)と同時に、アクチュエータの駆動信号を対応す
る方向切換弁に出力する。
【0130】操作ボックス17に設けられた各アクチュ
エータの作動スイッチによってアクチュエータを駆動す
るときは、コントローラ18は操作された上記作動スイ
ッチに対応するアクチュエータの最大作動圧力値及び流
量値をメモリから読み出し、この設定値に相当する制御
信号を圧力制御バルブ162及びメインバルブ161に
出力する。このとき、複数の作動スイッチが操作された
ら、例えば圧力制御バルブ162に対してはこの作動ス
イッチに対応した各アクチュエータの最大作動圧力値の
内の最小の設定値に合わせた制御信号を出力し、メイン
バルブ161に対しては上記対応した各アクチュエータ
の流量値の合算された値に合わせた制御信号を出力すれ
ば良い。そして、上記作動スイッチに対応するアクチュ
エータの方向切換弁に、所定の方向に相当する切換制御
信号を出力する。
【0131】このように、手動時の操作に必要な各設定
値をコントローラ18内に記憶しておき、この設定値に
基づいて各アクチュエータを制御するので、オペレータ
がこれらの設定値を記憶する必要がない。よって、操作
性を向上できる。また、コントローラ18で所定の手順
で自動的に各アクチュエータを制御することも容易であ
る。さらに、アクチュエータの数が多い場合でも、最小
限の配管数で各アクチュエータの方向切換弁まで配管で
きるので、配管作業性や整備性が非常に向上される。
【0132】また、ロッドや杭をスイベル回転軸84の
先端に接続するために、給進装置56によってパワース
イベル55を下降させるときがある。このとき、給進速
度と押し付け力を制御しないと、パワースイベル55の
下降時の衝撃が杭接続部のネジ部を損傷することがあ
る。給進装置56の給進モータには油圧モータを使用し
ているが、パワースイベル55を下降させるときはパワ
ースイベル55の自重が上記給進モータにかかるので、
この自重の影響を無くしながら給進速度と押し付け力を
制御する必要がある。このために、図18に示すような
給進モータの油圧回路を構成している。以下、図18に
基づいて説明する。
【0133】給進モータ186は、パワースイベル55
を掘削カイドに沿って上下方向に移動させる油圧モータ
である。メインバルブ181は給進モータ186の流量
制御を行なうソレノイド式流量制御方向切換弁であり、
ソレノイド部181d及びソレノイド部181eに入力
される電流信号の大きさに比例して出力の方向及び流量
を制御する。切換弁182はブレーキシリンダ187へ
のパイロット油をオン/オフするものであり、ソレノイ
ド部182cに入力された信号によって出力がオン/オ
フする。ブレーキシリンダ187は給進モータ186に
対して機械的にブレーキをかけるものであり、ブレーキ
シリンダ187が伸長すると給進モータ186のブレー
キレバー186aを押してブレーキがかかるようになっ
ている。ブレーキシリンダ187はボトム室内にスプリ
ング187aを有しており、ブレーキ解除のためブレー
キシリンダ187が縮小するときスプリング187aを
縮小させる。
【0134】メインバルブ181の出力ポートは管路1
92、カウンタバランス弁183及び管路193を介し
て給進モータ186の一方のポートに接続されており、
また、メインバルブ181の他の出力ポートは管路19
1を介して給進モータ186の他方のポートに接続され
ている。切換弁188の両入力ポートには管路193及
び管路191がそれぞれ接続され、切換弁188の一方
の出力ポートは管路195、チェック弁189を介して
可変圧力リリーフ弁190に、また切換弁188の他方
の出力ポートは管路196、チェック弁189を介して
可変圧力リリーフ弁190に接続されている。このチェ
ック弁189は、可変圧力リリーフ弁190に管路19
5又は管路196の双方向から圧油を流せるように、4
個のチェック弁189a〜189dによって流れの方向
を切り換えている。
【0135】切換弁188のパイロット操作部188c
には、ブレーキシリンダ187へのパイロット信号が管
路194、管路194aを経由して入力されている。可
変圧力リリーフ弁190は、管路195と管路196間
の圧力差を、ソレノイド部190aに入力される指令信
号の大きさに比例したリリーフ圧に制御するものであ
る。コントローラ18は、メインバルブ181や切換弁
182、可変圧力リリーフ弁190等に指令を出力して
給進モータ186を制御する。油圧ポンプ13は前述と
同じであり、油圧ポンプ13aはパイロット用のポンプ
である。
【0136】次に、このような油圧回路による給進モー
タ186の作動を説明する。給進モータ186によって
パワースイベル55を上昇させるときは、コントローラ
18から、切換弁182のソレノイド182cにブレー
キ解除指令を出力する。切換弁182は位置182bに
切り換わり、油圧ポンプ13aからのパイロット油は管
路194を通じてブレーキシリンダ187のヘッド室側
に流入する。ブレーキシリンダ187のロッド187b
はスプリング187aの伸長力に抗してボトム室内の油
を流出させ、流出した油は管路195を通じてタンクに
ドレーンする。これによって、ブレーキシリンダ187
が縮小し、給進モータ186のブレーキレバー186a
が戻されてブレーキが解除される。このとき、上記ブレ
ーキ解除のパイロット油は管路194aを通じて切換弁
188のパイロット操作部188cにも作用し、切換弁
188が位置188b側に切り換わる。コントローラ1
8は、上昇に要する給進力に対応するリリーフ圧を可変
圧力リリーフ弁190にセットする。
【0137】これと同時に、コントローラ18から、上
昇給進速度に必要な流量を吐出するための指令電流信号
をメインバルブ181のソレノイド部181eに出力す
る。メインバルブ181は位置181c側に切り換わ
り、油圧ポンプ13から吐出された圧油は管路192、
カウンタバランス弁183のチェック弁183a及び管
路193を介して給進モータ186に流入する。このと
き、上記指令電流信号によって指令された流量の圧油が
給進モータ186に流入する。給進モータ186から流
出する油は、管路191及びメインバルブ181を介し
てタンクへドレーンする。
【0138】管路193の圧油は切換弁188、管路1
95及びチェック弁189aを介して可変圧力リリーフ
弁190に導かれ、このリリーフした油はチェック弁1
89c、管路196を介して管路191に戻される。こ
れによって、給進モータ186の入出力間の差圧が可変
圧力リリーフ弁190によって所定値にセットされ、給
進モータ186はこのセットされたリリーフ圧に伴う給
進力で上昇できる。このような上昇方向への移動を、給
進後進と呼ぶ。
【0139】給進モータ186を停止させるときは、コ
ントローラ18から、切換弁182のソレノイド182
c部にブレーキ指令を出力し、また0Aの電流信号をメ
インバルブ181のソレノイド部181dに出力する。
メインバルブ181は位置181b側に切り換わり、油
圧ポンプ13から吐出された圧油が給進モータ186に
流入しなくなり、給進モータ186は停止する。切換弁
182は位置182aに切り換わり、ブレーキシリンダ
187のヘッド室側の油が管路194及び切換弁182
を介してタンク164へドレーンする。このとき、スプ
リング187aの伸長力によってブレーキシリンダ18
7は伸長し、ブレーキレバー186aを押すのでブレー
キがかかる。また、管路194と同様に管路194aの
パイロット油もタンク164へドレーンするので、切換
弁188が位置188a側に切り換わり、可変圧力リリ
ーフ弁190の圧力セットが無効になる。
【0140】反対に、給進モータ186によってパワー
スイベル55を下降させるときは、通常の掘削時と、ロ
ッド接続時とで作動が異なっているので、先ず、通常の
掘削時の作動について説明する。コントローラ18か
ら、切換弁182のソレノイド部182cにブレーキ解
除指令を出力し、また下降給進速度に必要な流量を吐出
するための指令電流信号をメインバルブ181のソレノ
イド部181dに出力する。切換弁182は、上記上昇
時と同様に、位置182bに切り換わり、ブレーキシリ
ンダ187が縮小してブレーキが解除される。メインバ
ルブ181は位置181a側に切り換わり、油圧ポンプ
13から吐出された圧油は管路191を介して給進モー
タ186に流入する。このとき、上記指令電流信号によ
って指令された流量の圧油が給進モータ186に流入す
る。
【0141】給進モータ186から流出する油は、管路
193を介してカウンタバランス弁183に導かれる
が、チェック弁183a及びアンロード弁183bのた
めに管路192に流れない。この後、管路191の圧力
が上昇してアンロード弁183bのリリーフ圧に達する
とアンロード弁183bがリリーフし、圧油が管路19
3から管路192、メインバルブ181を通じてタンク
164へドレーンする。よって、給進モータ186が下
降方向に回転するが、すぐに管路191の圧力が低下し
てアンロード弁183bが閉じるので、再び給進モータ
186が停止する。以上の動作を繰り返しながら、給進
モータ186は徐々に下降して行く。
【0142】このとき、管路191の圧油が切換弁18
8、管路196及びチェック弁189bを介して可変圧
力リリーフ弁190に導かれ、このリリーフした油はチ
ェック弁189d、管路195を介して管路193に戻
される。コントローラ18は、下降に要する給進力に対
応するリリーフ圧を可変圧力リリーフ弁190にセット
している。よって前述同様に、給進モータ186の入出
力間の差圧が可変圧力リリーフ弁190によって所定値
にセットされ、給進モータ186はこのセットされたリ
リーフ圧に伴う給進力で下降できる。
【0143】ロッド接続時には、以下のように作動す
る。前述同様に、コントローラ18から切換弁182に
ブレーキ解除指令を出力し、ブレーキを解除する。この
とき、メインバルブ181には0Aの電流信号が出力さ
れているので、メインバルブ181は位置181b側に
切り換わったままである。このため、給進モータ186
に圧油は供給されずに給進は停止したままとなるが、パ
ワ−スイベル55の自重によって給進モータ186は下
降方向に回転しようとするので管路193内の油圧が高
くなる。切換弁188は上記ブレーキ解除によって前述
同様に位置188b側に切り換わっているので、管路1
93内の圧油は管路195及びチェック弁189aを介
して可変圧力リリーフ弁190に導かれる。ロッド接続
のときには、可変圧力リリーフ弁190のリリーフ圧
は、パワースイベル55の自重を保持できる圧力より、
下降時の給進力を得るに要する所定の圧力値だけ小さめ
の圧力値に設定されている。よって、管路193内の圧
力が上記リリーフ圧設定値に達したとき、可変圧力リリ
ーフ弁190に導かれた上記圧油がチェック弁189
c、管路196を介して管路191に戻される。
【0144】このようにして、給進モータ186には、
パワースイベル55の自重を軽く保持しながら管路19
3の圧油を管路191側に戻してやる経路が形成され
る。可変圧力リリーフ弁190の上記リリーフ圧設定値
をパワースイベル55の自重を保持できる圧力より上記
のように所定値だけ小さくすれば、衝撃無くゆっくりと
パワースイベル55を下降させることが可能となる。こ
れによって、パワースイベル55の下降速度及び押し付
け力を精度良く制御できる。このような下降方向への移
動を、給進前進と呼ぶ。
【0145】上記のロッド又は杭接続のために給進装置
56によってパワースイベル55を下降させるとき、コ
ントローラ18による給進モータ186の制御手順は次
のようにして行なう。 1)ロッド又は杭接続時に必要な速度及び押し付け力が得
られるようなリリーフ圧になるように可変圧力リリーフ
弁190のソレノイド部190aに指令信号を出力す
る。 2)上記1)と同時に、切換弁182のソレノイド部182
cにブレーキ解除指令を出力する。
【0146】次に、掘削用のロッドによる掘削時のドリ
ルモータ及び給進モータの負荷トルク制御について説明
する。図19は、負荷トルク制御を説明する油圧回路図
であるが、説明に必要な部分のみを示している。よっ
て、給進モータの回路においては、前述の図18の回路
図の切換弁182、カウンタバランス弁183、切換弁
188及び可変圧力リリーフ弁190等は省略してい
る。メインバルブ181及び給進モータ186は、前述
と同じなので、説明を省く。給進モータ186は減速ギ
アを介して負荷を駆動しており、この負荷側の実給進速
度を検出するエンコーダ185を設けている。また、圧
力検出器198、199を、それぞれ給進モータ186
の管路191及び192aに設けている。圧力検出器1
98、199の検出信号は、コントローラ18に入力さ
れる。
【0147】ドリルモータ40は、前述のようにスイベ
ル回転軸84の先端に装着した掘削用ロッドを回転させ
て掘削するものであり、本実施例では斜板式の可変容量
型の油圧モータを採用している。このドリルモータ40
は、内部に斜板を制御する切換弁とシリンダとを有して
いて、この切換弁のパイロット操作部に圧力制御された
パイロット信号を入力すると内部の上記シリンダが所定
位置に移動し、これによって斜板が所定の角度に制御さ
れてモータ容量が制御されるものである。モータ容量制
御手段の一例としてここでは圧力制御弁207を使用し
ており、圧力制御弁207はパイロット用油圧ポンプ1
3aからのパイロット油を管路208を介して入力し、
ソレノイド部207aに入力された圧力指令信号の大き
さに比例した圧力のパイロット信号を出力する。この圧
力制御されたパイロット信号がドリルモータ40内部の
上記切換弁のパイロット操作部に入力される。なお、本
実施例では上記のようにモータ容量制御手段として圧力
制御弁207を使用し、これによって斜板角度を制御し
ているが、モータ容量制御手段はこれに限定されず、例
えば電磁比例サーボ弁を使用して斜板を駆動する上記シ
リンダの位置等を制御するようにしてもよい。また、可
変容量型のドリルモータ40は上記斜板式のもの他に斜
軸式のもので構成してもよく、この場合の斜軸制御方法
は上記と同様である。
【0148】また、メインバルブ201はドリルモータ
40の流量制御を行なうソレノイド式流量制御方向切換
弁であり、ソレノイド部201d及びソレノイド部20
1eに入力される電流信号の大きさに比例して出力の方
向及び流量を制御する。コントローラ18から正転指令
信号がソレノイド部201dに入力されたときは、メイ
ンバルブ201a側に切り換わり、油圧ポンプ13から
吐出された圧油は管路202及び管路203を介してド
リルモータ40に流入する。ドリルモータ40から流出
する油は管路204を介してタンクにドレーンされる。
このとき、上記電流信号によって指令された流量の圧油
がドリルモータ40に供給される。また、実負荷のとき
は、ドリルモータ40に供給される流量及びそのときの
斜板角度に応じた回転数となり、入出力間の差圧と斜板
角度から決まる回転トルクが出力される。
【0149】反対に、コントローラ18から逆転指令信
号がソレノイド部201eに入力されたときは、メイン
バルブ201は位置201c側に切り換わり、油圧ポン
プ13から吐出された圧油は管路202及び管路204
を介してドリルモータ40に流入する。ドリルモータ4
0から流出する油は管路203を介してタンクにドレー
ンされる。
【0150】ドリルモータ40は減速ギアを介して負荷
を駆動しており、この負荷側の実ドリル回転数を検出す
るエンコーダ209を設けている。また圧力検出器20
5、206を、それぞれドリルモータ40の管路203
及び204に設けている。圧力検出器205、206の
検出信号はコントローラ18に入力され、コントローラ
18はこの差圧によってドリルモータ40にかかる実負
荷トルクを算出している。尚、上記エンコーダ185及
びエンコーダ209は、例えばパルスジェネレータであ
って、上記負荷側のギア部に取着された歯状の刻みを有
する円板と、この円板の近傍に設けた近接スイッチとに
よって構成しても良い。
【0151】このような油圧回路において、ドリルモー
タ40及び給進モータ186の負荷トルク制御のフロー
チャートを図20〜図22に示している。以下、このフ
ローチャートに基づいて、負荷トルク制御方法を説明す
る。ここで、各ステップ番号はS番号によって表してい
る。
【0152】(S1)掘削のためのドリルモータ回転数
N及び給進速度Vの初期値を設定する。ここで、各初期
値は掘削現場の土質や掘削深さ等によって設定されるも
のである。いま、N=Ns (rpm) 、V=Vs (m/min) と
設定したとする。Ns 及びVs は、所定の許容範囲内の
定数である。 (S2)各作動変数を算出する。すなわち、ドリルモー
タ40の回転数Nのときの容量qk 、ドリルモータ40
の容量qk のときの許容ドリルトルクTk 、及び給進モ
ータの給進速度Vのときの流量Qg を以下の数1〜数3
に基づいて求める。
【数1】qk =C1×Qd /N (cc/rev)
【数2】Tk =C2×qk ×p (kg.m)
【数3】Qg =C3×V (l/min) ここで、C1は、ドリルモータ容積効率やドリルモータ
減速比等から算出される係数であり、またQd はドリル
モータへの供給流量(l/min )である。本実施例では、
Qd は一定としている。C2は、ドリルモータ減速比及
びドリルモータ機械効率等から求められる係数であり、
pはドリルモータの油圧回路のクラック圧である。C3
は、給進モータ減速比、給進モータの容量、給進モータ
容積効率等によって求められる定数である。
【0153】(S3)ドリルモータ40のメインバルブ
201のソレノイド部201dに、供給流量Qd に相当
する正回転指令信号を出力し、ドリルモータ40を正回
転させる。このとき、圧力制御弁207に上記qk に相
当する斜板角指令を出力する。 (S4)給進速度Vに相当する前進指令値を給進モータ
186のメインバルブ181のソレノイド部181dに
出力する。 (S5)ドリルモータ40の負荷側のエンコーダ209
から、実ドリル回転数Nz (rpm) を入力する。また、給
進モータ186の負荷側のエンコーダ185から、実給
進速度Vz (m/min) を入力する。
【0154】(S6)ドリルモータ40の圧力検出器2
05、206、及び給進モータ186の圧力検出器19
8、199からそれぞれ圧力値PS3,PS4,PS1
及びPS2を入力する。 (S7)ドリルモータ40の入出力の圧力値の差(PS
3−PS4)及び給進モータ186の入出力の圧力値
(PS1−PS2)から、それぞれ実ドリルトルクTz
及び実給進力Fz を算出する。次に、S10へ進む。
【0155】(S10)実ドリルトルクTz が許容ドリ
ルトルクTk に達しているか、または、実給進力Fz が
限界給進力FL に達しているかの少なくともいずれか一
方が満足されているか否かを判断する。数式「Tz >K
1 ×Tk 」が満足されているときは、実ドリルトルクT
z が許容ドリルトルクTk に達しているのでS11へ進
む。また、数式「Fz >K4 ×FL 」が満足されている
ときは、実給進力Fzが限界給進力FL に達しているの
でS11へ進む。上記の2つの数式が共に満足されてな
いときは、S20へ進む。ここで、ドリルモータ40の
流量一定の時のトルクと回転数の関係を図23によって
表すと、許容ドリルトルクTk は図23に示すように現
在の回転数Nにおいてモータが出力し得るトルクであ
る。K1 は1以下の所定の大きさの正の係数であって、
許容ドリルトルクTk にどれほど余裕を持たせるかによ
って決められる。また、K4 は1以下の所定の大きさの
正の係数であって、限界給進力FL の余裕度から決めら
れる。また、限界給進力FL は、現在の給進モータの油
圧回路のクラック圧や給進モータ容量や機械効率等から
求められる定数である。
【0156】(S11)給進速度Vの設定値を減少する
と同時に、ドリルモータ40の回転数Nの設定値を減少
する。給進速度Vの設定値は数式「Vs×α」によって
演算して求め、回転数Nの設定値は数式「Ns×α」に
よって演算して求める。ここで、αは1より小さい正数
である。S11では、許容ドリルトルクTk を大きくす
るために、図23に示すようなトルクカーブにおいてド
リルモータ40の回転数Nを下げる。しかし、このと
き、ドリルモータ40の回転数Nと給進速度Vと掘削負
荷トルクTLDとの関係は、数式「TLD=C×(V/N)
n 」のように表される。ここに、Cはドリル形状や掘削
土質等によって決まる係数で、nは1より大きい係数で
ある。よって、給進速度Vをそのままにして回転数Nだ
けを下げると、許容ドリルトルクTk を大きくできるが
それ以上に掘削負荷トルクTLDが増加してしまい、ドリ
ルトルク不足で最終的にドリル回転が停止してしまう。
これを防止するために、S11では給進速度V及び回転
数Nを同時に同じ比率(α)で小さくしている。これに
よって、掘削負荷トルクTLDを増加させることなく許容
ドリルトルクTk を大きくすることが可能となり、負荷
変動があってもこれに打ち勝って掘削を継続できる。
【0157】(S12)次に、ドリルモータ40の回転
が停止しているか否かを判断し、停止しているときはS
14へ進み、そうでないときはS13へ進む。なお、ド
リルモータ40の回転停止の判断は、例えばエンコーダ
209から入力したドリル回転パルス信号によって回転
位置を記憶しておき、所定時間経過してもこの回転位置
が変化しないときに停止と判断することができる。 (S13)給進モータ186の回転が停止しているか否
かを判断し、停止しているときはS15へ進み、そうで
ないときはS2へ戻って新たなドリル回転数の設定値N
に基づいて各作動変数を算出する。なお、給進モータ1
86の回転停止の判断も、上記と同様にして例えばエン
コーダ185から入力した回転パルス信号によって判断
することができる。 (S14)トルク異常と判断し、給進前進を停止する。 (S15)給進異常と判断し、給進前進を停止する。
【0158】(S20)ドリル回転数Nの設定値が増速
限界か否かを数式「N≧Ns」によって判断し、「N≧
Ns」のときはS22へ進み、そうでないときはS21
へ進む。 (S21)ドリル回転数Nの設定値を数式「N+Nβ」
によって演算し、これを新たなドリル回転数Nの設定値
とする。このS21の処理を一定時間毎の周期処理によ
って所定回数だけ繰り返すことにより、設定値を徐々に
増加して初期値Nsまで戻す。このとき、Nβは所定の
大きさの増分定数であり、所定時間以内に設定値が初期
値Nsに戻るように設定される。これによって、ドリル
回転が増速される。次に、S2へ戻る。
【0159】(S22)給進速度Vの設定値が増速限界
か否かを数式「V≧Vs」によって判断し、「V≧V
s」のときはS2へ戻って新たなドリル回転数の設定値
Nに基づいて各作動変数を算出し、そうでないときはS
23へ進む。 (S23)給進速度Vの設定値を数式「V+Vβ」によ
って演算し、これを新たな給進速度Vの設定値とする。
このS23の処理を一定時間毎の周期処理によって所定
回数だけ繰り返すことにより、設定値を徐々に増加して
初期値Vsまで戻す。このとき、Vβは所定の大きさの
増分定数であり、所定時間以内に設定値が初期値Vsに
戻るように設定される。これによって、給進速度が増速
される。次に、S2へ戻る。
【0160】以上のようにして、実ドリルトルクTz が
許容ドリルトルクTk に達したとき、又は、実給進力が
限界給進力FL に達したときは、ドリルモータのモータ
容量を上げてドリル回転数Nを減少させて出力トルクを
大きくすると同時に、給進速度を下げて掘削負荷を緩和
させる。これによって、ドリルトルクが増加され、さら
に掘削が可能となる。また、実ドリルトルクTz が許容
ドリルトルクTk より小さく、かつ実給進力が限界給進
力FL より小さいときは、ドリル回転数N及び給進速度
Vを許容最大速度まで上昇させ、作業量を増加させる。
この結果、負荷トルクの変動に合わせて、ドリルモータ
の出力トルク及び給進モータの給進速度を最適に制御で
き、掘削作業量を最大にできて効率的な掘削が可能とな
る。
【0161】次に、長さが異なる杭を選択的に埋設する
ためのロッドコンテナ57の杭受け機構について説明す
る。図24は、図1に示すように立設状態のロッドコン
テナ57のU視図(正面図)を表している。同図におい
て、ロッドコンテナ57の前端部の左右にはロッドコン
テナフレーム57dが設けられており、前方を向いて左
のロッドコンテナフレーム57dの前面側には所定高さ
の位置に短杭受け部材212が軸ピン217の回りに回
動自在に装着されている。短杭受け部材212の端部に
は回動手段の一例である回動シリンダ215のロッド端
部が軸ピン214の回りに回動自在に取着され、また回
動シリンダ215のチューブ側は軸ピン216の回りに
回動自在に左のロッドコンテナフレーム57dに取着さ
れている。短杭受け部材212は回動シリンダ215の
伸縮によって軸ピン217の回りに回動し、水平になっ
たときは短い方の杭(以後、短杭と呼ぶ)218を載せ
て支持でき、鉛直を向いたとき(ロッドコンテナフレー
ム57dと平行)は長い方の杭(以後、長杭と呼ぶ)と
の干渉を避けることができるようになっている。短杭受
け部材212の回動操作は、操作ボックス17(図1参
照)に設けられた図示しない操作スイッチで操作される
ようになっている。なお、回動手段としては回動シリン
ダに限定されず、例えば油圧又は電動モータ等でもよ
い。
【0162】杭埋設作業のために杭をロッドコンテナ5
7に載せるときは、ロッドコンテナ57は枢軸ピン20
の回りに回動されて水平にされる。ロッドコンテナ57
が水平状態になった場合は、図1で判るようにロッドコ
ンテナ57の上記前端部のロッドコンテナフレーム57
dは上面側になるので、短杭受け部材212はロッドコ
ンテナ57の上面部に位置する。したがって、作業者は
操作ボックス17の位置から短杭受け部材212の回動
状態を容易に視認できる。もし、作業者が短杭218を
クレーン59でロッドコンテナ57に載せる前に、操作
ボックス17の位置から短杭受け部材212の回動状態
を見たとき、短杭受け部材212が長杭対応状態になっ
ていたら、その場で操作ボックス17の操作スイッチを
操作して短杭対応状態にすることができる。これによっ
て、短杭受け部材212の回動状態を確認するためにわ
ざわざ作業台16上に乗る等の必要がなくなり、作業効
率が向上される。
【0163】また、短杭受け部材212は、枢軸ピン2
0の回りに略90度しか回動(起伏)しないロッドコン
テナフレーム57dに装着されている。よって、短杭受
け部材212の回動手段の回動シリンダ215への圧油
配管処理や回動機構等が簡略化され、装置の信頼性や保
守性の向上及び小型化が図れる。さらに、ロッドコンテ
ナ57は箱構造に構成されており、重量のあるロッドや
杭を収納するので強度的には頑丈になっている。したが
って、短杭受け部材212をロッドコンテナフレーム5
7dに装着することによって、強度的な信頼性が向上す
る。
【0164】
【発明の効果】レボフレーム上の前方を向いて右側に燃
料タンク、作動油タンク、油圧ポンプ、エンジン、ラジ
エータ等のパワーユニットがまとめて配設されているの
で、配管や配線がコンパクトになる。また、このパワー
ユニット全体をカバーで覆い、このカバーの上面には手
すりが設けれらている作業台を配設した。よって、作業
台を広くでき、作業性及び安全性を向上できる共に、外
観的にきれいになった。レボフレーム上の中央部にはス
ライドベース、ガイドフレーム、ロッドコンテナを配設
し、このレボフレーム内の中央後部に油圧回路の各バル
ブ等を配設した。これによって、レボフレーム上の中央
部が低くなり、輸送姿勢のとき車体全体の車高を低く抑
えられる。さらに、レボフレーム上の左側に操作ボック
ス、コントローラ及びクレーンが配設される。よって、
電気系機器が片側にまとめられたので、配線量及び工数
が軽減されて保守性が向上すると共に、油圧配管との交
差が少なくなり火災防止等の安全性を向上できる。
【0165】レボフレーム上の後方にカウンタウェイト
用のケースを配設し、このケースの側面及び底面に、ラ
ジエータの吸気孔を設けた。このため、車体外観がきれ
いにおさまる。また、吸気孔が側面及び底面にあるの
で、騒音が直接後方に出て行くことがない。よって、低
騒音化を図れる。
【0166】レボフレーム上にコの字型の2本のスライ
ドベースガイドをコの字の開口部をお互いに対向させ、
前後方向に平行に固設し、このスライドベースガイドの
コの字の開口部にスライドベースのカイドローラを前後
方向に回動自在に挿入した。よって、スライドベース上
に設けられたガイドフレーム及びロッドコンテナは、前
後移動可能となる。このとき、スライドベースガイドに
セメントミルク等が付着した状態でガイドローラが回動
しても、ガイドローラ及びスライドベースガイドは損傷
を受け難い。また、コの字型の2本のスライドベースガ
イドはレボフレームと一体に固設されているので、掘削
時にかかるトルクをスライドベースガイドとレボフレー
ムが一体になって受けることができる。よって、安定し
た掘削ができる。
【0167】ローラシャフトの左右の端部に前記ガイド
ローラを回動自在に装着し、このローラシャフトを前記
スライドベースの前部及び後部に少なくとも2本設け
る。また、このローラシャフト上に軸線方向に摺動自在
な起伏ブラケットを設け、起伏ブラケットにガイドフレ
ーム及びロッドコンテナを起伏自在に取着している。よ
って、ガイドフレーム及びロッドコンテナは前後方向及
び左右方向に移動可能となる。これによって、ローラシ
ャフト及びガイドローラがスライドベースガイドのコの
字の開口部高さ以内に収まるので、スライドベースの全
体の高さが低くなる。この結果、輸送時の車体全体の高
さを高さ制限規格に対応させ易い。
【0168】ガイドフレームとロッドコンテナは同一の
枢軸ピン20の回りに起伏するので、ガイドフレームと
ロッドコンテナとのお互いの位置関係はずれ難くなる。
よって、ロッドコンテナがガイドフレームのスイベル回
転軸84の真下にロッドを供給するとき、ロッドの位置
ズレが生じ難く、作業性が向上する。
【0169】ロッドコンテナが略直立している状態にお
いて、コンテナシャフト27の上部に回動用の油圧モー
タ及びギアボックスを直列に配設した。よって、ロッド
を切り離したとき出るセメントミルクや掘削液等が上記
油圧モータ及びギアボックス等に付着することがない。
この結果、油圧モータ及びギアボックスの寿命を向上で
き、保守性を向上させた。
【0170】また、ロッドを切り離してロッド内部を清
水で洗浄するとき出る排水は、ロッドコンテナの下部の
ロッド受けプレートの下方に設けた排水とよに流れ込
む。排水とよは、ロッドコンテナを直立しているときに
はこの排水を車体の前方に流出し、またロッドコンテナ
を伏せているときにはこの排水を車体の下方に流出す
る。よって、コンテナシャフトの下方に配設されたロー
タリエンコーダやギア、ベアリング等を排水から保護で
き、機器の信頼性を向上できる。また、排水とよを分割
可能に、かつ、着脱自在に設けているので、排水とよの
清掃や交換等の保守性を向上できる。
【0171】また、さらにコンテナシャフトの下方に軸
受けとして設けたコンテナシャフト側のシャフト側軸受
け部材の内側にベアリングを配設した。このベアリング
を介してロッドコンテナ側の軸受け部材と連結し、この
軸受け部材の内側にロータリエンコーダを配設した。よ
って、上記排水及びセメントミルク等がロータリエンコ
ーダやベアリングに浸入し難く、機器の信頼性を向上で
きる。
【0172】ロッドがロッド受けカップ内にうまく挿入
されなかったとき、ロッドの先端部はロッド受けプレー
ト上に乗っている。ロッド受けプレートにはテーパ状の
孔が開いていて、この孔の下方にロッド受けカップが設
けられている。よって、ロッドの先端部をロッド受けプ
レート上に滑らせながら押して行き、ロッド受けカップ
内に収めることが可能となる。したがって、作業性を向
上できる。
【0173】スイベル部に回転シール137部潤滑用の
グリス注入口を設け、このグリス注入口の近傍に回転シ
ール137から漏れたコンクリートミルクや掘削液をス
イベル部の外部に導く漏れ検出口を設けた。したがっ
て、漏れ検出口を監視することによって、回転シール1
37の磨耗や寿命の検出が可能となり、保守性を向上で
きる。また、漏れ検出口にコックを備えたので、注入時
のグリスの圧入ができる。
【0174】スイベル部89の側面に沿って流れて来た
コンクリートミルクや掘削液は、スイベル部89の下部
に設けた鍔126を伝って下方に垂れる。この垂れたコ
ンクリートミルクや掘削液が結合部127に浸入し難く
なり、よって結合部127の寿命を向上でき、保守性を
向上できる。
【0175】スイベル部を分割可能とした。よって、シ
ールの交換が容易となり、保守性を向上できる。
【0176】パワースイベルのギア部の上部に設けられ
たシールの上方に、鍔状部材と、この鍔状部材の鍔の内
面と接触する突出部を有する傘状のプレートを配設し
た。よって、スイベル部から垂れたコンクリートミルク
や掘削液が、鍔状部材及び傘状のプレートの内側に浸入
することがない。よって、コンクリートミルク等からシ
ールやギア等を保護でき、シールの寿命を向上できる。
【0177】パワースイベルの下部に設けたロッドチャ
ック用の把持部材の把持動作に伴って、摺動部材の突出
部がピストン動作によって油溜まり部屋内の潤滑油を上
方に上げ、パワースイベルの上部に設けられたベアリン
グの上方から噴出させる。よって、油切れを起こし易い
ベアリングを潤滑できるので、ベアリングの寿命を向上
できる。
【0178】各油圧アクチュエータの近傍に、それぞれ
の油圧アクチュエータを制御する方向切換弁を設けた。
各方向切換弁には、メインバルブから共通の配管によっ
て圧油を供給し、各油圧アクチュエータを駆動するとき
は、それぞれの油圧アクチュエータの指令流量の圧油を
対応する方向切換弁に供給した。また、このときの供給
圧を各方向切換弁及び油圧アクチュエータに許容される
圧力に制御する圧力制御弁を設けた。そして、各アクチ
ュエータの駆動時は、各アクチュエータに対応して許容
圧力及び指令流量を切り換えて制御した。このような複
合配列操作弁構造としたので、アクチュエータの数が多
くても最小限の配管数で制御ができ、よって保守性及び
信頼性を向上できる。
【0179】油圧ポンプから給進モータへ圧油を供給す
る油圧回路の途中に、給進モータの下降方向へカウンタ
バランス弁を設けた。これによって、パワースイベル自
重による自然落下を防止し、下降方向への回転をスムー
ズにした。また、給進モータには並列に切換弁を介して
可変圧力リリーフ弁を設け、コントローラはこの可変圧
力リリーフ弁の設定圧を任意の値に制御することによっ
て、パワースイベル部の給進力を制御できる。
【0180】また、ロッドや杭の接続時にも、この圧力
を制御することでパワースイベル自重による保持圧をリ
リーフすることができ、接続時の押し付け力とパワース
イベルの下降速度を制御できるようになった。よって、
ロッドや杭のネジ部に無理な力をかけずに接続できるの
で、ネジ部を保護し、ロッドや杭の耐久性を向上でき
る。
【0181】また、コントローラは、可変容量型のドリ
ルモータの入出力間の圧力差から実負荷のドリルトルク
を演算し、給進モータの入出力間の圧力差から実負荷の
給進力を演算する。そして、演算した実負荷ドリルトル
ク及び実負荷の給進力、また検出したドリル回転数及び
給進速度に基づいて、負荷トルクを制御する。すなわ
ち、実負荷のドリルトルクが許容ドリルトルクTk に達
したとき、又は、実負荷の給進力が限界給進力FL に達
したときは、ドリルモータのモータ容量を上げて許容ド
リルトルクTk を増加すると同時に給進速度を下げて掘
削負荷を緩和させる。また、実負荷のドリルトルクが許
容ドリルトルクTk より小さく、かつ、実負荷の給進力
が限界給進力FL より小さいときは、ドリル回転数及び
給進速度をそれぞれ許容最大速度まで増速する。この結
果、許容できる負荷トルク及び給進力以内で最大限の掘
削速度及び掘削能力を引き出すことが可能となり、作業
量が増加し作業効率を向上できる。
【0182】また、水平状態のロッドコンテナ57の上
面部に設けられたロッドコンテナフレーム57dに短杭
受け部材を回動自在に装着して折り畳み可能にした。こ
れによって、短杭受け部材の回動状態を操作ボックスの
位置から作業者が容易に視認できるので、杭埋設作業時
に杭の長さに対応させて短杭受け部材を回動させる作業
が効率よくできる。さらに、短杭受け部材の回動機構の
簡略化が図れると共に強度的に有利となり、装置の小型
化や信頼性向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の杭埋設機の全体斜視図であ
る。
【図2】実施例のスライドベースガイド及びスライドベ
ースの側面図である。
【図3】実施例のスライドベースガイド及びスライドベ
ースの平面図である。
【図4】図2におけるX視図である。
【図5】図3におけるA−A断面図である。
【図6】図2におけるB−B断面図である。
【図7】本発明の実施例のコンテナシャフトの上部詳細
側面図である。
【図8】本発明の実施例のロッドマガジンの詳細平面図
である。
【図9】本発明の実施例のコンテナシャフトの下部詳細
断面図である。
【図10】本発明の実施例のロッドコンテナ下部の排水
とよの詳細側面図である。
【図11】本発明の実施例の排水とよの詳細底面図であ
る。
【図12】本発明の実施例の図10のZ視図である。
【図13】本発明の実施例のパワースイベルの機構ブロ
ック図である。
【図14】本発明の実施例のスイベル部の詳細断面図で
ある。
【図15】本発明の実施例のスイベル部下部の傘と鍔の
詳細断面図である。
【図16】本発明の実施例の潤滑油噴射機構の詳細説明
図である。
【図17】本発明の実施例の複合配列操作弁の油圧回路
図である。
【図18】本発明の実施例の給進モータの油圧回路図で
ある。
【図19】本発明の実施例の負荷トルク制御を行なうド
リルモータ及び給進モータの油圧回路図である。
【図20】本発明の実施例の負荷トルク制御のフローチ
ャートである。
【図21】本発明の実施例の負荷トルク制御のフローチ
ャートである。
【図22】本発明の実施例の負荷トルク制御のフローチ
ャートである。
【図23】本発明の実施例の負荷トルク制御の許容ドリ
ルトルク及び限界トルクの説明図である。
【図24】本発明に係わる短杭受け部材回動部の一実施
例の正面図である。
【図25】従来技術を説明する杭埋設機の全体斜視図で
ある。
【図26】従来技術の杭埋設機の架台の平面図である。
【図27】従来技術の杭埋設機の架台の側面図である。
【図28】従来技術の杭埋設機のスイベル部の詳細断面
図である。
【図29】従来技術の杭埋設機のコンテナシャフト下部
の詳細図である。
【図30】従来技術を説明する別の杭埋設機の側面図で
ある。
【図31】従来技術を説明する図30のY視図である。
【図32】従来技術の短杭受け部材回動部を説明するコ
ンテナ側面図である。
【符号の説明】
2…レボフレーム、3…スライドベースガイド、4…ス
ライドベース、4a…起伏ブラケット、4b…スライド
フレーム、5…ガイドローラ、6…ローラシャフト、6
a…摺動部材、7…左右シリンダ、8…前後シリンダ、
9…ガイドローラ、10…パワーユニット、11…ラジ
エータ、12、15…エンジン、13、13a…油圧ポ
ンプ、14…作動油タンク、16…作業台、17…操作
ボックス、18…コントローラ、19…ケース、19a
…吸気孔、20…枢軸ピン、21…掘削ガイド起伏シリ
ンダ、22…ロッドコンテナ起伏シリンダ、23…バル
ブブロック、24,28a…ブラケット、25…油圧モ
ータ、25a,26b…出力軸、26…ギアボックス、
26a…入力軸、27…コンテナシャフト、28…ロッ
ドマガジン、28b…窪み部、29…ロッド、29a…
掘削位置、30…ロッド受けプレート、30a…孔、3
1…シャフト側軸受け部材、32…ベアリング、33…
軸受け部材、34a…シャフト、34b…カップリン
グ、35…ロッド受けカップ、35a…底部の孔、36
…排水とよ、36a,36b,36c…排水とよ分割部
材、36d…前方開口部、36e…排水孔、36f…排
水口、37…排水ホース、38a,38b,38c…取
り付けブラケット、39…ネジ、40…ドリルモータ、
41、42…ギア、43…ベアリング、44…回転部
材、44a…内部回転部材、44b…外部回転部材、4
4c…孔、45…筒状部材、45a…貫通孔、46…ケ
ース、46a…油溜まり部屋、47…プレート、47a
…突出部、48…鍔状部材、48a…鍔、49…オイル
シール、51…下部走行体、52…架台、52a…下部
架台、52b…上部架台、53…アウトリガー、54…
ガイドフレーム、54a…掘削ガイドフレーム、55…
パワースイベル、56…給進装置、57…ロッドコンテ
ナ、57a、57d…ロッドコンテナフレーム、57b
…上面プレート、57cプレート、58…運転室、59
…クレーン、60…油タンク、61…弁収納部、62…
操作ボックス、70a,70b…案内ロッド、71a,
71b…軸ピン、72…移動用シリンダ、73…回動シ
リンダ、74a,74b…孔、75a,75b…保持リ
ング、76…下部架台の正面切り欠き、77…補強片、
78…ビット、80…スイベルマウント、81…油圧モ
ータ、82,83…歯車、84…スイベル回転軸、85
…ロータリーエンコーダ、86…内管、87…外管、8
8…筒状通路、89…スイベル部、89a,89b,8
9c,89d…分割スイベル部、90a…高圧管連結
部、90b…低圧管連結部、91…ケース、92…コン
テナシャフト、92a…管、93…円形支持板、93a
…中空管、94…ロッド受け口、94a…孔、95,9
6…歯車、97…ピニオン軸、98…ラック、99…ロ
ータリーエンコーダ、102,103a,103b,1
04a,104b…ブラケット、105a,105b,
106…軸ピン、107…ガイドフレーム起伏用油圧シ
リンダ、108…ロッドコンテナ起伏用油圧シリンダ、
109…シール、110…油溜まり部屋、111,11
2,113,121…ベアリング、114…シール、1
15…グリスニップル、122a…中心部材、122b
…外周部材、122c,122d…孔、123…ベアリ
ング、124…プレート、125…スタッドボルト、1
26…鍔、127…結合部、128…スイベル昇降シリ
ンダ、130…注入口、130a…孔、130b…溝、
131…通路、132…注入口、132a…孔、132
b…溝、135a,135b,135c…グリス注入
口、136a,136b…グリス注入口、137…回転
シール、138a,138b,138c…漏れ検出口、
139…コック、141…把持部材、142…貫通孔、
143…刻み、144…外面、145…円筒部材、14
5a…窪み部、146,147…ベアリング、148…
摺動部材、148a,148b,148c…突出部、1
49…摺動室、149a…油溜まり部屋、151,15
2…孔、153,154…通路、161…メインバル
ブ、162…圧力制御バルブ、164…タンク、16
5,166…管路、171〜175…方向切換弁、17
6…旋回モータ、177…アウトリガーシリンダ、18
1…メインバルブ、182…切換弁、183…カウンタ
バランス弁、183a…チェック弁、183b…アンロ
ード弁、185…エンコーダ、186…給進モータ、1
87…ブレーキシリンダ、188…切換弁、189a,
189c…チェック弁、190…可変圧力リリーフ弁、
191,192,193,194,194a,195,
196…管路、198,199…圧力検出器、201…
メインバルブ、202,203,204…管路、20
5,206…圧力検出器、207…圧力制御弁、208
…管路、209…エンコーダ、211…軸ピン、212
…短杭受け部材、213…長杭受け部材、214,21
6,217…軸ピン、215…回動シリンダ、218…
短杭。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅田 博之 神奈川県川崎市川崎区中瀬3−20−1 株 式会社小松製作所建設ロボット部内 (72)発明者 菅原 英樹 神奈川県川崎市川崎区中瀬3−20−1 株 式会社小松製作所建設ロボット部内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部走行体(51)上にレボフレーム(2) を
    設け、レボフレーム(2) 上の前方を向いて右側部にはラ
    ジエータ(11)、エンジン(12)、油圧ポンプ(13)、作動油
    タンク(14)及び燃料タンク(15)を有するパワーユニット
    (10)を配設し、パワーユニット(10)の上方には作業台(1
    6)を配設し、レボフレーム(2) 上の中央前部にはスライ
    ドベース(4) を前後方向及び左右方向に移動自在に配設
    し、スライドベース(4) には、ロッド(29)又は杭を回転
    させるパワースイベル(55)を昇降自在に支持するガイド
    フレーム(54)と、ロッド(29)を所定本数格納してパワー
    スイベル(55)にロッドを供給するロッドコンテナ(57)と
    を起伏自在に取着し、レボフレーム(2) 内の中央後部に
    は油圧回路のバルブブロック(23)を配設し、さらに、レ
    ボフレーム(2) 上の左後端部にクレーン(59)を配設し、
    クレーン(59)の前部にコントローラ(18)及び操作ボック
    ス(17)を配設したことを特徴とする杭埋設機。
  2. 【請求項2】 前記パワーユニット(10)は、レボフレー
    ム(2) 上の前方を向いて右後端部から右側前方へラジエ
    ータ(11)、エンジン(12)、油圧ポンプ(13)、作動油タン
    ク(14)及び燃料タンク(15)の順に配設され、前記作業台
    (16)の上面には手すりが配設され、前記バルブブロック
    (23)には各アクチュエータを駆動するための方向切換弁
    (171〜175 …) 及びメインバルブ(161,181,201…) が配
    設されたことを特徴とする請求項1に記載の杭埋設機。
  3. 【請求項3】 レボフレーム(2) 上の後端部にカウンタ
    ウェイト用のケース(19)を配設し、このケース(19)の側
    面及び底面に、ラジエータ(11)用の吸気孔(19a) を設け
    たことを特徴とする請求項1又は2に記載の杭埋設機。
  4. 【請求項4】 下部走行体(51)と、下部走行体(51)上に
    設けられたレボフレーム(2) と、ロッド(29)又は杭を回
    転させるパワースイベル(55)を昇降自在に支持するガイ
    ドフレーム(54)と、ロッド(29)を所定本数格納してパワ
    ースイベル(55)にロッド(29)を供給するロッドコンテナ
    (57)と、レボフレーム(2) 上を前後方向及び左右方向に
    移動自在に配設され、かつ、ガイドフレーム(54)及びロ
    ッドコンテナ(57)が起伏自在に取着された架台(52)とを
    備えた杭埋設機において、 架台(52)は、 レボフレーム(2) 上に、コの字の開口部をお互いに対向
    させて前後方向に固設されたコの字型のスライドベース
    ガイド(3) と、 スライドベースガイド(3) のコの字の開口部に挿入さ
    れ、かつ、前後方向に回転自在なガイドローラ(5) と、 左右に取着したガイドローラ(5) によってスライドベー
    スガイド(3) に沿って前後方向に移動自在にされると共
    に、ガイドフレーム(54)及びロッドコンテナ(57)が起伏
    自在に取着されたスライドベース(4) とを備えたことを
    特徴とする杭埋設機。
  5. 【請求項5】 前記架台(52)は、 左右両側に前記ガイドローラ(5) を回動自在に取着し、
    スライドベース(4) の前部又は後部の内少なくとも一方
    に配設されたローラシャフト(6) と、 ローラシャフト(6) の軸線方向に摺動自在にローラシャ
    フト(6) に取着されると共に、ガイドフレーム(54)及び
    ロッドコンテナ(57)が起伏自在に取着された起伏ブラケ
    ット(4a)とを備えたことを特徴とする請求項4に記載の
    杭埋設機。
  6. 【請求項6】 前記コの字型のスライドベースガイド
    (3) がレボフレーム(2) と一体になるように固設された
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の杭埋設機。
  7. 【請求項7】 下部走行体(51)と、下部走行体(51)上に
    設けられたレボフレーム(2) と、ロッド(29)又は杭を回
    転させるパワースイベル(55)を昇降自在に支持するガイ
    ドフレーム(54)と、ロッド(29)を所定本数格納し、パワ
    ースイベル(55)にこのロッド(29)を供給するロッドコン
    テナ(57)と、レボフレーム(2) 上を前後方向及び左右方
    向に移動自在に配設され、かつ、ガイドフレーム(54)及
    びロッドコンテナ(57)が起伏自在に取着された架台(52)
    とを備えた杭埋設機において、 ガイドフレーム(54)とロッドコンテナ(57)とは同一の枢
    軸ピン(20)によって起伏自在に架台(52)に支持されたこ
    とを特徴とする杭埋設機。
  8. 【請求項8】 下部走行体(51)と、下部走行体(51)上に
    設けられたレボフレーム(2) と、ロッド(29)又は杭を回
    転させるパワースイベル(55)を昇降自在に支持するガイ
    ドフレーム(54)と、ロッド(29)を所定本数格納し、コン
    テナシャフト(27)を回動させてパワースイベル(55)にロ
    ッド(29)を供給するロッドコンテナ(57)と、レボフレー
    ム(2) 上を前後方向及び左右方向に移動自在に配設さ
    れ、かつ、ガイドフレーム(54)及びロッドコンテナ(57)
    が起伏自在に取着された架台(52)とを備えた杭埋設機に
    おいて、 ロッドコンテナ(57)が略直立している状態において、コ
    ンテナシャフト(27)の上方にコンテナシャフト(27)を回
    動させる油圧モータ(25)及びギアボックス(26)を配設し
    たことを特徴とする杭埋設機。
  9. 【請求項9】 ロッドコンテナ(57)の下部のロッド受け
    プレート(30)の下方に、ロッド洗浄時の排水を受ける排
    水とよ(36)を着脱自在に設けたことを特徴とする請求項
    8に記載の杭埋設機。
  10. 【請求項10】 コンテナシャフト(27)とロッドコンテ
    ナ(57)下部のプレート(57c) との間にベアリング(32)を
    挿入すると共に、ベアリング(32)の外径側をコンテナシ
    ャフト(27)側で保持し、内径側をロッドコンテナ(57)側
    のコンテナ側軸受け部材(33)で保持したことを特徴とす
    る請求項8又は9に記載の杭埋設機。
  11. 【請求項11】 コンテナシャフト(27)の下方に設けた
    ロッドコンテナ(57)側のコンテナ側軸受け部材(33)の内
    部にコンテナシャフト(27)の回転位置を検出するロータ
    リエンコーダ(99)を設けたことを特徴とする請求項8、
    9又は10に記載の杭埋設機。
  12. 【請求項12】 コンテナシャフト(27)の下部に取着さ
    れたロッド受けプレート(30)に設けられたロッド受け用
    のテーパ状の孔(30a) と、 孔(30a) の下方に設けられたロッド受けカップ(35)とを
    備えたことを特徴とする請求項8、9、10又は11に
    記載の杭埋設機。
  13. 【請求項13】 下部走行体(51)と、下部走行体(51)上
    に設けられたレボフレーム(2) と、コンクリートミルク
    や掘削液のスイベル部(89)が装着され、ロッド(29)又は
    杭を回転させるパワースイベル(55)と、パワースイベル
    (55)を昇降自在に支持するガイドフレーム(54)と、ロッ
    ド(29)を所定本数格納してパワースイベル(55)にロッド
    (29)を供給するロッドコンテナ(57)と、レボフレーム
    (2) 上を前後方向及び左右方向に移動自在に配設され、
    かつ、ガイドフレーム(54)及びロッドコンテナ(57)が起
    伏自在に取着された架台(52)とを備え、ロッド(29)の先
    端から前記コンクリートミルクや掘削液を噴射しながら
    ロッド(29)を回転させて地面を掘削する杭埋設機におい
    て、 スイベル部(89)の回転接触面へコンクリートミルクや掘
    削液が浸入するのを防止する回転シール(137) と、 回転シール(137) の潤滑用グリスを注入するためのグリ
    ス注入口(135a,135b,135c)と、 グリス注入口(135a,135b,135c)の近傍に、又はグリス注
    入口(135a,135b,135c)と共用して設けられ、回転シール
    (137) から漏れたコンクリートミルクや掘削液をスイベ
    ル部(89)の外部に導く漏れ検出口(138a,138b,138c)と、 漏れ検出口(138a,138b,138c)に設けられたコック(139)
    とを備えたことを特徴とする杭埋設機。
  14. 【請求項14】 前記スイベル部(89)の下面外周側に、
    下方に突出した鍔(126) を設け、スイベル部(89)から漏
    れたコンクリートミルクや掘削液がスイベル部(89)の内
    部回転部材(44a) と外部回転部材(44b) との間の結合部
    (127) に浸入することを防止したことを特徴とする請求
    項13に記載の杭埋設機。
  15. 【請求項15】 前記スイベル部(89)を、2分割以上の
    分割スイベル部(89a),(89b),(89c),(89d) に分割可能に
    したことを特徴とする請求項13又は14に記載の杭埋
    設機。
  16. 【請求項16】 パワースイベル(55)の上部にコンクリ
    ートミルクや掘削液のスイベル部(89)を有し、パワース
    イベル(55)の下部に接続されたロッド(29)の先端から上
    記コンクリートミルクや掘削液を噴射しながら、パワー
    スイベル(55)によってギア(42)を介してロッド(29)を回
    転させて地面を掘削する杭埋設機において、 スイベル部(89)の下方で、かつ、ギア(42)のオイルシー
    ル(49)の上方に配設され、外周に沿って下方に突出した
    鍔(48a) を有する鍔状部材(48)と、 鍔(48a) の内側と当接する突出部(47a) を有する傘状の
    プレート(47)とを備え、スイベル部(89)から漏れたコン
    クリートミルクや掘削液がギア(42)のオイルシール(49)
    部に浸入することを防止したことを特徴とする杭埋設
    機。
  17. 【請求項17】 パワースイベル(55)の下部に設けたロ
    ッドチャック用の把持部材(141) の把持動作に伴って摺
    動する摺動部材(148) と、 摺動部材(148) の突出部(148a)が前記摺動時にピストン
    動作する油溜まり部屋(149a)と、 油溜まり部屋(149a)から前記ギア(42)のベアリング(43)
    の上方に通じる通路(153,154) とを備え、把持部材(14
    1) の把持動作に伴う摺動部材(148) のピストン動作に
    よって、油溜まり部屋(149a)に溜まった潤滑油を通路(1
    53,154) を介してベアリング(43)に噴射することを特徴
    とする請求項16に記載の杭埋設機。
  18. 【請求項18】 油圧ポンプ(13)からの圧油の方向を切
    り換えることにより複数の油圧アクチュエータ(7,8,21,
    25,177, … )を制御するそれぞれに対応した方向切換弁
    (171〜175 …) を備えた杭埋設機において、 対応する各油圧アクチュエータ(7,8,21,25,177, … )の
    近傍に設けられた複数の方向切換弁(171〜175 …) と油
    圧ポンプ(13)との間に設けられると共に、外部からの信
    号によって流量を制御する一つのメインバルブ(161)
    と、 メインバルブ(161) と複数の方向切換弁(171〜175 …)
    との間に設けられ、外部からの信号によって圧力を制御
    する一つの圧力制御バルブ(162) と、 各アクチュエータ(7,8,21,25,177, … )を制御するとき
    は、それぞれに対応した指令流量及び許容圧力になるよ
    うにメインバルブ(161) 及び圧力制御バルブ(162) にそ
    れぞれ制御信号を出力するコントローラ(18)とを備えた
    ことを特徴とする杭埋設機。
  19. 【請求項19】 パワースイベル部(55)を下降させてパ
    ワースイベル部(55)のスイベル回転軸(84)の先端にロッ
    ド(29)又は杭を接続する油圧駆動の給進モータ(186)
    と、油圧ポンプ(13)から給進モータ(186) への圧油の方
    向及び流量を制御するメインバルブ(181) と、メインバ
    ルブ(181) 及び給進モータ(186) の間に設けられ、パワ
    ースイベル部(55)の自然落下を防止するチェック弁(183
    a)を有するカウンタバランス弁(183) とを備えた杭埋設
    機において、 給進モータ(186) と並列に設けられ、外部からの信号に
    よってオン/オフする切換弁(188) と、 切換弁(188) を介して入力した給進モータ(186) の入出
    力間の圧力を、外部からの信号により設定された圧力以
    下に制御する可変圧力リリーフ弁(190) と、 パワースイベル部(55)を下降させる方向へ給進モータ(1
    86) を回転させるとき、切換弁(188) と可変圧力リリー
    フ弁(190) へ制御指令を出力して、給進モータ(186) と
    カウンタバランス弁(183) との間の圧力値が所定の圧力
    値以下になるように制御するコントローラ(18)とを設け
    たことを特徴とする杭埋設機。
  20. 【請求項20】 パワースイベル(55)を上昇又は下降さ
    せる油圧駆動の給進モータ(186) と、油圧ポンプ(13)か
    ら給進モータ(186) に供給する圧油の方向及び流量を制
    御するメインバルブ(181) と、パワースイベル(55)の下
    部のスイベル回転軸(84)に接続されたロッド(29)を回転
    させ、かつ、外部からの容量制御信号に応じてモータ容
    量を可変できる可変容量型のドリルモータ(40)と、油圧
    ポンプ(13)からドリルモータ(40)に供給する圧油の方向
    を制御するメインバルブ(201)とを備え、給進モータ(18
    6) によってパワースイベル(55)を下降させながら、ド
    リルモータ(40)によってロッド(29)を回転させて地面を
    掘削する杭埋設機において、 給進モータ(186) の入出力の圧力を検出する圧力検出器
    (198,199) と、 給進モータ(186) の実負荷の給進速度を検出するエンコ
    ーダ(185) と、 ドリルモータ(40)の入出力の圧力をそれぞれ検出する圧
    力検出器(205,206) と、ドリルモータ(40)の実負荷のド
    リル回転数を検出するエンコーダ(209) と、 外部からの指令信号に基づいて、ドリルモータ(40)へ容
    量制御信号を出力するモータ容量制御手段と、 圧力検出器(198,199) から入力した圧力値の差から実負
    荷の給進力を演算し、圧力検出器(205,206) から入力し
    た圧力値の差から実負荷のドリルトルクを演算し、演算
    した実負荷のドリルトルクが現在の指令されたモータ容
    量における許容ドリルトルクTk に達したとき、又は、
    演算した実負荷の給進力が限界給進力FL に達したとき
    は、モータ容量を上げる指令信号をモータ容量制御手段
    に出力して許容ドリルトルクTk を上げると同時にメイ
    ンバルブ(181) に制御指令を出力して給進速度を下げて
    掘削負荷を緩和させるようにし、また、前記実負荷のド
    リルトルクが許容ドリルトルクTk より小さいとき、か
    つ演算した実負荷の給進力が限界給進力FL より小さい
    ときは、ドリルモータ(40)及び給進モータ(186) を許容
    最大速度まで増速する制御指令をそれぞれモータ容量制
    御手段及びメインバルブ(181) に出力するコントローラ
    (18)とを備えたことを特徴とする杭埋設機。
  21. 【請求項21】 可変容量型のドリルモータ(40)の負荷
    トルクと回転数、及び給進モータ(186) の給進速度を制
    御する杭埋設機の負荷トルク制御方法において、実負荷
    のドリルトルクが現在の指令されたモータ容量における
    許容ドリルトルクTk に達したとき、又は、実負荷の給
    進力が限界給進力FL に達したときは、ドリルモータ(4
    0)のモータ容量を上げて許容ドリルトルクTk を増加す
    ると同時に給進速度を下げて掘削負荷を緩和し、また、
    実負荷のドリルトルクが許容ドリルトルクTk より小さ
    いとき、かつ実負荷の給進力が限界給進力FL より小さ
    いときは、ドリル回転数及び給進速度をそれぞれ許容最
    大速度まで増速することを特徴とする杭埋設機の負荷ト
    ルク制御方法。
  22. 【請求項22】 下部走行体(51)により走行可能なレボ
    フレーム(2) 上を前後方向及び左右方向に移動自在に配
    設された架台(52)と、架台(52)上に起伏自在に装着さ
    れ、かつ長さの異なる杭を供給するロッドコンテナ(57)
    とを備え、ロッドコンテナ(57)によって供給された杭を
    連結して回転させるパワースイベル(55)を昇降して杭を
    埋設する杭埋設機において、 水平状態のロッドコンテナ(57)の上面部に設けられたロ
    ッドコンテナフレーム(57d) に回動自在に装着されて折
    り畳み可能で、かつ短杭を載せて支持可能な短杭受け部
    材(212) を備えたことを特徴とする杭埋設機。
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